阿笠「新しいゲームを作ったぞい」コナン「Eカード?」back

阿笠「新しいゲームを作ったぞい」コナン「Eカード?」


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1:
阿笠「できたぞ新一、新しいゲームじゃ」
コナン「またゲーム作ってたのか」
コナン「早やろーぜ!」
阿笠「いや、このゲームは6人用なんじゃよ」
阿笠「光彦君たちを呼んできてくれ」
コナン「おう、わかった」
コナン「みんなを呼んでくるぜ!」タッタッタッタッ
阿笠「」ニヤッ
5:
―― 阿笠邸 地下室 ――
コナン「ん……う、うん……………… ハッ!!」
コナン「いったい……これは……どういうことだ……!?」バタバタ
目を覚ましたコナンは椅子に座っていた
足は金具で椅子に固定されており、その場から動くことはできない
そして四角いテーブルをはさんだ向かいの椅子には一人の老人の姿……
コナン「は、博士!!」
阿笠「ようやく起きたか、新一」
コナン「何のつもりだ! 足の金具を取れ!」
阿笠「まぁまぁ。落ち着くんじゃ。今までの自分の行動を思い出してみい」
コナン「たしか博士が新しいゲームを作ったとかで、みんなと博士の家に行った後、博士に出されたジュースを飲んで……」
阿笠「睡眠薬を混ぜておったんじゃよ。心配するでない皆も無事じゃ」
コナン「くそっ! なぜこんなことを! ん…………じゃあ今から始まるのは…………ゲームか!?」
阿笠「さすが名探偵、察しが良いのう。今から君にはわしの考えたAカードをやってもらう」
コナン「Aカード……!?」
7:
阿笠「今からやるAカード、これはEカードというゲームをわしなりにアレンジしたものじゃ」
コナン「聞いたことがあるぞ……Eカード……」
コナン「確か大企業の帝愛グループが夜な夜な開くという裏カジノ……」
コナン「そこで行われる極めて違法性の高い心理ギャンブルだ!」
阿笠「おお、知っておったか。なら話は早い。さっそくAカードのルール説明をしよう」
阿笠「おっと、その前に話しておかなければならない事があったのう」
阿笠「黒の組織のトップはわしじゃよ」
コナン「なにっ!!!???」
8:
阿笠「黒の組織は帝愛のために暗躍する集団なんじゃよ。わしは会長からそのトップを任されておる」
阿笠「哀君が研究しておった薬も会長が永遠の命を手に入れるためのものだったんじゃ」
コナン「くそっ……黒の組織の黒幕がこんなに近くにいたなんてっ……!」
阿笠「いや、黒の組織のリーダーはわしじゃが、真の黒幕は帝愛の会長ということになるじゃろうな」
コナン「知ってるぜ……帝愛の会長の名前……たしか……兵藤和尊……………………!!」
阿笠「会長は君のような餓鬼には影も踏めない存在じゃ!!」
阿笠「まあ、せいぜい悔しがるんじゃな。ほっほっほ」
阿笠「今からやるゲームに負ければ新一には死んでもらう。勝てば生き残りじゃ」
コナン(狂ってやがる……)
コナン(しかし……ここは博士に従うしかない…………)
10:
阿笠「さて、それではAカードのルール説明をするぞい。これがゲームに使うカードじゃ」サッ
コナン「これは……! カードに俺や博士、それに少年探偵団のみんなの絵が描いてあるぞ!!」
阿笠「新一は推理小説が好きじゃったなあ。このゲームはわしが君のためにつくった」
阿笠「Aカードは、Eカードを推理小説に当てはめたゲームなんじゃ」
阿笠「使うカードは全部で10枚で、【犯人】【登場人物】【探偵】の3種類。Eカードにおける皇帝を犯人に、奴隷を探偵に置き換えたもの」
阿笠「カードの強さは三すくみの関係になっておる。そして犯人側と探偵側にわかれて勝負をする……」
阿笠「無論、わしが犯人側、新一が探偵側じゃ」
コナン「ふざけるなっ! 犯人側の方が圧倒的に有利…… 不公平だ! 少なくとも交互にやるべきっ……!」
阿笠「ほっほっほっ、面白いことを言うのう。このゲームはわしらの関係を推理小説に当てはめたものなんじゃよ?」
阿笠「探偵側は相手の出すカードが犯人だと思ったとき探偵のカードを出すんじゃ。つまり探偵が犯人を当てるゲーム」
阿笠「新一は探偵側の方が勝つ確率が低いのを不満に思っとるようじゃが、これは君のためのゲームなんじゃ」
阿笠「探偵を気取っているくせに、こんなに近くにいるわしの正体に気付けなかった君への戒めのゲームなんじゃよ!!!」
コナン「…………」
阿笠「んほほほほ。ぐうの音も出んようじゃの」
11:
『Aカード』
基本的なルールはEカードと同じ。【皇帝→犯人】【市民→登場人物】【奴隷→探偵】に置き換えたもの。
カードの強さは三すくみ。犯人は登場人物に強く、登場人物は探偵に強い。そして探偵は犯人に強い。
カードは全部で10枚。各カードの絵柄と枚数は次の通り。
【犯人】阿笠 1枚
【登場人物】元太、光彦、歩美、灰原 それぞれ2枚の計8枚
【探偵】コナン 1枚
勝負は犯人側と探偵側に分かれて行う。博士は常に犯人側、コナンは常に探偵側で戦う。
犯人側(阿笠)の手札は『阿笠』『元太』『光彦』『歩美』『灰原』の5枚
探偵側(コナン)の手札は『コナン』『元太』『光彦』『歩美』『灰原』の5枚
これらのカードを裏にして1枚ずつ時間差で出しオープン。カードの優劣がついた場合は強い方の1勝。
【登場人物】同士だと引き分けで2枚目、3枚目へと勝敗がつくまで勝負が続く。
つまりこのAカード、探偵側は探偵カードで犯人を当てに行き
犯人側は犯人カードで登場人物を殺しにかかるのである。
12:
コナン「……よし、ルールはわかったぞ」
阿笠「これこれ、そう焦るな。これだけならEカードと何も変わらんじゃろうが」
コナン「たしかに……」
阿笠「ここからがAカードの醍醐味じゃ!」ピッ 
ウィーーーーーーーーーーン
元光歩灰「ん………ん…………ん………………」
コナン「元太!! 光彦!! 歩美!! 灰原!!」
博士がリモコンでカーテンを開けると、そこには十字架に磔にされた少年探偵団
手足は十字架に固定……口には猿轡…… 身動きどころか口もきけない状態の4人
14:
コナン「なぜこんなことを……こいつらは関係ねえだろっ……!!!」
阿笠「Aカードはわしらの関係と推理小説をなぞらえていると言ったじゃろ」
阿笠「カードゲームと現実世界が連動するんじゃよ」
阿笠「つまり、新一の出した登場人物カードのどれかが……わしの犯人カードに刺されてしまった場合……」
阿笠「同じ絵柄の人物にも…………」
コナン「なにっ!? ま、まさかっ……!!!!」
阿笠「ほっほっほ、大丈夫じゃ直接殺したりはせん」
阿笠「しかし何かしらの罰は受けてもらう」
阿笠「もっとも、その罰で死んでしまう可能性もあるがの。んほほほほ」
コナン「くそっ!」
コナン「……みんな…………巻き込んでしまってすまねえ…………」
16:
コナン「……そうだ! こいつらはどうなるんだ!? 俺がゲームに勝てばこいつらは解放されるのか!?」
阿笠「もちろん。新一が勝てればみんなを解放してあげよう」
阿笠「しかし、もしも新一が負けてしまったら……」」
阿笠「元太君と光彦君は地下労働施設で一生働いてもらい、歩美君と哀君にはわしのペットになってもらうぞい」
コナン「なっ…………」
阿笠「おっ、そうじゃ。新一の勝利条件を言っておらんかったのう」
阿笠「勝負は全部で7戦じゃ。このうち2回勝てれば、新一の勝利じゃぞい」
コナン「……7回のうち2勝?」
コナン「……これじゃダメだ……確率的に……」
