シンジ「アマガミ……いいな、これ」フフッ アスカ「は?」back

シンジ「アマガミ……いいな、これ」フフッ アスカ「は?」


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5:
ミサト「最近、ずっと部屋に篭りっぱなしねシンちゃん」
アスカ「リビングにいてもゲームばっかしてるし…なんなのかしら」
シンジ「」ガラッ
シンジ「」スタスタ
アスカ「たまに部屋から出てきたかと思えば」
ミサト「トイレか水分補給」
ミサト アスカ「はぁ……」
7:
シンジの部屋
シンジ「ふふ…」ピコピコ
シンジ「ふふふ」ニヤニヤ
シンジ(み?んな、可愛いな)
シンジ(それに優しいし)
シンジ「こんなの一人に絞るなんて僕には無理だよぉ」エヘヘ
10:
シンジ「紗江ちゃん……可愛い」
シンジ「絢辻さんはいいや。こういう強気なのはアスカで十分だよ」
シンジ「七咲も、う?ん悩みどころだなぁ」
シンジ「あぁもう!!一向に進まないよ!」
アスカ「バカシンジ」ガラッ
11:
シンジ「なんだよ、アスカ。ノックくらいしてよ」
アスカ「アンタ、最近部屋にこもってなにしてんの?」
シンジ「なんだっていいじゃないか」
アスカ「携帯ゲーム?」
シンジ「あ、アスカだっていつもしてるだろ…」アセアセ
アスカ「ちょっと見せてよ」
シンジ「やだよ!」
アスカ「いいじゃない、みせないさいよっ」ガシッ
シンジ「ちょ!アスカ!」
13:
アスカ「なにこれ、アマガミ?」
シンジ「」
アスカ「ふ?ん」
シンジ「な、なに?」モジモジ
アスカ「気持ち悪いっ!もてないからってこんなので現実逃避してるわけ!?」
アスカ「あ?、なんだか寒気してきた」
シンジ「気持ち悪くないよ!みんな可愛いよ!!!」
アスカ「いや、アンタが気持ち悪いって言ってんの!」
14:
アスカ「まぁ、こういう絵も私は苦手なんだけどね?」
アスカ「ホント、日本人って悪趣味だわ」
シンジ「やめろよ……」
アスカ「?」
シンジ「みんなの悪口はやめてよ!!!」
アスカ「へ?」
シンジ「僕をどれだけ罵倒してもいい!!でも!!」
シンジ「輝日東のみんなを傷つける発言は…それだけは絶対に許さない!!!!」
15:
アスカ「うわ……ホント、気持ち悪い」スタスタ
シンジ「待てよ!!」
アスカ「一生、現実逃避しとけば?」ガラッ
シンジ「」シーン
シンジ「何が悪いんだよ……」ボソッ
シンジ「嫌なことから逃げ出して…恋して……」
シンジ「何が悪いって言うんだよ!!!!!!!!!!!」ドンッ
18:
シンジ「うぅ……」シクシク
シンジ「」グスン
シンジ「使徒をみんなやっつけて、パイロットをやめて…」
シンジ「それで、高校生になればきっとこんな恋だってできるはずだ…」
シンジ「そうだよ……きっとそうなんだよ」
シンジ「もう少し我慢すれば」
シンジ「きっと楽しい高校生活が」
シンジ「きっと……」
――

20:
ジリリリリリリ
シンジ「朝かぁ…ふぁぁ」
シンジ「もうちょっと…」ウトウト
ユイ「シンジー!朝ごはんできてるわよー!」
シンジ「わかったよぉ!今行く」
――

シンジ「いってきま?す」
21:
登校途中
シンジ「ふぁあ……眠い」ウトウト
梅原「よぉ!センセ!」
シンジ「おはよう」
梅原「相変わらず、朝は弱いなぁ!」アッハハ
橘「ふぁぁ…」
梅原「なんだぁ、大将も眠そうだな」
橘「夜中にビーバー三国志一気読みしちゃって…」アハハ
23:
シンジ「今度、貸してほしいなぁ」
梅原「なんだ?センセは読んだこと無いのか?」
シンジ「う、うん」
橘「それは!!まずい!重症だよ!!」
シンジ「え、えぇ…」アセアセ
橘「人生の半分、いや八割は損してる!早急に手を打たねば!!」
25:
学校
昼休み
棚町「あれ?もしかして今日はみんな弁当なし?」
梅原「そうだけど」
棚町「へっへっへ?それじゃぁ」
棚町「じゃんけん大会といきましょうか」
梅原「いいねぇ!!動きたくないし?」
