妹「兄、大好き」back

妹「兄、大好き」


続き・詳細・画像をみる

1:
先生「転校生の兄君です」
兄「よろしくお願いします」
パチパチパチパチ
先生「席はあそこです」
兄「わかりました」スタスタ
女「よろしくね、兄君」
兄「うん、よろしく」
女「女でいいわよ」
兄「わかった」
5:
昨日続編書いてなかったので
女「ねぇ、兄君」
兄「ん?」
女「双子の妹ちゃんいるの?」
兄「何でそれを?」
女「噂になってるわよ」
兄「そっか、いるよ」
女「へぇ、見てみたい」
兄「(あいつ上手くやってるかなぁ)」
8:
兄「初日は終わった」
兄「女さんとしか話してないけど」
兄「・・・・・・・」スタスタ
妹「・・・・・・・兄」
兄「え????」
兄「お前なにやってるの?」
妹「兄を待ってたのよ」
兄「なんで?」
妹「自転車に乗せなさいよ」
兄「・・・・・・」
9:
兄「(妹は自転車に乗れない)」
兄「(だけど歩くのは嫌みたいで、自転車に乗せろと言ってくる)」
兄「駄目だ」
妹「なんでよ」
兄「法律的にも、安全的にも」
妹「そんなの知らない」
兄「一人で帰れよ、最悪一緒に帰ってやるから」
妹「・・・・・・」ムスッ
10:
兄「なぁ、そこどけよ」
妹「・・・」
兄「邪魔だって」
妹「嫌だ」
兄「自転車こげないだろ」
妹「知らない」
兄「二人乗りは危ないって!」
妹「知らない!」
11:
兄「周りの目が痛いから」
妹「じゃあ私を置いていくの?」
兄「知るか、どけ」グイッ
妹「きゃ!」ドスンッ
兄「あ、ごめん」
妹「・・・・・・」
兄「おい、大丈夫か?」
妹「足、怪我した」
兄「は?」
妹「もう歩けない」
13:
兄「今日だけだぞ、マジで」
妹「明日からは歩けって言うの?」
兄「だからさ、自転車乗れるようになれって」
妹「・・・怖いもん」
兄「知るかよ!」
妹「知っとけ」
兄「はぁ・・・・・・」
兄「見つかったらどうすんだよ」
妹「知らない」
14:
兄「今日はどうだった?」シャー
妹「別に」ギュ
兄「・・・そうか」シャー
兄「まあ俺も特に無いけどさ」シャー
兄「その内すぐ馴れるよ」
妹「そう」
兄「・・・」
兄「(口数増えたんだよな・・・?)」
15:
兄「ただいま」ガチャ
兄「あ、今日は叔母さんいないんだっけ?」
兄「まだ夕食まで時間あるぞ」
妹「だから何よ」
兄「・・・いや、別に」
妹「・・・」スタスタ
兄「(冷たい態度にはかわり無いが、なんとなく丸くなったかな)」
兄「俺も晩ごはんまではゴロゴロしとくか」
16:
タダイマ‼
兄「従妹ちゃんが帰ってきた」
従妹「お兄さん!」スタスタ
兄「はーい」
従妹「お兄さん?」コンコン
兄「ん?どうした?」
従妹「入っていいですか?」
兄「どうぞ」
17:
従妹「お兄さん!」ガチャ
兄「従妹ちゃん、おかえり」
従妹「ただいまです!」
従妹「それより、お兄さん」
従妹「転校初日はどうでしたか?」
兄「えー・・・」
兄「うん、上出来だよ」
従妹「ホントですか!?安心しました・・・!」
兄「ありがとう、心配してくれて」
従妹「いえいえ!」
従妹「それはそうと、妹さんは?」
19:
兄「妹?部屋で寝てるけど」
従妹「い、いやそうじゃなくて」
従妹「妹さんは馴染めたんでしょうか?」
兄「え?あぁ・・・どうだろうな」
兄「そう言われると心配だけど」
兄「大丈夫なんじゃないか?」
従妹「・・・そうですか」
20:
兄「あいつ人見知りで愛想悪くて口数少ないけど」
兄「なんとなく、憎めないやつなんだよな」
兄「まあ心配しなくていいよ」
従妹「・・・そうですね」
従妹「まあ、私がいるから安心ですよ!」
兄「それは心強い」
21:
兄「いただきます」
従妹「いただきます!」
妹「・・・いただきます」
叔母「ちゃんと食べてね!」
兄「美味い」モグモグ
従妹「兄さんは卵焼きも好きですか?」
兄「うん、好きだよ」モグモグ
従妹「そうですか!」
22:
兄「ごちそうさまでした!」
従妹「ごちそうさまでした!」
妹「・・・・・・ごちそうさまでした」
叔母「御粗末様でした」
兄「あしたの準備しなくちゃ」スタスタ
従妹「あ、私も手伝います!」スタスタ
妹「・・・・・・」
23:
兄「手伝わなくてもいいのに」
従妹「いいんです!まだ転校してきたばっかで忙しいんでしょう?」
兄「おう、悪いな」
従妹「えっへん!」
兄「明日も一緒に登校だな」
従妹「そ、そうですね///」
兄「・・・これからも迷惑かけるかもしれんけど」
兄「よろしくね従妹ちゃん」
従妹「・・・はい!」
24:
翌朝
兄「・・・おはようこざいます」
従妹「おはようこざいます!」
叔母「おはよう♪」
叔母「でも良かったわね、学校馴染めそうで」
兄「はい、頑張ります」
従妹「えへへ」
26:
叔母「今日は妹ちゃん遅いわね」
従妹「確かに珍しいです」
叔母「兄君、お願いできる?」
兄「もちろんです、起こしに行きます」スタスタ
叔母「悪いわね」
兄「眠い・・・」スタスタ
兄「おーい、妹」コンコン
27:
兄「妹?妹ー?」コンコン
兄「おい、遅れちゃうぞ」コンコン
兄「・・・妹?」
妹「あ、兄・・・」
兄「(声が弱々しい!)」