阿笠「なーに、簡単じゃろ。1回の勝負で探偵側が勝てる確率は5分の1」
阿笠「じゃが、新一の推理力と洞察力をもってすれば探偵側でも勝率20%より上は確実じゃろ」
阿笠「新一はその頭脳をもってして確率を超えればいいのじゃ」
コナン「た、確かに……決して無理な勝負ではないかも…………」
18:
阿笠「しかも2勝すればその時点で勝負は終わりにしてやろう」
阿笠「早めに2勝すれば、4人が傷つくのも最小限で抑えられるじゃろ?」
阿笠「しかし……2勝できなければ最後の7回戦まできっちり戦ってもらう……」
阿笠「たとえそれが最後の勝負を迎えるまでに1勝もできていなかったとしてもじゃ」
コナン「…………」
阿笠「そして、最後の7戦目は特別ステージ……」
阿笠「7戦目で新一の出したカードが負けてしまった場合その絵の人物にはこの場ですぐに死んでもらう」
コナン「なんだと……!」
阿笠「背水の陣じゃよ。最後まで勝利の見込みがあるなら新一も奮起できるじゃろ?」
阿笠「それに1勝もできていなかったとしても、光彦君たちのこれからの人生を嘆き、この場で誰かを殺してあげることもできるぞい」
コナン「そんなこと……できるかよ…………」
阿笠「これは新一のためのルールなんじゃよ」
阿笠「んほほほほほほほほほほほほほほほ!!!」
22:
阿笠「おお、そうじゃ、そうじゃ。もう一つ君のためのルールがあるぞい」
阿笠「このゲームは心理性を高めるためにカードは時間差で出し合うことになっておる」
阿笠「そしてカードを出す順番は先手後手を交互に変える……」
阿笠「当然、後に出す方が有利じゃ」
阿笠「しかし、各勝負の最初の1枚目は犯人側から……つまりわしからの提出でよいぞ」
阿笠「これは勝つ確率の低い探偵側へのせめてもの配慮……と、言いたいところじゃが、そんな理由ではない」
阿笠「まず犯人ありきなんじゃ! 推理小説でもなんでも犯人が動かん事には成り立たん!」
阿笠「犯人あってこその探偵なんじゃよ!」
阿笠「新一が活躍できるのは犯人のおかげ! 君はそこを見誤っとるっ!」
コナン「何言ってやがる……! そんな論理が通るかよっ……!!」
阿笠「このAカードは探偵気取りの新一を戒めるために作ったといったじゃろ? んほほほほほ」
コナン「くそっ!……しかし俺に有利になっているなら……まあいいか…………」
阿笠「んほほほほほ! では、さっそくゲームを始めるかの……」
こうして始まる狂気のゲーム…… コナンは博士から2勝を勝ち取ることができるのか……
少年探偵団5人の運命はいかに…………
24:
『Aカード』追記
カードを提出する順番は
1枚目 犯人側 → 探偵側
2枚目 探偵側 → 犯人側
3枚目 犯人側 → 探偵側
4枚目 探偵側 → 犯人側
5枚目 犯人側 → 探偵側
博士とコナンは7回戦う。
コナンの勝利条件は2回勝つこと。2回勝った時点で勝負は終わる。
しかし、コナンが2回勝てない限り最後の7回戦まで必ず行う。
ゲームと実際の人物は連動する。探偵側の出した【登場人物】が犯人に負けると、
そのカードの人物は博士から何かしらの罰を受けなければならない。
最後の7戦目は特別ステージで、犯人カードに負けたカードの人物はその場ですぐに殺される。
25:
―― 1戦目 ――
阿笠「まずはわしからじゃな……よしこれじゃ」スッ
博士、迷うことなくカードを提出っ……!
これに続くようにコナン……カードを出すっ……!
コナン「……」スッ
1枚目オープン
コナン 『灰原』
阿笠 『光彦』
阿笠「ほほほ、引き分けか。まあ、まだ始まったばかりじゃしな」
コナン「……」
コナン(Aカードは相手の顔色をうかがえる後手が有利……次は俺から出す番……ここは慎重に行かなければ……)
コナン(やはり犯人側はEカードの皇帝と同じで、相手の自滅を待つのが定石か……)
コナン(博士は自ら勝負に出る必要はない……)
コナン(それに博士のことだ……勝負を長引かせて楽しむタイプのはず……よしっこれだっ!)スッ
26:
阿笠「ふーむ…………」
コナンがカードを出した後 博士、意外にもここで約2分間考え込む
コナン(博士がこんな序盤で出すカードを迷っているとは考えられない……)
コナン(やはり徒に時間を引き延ばしてゲームを楽しむ気でいるな)
コナン(それに、おそらくAカードの名称の由来は最も強いカードである『阿笠』のAだ……)
コナン(博士はゲームに自分の名前を付けるほど自惚れが強い)
コナン(博士の性格を知り尽くしている俺に勝機はある……)
コナン(勝てるっ……勝てるぞっ…………!!)
阿笠「……」スッ
博士、ようやくカードを提出
2枚目オープン
コナン 『歩美』
27:
Aカードは心理戦……当然、相手の情報が多ければ多いほど相手の心も読みやすくなる
コナンは阿笠博士の事を熟知していた……なぜなら、長年慣れ親しんだ隣人だから…………
しかし…………それは博士もまた同じ…………いや、それ以上だったっ…………!!
コナンは博士の組織のリーダーとしての面…… 悪人の顔をついさっき知ったばかりっ……!!
故に……コナン…………
阿笠 『阿笠』
負けるっ……! 博士の心を読み切れないっ……!! 歩美……犯人の餌食っ……!!!
コナン「なっ…………」ざわ…ざわ…
阿笠「んほほほほぉぉぉおおおおおwwwwww」
阿笠「さっそくわしの1勝wwwwwwww」
阿笠「歩美君にお仕置きじゃあああああwwwwwwwwww!!!」
歩美「!!」
29:
コナン「すまねえ……歩美ちゃん…………」
コナン(罰というのがどの程度のものか分かるのがせめてもの救いか……これからの勝負に影響してくるはず……)
コナン「歩美ちゃん! 必ず2勝して助けるからそれまで耐えてくれ…………!!!」
カチャッ
博士…… 歩美の猿轡を外す……
歩美「うっ…………」
歩美「博士……な、何するの…………」
阿笠「歩美君、わしは君のかわいい顔を見るたびにいつも犯したくて犯したくてたまらなかったんじゃよ」
阿笠「いつもムラムラして本業の科学に支障をきたしてたんじゃ」
阿笠「わしを発情させた責任を取ってもらう!! それが君の罰ゲームじゃ!!!」
歩美「い、いや……嫌ぁぁあああぁぁぁああああ!!!」
阿笠「んほほほほwwww心地よい悲鳴じゃなあwwwwwww」
31:
阿笠「十字架はいろいろ動くように設計してあるんじゃ」グルッ
十字架が180度傾き、歩美……真っ逆さまっ……!
スカートはめくれ、歩美ちゃんのパンツが顔を出すっ……!
圧倒的っ……!! 圧倒的重力っ……!! 圧倒的純白っ……!!
歩美のパンツに後光が差すっ…………!!!
歩美「やだ、やだああああ! 見ないでえええええ!」
阿笠「んひょょょよよおおおwwwww! やっぱり白じゃったかwwwww!」
阿笠「んひょ! んひょ! んひょぉぉぉおおおおぉぉぉおおおおおおおおwwwwwwwwwwww!!!」
歩美「ぅぅ……ぅぅぅ…………」
32:
阿笠「さて、このままわしのモノを咥えさせたいとこじゃが……」
阿笠「勝負はまだ1回戦。お楽しみは次の歩美君の罰に取っておこう」
阿笠「次は歩美君の純潔を奪う!」
阿笠「よーく覚えとくんじゃぞ新一www」
阿笠「んほほほぉぉぉおおおwwwwwwwwww」
阿笠「それまで歩美君にはこのまま部屋のオブジェになっててもらおうwwwww」
歩美「ぅぅ……ぁぁ…………」
35:
コナン(次は歩美ちゃんをレイプするだとっ!?)
