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「765プロ事務所のとある日常」


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1:
世にも奇妙な物語風に書きました。
あの雰囲気が苦手な方はプラウザバックおなしゃす。
2:
タ〇リ「自分にとって当たり前だと思っていたことが他人にとっては、あり得ないことだった」
タ〇リ「――なんていう体験をしたことはありませんか?」
タ〇リ「私はそれでよく、カミさんと喧嘩になることがあります」
タ〇リ「我々はこの社会において、各々の集合体に属し、その中で日々、日常を過ごしています」
タ〇リ「しかし、日常という言葉は非常に単純ですが、内容を比較してみると差異が多々見受けられるものです」
タ〇リ「……もし、様々な日常風景を覗くことができたら面白いとは思いませんか?」
タ〇リ「もしかしたら、その中にはあなたにとって、日常という名の奇妙な物語があるかもしれません」
タ〇リ「おや……噂をすれば、こちらの日常風景からは奇妙な感じがします」
タ〇リ「どうですか? 皆さんもご一緒に……覗いてみませんか?」
3:
「765プロ事務所のとある日常」
4:
― 765プロ事務所 ―
ガチャ
春香「おはようございまーす!」
雪歩「あっ、春香ちゃんおはよう」
春香「おはよう雪歩。……くんくん。なんだか給湯室から美味しそうな匂いがする」
雪歩「ふふっ。実は伊織ちゃんがみんなに、おいしいスイーツ買ってきてくれたんだ」
春香「そうなんだ! 私も今日クッキー焼いてきたから、よかったみんなで食べて」
雪歩「ありがとう春香ちゃん! 真ちゃんたちも来てるよ」
雪歩「みんなの分のお茶入れてるから、春香ちゃんも休憩所のソファーで待ってて」
春香「うん、わかった」
5:
春香「おはよー、みんな!」
亜美「あっ! はるるん、おはおは?」
真美「おはよー、はるるん!」
真「おはよう春香。いつもより、ちょっと遅かったんじゃない?」
春香「えへへ……実はいつもの電車に乗り遅れちゃって」
伊織「ちょっとー、弛んでるんじゃないの?」
春香「ち、違うよ! 今日はいつもよりHRが終わるの遅かったから……」
伊織「はいはい。それにしてもいいタイミングで来たじゃない?」
春香「え? あーうん、さっき雪歩に聞いたよ。ありがとう伊織」
伊織「べ、別に私が食べたかったから買ってきただけよ。あんたたちの分はそのついで!」
7:
春香「ふふっ。私も今日はクッキー焼いてきたらみんなで食べよう」
真「ホント!? へへっ、やーりぃ! 春香が焼いたクッキー大好きなんだ」
春香「ありがと! はい、それじゃこれがみんなの分! こっちは……」チラッ
伊織「……あいつなら今、律子とライブの打ち合わせしてるわよ」
春香「えっ!? あっうん。そ、そうなんだー」
亜美・真美「んっふっふ?」
春香「な、何かな亜美、真美? 私の顔に何か付いてるかな?」
亜美「はるるんのためにここは?恋のきゅーぴっと″こと、双海姉妹がひと肌ぬぎぬぎしますか!」
真美「おーけー亜美! はるるん、ちょっと待っててね!」
春香「あっ、ちょっと二人とも!」
8:
律子「――という感じで企画書をまとめてみたんですけど、どうでしょうか? プロデューサーの意見も聞いてみたいので――」
亜美「ねぇねぇ兄ちゃん! こないだの続きしようよー」
律子「あ、こら! ちょっと亜美!」
真美「あー! 亜美ずる?い! 真美も兄ちゃんに抱き付いちゃう!」
亜美「んっふっふ?。まみ?、顔が赤いよ?」
真美「そ、そんなことないもん!///」
小鳥(いいいいったい、何の続きをするつもりなのかしら!?)