シンジ「みんなの分、持てるかな」モジモジ
橘「負けなければどうということはないよ!!」
28:
シンジ「結局、僕が負けるんだ…」トボトボ
絢辻「よいしょっと」
シンジ(あ、絢辻さんだ)
シンジ(重そうなダンボール……やっぱり、僕が持ってあげたほうが)
シンジ「あ、あの…えっと」
絢辻「?」
絢辻「どうしたの?碇君」
シンジ「え?えっと」
シンジ「ダンボール、重そうだから…僕が…」
29:
絢辻「?」
絢辻「あぁ、これね。ふふ、大丈夫よ」
シンジ「だけど」
絢辻「平気よ?これくらいのものも持てないんじゃ実行委員もやってけないしね」フフッ
絢辻「ありがと」ニコッ
シンジ「え、いやぁ」モジモジ
絢辻「」スタスタ
シンジ「あぁ…」
30:
食堂
シンジ「うわぁ……相変わらずの人だなぁ」
ワイワイガヤガヤ
シンジ「みんなの分、買えるかな…」モジモジ
中多「パン…」モジモジ
シンジ「はぁ……やっぱり、かき分けて行くしか」
中多「……」モジモジ
シンジ「?」
33:
シンジ「さ、紗江ちゃんだ/////」
中多「?」
シンジ「え!?えっと」
シンジ「き、君もパンを買いに来たの?」
中多「……」コクリッ
シンジ「こんなに、人がいっぱい居ると買いにくいよね」アセアセ
中多「はい…」モジモジ
シンジ「……」モジモジ
35:
シンジ(僕が紗江ちゃんの分も買ってあげないと…)
シンジ(でも、この人集りじゃ……)
シンジ「……」モジモジ
シンジ「ぼ、僕が買ってきてあげるよ」
中多「え?」
シンジ「よ、よし……」ゴクリッ
ワイワイガヤガヤ
シンジ「……」モジモジ
中多「…」モジモジ
シンジ(できるわけないよ!!!無理だよ!!こんなの!!)
37:
シンジ「ど、どうしよ……」アセアセ
中多「…え?」モジモジ
森島「き?みたちっ!」
シンジ 中多「!?」
森島「パン買いにきたんでしょ?」
シンジ 中多「」コクリッ
森島「ふふ」
森島「ちょっと?!この子たちにも買わせてあげて?♪」
ザワザワ
「うわっ!森島先輩だ!」 「どうぞ!どうぞ!お先に!!」
「やっぱ美人だなぁ!」 「後輩思いとか性格まで完璧だぜ!!」
シンジ 中多「」モジモジ
森島「どうぞ♪」
38:
シンジ「買えた……」フゥ
中多「え、えっと……ありがとうございました」
森島「どういたしまして」ニコッ
中多「そ、それでは」スタスタ
シンジ「あ!」(紗江ちゃん!行かないで!!)
森島「?♪」
シンジ「あ、あの、ありがとうございました」
森島「いいの♪いいの♪」
39:
森島「あそこでオドオドしてた君たちが子犬みたいで可愛くて♪」
シンジ「こ、子犬?」
森島「うん!わんちゃん!」
シンジ「うわっ!近い///」ドテッ
森島「?」
シンジ「ぱ、パンが…」アセアセ
森島「もう!君は慌てん坊さんだね」フフッ
シンジ「す、すいません……」
44:
放課後
桜井「じゅんいち?!」
橘「なんだよ梨穂子?」
桜井「茶道部行こう?」
橘「どうしてまた」
桜井「新しいお菓子に挑戦してみたんだ?」
桜井「君たちもどう?」
シンジ「え?」
梅原「俺は別にいいぞ」
46:
茶道部
桜井「どうぞ♪」
橘「」モグモグ
橘「うん、美味しい」
桜井「それだけ??」
橘「うん」
シンジ「美味しい!」
桜井「そうそう♪こういう反応を期待してたの」
橘「センセはちょっとオーバーなところがあるからなぁ」
桜井「えぇ!そうなの?」
シンジ「そ、そんなことないよ!!!」ブンブン
48:
帰り道
橘「そういえば、もうすぐ創設祭かぁ」
梅原「で、どうなんだよ?お前ら」
シンジ「?」
梅原「なんだ?忘れたのか?創設祭までに彼女作るって話!」
橘「忘れてなんかないぞ?梅原!」
橘「僕だって今、頑張ってる最中なんだから!」
梅原「センセは?」
シンジ「僕は……あはは」
50:
シンジ(創設祭かぁ)
シンジ(冬ってこんなにも寒いんだ)
シンジ(息だって白くなるし、だけど……)
シンジ(なんだか暖かいなぁ)
シンジ「」フフッ