コナン(歩美ちゃんをレイプするなんて俺の知ってる博士じゃねえ……!)
コナン(戦略を変えなければダメだ……!)
コナン(とにかく歩美ちゃんのカードはうかつに出せない……)
コナン(くっ……俺と博士では勝率どころか、背負ってるものが違い過ぎるっ……!)
そう、ここにAカードの難しさがある。Eカードでは市民のカードはいわばわき役……
手札の4枚、どの市民を出しても結果は同じ…… しかし、その点Aカードは違う……
探偵側にしてみれば、どの登場人物カードで負けるかも重要になってくるのだ
阿笠博士は次の歩美の罰ゲーム内容を宣言することでコナンを心理的に揺さぶる……!
コナンは『歩美』で負けられないっ…………!!
37:
―― 2戦目 ――
阿笠「んほほほほ」スッ
パンツを拝んだ興奮冷めやらぬまま、博士カード提出。
コナン(博士は勝負に勝ちに来てるのか……?)
コナン(いや、違う……博士は罰ゲームを楽しみたいんだ……)
コナン(今の様子から見て、博士は歩美ちゃんを犯したくてたまらないはず……)
コナン(そうすると、俺が『歩美』を出しにくくなってるこの状況、犯人カードは終盤で出してくる)
コナン(博士の1枚目は犯人ではない……)
コナン(それなら、いっそここで『歩美』を通して気を楽にするのも手だぞ……)
コナン「……………………」
コナン「…………」
コナン「……」
コナン「」スッ
ようやくカード出揃う
38:
阿笠「ほっほっほ、1枚目から長考か、新一?www」
コナン「くっ……」
1枚目オープン
コナン 『元太』
阿笠 『光彦』
コナン、博士のカードは読めたものの、腹を決めれず『歩美』を出せないっ……!
人は追いつめられれば追いつめられるほど、安定に走るっ……! 保険を掛けるっ……!
今『歩美』を出せていれば、どれほど楽になれたことかっ…………!!
コナン(くそっ…………!)
41:
コナン(いや、こんなことで悔しがってる場合じゃない……)
コナン(別に負けたわけじゃない……!)
コナン(まともな思考を奪われてはダメだ……!)
コナン(冷静になれ……………………)
コナン(……………………)
コナン(そうかっ……! 勝負はまだ2戦目だ。博士はなにもここで『歩美』を狙い撃ちしなくてもいい……)
コナン(そもそも、犯人側でも狙い撃ちするとなると探偵側と同じ確率……)
コナン(いくら外れた時のリスクが少ないとはいえ、そんなことする必要あるか……?)
コナン(博士の狙いは他にあるはずっ……!)
コナン(後出し有利の2枚目で犯人を出してくることだって十分あり得る……)
コナン(1戦目と同じ2枚目で犯人を出し、裏をかこうとしているんだっ……!)
コナン(それに1枚目で『歩美』を通せなかった焦りから、俺が2枚目に『歩美』を出すと踏んでるのかも……)
コナン(いや……相手のカードが『歩美』だったら御の字……その程度の見込みっ……)
コナン(博士はとにかく勝ちに来ている……罰ゲーム宣言はそれを狙った心理的罠に過ぎない……)
コナン(博士2枚目は犯人っ……! つまり……俺が出すべきは探偵のカードだっ……!!)スッ
42:
阿笠「わしの番じゃな。さーて、どれを出そうか」
コナン「……」
阿笠「待っとれ、歩美君。今そっちに行くからのうwwww」
阿笠「んほほほほほほほほほほwwwwwwwwww」
コナン「……」
阿笠「さて、新一の出したカードは歩美君かのう?www」
コナン「……」
阿笠「wwwwwwwwww」
コナン「……」
コナン「……」
阿笠「わかた、これじゃな」スッ
45:
2枚目オープン
コナン 『コナン』
阿笠 『元太』
博士のカード『元太』っ……! 『元太』っ……! 『元太』っ…………!!!!!
コナンの読み、はずれるっ……! 2連敗っ…………!!
阿笠「んほほほほほほほwwwww」
コナン「くそっ……!」
コナン「次だ、次っ……!! 3戦目っ……!!!」
阿笠「……は?」
阿笠「なーにを言っとるんじゃ新一」
阿笠「探偵は自滅。犯人を当てることはできんかった」
阿笠「犯人は潜んだまま……」
阿笠「2戦目はまだ終わっとらんのじゃよ!!!」
コナン「えっ……」ざわ…ざわ…
48:
Aカードの題材は推理小説。当然、探偵が推理を誤れば、犯人は自由の身っ……! 殺人鬼は野放しっ……!!
つまり、探偵側が自滅した場合…………続行っ…………!! 犯人カードが出るまで終われないっ……!!
ここからは犯人の独擅場!! 誰かは必ず罰ゲームっ……!! コナンは、ただ被害者を送り出すだけっ……!! 
Aカード、まさに悪魔のゲームっ……!!
コナン(ぬかった…… このルールに気付けなかったのは完全に俺のミスっ……)
コナン(いつもの俺なら気づけたはずなのに…………)
コナン(くそっ! この異常な状況で精神がまいっちまってる……)
阿笠「んほほほほwww3枚目はわしからじゃなwww」スッ
2戦目、勝ち確定の博士 当然、迷わずカード提出
50:
コナン(くっ……せめて歩美ちゃんだけは守らなければ……)
コナン(俺の手札は『歩美』『光彦』『灰原』)
コナン(歩美ちゃん1回目の罰ゲームはたいしたことなかった)
コナン(『灰原』『光彦』で負けても1回目だから、まだましな罰の可能性がある……)
コナン(2人には悪いが、どっちかに犠牲になってもらうしかない)
コナン(博士のカードは何だ…………?)
コナン(いやらしく最後まで犯人を残してくるか……)
コナン(あるいは……………………)
コナン(ダメだっ……! 全然わからねえっ……!)
阿笠「ほっほっほ、2戦目、新一の負けは決まってるんじゃぞw」
阿笠「ほれ、もっと気楽にならんかwwwwwwww」
コナン(今は完全に博士のペース…………)
コナン(とりあえず『光彦』で様子見しとくか)
コナン(すまねえ……光彦っ…………!)スッ
53:
3枚目オープン
コナン 『光彦』
阿笠 『歩美』
阿笠「んほほほほwwwおめでとう光彦君www!」
阿笠「君は命拾いじゃwwwww!!!」
光彦「……」
コナン(やはり博士は犯人残しの作戦か……?)
コナン(5枚目は残りの1枚を出すしかないから、実質、全てが決まるのは4枚目…………)
コナン(そうかっ! 博士の狙いは俺が最後まで出せなかった人物に罰ゲームを喰らわせることだっ……!)
コナン(そうすれば、俺をさらに精神的に追い詰めることができるからな)
コナン(殺人鬼は最後まで隠れ……逃げられなかった人物を……殺すっ…………!!)
コナン(読めたぜっ!!)
コナン(4枚目っ……ここで俺は『歩美』を逃がすっ……!)
コナン(すまねえ、灰原……歩美ちゃんの身代わりに残ってくれ…………)スッ
55:
コナン、カード提出。
阿笠「……」スッ
間髪入れずに博士も出す
運命の4枚目……オープンっ……!!
