シンジ「行くぜ!エヴァン!ゲリオォーンッ!!!覇ッ!!!」前編back

シンジ「行くぜ!エヴァン!ゲリオォーンッ!!!覇ッ!!!」前編


続き・詳細・画像をみる

1:
沿岸部・第七使徒襲来
第七使徒「…………」カチ・・・コチ・・・
シンジ「っらああああああああ!!!先手必勝おおおお!!!」ガキィィィィンッ
第七使徒「…………」ガラガラガラ・・・
マヤ「初号機、使徒と接触!!早交戦を開始しました!使徒は崩壊した模様!!」
シンジ「何だァ!?この水飲み鳥みてえな貧相な野郎はよお!?拍子抜けだなぁオイ!!」ザッ
リツコ「シンジ君、油断しないで。まだ反応は消えてないわ」
第七使徒「…………」カシャンカシャン・・・カチ・・・コチ・・・
シンジ「元に戻っただァ!?しゃらくせえええええええええ!!」ガキィィィィンッ
第七使徒「…………」ガラガラガラ・・・カシャンカシャン
シンジ「ちっ!!またかよっ!?」
ミサト「無茶しないで!初号機は今、応急処置状態なのよ!貴方だって万全じゃないわ!レイの到着まで」
シンジ「待ってられっか!!今度こそ俺だけの獲物だあああああああ!!」ガキィィィィンッ
シンジ「ハッ、手応え、アリだぜ……!!」ピシピシッ・・・ドパアァンッ
第七使徒「ギュアアアアアアアッ!!!」ガラガラガラ・・・
5:
マヤ「パターン消失。使徒、無事殲滅された模様です」
レイ「碇君、大丈夫?」ザッ
シンジ「レイ!遅かったな!?今回は完全に俺の勝ちだ!!文句あっか?」
レイ「いえ、ないわ」
ミサト「全く……大したことない使途で良かったわ」
リツコ「……妙ね、何かやけに」
ビビーッ・・・ビビーッ・・・
マヤ「!?パターン回復!!青!!使徒です!!」
第七使徒「ギャアアアアアアアアッ!!」ピキュウウウッ!!
シンジ「なっ!?っぐああああああああああああ!?」ドパアアアアッ
レイ「そんな!?シンジ君!!」
シゲル「使徒の不可視光線です!!初号機胸部損壊!!装甲消失!!」
シンジ「クソが!!こんなもんこの前の野郎に比べたら……っ!?な、何だこりゃ……」ググッ
マヤ「初号機……コア露出!!危険です!!」
シンジ「こりゃあ……初号機のコア、なのか!?」
8:
リツコ「レイ!コアを守って、最優先よ!!」
レイ「了解!!」
第七使徒「ギャアアアアアアッ」シュルルルルッ
レイ「させない……っあああああああああ!!!」ドシュドシュドシュッ
マコト「零号機、胸部を中心に上腕、腹部、大腿部、損傷!!装甲を貫かれています!!」
シンジ「レイ!?何やってんだ!!盾になる前に野郎を倒せ!!!」
レイ「それを壊されたら……駄目なの。碇君、逃げて!」
シンジ「やっぱりこいつは初号機のコアなんだな!?おいババア!!」
リツコ「……そうよ、それを壊されたらもう初号機は動かない。退避しなさい」
シンジ「んな事できっかァ!!壊される前に壊してやるああああああ!!」バッ
第七使徒「ギャアアアアアアアッ」シュルルルルッ
レイ「くっ……うううぅぅぅっ……!!」ドシュドシュドシュッ
リツコ「待ちなさい!!助っ人が間に合ったわ!!上を見て!!」
シンジ「助っ人だぁ!?……何だ、ステルス機か?いや……」
9:
弐号機「とう!!」シュバッ
シンジ「何か来やがる!!?」
第七使徒「ギャアアアッ!?」シュルルルルルッ
弐号機「そんなの……当たらないッつうのおおおおおお!!!」バッバッバッ
弐号機「喰らいなさああああいッ!!!!」カキイイイイイイイイィィンッ
第七使徒「ギギッ!!?」ギリギリギリギリッ
弐号機「はああああああああああああああああああッ!!」ピシピシピシ
第七使徒「ギュウウウウウウッ!!!」ガキンッ・・・ガキンッガキンガキンガキガキ
弐号機「てあああああああああああああああッッ!!!」ピキンッッ
第七使徒「ギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」ドッパアアアアアアンッ
マヤ「使徒の崩壊を確認!……パターン復活、ありません!」
シンジ「やりやがった!!……大丈夫か!?レイ!?」
レイ「はぁっ……はぁっ……大丈夫」ガクッ
シンジ「上等だぜ。おい!!そこの助っ人さんよぉ!!!助けてくれてありが」
弐号機「アンタ、バカぁ!!?」
10:
シンジ「なっ……んだとコラァッ!?」
弐号機「モニタリングで見てたら何あのバレバレのブラフコア!?あんなの騙されるなんて相当のバカね!!」
シンジ「バカって方がバカなんだよぉ!!てめえこら降りてこいや!!タイマンだ!!タイマン!!」
弐号機「ほんっと噂以上の脳筋バカね!!言われなくても降りてやるわよ!!」
――――――――――――――――――――――――
ミサト「それじゃ、紹介するわね。彼女は」
アスカ「式波・アスカ・ラングレー!エヴァ弐号機パイロットのセカンドチルドレンよ!」バッ
シンジ「てめぇアスカってのか……刻んだぜ、タイマン決めっぞ!!」ダッ
ミサト「ちょっとシンジ君!?」
加持「まあまあ、落ちついて。男が女性に上げていいのは愛情だけだよ?手じゃなくてね」ガシッ
シンジ「なんだてめぇは!?放せっ!!」グイグイ
ミサト「加持君!?貴方も帰って来たの!?」
加持「よっ葛城。南極経由でチルドレンのお世話役さ。独身には辛い仕事だよ、はは」ギリギリギリ
シンジ「いってててててて!!極めんな放せ!!!コラああ!!!」ビキビキ
アスカ「そうそうその調子っ!加持さん、そのバカやっちゃって!!」
11:
シンジ「はっ……はっ……」
加持「落ちついたかい?シンジ君」
シンジ「くっ……わあったよ。落ちついた、アンタにゃ敵わねぇ!!」
加持「引き際、男らしくて大変宜しい」
シンジ「ったくよ、で、こりゃどこのどちらさんだババア?」
ミサト「ああ、この人は加」
加持「葛城、答えなくて良いよ」ギリギリギリ
シンジ「な!?いいっててててて!!ギブギブ!!なんでだよ!?おい!!」バンバンッ
加持「俺は加持リョウジ。ここにいるうら若き葛城ミサトの、元カレってやつかな?」ニコッ
