「深夜にこにー」 Part3back

「深夜にこにー」 Part3


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7:
第3夜 サンドイッチ
68:
――
――――
――――――
「マスター、冷奴ちょうだい!」
「マスター!ビールおかわり!」
にこ「その『マスター』っていうのやめなさいよ!…じゃなくって、『にこにー♪』だよ?」
驚いた?前にも言ったけど結構お客さんは来るのよ。
女の子だけじゃなくて男のお客さんもね。
ま、こ?んなかわいいにこにーがやってるお店なんだもん!当然よね??
「ママ!肉じゃがちょうだい!」
「ママ、カラオケ!」
にこ「うちにはないわよ!それにママじゃないし!…な、ないニコ?っ☆」
今日もにこは大人気。まさにこのお店の、ううんこの街の、いいえ、この宇宙のアイドルよねぇ?
ガラッ
ことり「――にこちゃん、こんばんはぁ?っ♪」
69:
「…!」
「おい…」
「すげぇ…」
うわ…この子が入ってくると店の雰囲気が一気に変わるのよね…
ことり「ブルブル…寒いねぇ?…あっ、ごめんなさぁ?いっ。」
「あ、いや…」
…これよ。男どもが一気に色めき立つの。ソワソワっていうか、ギラギラっていうか…とにかくいやな感じよね。
こぉ?んなに可愛いにこにーがいるっていうのに?
ま、仕方ないわよね。にこにーはみんなのアイドル。どんなに恋い焦がれても手の届かない存在。
ことりはにこほどじゃないにしても!…まあ可愛いし。スタイルもそこそこ…いいし。
それにあの声よね。あのとろけるような声を耳元でささやかれたら…そりゃ、ねえ…
百歩譲って、いいえ、一万歩譲って!わからなくもないかも?
70:
にこ「いらっしゃい。なんにするの?」
ことり「う?んとね、ことり、何か甘いのが飲みたいなあ?」
にこ「…うちにはあれしか飲み物無いんだけど…」
ことり「えぇ?…でも…ビールとか、ことりには苦くって飲めないし…」
「いいじゃんママ!なんなら俺が買ってこようか?」
「お、俺が行くよ!」
「いや俺が俺が!」
にこ(―外野うっさいわよ!)
ことり「おねがぁい…」ウルウル
にこ「はあ…しょうがないわねぇ?…」
ことり「やったぁ☆ありがと、にこちゃん。」
流しの下からにこ特製の梅酒を取り出す。いい感じでつかってるからこっそり飲んでたんだけどなあ…
ソーダで割ってクルクルクル。
にこ「はい、どうぞ。」
ことり「わぁ?、いただきまぁす!」
71:
グラスを両手で受け取るとストローにそっと口をつけることり。
それから、ゆっくりと唇を離して、髪をかきあげながら「ふう…」と小さくため息。
ああ、もう…そういうことするから…
「…」
「…」
ったくこの男どもは…
にこ「…今日は一人なの?」
ことり「ううん!もうすぐ穂乃果ちゃんも来るから!」
にこ「ああ、そうなの…」
ってことはまた『アレ』が始まるわけね…やれやれ…
72:
ことり「――それでね?ことり、またフラレちゃったの…。」ベソベソ
穂乃果「そっか…でも大丈夫だよ!ことりちゃんすっごく可愛いんだからきっといい人が見つかるよ!」
ことり「本当?えへへ…穂乃果ちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな♪」ギュ
ことり「はい、穂乃果ちゃんも飲んで飲んで♪」
穂乃果「あ、ごめんね…穂乃果、明日も朝から仕込みだから…」
ことり「あ、そっか…穂乃果ちゃん頑張ってるんだね。」
穂乃果「うん!大変な事もあるけど毎日成長してる!って実感できるよ!」
ことり「夢に向かって進んでいる人って素敵!…ことり、そういう人のお嫁さんになりたいなあ…」
ことり「たとえばぁ…お菓子の職人さんとか?」
穂乃果「パティシエかぁ?、ことりちゃんに似合ってるかも!」
ことり「う?ん…そうじゃなくて、もっと和風な感じの…」
にこ「…はい、穂乃果。…サンドイッチできたわよ。」
穂乃果「わっ!待ってました!ありがとねにこちゃん!」
73:
…これが大体2ヶ月に1回くらいのペースであるのよね…本当に勘弁してほしいわ…
