藤岡「オレは、いつもの南カナが好きだ!」back

藤岡「オレは、いつもの南カナが好きだ!」


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1:
みなみけのSS
カナが若干キャラ崩壊、と言うかほぼ「おせんべいが開きましたわ」状態
エロは無しにする予定だけど、需要があればやるよ
じゃ、始める
2:
カナ「…」パリン
藤岡「…」
カナ「…」ボリボリ
藤岡「あの、南?」
カナ「そうですか。藤岡さんのような方に好意を寄せられるのは、光栄ですわ」ニコッ
藤岡「えっ、えっ?」
3:
カナ「あら、お茶が切れてしまいましたわね。新しいのを淹れて参りましょう」スタスタ
藤岡「…あの、チアキちゃん」
チアキ「どうした?」
藤岡「何か、伝わってないみたいだけど…」
チアキ「あー、そうだな」
チアキ「藤岡の気持ちは、中々伝わりにくいものらしい」
藤岡「そんな…」ガクッ
5:
内田「でもでも! いきなり告白はびっくりしたね?」
吉野「そうだね?。ちょっとドキドキしちゃった」
カナ「ただいま戻りました。藤岡さん、お茶の御代わりはいかがですか?」
藤岡「あっ、うん、お願い」つ旦
チアキ(カナの奴、いつまでふざけてるつもりなんだ?)
カナ「…」トクトクトクトク
藤岡(南、どうしたんだろ? いつもはか、可愛い感じだけど、今日はちょっとおしとやかな…)
6:
ハルカ「ただいま?」
チアキ「お帰りなさい、ハルカ姉さま」
カナ「お帰りなさいませ、ハルカお姉さま」ペコッ
ハルカ「えっ…。カ、カナ、どうしちゃったの!?」
カナ「どうしたと言われましても…。私はいつも通りですわ」ニコッ
ハルカ「いやいやいやいや、これはもはや別人よ? 別人!」
カナ「別人ではございません。私はハルカお姉さまの妹のカナですよ?」
ハルカ「…う?ん」クラクラ
内田「ハルカちゃんが頭を抱えてる…」
7:
カナ「あっ、そろそろお夕飯の時間ですわね。皆さんは食べて行かれますか?」
内田「わ、私はいい…」
吉野「私もこれで失礼するね」
カナ「藤岡さんは?」
藤岡「えっ、オ、オレは…」
チアキ(藤岡)ボソッ
藤岡(何、チアキちゃん?)ボソボソ
チアキ(今日はとりあえず帰った方がいいんじゃないか?)ボソボソ
藤岡(う、うん、そうみたいだね。何かわかったら教えてくれる?)ボソボソ
チアキ(ああ、わかった)ボソボソ
カナ「…」ジーッ
8:
藤岡「オレも今日は帰るよ」
カナ「そうですか。ではまた明日、学校でお会いしましょう」
藤岡「うん、じゃあね」ドタドタ
カナ「…」
ハルカ「みんな帰ったわね。カナ、本当にどう…」
カナ「ごめん、ちょっと部屋に戻る」パタパタ
ハルカ「あっ…」
9:
カナ「藤岡のあほー!」
カナ「なっ、なっ、なんなんだ! いつもの私が好き!?」
カナ「あんなの、こ、こ、こく、告白とか言うやつじゃないのか!」
カナ「それもみんなの前で…、あいつはとんでもないバカ野郎だ!」
カナ「?//」カアッ
10:
カナ「いや、まて、少し落ち着くんだ、私」
カナ「前にもこんな事あったな。確か…」
カナ「そうだ! 『隙だらけだ』と藤岡に言われた事があったな」
カナ「と言う事は…。つまり、いつもの私は隙だらけだと、藤岡は言ったのか。うん、間違いない」
カナ「また聞き間違いをしてしまうとは、お恥ずかしい…。だが、これで私が何をすべきかははっきりした」
カナ「藤岡の前では、常におしとやかな私でいて、隙を無くすぞ!」
チアキ(そういう事か。全く、世話の焼ける姉だ)
13:
―翌日、学校―
カナ「おはようございます、ケイコさん」
ケイコ「えっ…。誰?」
カナ「私です、ケイコさんの学友の、南カナですよ」ニコッ
ケイコ「あっ、ご、ごめん。髪下ろしてるから、と言うより色々違い過ぎて…」
カナ「もう、ケイコさんったら」クスッ
藤岡(南、昨日のままだ。本当にどうしたんだろう…)
14:
リコ(藤岡くんのレア顔…! でも、何だか元気が無い…)
藤岡「…」ジーッ
ケイコ(ああ、これはたぶん藤岡くん絡みね…)
カナ「ミユキさんは、今日も可愛らしいですわね」ナデナデ
ミユキ「今日のカナちゃん、何だか大人っぽーい!」
カナ「そうですか? うふふっ」
15:
ケイコ「カナちょっと来てくれる?」
カナ「はい、構いませんよ」
ケイコ「リコー、ちょっと」チョイチョイ
リコ「何?」
ケイコ(しばらく藤岡くんの相手をしていてくれる?)ボソッ
リコ(えっ!? きゅ、急にそんな事言われても!)