ミサト「加持君!!ちょっとそんな事……!!」
シンジ「分かったよ!!ミサトとだミサト!!分かったから放せって!!」
加持「ミサトって呼んでいいのは、過去の俺の特権かな」ギリリ
シンジ「わあった!!ミ・サ・ト・さ・ん!!ミサトさん!!」
加持「宜しい。男たるもの、マナーも心得なきゃな」パッ
14:
アスカ「ふふん、良い気味ね!」
シンジ「……しゃあねえな、良いぜ。勝負は次の使徒退治に預けとく!!良いな!?」
アスカ「はぁ?勝手に突っかかって来て、勝手に勝負って、やっぱアンタバ、むぐぅ!?」
加持「はいはい、女の子は口に気を付けましょう。折角の可愛い顔が損だよ?」グイ
アスカ「むぐぐ……ぷはっ!わ、分かったわよ!」
シンジ「そんじゃ、てめえも俺の名前を刻め。碇シンジだ!よろしくな!!」
アスカ「ふん、アンタの名前なんてナナヒカリで十分よ!」
シンジ「なんだそりゃ!?」
アスカ「アンタ、碇指令の息子なんでしょ?で、エヴァに乗せて貰ってる。親の七光って事よ」
シンジ「はっ、ナナヒカリかどうか、次の勝負で目ん玉かっぽじって良く見とけよ!?」ギロッ
アスカ「何よその自信……私はアンタと違って実力でエヴァに乗ってんの!!負けるはずないわ!!」
シンジ「おうおう、楽しみだぜ!!」
ミサト「目ん玉かっぽじってどうするのよ……」
加持「ふふ、出会いの波乱は嵐の兆しか、命育む潮目の渦か。楽しみだね」
17:
シンジ「ところでミサトさんよぉ、初号機のコアの事なんだが」
ミサト「ああ、あれは……」
リツコ「それは私から説明するわ、ちょうどいい機会だからアスカも一緒に来て」プシュー
アスカ「アタシもぉ!?まあ良いけど……」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「おい、随分地下まで来たな。どこに連れてこうってんだ?」
リツコ「貴方達は使徒と戦う者として、見ておくべき物があるの。ここにしかない物」ピッピッピ・・・
リツコ「声紋認証……さあ、これが見ておくべきものよ」ガシャン・・・プシューッ
シンジ「おいおいおいおい、何なんだよこりゃあよぉ!?」
アスカ「槍の刺さった、白い巨人!?」
リツコ「これは第一使徒アダム。14年前セカンドインパクトを起こした元凶よ」
アスカ「これがセカンドインパクトの元凶!?あれは隕石が原因だって……」
リツコ「表向きはね。でも実際はこのアダムが使徒と融合した事によって起きたエネルギーの暴走」
リツコ「それがセカンドインパクトの正体よ」
18:
リツコ「14年前、研究者達は南極で様々なものを発掘したわ。3つの使徒、そして槍」
リツコ「しかし調査の途中で使徒が覚醒し融合を始め、結果、膨大なエネルギーの放出が始まったの」
リツコ「一方、槍にはそれを抑え込む力があった。それをアダムに打ち込むことで抑え込み」
リツコ「再び反応が起きない様に、ここに安置し、さらに使徒との接触を遮断する為に対使徒組織が作られた」
アスカ「それがネルフってわけね」
リツコ「そうよ。でも使徒の力は強大で、既存の兵器では傷一つ付けられなかった。そこで作られたのが」
リツコ「汎用人型決戦兵器・人造人間エヴァンゲリオン……もっと言えば、人造使徒エヴァンゲリオン……!」
アスカ「エヴァが……使徒だって言うの!?じゃあアタシは今まで使徒に乗ってたわけ!?」
リツコ「人造使徒と言っても、構成を似せて作っているだけよ。人が乗らなければ役に立たないわ」
リツコ「だから、エヴァにもコアがある。そしてそれを破壊されると復旧はほぼ不可能。わかった、シンジ君?」
シンジ「……………………」
リツコ「動揺するわよね。急にこんな事を知らされたら誰だって」
シンジ「はぁー!なんかゴチャゴチャ分かんねー話だな!!要はあれだろ?」
シンジ「このデカブツと使徒が一緒になるとヤバい!だから使徒を倒す!だが一筋縄じゃ行かねえ」
シンジ「だから使徒に人を乗っけて使徒より強くすりゃあ良い!!それだけの話じゃねえか!!」ニッ
19:
アスカ「なんてゆーか、アンタバカ……なのかしら?」
シンジ「はっ、戦うのに過去やら理由やらはどうでも良いぜ!生き残るために戦う、で十分だ」
アスカ「その点に関しては同意してあげる。身に降りかかる火の粉は払いのけるってだけね」
シンジ「なかなか分かってんじゃねーか!」
アスカ「アンタとなんて分かり合いたくもないけど!」
リツコ「二人とも、もっと驚くと思ってたけど意外ね」
アスカ「ま、エヴァの正体だの過去だのなんて、言われてみれば大した問題じゃないしね」
シンジ「俺は単純に相棒の事を知りたかっただけだからな。他は大して興味ねーよ」
アスカ「相棒ってアンタ、エヴァは人形みたいなもんよ?そんなのが相棒なんてネクラねぇ」
シンジ「ああ!?てめえ、それ本気で言ってんのか!?」ギンッ
アスカ「そ、そうよ!ただの操り人形じゃない!意思も何もないアタシの人形よ!!」
シンジ「っ……」ゴツンッ
アスカ「いった!?何すんのよアンタ!!女の子殴るなんてサイテーっ!!」キーッ
シンジ「今のは弐号機の分だぜ……!いけすかねぇ、俺あもう帰るからな!!」ドカドカドカドカ・・・プシュー
アスカ「な……なんなのよアイツ!!」
20:
同時刻・ネルフ内某室
加持「苦労しましたよ、南極からドイツ経由で持ってくるのは」
ゲンドウ「……」
加持「これが、アダムの最後の欠片です」スッ
ゲンドウ「……確かに受け取った」
加持「しかしどうするつもりです?秘密裏にこんな物を集めて。上にでもばれたら」
ゲンドウ「……」
加持「良いでしょう、今ばれたら困るのは俺も一緒ですし。乗りかかった船だ、泥船でもお供しますよ。それじゃ」ツカツカツカ
ゲンドウ「……さて、どうだかな」
冬月「喰えん男だ」
ゲンドウ「ああ」
冬月「しかし上を誤魔化しきれるのか?お前の息子は」
ゲンドウ「問題ない、全て計画通りだ」
冬月「……そうか。して碇、そろそろ実験場へ発つ頃合いだ」
ゲンドウ「ああ……」
21:
第八使徒襲来