ことりの名誉の為に言っておくけどね。彼氏にフラれたっていうの、全部ウソだから。
ここで男の人に声かけられる度にうまくかわしてるわよ。
中にはちょっとした芸能人やモデル、社長なんかもいるのにね、もったいな…ってどうでもいいわね。
ま、見ての通り穂乃果一筋だから男の手も握ったことがないわ。
その点にこはぁ?、お店でCDを買ってくれた人には握手会を開いてるニコ♪
え?売れてるのかって?…話を戻すわね。
74:
穂乃果「いやー!今夜もパンがうまい!」
にこのサンドイッチは近所のパン屋さんで焼いてる昔風のどっしりしたパンを使うの。
これを薄く切ってバターと辛子を塗って、具材はハムときゅうりのハムサンド。ゆで玉子をマヨとあわせたたまごサンドが定番ね。
ことり「穂乃果ちゃん、おいしそう♪」
穂乃果「ことりちゃんも食べる?」
ことり「いいの?」
穂乃果「うん!はい、どうぞ!」
ことり「あーん///…うん!おいしい!」
イチャイチャ
にこ「…」
75:
――
――――
あの二人が散々いちゃついて帰った後、カウンターを拭きながらついため息が出ちゃった。
にこ「――はあ。」
「お疲れみたいね。」
あっ、やば。まだ一人残ってた。
にこ「あっ、ごめんね!」
「別にいいわよ。…それよりさっきの子、よく来るの?」
にこ「…ことりのこと?」
にこ「やめといた方がいいわよ、あの子ああ見えて結構手強いんだから―」
「ああ、違う違う。後から来た子。」
にこ「ああ、穂乃果ね。そこの和菓子屋さんの見習いよ。まあ、しょっちゅうじゃないけど、たまにね。」
ツバサ「……へえ、穂乃果さんっていうんだ…」
80:
――
――――
にこ「いらっしゃい穂乃果。待ち合わせ?」
穂乃果「うん!ことりちゃんと!お父さんがもういいぞって言ってくれたから早くついちゃった!」
にこ「お疲れ様。明日は休みでしょ。何か飲む?」
穂乃果「うん!えっとね…」
ツバサ「――はい。お疲れ様。」スッ
穂乃果「え?」
ツバサ「お仕事だったんでしょ?一杯ごちそうするわ。」
穂乃果「え、でも悪いですよ…」
ツバサ「いいのよ。一人じゃ味気なかったから、付き合ってくれない?」
穂乃果「じゃあ一杯だけ…」
ツバサ「うん。ありがと。」トットット
穂乃果(きれいな人だなあ…)
81:
穂乃果「――そうなんですよ?。もう朝が早くって大変で!」
ツバサ「へえ、そんなにやることがあるのね。」
あっという間に仲良くなったわね。まあ、穂乃果だしね。こういうところは素直にうらやましいわ。
ツバサ「大変な仕事なのね、尊敬するわ。」
穂乃果「そんな、穂乃果なんてまだ見習いで…」
ツバサ「ううん。穂乃果さんはとっても素敵よ。…きれいな手ね。職人さんってもっとゴツゴツしてるのかと思ってた。」
ナデナデ
穂乃果「あ、いえ、その…///」
ことり「…穂乃果ちゃん!」
82:
穂乃果「あっ、ことりちゃ」
ことり「ごめんねぇ?!遅くなっちゃって!『変な人』にナンパなんかされてないか心配だったよぉ?!」
ズイッ
ツバサ「ちょ、いたっ…」
ことり「あっ、すいません♪さ、穂乃果ちゃん。今日はことりがたぁ?っくさんお疲れ様してあげるね?」
穂乃果「あ、ありがと。…なんか怒ってる?」
ことり「え?そんなことないよ?さ、飲んで飲んで♪」
穂乃果「あ、ツバサさんのくれたのがまだあるから…」
ツバサ「大丈夫よ穂乃果さん。ゆっくりやってちょうだい。…夜は長いんだから、ね?」ギュ
ことり「…!」
…さすがの穂乃果もその日はサンドイッチを頼まなかったわね。
なにせ自分がサンドイッチになってたんだから。
…まったく、他所でやってほしいわよ…ったく…
83:
――
――――
穂乃果「…はあ。」
にこ「珍しいわね。あんたがため息なんて。」
にこがなんだか元気のない穂乃果を見かけたから、連れてきたのは開店前のにこのお店。
お茶でも飲んでいったら?そう言いおいて仕込みをするにこの隣で大きなため息が聞こえたの。
穂乃果「…にこちゃん。穂乃果、どうすればいいのかなあ…」
にこ「どうすれば、って…そんなのわかるでしょ。」
茹でたじゃがいもの皮を剥きながら、目も合わさずに答える。
穂乃果「穂乃果、こういうのよくわかんなくって…」