兄「い、妹!?入るぞ!」ガチャ
妹「・・・勝手に入らないでよ変態」ポカポカ
兄「ご、ごめん」
兄「ていうか顔赤いぞ!」
妹「そうでもないから」ゴホッ
28:
兄「お前熱あるだろ!」サッ
兄「うわ、熱い!」
妹「大丈夫・・・だから」ポカポカ
兄「大丈夫なわけないだろ!」
妹「私を気にしないで・・・」
兄「・・・・・・」ガチャ
妹「・・・・・・」
妹「(今日はお留守番・・・か)」
29:
妹「一人・・・寂しいな」
妹「バチが当たったのかな」
妹「いつも兄に強く当たるから」
妹「私・・・最低だ」
兄「妹、入るぞ」ガチャ
妹「!?」
31:
妹「あ、兄!?」ドサッ
兄「ほら、安静にしろ」
妹「あ、兄、学校は?」
兄「休んだよ」
妹「え・・・」
兄「高熱出してんだから誰か看病しないとダメだろ」
兄「もちろん叔母さんにも従妹ちゃんにも言ったし、学校にも連絡したよ」
兄「何か欲しいものがあったら言え。買ってきてやるから」
兄「だから安静にしとけ」
妹「・・・ありがとう」ジワッ
32:
妹「兄、ごめん」
兄「・・・あまり話すな」
妹「・・・今までのこと兄に謝りたいの」
兄「・・・は?」
兄「この前言っただろ、心からお前を邪魔と思ったことがないって」
妹「でも、私、兄に冷たくしてたから・・・それは謝らないとダメだよ」
妹「ごめんなさい」
兄「都合いいやつだなお前」
33:
兄「冷たくしてくるお前に馴れたよ」
兄「逆に優しかったら気持ち悪いから」
妹「気持ち悪い・・・?」
兄「いや、お前が優しいと俺も調子狂うから」
兄「今まで通りにやってくれよ」
妹「・・・ありがとう」
兄「お前風邪引くと素直になるのな」
妹「うるさい」
34:
兄「なんか買ってきてほしいのあるか?」
妹「・・・ない」
兄「ワガママ言ってもいいよ」
妹「いい。もうワガママやめる」
兄「は?だから遠慮は止めろって」
妹「もういいの」
妹「兄に・・・迷惑掛けたくないから」
兄「・・・お前も成長したな」
妹「うるさい」
35:
妹「兄」
兄「もう大人しくしろ」
妹「・・・」
兄「・・・」
妹「・・・」
兄「わかったよ」
妹「え?」
兄「話せばいいんだろ」
妹「うん・・・!」
36:
兄「昨日はどうだった?」
兄「別に しか言わなかっただろ」
妹「・・・」
兄「本当のこと言えよ」
兄「ちなみに俺は馴染めなかったよ」
妹「・・・!」
妹「わ、私も・・・」
兄「ん?」
妹「あまり馴染めなかった・・・」
兄「はは、そうか、一緒だな」
妹「嬉しくない」
37:
兄「何かと似てるんだな俺ら」
妹「うん」
兄「顔は似てないけどな」
妹「うん」
兄「飲み物取ってこようか?」
妹「うん・・・」
妹「あ、ダメ!」
兄「え?」
妹「一人は寂しい・・・」
兄「・・・・・・そうか」
41:
兄「じゃあもう少しここにいるよ」
妹「・・・ありがとう」
妹「・・・・・兄」
兄「ん?」
妹「大学位ってほしい」
兄「妹にか?そりゃそうだ」
妹「でも兄は働くの?」
兄「そうだよ」
妹「一緒に大学行こうよ」
兄「・・・それは無理だ」
妹「どうしても?」
兄「あぁ、どうしてもだ」
妹「・・・そっか」
42:
妹「それは兄のワガママ?」
兄「ワガママかな」
妹「そっか」
妹「じゃあさ、私のワガママ聞いてよ」
兄「ワガママ卒業したんじゃないの?」
妹「う、うるさい!お返し!」
兄「んで、内容は?」
妹「私たち卒業したらさ」
兄「うん」
妹「一緒に住もう?」
兄「・・・・・・」
43:
兄「なんで?叔父さんたちの家からでもいいじゃないか」
妹「うん・・・」
兄「だから、それは難しいな」
妹「兄は私と一緒に住みたくないの?」
兄「住みたくない訳じゃないけど」
妹「・・・そっか」
兄「わかってくれるか?」
妹「・・・うん」
44:
兄「でもいつまでも叔父さんたちに迷惑かけられないよな」
妹「うん」
兄「従妹ちゃんと付き合えば嫌でも厄介になるんだろうけど」
妹「・・・・・・」
妹「だから・・・兄にそんな軽い恋愛してほしくない」
兄「だからさ、経済的な理由で従妹ちゃんと付き合おうとは思わないよ」
兄「叔父さんや叔母さんも付き合えって勧めてくるけど、やっぱりそれじゃ迷惑かけてることになるし」
兄「だから叔父さんたちには悪いけど、従妹ちゃんにもその気が無いなら付き合う気はないよ」
妹「・・・・・・そっか」
45:
兄「お前は彼氏とかいないの?」
妹「・・・・・・いらない」
兄「そうなの?」
兄「実はいたけど別れたとか?」ニヤニヤ
妹「そんなのいない!!」ドサッ
兄「!?」
妹「・・・ご、ごめん」
兄「・・・落ち着けよ、からかって悪かった」
妹「わ、私もごめん・・・」
兄「・・・」
妹「・・・」
兄「お前と意外と話せるんだな」
妹「・・・え?」
46:
兄「今まで俺に当たり強いから嫌われてると思ったよ」
妹「・・・そんなわけないでしょ」
兄「ならよかった!」
妹「・・・そっか」
47:
兄「もうすっかり夕方だな」
妹「そうだね」
兄「熱下がったか?」
妹「だいぶ下がったよ」
兄「そっか、よかった」
兄「なんだか、お前のことを知れた気がしたよ」
妹「え・・・何よ」