リツコ「大気圏外の敵とは、予想外ね……攻撃の方は?」
マヤ「強力なATフィールドによって守られています。これまでの攻撃には全くの無傷です」
ミサト「皆聞いて、作戦の指揮系統は今回、私に一任されているわ!宜しくね!」
シンジ「おい、糞親父はどこ行ったんだよ、ミサトさんよぉ!」
ミサト「北米第二支部の実験場に旅立ったわ。その矢先のこれ、勘弁してほしいわよ」
レイ「指令が……北米?」
アスカ「北米ってあのエヴァ参号機から仮設伍号機まで持ってるとこ?」
リツコ「良く知ってるわね。今回はエヴァ肆号機と仮設伍号機を用いたシンクロ実験を行うらしいわ」
シンジ「何だ、メリケンもエヴァ持ってやがんだな!!しっかし国がでけえのに三機たぁ少ねえ」
アスカ「はぁ、何も知らないのねバカシンジ!各国のエヴァ保有数はバチカン条約で三機までって決まってんの!」
シンジ「へぇ、バカチン条約だなんて初耳だぜ!てかバカシンジって何だこの野郎!?」
アスカ「バカでシンジだからバカシンジでしょうが!!」
レイ「…………バカチン?」
ミサト「さ!今はそんな話より使徒よ!作戦を説明するから皆聞いて」
23:
シンジ・アスカ「使徒を受け止めるぅ!!?」
ミサト「そ、大気圏外から使徒はこの基地めがけて落下してくるの。それを倒すには受け止めるしかないわ」
リツコ「ポジトロンライフルでも大気圏外のあれのATフィールドは貫けない計算だけれど……」
リツコ「あまりに無茶すぎるわ。MAGIの計算によると失敗する確率はシックスナインよ」
シンジ「おいおいリツコさんよぉ!なんでいきなりシモの話に」
アスカ「バカシンジぃ!!さいってー!!!」スパコーンッ
レイ「99.9999%のこと。つまり成功する確率は0.0001%」
シンジ「ってて、何だよだったらカッコつけてねぇでそう言えや!!」
リツコ「つまりほぼ不可能って事よ。これで分かった?シンジ君」
シンジ「はっ、分からねえなぁ!!全く分からねぇよ!!成功率0.0001%?燃えるじゃねーか!!」
アスカ「は?アンタ何言ってんの!?そこまでバカシンジなの!?」
シンジ「たかが0.0001%、いつもの百倍力だしゃ、三人揃って百万倍!!確率掛けて100%だ!!違うか!?」
リツコ「いつもの百倍なんて出る訳ないでしょう!常識的に考えなさい!」
アスカ「そうよそうよ!ほんっとに信じられない脳筋馬鹿ねアンタ!!」
シンジ「だからって他に方法あんのかよ!?なんなら俺一人で百万倍出すぜ!」
27:
ミサト「それでは各自、ポジションに付いたわね?」
シンジ「おう!!」
レイ「はい」
アスカ「付いたわよ!!」
ミサト「それでは、使徒落下と同時に各自走り出して。スタート合図と経路指示はこちらでするわ」
ミサト「その後落下ポイントを目視しながら、微調整。直下でATフィールドを展開し使徒を受け止める事」
ミサト「受け止めたら他の二名はコアを狙って。以上よ」
アスカ「あのさぁ、これってホントにアタシ達の居る範囲に落ちるの?何か根拠あるワケ?」
ミサト「女のカン、よ!!」
アスカ「はぁ!?ちょっと何よそれ!?」
シンジ「はっ、上等じゃねーか!!ミサトさんよぉ、あんたのカン、当たるぜ。俺が居るからなぁ!!」
ミサト「頼んだわよ、シンジ君、レイ、アスカ!……使徒落下開始を確認、レディ、GO!!!!」
シンジ「よっしゃあ!!!」ダッ
レイ「了解……!!」ダッ
アスカ「もおおおお!!こうなったらやるしかないじゃない!!!!」ダッ
28:
シンジ「うおおおおおおおおおおおおおおっ!!」ダダダダダダッ
マヤ「初号機、右に12度軌道修正して下さい!」
レイ「…………」ダダダダダダッ
マコト「零号機、方向クリア!度は7%上げて下さい!」
アスカ「はあああああああああああああ!!」ダダダダダダダッ
シゲル「2号機、そのまま直進どうぞ!!」
ミサト「順調ね、このまま行けば弐号機がギリギリ間に合いそう」
リツコ「そうね。このまま行けば、の話だけど」
ミサト「怖い事言わないでよ、リツコ」
リツコ「幾つか気になる事があるのよ、不安を煽るようだけど」
ミサト「言って」
リツコ「……一つに、使徒の質量が予想以上に大きい事。MAGIの計算ではアダムの深度に到達しうる質量の約13倍」
リツコ「もう一つ、使徒の落下ポイントがさっきから、ネルフ直上から遠ざかっている事」
ミサト「その二つが示す物は……?」
リツコ「それは……」
29:
サハクィエル「ォォォオオオオオオオオォォォッ」ブワアアアアッ
マヤ「使徒!形状変化を確認!!展開していきます!!数個の房状突起展開!!」
リツコ「……!!やられた!!エヴァ全機を早くこちらに戻して!!」
ミサト「リツコ!?」
サハクィエル「ォォオオオオオオオオォォォッ」バシュウウウウウッバシュウウウウウッ
マヤ「房状突起、本部とは逆方向にパージ!……!?使徒、方向を本部方向に大きく修正!!」
ミサト「嘘!?皆聞こえる!?こっちに戻って!!使徒が!!」
シンジ「戻れったって急にゃ止まれねえよ!!!!」ガッガッガガガガガガガッ
レイ「くっ……!!」ザザザザザッ
アスカ「ちょっとどうなってんのよぉ!!?」ガガガガガガッ
ミサト「リツコ!!これは……!?」
リツコ「あの使徒は落下によって下方向に度を得ると同時に、落下ポイントをずらしエヴァを誘導したのよ」
リツコ「そして、エヴァが十分離れたところで大質量の突起を展開、切り離しを行う事で横方向の加を得る」
リツコ「目標はアダム。自由落下に拘る必要なんてなかったのよ。そしてそれを狙って行った以上もう……」
ミサト「エヴァーは……間に合わない……!?」
32:
ミサト「皆、良く聞いて。もう本部には戻らなくていいわ」
シンジ「はぁ!?どういう事だぁ!?ちょくちょく命令変えてんじゃねえ!!」
ミサト「MAGIの計算の結果、使徒が貴方達よりずっと早く本部に到達する事が確定したの」
アスカ「そんな……!?嘘でしょ!?」
レイ「……っ」
ミサト「せめてサードインパクトは避けるために、ターミナルドグマを爆破するわ」
