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死神「二次元に転生できる能力だ」


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日常系アニメの主人公が正解で、下手に俺TUEEEE!系の主人公に転生すると駄目なのか………
22: 以下、
日常系だって何だかんだ主人公はコミュ力高くて面倒見良かったりするからな
中身がヒキニートなら同性の友達すら出来ないかもしれん
23: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 18:21:11.72 ID:huFngvXio
死神「さーて、次の世界はどこでしょう?」
男「……船の上、そして俺の趣味、もう決まってるよな……艦これだろ?」
死神「大正解!」
死神「じゃあ……――――――次の世界を楽しめよ?―――――」
―――――――――――――――――――――――――――
――――鎮守府
榛名「提督!出撃の時間です!」
男「……」
榛名「……提督……?」
男「……はっ!」
榛名「どうしたんですか?ボーっとして」
男(……ここは……見たところ鎮守府だろうな……)
男「いや、何でもないんだ」
榛名「そうですかっ!では、今日の概略を……」
24: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 18:28:30.37 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
―――――海上
霧島「敵艦!発見しました!」
男「そ、そうか……え、えと……ど、どうすればいいんだ……」
霧島「提督!指示を!」
男「えと、えっと……」
男(ゲームと全然違うんだが……なにこれ、本物に合わせてあるの!?)
男「と、とりあえず金剛と比叡は敵艦に砲撃開始!」
金剛「了解ネー!」
金剛「バーニングラーヴ!!!!」
ドゴーン!ドゴーン!!
25: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 18:31:36.10 ID:huFngvXio
霧島「敵艦に命中!順調です!」
男「……やった……やったぞ!!」
男(これなら、俺も主人公になれるかもしれない!!)
男「続いて榛名も攻撃に加われ!」
榛名「榛名!砲撃します!!」
ドゴーン!
霧島「命中!敵艦に順調にダメージを与えています!」
男「よっしゃ!」
金剛「私もいくネー!バーニングラァァァブ!!!」
ドゴーン!
26: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 18:35:37.93 ID:huFngvXio
霧島「敵艦に命中……いや、待ってください!」
男「どうした?」
霧島「敵艦が複数に隊を別れてこちらに向かってきます!」
男「作戦変更ってことか……こちらも別れてそれぞれ迎え撃つ!」
―――――――――――――――――――――――――――
榛名「それぞれに別れました!」
男「よし、攻撃だ!」
霧島「提督!大変です!」
男「……?」
霧島「分かれていた敵艦隊が戦艦金剛に向かって移動を始めました!」
男「な……なんだと……」
29: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 18:46:38.42 ID:huFngvXio
男「罠に掛かったってことか……!」
男「急いで比叡を金剛の元に!援護射撃だ!」
霧島「こ、このまでは……間に合いません!」
男「そ、そんなぁ……」
金剛「バーニングラーブ!!」
ドゴーン
金剛「ダメネ、敵の数が多すぎるネ……」
敵艦「総員……攻撃ィ!!」ドドドドーン
金剛「キャアアア!!!!」中破
男「金剛……!」
30: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 18:51:47.62 ID:huFngvXio
男「お、俺が作戦を読めていたら……」
霧島「今はそんなこといってる場合じゃありません!」
男「……ひ、比叡はまだ到着しないのか!」
霧島「……間に合いません……」
榛名「私が行きます!」
男「……榛名……」
榛名「榛名だったらこの距離なら間に合います!」
男「……でも……」
榛名「榛名は大丈夫です!!」
男「……分かった。行ってくれ……頼んだ」
榛名「榛名!出撃します!!」
32: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:02:32.55 ID:huFngvXio
金剛「……まだ戦えるネ……バァァニングゥラーーーブ!!」ドドーン
金剛(きっと提督は考えがあってこの配置にしてるネ!私は提督を信じてるネ!!)
男「榛名……間に合ってくれ……!」
敵艦隊「これで終わりだ!総員、攻撃!!!」ドドドーン!!
金剛「キャァァァァ!!!!」轟沈
霧島「……こ、金剛……轟沈しました……」
男「……間に合わなかった……だと……」
33: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:05:43.34 ID:huFngvXio
金剛『提督、どうか武運長久を…私、ヴァルハラから観ているネ……』
男「こ……金剛ぉぉぉぉ!!」
霧島「提督!榛名が到着しました!」
榛名「……金剛お姉さま……」
男「……このままじゃ……榛名が集中砲火される……」
榛名「榛名!砲撃します!!」
霧島「……次の指示を!」
男「……」
霧島「……提督!!」
男「……」
34: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:07:56.39 ID:huFngvXio
男「……死神……聞いてるか?」
霧島「……提督……?」
男「……転生は終わらないんだよな?」
霧島「……提督……なにを……」
霧島「行けません!提督!!!」
男「……ふっ!」
―――――――グサッ
―――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――
―――――――
――
35: 以下、
これ残った艦娘にとっては絶望的すぎる状況じゃねーか
36: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:11:54.59 ID:huFngvXio
――
―――――――
―――――――――――――――
男「……」
男「……あんまり痛くないんだな、自殺するのって」
死神「おい?自分からゲームオーバーになりに行ったのかよ?」
男「……榛名は始めた時からずっと旗艦だったんだ」
男「轟沈する姿だけは……見たくなかった」
死神「だからって…大胆なことするなぁ?」
男「……金剛……すまん……」
37: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:14:39.85 ID:huFngvXio
死神「まあ、どこでゲームオーバーになるかなんて主人公の自由よ」
男「……で、次はどの世界なんだよ」
死神「ヒントは……そうだな、国民的人気RPGってところだな」
男「……FFかドラクエか?」
死神「さあ、どっちだろうね?」
死神「じゃあな、もう会わねえといいな」
―――――――――――――――――――――――――――
38: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:16:57.62 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
―――始まりの街
男「……ドラクエだったか」
男「装備は……初期のままだな」
男「金も無いし、とりあえずスライムでも狩って資金集めからだな」
―――草原
男「お!スライム発見……背後からだな」
男「……」ソーット
男「テヤー!!」
スライム「」シュン
男「よ、避けた……?」
39: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:18:44.50 ID:huFngvXio
男 の攻撃は外れてしまった
スライムの攻撃 ザクシュッ
男「うわぁぁぁぁ!!!!」 HP0
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
男「……」
男「おい」
男「まだプレイ時間5分くらいだったろ」
死神「……」
40: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:22:21.49 ID:huFngvXio
死神「スライムに負けるやつ、初めて見たぜ」
男「俺も初めてだよ!」
死神「ドラクエの勇者は基礎体力が一般人とは違ったってことかねぇ?」
男「……あいつは勇者になるべくして勇者になったってことかよ」
男「くそっ!才能の塊め……」
死神「んで、最で新しい世界に来たわけだが?」
男「早すぎて新しい世界願う時間も無かったっての……」
死神「それでは、ヒントだな……カードゲームだ」
男「……俺はカードは遊戯王しかやらない」
死神「大正解!」
死神「じゃあな、せいぜい城之内くらいには勝ってこいよ?」クックック
―――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――
―――――――
41: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:35:10.62 ID:huFngvXio

――――
――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
―――デュエルシップ VS獏良戦
獏良「どうした!ドローしねぇのか?」
男「……はっ!」
男(……獏良戦か……)
獏良「俺のウィジャ盤の効果は次のターンで完成、俺の勝利が決まりってことだ!」ハハッ
男「……」
男(……原作ならばこのターンにオシリスの天空竜を召喚、逆転勝利だ
42: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:37:42.89 ID:huFngvXio
男(……デッキの並び順はもう決まってるはず!!)