コナン 『歩美』
阿笠 『 』
阿笠「…………」
阿笠「フッ……」
阿笠「フフフ……」
阿笠「ハハハハハハハハハハハハwwwww!!!!」
コナン「おいっ!」
コナン「笑ってないで早くカードをめくれっ……!!」
阿笠「新一は人殺しの心理をまるでわかっとらんようじゃのw」
58:
阿笠「いくら殺人鬼といえども所詮は人の子……狙うのは常に弱者……」
阿笠「心の弱い者に的を絞るんじゃよ」
阿笠「死にたくなければ、早々に逃げるか……最後まで隠れとおすか…………」
阿笠「この二択!!」
阿笠「そのどちらも出来ぬ優柔不断な半端者っ……」
阿笠「そんな愚図は…………」
阿笠「恰好の…………」
阿笠「的じゃ!!!」
コナン 『歩美』 
阿笠 『阿笠』
殺人鬼は…………二度殺すっ…………!!
コナン『歩美』で連敗っ……! 最も望んでいなかった形っ……!!
奪われるっ……歩美の貞操っ…………!!!
コナン「そ、そんな……バカな…………」ぐにゃ?
60:
阿笠「んほほほほほほwwwwwwwwww」
阿笠「さっそく罰ゲームじゃwwwwwwwwww」
歩美「うぅ……」ビクビク
阿笠「まずはパンツに顔をうずめてみるかのうwww」ポンポン
歩美「やだ、やだああああ!! 気持ち悪い気持ち悪いいいい!!! やめてええええええ!!!」バタバタ
阿笠「んほほほwww良い匂いじゃwwwww芳醇な香りがたまらんのおおおwwwwwwwww」クンカクンカ
阿笠「どうじゃ? わしの大きな鼻が気持ちいいじゃろ???wwwwwwwww」ムニムニ
歩美「いやあああああ!! 助けてえええ!!! コナンくーーーん!!!!!」
阿笠「んほほほほほほほほほほwwww!!!」
阿笠「恨むんならコナン君、もとい新一を恨むんじゃなwwwww」
阿笠「歩美君のカードで二度も負けたんじゃからなあwwwwwwwwww」
コナン「」
61:
阿笠「さて、次は……」ボロン
歩美「ひぃっ!」ビクッ
阿笠「上下の鼻で犯しつくしてやるわいwwwwww」ビンビン
阿笠「ほれ、口を大きくあけてしっかりしゃぶるんじゃぞ」ズボッ
歩美「ん……あがっ…………おごっ…………」モゴモゴ
阿笠「んひょおおおおおwwwwwwwwww」
阿笠「ほれほれwwwwwほれほれwwwww」ジュポジュポ
歩美「う゛ぅ゛……」
阿笠「ほれほれwwwwwほれほれwwwww」ジュポジュポ
歩美「あ゛ぁ゛……」
阿笠「ほれほれwwwwwうっ…………」ドピュッ
歩美「ん゛ーーーーー」
歩美「おえっ……」ドロッ
62:
阿笠「歩美君のファーストキスはわしのおちんちんじゃなwww」
歩美「うぅ……酷い…………」
歩美「歩美、初めては好きな人って決めてたのに……」グスン
阿笠「んほほほほwww心配せんでもいいぞwwwww」
阿笠「新一が負ければ君は一生わしのペットじゃからなwww」
阿笠「いやでもわしのことを好きになるぞいwwwwwwwwww」
阿笠「恋はスリル、ショック、サスペンスと言うじゃろwww」
歩美「ぅぅ……」シクシク
阿笠「…………」
阿笠「さて、それでは3戦目を始めるとするかの」
コナン「……えっ?」
63:
コナン「歩美ちゃんの処女を奪うんじゃなかったのか!?」
阿笠「は?」
コナン「だって博士はロリコンハゲデブメガネ早漏童貞だろ?」
阿笠「か、勝手に決めつけるな! わしは紳士じゃ!!!」
阿笠「小学1年生に無理矢理ねじ込んだりせんわい!!!!!」
阿笠「そんなことしたら壊れて後々使えなくなるじゃろ!!!」
阿笠「年頃になって、わしのことをちゃんと好きになってもらってからじゃ!」
阿笠「それに、わしは断じて童貞ではないぞ!!!!!!!!!!」
コナン「ふーーん。まあいいけど…………」ニヤニヤ
阿笠「くそっ……!」
阿笠「わしとしたことが……声を荒げてしまったわい……」
Aカード2戦目終了後、ここにきて初めて阿笠博士の心が揺さぶられる
コナンはこの勝機を見逃さなかった…………!
66:
―― 3戦目 ――
阿笠「くそっ……」スッ
コナンの発言で調子が狂ったのか、博士は無造作にカードを提出した
コナン(思った通りだ……)
コナン(博士は間違いなく童貞。そこを突かれて動揺している)
コナン(これで表情も読みやすくなったぞ)スッ
1枚目オープン
コナン 『歩美』
阿笠 『灰原』
コナン(よしよし)
コナン(3戦目は俺にも勝ち目があるっ……!)
コナン(なんなら、ここからの2連勝も夢じゃないぞ)
67:
――――
――――――
コナンの読み通り、Aカード3戦目、勝負は実質最後の4枚目までもつれ込んでいた
ここまでの両者の出したカード
コナン 『歩美』→『光彦』→『灰原』→
阿笠 『灰原』→『元太』→『光彦』→
探偵、犯人のキーカードは、まだ手札の中……
コナン(よし! 4枚目まで来たぞ……)
コナン(俺は先出しで不利だが、心理的余裕は俺の方が上っ……!)
コナン(確率は2分の1だ…………慎重に行くぞ……)
コナン(博士は2戦目で殺人鬼の心理がどうのこうの言っていたが、そんなものカードゲームには関係ない)
コナン(がしかし、博士の発言にはなにか意味がある……)
コナン(博士は今まで俺の裏をかき続けてきた)
コナン(博士の発言をそのままとれば、4枚目に犯人カードを出すはず……)
コナン(あえて、それをそのままの意味で受け取ってみるか……)
コナン(よし……)スッ
68:
阿笠「ちっ……歩美君と哀君のカードはもう出たのか……」
阿笠「わしが勝ったとしても、罰ゲームは元太君……」
阿笠「つまらんのう…………」
コナン(よしよし。相手の表情が読める後出しで『歩美』と『灰原』を出して正解だったぜ!)
阿笠「さーて、ふむ……」
コナン(もっと考えろ!もっと考えろ!)
コナン(考えれば考えるほどに心の安定はぐらつく……)
コナン(2戦目の自分の発言に気付き、その裏をかけっ……!)
阿笠「…………」
阿笠「まあ、どうせ勝っても元太君だしテキトーに出すか」スッ
70:
4枚目オープン
コナン 『コナン』
阿笠 『歩美』
コナン「えっ…………」
阿笠「んほほほほほほwwwwww」
最後まで追い詰めるも、コナン勝てず…… 3連敗っ……!!!
阿笠「んほほほほwwwww新一は弱いのうwwwwwww」
阿笠「ここぞというときに勝てないとはwwwまったく使い物にならんwwwwwwwwww」」
阿笠「ここまで弱いと少年探偵団のみんなに同情するわいwwwww」
コナン「」
阿笠「んひゃひゃひゃひゃひゃひゃwwwwwww」
阿笠「元太君に罰ゲーム決定wwwww!!!」
元太「!!」
72:
阿笠「元太君はうな重が好きじゃったなあ」
元太「……」
阿笠「しかし、ウナギは今や絶滅危惧種じゃ……」
阿笠「うな重ばかり食べてる君に責任があるのは純然たる事実!」
阿笠「元太君! ウナギに謝るんじゃ!!」
元太「ん……ん…………」
阿笠「なに? 猿轡をつけたままでよく聞こえんぞ?」
阿笠「もっとはっきり謝るんじゃ!!!」バシィッ
元太「んんん……んんん……」
阿笠「まあ、謝罪の意志はあるようじゃの」
元太「んん……んん……」
阿笠「じゃあ、元太君のためにしっかりと謝る場所を提供してあげよう」ニヤッ
元太「!?」
73:
阿笠「本当にすまないと思っているなら……」
阿笠「どんな場所でも土下座できるじゃろ……?」
阿笠「たとえそれが……肉焼き……骨焦がす……」
阿笠「鉄板の上であっても!!!!!」
元太「!!!???」
コナン「なっ……!?」
コナン「博士! やめろ! やめるんだ!!!」
阿笠「新一は黙っとれ! これは元太君のためなんじゃ!!!」
75:
阿笠「焼かれるウナギの気持ちを思い知るがいい!」ガラガラガラガラ
元太の前へ燃え盛る鉄板をもってくる博士…… 
阿笠「まずは串刺しじゃ」
阿笠「貫かれるウナギはどんな気持ちじゃろうな?www」グサッ グサッ
元太「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
元太の掌に釘を打ち付けるっ……! 博士は執行人っ……!
