ココア「こころがぴょんぴょんするねっ」チノ「え?」back

ココア「こころがぴょんぴょんするねっ」チノ「え?」


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こころぴょんぴょんとは一体……
44: 以下、
ホラーじゃねぇか
45: ◆aU2gxYbeBY 2015/01/31(土) 09:41:16.20 ID:Zof/LXgSO
ガチャッ
ココア「あれ? みんな、どうしたの?」
チノ「こ、ココアさん……! マヤさんとメグさんが変なんです!」
ココア「えっ?」
チノ「わ、私が質問して、それで、2人とも様子がおかしくなって、それで!」
ココア「ち、チノちゃん、落ち着いて。落ち着いて説明して?」
マヤ「ココア、チノったらこころぴょんぴょんしたことないんだって」
ココア「え?」
メグ「だから私達が教えてあげようとしたんだ?」
ココア「……へぇ」
46: ◆aU2gxYbeBY 2015/01/31(土) 09:42:18.16 ID:Zof/LXgSO
ガシッ
チノ「こ、ココアさん……?」
ココア「チノちゃん? 何も怖がる必要なんかないんだよ?」ニコッ
チノ「え…………」
ココア「だからおとなしくしよ、ね?」
チノ「……!」ゾクッ
チノ(こ、この目……ココアさんまで…………)
ココア「ほら、チノちゃんのために皆協力してくれるって!」
チノ「な、なにを……?」
ガタッ ガタガタッ
「「「…………」」」
チノ「!?」
47: ◆aU2gxYbeBY 2015/01/31(土) 09:43:13.59 ID:Zof/LXgSO
チノ(お、お客さんたち……?)
ココア「皆さん、チノちゃんのためにご協力をお願いします!」
「ああ」「もちろん」「こころぴょんぴょんのためだろう?」「こころがぴょんぴょんすることはとても幸せなことだもの」
チノ「あ……あ……」ガクガク
「チノ」
チノ「………………え」
チノ父「大丈夫だ。ココアくんの言うことを聞けば、すぐにわかる」
チノ「お、お父さん……」
チノ(マヤさんもメグさんも、ココアさんも父も……みんなみんな……!)
マヤ「チノ」
メグ「チノちゃん」
ココア「チノちゃん」
チノ(どうしよう…………どうすれば…………)
48: ◆aU2gxYbeBY 2015/01/31(土) 09:44:22.71 ID:Zof/LXgSO
ティッピー「チノ!!」
チノ「」ビクッ
ティッピー「何をしておる!! 早く逃げるんじゃ!!」
チノ「お、お祖父ちゃ……で、でも……でも……!」
ティッピー「助けを呼ぶのじゃ! 早く!!」
チノ「うぅ…………」
ティッピー「チノ!!」
チノ「ッ……!」ダッ
ガチャッ
マヤ「チノ!」
ココア「チノちゃん!!」
55: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/07(土) 20:23:10.41 ID:Ql+dUCbSO
――――――――――――――――――――
――――――――――――――
――――――――
チノ「はあっ……! はあっ……!」
チノ(……あれからどれくらい走り続けたんだろう……)
チノ「……」キョロキョロ
チノ(まだ夕方なのに……誰もいない。いったい……)
コッチノホウ……ハヤク……
チノ(人の声! 助けを……)
チノ「あ、あの、すいません! 少し話を…………え?」
チノ(この人たち……さっきお店を飛び出たときにすれ違った……)
「ああ、やっと見つけた」「大丈夫だよ」「さあ、一緒に行こう」
チノ「ひっ……!」
ダッ
「待て!」「逃がすな!!」
チノ(どうして……! どうして……!)
57: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/08(日) 00:52:57.50 ID:mXbszvYSO
――――――――――――――――――――
――――――――――――――
――――――――
公園
「……」「…………」
チノ「……」コソッ
チノ(茂みの中……ここなら簡単に見つからないはず……)
「…………」「……!」「……」
チノ(さっきまで人気のなかった街がいつの間にか人で溢れてる。でも……みんなおかしくなってる)
チノ(これじゃあ助けなんて呼べない……それどころか、私1人でどこまで逃げられるか……)
チノ(……)ウルウル
チノ(お祖父ちゃん……お店に残してきてしまいました。もしひどい目にあっていたら……)グスッ
ガサ...
チノ(……? 今、後ろから何か――)
バッ
チノ「!?」
58: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/08(日) 00:54:27.56 ID:mXbszvYSO
チノ(だ、誰!? 急に後ろから……早く逃げなきゃ……!)