男(これなら……俺でも主人公に!!)
男「俺のターン!ドロー!!」
グレムリン
男「……なんだと!」
男「どういうことだ!山札は決まってるはず……」
獏良「おい?どうした!頭でもおかしくなっちまったか?」
男「……」
男「……俺は……ターンエンドだ」
43: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:40:27.60 ID:huFngvXio
獏良「へっ!この瞬間、ウィジャ盤の効果発動!効果により、俺の勝利が決定だ」
男「……」
獏良「負けた奴には罰ゲームを喰らってもらうぜ?」
男「やめろ……やめっ うわあああああああ」
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
男「……もう無理だ」
死神「どうした」
男「……やっぱ、俺なんてダメなんだ」
44: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:43:21.28 ID:huFngvXio
男「……戻りたい……」
死神「……あ?」
男「……俺、戻りてえよ!もうこんなの嫌だァ!もう嫌なんだぁあ!」
死神「……お前の魂はもう現実には存在しない。無理だ」
男「もう返してくれよぉ、こんなの夢なんだろ?だって有り得ねえだろ」
死神「一度成立した契約は破棄できん」
男「そ……そんな……」
男「……うわあああああああああああ」
死神「……」
死神「……じゃあな」
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
46: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:53:44.49 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
―――部室前
男「……ここどこだ」
男「……学校の校舎……ってことは!」
男「学園モノ!?」
男「バトル物じゃないってことは、そう簡単には死なないだろ……」
?「あれ?先輩、そんなところでどうしたんですか?」
男「……あ、あずにゃん?」
梓「どうしたんですか?ボーっと突っ立って……」
47: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 19:57:27.41 ID:huFngvXio
男「いや、なんでもないよ」
梓「そうですか?じゃあ部室に入りましょう」
男「そ、そうだね」
律「おーっす!梓に唯!」
男「……唯?」
律「……どうしたんだよ、元気ねえなぁ」
男「俺、もしかして唯になってる?」
律「なに変なこと言ってんだよ……早くしないと唯のぶんまで食べちゃうぞー!」
男「……ちょっとまって、俺、トイレ行ってくる」ダダッ
律「分かった……って……俺?」
48: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:01:41.08 ID:huFngvXio
――――トイレ
男(……俺……女の子になってる……)
男(む……胸も……アレ?全然エロい気分にならない)
男(心も女の子ってことなのか?)
男先生「……うわ!なんだね君は!」
男「……え?」
男先生「ここは男子トイレだぞ!」
男「あっ、す、すみません……」
男(マジで女の子なんだ……)
50: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:07:12.71 ID:huFngvXio
――部室
男(唯)「お、遅くなったー!」
澪「唯、大丈夫か?」
男(唯)「え?な、なにが?」
澪「今日の唯、なんか調子悪そうだぞ?」
男(唯)「そ、そんなことないよ?」
律「それより早く食べようぜ?!」
紬「唯ちゃんの分もお茶淹れるね」
男(唯)「あ、ありがとう」
????????????????????
律「それでさー!澪が何もない道路でもコケてさぁ!」
澪「そ!それは言わない約束だろ?」
律「もうホントに……って……唯?」
男(唯)「……」
51: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:11:31.25 ID:huFngvXio
律「唯!」
男(唯)「な、、、なに???」
澪「……どうしたんだよ、さっきから一言も喋ってないよな?」
男(唯)「え?い、いいいっやあああ」
男(唯) (き……緊張して喋れないィィィ……!)
梓「体調悪いようだったら帰って寝たほうがいいんじゃないですか?」
律「そうだな……顔も赤いみたいだし……熱は……」
男(唯) (り、りっちゃんの手が……俺のおでこに……)
律「うわ!すげえ熱いぞ!」
澪「やっぱり風邪なんじゃないか?」
52: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:14:16.93 ID:huFngvXio
男(唯)「き、今日はカエルヨー」
律「1人で大丈夫か?」
男(唯)「ダ、ダイジョウブダイジョウブ……じゃあね!!」
澪「暖かくして寝るんだぞー!」
??????????????????????????
男(唯)「はぁ???死ぬかと思った……」
男(唯) (リアルの女の子と話すとか何年ぶりだよ……)
男(唯) (しかも何でみんなあんなに可愛いんだよ……)
―――――――――――――――――――――――――――
53: 以下、
やっぱそうなるのな
コミュ症に可愛い女の子はちと酷だな
56: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:38:39.29 ID:huFngvXio
――唯宅
男(唯) (なんとか道は分かった……ただいまって入るんだよな?)