人はどんなにだって残忍になれるっ……! 正義の名のもとならっ……!
博士はまるでウナギの怨霊に憑りつかれたように元太をいたぶる……!!!
阿笠「どうじゃ! どうじゃ!」カンッ カンッ
阿笠「痛いか!! 苦しいか!!」カンッ カンッ
元太「う゛う゛う゛う゛う゛!!!!」グサッ グサッ
阿笠「んほほほほほぉぉぉおおぉぉおwwwwwwww」
阿笠「もっと苦しめえええええ!!!!!!!!!!」」
コナン「ダメだ……目も当てられない…………」
76:
阿笠「最後は焼きじゃあああ!!!」ガタッ
元太の十字架が前に倒れる
元太「ぎゃああああああ!!!!」ジュゥー
猿轡から漏れる元太の声っ……! 鉄板が元太の額を焼くっ……!!!
阿笠「んほほほwwwこれぞ蒲焼き土下座じゃwwwwwww!!!」
阿笠「10秒! 10秒間耐えてもらうぞ!!!」
元太「ぬおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ジュゥー
阿笠「んひゃひゃひゃひゃwwwwwww」
コナン「……まだか!?」
阿笠「まだじゃ! まだ10秒たっとらん!!」
78:
コナン「も、もうやめてくれ……元太を許してやってくれ……」
元太「ぬああああああああああ!!!!」ジュゥー
阿笠「きっちり10秒やってもらうぞwwww!!!」
元太「ぬうううううううううう!!!!!」ジュゥー
コナン「……まだか!?」
阿笠「まだじゃ! まだ10秒たっとらん!!」
コナン「くそっ……元太ああああ!!!」
阿鼻叫喚の無間地獄っ……! 鉄板が元太の頭骨を焼くっ……!
79:
元太「ぬうううううううううううううううううううう!!!」ジュゥー
元太「ぬああああああああああああああああああああ!!!」ジュゥー
元太「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ジュゥー
阿笠「んほほほほほぉぉぉおおぉぉぉおおおぉおwwwwwwwww」
コナン「……まだか!?」
阿笠「まだじゃ! まだ10秒たっとらん!!」
コナン「長い、長すぎる……」
コナン「10秒がこんなにも長いとは…………」
85:
永遠にも思える10秒………… 
それもそのはず、博士は元太が額をつけてから10秒後にストップウォッチをスタートさせていた
博士には元太への罰ゲームだけでなく、コナンの時間感覚を麻痺させる狙いもあったのだ
結局、元太は約20秒間額を焼かれ、蒲焼き土下座を終える………… 
元太「うぅ……」グッタリ
阿笠「まだ死んではおらんようじゃの」
コナン「元太……」
88:
―― 4戦目 ――
部屋に元太の焼け焦げた肉の異臭が立ち込める中、Aカードは4戦目を迎える
コナン(もう駄目だ……童貞発言で博士を怒らせちまった……)
コナン(罰ゲーム1回目でも、元太のように残虐な罰を受けることになる……)
コナン(もう誰で負けても同じだ……)
阿笠「ほっほっほっほっ、まだ4戦目じゃ!!!」
阿笠「まだ新一にも勝ち目はあるぞいwww」スッ
コナン(くそっ……)スッ
両者カード提出
1枚目オープン
コナン 『歩美』
阿笠 『灰原』
90:
コナン(1枚目はなんとかしのいだ……)
コナン(今までに博士が犯人カードを出したのは後出しで有利な時だ)
コナン(勝つには2枚目か4枚目で探偵カードを出す、もしくは5枚目まで残しておくかのどれかしかない……)
コナン(さっきは5枚目まで持ち込んだから次は早めに出してくるか……?)
コナン(よし……ここで探偵だっ……!)スッ
阿笠「さて、……」
阿笠「ふむ……」
コナン「……」
阿笠「よし」スッ
91:
2枚目、オープン
コナン 『コナン』
阿笠 『光彦』
博士のカード『光彦』っ……! 折り返しの4戦目を終えても、コナン勝つことができないっ……!
コナン「くっ……」
阿笠「んほほほほwwwww」
コナン(自滅してしまった……)
コナン(また犯人の殺人ショーが始まる…………)
93:
阿笠「まーた自滅かwwwww」
阿笠「ほっほっほっ、4戦目の新一の負けは確定じゃ」
阿笠「さて……」
阿笠「ここから新一はただ残りのカードを浪費するだけでつまらんじゃろ?」
阿笠「そこでじゃ、次はわしの先出しの3枚目……」
阿笠「わしは犯人カードを出す!」スッ
コナン「えっ……!?」ざわ…ざわ…
博士、なんと『阿笠』のカードを表のまま提出っ……!
探偵自滅後、犯人先出しの場合のみに使える凶行っ……!
殺人鬼が探偵に被害者を選ばせるっ……! まさに非道っ……!
コナンは次の犠牲者を自ら選ばなければならないっ……!
今のコナンにとって最もきつい一手っ……!!!
100:
コナン(なんて奴だ…………)
コナン(どんどん心理的に追い詰められる……勝てる気がしねえ……)
コナン(とにかく選ばなければ……)
コナン(手札は『元太』『光彦』『灰原』か……)
コナン(……………………)
コナン(光彦、すまねえ……)
コナン(必ず助け出すから……)
コナン(行ってくれ……)スッ
3枚目、開示するまでもなく決まるっ……!
コナン 『光彦』
阿笠 『阿笠』
105:
阿笠「んほほほほぉぉぉおぉぉおwwwww!!!」
阿笠「新一は光彦君を選んだかwwwww」
阿笠「光彦君も随分と酷い友達を持ったのうwwwwwwww」
光彦「…………」
コナン「光彦、すまねえ……本当にすまねえ……」
阿笠「じゃあ罰ゲームを始めるとするか」
阿笠「聞いたところによると、光彦君は二人の女の子を同時に好きになっているようじゃのう?」
阿笠「そんなの男として間違っているぞい! 男らしく一途に愛するべきじゃ!!!」
阿笠「君は罪深い男!!!」
阿笠「よって、一人の声しか聴けないように片方の耳を破壊する!!!」
コナン「そんな無茶苦茶な……」
阿笠「これはわしの開発した耳を破壊する装置じゃ!」
阿笠「これを光彦君の右耳につけてっと」カチッ
光彦「!?」
107:
阿笠「光彦君の耳に30ミリ、GOじゃ!!!!!」
光彦「んんんんああああああああああ」ウィーーーーーーーーーーーーーーーーーン
針のモーター音が光彦の耳をつんざくっ……!
そして達するっ…………鼓膜にっ…………!
光彦「ぎゃああああああああ」ウィーーーーーーーーーーン
阿笠「んほほほほwwwwwww」
光彦「ぎょあぉぉおおあああああおおおお」ウィーーーーーーーーーーン
阿笠「んひゃひゃひゃひゃwwwwwww」
109:
ウィーーン………
光彦「」
阿笠「んほほほほほwww針は30ミリ進み切ったようじゃのwww」
阿笠「…………」
阿笠「…………」
阿笠「つまらん……」
阿笠「なんか他の罰ゲームに比べて味気ない……」
阿笠「…………」
阿笠「そうじゃっ!」
阿笠「次の光彦君の罰ゲームはさらに針を30ミリ進めて脳にまで届くようにしよう!!!」
阿笠「んほほほほほほほぉぉぉおぉぉぉぉおおおおぉおおおwwwwwwww」」
コナン「くそっ……次に光彦で負けたら確実に殺される……」
コナン「くそっ!!! くそっ!!! くそっ!!!」
112:
―― 5戦目 ――
コナンは疲弊しきっていた。自分の不甲斐なさで蹂躙される仲間たち……圧倒的不利な探偵側での勝負……
博士とコナンでは、もはや同じゲームをしているとは思えないほどの差がある…………
勝負と勝負の間、罰ゲーム後に生じる不気味な静寂…… そこで得られる奇妙な安堵をよそに……
博士、1枚目を提出っ……!!!