9:
律子「あんたたち、いい加減にしなさい」
亜美・真美「あいたっ!」
律子「今、大事な話をしてるんだから、あっち行ってなさいよ!」
亜美「ぶーぶー! だって兄ちゃん、前に亜美たちと一緒にゲームやるって約束したのに全然遊んでくれないんだもん!」
真美「そーだそーだ!」
小鳥(いいいいったい、どんなプレイするつもりなのかしら!? ……と、妄想はここまでにして)
10:
律子「仕方がないでしょ? 今は今度行う定例ライブの準備で忙しいんだから」
小鳥「まぁまぁ律子さん。結構長い間、打ち合わせしてましたから私たちも少し休憩しませんか?」
小鳥「それに美味しいスイーツもあるみたいですし……ねぇ? 春香ちゃん」
春香「うぇ!? あっ、はい!」
春香「あの、私もクッキー焼いてきたのでよかったらプロデューサーさんたちもどうぞ!」
小鳥「ふふっ。よかったですね、プロデューサーさん」
律子「もう……鼻の下、伸ばしすぎなんだから」ボソッ
11:
雪歩「おまたせしました。プロデューサーさんたちの分のお茶も入れておきました」
小鳥「いつもありがとう、雪歩ちゃん」
雪歩「いえ……私、これくらいしかみんなのお役に立てることがないので」
雪歩「それに、みんなに美味しいって言ってもらえるのがすごく嬉しいから」
春香「うんうん、わかるよその気持ち」
真「春香や雪歩のいいところなんていっぱいあるよ?」
真「それに、春香が作るお菓子や雪歩が入れてくれるお茶はお世辞抜きに、本当に美味しいし……」
真「そうですよね、プロデューサー?」
雪歩「そ、そんな真ちゃん/// プロデューサーさんまで……ありがとうございます///」
12:
伊織「――で、あんたたちは結局、ただ仕事の邪魔をして律子に怒られただけじゃないの……」ボソッ
亜美「うーん……でも、結果オーライだよね、真美?」ボソッ
真美「えっ!? う、うーん。どうかなー?///」ボソッ
律子「何こそこそと話してるのかしら??」
真美「うわわ?/// 律っちゃんには関係ない話だよ!」
亜美「全く。乙女心がわかってないな?、律っちゃんは……」
律子「なんですって?」
亜美「あははっ! ちょちょっとタンマ! くすぐりはダメだって!」
律子「私だってまだまだ乙女なんだから! そうですよね、小鳥さん?」
小鳥「えぇ!? ……はい、そうですね」
亜美「い、今の! あははっ! ぜ、絶対わざとでしょ、律っちゃん!」
――――――
――――
――
13:
― 765プロ事務所前(外) ―
響「あーもう、全く貴音のやつ……結局、最後までレッスンに来なかったぞ! 一体何処でサボって――」
貴音「……」
響「あっ、たかねー! 全く、レッスンにも来ないで何してたんだよ!」
貴音「……響」
響「しかも事務所の外で立ち尽くして何やってるんだ? とりあえず詳しい話は中で聞くから早く入るぞ?」
貴音「申し訳ありません、体調があまりよろしくなかったので高木殿の許可を得て、本日は帰宅させていただくことになりました」
響「えっ……大丈夫なのか貴音?」
貴音「……」
響「?」
14:
貴音「そんな心配そうな顔しないでください、響」ナデナデ
響「あっ」
貴音「少し……そう、少し休めばよくなると思います」
響「そうなのか……うん、わかった」
貴音「お気遣い感謝致します」
響「ちゃんと栄養のあるもの食べなきゃダメだぞ? あっでも、これは貴音には心配な――」
貴音「響」
15:
響「ん? どうした貴音?」
貴音「なぜ人は……神という存在を創りあげたと思いますか?」
響「うがぁぁ!? どうしたんだよ、急に? そんなの難しくて自分にはわからないってばぁ?」
貴音「……申し訳ありません」
響「もう……貴音、なんだか今日はおかしいぞ?」
貴音「……」
響「貴音、聞いてるの?」
貴音「響……私はこれで失礼致します」
響「えっ……うん、わかった。しっかり休んで体調良くなるんだぞ?」
響「それじゃー、またね!」
貴音「えぇ……いつかまた」
――――――
――――
――
16:
― 765プロ事務所 ―
ガチャ
響(なんだか、貴音と話してから胸の辺りがモヤモヤする……なんだろう、これ?)