ケイコ「藤岡くーん、リコが話あるんだって」
リコ「えっ、ええっ!?」
16:
ケイコ「さ、いこ」グイッ
カナ「あっ、はい…」
藤岡「どうしたの?」
リコ「その、あえっ、えと…!」
リコ(お、落ち着いて! 何でもいいから話をするのよ!)
リコ「いい、いつもより元気が無いみたいだけど、何かあったの?」
17:
藤岡「あっ、顔に出てた…?」
リコ「」コクコク
藤岡「その、こんな話を女の子にするのは情けないんだけど…」
藤岡「南の様子がいつもと違うでしょ? その原因がさっぱりわからなくて」
藤岡「オレが悪いなら一言謝りたいんだけど、そのチャンスも中々つかめないから…」
リコ「そうなんだ。確かに今日のカナはへん…、じゃなくて、大人しい感じだったけど」
18:
リコ(…あれ、これってもしかしてチャンス?)
リコ(カナと藤岡くんの距離が開いている間に、私が近づけば…)
リコ(うん、いけるかも。私とカナって似てるとこあるし、可能性はゼロじゃないわ)
リコ「大丈夫じゃないかな。きっと、いつもの気まぐれよ」
リコ「それよりも、藤岡くんが元気が無い方が大変だと思う。カナも話しかけ辛くなっちゃうと思うわ」
藤岡「そっか…。ありがとう、相談に乗ってくれて」ニコッ
リコ(藤岡くんの笑顔ー!)
19:
―空き教室―
ケイコ「それで、何があったの?」
カナ「何の事でしょうか?」
ケイコ「…藤岡くんは来ないから、安心して」
カナ「」ビクッ
ケイコ(この反応…。やっぱりね)
カナ「じ、実はさ…」
カナ「藤岡にいつもの私は隙だらけだと言われたので、自分を変えようと…」
ケイコ「…え?」
20:
ケイコ「ごめん、全く話が見えてこない。もうちょっと詳しく話してくれる?」
カナ「ああ、かくかくしかじか…」
ケイコ「四角いムーブ…。なるほどね」
カナ「そういう事だから。あっ、くれぐれも藤岡には内緒にしてくれよ!?」
ケイコ(カナ…。普段があれなだけに、恋にこんなに奥手だとは思わなかったわ)
ケイコ(これは、私が何とかしないと。面倒な事になるのも嫌だし)
ケイコ「わかったわ。しばらくはさっきのカナのままで我慢する」
カナ「我慢って何だよ…。まあ、よろしくな」
21:
―放課後、みなみけ―
トウマ「こんちはー」
藤岡「お邪魔しまーす」
カナ「いらっしゃいませ、トウマさん、藤岡さん」
トウマ「…なあ、藤岡。これ誰だ?」
藤岡「み、南だよ」
トウマ「はあ、これがカナ!?」
カナ「はい、私ですよ」
22:
トウマ「ぶっはっはっはっ! 何だこれ、似合わねー!」ゲラゲラ
藤岡「こら、トウマ…!」
藤岡(あ、でも、これでいつもの南に…)
カナ「トウマさん、人の事を笑うのは良くないですわ」
トウマ「だ、だって…! あー、おかしい」
カナ「それに、淑女たる者、殿方の前で大口を開けて笑うなんて…。はしたないですわよ」
トウマ「…はっ?」
23:
藤岡「えっ、今なんて…」
トウマ「カナ、ちょっとこっち来いよ!」グイッ
カナ「わわっ、いきなり引っ張らないで下さい」
ヒソヒソ…
コソコソ…
藤岡(何を話してるんだろ、全く聞き取れない)
24:
トウマ「まあその、何だ…。たまにはそういうカナもいいんじゃないか? うん」
カナ「そうおっしゃって頂けると、光栄ですわ」ニコッ
藤岡(あれ、笑顔のはずなのに南が笑っていない気がする)
カナ「ゆっくりして行って下さいね。私はお茶を入れて参ります」ペコッ スタタッ
藤岡「…トウマ、南と何話してたの?」
トウマ「聞かないでくれ…」ガクッ
藤岡(手がかり無しか。オレから聞いても答えてもらえなさそうだし、もうチアキちゃんを待つしかない)