阿笠「んほほほほ」スッ
コナン(もう駄目だっ……)
コナン(残りの3戦で2勝? そんなのできるわけねえっ……!)
コナン(いままで4連敗だぞ……)
コナン(なんとしてもここで1勝……1勝だけはしておかないと……)
焦るコナンっ……! 迂闊に1枚目すら出せないほど逼迫した状況っ……!
116:
コナン(くそっ! あの平和だった日々に戻りてえぜ……)
コナン(誰か助けてくれええええ!!!)
コナン(らああああああああああああん!!!!!)
コナン天を仰ぐっ……! 地下室の天井に阻まれた見えない天をっ……!!!
名探偵とあろうものが…………あろうことか祈ってしまったっ…………この土壇場でっ…………!
コナン(おっちゃあああああああああん!!!!!)
あれほど馬鹿にしていた小五郎にさえもすがるっ…………!!!!!
コナンにはもう自信もプライドも何もないっ…………
コナン(神様あああああああああああ!!!!!)
Aカードは運否天賦ではない……神にすがった時点で負けのようなものっ…………!
コナンの勝ちは絶望的っ…………!!!
119:
がしかし……やはり神はいるのかもしれないっ…………
視界の隅で何かが動くっ…………
元太「」
コナン(ん……)
コナン(な、なんだ…………?)
コナン(元太が俺に何かを伝えようとしてるっ!!)
博士に気付かれないように元太を視界の端に置きつつ注目……
元太「」パチパチパチパチ
元太「」パチパチパチパチ
124:
コナン(まばたき!? まばたきか!?)
手足、口を封じられてもなお動く器官っ…… 目っ……!!!
元太はその目の動きでコナンに伝えるっ……!! 必死の伝達っ……!!!
元太「」パチパチパチパチ
元太「」パチパチパチパチ
コナン(4回! まばたき4回か!!!)
コナン(まさか元太は博士のカードを伝えてるのかっ……!?)
128:
そう。元太には博士のカードが見えていた。
各人物の配置はこう
┏━━━━━━━━━━┓
┃元太 光彦 歩美 灰原┃
┃    ┃
┃  ┌─┐  ┃
┃ 阿笠│  │コナン ┃
┃  └─┘  ┃
┃    ┃
┃    ┃
┗━━━━━━━━━━┛
扇状に持った博士の手札は斜め後ろの位置にある元太には筒抜けだった。
元太は博士の提出するカードを盗み見てコナンに伝えていたのである。
コナン(そうだったのか……)
コナン(もしかすると元太は今までにも俺にメッセージを発信しつづけていたのかもしれない……)
コナン(これに気付けないとは…………俺としたことが……)
131:
コナン(しかし、なんのカードだ……?)
元太「」パチパチパチパチ
コナン(まばたき4回ということは4文字……)
コナン(博士のカードは『阿笠』『元太』『光彦』『歩美』『灰原』)
コナン(このなかで4音は『光彦』『灰原』……)
コナン(どちらにせよ安牌ということか……)
136:
コナン(いや、違う……!)
コナン(犯人側が出すカードで重要なのは犯人かそうでないかっ……!)
コナン(登場人物のどれを出すかなんて関係ないっ……!)
コナン(つまりまばたき4回が意味するのは……)
コナン(『は・ん・に・ん』…………)
コナン(犯人だっ……!!!)
コナン(俺は探偵カードを出すっ……!!!)
コナン(信じるぜ! 元太!!!)スッ
138:
1枚目、オープン!!!
コナン 『コナン』
阿笠 『阿笠』
コナン(や、やったああああああ!!!!)
コナン(勝てるっ……! 元太がいれば勝てるっ……!!!)
Aカードはまさに推理小説。 登場人物はただの被害者や容疑者の寄せ集めではない……
探偵は孤独ではないっ…………!!!
コナンがホームズなら…………元太はワトソン…………!!!
あまりにも幼すぎる…………頭の弱すぎるワトソン…………!!!
しかし今のコナンにとっては…………最高の相棒っ…………!!!!!
142:
阿笠「おっ、1枚目の不意打ちを見抜くとはさすがじゃな、新一」
コナン「よし…………」
コナン「何とかつかんだぜ! 1勝!!!」
コナン(博士に元太の透視を気づかれたら終わりだ……慎重に行くぞ……)
5戦目にしてようやくコナン1勝…… 望みは繋がれた……
しかしコナンはまだ気づいていない……Aカードの罠に……
146:
―― 6戦目 ――
阿笠「さて、ここからは新一に1勝でもされたらわしの負けじゃ」
阿笠「わしも本領を発揮するかのwwwww」スッ
コナン(ふっ、言ってろ!! こっちには元太透視がある!!!)
コナン(博士が先出しで犯人を出したら俺の勝ちは確定だ!!!)
コナン(よし、元太情報をくれっ……!)
元太「」パチパチパチパチパチ
元太「」パチパチパチパチパチ
コナン(まばたき5回?)
コナン(そうか俺たち少年探偵団5人を意味してるのか……!)
コナン(ちくしょー、泣かせるじゃねえか、元太!)
コナン(ん…………!?)
この時コナン気付くっ……! 背後のただならぬ気配にっ……!!!
152:
コナン(は、灰原……まさかお前…………)
灰原「」
コナン、今まで見落としていた灰原の存在に気付くっ……!
推理小説に探偵の相棒がいれば当然その逆…………犯人の共犯者がいてもおかしくはないっ……!!!
博士の斜め後ろに元太がいるように、コナンの後ろには灰原がいるっ……!!
コナンは博士同様、扇状に手札を持っていたっ…………別段気にしないごく普通の持ち方っ…………!!
灰原が博士にコナンのカードを教えていても不思議ではないっ……!!!
しかしまだ決まったわけではない、ただもしかしたらという不安っ……!!!
コナンは今にも後ろを振り返り、確かめたい、灰原をっ……!!!
しかしできない……!!! 振り向けば博士に気づかれるかもしれない、元太透視っ……!!!
154:
コナン(くそっ、どっちだ!?)
コナン(灰原は敵か……味方か…………)
コナン(そもそも灰原が敵だとすると、今までの俺の敗北も説明がつく……)
コナン(そうだ! 灰原は黒の組織に属してたっ……!!)
コナン(それに灰原は1回も罰ゲームを受けてねえぞ!!!)
コナン(考えれば考えるほど疑わしいくなってくるぜ……)
コナン(灰原を疑いたくはないが…………)
コナン(ここは、博士の共犯者と仮定して戦うしかねえな……)
コナン(……………………)
コナン(じゃあ、どうする…………?)
コナン(灰原に見えないように手札の持ち方を変える手もある……)
コナン(しかし、博士にそれを疑われたら元太が使えなくなるかもしれねえ……)
コナン(このままの状態で勝負するしかないか…………)
コナン(ん……ということは博士が1枚目で犯人を出さない限り俺の勝ちはない……)
コナン(俺の負けは確定じゃねえかっ…………!!!)ざわ…ざわ…
156:
コナン(いや、何かあるはずだっ……!)
コナン(考えろっ……! 考えるんだっ……!!!)
コナン(こんなことならハワイで親父にEカードを教えてもらっとくんだったぜ……)
コナン(くそっ……助けてくれ、親父いいいいいいいい!!!!!)
再び他者にすがるコナンっ…………しかし…………やはり父親は偉大だったっ……!!!
脳裏に父親を思い浮かべた瞬間…………コナンに閃光走るっ……!
