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中尉!船です!日本の船です!


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1:
緑の生い茂る南洋の島
70年前、ここで戦いがあったことを覚えている者はほとんどいない
この地を守り、その先の、
水平線のかなたの母なる祖国を守ろうとした男達はいまも静かに眠り続けている
2:
中尉「兵長、確かに日本の船だったのだな?」
兵長「はい、日の丸です!間違えるはずがありません!」
中尉「ようやく来てくれたか・・・・・内地に戻れたのはまだまだ一握りの兵だけだ。今度はどれだけ引き揚げてもらえるか・・・・・・・」
一等兵「総勢30名が上陸!ほとんどが民間人のようであります!」
中尉「よし、総員!乗船に備えて準備だ!この機会を逃せば次はいつになるか分からん!絶対に見つけてもらううんだ!」
3:
この島への米軍の砲爆撃が終わってから、風の便りに終戦を知った
無人島だったこの島に上陸したのは一個歩兵大隊で、近くのレイテ島への連合軍上陸に際してこの島から敵上陸艦隊の規模を報告する手はずだった
しかし、このスリガオ海峡では海戦こそ起きたものの輸送船団が現れることはなく、我々は敵の艦載機から逃げるようにしながら遊兵として1945年の8月を迎えた
大元帥陛下の玉音は無線機の不調で聞き取れなかったが風の便りで15日に連合軍の降伏勧告を受託したらしいということを知った
我々は引き揚げのための輸送船や武装解除に来る軍艦を待った
半年待った、それから一年待っても来なかった
結局十年以上経って、もう今が何年か皆分からない状態である
マラリヤやアメーバ赤痢で命を失う兵も多かった
今思うと本当に、辛い歳月を皆で過ごした
4:
兵長「中尉!中尉は身支度を整えられないのですか?軍刀などは手元に置いておけば・・・・・」
中尉「いや、俺は指揮官だからな。全員が無事に内地への船に乗り込んで初めてこの島を後に出来る
 俺にはかまうな、先に行って待っていろ」
5:
帝国軍人として、指揮官の務めは果たさなくてはならない。
たとえ家族が今も俺を待ちわびていようと・・・・・・
息子はいま何歳になったかな・・・・・・・
俺の残してきた日本史の書籍はどうなったか?
妻には俺よりも立派な考古学者に育ててくれなんて言ったけど、どうなったかな
おっと、部下の前で涙はいけないな、早く地面乾けよ、ここだけ濡れてたら不自然じゃねぇか・・・・・・・
しかし、この丘から眺める景色は、いつ見ても変わらんな
6:
緑生い茂る島に俺、板垣信二は降りたった
日差しがまぶしい。ここは太平洋のフィリピン諸島のひとつ、名前は・・・・・・なんだったかな?
とにかく港のそばには白砂のビーチが広がるがだれも遊んじゃいない
俺達はリゾート地に来たんじゃないのだ
保安庁の船から先に降りたった親父から声が掛かる
「おーい、なにしてる?こっちにトーチカがあった!早く来い」
「総勢30人ほどの男達がシャベルや犂をもって地面を掘り始める」
7:
「見つけたぞ!」「こっちは3人もいる、来てくれ!」
「地図だと奥に司令部があるはずだ、俺達はそっちに行く!」「こっちはまかせろ!」
親父たちは考古学者や学芸員などのプロたちだが、俺は見学にすぎない
足手まといにはなるまいと一人で森の散策をしていた
8:
昨夜は雨だったらしく森は歩きずらい
さらに外から見るよりも傾斜もあるし広いので俺は疲れ始めていた
その矢先、いきなり視界が開けた
「きれいだ・・・・・・・」
それ以外に言葉がでない
生い茂る緑と海の青、そして広い空の蒼がその丘からは見渡せた
日は西に傾き始めており、あと少しで世界は茜色に染まることだろう
9:
「ん?」
そのときまで気がつかなかったが1メートルほど後ろに赤茶けた長細いものが地面に刺さっている
見れば柄こそ腐っていたが鉄製の刀のようだった
こんなものがここにあることにも驚きだが、俺は足元を見てさらに驚く
壊れた双眼鏡や錆びた鉄のボタンと共に地面から遺骨がのぞいていた
雨で地面が抉れたからだろうか?手の部分しか見えていないその遺骨にそっと俺は触れる
なぜか俺はひざまずいたままその遺骨から手を離せなかった
10:
「おうぃ!探したぞ?」親父の声だ
いつしか島は真っ赤に染まっていた
「急げ!船が出港するぞ!」
俺は遺骨のことを話したが時間がないとせかされて、港へ連れ戻されたのだった・・・・・・・
港で海上保安庁の船に乗る
この広い太平洋に、それこそ無数に日本人の骨があるだろう。今回発見できたのは47人だという。
今日置いてきた、連れ帰れなかった遺骨はそんな大勢のうちの一つにすぎない
そう考えても、なぜかあの遺骨のことがいつまでも頭を離れなかった・・・・・・・・・
11:
中尉「行った、か」
いつもの丘の上で俺は遠ざかる船を見送る
今回は47人の仲間たちが祖国へと帰っていった。
港で律義に敬礼してから帰って行った英霊の顔を今一度思い起こす
終戦から70年・・・・・・・
あの青年のネームプレートに「2015年遺骨調査団:板垣信二」とあったから知った
もう、70年たち、2000年代となっていたのだ。長いわけだ
次の船はいつ来るだろうか?
そんなことを考えながら一人呟く
中尉「板垣っていやぁ・・・・・・」
中尉「俺達の骨を拾いにおんなじ名字の男が来るなんて、不思議な縁だねぇ・・・・・」
中尉「70年といやぁ俺にしてみれば孫の年ぐれぇか、」
中尉「・・・・・・まさかな」
こうして板垣中尉は水平線の先の祖国を思い、再び船を待ち続ける
いづれ大隊全員が日本の地に帰れることを信じて
1

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