25:
チアキ「ただいまー」
藤岡「あっ、お帰りチアキちゃん!」
チアキ「藤岡、来てたのか」
藤岡「うん、それで、この前の件は…」
チアキ「ああ、あれか。心配するな、時間が解決してくれる」
藤岡「ど、どういう事?」
チアキ「とりあえず、お前が今できる事は、私を膝の上に座らせる事だけだ」ストッ
26:
チアキ「ほうっ…//」
トウマ「あっ、チアキずりーぞ!」
チアキ「ここは私の特等席だ、ずるいも何も無い」
カナ「あらあら、二人とも喧嘩は良くないですわ」
トウマ「だって、チアキがー!」
カナ「トウマさんは、私の膝の上で我慢しましょう」ストン
トウマ「のわっ、何すんだよ!」
カナ「はいはい、トウマさんは良い子良い子」ナデナデ
トウマ「撫でるなよ、バカ!」
27:
藤岡(時間が解決、か。手がかりが無い以上仕方ないんだけど、もどかしいな…)
カナ「…さん、藤岡さん!」
藤岡「は、はいいっ!! なんでございますか!?」
カナ「…くすっ。どうなさったんですか、藤岡さん」
藤岡「」ドキッ
カナ「お夕飯は食べていかれますかと、先ほどから尋ねているのですが……」
藤岡「ああ、そ、そう。それじゃあ、ご馳走になろうかな」
カナ「はい、承知致しました」
藤岡(今の南の笑顔…。いつもと違うのに、凄く魅力的に映って…)
29:
―翌日、学校―
リコ「藤岡くん、おはよー♪」
藤岡「ああ、おは…!」
リコ「どうしたの?」
藤岡「どうしたって、そ、その髪…」
リコ「これ? カナの真似してみたんだ。可愛い?」クルクル
藤岡(南にそっくりなツインテール…。南が二人になったみたいだ)
30:
リコ(藤岡くんがじっと私を見てる…// 恥ずかしいけど、このチャンスを逃すわけにはいかないわ)
リコ「カナの明るさが私にも欲しいなーって思って。まずは形から入ってみたの」
藤岡「な、なるほどね。あははっ…」
リコ(ここで更に追加よ!)ガシッ
藤岡「!」
リコ「くらえ! バックドロー…」
リコ「あ、上がらない…」プルプル
31:
藤岡「な、何してるの…?//」
リコ「カ、カナは藤岡くんを持ち上げて放り投げた事があるって噂が…!」
藤岡「そこまでなりきらなくてもいいんじゃ…」
リコ「あっ、そうだよね」パッ
藤岡「//」
リコ(藤岡くんの激レア赤ら顔ー!)
藤岡(な、なんでこんなにドキドキするんだろう。相手は南じゃないのに…)
32:
カナ「リ、リコさん、はしたないですわよ!」
リコ「わっ、びっくりした! いきなりどうしたの?」
カナ「公衆の面前で女性が男性に抱きつくなんて…!」
リコ「ああ…、これくらい軽いスキンシップじゃない」ムギュ
藤岡「!」
カナ「ま、また…! ケイコさんからも、リコさんに何か言ってあげて下さい!」
33:
ケイコ「別にいいんじゃないかな? 奥ゆかしさだけが女性らしさって言う価値観は、もう過去の物なんだし」
カナ「そんな…!」
リコ「ほらね、現代女性はこれくらいふつーなのよ、ふつー」スリスリ
藤岡「わわわっ…//」
カナ「ふ、藤岡さん、それくらい振り解きなさい! 男らしくありませんわよ!」
藤岡「えっ!?」
リコ「さっきから何よ、私と藤岡くんがくっついてたらダメ?」
34:
カナ「ダ、ダメとかそういう問題ではなく…!」
リコ「藤岡くん、もうちょっと手伝って欲しいな。もっとカナを取り入れたいの」
藤岡「えっと…」
カナ「…」ジーッ
藤岡「ご、ごめん、またの機会に!」ピューッ
リコ「あっ…」
カナ(よくやった、藤岡! って、なんで喜んでるんだ、私は…?)