158:
コナン(そうだ! 親父は推理小説家だ!)
コナン(そしてAカードも博士曰く推理小説っ……!)
コナン(推理小説……ここに鍵があるはずっ…………!!)
コナン(……………………)
コナン(ハッ……!!!)
コナン(もしかすると……)
コナン(勝てるかもしれねえっ……!!!)
コナン(しかし…………)
161:
元太(コナンのやつ何やってんだ……俺がカードを教えてやったのに……)
元太(まばたき5回は少年探偵団、つまり博士のカードは登場人物だ)
元太(5回の意味をコナンならわからないはずない……)
元太(もしかして、何かあるのか……?)
コナン「……」スッ
元太(おっ、出したぞ……)
1枚目、オープン
コナン 『歩美』
阿笠 『元太』
元太(よし、ちゃんと通じてる!)
元太(1枚目、3枚目で博士が犯人を出せば勝てるっ……!)
元太(2枚目は博士後出しだから3枚目につなげるんだっ……!)
元太(次は登場人物のカードを出すんだぞ、コナン!!!)
163:
コナン「……………………」スッ
約2分間考え込み、コナン、カード提出っ……!!!
阿笠「んほほほほ」
阿笠「もう負けられんから慎重に行くぞい」
阿笠「…………」スッ
カード出揃う
2枚目、オープンっ……!
コナン 『コナン』
阿笠 『光彦』
コナン「くそっ…………!」
阿笠「んほほほほおおおおぉぉおおぉおぉおwwwわしの勝ちじゃ!」
阿笠「さっきの新一の勝ちはまぐれだったようじゃのwwwww」
元太(……は? 何やってんだコナンの馬鹿野郎っ……!!!)
165:
阿笠「んほほほほぉおおぉおおおおwwwww」
阿笠「新一また自滅かwwwwwwwwww」
阿笠「それじゃあ、わし先出しの3枚目は、アレをやるかのw」
阿笠「わしが次に出すカードは犯人じゃwwwww」
阿笠「んひょひょひょひょひょひょwwwwwwwwwww」
博士先出し3枚目、『阿笠』を表で提出っ……! またも降りかかる悪夢っ……!!!
元太(このパターンが来るのはわかりきったことだろっ……!)
元太(ダメだ……コナンはもう正気じゃない…………)
元太(終わった……)
169:
コナン「おい、博士……」
阿笠「ん、なんじゃ?」
コナン「博士は紳士だ、今までの発言に嘘はないよな……?」
阿笠「もちろん、そうじゃぞ。わしが嘘を言うわけなかろう」
コナン「それじゃあ、あるんじゃねえか……?」
コナン「悪魔のようなAカード裏ルールがよおっ……!!!」
阿笠「ほっほっほっwww」
阿笠「それに気づくとは、流石じゃ! 新一!!!」
コナン打つっ……! 起死回生の一手っ……!
172:
コナン「博士はカードと現実の人物が連動してると言っていた」
コナン「カードが負ければ実在の人物に罰ゲーム……」
コナン「じゃあ、その逆もあるだろ?」
コナン「つまり、実在の人物が死ねば……カード除外っ……!!!」
コナン「手札を少なくしての勝負だっ……!!!」
阿笠「んほほほほwww全くその通りじゃwwお見事www!!!」
阿笠「枚数が減れば当然、探偵側の勝率が上がるからのうwww」
阿笠「容疑者が少なければ犯人が絞れるのと同じじゃなwwwww」
阿笠「しかし新一にできるか? 仲間を殺すことが?wwwww」
コナン「くっ……」
コナン「俺は、ここで『光彦』を出す…………」
コナン「すまねえ、光彦……みんなが助かるにはこれしかねえんだっ……」スッ
光彦「……」
177:
3枚目、コナン、カード提出っ……!!
コナン 『光彦』
阿笠 『阿笠』
阿笠「んほほほほwwwww」
阿笠「新一を恨みながら死ねっ……!!!」
阿笠「さらに30ミリ、GOじゃ!!!」
コナン「待て、博士っ!! 光彦の猿轡を外せっ……」
阿笠「んほほほほほ、わかったわかったwww外してやろうwww」カチャッ
光彦「うっ……」
178:
コナン「光彦おおおおお!!!」
コナン「俺を恨んでくれっ……!!! 俺を罵倒してくれっ……!!!」
コナン「頼む……頼むからっ…………光彦ぉ……」ボロボロ
光彦「あはははは……」
光彦「コナン君……泣かないでください…………」
光彦「僕は良いんです…………これで……」
光彦「皆のために死ねるなら……本望です…………」
光彦「それよりも……灰原さんと……歩美ちゃんのこと……まかせましたよ…………」
光彦「必ず助けてあげてください…………」
コナン「光彦ぉ……」ボロボロ ボロボロ
光彦「あと、それから…………灰原さん……」
光彦「聞こえますか……? 僕の声…………」
灰原「…………」
光彦「僕はあなたのことが好きだったんです…………」
光彦「これを伝えられただけでも……僕は幸せです……………………」
182:
阿笠「もういいか? それじゃあスイッチオンじゃ!!!」ピッ
光彦「ぎゃああぁぁああぁぁあああああ」ウィーーーーーーーーン
コナン「光彦おおおおおおお!!!!!!!!!!」
針は外耳、内耳、蝸牛を突き進み、脳にまで達した……
脳をかきまぜられ、耳から血の滝を溢れ出し、光彦は死んだ…………
コナン「…………」ボロボロ
コナン「くそっ! くそっ! くそっ! 光彦おおおおおおおお」ボロボロ
コナン「……」
コナン「……勝つっ……!」
コナン「光彦のためにも……必ず勝ってみんなを助け出すっ…………!!!」
阿笠「んほほほほぉおおぉおおぉおおwwwwww」
阿笠「美しき友情か?wwwww」
阿笠「光彦君を殺したのは新一じゃぞwwwwww」
184:
―― 7戦目 ――
Aカードはついに最終戦に突入…… 泣いても笑ってもここで決まるっ……! 少年探偵団の運命っ……!!!
光彦の死によって、両者の『光彦』が除外された…… それぞれ手札は4枚っ…………
阿笠「んほほほほwww」スッ
博士カード提出っ…… すかさず元太が盗み見るっ…………!!!
元太(博士のカードは『灰原』か……)
元太(よし、まばたき5回だ……光彦の分もちゃんと入ってるぜ!)パチパチパチパチパチ
コナン「…………」
元太(ちゃんと伝わったようだな……)
188:
元太(光彦が死んだのは悲しいが、これで助かる確率が上がったぞ)
元太(5枚、5枚の手札だと、探偵側が勝てる確率は5分の1……)
元太(これが『光彦』の除外によって4枚、4枚……)
元太(探偵側の勝率は4分の1になった)
元太(ん……これって意味あるか…………?)
元太(いや、頭の切れるコナンのことだ、俺には分からない何かに気付いたんだっ……!)
元太(まさか……博士も俺と同じようにイカサマをしてるのか……?)
元太(うーん、わかんねえ…………)
コナン「……」
コナン、提出っ……!
1枚目、オープン
コナン 『歩美』
阿笠 『灰原』
190:
元太(ん……灰原……?)
元太(灰原ってそういえば……俺とは一番遠いところにいる…………)
元太(えっ……ってことは……)
元太(見えるっ…………灰原にはコナンのカードが見えるっ……!!!)
元太(ま、まさか……灰原って博士の仲間だったのか……!!??)
元太(そうだっ……! それなら納得できるっ……!)
元太(あんなに頭のいいコナンがここまで苦戦してるのがっ……!!)
元太(くそっ! 灰原の奴、許せねえ!!!)
元太(おいおい、大丈夫か?)
元太( コナンは灰原が盗み見してるのに気づいてんのか!?)
元太(ん…………?)
元太(えっ……じゃあ2枚目先出しのコナンは灰原にカードを見られて負けるじゃねえか!!!)