チノ「んー! んー!!」バタバタ
「おとなしくしろっ」ボソボソ
チノ「んー!」
チノ(このまま捕まっちゃったら……どうしよう……お祖父ちゃん、ココアさん……! 助け――――)
「おい、チノっ。私だって! いいから落ち着けっ」ボソボソ
チノ(――――え?)クルッ
リゼ「ふう……やっと落ち着いてくれたか」
チノ「リゼ、さん……?」
59: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/08(日) 10:14:13.99 ID:mXbszvYSO
チノ「リゼさん、どうしてここに……」
リゼ「話は移動してからな。ここ、後ろからだと丸見えだぞ。まあ、おかげでチノを見つけられたんだが……とにかくいくぞ」
チノ「は、はい」
チノ「ここは……」
リゼ「さっき見つけたんだ。四方に逃げ道があるし、誰かが近づいてきたらすぐ気づける。絶好の隠れ場だな」ゴソゴソ
チノ「その荷物は?」
リゼ「水とか非常食とか。お店も機能してないからお金だけ置いてもらってきた。預かってたお金を少し使っちゃったんだが……」
チノ「気にしないでください。非常事態ですから」
リゼ「ありがとう。チノも随分逃げ回ったんだろ? 喉渇いてないか? お腹は?」
チノ「お腹は大丈夫です。お水だけもらっていいですか?」
リゼ「ああ。……さてと。それじゃあ、お互いに情報交換といくか」
60: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/08(日) 10:37:41.75 ID:mXbszvYSO
リゼ「そうか。ココアだけじゃなく親父さんまで……」
チノ「リゼさんはいつ異変に気づいたんですか?」
リゼ「時間的にはチノより少し前くらいだな。買い物途中でシャロに会ったんだ」
チノ「シャロさんに?」
リゼ「ああ。ついでだと思って、例の言葉の意味を聞いたんだ。シャロならすぐに教えてくれると思ったんだけど、どうにも話がかみ合わなくてさ。そうしたら様子がどんどん変になって……気づいたらこの騒ぎだ」
チノ「シャロさんまで……」
リゼ「捕まえようとしてくる周りの人を振り払って逃げたんだけど……嫌な予感がしてラビットハウスに戻ったら、案の定誰もいない。間違いなくここでも同じことが起きたんだろうと思って、チノを探し始めて今に至る、って感じだな」
チノ「あの……リゼさん。千夜さんは……」
リゼ「……シャロがあの様子じゃ、十中八九千夜も……あまり考えたくはないけど」
チノ「そう、ですよね……」
63: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/08(日) 23:55:26.06 ID:mXbszvYSO
チノ「……」グッ
チノ「あ、あの、リゼさん。私たちに何かできることはないでしょうか?」
リゼ「……チノ」
チノ「も、もしかしたらココアさんたちを元に戻せる方法があるかもしれません。それを見つけることができれば――」
リゼ「ダメだ」
チノ「っ……」
リゼ「確かにこの現状を打開することができる方法があるのかもしれない。でもなんの手がかりもない中、どうやってその方法を探す気だ?」
チノ「……それは……」
リゼ「今私たちにできることは、しっかり休息をとることだ。サバイバルの基本は休めるときにちゃんと休むことだ。チノ、わかるか?」
チノ「……わかりました」
リゼ「それならいい」ナデナデ
64: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/08(日) 23:56:26.99 ID:mXbszvYSO
チノ「……」
リゼ「そう悲観的になるな。もしかしたら明日には全てが元通りで、このことを笑い話にできる可能性だってあるんだ」
リゼ「それから、ココアには今回のお詫びももらわなきゃな。チノもなにか考えておけよ、ココアが困るようなお詫びをさ」
チノ「リゼさん……」
チノ(私、リゼさんに慰めてもらってる。リゼさんだってつらいはずなのに……)
チノ「……そうですね。とびきり高いものを買ってもらうのもいいかもしれません」
リゼ「はは、その意気だ。さ、私が見張ってるから今のうちに眠っておけ」
チノ「い、いえ、私も起きてますよ」
リゼ「いいから。私は体力には自信があるんだ」
チノ「でも……」
リゼ「チノが起きたら、今度は交代で見張りを頼むよ。な?」
チノ「……わかりました。よろしくお願いします」
リゼ「ああ。ゆっくり休めよ」
68: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/14(土) 21:25:48.14 ID:9HT+zmkSO
チノ「すぅ…………すぅ…………」
リゼ(チノ……ぐっすりだな。仕方ないか、精神的にもかなり衰弱していたみたいだし)
リゼ「……せめて、今くらいは……」ナデナデ
チノ「ん…………こ、こあ、さ…………」ギュッ
リゼ「……」
リゼ(もう深夜なのに、徘徊している人が減っているような気配はない。見つかる心配は今のところないが、油断はできないな)
リゼ(チノに言ったことも、別に嘘ってわけじゃない。突発的に発生して、突発的に解決する可能性だってある。ただし解決しなかった場合は、本当に助けを呼ぶ必要がある)
リゼ(とりあえずは隣町だな。明日、チノが起きたら出発しよう。私1人のほうが早いかもしれないけど……ここにチノを1人で残すわけにもいかないし。それまでは……)
リゼ「踏ん張るしかないな……」
70: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/14(土) 21:29:32.41 ID:9HT+zmkSO
????????????????????
『いえ、不思議な表現だと思っただけです。こころがぴょんぴょん……ココアさんらしいですね』
『そ、そうかな?///』
『別に褒めてませんよ』
チノ(これは……夢?)
『シャロさん曰く、千夜さんも言ってたみたいです。もしかして最近の流行語のようなものなのかもしれませんね』
『そうだったのか……私はそういう流行りとかには疎いからな……』
チノ(ちがう……夢じゃない。これも……)
『こころぴょんぴょん? うん、ココアが言ってるのを聞いて。なんか耳に残っちゃってさあ』
『それがどうかしたの?』
チノ(これも……)
『ふむ……例のココアの口癖、どこかで聞いたような気がするんじゃが』
チノ(本当にあったことで…………あれ……?)
『いや、残念ながらワシは記憶にはあまり自信がなくてな……。いつだったかまではわからんが……』
チノ(…………)
????????????????????
