地味子「高校デビューしよう」back

地味子「高校デビューしよう」


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1:
中学時代はオタクグループにすら馴染めず、3年間一人ぼっちで過ごした地味子。
このままではいけないと、高校入学を機に生まれ変わることを決意する。
地味子「見た目から入るか、中身を根本的に変えるか……。そうだ! >>5とかどうだろう」
5:
不登校
9:
地味子「そもそも学校に行かなければ、ヘンに頭を悩まさずに済むんだ!」
新学期が始まって2週間とちょっと。
地味子は一度も通学せず、8畳の自室でただ暇をつぶすだけの生活を続けていた。
母親「地味子! いるんでしょう!? 開けなさい!」ドンドンッ!
地味子「うわぁ……。お母さん、また来たよ……」
母親「高校くらい出ておかないで将来どうするの!? そんなことなら今すぐにでも家を追い出しますからね!」
地味子「>>13」
13:
もういいや、死のう
17:
地味子は分かっていた。
こんな毎日がいつまでも続くはずもないこと。
そして、自分がまわりからどんな目で見られているかも。
地味子「分かったよ、お母さん。私、もう家を出て行く」
母親「そうやって心配してもらおうって魂胆なんでしょう。出て行くならさっさと出て行きなさい」
地味子「……ごめんね」
母親に、学校での人間関係について、何度か相談したことがあった。
そのたびに「甘えるな」と叱責され、地味子はいつしか母親を頼ることをやめた。
地味子「……もう死のう。こんな世界に、なんの未練もない」
地味子は部屋着のまま家を飛び出し、>>21へと向かった。
21:
いや死ねよ
27:
死ぬのは怖かったが、この世界で生き続けることの方が、
地味子にとっては途方もない苦行のように思えてしまっていた。
地味子「……さようなら。そして、ありがとう。お母さんにお義父さん。……あと、お義兄ちゃん」
死の訪れは一瞬だった。
意識があったのは、駅のホームから足が離れて、電車にぶつかるまでのほんのわずかの間だけ。
地味子「もし次があるのなら、もっと人間らしく生きたいなぁ……」
湧きおこる悲鳴と怒号の中、地味子はバラバラの肉塊と化した。
30:
地味子(あれ……)
パチリと目を開ける。
見覚えのない白い天井が目に入った。
変態科学者「やぁやぁ。お目覚めかい」
地味子「……ここは」
地味子は様子を窺うために頭を回そうとしたが、ベッド(まぁそれすらも定かではないが)に固定されているのか、
まったく身体の自由が利かなかった。
変態科学者「君の肉片からDNAを採取して、そこからクローンとして生まれ変わらせたのさ。
 記憶もサービスでつけておいてあげたよ」
地味子「……私は死にたかったの」
変態科学者「古い君は死んださ。今いる君は過去の君じゃない」
地味子「何も変わってないじゃない。いったいなんのためにこんなことしたのよ」
変態科学者「>>34」
34:
お嫁さん
40:
地味子「……はぁ?」
変態科学者「聞こえなかったかい? 僕のお嫁さんにするために、君を復活させたんだ」
完全に、馬鹿にされている。
地味子は、わざとらしくため息を吐いた。
地味子「何言ってるのよ。こんな根暗女捕まえて、”お嫁さん”ですって?