ガチャ
男(唯) 「た、ただいまー」
憂「あ、お姉ちゃん!お帰り!……大丈夫?」
男(唯)「な、なにが?」
憂「何が、って、律先輩からメール来たんだよ、お姉ちゃんが体調悪いからって」
男(唯)「も、もう大丈夫だよ」
憂「ダーメーでーす!ちゃんと温めて治さないと!」
男(唯)「わ、わかったよ……部屋戻ってるね」
憂「う、うん……」
憂(いつもなら疲れた?って抱きついてくるのに……)
57: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:45:03.31 ID:huFngvXio
男(唯) (さて部屋は……ここか……)
男(唯) (女の子の部屋に入るなんて初めてだな)
ガチャ
男(唯)「おじゃましまーす」
男(唯)「う……なんでこんなに明るいの……。いい匂いするし」
男(唯)「しばらくはゲーム……いや、そんなんないな」
男(唯)「ぱ、パソコンもないのか!?……普段どんな生活してんだよ……」
死神「よお、暇か?」
男(唯)「う、うわああ」
死神「おい……俺だよ……」
男(唯)「な、なんだ、死神か……って、俺まだ死んでないよな?」
死神「死んでねえよ、風邪すら引いてねえだろ」
58: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 20:58:36.40 ID:huFngvXio
男(唯)「ああ……引いたことにされてるけどな。で、何の用だよ」
死神「別に用なんてねえよ。ただな……」
男(唯)「?」
死神「女の子の部屋っていいな」
男(唯)「……は?」
死神「綺麗だし、明るいし。お前の部屋は真っ暗だっただろ?」
男(唯)「……そんだけかよ……」
男(唯) (死神のくせに随分俗っぽいな……)
死神「まあ、そんなところだ……この世界は上手くやれそうか?」
男(唯)「バトル物じゃねえし、そう簡単に死なない。それだけで今までよりは格段に楽だな」
死神「まあ、そういう感想だとは思ったさ。あとは……コミュ症をどうにかしねえとな」
男(唯)「や、やかましい!」
59: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:01:11.58 ID:huFngvXio
死神「……お前、ずいぶん明るくなったな」
男(唯)「……」
死神「そんじゃ、またな」
男(唯) (……最近悲しんだり喜んだり忙しいからな、自分でもよく分かんねえよ)
憂『お姉ちゃーん!ご飯できたよー!』
男(唯)「……飯食べるか」
60: 以下、
事故や不治の病でも無い限りこの世界が正解か?
61: 以下、
この場合女性として生きていく覚悟をしなきゃならないけどな
62: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:05:05.19 ID:huFngvXio
―――食卓
憂「ホントに大丈夫なの?」
男(唯)「あ、ああ、大丈夫だよ」
男(唯) (相手は肉親、可愛くても肉親だ!怖くない!)
男(唯)「う、憂のほうこそ、迷惑かけて悪かったな」
憂「私?私は全然いいよ!」
男(唯)「ありがとう」
憂「……今日のお姉ちゃん、いつもと違うね」
男(唯)「そ、そうか?」
憂「なんだか、お父さんみたいだよ?」
男(唯)「そんなことないよぉ?」
憂「でもお姉ちゃんが元気ならそれでいいよ!」
男(唯) (なんて出来た妹なんだ)
63: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:10:46.38 ID:huFngvXio
?????????????
男(唯)「ごちそうさま。美味しかったよ」
憂「お粗末さまでした……お茶でも飲む?」
男(唯)「ああ、頂く」
憂「なんか、ホントにお父さんみたいだね」
男(唯)「……」
―――――――――――――――――――――――――――
―――唯の部屋
男(唯)「ふう、腹いっぱいだ。こんなにちゃんと飯食ったの何年ぶりだろうな」
男(唯)「今日は唯らしく、ゴロゴロするか!」
男(唯) ゴロゴロゴロゴロ
憂『お姉ちゃん、お風呂沸いたよ!』
男(唯)『すぐ入るよー!』
男(唯) 「……あ」
64: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:13:59.39 ID:huFngvXio
男(唯) (俺……女の子の体じゃないか!)
男(唯) (いやしかし、これからこの世界で生活していくためにはいつか覚悟を決めなくてはならん)
男(唯)「……入るか……」
――――風呂場
男(唯)「……唯ちゃん!ゴメン!」ヌギ
男(唯)「……」
男(唯)「……/////」
男(唯)「生身の女の子の体なんて初めてだ」
男(唯)「でも、エロい気分にはならないな」
男(唯)「だいたい、そんなこと考えるのは失礼だな、うん」
憂「どうかしたの?」
男(唯)「い、いや!なんでもないよ!」
65: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:16:55.60 ID:huFngvXio
チャポン
男(唯) (いい湯だな……風呂にも入ってなかったからな……)
男(唯) (この世界に来て、久しぶりのこと多すぎじゃないか……?)
男(唯) (どんだけ不摂生な生活してたか歴然だな)
?????????????????????????????????
????????????????????
????????
??
?
66: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:20:15.19 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
――――次の日 朝
チュンチュン
男(唯)「……そうか、唯ちゃんになったんだっけ」
男(唯)「学校行くか!」
―――――――――――――――――――――――――――
――――学校
律「唯!風邪は大丈夫なのか?」
男(唯)「お陰様で、もう……平気だよ」
律「そうか、心配してたんだぞ?」
澪「今日は昨日みたいに赤くも無いしな、ちょっと静かだけど大丈夫みたいだな」
男(唯)「心配かけてすまんかった、いや、ごめんね」
67: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:26:01.43 ID:huFngvXio
――昼
男(唯) (やっと授業終わった……こんな長かったっけ)
男(唯) (内容は知ってることばっかりだったけど、疲れた……)
澪「唯、お昼にしよう」
男(唯)「あ、うん」
???????????????
