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モバP「輿水幸子をプロデュース!」


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1:
ちひろ「さあ始まりました“突撃、隣のシンデレラ(仮)”のコーナー!」
P「一体何が始まると言うのです?」
ちひろ「このコーナーは我がプロダクションが抱えている、100人以上のシンデレラガールズをピックアップして紹介していこう! というのが主旨なんですよ!」
P「ほほう、帰っていいですか?」
ちひろ「司会進行はアイドル達の為ならサービス残業も厭わないみんなのプロデューサーことPさん、そして裏方でお手伝いをさせて頂く事務員の私こと千川ちひろの2人でお送りします!」
P「え、ちょ、勝手に進めないでくだs」
ちひろ「それではまもなくシンデレラガールの登場となります! 今日来てくれたのは天使のような悪魔の笑顔、自称カワイイでお馴染みの輿水幸子さんでーす!」
P「なんだこのテンション」
2:
P「というわけで、今回は輿水幸子を皆さんにご紹介します(棒」
幸子「堂々とカンペを読まれると逆に清々しいものですね」
P「ほら、俺のことはいいからちゃんと挨拶しろ」
幸子「と言われましても、ボクも突然連れてこられて状況が飲み込めてないんですよ」
P「お前もか……まあ、諦めてくれ。俺達に選択する権利はないみたいだ」
幸子「そのようですね。では開き直って、ちひろさんの茶番に付き合ってあげましょうか」
P「そもそもこれって誰に紹介してるんだろう。こっそり録画でもしてネット配信するんだろうか」
幸子「むー、もしくは既に始まってるのかもしれませんね」
P「どちらにせよ、こういうのってプロデューサーが出しゃばっちゃっていいものじゃないと思うんだ」
幸子「それはほら、経費削減ってやつじゃないんですか?」
P「ケチ過ぎるだろうちのプロダクション! ……え、早くプロフィール紹介しろ? 分かりましたよ、えっと――」
3:
――プロフィールは?
 
アイドル名:輿水幸子
フリガナ:こしみずさちこ
年齢:14
身長:142cm 体重:37kg
B:74 W:52 H:75
誕生日:11月25日 星座:射手座
血液型:B型 利き手:左
出身地:山梨
趣味:勉強ノートの清書
P「なんというコピペ」
幸子「プロフィールは仕方ないですよ。さあプロデューサーさん、ボクのカワイさを思う存分世界に知らしめてください!」
P「プロフィールだけでどうしろと」
幸子「そこはプロデューサーさんの腕の見せ所じゃないですか?」
P「そうなんだけどさ。幸子はもう茶番に慣れたみたいだな」
幸子「まあ、これもボクのカワイさをアピールするチャンスだと思えば」
P「いつも思うんだけど、凄い自信家だよな幸子って。なかなか自分をカワイイなんて言えないぞ」
幸子「ボクはアイドルですからね、自覚してしまうほどカワイイってことですよ!」
P「わかったような、わからないような」
4:
幸子「それよりも、ちひろさんがさっきしてたボクの紹介の仕方に不満があるんですけど」
P「ほう」
幸子「天使のような悪魔の笑顔って先ほど仰ってましたよね。ボクのどこが悪魔ですか! 天使そのものじゃないですか」
P「言われてみると悪魔ではないよな」
幸子「でしょう?」
P「うん、どちらかというと小悪魔」
幸子「」
P「いやほら、この前のライブの衣装を思い出してみろって。あれは天使ではないと思うぞ?」
幸子「うぐ……で、でもカワイイ衣装だったと思うんです!」
P「そこは否定しないけどさ」
幸子「カワイイは正義って言うじゃないですか、だからボクは悪魔でも小悪魔でもあるはずがないです!」
P「いいじゃん正義の悪魔。蘭子辺りが気に入りそうなフレーズだな」
幸子「今はボクをプロデュースしてくださいよ!」
P「おっとすまんすまん――ではそんな感じで掘り下げていきましょう(棒」
幸子「カンペ読んでるのバレバレですね」
7:
――小柄ですよね
P「142cmだもんなぁ。14歳女子の平均身長っていくつだろう?」
――おおよそ156cmです
P「だそうだ、幸子。小さいとは思ってたけど具体的な数字を見ると改めて実感するな」
