海未「ふう、ゲームでもしましょうか。」 後編back

海未「ふう、ゲームでもしましょうか。」 後編


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9:
海未ママ「―はい。よいでしょう。今朝はここまで。」
海未「ありがとうございました。」
朝の稽古が終わり、お母様に手をついて礼をします。
海未ママ「そうそう、海未さん。今夜は私は少し出かけてきますので、お父様にお夕飯を作ってもらいなさい。」
海未「はい、わかりました。」
…ということはいつものメニューですね。
海未パパ「いいか、海未。チャーハンはな、」
海未「けむりがたつくらいにおなべをあつくする、ですね?」
海未パパ「そうだ、さすが海未だなあ!」
お父様が私の頭をわしゃわしゃと撫でます。
一緒に包んだ餃子を焼いて、お父様特製のチャーハンを食べます。
お母様とはまったく違う、豪快だけど優しいこの味が私は大好きでした。
海未「おかあさま、おそいですね。」
お父様とお茶を飲みながらつぶやきます。
海未パパ「ああ、久しぶりに高坂さんと会ってるから遅くなるんだろう。」
31:
それから、待ちくたびれた私が寝入ってしまってからお母様は帰ってきたみたいです。
海未ママ「――ふぅ…ああ、海未さん。よくできました。こっちへいらっしゃい。」
いつもより少し眠そうで、でも少し楽しそうなお母様の前で朝の稽古を済ませると、言われて通りに目の前に膝をつきます。
海未ママ「…毎日のお稽古。よく頑張っていますね。少し早いですが誕生日プレゼントです。」
そう言ってお母様は紫色の風呂敷を私の前に差し出しました。
海未「えっ…あ、ありがとうございます。」
驚きながらも手をついて頭を下げます。
海未ママ「どうぞ、開けてもいいですよ。」
海未「はい!」
浮き立つ心を抑えながら風呂敷をほどくと出てきたのは――
新品の青いゲーム機と「ようこそ どうぶつさんの村」のソフトでした。
35:
穂乃果「――え?!うみちゃんも『どうむら』かってもらったんだ!」
海未「はい!」
ことり「じゃあきょうのほうかごことりのうちでいっしょにやろうよ!」
海未「はい!」
――それから、穂乃果やことり達に教えてもらいながら、本当にたくさん遊びました。
私の村は『おとのきむら』と名付けられ、たくさんの花が植えられました。
ことりがきれいな模様をつけてくれました。穂乃果が珍しいアイテムをくれました。
3人のための「みんなのかだん」や「おとのきひろば」が作られました。
学校が終わってから、私達は校庭や誰かの家で遊んで、その遊びが終わってからもまたゲームの中で遊んで。
「おとのきむら」は私達の遊び場のひとつでした。
37:
しかし―
海未「ほのか、きのうはむらにあそびにこなかったんですね?」
穂乃果「えっ?ああ、ごめんね!あたらしいゲームがおもしろくって…」
ことり「ええ?ほのかちゃんあれかったの?」
海未「そう、なんですか…」
――あれだけにぎやかだった「おとのきむら」には誰も来ない日が1日、また1日と増えていき―
――とうとう、誰も訪れなくなりました。
39:
海未「――…」
それから、私だけが訪れる人もいないこの村を、一人管理しているのです。
海未「駅を見てみましょうか。」
> ほむら いきのでんしゃはないよ!
> ちゅんちゅんむら いきのでんしゃはないよ!
海未「…まあ、しょうがないですよね。」
淡い期待をやっぱり、という言葉で打ち消して、掲示板のお知らせを読みます。
海未「何も…え!?」
思わず声が出てしまいました。そこには―
? インターネットサービスしゅうりょうのおしらせ ?
42:
海未「――はあ。」
穂乃果「あれ?海未ちゃんどうしたの?朝ごはん食べれなかったの?」
ことり「穂乃果ちゃん…違うと思うよ…?」
海未「あ、あの…」
穂乃果「ん?どしたの?パン食べる?」
ことり「穂乃果ちゃん…また怒られるよ?」
海未「…『どうぶつさんの村』って覚えてますか?」
穂乃果「ん?…あーあー!あったね!なつかしい?!」
ことり「3人でよくやったよね?。」
穂乃果「それで?『どうむら』がどうしたの?」
海未「…あ、いえ…なんでも…」
―いまだに子どもの頃のゲームをやってる。そんな風に思われたくなくて、ついごまかしてしまいました。