 随分遠回りな嫌がらせをするのね」
変態科学者「……本気で言ってる?」
地味子「……? ええ……?」
変態科学者「自分で気付いていないわけはないだろう? 君のその美貌に」
地味子「……?」
42:
変態科学者「オタクグループですら馴染めないのは君が美しすぎるからさ。
 人はね、美しいものに惹かれる反面、完璧な物には引いてしまう物なんだよ」
地味子「……はぁ」
変態科学者「それは、時に人に恐怖すら与える」
地味子「待って」
変態科学者「……なんだい?」
地味子「なんで私の中学時代を知っているの?」
変態科学者「簡単な話さ。君の中学の理科の先生だったからだよ」
地味子「……ああ、そう。中学生のころの私を見て、
 お嫁さんにせんがために日夜研究に没頭してるただの変態なわけね、あなたは」
変態科学者「そうだよ」
46:
地味子「……じゃあ、この拘束を解いて」
変態科学者「嫌だよ。そんなことをしたら君は逃げるだろう?」
地味子「……あなたのお嫁さんがお願いしてるのに?」
変態科学者「うん」
地味子「……死ねよ。変態野郎」ボソッ
変態科学者「……」
地味子「で、これからどうするつもり? 私をここに縛り上げたまま、何をしようって言うの?」
変態科学者「>>50」
50:
結婚式に決まってるだろ
54:
地味子「……このまま?」
変態科学者「まさか! そんな病衣じゃなくて、ちゃんとウエディングドレスを着せるさ!」
地味子「服装の話じゃないわよ。縛り上げたままやる気?」
変態科学者「うん!」
地味子「……そう。いいお返事ね」
変態科学者「じゃあ移動するからね」
科学者はそう言って、地味子の寝ているベッドに手をかけた。
ベッドは騒音とひどい振動を伴って、地味子の頭の向いている方へと移動していく。
地味子「……乗り心地は最悪ね」
科学者「まぁまぁそう言わないで。式は>>58で挙げるから」
58:
高級ホテルの最上階
60:
金の装飾がされた真っ赤な絨毯の上に、純白のクロスをかけられたテーブルが整然と並べられていて、
そのわきにある細長い台の上には、和洋中の豪華な料理が盛られた大皿がいくつも乗せられていた。
変態科学者「どうだい? ステキだろう」
高い天井に吊り下げられた、ダイヤのようなシャンデリアに照らされながら科学者は言う。
地味子「……そうね。こんな状況ですらなければね」
だだっ広い会場にいるのは、タキシード姿の科学者と、
ウエディングドレスを着せられてベッドにくくられた地味子の二人だけだった。
62:
変態科学者「あーあー……。ゴホン」
わざとらしく咳払いをし、科学者は地味子の横に立った。
変態科学者「科学者と地味子はー、病める時も健やかなる時もー」
地味子「それもあなたがやるのね」
変態科学者「しょうがないだろう? 人が誰もいないんだから」
地味子「……」
変態科学者「変わらない愛を、誓いますか? 誓います!」
地味子「>>66」
66:
どうしようかしらね
67:
変態科学者「……何それ」
地味子「私はね、一度死んでいるのよ」
変態科学者「だから?」
地味子「私のことを愛しているなら、少しは考えてよ。
 死んでまで別離したかったこの世界に再び呼び戻されて、
 良く知らない男といきなり結婚しなきゃいけない状況に追い込まれてるのよ?
 はいそうですか、で結婚なんてできないわ」
変態科学者「そこはさしたる問題じゃないさ。
 大事なのは、君が僕を愛するかどうかだ」
地味子「……はっきり言って、よく分からないわ」
変態科学者「嫌いだ、とは言わないんだね」
68:
地味子「別にあなたのことは嫌いじゃないし。……むしろ」
変態科学者「好きだ、って!?」
地味子「そこまでは言わないけど、でもひとりぼっちだった私を見ていてくれたのは確かだし、
 正直なところ、それはうれしかったわ」
変態科学者「やったぜ」
地味子「でも、結婚はできないかも」
変態科学者「……だから、なぜ?」
地味子「私にそんな資格ないもの。人に愛されるとか……、ましてや人を愛するなんて」
変態科学者「人に感情を向けるのに資格なんて全然必要ない! 僕なら」
地味子「ごめんなさい」
70:
変態科学者「……そう」
地味子「分かってくれてありがと。じゃあ、ここから解放して」
変態科学者「……」
地味子「ずっと死にたかったけど、誰かから愛されてるってのは分かった。
 私、もう少し生きてみることにするわ」
変態科学者「……」
地味子「家に帰って家族に謝らなくちゃ。早くここから」
変態科学者「やなこった!」
地味子「え」
変態科学者「とんだ思い違いだよ! 君はもっと賢い人間だと思ってた!」
地味子「……ごめんなさい」
変態科学者「当てが外れた! 結婚してくれないなら……、君は>>74」
74:
高校デビュー出来ない!