にこ「もう、しっかりしなさいよね。…やっぱり、はっきりさせるのがいいんじゃないの?」
穂乃果「はっきり?」
84:
にこ「ツバサ、最近じゃ穂むらにも来てるそうじゃない。」
穂乃果「うん、よく来てくれるよ!お饅頭好きなんだって?。」
にこ「…あんたのそういうとこがダメだって言ってるの。…熱っ。」
穂乃果「え?」
にこ「あのねぇ…そうじゃないでしょ?ツバサがあんたに求めてるもの…わかるでしょ?」
穂乃果「…」
にこ「ことりだって、このままじゃかわいそうだわ。…辛いかもしれないけどね、ここでキチンとさせるべきよ。」
わざと穂乃果を見ないようにして仕込みを続ける。こういうのってどうも苦手なのよね…
穂乃果「あ…うん。」
にこ「何かを手に入れたら何かを失うこともあるわ…悲しいけどね。」
にこ「頑張りなさいよ。応援してるから。」
穂乃果「にこちゃん…!」ガタッ
にこ「フン!…ってこら!厨房に入ってくるんじゃないわよ!」
穂乃果「にこちゃんありがとっ!」ギュー
にこ「おわっ!ちょっと!離れなさいよ あほのか!」
85:
それから、穂乃果もとうとう覚悟を決めたみたい。
一人で店に来て「今日は特別なサンドイッチを作って!」って。
大方、自分の好物で二人の将来をお祝いするつもりなんでしょ。子どもっぽいわね…
そして、やってきたのは…
ことり「お待たせぇ?♪」
86:
引き戸を開けたのは――ことり。
ま、そうなるわよね。幼なじみって定番だもんね。
ことり「穂乃果ちゃん、今日は大事なお話があるって…」
穂乃果「うん。まあ、座って?」
ことり「あ、うん…グスッ」
穂乃果「え、どうしたのことりちゃん?」
ことり「ううん、ことりね…嬉しいの・・穂乃果ちゃんがことりのことを考えてくれて…」
穂乃果「ことりちゃん…穂乃果はいつだってことりちゃんのことを考えてるよ。」
ことり「うん…うん…幸せにしてね…?」
穂乃果「うん!任せてよ!」
ことり「ホノカチャン!」
あー…そういうお店じゃないんだけどなあ…まあ、まだしばらくはお客さんもこないからいいかな…
ガラッ
ツバサ「穂乃果さん。お待たせ!」
87:
にこ「えっ」
ことり「えっ」
ツバサ「えっ」
―――お店の中の時が止まったわ。
穂乃果「あっ、ツバサさん!」
ツバサ「――あの、穂乃果、さん?今日は、大事な話があるって…」
穂乃果「うん!そうだよ!さっ、こっちに座って!」
ツバサ「え、ええ…?」
88:
ことり「えっと…あの…どういう、ことかな…?」
穂乃果「うんうん!何も言わなくていいよ!穂乃果はちゃーんとわかってるからね!」
ツバサ「わかってるって…こんなの…」
そう得意満面の顔で頷くと穂乃果はことりの手をとって
ことり「あ…穂乃果ちゃん…」
ツバサの手をとって…ってええ!?
ツバサ「あ…」
二人の手を重ね合わせたの。
穂乃果「はい!…も?、二人とも素直になりなよ!」
89:
ああ…そっか、こういう子だったわね…
穂乃果「二人ともダメだよー。恥ずかしいのはわかるけど、穂乃果をダシにしないでさ、はっきり言わないと!」
穂乃果「何かを手に入れたら何かを失うこともある…穂乃果との時間は減っちゃうけどこれからはツバサさんと仲良くね。ことりちゃん。」キリッ
ことり「え…えええ…」
穂乃果「ツバサさん。本当はことりちゃんと話したかったんだよね。ごめんね、穂乃果にぶちんだから…」
ツバサ「あ、あの…」
穂乃果「へいマスター!アレを!」スカッ
指パッチンしようとしてはずしてる…ってかマスターじゃないんだけど…もう突っ込む気力も起きないわね…
ことり「…」
ツバサ「…」
…今日はお客さん、来てもすぐ帰っちゃいそうね…
90:
――
――――
――――――それから、どうしたかって?
ことり「はい穂乃果ちゃん、あ?ん♪」
穂乃果「あ、あ?ん…」
ツバサ「はい、次はこっちよ。あ?ん。」
穂乃果「むぐ…まだふちにふぉこっへ…むごっ」
ツバサ「早くして、ね?」
サンドイッチになってるわよ。
91:
第3夜 「サンドイッチ」終わり
92:

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