ミサト「今から逃げても、爆破からも使徒からも助からないということも確定したの」
ミサト「一応脱出はするけれど、期待はしないで。今回は私の作戦ミスよ」
ミサト「貴方達は、被害の少ない現在地で待機。使徒落下後に殲滅に向かって」
ミサト「それじゃ、さよな」
シンジ「舐めた事言ってんじゃねえぞババアああぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダダッ
ミサト「シンジ君!?止めなさい!!もう間に合わない事も、助からない事も確定したの!!」
シンジ「確定って何だ!?まだ使徒は落ちちゃいねえ!!!爆破も始まってねぇ!!!何が確定したってんだこらああ!?」
シンジ「確定してんのは、てめえらが諦めた事だけだろうがあああああああああああ!!!!!」ダダダダッ
35:
シンジ「俺はまだ諦めてねぇんだよおぉッ!!!!!!」ダダダダッ
アスカ「バカシンジ!!もう間に合わないって言ってんのよ!?無駄だって」
シンジ「黙ってろ!!!んな事考える暇があったら進めらぁ!!!!」ダダダダッ
レイ「……私も行くわ!碇君!」ダッ
アスカ「ファースト!?アンタまで!?何考えてんのよ!!」
レイ「ごめんなさいセカンド。ああいう碇君のこと、信じてみたくなるの」ダダダダッ
シンジ「おっしゃあ!!!レイ!!遅れんじゃねーぞぉぉッ!!!」ダダダダッ
レイ「うん!」
レイ「(なんでだろう……碇君の声を聞くとポカポカ……ううん、メラメラする!)」
シンジ「いいくうううううぜえええええええああああああああああ!!!!!」
アスカ「……あ、アタシは行かないからね!!あいつらがやられちゃったら、使徒倒す役が居ないじゃない!!」
アスカ「アタシは、ここに残るんだからぁっ!!」
36:
サハクィエル「ォォオオオオオオオオォォォッ」バシュウウウウウッバシュウウウウウッ
マコト「使徒、突起を分離!!さらに加します!!」
ミサト「もう、そんなことしなくてもいいのよ?」
マコト「こんな時ですから、仕事してないと落ちつかなくって」
ミサト「ごめんね、こんな結果になって」
マコト「良いですよ、貴女となら。それに……」
ミサト「ああなった彼を止められない。無駄だと分かっていても……」
リツコ「貴女も、まだ希望を捨てられないのね。いつでも爆破出来るのよ、指令」
ミサト「ギリギリまで、待って見ましょう。結果が同じなら、死に急ぐ事はないわ」
シンジ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」ダダダダダダッ
シンジ「初号機いいいいぃぃぃぃぃぃい!!!!!根性見せろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
シンジ「(もっと!!!もっとく!!!くだ!!!こう考えてる間も惜しいッ!!!)」
シンジ「っがああああああああああああああぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」プチンッ
シンジ「―――――――――――――――――――――ッ!!!!」
41:
――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「なんだ、ここはよぉ……俺は……」
『考える時間も惜しい?』
シンジ「誰だ……いやそれどころじゃねぇ!!ああ惜しいさ!!時間がねえんだ!!!」クワッ
『だったら、いっそ考える心を捨ててしまえば?』
シンジ「出来んのか!?そんなこと!!」
『出来るわ、本能に身を委ねて人の限界を超えるの』
シンジ「限界を……よっしゃあぁ!!超えるぜッ!!人間の限界ってヤツをよォ!!!!」
『ならば、叫びなさい!』
――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「……ザ・ビィィィ―――――――――――――――ストォォォォォォォォッッ!!!!!」ピキィィィィィンッ
初号機「ウオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォオオオオオオオッッ」バキンバキンッ
46:
マコト「!?初号機!!高で移動しながら装甲をパージしていきます!!なおも加!!!」
マヤ「プラグ深度!汚染領域に入ります!!これは一体……!?」
ミサト「これもエヴァーの隠された力なの!?」
リツコ「人から獣へ……エヴァ本来の力により近づいた姿……!!」
初号機「ウオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォオオオオオオオッッ」バシュンッバシュンッ
シンジ「ッぐうううぅぅぅうぅううう!!!こいつぁ中々クルぜ初号機いいぃぃいいいい!!!!」ギリリッ
シンジ「だがよおおぉぉおお!!!これで使徒の野郎にいぃいぃ!!!!」ググググッ
シンジ「追い付けるぜえええええぇぇぇええッッ!!!!!!!」バシュンッッ
シゲル「初号機!!信号消失!?い、いや、信号捕えました!!現在高度1400m!!使徒に向かって跳躍した模様!!」
マヤ「い!もう使徒と接触します!!!」
シンジ「もっかい落ち直せやあああああああああぁぁぁぁあああぁぁあああ!!!!」カキイイィィィィンッ
サハクィエル「ォォオオオオオオオオォォォッ!!?」グワッ
マコト「使徒上昇!!落下時間が……予定より47秒遅れそうです!!」
ミサト「47秒!!それだけあればギリギリ!!レイ!!!!」
レイ「分かってます。落下地点への誘導を!!」ダダダダダダッ
48:
マコト「使徒、再落下、来ます!!」
レイ「間に、あった!」ズザザザザザッ
レイ「ATフィールド……全開!!」カキイイイィィィィィインッ
サハクィエル「ォォオオオオオオオオォォォッ!!」メキメキメキメキ
シゲル「使徒本体露出!!アンチATフィールドで零号機と接触!!!」
レイ「な……掴まれ……」ガシガシッ