76:
地味子「そんな……!」
変態科学者「まぁた地味な生活が待っているよ、君にはね」
地味子「……」
変態科学者「それでもいいのかい!?
 僕と結婚したら、旦那はできるし、話し合い手に困らないし、体育の授業で一人ストレッチをすることもない!
 そんなバラ色の高校生活が」
地味子「いいよ」
変態科学者「えっ」
地味子「……それでもいいよ。私、今までの日常を守りたいの」
77:
地味子は一人、トボトボと歩いていた。
憂鬱な気持ちが、その足取りを重くさせる。
地味子「お母さん、怒ってるかなぁ」
呟き、ため息を吐く。
この曲がり角を過ぎれば、自宅の門が遠くに見えるはずだ。
地味子「……あれ」
傾いた日に照らされて、見覚えのあるシルエットがそこに浮かんでいた。
78:
母親「もう! あんたはどこ行ってたのよ!」
地味子の姿を認めた母親が、サンダルで駆けてきた。
いつもおしゃれをしているのに、なぜかちぐはぐな格好をしている。
よく見ると、サンダルも左右が違うものだった。
母親「いっつも心配かけて! お母さん……、あんたが死んじゃったのかと……」
地味子「……痛い。痛いよ、お母さん」
地味子を強く抱きしめて、母親は子供のように泣きじゃくっていた。
82:
翌日。
地味子が、鏡の前で様々なポーズを取っていた。
地味子「ヘン……、じゃないかな」
新学期が始まってからおよそ1月、初めて袖を通す制服だった。
母親「あら、似合ってるじゃないの」
地味子「お母さん」
母親「お弁当、作っておいたからね」
地味子「……うん、ありがと」
84:
ガラガラガラ。
教室の扉は、うるさいくらいの音を立てて開いた。
地味子「……」
教室中の目が、地味子に注目している。
それも当然だ。入学してから、初めて見る顔なのだから。
地味子「……怖い」
地味子は中学時代を思い出していた。
話しかけても苦笑いで返され、時には無視までもされたつらい日々。
地味子「……っ」
地味子は震える身体を必死に動かして、前もって先生に聞いておいた自分の席へと向かう。
86:
「あの……、地味子、さん?」
バッグを机の横にかけ、席に座った途端、突然の声が地味子を襲った。
身体をビクリと跳ねさせながらも、なんとか上目づかいに声の主を視界におさめる。
「地味子さんだよね。私、このクラスの委員長なんだけど」
地味子「う、うん」
委員長「わぁ、良かった。1月も来ないから、どうしたのかって心配していたのよ」
地味子「そうなんだ……。あ、ありがと」
委員長「それで、ちょっと話があるんだけど」
心臓の鼓動が早くなるのを、地味子は自覚していた。
全身に、玉のような汗が噴き出る。
地味子「な、なぁに?」
委員長「>>90」
90:
あなたこのクラスの性欲処理係に決まったから今日からよろしくね
96:
高校って怖いところなんだなぁ
97:
地味子「性欲処理係……?」
地味子はずっと休んでいたので知らなかった。
この学校には、治安維持のためという大義名分の元、
自由にセックスをしていいという生徒、通称”性欲処理係”というシステムが存在するのだ。
地味子「それって……、なぁに?」
地味子が首を傾げると、クラス中に静かな笑い声が漏れた。
その瞬間、苛烈なトラウマが蘇り、地味子は身体を硬直させる。
委員長「じゃあ、伝えたからね。それじゃあ」
それから、地味子の地獄の日々が始まった。
101:
「いたぞ! 捕まえろ!」
背後で、歓声が響く。
地味子は必死に走り続けていた。
新品だった制服は数日でズタズタになり、
何度パンツを変えても、股間から血がにじむようになった。
「オラァ! 逃げてんじゃねぇぞ! この”公認ダッチワイフ”がよぉ!」
地味子「いやあああああああああああっ!!!!!! 放してえええええええっ!!!!!」
一人に捕まると、どこからともなく現れたたくさんの男子生徒に代わる代わる犯された。
その人数は一日数十人にも及び、地味子の身体はとうに限界を迎えていた。
地味子「いやだよぉ……。お母さぁん……。誰か……、誰か助けてぇ……」
107:
母親「また……、なの……」
家に帰ると、決まって涙を目に浮かべた母親が出迎えるようになった。
地味子は精液と血にまみれた身体で、必死に笑顔を作る。
地味子「違うんだよ、お母さん。これは私が望んだことなの。
 学校のみんなの役になってるし、すごいやりがいがある仕事なんだよ」
母親「……でも」
この2週間ほどですっかりやつれてしまった母親を、地味子が抱きしめた。
地味子「中学時代の自分が嫌で……、私は変わらなくちゃって思ったの!