…こういうところはまるで成長していませんね。
45:
海未「…」
もう、そろそろ卒業する頃なんでしょうか。
そう思いながら残り少ない時間を惜しむかのようにゲーム機の電源を入れます。
―いつか2人がまた来てくれたら。そう思っていたのですが――
海未「…しょうがないですよね。私達だっていつかは―」
> ことり ちゃんがあそびにきたよ!
海未「え?」
47:
ことり> うみちゃん?
海未「え?え?」
思わず声が出てしまいました。
ことり> いないの?
海未「…あ!」
あわててキーボードを開きます。
うみ> こんばんは
ことり> いた!
うみ> どうして
ことり> きょう おはなしきいて
ことり> なつかしくなっちゃった
ことり> ゲームさがすの
ことり> たいへんだったよ?
うみ> ありがとうございます
…泣くアクションを選ぼうとしましたが、やめにしました。
> ほのか ちゃんがあそびにきたよ!
49:
海未「…穂乃果!」
ほのか> やほー
ことり> ほのかちゃん!
うみ> ほのか!
ほのか> ひさしぶり!
ことり> きょうもがっこうで
ことり> あってるよ?
ほのか> あはは!そうだね
ほのか> きれい!
ことり> ?
うみ> ?
ほのか> おとのきむら!
51:
うみ> いつかくるとおもって
うみ> まってました
ほのか> ・・・ごめんね
ことり> ごめんなさい
二人のキャラクターが同時にペコリ、とお辞儀しました。
海未「ふふ…いいんですよ。いいんです。」
どうしてでしょう、少しだけ涙が出てきます。
52:
――それから、昔みたいに3人で目一杯遊びました。
鬼ごっこをして、かくれんぼをして、虫取りして、魚釣りをして…
「みんなのかだん」にも新しいお花を植えました。
「おとのきひろば」ではライブもしました。
ほのか> ねえねえ!
ことり> ?
ほのか> らいぶしようよ!
うみ> どうやって?
ほのか> こうだよ!
穂乃果のキャラクターがクルクルとまわりました。
それを見たことりがつづきます。
ことり> あいせーい
ほのか> へい! へい!
うみ> へいすたーとだっしゅ!
3人でくるくると動きまわります。
「おとのきむら」の動物たちが観客として集まってきてくれました。
54:
――
――――
――――――
海未「―ん…ああ、いつの間にか寝てしまったのですね…」
ゲーム機には『つうしんエラー』の文字。
海未「…一足早いラストライブでしたね。」
外ではもう鳥達がさえずっています。
ラブライブに向けて今日も練習に向かわないと―
海未「…」
ゲーム機の電源を落として、そっと蓋を閉じます。
そのシールだらけの表面を一撫でしてから制服をとりました。
55:
ID:2pI1osVR.net
穂乃果「ふぁぁ?…」
ことり「うぅ…」
海未「…」
にこ「ちょっとアンタたち!たるんでるわよ!」
穂乃果「そんなこと言ったって…昨日はちょっと遊びすぎたねえ…」
ことり「そうかも…」
にこ「はあ!? …まさかアンタ達夜遊びなんてしてないでしょうね?」
海未「え!?そ、そんなことは…」
にこ「海未まで!?変な問題起こしたらラブライブ出場停止なのよ!わかってんの!?」
穂乃果「大丈夫大丈夫!絶対バレないところだから!ね?」
ことり「…ふふ、うん!」
海未「…そうですね。ふふ。」
にこ「ば、バレないところって…どういうことよ!」
56:
それから少しして
海未「――あら?あれは…」
『 おかえり どうぶつさんの村 』 近日発売!
海未「…」
57:
りん> わ?!やめてやめて!
うみ> わたしのいえのまわりに
うみ> おとしあななんてほるから
うみ> です!
ほのか> たすけて?!
ことり> はい、かよちゃん♪
>プレゼント
はなよ> ありがとう。はなよちゃん!
まき> ちょっと、おいかけないで
ここあ> あはは!
こたろ> ばっくだんさー
こころ> こたろう!やめなさい
にこ> まきちゃんまってにこ?
えり>はらしょう
のぞみ>えりちまちがってる
海未「…ふふ。」
?おわり?
72:
乙乙
なんかなんかうるっとした
78:
これははらしょう

9

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