雪歩「あっ、響ちゃんおかえり」
響「あっ、うん。ただいまだぞ」
雪歩「あれ? 四条さんは一緒じゃないの?」
響「……うん。ちょっと用事があるみたいで、今日はもう帰ったぞ」
雪歩「そうなんだ、残念。今、みんなでおやつ食べてるところなんだ」
響「おっ、確かに言われてみれば美味しそうな匂いがするなー」
雪歩「でしょ? それで今、みんなの飲み物のおかわりを入れるところなの」
響「自分も手伝おうか?」
雪歩「ううん、大丈夫だよ。今、響ちゃんの分も持っていくから少し待ってて」
響「うん、わかったぞ」
17:
響「ただいま?」
春香「あっ響ちゃん、おかえり!」
真「響もスイーツ食べる? 早く食べないとボクが響の分も食べちゃうぞ?」
響「うん、食べる」
亜美「……あれ、ひびきん。今日のダンスレッスンで疲れちゃったの?」
真美「なんか元気ないね」
響「あんなレッスン、自分完璧だからどうってことないぞ!」
響「ただ、なんかさっきから胸の辺りが……ううん、やっぱりなんでもない!」
伊織「何よ、響にしては釈然としないわね。とりあえず甘いものでも食べて、元気出しなさいよ!」
響「うん、ありがとう伊織!」
雪歩「おかわり持ってきたよ」
18:
春香「あっ、雪歩ありがとう」
春香「……ねぇ、元気がないと言えば最近、やよい元気ないよね?」
真「あっ、春香もそう思う?」
伊織「……あんな顔していたら、誰だって気付くわよ」
律子「伊織……やよいからなんか聞いてないの?」
伊織「……何も話してくれないの」
響「やよいって案外、悩みとか溜め込んじゃうタイプだからな……おっ、ありがとう雪歩」
亜美「最近、レッスンが厳しかったから嫌になっちゃったのかなー?」
雪歩「そんなはないよ! やよいちゃんは絶対に途中で投げ出したりしないよ!」
真美「うんうん。やよいっちは頑張り屋さんだからね」
19:
小鳥「プロデューサーさんは何か心当たりとかありますか?」
伊織「……ちょっと何よ、その顔」
伊織「いざとなったら……その……あ、あんたが頼りなんだからしっかりしなさいよね!」
律子「私もタイミングを見計らって今日あたり、話は聞こうと思っていたんだけど……やよいは今日、家庭の事情で休みなのよね」
伊織「えっ、そうなの?」
小鳥「午前中にやよいちゃんから電話があったのよ。今日は特に仕事がなかったから急遽お休みすることになったわ」
伊織「そう……」
伊織「折角、やよいのためにスイーツ買ってきたのに」ボソッ
20:
春香「私も、今度それと無くやよいに聞いてみます」
真「ボクも」
律子「そうね。みんなの方からも、やよいをサポートしてもらえるとすごく助かるわ」
律子「プロデューサーもこの件については慎重にお願いし――」
ガチャ
美希「ただいまなの?!」
伊織「げぇ! 騒がしいやつが帰ってきたわ」
21:
美希「ハニー! 今日も一生懸命レッスンしてきたよ? 褒めて褒めて!」
律子「ちょっと美希! 帰ってくるたびにプロデューサーに抱き付くの止めなさいって何度も言ってるでしょ!」
美希「むぅー! 律子……さんはミキに対して少し厳しいって思うな」
律子「あんたが大人しくしてくれればいいだけの話よ!」
律子「ったく……プロデューサーもプロデューサーで、なんでちゃんと言い聞かせないんですか!?」
伊織「……そんな風に言葉を濁してもあんたの顔を見れば一発でわかるわ」
春香「うぅ……私にもあれくらい大胆にならなきゃダメなのかな……」ボソッ
亜美「んっふっふ?。真美も負けてられないね」
真美「べ、別に真美、気にしてないよ!?///」
22:
あずさ「あらあら?。何やら楽しそうですね、プロデューサーさん」
千早「ただいま戻りました」