元太(ダメだっ……)
元太(今度こそ終わった……)
元太(完全に負けた……)
192:
コナン「…………」スッ
元太(やっぱり……コナンのあの手札の角度だと完全に灰原には見えてる……)
元太(くそっ……コナンの野郎、光彦殺しても結局負けるじゃねえかっ……!!!)
元太(何やってんだコナン!!!)
阿笠「…………」スッ
元太の心配をよそに、カード出揃う……
193:
元太(今度こそ負けた…………)
2枚目、オープンっ……!!!
コナン 『灰原』
阿笠 『元太』
元太(えっ…………)
元太(えええっ…………)
元太(博士が犯人カードを出さないっ……!?)
元太(な、なんで……?)
196:
元太は忘れていた、Aカード最終戦の特別ルールを……
Aカード最終戦の罰ゲームルール……犯人に負けた登場人物カードの人物はその場ですぐに殺される…………
コナンはこのルールを逆手に取ったのだっ……!!! 
コナンは6戦目2枚目で博士が犯人カードを出したときに、灰原が博士の共犯者であることを確信……
そして、2枚目に共犯の『灰原』を出すことで、博士の『阿笠』を封じ込めたっ…………!!!
なぜなら、犯人は共犯者を殺すことはないし、共犯者も死を望まないからっ……………………!!!
もちろん、博士が『阿笠』をゴリ押しする可能性もあった…………
しかしコナンは、それと同時に灰原が死にたくないがために嘘情報を流す可能性も考慮しての『灰原』っ……
灰原が博士にどのように伝えたかはわからないが、ともかく封じたのだっ……犯人カードをっ……!!!
しかも、コナンは、6戦目で博士から裏ルールを引き出す時に博士の発言に嘘がないこと確認っ……!!!
こうすることによって最終戦の特別ルールを確実にしていたのだっ……!!!
コナンは少しずつ少しずつ繋げていた……勝利への架け橋をっ……!!!
199:
そしてAカードは最終戦3枚目に…………ここでコナンは勝ちを確信していた…………
光彦の死によって両者の手札は4枚になった……もちろん『光彦』除外にも意味がる……
コナンはただ単に勝率を4分の1に上げたのではない…………
コナンの狙いは実質の最後を繰り上げること…………
つまり、これを………………こうしたっ………!!!
1枚目 犯人→探偵  1枚目 犯人→探偵
2枚目 探偵→犯人  2枚目 探偵→犯人
3枚目 犯人→探偵  3枚目 犯人→探偵
4枚目 探偵→犯人  4枚目 両者残り1枚
5枚目 両者残り1枚
犯人先出しの3枚目を実質の最後に変えたのだっ……!!!
こうすることによって、成就する……元太透視での勝利っ……!!!
204:
元太(勝てるぞっ……!!!)
元太(あとは俺がコナンに博士のカードを伝えるだけだっ…………!!!)
阿笠「んほほほほwwwww」
阿笠「最後の最後、ここまで持ち込むとは流石じゃぞ!!」
阿笠「見事じゃ、新一!!!」
コナン「……」
元太(よし、博士、早くカードを出せ!)
阿笠「ここまで来たら確率は2分の1じゃなあwww」
元太(はやく、出せっ……!)
阿笠「じゃが、そう簡単にわしは倒せんぞ」パタン
阿笠「……」シュッシュッシュッシュッ
元太(えっ……)
なんと博士、手札の2枚を裏にしテーブルの上でシャッフル……
目にもとまらぬさで、元太にはどちらが犯人カードか覚えられないっ……!!!
元太(そ、そんな……そんな…………ここまで来たのに…………)ぐにゃ?
206:
阿笠「んほほほほwwww」
阿笠「こっちを提出じゃwwww!!!」スッ
博士、テーブルの上を滑らせるように最後の3枚目を提出っ……!!
元太(今度こそ本当の本当に終わった……)
元太(いや、2分の1だっ……! まだ助かるっ……!)
阿笠「んほほほほほおおおぉおおぉおおおwwwww」
阿笠「どうじゃ? どうじゃ?」
阿笠「最後の最後まで何があるかわからんのうwwwwww」
コナン「…………」
210:
コナン「バーロー、博士の魂胆はすべて読めてんだよ!!!」
阿笠「!?」
コナン「まず、一番最初に引っかかったのはAカードが推理小説をなぞらえてるということ」
コナン「俺を探偵に、博士を犯人に例えているが、注目すべきはそこじゃなかった」
コナン「明らかに、異質な登場人物のカード……」
コナン「そして、探偵の相棒に元太……犯人の共犯者に灰原…………」
コナン「どう考えてもここがおかしい。登場人物という役柄と合いすぎているっ……!」
コナン「俺の味方に元太を、博士の味方に灰原を用意したのは他でもない博士、おめえだろっ……!!!」
コナン「つまり、Aカードは心理ゲームではなく、いかにカード外のことに気付けるかという推理ゲーム!!!」
216:
コナン「考えてみれば、ルール説明のときからヒントはあった」
コナン「博士は1枚目犯人先出しや最終戦の特別ルールも俺のためのルールと言っていた」
コナン「これは、まさに俺が今ここまでくるために活用したルールに他ならない!」
コナン「俺は小説の中の探偵で、ただ与えられたヒントに従って動いてたってわけだ!」
コナン「そして、ヒントを与えるのは誰か……それは神だ!」
コナン「小説の世界における神っ……! つまり作者っ……!」
コナン「Aカードという推理小説を書きあげた博士っ……おめえだよっ……!!!」
219:
コナン「Aカードの名称の由来は最も強い『阿笠』のカードのAじゃねえっ……!」
コナン「AカードのAは作者、阿笠のAだっ……!!!」
コナン「そして『阿笠が作者』『推理小説』と聞いて思い出されるのはアガサ・クリスティ……」
コナン「アガサ・クリスティの最も有名な小説に『そして誰もいなくなった』がある」
コナン「この小説は人物が一人殺害されると人形も一つなくなるという話……」
コナン「人物とカードが連動しているAカードと酷似してるっ……!!!」
コナン「最後のヒントはこの小説にあるはずだっ……!!!」
コナン「『そして誰もいなくなった』では真犯人は最後の2人まで残らず、途中で姿を消すっ……!!!」
コナン「これをAカードに当てはめれば、犯人カードは最後まで残らない……」
コナン「つまり、博士3枚目は犯人のカードだっ…………!!!」
コナン「おらああああああああああ!!! 」
コナン「真実はいつもひとつだああああああああああ!!!!!」ビシッ
コナン 『コナン』
阿笠 『 』
224:
阿笠「…………」
阿笠「ほっほっほっほっ、よくやったぞ新一」
阿笠「よくぞわしの筋書き通りに動いてくれた!」
阿笠「テスト合格じゃ」
コナン「……は?」
阿笠「新一にはこれからある男と戦ってもらう」
阿笠「そいつに勝てればみんなを解放してあげよう」
コナン「ふざけんなっ! 嘘はねえっていっただろっ!!」
阿笠「……眠っててもらうぞい」パシュッ
コナン「うっ……なにを…………」バタッ
阿笠「麻酔針じゃ」
225:
Prrrr Prrrrr
阿笠「はい」ピッ
兵藤「おお、阿笠か。なかなか面白い余興だったぞ」
阿笠「あ、ありがとうございます。会長!」
兵藤「工藤新一という若者、なかなかやりおる」
兵藤「さっそくこっちに寄越せ!」
阿笠「はい」
兵藤「クククククッ」ピッ
阿笠「……………………」
阿笠「このカードはめくらんでおこう…………」
コナン 『コナン』
阿笠 『 』
――――――――――――
―――――
――
226:
カイジ「は……? ガキ…………?」
カイジ「ふざけんな兵藤っ……!」
カイジ「誰だこいつ……!」
コナン「江戸川コナン……」
コナン「探偵さ……」
 賭博黙示録コナン
  第1章 希望の元太 絶望の光彦
       完
227:
おお
いい終わり方

229:
おつ
23

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