サハクィエル「ォォオオオオオオオオォォォッ!!」ザシュンザシュンッ
レイ「きゃああああああああぁぁぁああああ!!?」
シンジ「レえええええええええぇぇぇイッ!!!」ダダダダッ
レイ「くううぅぅぅっ……碇君!コアを!!」グググッ
シンジ「よっしゃあぁぁあ!!コア貰ったああぁぁぁああ!!!!」ガシンッ
シンジ「俺の勝ちだあああああああああぁぁぁぁぁあああ!!!」ギギギギッ
―――――――――――ブツンッ・・・ピーーーーーーーー・・・
シンジ「ッ!?……な、何だこりゃ!?動かねえぞ!?おぉい!!!」ガンッガンッ
ミサト「か、活動限界……こんなにも早く……!?」
50:
アスカ「ちょおおおぉっと待ったああああああああああああ!!!」カキイイィィィィンッ
サハクィエル「ォォオオオォォッ!!?」メキメキ
レイ「セカンド……!貴女も来ていたの!?」
シンジ「アスカ良く来たァ!!だがまだ足りねぇぞ!!」
アスカ「分かってるつうのおォォォォッ!!!!」グワアアッ
アスカ「もぉぉ一丁おおおおおおおおおおぉぉぉぉ」カキィィィィィィンッッ・・・ピシピシ
サハクィエル「ォォオオオオオオオオォォォッ!!!!!!」ドッパアアアァァァンッ
マヤ「……っ第八使徒!!形状崩壊していきます……!!」
シゲル「やりました……!爆破コマンド……っ解除します……!」
マコト「やった……!やったんだ……!!葛城さん!!」
ミサト「は……はは、もう、信じらんないわよ……!!力、抜けちゃって……はは」フラッ
マヤ「初号機より入電です!!」
シンジ「なぁに言ってんだよバ……ミサトさんよぉ。言ったろ?あんたのカン当たるぜ、ってな!」ザザッ・・・
ミサト「シンジ君……貴方って子は!!……今日は特別にババアでも許してあげる……!」
52:
ネルフ内部・格納庫
アスカ「はいはーい!!基地を守ったこのアタシ!!アスカ様のお帰りよ!!」バッ
シンジ「……………」ズカズカズカズカ
アスカ「な、何よ!?手柄の横取りだって言いたいの!?でもアタシが来なかったら」アセッ
シンジ「今回は俺の負けだ!!それと、助けてくれてありがとな、アスカ!!!」
アスカ「へ……あ、あったり前でしょ!?アタシはナナヒカリとは違うんだからっ!」
シンジ「ハッ、次こそは俺の実力認めさせてやるぜ!!覚悟しとけ!?」ツカツカ
アスカ「な、なによ調子っ狂うわねぇ、アンタが居たから今回は……あ!待ちなさいよ!!」
シンジ「あんだよ?」
アスカ「あ、アンタが今日やったアレ!!何なのよ!?教えなさいよ!」
シンジ「アレ?……おう、ザ・ビーストか。ありゃ俺も良く分かんねぇな」
アスカ「はぁ!?何よそれ!どうせやり方隠してんでしょ!?ズルシンジ!!」
シンジ「んだとコラァ!?ホントに分かんねーんだよ!!……だが一つ」
シンジ「エヴァを人形扱いしてるような奴にゃ使えねえ力なのは、確かだぜ!またな」ツカツカツカ
アスカ「な……!何よ!!アタシには無理だっての!?生意気ぃぃぃぃ!!!」ムキーッ
54:
メディカルルーム
シンジ「俺はレイの様子見に来たんだ!!しつけーなぁオイ!!」
リツコ「シンジ君、本当に体に異常はないのね?」
シンジ「あったら見舞いになんかこねーよ!!良い加減にしろよな!!」
リツコ「あのザ・ビーストというのは一体」
シンジ「知・ら・ね・え・よ!!エヴァ造ったあんたに分からねぇ事が、俺に分かるかってんだ!!」
レイ「碇君、静かにして」
シンジ「お、おう、すまねぇレイ!大丈夫なのか!?」
レイ「大丈夫よ。ただ、暫くエヴァには乗れなそうだけど」
リツコ「今回損壊が一番大きかったのは、使徒を直接受けとめた零号機だものね」
シンジ「そういうのは大丈夫って言わねぇんだよ!!しっかり休めよな!!おい!?」
レイ「しっかり休むから、静かにして」
シンジ「うっ、す、すまねぇ……」
ミサト「シンジ君いる?……いるわね、ちょっと」プシュー
シンジ「おん?何だ」ツカツカ
56:
ミサト「シンジ君、本当にありがとう!」ギュ
シンジ「お、おい抱きつくんじゃねぇよ!!気色悪りいな!!」グイグイ
ミサト「気色悪いとは失礼ねぇー……大人のハグよ?」
シンジ「だったら加持のオッサンにしてやれよ!んなことしに来たのかよ!?」
ミサト「……いえ、話があるのよ。今日のエヴァ―の」
シンジ「くっそしつけぇな!!!知らねえって言ってん」
ミサト「分かってるわ。私が言いたいのは、あの力は内部電力を急激に食いつぶすって事」
ミサト「活動限界がかなり縮まるから気を付けて。無茶も駄目。約束よ?」
シンジ「……はっ、覚えてる余裕があったらな!」
ミサト「全く……。あ、シンジ君、関係無いけど髪、いつ切ったの?」
シンジ「はぁ?切る訳ねぇだろ、今さっき帰ってきていつ切るってんだ」
ミサト「そうよねぇ?……なーんか短くなってるような……気のせいかしら。それじゃ」ツカツカツカ
シンジ「おう……なんだなんだ?LCL漬かり過ぎっと禿げんのか?」ヌルゥッ
シンジ「ッ!?……今、指先溶け……てねぇ?……ははっ、まさか、な」ツカツカツカ
61:
第八使徒撃退同時刻・ネルフ北米第二支部実験場
ゴオオォォォォォォオォォォォォオォオオォォッ・・・・・・ガタガタガタガタ・・・・・・
「Oh m・・・god!!・・ザザ・・・・・is exp・rimen…ザザッ…failed・・!!・・・Jesus・・・・・elp me・・・・・ザザザッ・・・・・」
「dual・・ore syste・・ザッ・・as lik・・as・・god・・・・・・ザザツ・・・・e shall not touc・・・・・・・」
冬月「いつまで続く、このエネルギーの放出は……このままだとこのシェルターも持たんな」
ゲンドウ「ああ……」
冬月「碇、何を見ている?……あれは、エヴァ……?」
カキイイィィィィンッ!!・・・・・・ゴオォォォォウウウウ・・・ウゥゥゥゥ・・・・・・ガタガタガタガタ・・・・・・ガタ・・・・カタ・・・・・・・・
冬月「治めたのか、あの機体が……あの上に乗っている人影は……」
ゲンドウ「……」
