凛「プロデューサーがバツイチって本当?」モバP「・・・・・・ええ、まぁ」back

凛「プロデューサーがバツイチって本当?」モバP「・・・・・・ええ、まぁ」


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2:
凛「ふーん・・・、そうなんだ・・・」
P「・・・失礼ですが、どなたからその話を?」
凛「う、噂だよ。・・・でも意外。結婚してたこともそうだけど、プロデューサーみたいな良い人が離婚してるなんて」
P「・・・・・・きっかけは、些細な口論だったんですがね。自分も彼女も、若かったし、頑固でしたから」
凛「まだ30ちょっとくらいでしょ、歳。それじゃあおじいちゃんの台詞だよ」
P「もう5年くらいになりますが、昨日のことのようにも思えますね」
3:
凛「どんな人だったの?プロデューサーの奥さんだったひと」
P「・・・こほん、渋谷さん。そろそろレッスンの時間なのでは?」
凛(プロデューサー、露骨に話を逸らそうとしてる・・・)
凛(やっぱりちょっと失礼だったかな・・・)
凛「・・・うん、そうだね。行ってきます」
P「頑張ってきてください」
ガチャン
5:
P「・・・・・・さて、噂の出どころは。どちらでしょうかね」チラッ
ちひろ「わ、わたしじゃありませんよー、いつもの三割増しで厳しい眼光向けられても困りますー」
P「となると部長ですかね、何を考えてるんですかあの人」
杏「ごくフツーに世間話してたらポロっと漏らしちゃった感じだったね」
P「・・・双葉さん、今日はオフの日だったはずですが」
杏「いつも通りきらりに抱えられてきたよ、きらりお仕事行っちゃって今いないけど」アメダマウマー
6:
P「・・・他に、その話を聞いた方は?」
杏「そだねー、飴玉一つにつき一人でどうかな?」グデー
P「・・・これで全員教えてくれますか」飴玉大袋入り差出し
杏「・・・いやまあ全員教えるけどさ、そんなに知られたくないことなの?バツイチって」
杏「よくあることだし、別段隠すようなことでも」
P「それもそうですが、なにぶん相手が同じ会社にいるもので・・・」
杏「社内恋愛かー、そりゃあちょっとアレだね」
7:
杏「ってか待って、同じ会社ってことは杏達会ったことあるの、その人」
P「・・・ある、でしょうね」
杏「まじかー、ちひろさんじゃないよね?」
ちひろ「ち、違います違います!そりゃあ私もその人と普通にお茶したりしますけど!」
杏「まぁちひろさんだったらプロデューサーの胃痛が計り知れないもんね」
ちひろ「どういう意味ですかそれ」
10:
楓「ただいま戻りました」
文香「おはようございます、プロデューサーさん」
仁奈「あ!杏おねーさんがいるでごぜーます!」モフモフ
P「高垣さん、鷺沢さん、市原さん。お疲れ様です」
杏「珍しい組み合わせだねー」
楓「仁奈ちゃんとは入り口で偶然会いまして。何のお話をされていたんです?」
杏「え、これ話しちゃってもいいのプロデューサー?」
P「・・・あまり、気が進みません」
杏「よしOKでたよ」
ちひろ(今の会話のどこにOKな部分があったんでしょう)
12:
楓「なるほど・・・プロデューサーさんの元奥さんが、このプロダクションにいる、と」
仁奈「仁奈にはこのお話はむずかしーでごぜーます・・・」
杏「なんでナチュラルに私の膝の上に座るかな仁奈ちゃんは」モフモフ
文香「・・・知りたいような気もしますし、あまり知りたくないような気もします、ね」
楓「ちひろさんは御存知なのですよね?」
ちひろ「はい、皆も勿論知っている方ですよ」
杏「そこだね」
15:
杏「私達全員が知ってる、頑固な女の人。プロデューサーの証言からすると別れたのは5年くらい前。この時点で割と絞れてくるんじゃないかな」
仁奈「杏おねーさんがめいたんてーみてーです!」
楓「酩酊する名探偵・・・くすっ」
文香「・・・あんまり、上手ではないですよ?」
ちひろ(割と文香ちゃん容赦ないわね) 
P(・・・隠していても、この分だと今日中にはバレてしまいそうですね)
18:
P「すみませんが、少し自分は席を外します。地方からアイドル志望の方がいらしているので、そちらの面接に」
ちひろ「あ、確か香川の方からの子でしたっけ、私も行きましょうか?」
P「いえ、大丈夫です。・・・直接的にバラさないでください、それだけは本当に頼みます」