幸子「い、いけませんか? ちょっとくらい小柄なほうがカワイイじゃないですか!」
P「たしかにカワイイって言うと大きいものよりは小さいものを思い浮かべるけど、それにしても」
幸子「……いいんですよーだ、まだまだ成長の余地は残されてますし」
P「14歳って良い響きだよな。可能性に満ちてるっていうか」
幸子「ふふん、今をときめくボクとは違ってプロデューサーさんは枯れかけてますよね!」
P「やめろ! 今はちょっと忙しいだけなんだ、やめろ!」
幸子「ちなみにおいくつなんですか?」
P「……トップシークレットだ。って俺を紹介してどうする」
9:
――趣味についてどうぞ
P「勉強ノートの清書、か。根は真面目なんだよな」
幸子「文武両道ですよ。アイドル業は免罪符にはなりませんからね、ボクはアイドルであり学生でもあるんです」
P「あんまり無理なスケジュールを強いてるつもりはないけど、勉強の方はついていけてるのか?」
幸子「ご心配なく。そのための清書ですし」
P「でも趣味でそれをやるってのは凄いと思うけどな、勉強が好きってのは一種の才能だと思うよ」
幸子「そうですか? 学生の本分に背いて遊びほうけてるほうがある意味凄いですよ」
P「耳が痛い……。でも、仮に成績が悪くても幸子が通ってる学校はエスカレーター式なんだよな 」
幸子「そうですね、ですから来年は受験勉強のためにアイドルを休業するってことにはならないと思います」
P「俺だったらその環境で勉強もちゃんとしようって気にはならないなぁ」
幸子「プロデューサーさんはだらしがないですね、まあ今に始まったことではないですけど!」
P「ぐぬぬ」
13:
――好みのファッションは?
P「幸子の私服ってどことなく気品があるよな。いいとこ育ち?」
幸子「ふふっ、実家の話はできませんけどお誉めに預かり光栄ですね」
P「良家のお嬢様がボクっ娘てのは想像しにくいけどな」
幸子「それは偏見ですよ。あと、ボクは基本的に何でも似合ってしまうのでお洋服選びにいつも困ってしまうんですよねぇ……」
P「ああ、この前なんかどれも似合うからって何でもかんでも服買ってたよな。おかげで腕が鍛えられたよ」
――腕が鍛えられる?
P「荷物持ちを任されましてね。いやはやとんだ休日でした」
幸子「ちょっとプロデューサーさん、このボクとショッピングに出掛けたんですよ? もう少し嬉しそうにしたらどうなんですか!」
P「だって疲れたんだもん、こちとら荷物ぶちまけないよう必死だったんだぞ?」
――プライベートも一緒に過ごすなんて仲がいいんですね
幸子「べ、別に仲がいいって程でもないと思いますよ? あの時はボクがカワイイあまりどうしてもお供したいってプロデューサーさんが――」ゴニョゴニョ
P「そうだったっけ? というか、こんな話しちゃって大丈夫なんだろうか。アイドルを私的につまみ食いしてるみたいになってない?」
幸子「これぐらいは問題ないでしょう。やましいことは何もないし、ボクのカワイさに磨きが掛かったのですから」ドヤァ
P「俺プロデューサーなんだけど、思えばマネージャーのほうがしっくりくる不思議」
15:
P「ん、なになに――ここからは皆さんからの質問、応援メッセージ等にお答えします(棒」
P「宛先は以下の通り、この番号へのアンカーでお願いします(棒」
>>1
P「ってなんだこりゃ、アンカー? 質問を募集って、え、これ生放送なの?」
幸子「いよいよもってどういう仕組みかわからなくなりましたね」
P「変な質問とか来ないといいけど。一応幸子はアイドルですので」
幸子「一応とは聞き捨てなりませんね! むー、プロデューサーさんはもっとボクのカワイさに気付くべきだと思いますよ?」
P「はいはい、カワイイカワイイ」
幸子「心がこもってません!」
P「……そういうのは裏でな。さて、何もなさそうならそろそろこのコーナー締めちゃいましょうか。企画としては突貫過ぎてボロを隠せてないですし」
幸子「あ、ボクもですか? えっと、ふるってご応募ください、お待ちしておりましゅ!」
P「噛むなよ……」
幸子「と、突然振るからですよ!」
20:
P「おっ、本当に来るとは……なになに?」
――さっちゃんは実はうたれ弱いって聞きますがどうなんですかプロデューサーさぁん!