71: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/14(土) 22:31:05.29 ID:9HT+zmkSO

チノ「……!」ガバッ
リゼ「……おお、起きたか。おはよう」
チノ「リゼさん……」
リゼ「ん?……はあっ。結局、何も動きのないまま朝だな」
チノ「なにも、なかったんですか?」
リゼ「ああ。ただ、徘徊していた人はかなり減った。警戒態勢をといたのか、さすがに疲れたのか……それとも罠か」
チノ「そう、ですか」
リゼ「……たとえ罠だとしても、それを恐れてずっとここに留まり続けるのは現実的じゃない。昨日から考えてたんだが、やっぱり隣町まで助けを呼びに行くべきだと思う」
チノ「……」
チノ(あのときのお祖父ちゃんの言葉……)
リゼ「1日やそこらでいける距離ではないけど、どこかで自転車でも拝借できれば短縮にはなる……って、チノは乗れないんだったな。まあ、2人乗りすれば大丈夫か」
チノ「あ、あの。リゼさん……」
72: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/14(土) 22:31:35.63 ID:9HT+zmkSO
リゼ「ん? ああ、安心しろ。なにがあっても絶対にチノだけは逃がしてやるから」
チノ「い、いえ、そういうことではなくて。少し話したいことが」
リゼ「?」
チノ「実は……思い出したことがあるんです。大したことではないかもしれませんが……」
リゼ「思い出したこと?」
チノ「はい。昨日話していた……手がかりのことです」
73: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/14(土) 22:32:42.06 ID:9HT+zmkSO
リゼ「あの口癖を昔聞いたことがある……チノのじいさんがそう言ってたのか?」
チノ「はい。私がまだ小さかった頃、よく昔話をしてくれたんですが、その中にそんな話があったのを思い出して」
チノ(本当はつい最近聞いた話ですが……そのことを言ってもリゼさんを余計に混乱させるだけですしね)
リゼ「……あの口癖が前にも流行ったことがあるとすると……もしかしたら」
チノ「はい。今回のような騒動が以前にも起こったかもしれない、ということですね」
リゼ「……なるほど、確かに解決への手がかりかもしれないけど……正直これだけの情報じゃ……」
チノ「そうですよね……」
リゼ「そのときのことを知っていておかしくなっていない人がいたとしても、私達と同じように隠れているその人を見つけるのは困難だ。やっぱり助けを呼びに……ん?」
チノ「? リゼさん?」
リゼ「……あるかもしれない」
チノ「え?」
74: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 18:15:05.61 ID:xGt9oe3SO
リゼ「あるかもしれないぞ。前のことを知る方法」
チノ「ほ、本当ですか!?」
リゼ「ああ。記憶に頼れないなら記録に頼ればいいんだ」
チノ「? どういうことですか?」
リゼ「つまり、昔あの口癖が流行ったときに今回と同じ騒動が起きていれば、事件として記録されているかもしれないってことさ」
チノ「図書館で昔のことを調べるってことですか?」
リゼ「いや、調べるのにどれだけ時間がかかるかわからない以上、図書館は安全とはいえない。だから、うちで調べる」
チノ「うち……リゼさんの家ですか?」
リゼ「ああ。前に親父の書斎に入ったとき、ありとあらゆる事件の詳細や新聞の切り抜きなんかを年代別にまとめたファイルがたくさんあった。あれならおそらく……」
チノ「で、でも、リゼさんのお屋敷の人たちもおかしくなっているかもしれませんよ?」
リゼ「かもな。でも親父は出張中だし、今日はいつもより警備のために家にいる親父の部下も少なかったはずだ。それになにより勝手知ったる我が家だからな、逃げ回ることを思えばこれ以上の場所はない」
チノ「で、ですがっ」
リゼ「チノ」ギュッ
チノ「!」
75: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 18:28:29.98 ID:xGt9oe3SO
リゼ「心配してくれるのは嬉しい。でもな、私だってチノと同じ気持ちなんだ。ココアたちを、早く助けてやりたい。そのためにやれることは、ちゃんとやっておきたいんだ」
チノ「リゼさん……」
リゼ「……どれくらい時間がかかるかわからない。とりあえず1時間以内に連絡はするが、もし連絡がなかったら……チノ1人で隣町まで助けを呼びに行くんだ」
チノ「そんな……!」
リゼ「あくまで最終手段の話だ。私だって簡単に捕まる気はないよ」
チノ「……はい」
リゼ「チノも見つかりそうになったら荷物を置いてでもすぐに逃げるんだぞ。……それじゃ、行ってくる」
チノ「……リゼさん!」
リゼ「?」
チノ「……私、待ってますから」
リゼ「……ああ!」
77: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 18:48:55.20 ID:xGt9oe3SO
30分後
『家の前まで来た
中の様子をうかがってみたがあまり人気がない
また連絡する』
チノ「……」
チノ(リゼさん1人に危険なことをさせて……)
チノ「このままで本当にいいんでしょうか……」
チノ「……」ブンブン
チノ(今の私にできることは、リゼさんの迷惑にならないようにしっかり身を隠すこと……)
チノ(そして、リゼさんを信じること……!)
78: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 18:50:02.79 ID:xGt9oe3SO
チノ(それにしても……すっかり人がいなくなりました)
チノ(時々ふらふらとおぼつかない足取りでどこかに歩いていく人がいるので、元に戻ったわけではないようですが…………あ、また人が……え……)
ココア「……」
チノ(こ、ココアさん……!?)
ココア「……」テクテク
チノ(……ずっと、私を探しているんでしょうか……でも、なんだか違和感が……)
チノ「あ……」
チノ(他のおかしくなった人達に比べて、ココアさんの歩調はとても自然で……まるでいつものココアさんのような……)
チノ「元に、戻ったのかも……」スッ
79: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 19:10:05.58 ID:xGt9oe3SO
チノ「……」
チノ(やっぱりダメ、確証がない以上むやみに近づくのは……)
ココア「……」テクテク
チノ(あ……行っちゃう……)
チノ「……っ」
チノ(せめて、見つからないように後をつけるくらいなら……)
チノ「……」
チノ(周りにココアさん以外の人影はなし。行くなら今しか……)
チノ「……リゼさん、ごめんなさい」タッ
80: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 19:25:12.66 ID:xGt9oe3SO
ココア「……」
チノ「……」コソッ
チノ(どこに向かっているんでしょうか……こっちの方は……)
ブブブ...