兄「お前の兄貴なのに、俺お前のことなにも知らなかったからさ」
兄「お前と話せてよかったよ」
妹「・・・私も」
妹「いっぱい話せてよかった」
兄「へぇー、素直だな」
妹「うるさい」
48:
兄「ごちそうさまでした!」
従妹「ごちそうさまでした!」
兄「はぁ、美味しかった」
叔母「ねぇ、兄君」
兄「はい」
叔母「妹ちゃんの体調どう?」
兄「だいぶよくなりました」
叔母「そっか、よかった・・・兄君のお陰ね!」
叔母「あ、これおかゆ。妹ちゃんに」
兄「わかりました」
従妹「あ、私が持っていきます!」
兄「え、そんな悪いよ」
従妹「いいんです!私妹さんと話したいことありますから!」スタスタ
兄「あ・・・」
49:
コンコン
妹「(あ、兄!?)」
従妹「妹さん、お体大丈夫ですか?」
妹「(従妹ちゃんか・・・)」
妹「うん、だいぶ良くなってきたよ」
従妹「ならよかったです♪」
従妹「おかゆ持ってきました!」
妹「ありがとう、従妹ちゃん」
従妹「・・・入っていいですか?」
50:
従妹「妹さん、ここに置いときますね」コトッ
妹「うん」
従妹「今日、お兄さんが看病してくれたんですか?」
妹「うん」
従妹「・・・こうやって二人きりで話すのひさしぶりですね!」
妹「・・・うん」
従妹「私、妹さんとお話したいことがあります」
妹「・・・え?」
51:
従妹「お話、いいですか?」
妹「うん、私も誰かに話したい気分」
従妹「・・・え?」
妹「兄とのこと、話したいの」
妹「色々モヤモヤしてて・・・」
従妹「え、え?」
53:
妹「話していい?」
従妹「は、はい(なに、なんのこと?)」
妹「・・・この前の日曜日」
妹「兄と喧嘩したの」
従妹「え・・・」
妹「ショッピングセンターで私がワガママ言っちゃったの」
妹「どう見ても私が悪いのに、なんだか訳がわからなくなって」
従妹「・・・」
妹「で、私泣き出して逃げたの」
妹「何をしたいのか私でも分からなかった」
従妹「は、はい」
妹「なんであそこまで強く当たったのかあのときは分からなかったけど」
妹「今やっとわかったの」
従妹「え・・・」
54:
妹「私はいつまでも安心してたの」
妹「兄妹だから、家族だから何があっても離れ離れになることなんてないって」
妹「でも、離婚して、お母さんが死んで、私思ったの」
妹「次は兄がいなくなっちゃうんじゃないかって・・・」
従妹「・・・・・・」
妹「兄はそのあと優しくしてくれたけど」
妹「いつか、いつか兄が私の前からいなくなるんじゃないかって不安なの・・・!」ポロポロ
妹「もう一人になるのはやだよ・・・!」ポロポロ
従妹「妹さん・・・」ジワッ
57:
妹「・・・兄は本当に優しくて」
妹「だから私がずっとワガママ言い続けてたの・・・」
妹「でも、私のワガママが嫌になって、私が見放されるかもしれないって怖くなって!」
妹「だからもうワガママ言わない・・・それだけで兄がいなくならなければ・・・」ジワッ
従妹「妹さん」ギュ
妹「い、従妹ちゃん!?」
58:
従妹「妹さんが一番よく知ってるはずです」ギュ
従妹「お兄さんの優しさを」
妹「・・・うん」
従妹「そんなことで見放すはずかないですよ」ギュ
従妹「家族の縁は絶対にきれません!」ギュ
従妹「だから、安心してください、ね?」
従妹「もしお兄さんが妹さんを見放したら私がぶん殴ってやります!」ギュ
妹「い、従妹ちゃん」ポロポロ
59:
妹「ありがとう、従妹ちゃん」
妹「ずっと恐かったけど、少しだけホッとした」
妹「私も兄に見放されないように頑張るから」
従妹「はい!頑張りましょう!」
妹「うん」
妹「それで、従妹ちゃんの話ってなに?」
従妹「あ、忘れてました!」
従妹「私」
従妹「一人の男性としてお兄さんのことが好きです」
妹「・・・・・・っ!」
60:
妹「・・・うん、何となく気付いてた」
従妹「そ、そうなんですか?///」
妹「・・・従妹ちゃんわかりやすいもん」
従妹「そ、そんな///」
従妹「///そ、それで、いつかはお兄さんに告白します!」
妹「・・・・・・っ!」
妹「そ、そうなんだ・・・」
61:
従妹「お母さんとお父さんには話してますし」
従妹「だから、妹さんの許可が欲しくて・・・」
従妹「わ、私が付き合えばお兄さんを監視していなくならないようにします!」
従妹「・・・・・・だめ、ですか?」
妹「・・・・・・」
『妹のことを一生守るから!』
妹「・・・・・・」
妹「・・・・・・いいよ」ズキッ
62:
妹「従妹ちゃんになら任せられる」
妹「それに、叔父さんや叔母さんもいるしね」
妹「・・・・・・従妹ちゃんが兄のこと好きなら」
妹「兄・・・との恋を・・・応援する・・から」ズキッ
従妹「ホ、ホンとですか!?」
従妹「嬉しいです!妹さんに言ってよかった!」
64:
妹「・・・・・・」
『お兄さんのこと教えてください!』
妹「・・・・・・」
『そんなのが好きなんですか!?』
『で、でも私、頑張ります!』
妹「・・・・・・」
妹「(従妹ちゃんと付き合っても、離れ離れにならないよね?)」
妹「(従妹ちゃんと付き合っても、傍にいてくれるよね?)」
妹「(なら、応援するから・・・)」ポロポロ
妹「・・・・・・なんで泣いてるんだろ」ポロポロ