紬「それでね、そこのケーキがすごく美味しかったの」
澪「それは食べてみたいな。唯もケーキ好きだもんな!」
男(唯)「う、うん」
澪「……やっぱり体調悪いのか?」
男(唯)「……」
男(唯) (……これ以上みんなに心配かけてどうするんだ……)
男(唯) (俺がコミュ症ってだけでみんなに迷惑かけてるんだよな)
68: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:29:48.86 ID:huFngvXio
男(唯)「……大丈夫だよ!」ニコッ
澪「そ、そうか?」
男(唯)「おれ、じゃなかった……私もそこのケーキ食べてみたい!」
律「じゃあ、明日休みだし、みんなで行こうぜ!」
澪「梓も誘わないとな」
男(唯)「ほ、放課後にみんなで計画しよっか!」
律「……いつも遅れてくる唯が……計画って」
澪「だんだん憂ちゃんに似てきたな」
男(唯)「そ、そうかな?あははw」
男(唯) (……話してみると意外に大丈夫なもんだな)
男(唯) (それに、みんないい子だな)
69: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:32:47.13 ID:huFngvXio
――――放課後
梓「唯先輩、大丈夫ですか?」
男(唯)「うん、大丈夫だよ!」
梓「よかった……」
律「それでさ、明日、みんなでケーキ食べに行こうって」
???????????????????????
?????????
??
?
70: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:36:45.94 ID:huFngvXio
―――自宅
男(唯)「た、ただいまー!」
憂「お姉ちゃん、お帰りー!」
男(唯)「もう体調は大丈夫だからな!」
憂「うん、それならよかったよ」
男(唯)「そ、それじゃあ」
憂「うん、夕飯できたら呼ぶね」
―――唯の部屋
男(唯)「はぁ??なんとか一日終わった……」
男(唯)「さすがに、一日中女の子と普通に会話するのは疲れる……」
死神「ずいぶん慣れたようだな」
男(唯)「……死神か」
死神「今日は女の子と普通に話してたじゃないか」
男(唯)「だいぶ……慣れたってことでいいのかなぁ……」
71: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 21:43:08.26 ID:huFngvXio
死神「それはいいことだな……まあ、この世界がお前には一番合ってるんだろうよ」
男(唯)「多分そうだろうな。平和で、のんびりしてて」
死神「まあ、今までよりは楽しいだろう、存分に楽しめよ」
男(唯)「そうさせてももらうよ」
―――――――――――――――――――――――――――
―――夕食終了
男(唯)「ごちそうさま、今日も美味しかったよ」
憂「うん、ありがとう……お風呂沸かすね」
男(唯)「あ、俺が沸かすよ」
憂「いいよーお姉ちゃんは休んでて」
男(唯)「夕飯は毎日作ってくれてるし、それくらいやるよ」
憂「……じゃあ……今日だけお願いしようかな?」
男(唯)「おう!」
憂「……」
72: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:10:11.14 ID:huFngvXio
――風呂
男(唯)「やっぱり自分で沸かすと気分よく入れるな」
男(唯)「他のことも……手伝わないとな」
男(唯) (俺、今まで家族に何もしてこなかった)
男(唯) (食っちゃ寝のニート生活、親はもう呆れて文句も言わなかった)
男(唯) (恩返しの対象は違うかもしれないけど、憂ちゃんに何かしてあげないとな)
73: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:13:05.52 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
―――次の日 駅前
律「おっはよー!って、もう唯がいる!?」
紬「りっちゃんが最後だよー」
澪「唯は今日、一番最初に着てたぞ」
男(唯)「えへへ」
―――喫茶店
律「噂通り美味しいなぁ!」
梓「……ホントですね」
男(唯)「美味しいね」
紬「喜んでもらえてよかったー!」
74: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:16:32.00 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
男(唯) (その後も、服を見たり、初めてプリクラを撮ったり、とにかく楽しい時間を過ごした)
―――――――――――――――――――――――――――
―――夕方
澪「もうだいぶ暗くなってきちゃったな」
梓「今日はそろそろお開きですかね?」
律「そうするか!」
紬「じゃあ、また月曜日ねー」
男(唯)「うん!またね!」
律「澪は一緒に帰ろうな」
澪「そうだな」
75: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:18:51.58 ID:huFngvXio
男(唯)「みんな行っちゃったか……」
男(唯) (あれ、誰かが看板の裏からこっち見てる……)
男(唯) (誰だろう、他の子の知り合いかな?)