カナ(でも、もやもやしてたのがなんかスカッとしたし…。とりあえずいいか!)
35:
―放課後、みなみけ―
マコちゃん「お邪魔します!」
カナ「いらっしゃい、マコちゃんさん」
マコちゃん「えっ…、どうしたんだ、カナ?」
カナ「どうしたと言われましても…、いつもの私ですわよ?」
藤岡「…」つ旦 ズズッ
マコちゃん「いやいや、おかしいだろ! いつものカナはもっとメチャクチャだぞ!」
カナ「メチャクチャだなんて…、そんな事はございませんわ」ニコッ
藤岡(誰の前でも変わらずああいう感じなんだな…、それだけははっきりした)
36:
リコ「おじゃましまーす!」
カナ「えっ、リコさん…?」
リコ「遊びに来ちゃった♪」
カナ「そ、そうですか…。今お茶を淹れますわね」パタパタ
リコ「藤岡くん、隣いーい?」
藤岡「あっ、うん…」
リコ「ありがと♪」トスッ
藤岡(ド、ドキドキする。本当に南が隣にいるみたいだ…)
37:
リコ「カナって、普段どんな事藤岡くんにしてるの?」
藤岡「ど、どんなって言われても…」
リコ「例えば、手を握ったりはするの?」ニギッ
藤岡「!」
藤岡「た、たまにしてるけど…」
リコ「へーっ、そうなんだ。やっぱりカナみたいに明るいと、男の人と普通にスキンシップしたりするのかな?」
藤岡「ど、どうなのかな。あははっ…」
リコ(わあああっ、藤岡くんの手を握ってるー! 勢いとは言え、恥ずかしい…!)
38:
カナ「あっ、リコさん! またはしたない事を…!」
リコ「えー、手くらい別にいーじゃん」
カナ「ダメです! 淑女たるものたしなみと言うものを…」
リコ「わかったわよー。じゃ、今日はもう帰るねー」つ旦 ズズッ パタパタ
カナ「は、はい、ごきげんよう…」
マコちゃん「…」
39:
マコちゃん「なあ、やっぱり今日のカナおかしいよ」
カナ「そ、そのような事は…」
マコちゃん「いいや、おかしい。今のカナは、凄く無理をしてるみたいに見えるぞ」
カナ「無理なんて…」
マコちゃん「何があったか知らないけど、自分に嘘をつくのは止めた方が良いに決まってる!」
マコちゃん「その辛さは、オレが一番良く分かる。今のカナ、見てられないよ…」
カナ「…」
40:
マコちゃん「今日はもう帰るよ、それじゃあ」タッタッ
カナ「はい…」
藤岡(こういう時、どう声をかけたらいいんだろう…)
チアキ「ただいまー」
カナ「お帰りなさい、チアキさん…」
チアキ「どうした、そんなバカみたいに沈んで」
カナ「…少し、お部屋で休ませて頂きます」
藤岡「あっ、お、お大事にね」
カナ「ありがとうございます、藤岡さん」
41:
チアキ「藤岡、何かあったのか?」
藤岡「実は、……と言う事があって」
チアキ「ほうほう」
藤岡「オレはどうしたらいいんだろう、心配だよ…」
チアキ「そうか? 単純に限界が来ただけだと思うが」
チアキ「根が騒がしいカナが、そんなに長い間おしとやかキャラを保てるはず無いだろう」
藤岡「それは、その…」
チアキ「昨日私が言った通りになったじゃないか。そろそろだよ、安心しろ」
藤岡「…うん、わかったよ」
チアキ(全く、世話の焼ける2人だ)
42:
―翌日、学校―
カナ「…」
ケイコ「おはよう、カナ」
カナ「あっ…、おはようございます、ケイコさん」
ケイコ「どうしたの? 元気が無いみたいだけど」
カナ「な、なんでもありませんわ。ご心配をおかけして、申し訳ございません」
藤岡「…」ジーッ
43:
リコ「藤岡くん、おはよう♪」ダキッ
藤岡「お、おはよう…。今日もツインテールなんだね」
リコ「うん、何だか気に入っちゃって」クルクル
藤岡「そうなんだ、良いと思うよ」
リコ「ほ、ほんと!?」ドキッ
藤岡「うん」
リコ(藤岡くんに褒められたー!)