65:
兄「風呂気持ちよかった」
妹「・・・・・・兄」
兄「うわ!?なんだ妹か」
妹「私で悪かったね」
兄「悪くはないけど」
妹「ねぇ・・・兄ってさ」
兄「え?」
妹「従妹ちゃんのこと、好き?」
兄「ん、んー?」
66:
兄「好きかどうかはわからないけど」
兄「妹に言われた通り、そんな中途半端な気持ちじゃ付き合う気はないよ」
妹「・・・・・・ねぇ、もし誰かと付き合っても」
妹「兄は私の傍にいてくれる?守ってくれる?」
兄「守ってはやれるけど・・・傍にいるのは難しいだろ」
兄「も、もちろん物理的な意味でな?俺たちは残された家族なんだから、心はいつでも傍にいるっていうか・・・」
妹「・・・じゃあ約束して」
妹「私のこと守ってくれるなら、いつもじゃなくても、心だけでも傍にいてくれるなら」
妹「いや、私の前からいなくならないって約束してくれるなら」
妹「私はもう兄の恋愛に口出しはしないから・・・お願い」
兄「・・・それがお前の願いか?」
妹「・・・うん」
兄「・・・わかった、約束する。いや約束しなくとも俺はそれぐらいするから」
67:
兄「俺らが誰と付き合おうと、それ以上に俺たちは大切な存在なんだからさ」
兄「・・・そうだろ?」
妹「・・・うん」
兄「たった一人の妹だから俺は大切にしてきたつもりだよ」
妹「これからは?」
兄「これからも大切にするよ」
兄「親がいなくて寂しい分、俺が大切にしてやるから」
妹「・・・私も兄を大切にする」
兄「・・・・・・そっか!」
68:
妹「おやすみなさい、兄」
兄「おやすみなさい」スタスタ
妹「(これでよかったんだ)」ガチャ
妹「(誰と付き合おうと大切な存在っていってくれた、いなくならないって約束してくれた)」スタスタ
妹「(だったら私が心配することないじゃん)」ボフッ
妹「(なのに・・・なんで・・・)」
妹「(胸のモヤモヤが消えないの?)」
70:
兄「叔父さん、僕は決めました」
叔父「ん?娘と付き合ってくれるかい?」
兄「いえ、それはまだ保留ですが・・・」
兄「・・・僕は高校を卒業したら就職します。妹には大学に行ってほしいです。」
叔父「・・・・・・君たちはいつか独り立ちするのかい?」
兄「最終的にはそうなりますが、それまではなるべく妹の意思を尊重したいです」
兄「妹が独りでやっていけるようになれば安心ですから、それまでは、彼女の好きにさせたいです」
叔父「・・・そうか」
兄「僕も働いて早く皆さんに恩返しできるように頑張ります」
叔父「ふふ、そうか」
72:
兄「だからそれまで、妹が独り立ちするまでお願いします!」
兄「僕は強がりをいってました。高校を卒業したらこの家を出て、僕が働いて、妹を養う・・・」
兄「そう、しようと思ってたんですが、僕はまだ弱いので妹を守れるか不安なんです・・・」
兄「ずっと考えていたことですが、やっぱり叔父さんたちに助けてもらわないと・・・」
兄「調子のいいことを言ってるのは百も承知です!お願いします!」
叔父「・・・・・・なら一つ条件がある」
叔父「敬語をやめろとは言わないが、なるべく家族のように接すること!いいね?」
兄「!!!」
兄「はい!」
73:
兄と約束したあの夜から月日が流れた
こっちに引っ越してきたときには夏だったのに、今じゃもう秋だ
私は相変わらずの毎日だった
友達は一人もできなかった
でも、それでもこの街での生活は楽しい
優しい叔父さん、叔母さん、従妹ちゃん
それに・・・兄がいるから
それだけで満足だった
妹「(・・・・・・・)」ゴロン
従妹ちゃんは兄のことが異性として好きだ。
そのことを、兄と約束した同じ日に聞かされた。
私は応援すると言った。そして手伝うと言った。
それから従妹ちゃんは兄にたくさんアプローチしてたみたいだ。
74:
従妹「妹さん?」コンコン
妹「・・・・・・」
従妹「妹さーん?」コンコン
妹「あ、ごめん。入っていいよ」
従妹「もう、ボーッとしてどうしたんですか!」ガチャ
妹「なんでもないよ」
従妹「えへへ、本当ですか?」
妹「本当だって」
従妹ちゃんは友達のいない私を察してか、毎日部屋に来ては話しかけてくれる。従妹ちゃんは本当にいい子だ。
従妹「さん!......妹さん!」
75:
従妹「妹さん、ボーッとしてどうしたんですか?」
妹「なんでもないよ」
従妹「隠し事はダメですよ?」
妹「してないって」
妹「それより兄とはどうなの?」
従妹「あ、そのことなんですが」
従妹「私たち付き合うことになったんです!」
76:
妹「・・・・・え?」
従妹「どれもこれも全部妹さんのお陰です!」
従妹「妹さんがいなかったら私・・・」
妹「・・・よかった」
妹「(こうなることはわかっていた)」
妹「(もし従妹ちゃんと付き合っても私のことは大事にしてくれると言った)」
妹「(それでいいじゃん)」
妹「(なのに、なんで、モヤモヤするんだろう)」
妹「(わかんないよ・・・)」
従妹「......の前で告白したんですよ!」
妹「・・・そっか」
77:
叔母「はい、どうぞ♪」
兄「いただきます!」
従妹「いただきます!」
妹「・・・いただきます」
叔母「兄君、このハンバーグどう