P「なるほど、いいところを突きますね」
幸子「全然よくないですよ!」
P「自信家で態度もご覧の有様ですけど、意外とそういう面も持ち合わせてますね。なー幸子」
幸子「そ、そんなことないと思いますけど?」
P「埼玉……」ボソッ
幸子「」ビクッ
P「ひな祭り……」ボソッ
幸子「プ、プロデューサーさん? ほら、他にも来てますしこの質問はそろそろ」
P「まあ、負け台詞の数の多さは言い換えれば何度も立ちはだかる強さも感じますし、そういう意味では打たれ強いかもしれませんね」チラッ
幸子「……」グスッ
P(肩を打ち震わせてる……やっぱり悔しかったんだろうなぁ)
25:
P「き、気を取り直して次いきましょう!
 えーっと」
ーーカワイイ(自称)幸子さんは二度と舞台に立てないのと、二度とPに会えないならどっちを取りますか
P「幸子、質問されてるぞ! ほら答えた答えた!」
幸子「……(自称)が凄く気になりますけど、まあ、答えてあげます」
P「二度と舞台に立てないか、二度と俺に会えない。つまりアイドルを取るか俺を取るかって質問みたいだな。……え?」
幸子「……」ジッ
P(視線が刺さる……)
幸子「……そうですね、Pさん以外の方にプロデュースして頂く想像がつかないので、そのどちらかならボクは舞台を降りますよ」
P「なん……だと……?」
幸子「なんですか」
P「いや、割と即答で俺を取るとは思わなかったからつい」
幸子「ボクの隣にいていいのはPさんだけですよ。何度も言ってるじゃないですか」
P「そ、そうか……」
幸子「ふふっ、ですのであまりボクの機嫌を損ねない方が身の為だと思いますよ?」
P「ああ、善処する」キリッ
35:
ーーお風呂に入ったとき体のどこから洗いますか?
P「これってセクハラになるのか? まあセーフか」
幸子「洗う順番って決まりみたいなのあるんですか?」
P「いや、さすがにそこまで作法めいたものはないんじゃないか? ……多分」
幸子「そうですよね。……えっと、身体を洗う順番ですか」
P「そう、順番」
幸子「……洗うとしたら、頭から洗った方が合理的ですよね?」
P「ん? 上から流すからってことか?」
幸子「そういうことです」
P「確かに上からの方がいい気もするけど、どうせ全身洗うんだしあまり関係ない気もするけどな」
幸子「そうかもしれませんね」
P「ああ。……えっ、終わり?」
幸子「終わりです!」
P(恥ずかしかったのか?)
39:
ーーデビュー当時に実は男性という噂が流れましたがどう思いましたか?
幸子「だ、誰ですかそんな噂流したの!」
P「落ち着け幸子! これには深い訳がある!」
幸子「どんな訳があったらこんなにカワイイボクを男の子と間違えるんですか!」
P「そう、それが一つの原因なんだよ!」
幸子「原因って、まさか……」
P「ほら、765プロにいるだろ? 一人称がボクで、美少年風なアイドルが。お前の大先輩だぞ」
幸子「存じてはいますけど、でもボクの売りはカワイさなのにおかしいじゃないですか!」
P「ネット上ではな、根も葉もない噂がそこかしこに転がってるものなんだよ。臭そうとか、実は男説もそうだ、おもしろおかしければそれでいいって感じでな」
幸子「むー……思えば、ボクがカワイイあまりに嫉妬した誰かのイタズラかもしれませんしね」
P「そういうことだ。これからどんどん幸子がカワイイ方面で売れればそんな噂も露と消えるさ」
幸子「本当ですか? なら、ボクのプロデュースをもっとガンガンお願いしますね!」
P(一度ついたイメージはなかなか払拭出来ないけどな、黙ってよう)
41:
ーー幸子ちゃんは収録が終わると、自分のキャラのためとはいえ
共演者やスタッフにキツい話し方だったのを
きちんと謝りに行くと聞いたのですが本当ですか?