男(唯) (あ……いっちゃった)
―――――――――――――――――――――――――――
―――自宅
男(唯) 「ただいまー!」
憂「おかえり、お姉ちゃん!今日は楽しかった?」
男(唯) 「うん、楽しかったよ」
憂「それじゃあ、ご飯にするね」
男(唯) 「ありがとう」
76: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:34:29.30 ID:huFngvXio
――夕食後
男(唯)「ふぅ、いつも通り、美味しかったよ」
憂「お粗末さまでした」
男(唯)「……今日も、風呂は私が沸かすから」
憂「……」
男(唯)「……憂?」
憂「ねえ?」
男(唯)「?」
憂「あなた、ホントにお姉ちゃんなの?」
77: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:38:35.79 ID:huFngvXio
男(唯)「……えと」
憂「最近、お姉ちゃんおかしいよ……まるで、違う人みたい……」
男(唯)「……」
憂「お姉ちゃんはもっと私に甘えるし、頼りないし……こんなの、私の知ってるお姉ちゃんじゃないよ……」
男(唯)「なあ、憂」
憂「……変なこと言ってごめんね。おかしいのは私の方だね」
タタッ
男(唯) (行っちまった……)
男(唯) (やっぱ、妹にはわかるんだな……違いが)
78: 以下、
さすが憂ちゃん
最強のシスコンだけあるわ
79: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:43:37.91 ID:huFngvXio
――風呂
男(唯)「結局俺が風呂沸かしたけど、よかったのかな…」
男(唯) (この姉妹は、姉が妹に甘える縮図で動いてるんだよな)
男(唯) (憂は姉に甘えられることが嬉しいんだろうな……)
男(唯) (どうしたもんか……)
――リビング
男(唯) (憂が、座ってる)
男(唯) 「う、憂」
憂「……ごめんね、私お風呂入るから」
男(唯) 「ああ、わかったよ」
憂「……」タタッ
男(唯) 「はぁ……」
80: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:46:47.39 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
――次の日 朝 リビング
男(唯)「あれ、憂がいない……置き手紙?」
今日は日直なので先に行きます
パンは焼いておいたので食べてください
男(唯)「……」
――学校
律「…ぃ」
律「お?い!しっかりしろ?唯?」
男(唯)「あ、り、りっちゃん」
律「どうした?そんなボーっとして」
男(唯)「あはは、いつものことだよ?」
律「それもそっか」
81: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:49:34.35 ID:huFngvXio
律「もう昼休みだぞ?」
男(唯)「うん、ご飯食べようね」
―――――――――――――――――――――――――――
―――放課後 帰宅路
男(唯) (憂のこと考えてたら、もう学校終わっちゃった)
男(唯) (帰ったら憂とどんな顔で会えばいいんだろうな……)
―――自宅
男(唯)「た、ただいまー」
憂「おかえり、お姉ちゃん」
男(唯)「その……昨日はごめんね」
憂「え?お姉ちゃんが謝ることないよ、おかしいのは……きっと私の方だから」
男(唯)「……」
憂「それじゃ、夕飯にするね」
男(唯)「……うん」
82: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:53:02.03 ID:huFngvXio
―――夕食 食卓
男(唯)「……」
憂「……」
男(唯)「……今日はパスタなんだね」
憂「……そうだよ」
男(唯)「今日も美味しいよ」
憂「……ありがとう」
男(唯)「憂」
憂「なに?お姉ちゃん」
男(唯)「……お父さんもお母さんもあんまり家にいないけどさ、寂しくない?」
憂「……そんなことないよ。お姉ちゃんがいるから」
男(唯)「……」
憂「……お姉ちゃん……」
83: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:57:30.56 ID:huFngvXio
男(唯)「憂、私、ちょっと理由があって、前までの私とはちょっと違うかもしれない」
憂「……」
男(唯)「でも、私にとって、憂は大切な家族だから」
憂「……お姉ちゃん」
男(唯)「しばらくは迷惑掛けるかもしれないけど、頼むよ」
憂「……ねえ、お姉ちゃん?」
男(唯)「なに?」
憂「……いつもみたいにギューってしてよ」
男(唯)「……うん、わかったよ……こっちにおいで」
憂「うん」
ギュッー
男(唯)「痛くない?」
憂「ううん、大丈夫。あったかい」
男(唯)「そっか……」
84: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 22:58:24.78 ID:huFngvXio
憂「……ごめんね、変なこと言って」
男(唯)「大丈夫だよ」
憂「……それじゃあ、お風呂沸かしてくるね」
男(唯)「……お願い」
―――――――――――――――――――――――――――
85: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:01:51.33 ID:huFngvXio
―――唯の部屋
男(唯) (あれでよかったのかな……)
死神「あれで良かったんじゃないのか?」
男(唯)「……いつからいたのさ」
死神「ついさっきだ」
男(唯)「……やっぱり主人公になるのって難しいね」
死神「そうだろうな」
男(唯)「ただ生き延びて行くとか、死なないとか、そんな簡単なことばかりじゃないよね」
死神「……この世界もお前には合わないのか」
男(唯)「いや、そんなことはないよ。私は唯で生きていく」
死神「……私、ね。まあ、楽しみに見てるさ」
男(唯)「そういえば、この前みんなでケーキ食べに行った時、影からみてた?」
死神「そんなことしねえよ、それに消えた状態で十分見えるからな」
男(唯)「……そうだよね」
86: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:05:52.07 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
それからの日々、男は唯として順調に生活した
けいおん部の最後のライブは大成功、大学の進学も決まった
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
律「……ついに卒業かぁ……」
唯「そうだね、でも楽しかったね?」
紬「大学もみんな一緒にいけるなんて思わなかったよ」
澪「……」ガクガク
律「澪?」
澪「……」ガクガク
律「どうしたんだよ?」
澪「……こ、これが、今朝、ポストに……」
87: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:10:04.85 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
僕だけの澪ちゃんへ
けいおん部での演奏、とてもよかったよ
今度、僕だけのための澪ちゃんの演奏が聴きたいな
いつも見てます
―――――――――――――――――――――――――――
律「……」
唯「なにこれ……」
律「気持ち悪いな」
紬「これ、警察に届け出たほうがいいんじゃないの?」
澪「……やっぱりそうだよな」ガクガク
唯「今日、帰りに警察署に寄って行こう」
90: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:15:36.08 ID:huFngvXio
――次の日
澪「……またポストに……」ガクガク
―――――――――――――――――――――――――――
僕だけの澪ちゃんへ
どうして警察なんかに行ったの?
僕のこと嫌いなの?
僕はこんなに好きなのに
どうしてわかってくれないの?
ねえ、なんで?どうして?