 私ね、今、すごく充実してる!」
母親のために、涙をこらえて地味子は明るい声を出す。
地味子「だからね、お母さんは心配なんてしなくていいんだよ!」
111:
学校へ来ると、また地獄が待っている。
「いちいち制服なんて着てくるんじゃねぇよ! 脱がすのが面倒くせぇ!」
「俺は制服着てるほうがいいけどな。下着の方が邪魔だよ」
好き勝手なことを言われながら、地味子は穴という穴を犯され続けた。
「”中に出してくださいご主人様”って言えって言っただろ!? なんでできねえんだよ!」
暴力もたびたび振るわれた。
そのたびに「顔は止めて」と懇願するのが日常だった。
顔に傷を作っては、また母親に心配をかけることになる。
「一回で満足するかよ。オラ。ちゃんとてめぇで腰振れ」
113:
「妊娠なんてしてんじゃねぇよ! こんな簡単なこともわかんねぇのか!」
ある日、検査で妊娠してることが分かった。
誰の子なんて分かりはしない。
ただ、地味子を性のはけ口としている男子生徒たちは怒り狂っていた。
「俺が堕ろしてやるよ。……オラァ!」
何度も腹部を殴られた。蹴られた。
何度も吐血し、何度も下血した。
地味子が下半身から血の塊を吹き出すと、ようやく男子生徒たちは満足して、
鮮血にまみれる穴に狂ったように陰茎を出し入れしていた。
地味子「……生きるって、難しいんだなぁ」
数時間後、一人取り残された地味子は、
おそらく赤子だったであろう血の塊を指で掬い、呟いた。
117:
一人必死に戦っていた地味子も、ついには身体を壊し、長期の入院をすることになった。
医者の診断によると、一生子供が生めない身体になったそうだ。
母親「嘘よ……。嘘よ……ッ! いやあああああああああああッ!!!!!!!」
母親は発狂し、精神を病んでふさぎ込んでしまった。
地味子は自身の身体よりも、母親のことが不憫でならなかった。
地味子「ごめんなさい……。ごめんなさい、お母さん……」
まともに生きることすらできない自身を恥じ、ベッドの上で何度もうわごとように謝罪を繰り返した。
そんな折、近くにいるのにあまり顔を合せなかった人物が、
地味子の見舞いに現れた。
122:
「調子はどう? ……って、こんな聞き方も、おかしいと思うけど」
地味子「お義兄ちゃん……」
無職で、何年も自室に引きこもっていた義兄の登場に、地味子は戸惑いを隠せなかった。
部屋から出ることすら月に一度ほどしかなかったというのに。
義兄「お前が、心配でな。少し無理して」
言いかけて、義兄はハッとした顔を浮かべ、口を閉ざした。
義兄「……いや、無理はしてない。お前に、会いたくて」
そんな取り繕うような言葉も、地味子はうれしく感じていた。
128:
地味子「私は平気だけど、お母さんが」
義兄「あの人は平気だよ。親父がいるから」
親父……、義兄にとっての血のつながった父親で、地味子にとっては義理の父だ。
義兄「お前には……、地味子には俺しかいないから……」
そう言って、義兄は地味子にキスをした。
地味子の脳裏に、たくさんの生徒に犯された記憶が一瞬フラッシュバックしパニックを起こしかけた。
が、地味子は大好きな義兄のことを思い、そのまま成り行きに身を任せることにした。
義兄「……大丈夫。お前は俺が、必ず守る」
唇を放すと、義兄は鋭い眼光でそう告げた。
132:
地味子「守る、って……」
義兄は突然踵を返すと、地味子に背を向けた。
地味子「お義兄ちゃん……っ!」
その背中に声をかけるが、何も聞こえてないかのように、義兄は病室を出て行ってしまう。
地味子「……お義兄ちゃん」