チノ「!」
チノ(り、リゼさんから……!)ピッ
リゼ『……もしもし。チノ、大丈夫か?』
チノ「は、はい。リゼさんもご無事ですか?」
リゼ『なんとかな。それより……見つけたぞ』
チノ「え……」
リゼ『10年くらい前の事件をまとめたファイルに、今回と同じような騒ぎの記事があった』
チノ「ほ、本当ですか!?」
81: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 19:27:31.96 ID:xGt9oe3SO
リゼ『ああ。町中の人達がどんどんおかしくなっていき……突如として元に戻った、らしい』
チノ「えっ?」
リゼ『元に戻った人達は皆、おかしくなってからの記憶がなくて調査はかなり難航したらしい。ただ、その中で1人だけ事態の全てを憶えていた人がいた。そしてその人は、自分こそが騒ぎの元凶だと語ったそうだ。ここからはその人が話したことらしいが……』
チノ「……」
リゼ『私は心の支えを失っておかしくなった。私の狂気は周りも狂わせた。しかし、私に新たな心の支えができた途端、全てが元通りになった、とのことだ』
チノ「……ど、どういうことですか?」
リゼ『さあな。錯乱したんだろうって、当時もまったく相手にされなかったようだ。ただ、その人だけが成り行きを憶えていたのも事実。催眠術によるもの、暗示を利用したもの、いろいろな説が唱えられたらしいが……その中にその人は未知の病にかかったのではないか、という話が出たらしい』
チノ「未知の病、ですか?」
リゼ『病は気から、っていうのは迷信でもなんでもない。実際、神経系と免疫系には密接な関係があるんだ。心の弱ったその人が感染源となり、周りにもそれが伝播したのでは、ってことだ』
チノ「……そして感染源のその人が心を持ち直したことで治った……?」
82: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 19:28:19.85 ID:xGt9oe3SO
リゼ『まあ、この説だって眉唾物ではあるけどな。おかしくなった人達が口々に唱えたフレーズから【こころぴょんぴょん症候群】なんて名前も付けられたらしいが、結局それ以降同じことが起きることはなかった。少なくとも、昨日までは』
チノ「……それでは、この事態を解決するには……」
リゼ『感染源を見つける。そして、そいつの心を満たしてやるしかない』
チノ「……」
リゼ『……正直、絶望的な話だ。素直に助けを呼びに行くべきだと思う。最悪、時間の経過で収まる可能性も……』
チノ「……それまで、どれくらいかかるんですか? 1週間? 1ヶ月? 1年?」
リゼ『……チノ、気持ちはわかる。すぐに解決する保証もない。けどな、もうこれ以上私達にできることなんて、ないんだよ……』
83: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 19:29:03.90 ID:xGt9oe3SO
チノ「……分かってます。すみません、リゼさん。リゼさんは何も悪くないのに……」
リゼ『気にするな。……とにかく、早く合流すべきだな。チノ、まだ例の隠れ場所にいるか?』
チノ「あ……すみません。実は隠れている途中でココアさんを見かけて、移動、を……………………」
リゼ『チノ? どうした?』
チノ「……リゼさん。リゼさんがもし、大勢の中からたった1人の感染源を探そうとしたら、どんな人を探しますか?」
リゼ『へ? どんな人って……周りと違う人間じゃないか? 1人だけ特別な行動を取っているとか……』
チノ「周りが異常な中で1人だけ正常に見える人、とかですか?」
リゼ『まあ、そうだな。……それがどうかしたのか?』
チノ「……リゼさん。私、見つけたかもしれません」
84: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 20:49:01.72 ID:xGt9oe3SO
ココア「……」
チノ(ココアさん……)
リゼ『み、見つけたって……感染源をか!?』
チノ「はい。周りに人がいない今なら……」
リゼ『ちょ、ちょっと待て! 確かな根拠はあるのか!? 勘で言ってるなら――』
チノ「大丈夫です。考えてみれば簡単でした。あのフレーズをあんなに何度も使っていたんですから」
リゼ『そ、それって、まさかココアのこと……っ、まずいっ!』
チノ「リゼさん!?」
リゼ『見つかった! ……いいか、チノ! 私が行くまで絶対に軽はずみな行動は取るなよ! わかったな!?」
チノ「り、リゼさ」ブツッ
ツーツーツー
チノ「……リゼさん」
85: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/15(日) 20:49:58.30 ID:xGt9oe3SO
チノ「……」
チノ(リゼさんは今も逃げてる。いくらリゼさんでも、追っ手が多ければ捕まってしまうかもしれない)
チノ(助けに行きたい。でも私じゃリゼさんの足を引っ張ることしかできない……)
チノ(私がリゼさんを助けるために……皆を助けるために、今できることは……)
チノ「……リゼさん、ごめんなさい。でも、私がなんとかしますから……!」タッ
86: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/16(月) 16:37:55.34 ID:Ts9OeNESO
公園
ココア「……」
チノ「……ココアさん」
ココア「ほら、チノちゃん。うさぎがいっぱいだよ。あ、あっちにいるのはこの前見た親子かなぁ?」
チノ「……そうですね」
ココア「ここに来たらね、チノちゃんに会えるかなって……なんとなく思ったんだ」
ココア「本当に会えた」ニコッ
チノ「……」
ココア「この町はどこも皆との、チノちゃんとの思い出でいっぱい。嬉しいことも、楽しいことも……全部憶えてるよ」
87: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/16(月) 16:40:12.13 ID:Ts9OeNESO
ココア「でもね、いつまでもこのままじゃいられないって……時が経つほど、皆変わっていくんだって……」
ココア「私がこの町に来たことは奇跡が重なった結果で、皆との絆だってとても儚いものなんだって……」
チノ「ココアさんは小説家よりも詩人のほうが向いてるかもしれませんね」
ココア「あはは、そうかな?」
チノ「……変わりませんよ、なにも」
ココア「どうしてそう言えるの?」
チノ「……私が、ココアさんとずっと一緒にいたいと思っているからです」
ココア「ありがとう。とっても嬉しいよ」
チノ「ココアさんは私と……皆と一緒にいたくありませんか?」
ココア「……いたいよ。ずっと、ずっと一緒に。だから、チノちゃんもこっちにおいで?」
チノ(……ココアさんは今、心が弱ってるんですね。だから、私がどんな言葉をかけても届かない……それなら……)
チノ「……わかりました。でも、その前に……どうしたら、信じてもらえますか?」
ココア「えっ?」
88: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/16(月) 16:40:57.61 ID:Ts9OeNESO
チノ「なにをすれば私の気持ちを、ココアさんと一緒にいたいという気持ちを信じてもらえますか?」
ココア「チノちゃん?」
チノ「ココアさんのために、私ができることはなんですか?」
ココア「……」
チノ「……」
ココア「……して」
チノ「……?」
ココア「キス、して」
チノ「!」
ココア「そうしたら、チノちゃんのこと信じられるかも……なんて――」
チノ「……わ、わかりました」
ココア「!?」
89: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/16(月) 16:41:59.10 ID:Ts9OeNESO