P「こういう裏話って大概は事実ですよね」
P「幸子も俺を奴隷か何かを見るような目付きでワガママ言ったりするけど、なんだかんだ気を配ってくれてたりするし」
P「さっきの質問でも舞台より俺を取ってくれたし、たまに顔を出す本心みたいな、そういうところで幸子は良い子だなって思う時がありますよ」
P「な、幸子。さっきから黙ってるけどどうした?」
幸子「……ぁ、ぅ」
P(耳まで真っ赤だ……。そっとしておこう)
44:
ーーいつ、Pと幸子の結婚式するですか?
P「この流れできちゃうかー。そもそも幸子は14歳ですからね? 俺捕まっちゃいますよ?」
P「それにアイドルとプロデューサーなんて、結局はビジネスパートナーといいますか、そういう感情には至らないんじゃないですかね」
P「幸子だって、繰り返しますけど14歳ですよ。年の離れた男に恋愛感情なんてまだまだ先の話だろうし、つまり結婚式の予定なんかありません」
P(てかプロデューサーとアイドルがそういう関係だったとかスキャンダルもいいとこだしな、そういうイメージは根付かせないようにしないと)
幸子「……ふう。今何の話ですか?」
P「おう、回復したか。これから次の質問にーー」
幸子「プロデューサーさんと結婚? ……そうですね、プロデューサーさんが売れ残るようならしてあげても」
P「ちひろさん、止めて! 音声止めて! スタッフぅぅぅ!!」
46:
ーーキュート事務所では仲良くやれていますか 心配しています
ーー仲の良いアイドルはいますか?
P「さ、さあどんどんいきましょう。なんかお母さんみたいな質問が寄せられてるな。人間関係かぁ」
幸子「今は自分のことで精一杯なので、周りはみんなライバルのつもりで自身を研鑽してるつもりですよ」
P「ただでさえ人多いからなーうちは。プロデューサーとしても誰と誰が仲良さそうとか把握しておきたいところではある」
幸子「ボクはプロデューサーさんとさえ関係がこじれなければ問題ないですけどね!」
P「そう言うなよ。たしかにライバル同士かもしれないけど、敵ではないんだしさ。な?」
幸子「……ま、まあ今後ユニットを組んだりすることがあれば、その時はちゃんとお付き合いしますよ」
P(今のとこ特別仲の良い相手はいなそうだな。誰と相性良さそうか後で考えてみるか)
49:
ーー幸子さん正直ちひろさんのことどう思いますか?
P「我らが事務員ちひろさんについてだな。どう思う?」
幸子「そうですね、いつもニコニコ頼れるお姉さんというポジションなんじゃないですか? おいくつなのかは分からないですけど」
P「世の中には知らない方がいいこともあるんだぞ、幸子」
幸子「それってこの前、Pさんがスタミナドリンク飲みながら『あの運営の犬め……!』って洩らしてたのと何か関係が?」
P「ひぃっ! ダメだ幸子、それ以上はいけない!」
幸子「……プロデューサーさん?」
P「もう嫌だ……モバコインをドリンクに替えてお腹を膨らましながらマラソンするのはもう嫌だ……」ブツブツ
50:
P「……えー、以上を持ちまして募集並びにこのコーナーを終了とさせていただきます。思ってたよりもたくさんのご応募ありがとうございました」
P「輿水幸子を少しでも知って頂けたら幸いです。ほら幸子、挨拶挨拶」
幸子「えっと、本日はありがとうございました。今後ともよろしくお願いされてあげても良いんですよ?」
P「どういう挨拶だよ! さて次回のゲストにつきましては、え、これ次回もあるの? えー、次回につきましては、今のところ未定となっております(棒」
P「それでは次回を乞うご期待、またお会いしましょう。さようならー(棒」
ちひろ「お疲れ様でしたー!」
P「まったくですよ。というか次回ってどういうことですか!」
ちひろ「プロデューサーさん、うちのアイドルは幸子ちゃんだけじゃないんですよ?」
P「……え、それってまさか」
おしまい
51:
おつ!
52:
乙!
5

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