冬月「人間か?」
ゲンドウ「……老人達の木偶だ」
冬月「そうか……碇、日本へ帰る準備を始めよう。無事、成果は得た」
ゲンドウ「ああ」
62:
数日後・学校
アスカ「という訳で転校してきた、式波・アスカ・ラングレーよ!よろしくしてあげるっ!」
ケンスケ「まった可愛い子が入ってきたなぁーっ」
トウジ「しっかし気の強そうな女やなぁ」
シンジ「良く分かってるじゃねぇか、トウジ。ありゃ中々のじゃじゃ馬だぜ」ドサッ
ヒカリ「碇君!!だから机の上で足組まないでっ!!」
シンジ「相変わらずうるせぇなぁ……」
アスカ「こらぁバカシンジ!!委員長の言うことくらい聞きなさいよ!!」
シンジ「ったく……女ってのは集まると余計にうるせぇ」
アスカ「なぁんですってー!!アンタが風紀を乱すような事やってんのが悪いんでしょ!!」
シンジ「足下ろすにゃあ座り心地が悪りぃんだよ!!文句はこの硬ってえイスに言いやがれ!!」
アスカ「へぇーアンタ椅子と会話できるんだ!?凄いじゃん!?」
シンジ「はっ、たりめーだろ!?馬とだって話せるんだからよぉ!!」
アスカ「ちょっと馬って誰の事よッ!?」
トウジ「なんや、この夫婦漫才……見っせ付けてくれるでぇ」
64:
シンジ「レイ、昼飯食いに行こうぜ!」ツカツカツカ
レイ「……」コクッ・・・トテトテトテ
アスカ「!……なによ、バカシンジったらファーストと……」
ヒカリ「行かなくて良いの?式波さん」
アスカ「うぇ!?な、なんでアタシがバカシンジと!!」
アスカ「む、むしろアタシの視界からバカシンジが消えてくれて清々するわ!!」
ヒカリ「え、あの、綾波さんも含めての話なんだけど……何か三人とも知り合いみたいだし」
アスカ「……ッ!!」カアアァァァァッ
アスカ「行くわよ!!!行ってくるわ!!アヤナミサンとご飯食べてくるわよぉ!!!」ドカドカドカ
ヒカリ「い、いってらっしゃい」
トウジ「青春やのぉ……何が悲しくてワイはネイチャー軍事オタと……」モグモグ
ケンスケ「青春だねぇ……何が悲しくて僕は関西熱血バカと……」モグモグ
ヒカリ「……トウジ、あの、さ。久しぶりにお昼食べない?一緒に」
トウジ「い……いいんちょ……?」ポロッ
ケンスケ「……青春のばっかやろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ダダダダダッ
67:
アスカ「バカシンジ!!ファースト!!探したわよ!!」ドカドカドカ
レイ「……セカンド」モグモグ
シンジ「おん?アスカじゃねーか!何か用か?」モグモグ
アスカ「なんでアンタ達一緒に食べてんのよ!?しかもこんな人目の付かない所で!!」
シンジ「弁当交換してんだよ!俺は大抵入院食だかんな。不味くてしょうがねぇ」
レイ「私はいつもすぐ普通の食事に戻るから、それを上げていただけ」
アスカ「そんなの教室で交換すればいいじゃない!!」
シンジ「ばれんだよ、教室で弁当交換なんて噂になっからな!!」
アスカ「はぁー……くっだらな!たかだかお弁当くらいで」
シンジ「たかだかとは何だこら!喧嘩売りに来たのか?てめぇは」
アスカ「っ……お弁当食べに来たのよ!!文句ある!?」ドサッ
シンジ「しらねぇよ!!勝手に喰えよ!!」
アスカ「言われなくても食べるわよ!!……あげないわよ!?」
シンジ「いらねぇよ!!干し草なんざ喰えるか!!」
アスカ「干し草って……どういう意味よ!!?こっらぁ!!」
68:
アスカ「そういえば、アンタ聞いた?北米の……」
シンジ「爆発だろ?なんでもトンでもねぇ範囲が消し飛んだって話じゃねーか」
アスカ「自分の父親が巻き込まれたってのに、いやに淡白ね」
シンジ「あの糞親父がどうなろうが俺の知ったこっちゃねぇ!!むしろ死ぬなら天罰じゃ」
レイ「碇君」
シンジ「!……ああ、悪かったよ!!けどな、レイ。俺はあの親父が気に入らねぇんだよ!分かれ!」
レイ「……」
シンジ「なんにせよ生きてんだから良いだろ!回線復活の連絡から一向に帰って来ねえがよ!!」
アスカ「アメリカに残った参号機を持ってくる準備で、かなりかかるってさ」
シンジ「はっ、ま、親父の話はどうでも良い。あの顔がチラつくだけで旨い飯も不味くなるからよ」
レイ「!……碇君」
シンジ「なんだ?ああ、悪かったまた言い過ぎ」
レイ「だったら、指令とのご飯が不味くなくなったら、良いのね?」ジッ
シンジ「ハァ!?」
レイ「指令と美味しいご飯が食べられたら、仲良くできるのね?」ジッ
70:
参号機起動実験日前日・ネルフ内指令室
ゲンドウ「レイ、なんだこれは?」
レイ「招待状です、指令」
ゲンドウ「食事会……明日は参号機の起動実験が行われる」
レイ「そのあとで構いません、来て下さい」
冬月「碇、行ってやったらどうだ?」
ゲンドウ「……」
シンジ「親父!!何ビビってんだよ!?久方ぶりに同じ釜の飯でも食おうじゃねーか!!」プシュー
ゲンドウ「!……シンジ、参号機のシンクロテストはどうした?」
シンジ「ハッ、俺は純情派でよぉ!!浮気はしねぇタチなんだよ!!」
シンジ「それよかよぉ!来るのか、来ねえのか!?ハッキリしやがれ!」
ゲンドウ「……分かった」
レイ「!……ありがとうございます、碇指令……!碇君も……」
シンジ「レイ、俺はただ旨い飯が食いてえだけだ!!期待してるぜ?」
シンジ「それに、てめえのそんな手見せられて来ねえ奴は、救いようのねぇ糞野郎だ」ツカツカツカ・・・プシュー
72:
リツコ「それではバチカン条約に従い、零号機の凍結を開始するわ」
アスカ「ちょっと、アタシが参号機に乗るんだから、弐号機で良いじゃない」
リツコ「初号機と弐号機はチューンナップする所があるのよ。消去法で零号機に」
アスカ「チューンナップ?何か新しい武器でも付けてくれるの?」
リツコ「武器では無いわ、平たく言うと、自動操縦機能と言ったところかしら」
アスカ「そんなモンが出来たの!?便利な世の中になったのねぇ」
リツコ「まだ試験段階を超えてないけれどね。参号機が終わってから、試験よ」