チノ「……」スッ
ココア「……チノちゃん、本当にいいの?」
チノ「……いいですよ。それで、ココアさんが私のことを信じてくれるなら」
チノ(それで、ココアさんの心が満たされるなら……皆を助けることができるなら……)
ココア「……」スッ
チノ「……っ」ビクッ
ココア「……どうして我慢するの? 嫌なら嫌って言えばいいのに」
チノ「……我慢なんて、してません」
ココア「嘘ついてもわかるよ。だってこんなに震えてるもん」
チノ「……ココアさん、どうしてキスなんですか?」
ココア「……そんなの決まってるよ。私がチノちゃんのことが大好きだから」
チノ「……そうですか」クスッ
ココア「……なにがおかしいの?」キョトン
90: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/16(月) 16:43:11.52 ID:Ts9OeNESO
チノ「ココアさんは、本当に鈍感ですね」グイッ
チノ(怖さはある。責任感で動いてるところもあるかもしれない……。でも、それだけじゃない)
ココア「……!」
チノ(だって)
チノ「ココアさんが私のことを好きだと言ってくれるのと同じくらい……それ以上に」
チノ「私も、ココアさんのことが大好きなんですから」チュッ
次レスのコンマが
奇数→ココアが感染源だった
偶数→ココアが感染源ではなかった
91: 以下、
安価って事か
来い
95: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 09:11:49.07 ID:V96EtFPSO
ココア「んっ……」チュ
チノ「……ん……っは」
ココア「チノちゃん、もっと……」グイッ
チノ「ま、待ってくだ、んっ」チュ
ココア「んむ……」ジュル
チノ「ん……!?」
ドンッ
チノ「はあっ……はあっ…………」
ココア「ねえ、チノちゃん。もっとしようよ?」
チノ「な、なんで……?」
ココア「なんでって……チノちゃんのことが好きだから」
チノ「そ、そうじゃないです! どうして、元に戻らないんですか……?」
ココア「? なに言ってるの?」
96: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 09:15:53.54 ID:V96EtFPSO
チノ「ココアさん……今、どんな気分ですか?」
ココア「え? とっても幸せだよ。チノちゃんとキスできて、今までで一番幸せ。でも、もっとキスできたらもっと幸せな気持ちになれるかもしれないね」ニコニコ
チノ「そんな……」
チノ(心を満たすって、こういうことじゃなかったんですか……? まだ足りないってことですか?)
チノ「…………まさか」
ココア「……」
チノ(感染源は……ココアさんじゃなかった?)
チノ「私は、勘違いをしていて……」
ココア「……えいっ」ギュッ
チノ「! こ、ココアさん……?」
97: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 09:16:44.02 ID:V96EtFPSO
ココア「大丈夫だよ、チノちゃん。今チノちゃんが何を悩んでるのかよくわからないけど……こころぴょんぴょんすれば、もうそんなことどうでもよくなるから」ニコッ
チノ「!? は、離してください!!」バッ
チノ(とにかく、一度逃げ…………え……)
「…………」「……」「……」
チノ(いつの間に、囲まれて……)ガクガク
ココア「もう、そんなに怖がる必要ないんだよ?」
チノ「あ……あ……」
ココア「私がちゃんと、教えてあげるからね」
98: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 09:17:39.78 ID:V96EtFPSO
チノ「り、リゼさん……助けて……」
ココア「ああ、リゼちゃんが心配なの? 平気だよ、シャロちゃんが迎えに行ったから」
チノ「シャロ、さん……?」
ココア「シャロちゃんも私と一緒でね、こころがぴょんぴょんすることの素晴らしさに気づいたの……ってもう、他の人のことは気にしなくていいってば。チノちゃんは、私のことだけ見てればいいの」グイッ
チノ「あ……」
チノ(ココアさんだけじゃ、なかった……ココアさんとほぼ同時期にあの口癖を使い始めた人……シャロさんが感染源だった……?)
チノ(……違う。さっきの言い方だと、ココアさんとシャロさんは同じタイミングで感染したみたいなだった……学校も違う2人が同時期に感染するなんて……)
チノ「……そういう、ことだったんですか」
チノ(ココアさんとシャロさん、生活圏が離れている2人に同時期に接触できる人は、私の知っている限り2人。リゼさんが正常だった以上、もうあの人しかいない)
ココア「さ、チノちゃん。たっぷり可愛がってあげるからね……?」
チノ(リゼ、さん……リゼさんだけ、でも……逃げ――――)
99: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 19:43:48.01 ID:V96EtFPSO
リゼ「ふぅ……」
リゼ(とりあえず追っ手は振り切れたが……家の中にいる間に、また人が増えてたみたいだな。これじゃあ今朝の隠れ場所には戻れない)
リゼ(チノとはあれ以降連絡が取れない。……あのとき、チノは『ココアを見つけて移動を』と言っていた。それに『感染源がわかった』……)
リゼ(あのときの会話から推理すると……ココアが感染源ってことか。あの後、事態を収拾するためにチノはココアに近づいた。そしておそらく……捕まってしまった)
リゼ(こうなったら私だけでも助けを呼びに……いや、携帯を落としたとかで連絡が取れなくなった可能性も……もしチノが逃げ果せていた場合、今もどこかで私の助けを待っているかもしれないんだ)
リゼ(……とにかく、持久戦を覚悟するなら物資の補給が肝心だ。大半の荷物はチノに預けていたし、持ってきていた水は書斎で追い詰められたときに、慌てて置いてきてしまった)
リゼ(腹はともかく、ずっと走り回ったせいで喉はカラカラだ。どこかで早急に水分補給を――)
「リゼ先輩?」
100: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 19:58:51.81 ID:V96EtFPSO
リゼ「!」バッ
リゼ「……シャロ、か?」
シャロ「は、はい」
リゼ「……こんなところで何してるんだ?」
シャロ「わ、私、リゼ先輩のこと探していて……とにかく、ご無事でよかったです」
リゼ(……罠か? シャロもあの口癖を使っていた。おかしくなっている可能性がある…………けど)
シャロ「あ、あの、先輩……?」
リゼ(それにしては普通すぎる。徘徊している人たちはまるでホラーゲームのゾンビみたいで、目も虚ろで……それに比べると……)
シャロ「あ、あの、どこか悪いんですか? 怪我をしているとか……」
リゼ「……いや、大丈夫だ。シャロも1人か?」
シャロ「はい。今朝までは千夜と一緒だったんですけど……はぐれちゃって……」グスッ
リゼ「そうか……」
101: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:09:27.54 ID:V96EtFPSO
リゼ「……なあ、シャロ。おかしくなってる人達が『こころぴょんぴょん』って言葉を使ってたんだけど……」
シャロ「はい。私もただの流行語なのかなって思って使ってたんですけど……」
リゼ(最初は怪しいと思ったけど……おかしくなってる様子はないな。自分が例の口癖を使ってたことも自覚してる)
リゼ(ココアが感染源らしいし……ココアと接している時間が短かったから完全には感染しなかった、ってことか?)