僕は永遠に、君を見てます
―――――――――――――――――――――――――――
律「き、気持ち悪い……」
澪「もう、怖くて怖くて……」ガタガタ
唯「今日から帰りはみんなで澪ちゃんを家まで送って行くことにしよう」
律「ああ、それがいい」
92: 以下、
嫌な未来が見える……
93: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:21:34.34 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
それからしばらく、新しい手紙は無かった
澪ちゃんもすっかり元気になって、私達はいよいよ卒業の日を迎えた
―――――――――――――――――――――――――――
唯「もう、澪ちゃん泣きすぎだよ」
澪「だって、卒業したくないんだもん」シクシク
律「でも私達みんな大学同じだぜ?」
澪「でも、梓たちにはなかなか会えなくなるし……」
梓「大丈夫ですよ!先輩!私達遊びに行きますし、来てくださいよ」
唯「うん、またみんな会えるよ!」
紬「……最後にみんなで旅行に行かない?」
律「……い、いいね、さすがムギ、いいこと思いつくね」
唯「そうだね、それじゃあ、私が計画建てるよー」
律「それじゃあ心配……ってことももうないもんな」
94: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:26:57.39 ID:huFngvXio
澪「ははっ、そうだな、もう唯はしっかり者の唯だもんな」
唯「えへへ///」
―――自宅
唯「えへへ?旅行楽しみだなぁ?」
憂「どこに行くの?」
唯「ん?まだ決めてない?。でもね、一緒にいく人は決めてるよ!」
唯「澪ちゃんでしょ、りっちゃんでしょ、むぎちゃんにあずにゃんも!」
唯「あとはのどかちゃんでしょ、さわちゃん先生も一緒に行きたいしー純ちゃんも一緒にいきたい!」
唯「あとはねー、憂も一緒に行こうよ!」
憂「わ、私も行っていいの?」
唯「もちろんだよ?」
憂「嬉しい!じゃあ、一緒に計画しよっお姉ちゃん!」
???????????????????????????
????????????????
???
95: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:32:25.02 ID:huFngvXio
―――旅行当日
律「まさか北海道に行くことになるとはねぇ」
澪「唯がこんなにしっかり計画してくれて助かったよ」
梓「凄いです!先輩!」
唯「えへへ?////」
純「ホントに迷惑じゃなかったですか?」
憂「けいおん部水入らずのほうが……」
律「いいのいいの!大勢居たほうが楽しいし、何より唯が決めたことだからな」
さわこ先生「まさかあたしまで呼ばれるとはね……」
唯「それじゃあ、空港までは電車だから、行こう!」
――駅
唯「澪ちゃん、忘れ物してない?」
澪「まさか、そんなセリフ唯から言われるなんてなぁ……ダイジョブだぞ」
唯「そっか?よかった」
96: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:35:01.25 ID:huFngvXio
―――空港
律「ついたな」
唯「飛行機の時間まであと1時間あるから、何かしよっか」
澪「お土産でも見に行かないか?」
唯「いいね!」
梓「こっちのお土産みてどうするんですか……」
唯「でも楽しいじゃん?」
唯「……あれ」
律「唯?どうかしたのか?」
唯「いや、今だれかがこっち見てた気がして」
律「?気のせいじゃないのか?」
唯「そ、そうだよね!」
律「ほら、置いてくぞ!」
唯「あぁ、待ってよりっちゃ?ん」
97: 以下、
男は完全に唯になってるな
98: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:39:03.37 ID:huFngvXio
律「そろそろ飛行機の時間だな、戻ろうぜ」
唯「そうだね」
―――空港 受付
さわこ先生「それじゃあ、私、受付してくるから、みんなは待っててね」
梓「楽しみですね、北海道」
唯「そうだね!」
梓「……あ、あの……」
唯「どうしたの?」
梓「さっきから気になってたんですけど、あそこの男の人、さっきからこっち見てませんか?」
唯「……実は私もそう思ってたんだ……」
梓「ちょっと、怖いんですけど……」
唯「……きっと気のせいだよ」
梓「……」
99: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:42:10.48 ID:huFngvXio
―――――――――――――――――――――――――――
唯「さあ、行こうか!」
澪「ああ、置いていくな」
???「ねえ」
澪「……私?」
???「そうだよ、覚えてないの?」
澪「……誰……?」
唯「どうしたの?澪ちゃん?」
???「ぼくはこんなに君のことが好きなのに」
澪「……え……?」
100: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:44:17.07 ID:huFngvXio
???「そっか、覚えてないんだ」
???「僕のことなんて、どうでもいいんだね」
???「わかったよ……」
???「君を殺して――――――僕も死ぬ――――――」
澪「え?」
???「死ねェェェェェェぇ!!!!」
唯「澪ちゃん!危ない!!!」
――――――――ザシュッ
101: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:46:50.93 ID:huFngvXio
律「……え?」
澪「……唯……?」
ポタッ……ポタッ……
唯「……くふっ……」
???「ハァハァハァハァ」
澪「ち、血が……きゃああああああああああああ」
唯「……うっ……」
???「ハァ……お前……離せ!」
唯「……は、離さない……」
澪「誰か!誰か!!!!」
102: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:56:28.09 ID:huFngvXio
律「おい!誰か!!」
唯「……絶対に離さない……」
???「ハァ……テメエなんか殺しても意味ねえんだよ!」
唯「……みんなは……私が守るんだ」
さわこ先生「誰か!!!警察と!救急車を!!」
唯「……ねえ、みんなを傷つけないで……」
???「う、うるせえ!お前に何がわかる……!」
唯「ねえ、お願い……グッ」
???「な、なんでお前、離さないなんだよ……気持ち悪いよ……」
103: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/15(日) 23:59:20.28 ID:huFngvXio
梓「こっちです」
警察「おい、なんてことを!」
???「うわあああ離せぇえええええ」
警察「至急!女の子に手当を!」
104: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:00:52.38 ID:fEFBIvWeo
唯「……」
憂「お姉ちゃん!!」
唯「……う、うい……」
憂「お姉ちゃん!しっかりして!!」
唯「……うい……ごめんね、ずっと変なお姉ちゃんで……」
憂「そんなことない!私のお姉ちゃんはお姉ちゃんだけだよ!」
唯「……う…い……ありがとう……」
憂「だめ、お姉ちゃん!!」
唯「……もし死んじゃったら1人になっちゃう……でも、ずっと一緒だから……」
憂「そんなこと言わないで!!ねえ!」
唯(あぁ……意識が遠のいていく……)
唯(……死ぬの嫌だ……死にたくない……)
唯(……憂を1人にはできないよ……)
105: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:02:25.14 ID:fEFBIvWeo
澪「唯が……あたしのせいで……」
律「おい!唯!しっかりしろ!!」
紬「唯ちゃん!!」
唯(……みんな……)
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――
―――――
――

107: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:03:36.74 ID:fEFBIvWeo

――――
―――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
男「……」
男「……」
男「……うっ……」
男「うわぁぁあああぁぁぁぁぁあぁ」
―――――――――――――――――――――――――――
108: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:06:33.28 ID:fEFBIvWeo