アスカ「その前に、明日の実験が終わったら、分かってるでしょっ?」
リツコ「ええ。……意外ね。あの子がこんな事するなんて」
アスカ「ファーストのこと、良く分かんなかったけどさ。前より人間らしくなってる気がする」
シンジ「邪魔するぜ!!アスカ!どうだシンクロは行けそうか!?」プシュー・・・ツカツカツカ
アスカ「シンジ!バッチリよ!!アタシだから当然と言えば当然だけど!」
シンジ「だったら明日、とっとと来いよな!!絶対だぜ!?」
アスカ「当ったり前よ!!アンタ先に食べないでよね!?」
シンジ「どうだかな!?てめぇが早く帰ってきやがれ!!俺の我慢が利くうちによぉ!!」
74:
参号機起動実験日当日・試験場
ミサト「調子はどう?アスカ」
アスカ「何も変わんないわ、弐号機と同じ感じよ。でもこのスーツ、スケすぎじゃない?」
ミサト「文句言わないの。さ、起動実験、開始して!」
マヤ「シンクロ、開始して下さい!」
アスカ「了解!」
――――ドクンッ
アスカ「!?な、何か……ヘン!?なんなのこれ!?」キュイイイイイィィィ・・・
マヤ「パターンが……反転していく!?パターン青に反転!!これは……!?」
ミサト「!?至急指令に連絡を取って!!……っアスカ!?」
――――――――――ドッパアアアアアアアァァァァ――――――――――――
ネルフ指令室
シゲル「現在分かっている事は、パターンが反転しパイロットとの交信が途絶えた事です!!以後連絡回線断絶!!」
ゲンドウ「交信断絶…………失敗か」
ゲンドウ「現時点を以て、エヴァンゲリオン参号機を第九使徒と認識。殲滅対象とせよ。以上」
79:
シンジ「おいおい、使徒だってんじゃねーかリツコさんよお!!!!初号機は出せるか!!!?」バッ
リツコ「今調整が終わった所よ!これから弐号機にと思ってたけど、それどころじゃないわね」
シンジ「よっしゃあ!!いっくぜえ!!初号機!!」バシューッ・・・ガシャンッ
リツコ「シンジ君。今回の使徒、ちゃんと倒して頂戴」
シンジ「あ?また偽コアに騙されるなってか!?同じ轍はふまねぇぜ!!」ドシンドシンドシンドシン・・・
リツコ「いえ、それが例えどんな姿であっても……」
シンジ「何言ってやがる!!どんな野郎でも問答無用だぁ!!」ドシンドシンドシン
参号機「…………」ズシン・・・ズシン・・・
シンジ「んだよ、アスカも加勢に来た見てぇだな!?今回は俺が勝つ!!獲物はどこだ!?」
リツコ「目の前にいるわ」
シンジ「なんだ!?見えねえタイプか!?場所教えろブン殴るッ!!!」
ゲンドウ「シンジ、そのエヴァンゲリオン参号機が、使徒だ」
シンジ「!?……笑えねえ冗談は止せよ糞親父……おちょくってんのか……?」
リツコ「本当よ。参号機はアスカを取り込んだまま使徒になった。その際の爆発に、ミサトとマヤも……」
シンジ「…………っ……マジ、らしいな」キッ
82:
シンジ「うおおおおおおおおおおお!!!!」バッキィィィィィンッ
参号機「グオオオオオッ!?」ガガガガッ
シゲル「初号機!第九使徒に接触!!」
マコト「まともに戦えるものですね、意外と」
リツコ「いえ、あれは……」
シンジ「アスカぁぁ!!目ぇ覚ませコラぁ!!!」バッキィィィィィンッ
リツコ「あれは殲滅では無いわ。シンジ君、そんな事をしても無駄よ。彼女はもう助から」
シンジ「黙れババァ!!あんたの当たらねぇ予想は聞き飽きてんだ!!!」ガキィィィンッ
参号機「グウゥ!?……グアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」バッ・・・ガシッ
シンジ「ぐあっ……がふっ……首……!?」ギリギリギリギリ
シゲル「初号機頸部圧迫!!このままでは脊椎神経系に損壊が出ます!!」
マコト「使徒、接触部から初号機へ侵食を開始!!参号機への侵食も依然進行!!」
シンジ「ぐうぅッ……息しねえで戦うのなんざ……十八番なんだよォ……!!!」ググググ
―――――――気持ち悪い……気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い…………
シンジ「っ!!……この声は!!」
84:
リツコ「シンジ君!!振り払いなさい!!」
シンジ「そいつぁ……聞けねえなァ……ぐがぁぁ……ッ!!」ギリギリ
ゲンドウ「……時間が無い……」
ゲンドウ「シンジ、やれ。でなければお前も死ぬぞ」
シンジ「……良いんだよ……っ!!だぁってろ糞親父……!!!」メキメキメキ
ゲンドウ「……ダミープラグを使え」
リツコ「指令!あれはまだ試験が……」
ゲンドウ「こういうときの為の物だ。やれ」
リツコ「……はい。初号機とパイロットの神経接続を遮断。ダミーに切り替えて」
シンジ「!?……な……何しようとして……やがる糞親父……!!?」
ガクン・・・ウィイイィィィィンッ・・・ガシャンッ
シンジ「おい!?どういう事だ!?外が見えねえぞ!!何しやがったァ!!?」ガンッガンッ
初号機「ォォ……オオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」バキイイィィィィンッ
参号機「グアアァァァアアアアァァッッ!!?」ザザザザッ
シンジ「初号機!?な……何勝手に動いてんだ!!!おい!!」
86:
リツコ「良かったわ、ちゃんと動いてるようね」
シゲル「ダミーにより初号機、頸部侵食から復帰!!使徒と交戦を再開!!」
マコト「使徒、参号機侵食を神経系から筋肉組織へ移行!!あと少しで胸部中程まで達します!!」
初号機「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」ガシンッ・・・メキメキ
参号機「グゥアアアアアアアアアアアア……ッ!!!」ギリギリギリギリ
初号機「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」メキメキメキメキ
シンジ「ババアああぁぁ!!!良かっただ!?何が良かっただあああああ!!!」ガンガンッ