リゼ「……とにかく、シャロも無事でよかった。一緒に逃げよう」
シャロ「は、はいっ」
リゼ(まだ様子見段階だが……とりあえず一緒に行動するくらいは問題ない、か)
102: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:30:02.23 ID:V96EtFPSO
シャロ「それでリゼ先輩。お腹空いてたりしませんか? クッキーとお水ならありますけど……」
リゼ「本当か!? なら、水をもらっていいか?」
シャロ「はいっ、どうぞ」スッ
リゼ「ありがとう。………………ぷはっ。はは、生き返った気分だ」
シャロ「ふふっ、先輩のお役に立てたならよかったです」
リゼ「ああ、本当に助かった。そういえばシャロ、私を見つけるまで、どこかでチノを見なかったか?」
シャロ「いえ、見ませんでしたよ」
リゼ「そうか……」
リゼ(徘徊している人達の仲間入りをしていないってことはまだ捕まってない確率が高いか……?)
シャロ「でも安心して大丈夫ですよ。チノちゃんのことは、ココアが探してますから」
リゼ「…………は?」
103: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:50:56.00 ID:V96EtFPSO
シャロ「それにしても本当によかった……リゼ先輩がまだ捕まっていなくて。だって……リゼ先輩のことは、私が捕まえたかったから」
リゼ「何を、言って……」
グラッ
リゼ「あ、れ……?」
リゼ(体が、重い……立ち上が、れない……)
シャロ「ねえ、見てた!? ちゃんと言われた通りにやったら、リゼ先輩を捕まえられたわ!」
「ええ、素晴らしかったわ。さすがはシャロちゃんね」
リゼ(この、声……まさか…………)
千夜「こんにちは、リゼちゃん。調子は……良いとは言えなさそうね」
リゼ「千夜……?」
104: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:51:37.71 ID:V96EtFPSO
リゼ「どうして、千夜が……?」
千夜「ごめんなさいね、リゼちゃん。本当はリゼちゃんも早いうちに仲間にしてあげたかったんだけど、人によってかかりやすさとかもバラバラみたいなの」
リゼ「千夜……?」
千夜「……もしかして頭が回ってない? あのね、リゼちゃん。この騒ぎの元は私なの」
リゼ「え……」
千夜「最初はココアちゃんとシャロちゃんから始まって、どんどん広めていって……今度はリゼちゃんの番よ」
リゼ「そんな、だって……ココアが感染源じゃ……シャロも、普通に……」
千夜「かかってからしばらくは意識がぼんやりして今の町の人達みたいになっちゃうの。ココアちゃんとシャロちゃんはかなり早くからかかってたから、すっかり身体が慣れちゃったみたい」
105: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:52:25.43 ID:V96EtFPSO
千夜「リゼちゃんも最初のうちは大変だと思うけど……安心して。私達がちゃんと面倒見てあげるわ。ね、2人とも?」
ココア「……」
チノ「……」
リゼ「ココア……チ、ノ……!」
シャロ「先輩、大好きです……」
リゼ(くそ、シャロに捕まって動けない……意識もどんどん遠く……ここまで、か…………)
千夜「リゼちゃん、おやすみなさい。いい夢を」
リゼ(みんな、ごめん…………たすけ、られ、な………………)
バタン
106: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:56:38.55 ID:V96EtFPSO
「何も心配なんてないわ」
「だって、皆ずっと一緒だもの」
「ずっと、ずっと一緒。永遠に」
ティッピー「……」
ティッピー「あ……あ……」
ティッピー「あああ、ああ、ああああああ」
ティッピー「……」
ティッピー「……………………」
ティッピー「あぁ^?こころがぴょんぴょんするんじゃぁ^?」
END
107: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/17(火) 20:59:58.03 ID:V96EtFPSO
ココアたちがこころぴょんぴょんするだけの一発ネタのつもりだったのに
長々と続けてしまってすいませんでした……
読んでくださった方、ありがとうございました
109: 以下、
バッドエンドじゃないですかヤダー
110: 以下、
乙です
ココアが感染源だったルートも見たかった
113: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/18(水) 01:17:18.17 ID:1zE8ktmSO
一応、ココアが感染源だった場合のエピローグも構想はあるので
需要があるなら書かせていただきたいです
119: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:32:35.23 ID:NS4G+VjSO
ではココアが感染源だった場合のエピローグを投下します
120: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:36:01.22 ID:NS4G+VjSO
>>90の続きから
――――――――――――――――――――
――――――――――――――
――――――――
リゼ「はあっ……! はあっ……!」
リゼ(くそっ……また人が増えてきた。チノのやつ、いったいどこに……!)