兄「すごい美味しいです」
従妹「そ、それ私が作ったんです!///」
兄「えぇ!?」
兄「すごいじゃん!美味しい」モグモグ
従妹「お口にあってよかったです・・・///」
妹「・・・・・・」
78:
妹「(そっか、私のモヤモヤは兄との距離が遠くなってしまうこととだ)」
妹「(当たり前だけど従妹ちゃんと、付き合えば自然と私との距離も離れる)」
妹「(それでそのまま私のことを忘れてしまうことを恐れているんだ・・・)」
妹「(そんなん嫌だよ・・・)」
妹「(でも約束してくれたから大丈夫だよね?)」
妹「(幸せにね、兄、従妹ちゃん)」
79:
そして、冬____
従妹「お兄さん、早くデート行きましょう!」
兄「ん、そうだな」
兄「行ってきます!」ガチャ
叔母「行ってらっしゃい!」
叔父「お前ら、焦らなくていいんだぞ!恋は焦らず、だ!」
叔母「あなた古いわ・・・」
妹「・・・・・・」
80:
妹「・・・・・・」ゴロン
兄と従妹のデート。お目出たいことなのに。なぜか私は幸せそうな二人を見てられない。胸がチクチクする。
これがなにかはわからない。
妹「・・・・・・」ゴロン
この想いを兄に知ってもらうために私も彼氏を作ろうかな・・・。
でも彼氏とか考えたことない・・・。
やっぱりと叔父さん、叔母さん、従妹ちゃん・・・何より兄がいれば何でもいい。
妹「(・・・今日も一人か)」ゴロン
81:
叔母「妹ちゃん?」コンコン
妹「どうぞ」
叔母「二人きりで話すのは久しぶりね」ガチャ
妹「・・・どうしたの?」
叔母「あのね、兄君と従妹のことなんたけど」
妹「・・・うん」ズキッ
叔母「これからも兄君にはこの家にすんでもらおうと思ってるの」
叔母「もう付き合ってるんだから、それこそ遠慮しようがないと思ってね」クスッ
叔母「でも兄君は妹ちゃんのたった一人の家族なんだから、従妹がそれを奪ったと思ったらなんか申し訳なくて・・・」
妹「そ、そんなことない」
叔母「えぇ、わかってるわ。兄君のことだから、絶対そんなことないとは思うけど、妹ちゃんのことを忘れちゃうかもしれないって・・・。」
妹「!(私と同じ心配してる・・・)」
妹「大丈夫。従妹ちゃんは兄には私を大事にさせるって言わせたみたいだし。誰も頼んでないんだけどね。私も兄とは約束したの」
叔母「あらま」
82:
妹「心配しないで。兄が私のために頑張りすぎていなくなる心配も無くなったし」
妹「だから・・・」
叔母「妹ちゃん」
妹「な、何?」
叔母「あなた、明るくなったわ」
叔母「あなたには兄君が必要よ」
妹「!!」
妹「・・・・・・・」
叔母「だから、あなたもこの家にいなさい!」
妹「!」
83:
叔母「もちろん結婚してだとか、独りになりたいなら強制はしないわ」
叔母「でも私たちには育てる責任があるの。兄君が養うと言ってたけど、娘と付き合ってるなら、私たちにあなたを養う権利があるわ」
妹「・・・・・・」
叔母「いいわね?」
妹「あ、ありがとう」ポロポロ
兄が従妹ちゃんと付き合えばこの家に住むことになるんだろうし、兄の妹である私もこの家にこれからも住める。
大好きな人たちと一緒にいれるなら、図々しいけどここを一生出ていきたくない。だってこれが一番望んでたことなんだから。
ありがとう、叔母さん。
兄が本当に傍にいてくれる・・・。
85:
従妹「お兄さん、街が綺麗ですよ!」
兄「すげーな、ホント」
従妹「・・・・・・お兄さん?」
兄「ん?」
従妹「今どこ見てました?」
兄「ん?」
従妹「あの黒髪美少女見てましたよね?」」
兄「そ、そんなことはないぞ!」
従妹「・・・お兄さんはやっぱり小さな胸が好きなんですね」
従妹「いいです、大きな胸の魅力味わってください」グニュ
兄「うわ!やめろ!やめてくれ!」
従妹「えへへ、お兄さん大好きです」ギュー
兄「わかった!巨乳万歳!」
86:
従妹「お兄さん!映画観ましょう!」
従妹「お兄さん!公園行きましょう!」
従妹「お兄さん!レストランはどうですか?」
従妹「あ!見てください!雪です!」
従妹「すっかり暗くなりましたね・・・。お兄さん、帰りましょう?」ギュ
兄「帰ろっか」
従妹「今日は楽しかったです!」ギュ
兄「何も出来なくてゴメンな」
従妹「そう思うなら撫でてください」
兄「はいはい」ナデナデ
従妹「ふにゃあ♪」
87:
兄「ただいま」ガチャ