ガチャン
杏・楓・文香(逃げた)
仁奈「今日のキグルミはアルパカでやがります。卯月おねーさんとお揃いです!」
19:
杏「直接的にがNGってことは」
楓「間接的にはOKってことですよね」
文香「・・・ヒントを所望します」
ちひろ「えーっと・・・そうですねぇ・・・」
ちひろ「少なくとも楓さんよりは年上の方ですね」
杏「そういえば25歳だった」
楓「しれっと年増扱いされた気がします」
仁奈「てしま?」
文香「それは香川県にある島ですよ仁奈ちゃん」
24:
杏「これで菜々さんだったりしたら杏明日から本気で働くよ」
仁奈「おー?菜々おねーさんはえいえんのじゅうななさいでごぜーますよ?」
ちひろ「子供の純真さって眩しいです」
文香「留美さん・・・は、ないですね。飢えてますし」
楓「聞いたら彼女泣くからやめてあげましょう」
28:
杏「・・・うん、17歳だから菜々さんはないね、うん。じゃあ大穴でシュガハさん」
楓「佐藤・・・さんですか」
文香「確かに頑固ですが・・・絵面が想像できません」
杏「あまりに家事をしないシュガハさんにさしものプロデューサーもキレたってとこかな」
楓「もしくは家と外とのギャップに耐えきれず・・・?」
ちひろ(パッションってとこまでは合ってますけどねー)
31:
仁奈「結婚って、好きな人と一緒になりたいからするんでごぜーますよね」
仁奈「それが離れ離れになるなんて余程の理由があると思うのですよ」
杏「お、仁奈ちゃんわかってるじゃん」
仁奈「えっへん、まゆおねーさんと一緒にお昼のドラマで見たんですよ」
楓「あら、面倒見が良いんですね佐久間さんって」
文香「・・・ちひろさん」
ちひろ「はい、なんでしょう?」
文香「・・・別れ話は、どちらから切り出したとか聞いてますか」
ちひろ「Oh...」
33:
ちひろ「私もそこまでは聞いてませんが・・・」
ちひろ「・・・多分、相手の方からではないでしょうか」
文香「・・・それは、ちひろさんの勘ですか?」
ちひろ「まあ・・・プロデューサーさんは多分、相手に不満があっても割と黙ってるタイプですが、彼女は正反対で、とにかく直球でしたから」
文香「・・・結構苛烈な方、ですか?」
ちひろ「怒ったら本当に怖いです、ハイ」
杏「・・・誰だろうねー」
34:
凛「プロデューサー、帰ったよ・・・って、いないか」
杏「おつかれーい」
楓「お疲れ様です、凛ちゃん」
文香「お疲れ様です」
ちひろ「プロデューサーさんなら、今アイドル志望の子の面接中です、多分そろそろ帰ってくる頃だと思いますが」
凛「ふーん。じゃ、帰ってくるまで待とうか。」
凛「やっぱりモヤモヤさせたまま帰りたくないし」
35:
杏「お、凛もプロデューサーの元奥さんの事?」
凛「も、ってことはそういう話の真っ最中?」
楓「ええ、凛ちゃんも考えてください。私より年上の方だそうです」
凛「んー・・・」
凛「イニシャルとか聞くのってダメかな、ちひろさん」
ちひろ「げ、イニシャルですか」
38:
ちひろ「結構直接的なヒントですよねぇ・・・」
凛「苗字でも、名前でも、どっちでもいいから1文字、ダメ?」
ちひろ「うーん・・・」
部長「Rだね」
ちひろ「うわっ部長いたんですか!」
部長「仮眠室に入っていたんだけど」
部長「ワイワイと楽しそうだったんでね」
凛・杏・楓・文香(R・・・)
仁奈「すぴー・・・」
43:
部長「二人にはよりを戻してもらいたいところなんだけどね」
部長「何分二人とも頑固で、なかなか顔を合わせようとしない」
部長「彼女に至ってはバツイチは女の勲章だとか言って強がっているけれど」
部長「やっぱりそこから次に進めないというのは見ていて気の毒だ」
部長「そうだろう、ちひろくん」
ちひろ「ええ・・・そうですよね」
44:
凛「26歳以上でイニシャルにRが付く人っていたっけ・・・」
楓「・・・なるほど、あの人でしたか」
杏「楓さん分かったんだ?」
楓「ええ。たしかに、お似合いの二人ですが・・・」
文香「どうして別れちゃったか、ですね・・・?」
P「・・・ただいま戻りました」
マストレ「・・・ドリンクの差し入れに来ました」
一同「!!」
47:
楓「マスタートレーナーさん、いえ、麗さん。お久しぶりです」
凛「・・・麗、さん?・・・・!」
マストレ「部長さん、あんまり私達の昔のことをレッスン生の子らに話すのやめてください!恥ずかしいんですから!」