リツコ「落ちついてシンジ君。今、エヴァの操縦をダミープラグに切り替えたの」
リツコ「擬似人格プログラムを用いたパイロットの代替品よ。もう人はエヴァに乗る必要はないの」
シンジ「んなこたぁどうだっていい!!!早く止めろ!!!アスカを殺す気かぁ!?」
初号機「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」ゴキャン・・・バッキイイイイイィィンッ
参号機「グアアアアアアアアアアアアァァァアアアァァ!!!」ガガガガガッ
リツコ「……プラグ内からのモニタ、マイク切って。……それにしても圧倒的ね、初号機は」
シゲル「通常操縦に近い運動性能です。これなら使徒も時間の問題かと」
参号機「グァウウゥウウウゥゥゥ…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
87:
マコト「使徒の侵食!胸部筋肉組織を介して、参号機コアに到達しました!」
参号機「ッグウウゥ……アアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァアアア!!!!」
――――――――――――――――ドッパアアアアアアアアアアアァァァァッ!!
シゲル「!?参号機から強大なエネルギー放出確認!!モニタリング切れます!!」ザザザッ
リツコ「な、何!?一体何が!?」
シゲル「モニター!!一部復帰します!!」
参号機「グウウウゥゥゥゥゥウウウウウ……」パッ・・・パパパッ・・・パパッ・・・
リツコ「……天使の、輪……!?あ、あの使徒の頭上のリングは何っ……!?」
シゲル「わ、分かりません!感知不可能なエネルギーで構成されている様です……現在、不規則に明滅!!」
マコト「使徒、参号機コアとの融合率1.2%!加えて、コア周辺に異常な熱源反応!!」
ゲンドウ「……やはり来たか」
参号機「グゥオオオォォォォオオオォォオオオオ!!!!!」バシュン・・・バキャアアアアァァァッッ
初号機「オオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」ズザザザザザザッ・・・ガガガッ・・ガガッ
リツコ「な……なんて力なの!?初号機が軽々吹き飛ばされるなんて……!!」
88:
参号機「グウウァァァアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」バシュン・・・バキイイイィィィィンッッ
初号機「オオオオオオオオオオオオオ……!!!」メキメキメキ
マコト「な!?初号機腹部装甲、粉砕されました!!」
リツコ「そんな!?一撃で全て!?」
参号機「グウゥゥゥアアアアアアアァァァアアアアアアアア!!!!!」ガキイイイィィィイインッ
初号機「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!……オオ……!!」バッシャアアァァァ・・・
シゲル「腹部、貫通!!このままでは初号機が!!」
リツコ「一体何なの、この異常な力は……碇指令、貴方は何か知っているのでは!?」
ゲンドウ「……現時点を以て実験場周辺区域を全て破棄。総員、退避を最優先とせよ」
リツコ「答えて下さい!!」
ゲンドウ「初号機はダミーを通じて退避させろ。以上だ」ツカツカツカ
リツコ「っ…………ダミーに信号を送って。退避行動を取らせるわ」
マコト「はい……っ!?ダミー、送信回線系統に異常!プラグ内部の回線が何故か通電していません!!」
リツコ「まさか!?モニター!!マイク!!繋ぎ直して!!」
90:
シンジ「止まれぇ!!!止まれやアァァッッ!!!」バキイィィンッ・・・バキイィィンッ
リツコ「シンジ君!!何をしているの!?」
シンジ「何って……ぶっ壊してるに決まってんだろうが!!!」ドクドク・・・
リツコ「何を考えてるの!?素手なんかで壊せる訳ないでしょう!!出血が……」
シンジ「そっちの声は全部聞こえてたぜ!!拳で送信は壊せたらしいなァ!!」
シンジ「もっと固ぇモンなら、全部ぶっ壊せんだろがああぁぁ!!!」グイイイイィィィィッ
リツコ「待ちなさい!!その体勢はまさか」
シンジ「砕けろオオオォォォォォ!!」ゴッチイイイイィィィィンッ
シンジ「初号機よおぉぉぉ!!純情派の俺を尻眼にいいぃぃぃぃ……」メキメキメキメキ
シンジ「機械野郎と浮気してんじゃねええええええええええ!!!!」バッキイイィィィンッ
初号機「オオ……ッウオオオオオォォォォォォォォォォォォ!!!!!!」グワアァァァッ
参号機「グウゥウアアアアッ!!?」ズザザザッ
シゲル「ダミー操作系統損壊!!次いで初号機から拒絶されました!!神経接続再構成!!」
シンジ「ぐううぅぅうううッ!?はっ……土手っ腹に穴も……十八番なんだよォ……!!!」ズキズキ
シンジ「……行くぜ、初号機ッ!!待たせたな、アスカぁッッ!!!!!」カッッ    ・・・・・・後編へ続く
91:

94:
おつう
9

続き・詳細・画像をみる


親に無理矢理中学受験させられて落ちたら家庭が崩壊した件

のび太「ドラえも〜ん!」 ペルニダ「……」

しばらく出てない「三冠王」「トリプル3」「完全試合」に一番近いのは

【画像】左翼、「(安倍は)頭が幼稚なこども総理」シールを山手線ドア広告に勝手に上から貼り付ける

「お前らの健康なんて知ったことではない」と下水に水銀をどばどば流していた教授、怒られたので「反省してます」

シンジ「行くぜ!エヴァン!ゲリオォーンッ!!!覇ッ!!!」前編

【画像】お前らこの中だったらどの子がいい?www

【サッカー】ファルカオが涙ながらに吐露 「どう対処したらいいか分からない」

新人への仕事の引き継ぎがうまくいかなくてイライラ。4月からはその子が1人でやっていくのに危機感が全くない。

職場にいる“使えない”部下の特徴

【画像】女性よりも美しく。恋をした男はここまで変わる

天津風「遠回しな我儘」

back 過去ログ 削除依頼&連絡先