後ろ手に扉を閉めながら、義兄は地味子の声を聞いていた。
そして、怒りに握った拳を震わせる。
義兄「……俺の妹に。地味子に。……絶対に許すわけにはいかん」
妹に地獄を味わわせた者たちに天の裁きを。
家族に向けた愛情は暴走し、義兄は>>136
136:
科学者の元へ向かった
141:
変態科学者「……誰かと思ったら、君か。今さら何の用だい」
自身の背丈の3倍はあろうかという、液体に満たされた筒状のガラスから目を離さずに、
変態科学者はそう告げた。
義兄「殺したい奴がいる」
変態科学者「そう。僕もいるよ」
そして、ゆっくりとした動作で振り返る。
変態科学者「君を100回ほど殺したいね。僕の研究を横取りして理想の妹まで手に入れて。
 これ以上この世に何を望むって言うんだい」
144:
義兄「その妹が、苦しんでるんだ」
変態科学者「……何?」
義兄「聞きたいか? 俺は、言いたくないが」
変態科学者「君がそう言うんなら、そうなんだろうな。下手な駆け引きを打つほど馬鹿でもないし、賢くもない。
 君は昔からそうだったね」
義兄「そうか。それなら話は早い。殺したいというのは」
変態科学者「ぜひ、聞かせてくれよ。僕のフィアンセを苦しめたものについてさ」
義兄「……」
変態科学者「復讐には相応の怒りが必要だろう? 簡単に殺してやったんじゃ、むしろ相手に失礼ってもんさ」
150:
義兄は、学校での地味子の扱いについてかいつまんで話した。
科学者はと言えば、ニタニタと厭らしい笑みを浮かべ、義兄の言葉に真剣に耳を傾けていた。
義兄「……って、ことだ」
変態科学者「なるほどね! 実に素晴らしい!」
両手を広げ叫び、勢い込んで立ち上がる。
椅子代わりにしていた一升瓶のケースが、軽い音を立てて地面に転がった。
変態科学者「笑いが止まらないよ! だって」
手元のパソコンを右手だけを使い、ものすごいスピードで操作すると、
背後にあるガラス製の筒の中から液体が排出されていく。
変態科学者「僕のペットで彼らがすり潰されるところを想像したら。楽しくて楽しくて」
3分の1ほど液体が残っている状態のガラス筒が、けたたましい音で内側から破壊されると、
地味子を苦しめた原因を屠らんとする意思をもった>>154が中から現れた。
154:
エネマグラとオナホール
157:
義兄「……」
義兄は、何を言うべきか思案していた。
無意味なことをするような人間ではないし、かといって意味のある行動を起こすでもない。
科学者へ向け疑念の目を向け、義兄は思考の渦に巻き込まれていた。
変態科学者「今更話すでもない! 君は”矛盾”という言葉を知っているだろう!」
饒舌なときの科学者は、上機嫌か、はたまたひどく不機嫌な時だ。
今回は、それらが心の中でないまぜになっているのだろう。
義兄は黙ったまま、科学者の次の言葉を待った。
変態科学者「ここに、挿入したら絶対に絶頂を迎えさせるエネマグラと、
 挿入したら絶対に絶頂を迎えるオナホールがあります」
右手にエネマグラ、左手にオナホールを持ち、愉悦に顔を歪めた科学者は演説を始める。
変態科学者「さて、問題です」
義兄の喉がゴクリと鳴った。
変態科学者「このエネマグラを挿入され、オナホールに挿入させられた人間は、はたしてどうなるでしょうか」
159:
変態科学者「きっひっひっひ! ここが獲物の巣窟ですかぁ」
地味子が通う、もとい、”通っていた”学校の校門前に、科学者と義兄は立っていた。
義兄「……これで、うまくいくのか」
変態科学者「愚問! 黙ってついてきたまえ」
「なんだ! お前らは!」
二人が校門をくぐったとき、突如声が響いた。