従妹「ただいま?」ガチャ
叔母「お帰り!寒かったでしょう?」
従妹「ううん!雪が降って綺麗だったよ!」
叔母「今日は楽しかった?」
従妹「うん!」
兄「はい、楽しかったです」
叔母「ならよかった!はい、上がって上がって!」
88:
兄「叔父さん、こんばんわ」
叔父「こんばんわ」
従妹「お父さん早いね」
叔父「そりゃ早い日もあるわ」
叔母「もう少しでご飯だからね?」
兄「ドラゴンズやれ!打て!」ワアア
叔父「頑張れイーグルス!」ワアア
従妹「それ録画でしょ?」
89:
妹「従妹ちゃん、おかえり」スタスタ
従妹「ただいまです!」
兄「俺はー・・・?」
妹「あ、あんたいたんだ」
兄「ひでぇ」
従妹「エヘヘ」
妹「アハハ」
兄「何がおかしいんだ!」
90:
叔母「ほら、召し上がれ!」
従妹「私も作りました!」
兄「いただきます!」
叔父「いただきます!」
妹「いただきます」
__あぁ、これでいいんだ。
__ほんと幸せ
__なのに、何故か心のモヤモヤが取れない。
__私はこれを何かしらない。
91:
兄「ほら、妹!早くのれ」
妹「待ちなさいよ」
従妹「焦らなくても時間間に合いますよ?」
兄「ひとが少ない時間帯に行かないと二人乗り見つかるだろ」
従妹「いいじゃないですか!」
妹「ほんと」
兄「んな訳にいくか」
93:
兄「じゃあな、従妹!」
妹「従妹ちゃんバイバイ」
従妹「はい!お元気で!」タタタッ
兄「・・・・・・行くか」
妹「うん」
95:
兄「・・・じゃあ俺教室こっちだから」
妹「うん、じゃあね」
兄「ん」ガララッ
ザワザワ
兄「・・・ん?」
「あ、来たわよ!」「こら!聞こえてるって!「ていうかありえなくない?」ヒソヒソ
兄「・・・・・・何?」
男「兄・・・お前さ」
兄「うん(誰だっけ、男?)」
男「妹と出来てるってほんと?」
兄「・・・・・・は?」
96:
ザワザワ
妹「・・・・・・何よ」
ウザ女「もう学年中で噂されてるわよwwwww」
妹「ウザ・・・・・・」
ウザ女「あ、やっぱり出来てるんだ?wwwww」
妹「・・・・・・出来てないし」
兄「なんだその噂」
男「最初はありえねえって思ったけど、昼飯一緒に食べて、行きも帰りもラブラブ二人乗りだからなぁ(笑)」
兄「・・・・・・」
「え、ホントなの?」「やばー!キモイ!」「頭おかしいんじゃないの?」「カッコイイのに残念だね!」
97:
兄「できてねえよ!」
兄「俺には・・・っ!」
兄「(ダメだ、従妹も親族なんだ)」
男「まあそんな必死になるなよ(笑)」
兄「・・・・・・」
クラスメイト「・・・・・・」ジーッ
兄「・・・・・・はあ」スタスタ
女「・・・大丈夫?」
兄「・・・・・・うん」ストン
98:
女「兄君に限ってそんなことないよね?」
兄「何の話?」
女「妹と付き合ってるって」
兄「・・・・・・ないよ」
女「そ、そうだよね!」
兄「(最悪だ、こんな誤解)」
兄「(まあ別にいいけど)」
兄「(所詮こんなやつらだし)」
99:
キーンコーンカーンコーン
「帰ろーぜ」「部活ダルイワー」
兄「・・・じゃ、女さん」
女「・・・兄君、今日も妹さんと帰るの?」
兄「うん」
男「うわ、やっぱり出来てるんじゃねえか!」
兄「(うぜえのが沸いてきやがって)」
兄「出来てねえよ!」
兄「じゃあな!」スタスタ
女「あ、兄君・・・!」
女「ひ、ひどいよ!男君!!」
男「えぇ?そうかなぁ?」
100:
駐輪場
兄「はぁ・・・・・・」
兄「二人乗りやめよっかな」
妹「・・・・・・兄」
兄「ん?」
兄「ってお前制服汚れてんじゃん」
妹「転んだの」
兄「はぁ、こっち来い」
妹「ん」スタスタ
兄「どんな転び方したんだよお前!」サッサ
妹「そんなことはいいの」
101:
兄「なあ」シャー
妹「何」
兄「二人乗りこれからもやるのか?」シャー
妹「・・・嫌?」
兄「嫌じゃないけどさ」シャー
兄「周りの視線が痛いだろ」シャー
妹「そんなこと知らないって何度言えばいいの?」
妹「それとも私が嫌いなの?」
兄「そういうわけじゃねーよ」シャー
102:
兄「ここ止まっていこうぜ」キュー
妹「どこよ」
兄「何川だっけ?忘れたけど」
兄「覗きこんだら自分の顔が映るだろ」
兄「従妹ちゃんに教えてもらったんだよなぁ」ピョコ
妹「兄、危ない」
兄「あ、ここ流れが強いし深いんだった」
104:
妹「(兄と二人きり)」