P「火消しのため、わざわざ来てもらいました。部長、申し開きがあるなら聞きます」ゴキン
杏「うぇーマジかぁ、でも言われてみれば杏プロデューサーとマストレさんが一緒にいるの見たことないわ」
P「・・・まあ、顔は会わせ辛いですから」
マストレ「・・・会えば挨拶くらいはするが」
49:
部長「昔は君たちずっと一緒にいたのにねぇ」
部長「駆けだしのプロデューサーと、まだルーキーだったトレーナー」
部長「二人三脚で沢山のシンデレラたちを導いていた」
P・マストレ「・・・」
部長「切っ掛けはなんだったんだい」
マストレ「・・・・・・発端は、私です。が」
P「恐らく、油を注いだのが自分です」
50:
凛「・・・何が、あったの」
P「・・・ったんです」ボソボソ
凛「え?」
P「・・・彼女の趣味は、スポーツドリンクの自作です。その試作の一本が・・・」
P「致命的に不味かったんです」
・・・・・・・・・
凛「・・・・・・は?」
51:
杏「待って、ちょっと待って、ってか待て」
杏「ドリンクが不味かったから離婚したって?」
杏「流石にそんなバカみたいな理由があるわけ・・・え?」
マストレ「・・・直接的な理由ではないが、まさしく発端はそこだった」
杏「・・・頭が痛い」
55:
マストレ「その後で私も試飲してみたが、まさしく飲めたものではなかった」
マストレ「そこまではいい、私が悪いと謝れば済む話だった」
マストレ「興味本位で錠剤のプロテインやサプリメントを粉末状にして混ぜ込んだ私が悪かった」
マストレ「だがこいつは言っちゃあならんことを言った」
マストレ「せめてドリンクくらい飲めるものを作れ、と」
杏「・・・マジでバカみたいな話だ」
楓「・・・確かに麗さんのドリンクは、控えめに言ってもあまり美味しくありませんが」
文香「・・・私は好きですけどね」
57:
マストレ「そりゃあ私は料理が苦手だ。自覚している」
マストレ「そっち方面では頼りきりだったことも認める」
マストレ「だからせめて活力のつくドリンクをと・・・」
P「・・・頑張る方向性を間違えてるんですよね、彼女」
P「マムシドリンクをベースに作ろうとしてた時には魔女か何かかと思いました」
部長「・・・苦労してたんだねぇ」
69:
マストレ「まあ、その喧嘩・・・というか、私が一方的に怒り散らして、離婚届を叩きつけたんだが」
マストレ「こいつはなかなか提出しないでな、結局それからもしばらく夫婦やって、5年前にようやくだ」
P「・・・彼女の嫁ぎ先を探していたんですが、結局見つけてあげられず、今に至ります」
ちひろ「え、その喧嘩5年前じゃないんですか」
マストレ「実際のところもう少し遡るな」
部長「会社ではまったくそういう素振りを見せなかった二人が怖いよ」
凛(仏頂面なのはその時の名残なのかも・・・)
杏(メシマズ嫁恐るべしだね・・・杏も料理出来る相手見つけなきゃ)
文香(イナゴは嫌いじゃないです)
楓(能面でドリンクはのーめん・・・)
72:
P「これが、自分と彼女の顛末です。全く面白い話ではありません」
マストレ「・・・まあ、こいつに言われて悔しくて色々試した結果、ドリンクの味はマシになったんだが」
P「アイドルに渡す前に自分に先に飲ませるように言ってありますから」
楓「それであの味・・・ですか」
杏「もしかしなくてもプロデューサーの舌もちょっとヘンなんじゃ」
凛「・・・メシマズが伝染ったと考えるか、少しでも相手に合わせようとした結果と見るか」
文香(もしかして私の好みとプロデューサーさんの好みって近いのでは)
75:
部長「なんというか・・・」
ちひろ「お似合いなのはお似合いなんですがねぇ・・・」
P「・・・今日の差し入れは一応及第点です。皆さんに渡してください」
マストレ「ふむ、おチビちゃんたちのリクエストでりんご味が良いと言われたんで」
マストレ「りんご黒酢ベースで作ってみたんだが、どうもプロテインの配合を間違えたはずなんだが、味は普通だ」
P「・・・偶然の産物ならもう少しボーダー厳しめにして、ギリギリ赤点です」
マストレ「おい、運も実力のうちと言うだろう!採点のやり直しを求める!」
P「検討中です」
マストレ「うがー!!」
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