ジャージ姿の、見るからに体育教師だといわんばかりの男が不恰好にこちらへ向けて駆けてくる。
変態科学者「きししっ! ……じゃあ、君にお手本を見せておくとしよう」
162:
「ああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!」
晴天の空へ向け、絶頂を迎えた絶叫が吸い込まれていく。
校庭に植えられていた木々から小鳥が羽ばたき、木の葉を揺らした。
変態科学者「絶頂×絶頂。イコール……」
大仰に両腕を広げ、天を仰ぐ。
変態科学者「超・絶・頂☆ 生半可な覚悟じゃとても耐えられなィ……」
深い笑みを浮かべ、身をかがめると、体育教師の下腹部から”両刀”を引き抜いた。
再び、絶叫が地を這う。
変態科学者「通常、死というものは快楽。ゆえに、快楽を伴う死は苦痛。きっひっひっひ!」
163:
「なんだ!? お前らは!」
変態科学者「やぁ。ご機嫌よう」
校門をくぐってから約17分。
苦痛に顔を歪め、床を転がった死体は9体。
義兄「おい。無関係な人間をやりすぎじゃあ」
変態科学者「笑止。この学園の人間は全て死をもって償うべき。身をもって焼かれ、死ね」
その横で、悲鳴と共にまたひとつ死体が増えた。
変態科学者「焼死。こんなくだらんシステムごと、僕が焼き払ってあげるョ」
166:
義兄「俺はそうは思わん。実際手を下した人間を殺せば」
変態科学者「じゃあ、”やってもいい”という空気を作ったのは誰だ」
逃げ惑う悲鳴と、足音。
それらが響く中、二人が静かに睨みあっていた。
変態科学者「場に流されて悪事に手を染める。弱い人間は罪だけれど」
義兄「しかし……」
変態科学者「潮流を作るやつはいったいなんなんだろう。
 ”私は悪くありませんよ”と、醜い腹をさらけ出して嗤っているのか」
義兄「……」
167:
変態科学者「まぁ、君の言うことも一理ある。裁く相手は任せよう」
そう言って、くるりとターンすると、悲鳴を上げる生徒の群れに向かって変態科学者は疾走する。
変態科学者「許せないのは、本能に任せて欲望を満たした男子生徒。……それと」
「きゃあっ!?」
一人の生徒の肩を掴み、強引に廊下に引きずり倒した。
変態科学者「こいつ、だったかな」
その足元で、地味子を”性欲処理係”へと堕とした張本人、
クラス委員賞が怯えた顔で震えていた。
170:
義兄「……ああ。確かにこいつだ」
妹のスマートフォンを盗み見て、委員長の顔を把握している義兄は頷いた。
委員長「な、なんなのよあんた達……。こんなことしてただで済むと」
何かを言いかけた委員長の頭を、科学者が思い切り殴りつけた。
後頭部が廊下にめり込み、真っ赤な鮮血が薄汚れた白いタイルを流れる。
変態科学者「ただで済まないのはそっちの方だョ」
床に横たわっている委員長の髪の毛を引っ掴み、強引に上体を起き上がらせた。
変態科学者「オナホールは君には使えなさそうだから」
無表情でつまらなさそうにそう吐き捨てたかと思うと、突如その顔を不気味に歪めた。
変態科学者「特別だ。君は>>174」
174:
きゅうり
178:
変態科学者「ハンバーガーにピクルスを最初に入れた人は天才だと思うね。
 だって、あんなものがバンズやハンバーグに合うわけがないんだ」
委員長「やめ……っ! やめてぇ……っ!」
必死に抵抗する委員長の下腹部に、科学者はきゅうりを無理矢理挿入していく。
変態科学者「でもさ、実際食べてみると、あれがないと満足できない身体になる。
 不思議だろう? だから、やってみいとわからないってことは、世の中にたくさんあるんだよ」