春香「千早ちゃん、あずささん、お帰りなさい!」
千早「ただいま、春香」
雪歩「今、3人の分のお茶入れますから待っててください」
あずさ「ありがとう、雪歩ちゃん」
真「春香が作ったクッキーと伊織が買ってきたスイーツがありますよ!」
あずさ「そ、それはとても魅力的だわ……だけど私、今ダイエットしてるから……」
亜美「そっか?。それじゃあずさお姉ちゃんのスイーツ、亜美が貰っちゃ――」
あずさ「待って、亜美ちゃん! 少し考える時間を私に頂戴!」
小鳥(あずささんの気持ち……よーくわかります)
23:
律子「はいはい。竜宮小町の3人はこの後、スタジオ収録があるから準備しとくのよー」
亜美「えー」
律子「えーじゃないわよ。ちゃんと遅れないようにしなさいよね」
亜美「あーい」
律子「それじゃ、出発時刻までまだ時間がありますから、私たちはさっきの打ち合わせに戻りましょうか」
律子「ほら、行きますよ! プロデューサー」
美希「あっ、ちょっと! ミキのハニー持っていかないで! まだ全然ハニー分、吸収できてないよー」
――――――
――――
――
24:
小鳥「ふぅ……もう、こんな時間かぁ?」
小鳥「プロデューサーさん、お仕事の方はどんな感じですか?」
小鳥「律子さんは竜宮小町の方の仕事が終わったら今日は直帰するそうです」
小鳥「……あらら、そうですか。私の方は片付きましたから少しお手伝いしましょうか?」
小鳥「……ふふふっ。わかりましたよ」
小鳥「全く。二人っきりのオフィスで、こーんな可愛いお姉さんがお手伝いしてあげますって言っているのに……」
小鳥「――って、ツッコミ無しですか? もう……」
小鳥「それじゃ、私は先に帰ります」
小鳥「プロデューサーさんもあまり遅くまで仕事していると、体調崩しますので程々にしてくださいね」
小鳥「それではお先に失礼します」
ガチャ バタン
25:
26:
27:
29:
ガチャ 
???「……」
???「……プロデューサー」
???「すみません、こんな夜遅くに。まだお仕事中でしたか?」
???「……そうですか」
???「毎日、遅くまで事務所で……お仕事してますもんね!」
???「あんまり無理すると体壊しちゃいますから、めっ!ですよ」
???「……」
???「あの……プロデューサー」
???「ちょっとだけでもいいので私の話、聞いてくれますか?」
???「プロデューサーに聞いてもらいたい話があるんです」
31:
むかしむかし、あるところにとても仲の良い素敵な家族がおりました。
素敵な家族はみんな同じ夢に向かって、一致団結していました。
誰かが困っていたらみんなが全力で助けてくれる……固い絆で結ばれていました。
そして、そんな家族全員を影から応援してくれる、とても素敵な王子様がいました。
32:
王子様はみんなに優しく、時には厳しく……親身になって、みんなを支えてくれました。
みんな……そんな王子様が大好きでした。
素敵な王子様が傍にいてくれたから、どんな困難にも立ち向かうことができたのです。
だけど……
33:
突然、その王子様はみんなの前からいなくなってしまいました。
34:
死んじゃいました。
交通事故で。
35:
みんな悲しみました。とってもとっっっても、悲しみました。
悲しみに耐えきれず、段々とみんなの心が壊れていくのを感じました。
そんな、ある日のことです。
誰かが、事務所の物置からとある人形を見つけました。
そして、その人形を見た誰かが、こう言いました。
36:
おかえりなさい……王子様。
37:
それから、みんなは王子様が来ていたお洋服をその人形に着せ替えました。
みんなは王子様が戻ってきてくれたと、とってもとっっっても喜びました。