ミツケタ……アッチノホウ……
リゼ「くっ……!」
「「……」」ピタッ
リゼ「……な、なんだ? 追ってこない……?」
「あれ?」「俺、こんなところで何してるんだ?」
リゼ「え……」
ザワザワ
リゼ(町中が騒めいてる……まさか!)
リゼ「元に戻ったのか!?」
121: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:37:03.38 ID:NS4G+VjSO
ココア「ん……」
チノ「……」
チノ「……ココアさん。あの……」
ココア「……うん、もう大丈夫だよ」
チノ「それじゃあ……!」
リゼ「おーい! チノ!」
チノ「! リゼさん!」
リゼ「町中の人達が元に戻ってるんだ。もしかして……って、ココア!?」
ココア「あはは、リゼちゃんもごめんね。いろいろと」
チノ「今頃、シャロさんやマヤさん達も元に戻っているはずです。……ココアさんはちゃんと巻き込んでしまったお詫びをしなきゃいけませんね」
ココア「そんなぁ!?」
リゼ「……はあ。この様子じゃ、なんとかなったみたいだな?」
チノ「はい。もう大丈夫です」
122: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:38:21.62 ID:NS4G+VjSO
ココア「うーん……」
千夜「そんなことが……」
シャロ「全然思い出せない……」
リゼ「仕方ないさ。かかってた人達はその間のことを覚えていないらしいし。このことは5人だけの秘密だ」
チノ「マヤさん達にも説明したかったですが……メグさんはともかくマヤさんは自分の心だけに秘めておけるか分かりませんから」
千夜「なるほどね、わかったわ」
シャロ「それで、さっきからココアは何を書いているわけ?」
チノ「反省文です。もう2度とこんな騒ぎを起こさないように」
ココア「…………できた!」
リゼ「よし、ちょっと見せろ。………………なんだ、これは」
ココア「え? 反省文だけど」
123: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:40:23.26 ID:NS4G+VjSO
シャロ「『このようにチノちゃんの可愛さは言葉だけでは表しきれないものがあり』……これは反省文というより……」
千夜「チノちゃんの魅力についての作文?」
チノ「こ、ココアさん!///」
ココア「いやー、どうしてこんな騒ぎが起きたに至ったかを書こうと思ったらチノちゃんのことは外せないでしょ? チノちゃんのことを書き始めたら手が止まらなくなっちゃって」
リゼ「……本当に反省してるんだろうな?」ギロッ
ココア「し、してますっ! まことに申し訳ありませんでした!!」
リゼ「まったく……」
124: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:42:17.58 ID:NS4G+VjSO
チノ(あの事件から数日が経ちました)
チノ(町全体で多少の混乱は起きたものの、発生から事態の解決までが短かったため、町の人達も今ではすっかり元の生活を取り戻していました)
チノ(何が起きたのかを知っているのは、感染源であるココアさんに、感染から免れた私とリゼさん。そして私達から事情を聞いた千夜さんとシャロさんの5人だけ)
シャロ「自分が何をしていたのか覚えてないってのは不安だけど……他の人も覚えてないなら結果オーライなのかしら」
千夜「そうねえ。まあ、リゼちゃんがシャロちゃんに何かされていたら、別だけど」
シャロ「!? り、リゼ先輩! 私、先輩に何か失礼なことしませんでしたか!?」
リゼ「し、してないから安心しろ。私達も今回のことは心の奥底にしまっておくことにしたんだ。な、チノ?」
チノ「はい。……すいません、少しお花を摘みに行ってきます」タッ
125: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:43:46.38 ID:NS4G+VjSO
千夜「……私達が元に戻ってからチノちゃんの元気がない気がするわ」
シャロ「そうね。なにか無理をしているような……」
リゼ「私もそれが気になっててさ。ココアは何か知らないか? チノが何か言ってたとか」
ココア「ううん、なんにも」
リゼ「そうか……」
シャロ「も、もしかして、チノちゃんも例のを発症しちゃったとか……!?」
千夜「聞いた症状とはちょっと違う気がするけど」
リゼ「……チノだって、この前の経験から自分でどうにもならないと思ったらちゃんと相談してくれるはずだ。私達はそれまでチノのことをちゃんと見守ってやって、いざって時は力になれるようにしないとな」
千夜「そうね」
シャロ「はい!」
ココア「……」
126: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:47:13.63 ID:NS4G+VjSO
チノ「はあ……はあ……///」
チノ「んっ……うぅ……///」モジモジ
チノ(最初に異変に気づいたのは騒動の翌日、その夜のこと。ココアさんに一緒に寝ようと誘われ、部屋に入ったときでした)
チノ(まるで熱病にかかったかのように体が火照る。頭の中が真っ白になってしまい、何も考えられなくなる。そして……決まって、その人が脳裏にうかぶ)
チノ「こ、ここあ、さん……//////」
チノ(突然訪れたその現象、心配そうに私の顔を覗き込むココアさんから離れ、私は1人になって耐えることにしました)
チノ(それからは起きたときは毎回、部屋やトイレにこもり収まるまでひたすら待つ。そうやって耐えてきました)
チノ「大丈夫……大丈夫……///」ボソボソ
チノ「こんなの、きっと、一過性のもので……すぐに治って……///」ボソボソ
127: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:48:52.94 ID:NS4G+VjSO
1週間後 夜
チノ「うぅっ……!///」
チノ(日増しに、強くなってくる……このまま、衝動に駆られて暴走でもしたら……)
チノ「ふぅ……っ……!///」
チノ(もう、限界です……! リゼさんに相談を……)
コンコン
チノ「!」
ココア「チノちゃん、入ってもいいかな?」
チノ「だ、ダメ、です……!」
チノ(こんな姿、見せられない! それに、今ココアさんのことを見てしまったら、私……!)