梅原「どうしたセンセ?」
橘「まさか!もうすでにゴールインしたとか!?」
梅原「おいおいおい!俺たちに黙って」
シンジ「え?違う!違うよ!」
アハハハハ
51:
美也「お兄ちゃん、相変わらず声でかい」
橘「なんだ美也か」
七咲「どうも」
橘「それに七咲も」
シンジ(七咲さんだ……)
七咲「?」
シンジ「!」
シンジ「」モジモジ
七咲「なんですか?」
シンジ「え?なんでもないよ」
七咲「いえ、何かあります」
シンジ「ひぃ!」
53:
梅原「こらこら、下級生が上級生をいじめるな?」
七咲「いじめてなんかいません」
中多「あ、あの人」
美也「どうしたの?紗江ちゃん」
橘「センセと知り合いなの?」
中多「せんせい?」
梅原「あぁ、碇シンジって言うんだよ」
56:
シンジ「どうも///」モジモジ
シンジ(やっぱり、可愛いなぁ…僕より身長低いし)
梅原「どうした??後輩のムチムチボディに興奮でもしたか?」
中多「え//////////」カーッ
シンジ「そ、そんなことないよ!」アセアセ
美也「ひょっとして、紗江ちゃんが言ってた食堂で助けてくれた人ってこの人なの?」
中多「」コクリッ
60:
――

梅原「おっと!センセが一歩リードか?」
中多「えっと、今日は……その、ありがとうございました」
シンジ「い、いいよ……結局、僕は何もできなかったし」モジモジ
中多「」モジモジ
シンジ「……」モジモジ
橘「あはは……」
美也「なんか、2人そろうと気まずいね」
梅原「とりあえず、歩こうか、な?」アセアセ
62:
次の日
学校
橘「それは本気なの?」
シンジ「」コクリッ
棚町「後輩を狙うなんて碇君らしいじゃない」
梅原「俺は全力で応援するぜ!!」
橘「うん!僕も手伝うよ!」
シンジ「ありがとう…みんな」モジモジ
63:
食堂
橘「というわけで、今日のお昼は美也達と食べることにする」
シンジ「」モジモジ
中多「」モジモジ
美也「やっぱ、気まずいよぉ」アセアセ
七咲「そう?」
梅原「とにかく!食べようぜ!」
67:
創設祭が近づくに連れて、少年と少女は互いに心を許すようになっていった。
廊下
シンジ「それで、初めてビーバー三国志をよんだんだ」
中多「へぇ」モジモジ
シンジ「面白くて可愛いから!今度、紗江ちゃんにもかしてあげるよ!」
中多「」コクリッ
森島「あぁ!子犬ちゃんたち発見!」
68:
シンジ「大丈夫!ちゃんと橘くんから許可」
森島「やっほ?」ギュゥ
中多 シンジ「!?」
森島「2人とも本当に可愛いなぁ!キュンキュンしちゃう♪」
シンジ「え?せ、先輩////」
中多「くるしい…」アセアセ
塚原「こら!はるか!!!」
69:
塚原「離しなさい!!怯えてるじゃない!!」
森島「えぇ!もう!響ちゃんのいじわるぅ」
塚原「呆れた……ごめんね?君たち」
シンジ「い、いえ…///」モジモジ
中多「」モジモジ
塚原「行くわよ!はるか」スタスタ
森島「え?待ってよぉ。子犬ちゃんともっと遊びたい?」
塚原「だ?めっ」
72:
シンジ「な、何だったんだろ?今の」
中多「」
シンジ「どうしたの?紗江ちゃん」
中多「ぐぬぬ……」
中多「」プイッ
シンジ「え?何か悪いことした?」アセアセ
中多「知りません」プンプン
シンジ(よくわからないけど、怒った紗江ちゃんも可愛い)
シンジ「」ニヤニヤ
中多「何ですか!?」プンプン
シンジ「ううん!なんでもない」
74:
更に数日後
橘「明日は創設祭!」
シンジ「楽しみだね!」
梅原「いいよなぁ?お前らはよぉ」
棚町「碇くんはまだ告白してないのよね?」
梅原「明日までとっておいたんだろ?」
シンジ「え?」(そういえば……告白、してないな)
シンジ(紗江ちゃんといるのが当たり前だって思ってたから……)
シンジ(本当はそんなのありえないのに)
76:
創設祭
桜井「お二人さ?ん!甘酒はいかが??」
シンジ「甘酒、のみに行こ?紗江ちゃん」
中多「はい♪」
桜井「はい、どうぞ」
シンジ「ありがとう」
78:
シンジ「やっぱり、夜は寒いね」
中多「先輩って少し寒がりですね」フフッ
シンジ「そうかな?」
中多「はい」ニコッ
シンジ「寒いのには慣れてないんだ」
シンジ「冬なんてずっと知らなかったから」
中多「?」
シンジ「そうだ!ツリー見に行こうよ!」
中多「はい!」
80:
ワイワイガヤガヤ
シンジ「」
中多「」スッ
シンジ「!?」
中多「やっぱり、先輩の手、冷たい//」
シンジ「紗江ちゃん」
中多「温めて、あげます」
シンジ「うん、ありがとう」ニコッ
82:
森島「響ちゃん!見てみて!あの子たち!」
塚原「?」
森島「手をつないでる!!可愛い!!!」
塚原「行かせないわよ!」ガシッ
森島「えええ!どうして!」
塚原「2人の時間の邪魔になるでしょ」
森島「ふふ、そうね」
85:
クリスマスツリー
シンジ「大きい…」
中多「とても綺麗ですね」
シンジ「来年も……またみたいな」
中多「はい」
シンジ「紗江ちゃん」
中多「?」
シンジ「好きだ。僕は紗江ちゃんのことが大好きだ」
中多「先輩///////」
87:
中多「私も…先輩のことが大好きです。先輩と居る時間がとても幸せで…」
中多「ずっと、先輩と一緒にいたいです」
シンジ「僕もだよ。ずっと一緒にいようよ!来年も再来年も!また2人でツリーを見ようよ!」
シンジ「もっと色々してあげたいことがあるんだ……」
シンジ「もっと2人で行きたい場所があるんだ!だから!」
中多「先輩…」ギュッ
シンジ「紗江ちゃん…」
中多「それはできません……」
シンジ「…え?」
93:
中多「先輩にはやるべきことがあるでしょう?」
シンジ「何言ってるんだよ…」
中多「先輩の居るべき場所はここではないんです」
シンジ「何言ってるんだよ!?紗江ちゃん!!」
中多「先輩と……もっとおしゃべりしたかった…」
シンジ「できるじゃないか!?そんなの!」
中多「先輩」
シンジ「紗江ちゃん」ウルウル
97:
中多「先輩と出会えて私は幸せでした」
中多「だから、先輩も幸せになって」ウルウル
シンジ「行かないでよ……紗江ちゃん」シクシク
中多「先輩、大好きです。愛してます」ニコッ
シンジ「紗江ちゃん!!!!!!!!!!!」
――

100:
シンジの部屋
アスカ「起きろ!!バカシンジ!!!」
シンジ「え?」キョロキョロ
アスカ「何時だと思ってんのよ!!早く!弁当作ってよ!!」
シンジ「……夢?」
シンジ(そうだよな……あんな幸せな日々…夢に決まってるよな…)
104:
シンジ「紗江ちゃん…」ウルウル
シンジ「やっぱり、紗江ちゃんがいないと僕は幸せになんかなれないよ……」
シンジ「PSP…PSP」ガサガサ
シンジ「今日は学校休もうかな」ピコピコ
シンジ「……」
『先輩と出会えて私は幸せでした』
『だから、先輩も幸せになって』
シンジ「夢じゃなかったのかもしれない」
シンジ「そんなこと…ありえないけど……紗江ちゃんがそう言ってくれるのなら」
106:
登校途中
アスカ「遅刻するわよ!バカシンジ!」タッタッタ
シンジ「う、うん」
シンジ(もう一度、会いたいな。紗江ちゃんに…みんなに)
シンジ「?」
シンジ「ポケットに何か」ガサガサ
アスカ「何よ!急いでんのに!」
107:
クリスマスツリー
中多「」シクシク
美也「紗江ちゃん!!!どうしたの?急にいなくなったと思えば!」
中多「わからない……なんだか、悲しくて」
美也「紗江ちゃん…」
中多「うぅ……」グスン
中多「きっと、幸せになれますよ」
美也「?」
中多「先輩」ウルウル
109:
シンジ「輝日東高校、創設祭」
アスカ「なに、その紙くず」
シンジ「夢じゃなかったんだ」
アスカ「はぁ?もう!遅刻するわよ!!」
シンジ「うん!」タッタッタ
アスカ「て!ちょっと!待ってよ!バカシンジ?!」
シンジ(きっと、また会えるよね)
シンジ(紗江ちゃん)
おわり
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