それから、仲の良い素敵な家族は元気を取り戻し、再び夢に向かって頑張るのでした。
めでたしめでたし
38:
???「あの……プロデューサー」
???「……私の話、聞いてますか?」
???「どうして……何も答えてくれないんですか?」
???「うっ、ひぐっ……お願いです……」
やよい「私にもしゃべりかけて下さい! プロデューサー!!」
マネキン「 」
39:
やよい「私……もういやです! こんなの……絶対におかしいかなって」
やよい「……さっき、貴音さんから連絡がありました」
やよい「早く……逃げなさいって」
やよい「でも! みーんなとっても良い人なんです。今までと全く変わらないんです」
やよい「恐ろしいほどに」
やよい「だからもう、どうしたらいいのか……私、わからなくて……」
やよい「お願いです……助けて下さいプロデューサー」
???「みーつけた!」
やよい「!?」
40:
春香「やよい、こんなところで何してるの?」
伊織「やよい……もしかして泣かしてるの!?」
伊織「――ちょっとあんた! やよいに一体何したのよ!?」
亜美「……夜のオフィス……男と女が二人きり……そして女は泣いている」
真美「これはもしや!!」
律子「や め な さ い」
響「うがぁ?! やっぱりプロデューサーは変態だったか!」
やよい「……やめて」ボソッ
41:
美希「ハニーはそんなことしないってミキは思うな」
美希「やよい……何か悩みがあるんだったら、ちゃんと話してほしいの」
あずさ「そうよ、やよいちゃん。一人で抱え込んじゃ駄目よ?」
千早「私じゃ、頼りないかもしれないけれど……高槻さんの力になりたいと思っているの」
雪歩「私たちは一人ひとりじゃ、ちっぽけかもしれないけど」
真「ボクたちみんな、ちゃんとやよいのことを見守っているから」
小鳥「だから、安心していいのよ? やよいちゃん」
やよい「もうやめてください!!」
一同「!?」
42:
やよい「どうして、そんなに優しいんですか?」
やよい「どうして、そんなに温かいんですか?」
やよい「どうして、そんな普段通りに生活しているんですか!?」
伊織「や、やよい?」
やよい「みなさん……目を覚ましてください」
やよい「お願いします……ほんとの世界を見てください」
43:
伊織「ちょ、ちょっとプロデューサー! ぼーっとしてないであんたもやよいを落ち着かせ――」
やよい「こんなのプロデューサーなんかじゃない!!」
伊織「……は、はぁ?」
伊織「や、やよい……いきなり変なこと言い出してどうしたの? 熱でもある――」
やよい「触らないで!!」
伊織「!?」
44:
やよい「これは……ただの人形なんだよ……伊織ちゃん」
伊織「ちょ、ちょっとやよい。確かにダメダメなやつだけど、流石に人形呼ばわりするのは――」
やよい「伊織ちゃんだって本当はわかってるんでしょ!?」
伊織「……えっ?」
やよい「みんなの大好きなプロデューサーは!!」
やよい「私を庇って、交通事故で死んじゃったんだよ!!」
45:
やよい「うぅ、もうやだよ……ごめんなさい……本当にごめんなさいプロデューサー」
???「そうやって、またプロデューサーを独り占めしようとしているのね」
やよい「……えっ」
一同「……」
46:
春香「どうしてそんなデタラメを言うのかな、やよい」
やよい「は、春香さん?」
千早「いえ、春香。高槻さんはこんなひどいウソをつくはずないわ」
律子「確かにそれもそうね」
あずさ「あらあら?。ということは、これはやよいちゃんの偽物かしら?」
小鳥「くんくん……確かにやよいちゃんの匂いがしないわ!」
響「ピヨ子……流石だぞ」
やよい「そんな……やだ……みんな、なんでそんな危ないもの持ってるんですか?」