妹「(何でだろう、ドキドキする)」
妹「(退屈な授業から開放された帰りの時間、私は好き)」
妹「(兄と入れるから、安心する)」
妹「(でもなんでドキドキするのだろう)」
兄「妹」
妹「何?」
兄「お前今日なんか言われただろ?」
妹「・・・・・・・」
105:
妹「・・・・・・どういうこと?」
兄「いや、そのままの意味」
妹「(何で知ってるんだろ?でも兄に心配かけたくない)」
妹「なんでそんなこと」
兄「俺はからかわれたよ」ハハッ
妹「!?」
106:
妹「私も・・・からかわれた」
兄「そっか、一緒だな」
妹「うん」
兄「内容は言わなくてもわかるだろ?」
兄「どうする?やめる?」
妹「嫌だ」
兄「即答かよ」
兄「まあ確かに噂は噂だし、ここでやめたらまたなんか言われそうだな」
兄「そのうちみんな飽きるだろうし、いいよな?」
妹「うん」
兄「昼食もだよな?」
妹「うん、友達いないし」
兄「俺も」
107:
妹「ねえ、兄はいなくならないよね?」
兄「それ何度目?」
妹「確認しておきたいの」
妹「胸のモヤモヤが取れないから、少しでも安心したいの」
妹「消えたら許さないからね」
兄「はいはい」
妹「ふざけてるの?本気だからね?」
兄「だから消えないって!」
兄「第一どうやって消えるのさ!これからも一緒の家で生活するっていうのに!」
妹「そうだけど・・・それでも不安なの」
兄「・・・そうか」
109:
兄「じゃあその胸のモヤモヤを消そうぜ」
兄「ほら、来い」スタスタ
妹「え、何」スタスタ
兄「ほら、乗れ」クイックイッ
妹「どこ行くの?」
兄「いーから早く!」
妹「・・・わかった」チョコン
兄「夕飯までには帰るぞ!」ガシャン シャー
110:
妹「それでカラオケ?」
兄「うん、歌えよ」
兄「俺の奢りな」
妹「兄から歌って」
兄「俺から?恥ずかしいな」ピッ
妹「乗り気じゃん」
兄「へいじゅーどんめいきっぱ♪」
妹「なにこの曲・・・」
111:
兄「楽しかったな」
妹「まあまあね」
兄「心のモヤモヤ取れた?」
妹「まあまあ」
兄「・・・そっか、帰ろう」
女「兄君?」
兄「・・・え」
女「こんなところで何してるの?」
女「・・・妹さん?」
兄「・・・」コクッ
女「まさか、二人きりでカラオケ行ってたの?」
兄「・・・」コクッ
女「・・・」
112:
女「(あ、あの噂本当なのかな?)」
女「じゃ、じゃあね!私用事あるから!」スタスタ
兄「・・・」
妹「・・・」
兄「あぁ、今のクラスメートで隣の席のやつ」
兄「俺数少ない話し相手だけど」
兄「はぁ・・・・・・」
兄「俺たちダメダメだな」
妹「・・・私は幸せだよ?」
113:
兄「ダメダメでもか?」
妹「うん」
兄「・・・そっか」
妹「兄は?」
兄「ん?」
妹「私や従妹ちゃんといれて幸せ?」
兄「・・・気付かないだけで俺は幸せなんだな」
妹「私は気付いてたよ?」
兄「そりゃすごい」
兄「・・・」
兄「帰ろうか」
妹「うん」
115:
翌朝
兄「早く乗れ」クイックイッ
妹「だから待ちなさい」
従妹「もう、お兄さんはせっかちです」
妹「せっかち」
兄「せっかち?」
兄「いや、違うな」
117:
兄「じゃあ、従妹」
妹「従妹ちゃんじゃあね」
従妹「あ!今日はですね」
従妹「部活無いから3人で帰りましょう!」
兄「いいよ」
妹「うん」
従妹「ありがとうございます!」
従妹「では、お元気で!」スタスタ
兄「・・・行くぞ」
妹「うん」
118:
兄「じゃあ、俺こっちだから」
妹「じゃあね」スタスタ
兄「・・・妹」
妹「・・・何?」
兄「退屈だけど頑張ろうぜ」
妹「・・・うん」
兄「じゃあな」ガララッ
ザワザワ
「うわ痴漢男!」「最低!」「性欲猿!」
兄「?」
「うわこっち向いた!」「最低!」「性欲猿!」
兄「・・・・・・」
120:
男「なあこれお前だろ?ニヤニヤ」カパッ
兄「ん・・・・・・あ」
男「駐輪場で妹に手を出すとかお前イカれてるよ?ニヤニヤ」
兄「誤解だ」
兄「(これは妹の汚れを払ってるときの写真だ)」
男「はぁ?証拠までとられて?まだなんか言い訳あるの?」
兄「・・・・・・誤解だからな」
男「はいはい(笑)」
クラスメート「・・・・・・」ヒソヒソ
兄「(最悪だ)」
121:
兄「(どうせ釈明しても無視されるからこっちが無視だ)」
兄「女さん、おはよう」
女「・・・・・・おはよう」ボソッ