委員長「痛い……っ! 痛いいいいいい……っ!!!」
固く閉じた委員長の瞼から、大粒の涙が幾筋もこぼれる。
科学者は、その様子を薄ら笑みを浮かべて眺めていた。
変態科学者「そっちじゃなくて下を濡らさないと。1本だと普通。2本だと変態。3本入れたら英雄ってね」
下腹部から何本もきゅうりを生やした委員長が、
悲痛な叫びをあげながら、激痛に身を悶えさせていた。
179:
変態科学者「膣腔に7本、肛門に3本。まさかこんなにユルマンのビッチだったなんて」
泣き叫び、吐しゃ物にまみれた委員長が、身体を痙攣させながら廊下に横たわっている。
変態科学者「じゃあ、ここからは力学の問題だ」
足を振り上げた科学者を、義兄が咎めた。
義兄「おい。もういい加減に」
それを思い切り両手で振り払い、科学者は笑みを浮かべる。
変態科学者「運動力学と構造力学だ。きゅうりは横からの刺激に対して、どう破壊されるか」
不気味に歪めた顔で、科学者は振り上げた足を、思い切り委員長の下腹部に向けて叩き下ろした。
184:
下腹部から大量の血を吹き出し、委員長は嘔吐した。
この日、三度目の嘔吐だった。
変態科学者「きひひっ。激しく破壊された繊維は、粘膜に容易く突き刺さりました、っと」
義兄「……っ」
異常な行動だった。
しかし、理念ははっきりとしている。
地味子に行ったことに対する怒りと、嗜虐心。
純粋な本能に突き動かされるまま、科学者は破壊の限りを尽くす。
変態科学者「たとえ柔らかいものでも……、きゅうりとかね、そういったものでも、一定の度を超えると鉄鋼よりも固くなる」
もう一度委員長の下腹部へと足を叩き落とし、潰滅のメロディを響かせると、科学者は高らかに笑った。
変態科学者「僕の計算だと、君は出血性ショックで、あと37分後に死に至る。ちゃあんと凝血まで考慮してるから、ほぼ間違いないよ」
186:
全校生徒712名、教員数76名、出入り業者29名。
計817名のうち、実に約半数に及ぶ394名が、その日のうちに殺害された。
変態科学者「これで僕たちは未曽有の大犯罪者だ。昔を思い出すねェ」
義兄「……」
変態科学者「まぁあっちの方がひどかったかな。タワーマンション低層階消滅事件。君が引きこもることになったあれも」
義兄「黙れ」
変態科学者「……ごめんごめん。別に怒らせる気は無かったんだけど」
義兄「……復讐は終わっただろ。もう帰れ」
変態科学者「冷たいねェ。久々に会った友人だっていうのにさ」
義兄「……100回殺したいとか言ってなかったか?」
変態科学者「そうだっけ?」
187:
義兄「……どうだ? 調子は」
地味子「お兄ちゃん!」
扉の脇で待ち構えていた地味子が、病室に入って来たばかりの義兄に抱き付いた。
義兄「おいおい。そんなに動いて、大丈夫なのか」
地味子「うんっ! 窓から外眺めててね、お義兄ちゃんが来るのが見えたら、途端に元気になっちゃった!」
はしゃぐ地味子を軽く抱きしめながら、義兄はひどく真剣な顔をしていた。
地味子「むしろ入院してて良かったよ。だって、私の通ってた学校の人が、”全員死んじゃった”んだから」
191:
地味子の明るい声が響く病室。
それ以外には、時折相槌を打つ義兄の声と、壁掛け時計の音だけが聞こえる程度だった。
地味子「だからね、高校デビューとか考えるのが無駄だって思ったの」
義兄「……」
口数の少なかった妹が、なぜか饒舌にしゃべっている。
通常ならば違和感を覚えるような出来事にも、義兄はなんの驚きも見せずにいた。
地味子「人ってのはね、相応にしか生きられないのよ。その人なりの幸せを見つけないといけないの」