47:
亜美「うんうん、きっとそうだよ!」
真美「すごーい! それどうやって変装してるの!?」
やよい「違うよ亜美、真美! 私は私だよ!」
雪歩「でも、そしたら本当のやよいちゃんは何処にいるんだろ?」
真「まさか、こいつがやよいを誘拐したとか!?」
美希「ちょっと、そこの人! やよいを何処に隠したの!?」ドン
やよい「きゃっ!」
伊織「……」
やよい「伊織ちゃん! 伊織ちゃんなら私が本物だって信じてくれるよね!?」
伊織「……」
やよい「……伊織ちゃん?」
48:
伊織「本当のやよいなら、こんなウソ付くはずないわ」
やよい「あっ!!」
伊織「……」
やよい「やっ! 息が……く、苦し……やめて……いおり、ちゃん」
伊織「……」
やよい「誰か……た、助け……あ、がぁっ!」チラッ
一同「……」
やよい「やだ、よ……たす……け、て……プロ、デューサー……」
マネキン「 」
やよい「…う……っぅ」
伊織「大丈夫よ、きっと大丈夫だから」
やよい「……」
49:
???「おかえりなさい……やよい」
50:
――――――
――――
――
51:
― 海辺 ―
貴音「……寄せては返す波の音」
貴音「闇のしじまに響く波の音は、人の心を穏やかにさせます」
??
― とある寂れた喫茶店 ―
貴音『高木殿……あなたはこの現状をどうするおつもりですか?』
高木『私には、もうわからないのだよ。何が正しくて何が間違っているのか』
貴音『高木殿! 今の765プロの日常は明らかに異常です!』
高木『少し落ち着きたまえ四条君』
??
52:
貴音「今宵の月は……いつの日か、皆と合宿をしたときに見た月夜と、とても似ています」
貴音「しかし……何故でしょうか」
貴音「とても……とても悲しみに満ち溢れた姿に見えるのは」
貴音「この世が狂ってしまったのか? それとも……」
貴音「私が狂ってしまったのか?」
貴音「……今となっては、もうどうでもよいことです」
??
高木『確かに我々が目にしている光景は……我々にとっては非日常に見えるだろう』
高木『しかし……彼女たちにとっては今までと何ら変わりのない日常なのだよ』
高木『もしかしたら、非日常だと認識している我々の方が異常なのかもしれない』
貴音『何をおっしゃっているのですか!? 現にやよいは日に日に憔悴しきっています!』
高木『わかっている!』
??
53:
貴音「あなた様……どうして私を置いて行かれてしまったのですか」
貴音「私は……あなた様をずっと」
??
高木『しかし、やよい君以外の彼女たちは仕事でも学校でも家庭でも、今まで通り何ら変わりなく生活しているのだよ』
高木『彼の幻想に憑りつかれているおかげで』
高木『四条君も覚えているだろう? 彼が事故で亡くなったと知った時の彼女たちを!』
貴音『……』
高木『彼女たちが日に日に壊れていく姿など……彼も望んではいないのではないか?』
??
54:
貴音「とてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとても!!」
貴音「……お慕い申し上げていたのに」
貴音「あなた様は……いけずです」
??
貴音『つまり……この現状を、プロデューサーは望んでいると?』
高木『それは……わからない』
貴音『虚構に満ちた日常を守るために、やよいを犠牲にしてもよいと?』
高木『それについては……黒井のやつに相談を持ち掛けているところだ』
貴音『これが……高木殿が目指していた765プロの未来像であると?』
高木『……』
??
55:
貴音「やはり、冬の海はとても冷たいものです」
貴音「しかし、あなた様にお会いできるのであれば……」
??