兄「・・・・・・・」
兄「(もうこれで話す相手さえいなくなった)」
兄「(はあ。俺はなんて中身のない毎日を過ごしてるんだ)」
122:
先生「おはようございます」
オハヨーゴザイマス
先生「今日は連絡事項ありません」
先生「あ、兄君は放課後職員室へ来てください」
兄「・・・」
女「・・・」
男「・・・」ニヤニヤ
「やっぱりあの事だよね」「この教室から出ていってほしい」「最低よね」
兄「・・・・・・」イライラ
兄「(今日は授業寝てすごそう)」
123:
兄「話ってなんですか?」
先生「あなた知ってるでしょう?」
兄「なんの話ですか?」
先生「とぼけないで!妹さんとのことよ」
兄「先生は勘違いしてます」
先生「この写真はなんなの?」
兄「・・・・・・」
先生「もう二年生の間では出回ってますよ」
兄「・・・誤解です」
先生「ともかく!兄妹での恋愛なんてありえません!それに不純行為まで!これは厳重注意です!」
125:
駐輪場
兄「先生まで腐ってやがる」
兄「もう知らん」
兄「・・・たまには迎えに行くか」スタスタ
兄「ここら辺の教室だっけ?」スタスタ
兄「・・・・・・・ん?」
兄「なんか聞こえるんだけど」ソーッ
126:
ウザ女「おら!何か言えよ!」パシンッ
妹「ウグッ!や、やめて・・・」
ウザ女2「顔がいいからって初日から調子乗りやがって!」ドスッ
ウザ女3「しかも近親相姦とか最低っ!」ドスッ
妹「ヴゥ‼...ッ!やめて!やめて!やめて!」ポロポロ
兄「おい!!お前らいい加減にしやがれええ!」ガララッ
127:
妹「ううぅぅ兄ぃ...」ポロポロ
ウザ女「だ、誰かと思えば兄ですって?」
ウザ女2「うわー、ほんとに来やがった」
ウザ女3「あの噂ホントなんだね!」
兄「いいからどけ!!」
ウザ女「は、はいはいどきますよ!」スタスタ
ウザ女2「残念な兄妹ね」スタスタ
ガララッ
妹「うぅぅ・・・」ポロポロ
兄「・・・」
128:
妹「兄ぃ、怖かったよぉ」ポロポロ
兄「ごめんな、兄貴の俺が不甲斐ないばかりで・・・」ギュ
妹「怖かったよぉ・・・」ポロポロ
兄「ごめんな、ごめんな」ジワッ
妹「でも兄が来てくれて嬉しかったぁ」ポロポロ
兄「妹・・・っ!」ギュー ポロポロ
妹「ありがとう、兄ぃ」ポロポロ
兄「ごめんな、ごめんな」ポロポロ
130:
妹「なんかいっぱい泣いたね・・・」
兄「俺は泣いてないから」
妹「アハハ、嘘つき!」
兄「嘘じゃねえよ!」
兄「と言うかお前怪我大丈夫か?」
妹「うん、大丈夫だよ」
心にずっと残ってたモヤモヤ。この正体が今日やっとわかった。
兄に抱き締められたとき私はドキドキした。優しさに包まれるように心地よかった。今まで、兄と二人でいるときドキドキしたのもこれだ。
気持ち悪いことに、私は兄が好きなんだ。
一人の男性として。
その時、心のモヤモヤは消えた。
133:
初めてのことだからよくわからなかった。
小さい頃から兄に似たようなモヤモヤを抱いていたけど、最近になってよりモヤモヤがおおきくなった。
それがこんな一瞬にして消えてしまったのだ。
そして自分が兄のことが好きだと、恋だと知った瞬間自分に納得した。
私は小さい頃から兄が好きだったのか
なのに、あんなに冷たくしたなんて自分でも不思議。
兄「従妹待たせてるから行くぞ」
妹「・・・・・・うん」
兄「ほら、手」パッ
妹「うん」ニギッ
13

続き・詳細・画像をみる


自分は介護士で、今は特養に勤めてる。そこにものすごく性格の悪い職員がいる

お昼ごはんなあに?と覗きに来た4歳娘

WiiU「ゼノブレイドクロス」 巨大ロボ「ドール」の豊富な武器に関する情報や、ネットワーク機能などが公開!

勝俣「アッコさん学園都市行くんすか!!」

200万以上課金したネトゲ引退したけど質問ある?

男「フィクションの喫茶店のマスターって絶対只者じゃないよな」

ノーブランドの服着てる奴www

【悲報】ちな巨のワイ、いい加減キレる

専門卒なのに履歴書に大卒と書いた結果wwwwwwwwwwwww

【悲報】戸松遥の作画がまた崩壊wwwwwwww

海未「こんにゃくでお尻をペシペシしてるのをことりに見られた」 Part4

【韓国】日本由来の外来語の排除開始…始末書→経緯書、残飯→残った食べ物、食費→ご飯の値段等

back 過去ログ 削除依頼&連絡先