一瞬静まり返った病室で、時計の短針がカチリと音を立てた。
193:
義兄「また、来るよ」
地味子「……うん。寂しいけど、私頑張るよ」
振り返れば迷いが生じてしまう。
そう思い、義兄は背中から響く妹の声に軽く手を上げただけで、病室を後にした。
義兄「……」
『人ってのはね、相応にしか生きられないのよ』
妹の言葉が、頭の中で何度も反響する。
帰り道、義兄は立ち止まり、自身の手をじっと見つめた。
義兄「……」
この手に、何人の血が染みついているだろう。
194:
義兄「……人を、殺し過ぎた」
あえて、後悔を口に出す。
義兄「俺は……、人を殺し過ぎたんだ」
叫び出したい衝動を抑え、足早に歩き出した。
義兄「過去に……。今回だけでも……」
見た風景など何も覚えていない。
家の玄関を荒々しく開けると、自室の扉を開け、けたたましい音をさせて思い切り閉じた。
そして不器用に鍵をかける。
義兄「……もう、外には出ない」
195:
地味子「あ、お母さん!」
ベッドに横になっていた地味子は、上体を起こす。
母親は笑顔で、それを手で制した。
母親「まだ身体がつらいでしょう。無理しなくてもいいのよ」
地味子「ううん。平気だよ。……最近見ないけど」
――お義兄ちゃんは。
母親「なぁに?」
地味子「ううん! 何でもない!」
言いかけた言葉を飲み込み、地味子は笑顔を浮かべた。
197:
義兄「……」
暗い部屋で一人、震えていた。
タワーマンション低層階消滅事件。
70階建てのマンションを全壊させ、死者1000人を超す、世界を震撼させた大事件の張本人が。
義兄「あんなこと……、するつもりじゃなかった……」
空間転移の実験中、たまたま起きてしまった悲しい”事故”だった。
しかし、自責の念から義兄は引きこもり、全てを捨てた。
198:
義兄「……怖い」
今回も、同じことをやってしまった。
妹を苦しめられたという怒りに任せ、学校の敷地ひとつを消滅させた。
義兄「ダメだ……。終わりだ……、俺は……」
部屋に鍵をかけ、心も閉ざした。
暗い部屋で、一人震えることしかできない。
義兄「……」
――お義兄ちゃん。
声が、聞こえたような気がした。
――お義兄ちゃん!
外から、自分を呼ぶ声が。
199:
母親「え……」
最初に気付いたのは母親だった。
視線に気づき、地味子も顔を上げる。
地味子「お義兄ちゃんっ!」
義兄「……やぁ。調子は、どうだい」
地味子「うんっ! お義兄ちゃんが来てくれたから元気だよ!」
母親「……ふふっ。良かったわね」
201:
地味子「お義兄ちゃん、ありがとね」
義兄「……? 何が」
地味子「全部。私を救ってくれて、ありがとう」
義兄「……っ」
義兄の双眸から、熱い涙がこぼれた。
それは頬を伝い、病室の無機質なタイル張りの床へと落ちる。
地味子「えっ……。お義兄ちゃん……?」
義兄「こっちの方だよ……。礼を言うのは……」
202:
母親「……」
義兄「地味子……、ありがとう……。俺を救ってくれて……」
ベッドに座っている地味子を、義兄が抱きしめた。
地味子「えっ……。ちょっと……、お母さんもいるのに……」
地味子は母親をちらりと見てから、顔を真っ赤にして視線を下へと投げた。
母親「……兄妹なんだから照れることも無いでしょ」
微笑みを浮かべる母親と、どうしていいか分からない妹と、それを抱きしめながら涙を流す義兄。
暖かい日差しが差す中、病室には時計の時を刻む音だけが響いていた。
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