貴音『……いえ、申し訳ありません。私は高木殿を責められる立場ではありません』
貴音『私も……また無力で、臆病者なのですから』
高木『四条君……』
貴音『高木殿……どうか、これを受け取ってください』
高木『……』
??
56:
貴音「曇りなき 心の月を さきたてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」
貴音「……ふふっ。なぜか今この言葉がふと、脳裏をよぎりました」
貴音「今の私には似ても似つかぬ言葉……」
貴音「あなた様に笑われてしまいますね」
??
貴音『短い間でしたが、私のような未熟者の為にいろいろと尽くして頂き、誠に感謝致します』
高木『……本当にすまなかった』
貴音『いえ……それでは、失礼致します』
??
57:
貴音「それでも構いません」
貴音「どうか、あなた様のお傍にいさせて下さいませ……」
58:
??
響『それじゃー、またね!』
貴音『えぇ……いつかまた』
??
貴音「響」
貴音「いつの日か、またあなたに会える日を」
貴音「心からお待ちしております」
――――――
――――
――
59:
― 翌日 ―
高木「昨晩は、いきなり電話をして本当に申し訳なかった」
高木「しかも、こんな朝早くからわざわざ事務所に来てもらって……本当に感謝している」
医者「いや、何。私の高木の間柄じゃないか。それに、昨日の様子から察するに……事は重大なのだろ?」
高木「うむ……こんなことを頼めるのは君だけしかい――」
医者「わかってる……みなまで言うな。このことは公にはせんよ」
高木「……すまない」
高木「アイドル諸君の大半は今、学校に行っているはずだ。だから、まずは事務員ともう一人のプロデューサーの診断を頼む」
医者「わかった」
60:
ガチャ
高木「おはよう、諸君。今日も元気でやってい――」
雪歩「あっ、おはようございます社長」
高木「……なぜ、萩原君がいるのかね? それに……その目の隈は」
雪歩「?」
雪歩「私以外にもみんないますよ? 私は今、みんなにお茶を入れているところです」
高木「なっ!」
小鳥「あっ、社長。おはようございます……あっ、お連れの方はお客様ですか? すみません! 今、お茶をお持ち致します」
高木「いや、そんなことよりみんな学校はどうし――」
61:
伊織「どう、やよい。美味しい?」
やよい「……」
伊織「……にひひっ。そう、よかったわ。最近元気がなかったから心配していたのよ?」
伊織「わざわざやよいのために、美味しいスイーツ買ってきてあげたんだから」
亜美「いおりんって、なんかやよいっちにだけデレデレだよね」
伊織「んなっ!/// 急に変なこと言い出すんじゃないわよ!」
真美「んっふっふ?。照れてるいおりんも可愛いですな?」
伊織「むきぃ?!!」
あずさ「まぁまぁ、落ち着いて伊織ちゃん」
春香「あ、あのープロデューサーさん! その、私が作ったクッキー……どうでしたか?」
律子「可愛い女子高生から、ましてはアイドルが作ってくれたクッキーが美味しくないわけありませんよねープロデューサー?」
春香「ちょ、ちょっと律子さん!///」
マネキン「 」
真「あははっ。プロデューサーが照れてる」
響「ほんとだ」
千早「春香も顔真っ赤よ?」
春香「もう!/// 千早ちゃんまで!」
美希「ちょっと春香! ミキのハニーに餌付けしないでほしいの!」
62:
高木「あっ……あぁ……そんな、なんということだ」
医者「こ、これは……」
高木「私の所為だ……私が判断を誤ったばかりに……やよい君までもが」
春香「あっ、社長! おはようございます! 社長も一緒にお菓子、どうですか?」ニコッ
高木「……あぁ、そうだね。一つ、頂くとするよ……ありがとう」
春香「えへへ///」
医者「……」
高木「なぁ……教えてくれ」
医者「……な、なんだ?」
高木「私の方が……狂っているのか?」
6

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