男「……憂……」
男「みんなぁ……」
男「……」
死神「……」
男「……どうすればよかったのかな」
死神「さあな、分からんよ」
男「……」
男「……憂を、1人にしてしまった……」
男「もう、戻りたくても戻れないんだ……」
死神「そうだな」
男「俺は……死んだんだな」
109: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:09:06.32 ID:fEFBIvWeo
死神「お前は例のごとく死んでしまった。しかし」
男「……」
死神「……お前は、立派に主人公だった」
男「……」
死神「……転生は続く、何度でもな」
男「……ああ、わかってる。ただ……」
男「出来ることなら少しばかり、このまま放っておいてくれ」
死神「わかった、1時間ほど時間をやる」
男「……うっ……」
男「う……っうう……」
110: 以下、
マジかよ…
111: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:19:44.34 ID:fEFBIvWeo
―――――――――――――――――――――――――――
男は1時間、ひたすらに泣いた
幸せだった日々を思い出し
楽しかったライブを思い出し
そして―――残してしまった憂を思い出して―――
―――――――――――――――――――――――――――
死神「……気は済んだか?」
男「……ああ」
死神「……どうだ」
男「……俺は、死んだことに後悔はしてない。ただそれだけだ」
死神「ほぉ、そうかい……」
男「ああ……」
112: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:21:19.20 ID:fEFBIvWeo
死神「転生は続く、どこまでもな」
男「次の世界はどうなんだ」
死神「そうだな……ひみつ道具ってところだろうか」
男「……そこまで言うんならもうドラえもんって言えばいいのに」
死神「それじゃあな、頑張れよ」
――
―――――――
――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
113: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:23:59.97 ID:fEFBIvWeo
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――
―――――
――
男「……」
死神「……えらく早いじゃないか」
男「……まあ、開始早々に死にましたから」
死神「ドラえもんで死ぬってどういうことだよ……」
男「転生してしばらくしたらアメリカでテロが起こってな」
男「どこでもドアでそこまで行って、人質100人ほど開放したんだが、撃たれて死んだ」
死神「……」
死神「……お前、死ぬために生きてないか?」
男「いや、そんなことはない。アレがひみつ道具の正しい使い道さ」
死神「……」
114: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:24:52.71 ID:fEFBIvWeo
男「さあ、次の世界を教えてくれよ」
死神「……切り替え早いな」
男「ほれ、早く」
死神「今度はな……」
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
115: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:25:56.05 ID:fEFBIvWeo
―――――――――――――――――――――――――――
それから男は何度と無く転生を繰り返した
時には誰かをかばい、誰かを助け、人のために尽くした
―――――――――――――――――――――――――――
116: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:27:37.15 ID:fEFBIvWeo
男「……次」
死神「ノーヒント」
男「構わん」
死神「じゃあな……」
男「……」
死神「……」
男「……世界を移してくれよ」
死神「まあ、それはそうなんだがな」
男「どうした」
死神「久しぶりに話でもしようと思ってな」
男「……なんだよ、急に改まって」
117: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:30:42.35 ID:fEFBIvWeo
死神「……俺とお前はこれで会うのは最後かもしれない」
男「どういうことだよ」
死神「次でお前は物語の主人公になれると思うからだ」
男「なんだ?簡単な話なのか?日常もの?」
死神「ん?」
男「日常ものも何度もやったが、結局は死んだぞ?」
死神「それはお前が登場人物をかばい過ぎなんだろう」
男「……否定はしないが、次もそうなんじゃねえの?」
死神「……どうかな」
男「……はっきりしねえな」
死神「……なににせよ」
死神「今まで楽しかったぞ、男」
男「なんだよ」
死神「……お前はまるで別人だ」
118: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:33:33.50 ID:fEFBIvWeo
男「別人って……」
死神「覚えているか、はじめのSAOの世界を」
男「……ありゃ酷かったな」
死神「そして艦これの世界」
男「……いまから考えりゃ、職務放棄だよな」
死神「そして、お前の一番の成長に繋がったであろう、けいおん!の世界」
男「……」
死神「……お前はもう、昔のヒキニートなんかじゃない。それだけは俺が保証してやるよ」
男「死神の保証ねぇ」
死神「……それじゃあ、ホントのホントにお別れだ」
男「へっ、また会うに100ドルかけてやるよ」
死神「……じゃあな」
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
119: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:35:40.90 ID:fEFBIvWeo
―――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――
男「……ここはどこだ」
男「真っ暗で何も見えないな」
男「……電気を……」
パチッ!
男「うわ!汚ねぇ……この主人公散らかし過ぎだろ……」
男「まずは掃除からだな」
男「……掃除機ねえじゃん、どっかから調達してくるか」
120: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:38:14.10 ID:fEFBIvWeo
ガチャ
男「あ?飯置いてある、なんで部屋の前なんかに」
男「……カレーか、あとでチンして食べるとしよう」
男「掃除機……そーじきー、お、あるじゃん」
???「あ、あんた、どうしたの?」
男「え?あ、えっと、お母さんかな?」
???「え……お母さん……?」
男「え?違った?」
母「いや、そうだけど、そ、掃除機なんてどうするのよ?」
男「……掃除するに決まってるじゃないですか」
母「……」
男「……もう行くよ?」
122: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:41:36.78 ID:fEFBIvWeo
男「さて、部屋に戻ってきたわけだけど……」
男「こいつ、ソードアートオンライン好きすぎだろ……」
男「部屋中ポスターだらけじゃん……」
男「あの世界、今行ったら上手くやれるかもな……もう無理だけど」
掃除機「グイィィィィーン」
―――――――――――――――――――――――――――
男「だいぶ綺麗になったな」
母「……ねえ」
男「あぁ、お母さん」
母「ど、どうしちゃったの?」
男「え?掃除したんだけど……あ、あとさっきのカレー、美味かったよ」
母「……うっ……」
男「え?ど、どうしたんだよ」
123: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:44:46.87 ID:fEFBIvWeo
男「それにしても、この人……どっかで見たことあるな……」
男「どこだっけ……もっと、ずっと前から知ってた気がする……」
男「……」
男「……はは、そういうことね」
男「……これもまた、一つの物語だって言うのなら」
――――楽しむとしようか
―――――――――物語の主人公として
124: ◆JgI7zsPgmmwD 2015/02/16(月) 00:45:29.96 ID:fEFBIvWeo
おわり
126: 以下、

いい終わり方でウルッときた………本当に乙
134: 以下、
うおー、普通にええ話やー!