ココア「……チノちゃん、ごめんね」
チノ「え――」
128: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:50:41.36 ID:NS4G+VjSO
ガチャッ
ココア「……やっぱり」
チノ「ど、どうして……!」
ココア「チノちゃん」
チノ「! こ、来ないでください! 今、来られたら、私……!!」
ココア「我慢なんて、しなくていいよ?」
チノ「……え」
ココア「チノちゃんが今つらそうにしてるのって、私が原因なんでしょ? あのとき私とキスしたから……」
チノ「……そうと決まったわけでは」
ココア「ううん、他に考えられないもん。だから……」
バサッ
129: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:53:15.43 ID:NS4G+VjSO
チノ「!?」
ココア「だから、私のこと、好きにして?」
チノ「こ、ココアさ……!? ふ、服! 着てくださ――」
ココア「チノちゃんとなら、私怖くないよ」ギュッ
ドクン
チノ「あ……」
ココア「罪滅ぼしとか、そういうわけじゃないけどね、私がチノちゃんのためにできることがあるなら……私、なんだってするよ」
ドクン ドクン
ココア「チノちゃん、私ね……」
ドクンドクンドクンドクン......
ココア「チノちゃんのことが、大好きなんだよ?」
ドクン
チノ(そこで私の意識は途絶えました。その後、目覚めた私が見たのは)
ココア「……体、大丈夫?」
チノ(一糸まとわぬ姿でベッドに横たわった私とココアさんの体、そして)
ココア「おはよう、チノちゃん」
チノ(窓から射し込む朝日に照らされた、ココアさんの笑顔でした)
130: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:55:25.98 ID:NS4G+VjSO
????????????????????
シャロ「あれから、チノちゃんはどうですか?」
リゼ「ああ、特に変わった様子はないな。やっぱりあの事件で精神的にちょっと不安定になってたみたいだな。今はすっかり落ち着いたよ」
千夜「よかった。それじゃあこれで完全に解決ね」
リゼ「……そうだといいんだが」
シャロ「まだ何か気になることが?」
リゼ「いや、気のせいかもしれないんだけど……ココアとチノが……」
千夜「ココアちゃんとチノちゃん?」
リゼ「なんていうか……前よりさらに仲良くなったような……」
シャロ「仲良く……?」チラッ
131: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:56:56.76 ID:NS4G+VjSO
ココア「見て見てチノちゃん! 私もティッピーを頭に乗せたまま働けるように……あっ」
パリーン
チノ「ココアさん!!」
ココア「ご、ごめんなさーい!」
シャロ「……そうですか?」
リゼ「……まあ、心配するようなことじゃないのは確かだ」
千夜「楽観的すぎるのも問題だけど、神経質になりすぎるのもストレスの元だと思うわ」
リゼ「だな。最近いろいろあったからちょっと敏感になってたみたいだ」
千夜「体を動かせば気分も晴れるんじゃないかしら? あー、そういえばシャロちゃんも最近もやもやした気分になることが多いって言ってたような??」
シャロ「へ? 私そんなこと一言も……」
リゼ「よし、なら今度気晴らしにシャロも一緒に遊びに行こう!」
シャロ「ふぇっ!?///」
132: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:58:35.28 ID:NS4G+VjSO
ココア「ち、チノちゃんはお姉ちゃんに厳しすぎるよ!」
チノ「ココアさんはお姉ちゃんじゃありませんし、私が厳しいのはココアさんがおっちょこちょいだからです」
ココア「たまには鞭だけじゃなくて飴ももらいたいな?って」
チノ「『獅子は我が子を千尋の谷へ突き落とす』、『かわいい子には旅をさせよ』と言います。ココアさんのためを思って、私はココアさんを崖から落として、登ってこれないように大量の罠を仕掛けるんです」
ココア「チノちゃんが私のことを『かわいい子』って……!」
チノ「突っ込むのはそこですか」
リゼ「もしかして嫌だったか?」
シャロ「い、嫌なんてことありません! ただ、ちょっと驚いただけで、むしろ誘っていただけて光栄というか、どんとこいというか……!」アワアワ
リゼ「お、おう?」
千夜「ふふっ」ニコニコ
ティッピー「……平和じゃのぅ」
133: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 12:59:30.73 ID:NS4G+VjSO
チノ(あの大事件を経ても、私とココアさんの関係に変化はありません)
チノ(私達は恋人になったわけでも姉妹になったわけでもなく、ココアさんも私もいつもの日常を過ごしています)
チノ(ただ、誰にも言えない1つの秘密がココアさんと私にはできました。それは――)
134: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 13:01:26.24 ID:NS4G+VjSO
コンコン
チノ「……ココアさん、その、今日も……」モジモジ
ココア「はーい。じゃあ、先にお風呂で待ってて?」
チノ「……わかりました」
ココア「それじゃあ、始めよっか」ニコッ
チノ「……///」
ココア「チノちゃん、まだ慣れないの?」
チノ「な、慣れるわけないじゃないですか! それに慣れるつもりもありません! これはあくまで、私が治るまでの一時的なもので……」
ココア「でも治るまでは定期的にやらないとチノちゃんがつらいんでしょ? なら少しは慣れなきゃ」
チノ「……ココアさんはどうしてそんなに楽しそうなんですか」
ココア「だって、普段見れないチノちゃんの珍しい表情がたくさん見れるもん」ニコニコ
チノ「うぅ……//////」
135: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 13:02:26.24 ID:NS4G+VjSO
チノ「もういいですから、早く始めましょう……」
ココア「はーい。じゃあ、チノちゃん。いつもの、言って?」
チノ「……どうしても言わないとダメですか?」
ココア「だーめっ」
チノ「……ココアさんのいじわる」
ココア「チノちゃんが可愛いのが悪いんだよ!」
チノ「私のせいなんですか……?」
ココア「さ、チノちゃん。チノちゃんは、私に、どうしてほしいの?」
チノ「…………わ、私を……」
チノ「私を、たくさんこころぴょんぴょんさせてください……お姉ちゃん//////」
END
136: ◆aU2gxYbeBY 2015/02/19(木) 14:15:22.29 ID:NS4G+VjSO
というわけで、今度こそおしまいです
チノとココアがお風呂で何をするようになったのかは個々人の想像にお任せします
読んでくださった方、ありがとうございました
138: 以下、
乙乙
こころぴょんぴょん
140: 以下、

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