カナ「…」ジーッ
ケイコ「…」
44:
ケイコ「藤岡くん、ちょっといい?」グイッ
藤岡「えっ、な、何!?」
ケイコ「リコ、カナ、ちょっと藤岡くん借りるわよ」
リコ「えっ、突然どうしたの?」
カナ「」コクッ
45:
ケイコ「ここなら2人に聞かれないわね…」
藤岡「あの、どうしたの?」
ケイコ「どうしたもこうしたもないわ…。藤岡くん、カナの事が好きじゃないの?」
藤岡「えっ//」ドキッ
ケイコ「その反応だと、カナに対する気持ちは相変わらず、って言う所ね…。もう、2人してわざわざ苦労してるんだから」
藤岡「ど、どういう事?」
ケイコ「何だかじれったくなって来たから、はっきり言わせてもらうけど…」
46:
ケイコ「藤岡くんはカナの事が好きなはずなのに、ここ2、3日はリコにも好意的な反応を示している」
ケイコ「私がカナで、藤岡くんの気持ちに気づいていたら、きっとこういうでしょうね」
ケイコ「『お前は私じゃなくて、黒髪ツインテールの元気な女が好きなんだな!』って」
藤岡「そ、そんな事は…!」
ケイコ「無い、って言い切れる? 今の藤岡くんに」
藤岡「それは…。言えるよ、断言できる」
47:
藤岡「だって、オレが好きなのは…」
カナ『来たな番長、また私に勝負を挑む気か!』
藤岡「活発で…、元気な……」
カナ『くすっ…。どうなさったんですか、藤岡さん』
藤岡「…」
藤岡「いや、違う」
ケイコ「何が?」
藤岡「そうか、だからオレはリコちゃんに…!」
48:
ケイコ「あの、説明を…」
藤岡「ありがとう、おかげで自分の気持ちに気がついたよ!」
ケイコ「え、えっ?」
藤岡「ちょっと恥ずかしいけど、早南に伝えて来る! それじゃ!」ダダダッ
ケイコ「藤岡くん…!」
ケイコ「…」
ケイコ「何だかあっと言う間だったけど…。これで解決って事でいいのかな?」
ケイコ「ふぅ、無駄に力を使った気がする…」ガクッ
49:
藤岡「南!」バン!
カナ「ど、どうしたんですか、藤岡さん?」
藤岡「南、俺気づいたんだよ。自分の本当の気持ちに」
カナ「…」
カナ「そ、それは?」ドキドキ
藤岡「オレが好きなのは、いつもの南カナじゃない!」
カナ「えっ…」
50:
藤岡「オレは、いつもとかいつもじゃないとか関係なく、南の事が好きなんだ!」
藤岡「活発で元気でも、おしとやかで大人っぽくても、オレは南が好きだ!」
カナ「なっ…!」
藤岡「南、好きだ! 愛してる! アイ、ラヴ、ユー!」
カナ「…」プルプル
カナ「何を恥ずかしい事をしてくれてるんだ、お前はー!!」ゴスッ
藤岡「ぐはっ…」
51:
カナ「教室で、人前で、告白シーンを視聴者の皆様にお届けか!? どれだけ周りが見えないんだお前は!」ゲシッ ゲシッ
藤岡「ああっ、元の南に戻った…。良かった、好きだよ、カナ…」
カナ「まだ言うかー!」ゴンッ!
藤岡「あっ…」ガクッ
カナ「全く…」
カナ(少しは乙女心を考えなさいよ、このバカ野郎が…!)ボソッ
リコ「」チーン
―END―
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