137: 以下、
面白かったです。
次回作楽しみにしてます。
136: 以下、
saoかと思ったら艦これ、だと思ったらけいおんだった
盛大に乙
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佐天「またレイプされた…」初春「佐天さんも大変ですね」黒髪美少女のレベル0が性的過ぎてヤバイ
佐天「すごいテニスが出来る能力かぁ」間違いなく攻撃的な能力だなぁ
浜面「女の子になれる能力かぁ」アイテムで性別逆転して……
オーキド「ここに3人の女性がおるじゃろ?」 レッド「は?」僕はナツメちゃん!!
【※ネタバレ注意】エレン「同期にホモとレズしか居ない……」確かに
ボーボボ「黒の騎士団入団希望のボーボボでぇす!!」ゼロ「ほう?」死ねやぁ!!!!!
桐乃「そうです!私はブラコンの変態ヤローです!」きゃわわ!!!!!!!
岡部「紅莉栖をひたすら愛で続けたらどうなるか」うわぁぁああぁ!!(AA略
クリリン「やっぱりオレも、サイヤ人の子供欲しいな・・・」スレタイのインパクトェ……
ゆうしゃ「くらえー!まおー!!」魔王「くはははは!!」ゆうしゃちゃん!!!!
俺「グヘヘヘ……」 女騎士「早くこの手錠を外せ!」お○んぽなんかには絶対負けない!
鍛冶師「今日中に仕上げるぞ」弟子「はい」雰囲気が良いSS
「ついに地球はウリ達の物ニダー」ニダニダ
みんなのいちおし!SS
よく耳にするとか、印象的なSS集ダンテ「学園都市か」"楽しすぎて狂っちまいそうだ!"
一方通行「なンでも屋さンでェす」可愛い一方通行をたくさん見よう
インデックス「ご飯くれるとうれしいな」一方通行「あァ?」"一方禁書"凄まじいクオリティ
フレンダ「麦野は今、恋をしているんだね」通称"麦恋"、有名なSS
キャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」珍しい魔術側メイン、見るといーの!
垣根「初春飾利…かぁ…」新ジャンル定温物質ウヒョオオ!!
美琴「……レベル5になった時の話ねえ………どうだったかしら」御坂美琴のレベル5に至る努力の経緯
上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」ストレートに上食。読めて良かった
一方通行「もっと面白い事してモリモリ盛り上がろォぜ」こんなキャラが強い作者は初めて見た
美琴「週末は アイツの部屋で しっぽりと」超かみことを見てみんなで悶えましょう
ミサカ「たまにはMNWを使って親孝行しようぜ」御坂美琴のDNAは究極に可愛くて凄い
番外個体「  」番外通行SSの原点かな?
佐天「対象のアナルを敏感にする能力か……」ス、スタイリッシュアクションだった!
麦野「どうにかして浜面と付き合いたい」レベル5で楽しくやっていく
ミサカ「俺らのこと見分けつく奴なんていんの?」蒼の伝道師によるドタバタラブコメディ
一方通行「あァ!? 意味分からねェことほざいてンじゃねェ!!」黄泉川ァアアアアアアアアアア!!
さやか「さやかちゃんイージーモード」オナ禁中のリビドーで書かれた傑作
まどかパパ「百合少女はいいものだ……」君の心は百合ントロピーを凌駕した!
澪「徘徊後ティータイム」静かな夜の雰囲気が癖になるよね
とある暗部の軽音少女(バンドガールズ)【禁書×けいおん!】舞台は禁書、主役は放課後ティータイム
ルカ子「きょ、凶真さん……白いおしっこが出たんです」岡部「」これは無理だろ(抗う事が)
岡部「フゥーハッハッハッハ!」 しんのすけ「わっはっはっはっは!」ゲェーッハッハッハッハ!
紅莉栖「とある助手の1日ヽ(*゚д゚)ノ 」全編AAで構成。か、可愛い……
岡部「まゆりいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」SUGEEEEEEEEEEEEEEEEE!!
遊星「またD-ホイールでオナニーしてしまった」……サティスファクション!!
遊星「どんなカードにも使い方はあるんだ」龍亞「本当に?」パワーカードだけがデュエルじゃないさ
ヲタ「初音ミクを嫁にしてみた」ただでさえ天使のミクが感情という翼を
アカギ「ククク・・・残念、きあいパンチだ」小僧・・・!
クラウド「……臭かったんだ」ライトニングさんのことかああああ!!
ハーマイオニー「大理石で柔道はマジやばい」ビターンビターン!wwwww
僧侶「ひのきのぼう……?」話題作
勇者「旅の間の性欲処理ってどうしたらいいんだろ……」いつまでも 使える 読めるSS
肛門「あの子だけずるい・・・・・・・・・・」まさにVIPの天才って感じだった
男「男同士の語らいでもしようじゃないか」女「何故私とするのだ」壁ドンが木霊するSS
ゾンビ「おおおおお・・・お?あれ?アレ?人間いなくね?」読み返したくなるほどの良作
犬「やべえwwwwwwなにあいつwwww」ライオン「……」面白いしかっこいいし可愛いし!
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電子の海から
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