幼馴染「ショタくん、ちょっと体育館裏まで来て」back

幼馴染「ショタくん、ちょっと体育館裏まで来て」


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1:
ショタ「えーなに?」
幼馴染「いいから」
腕を強引に引っ張る幼馴染。
ショタ「ちょ、ちょっと……!」
ショタ「わかったから離して!」
構わずショタの腕を掴んだまま教室を出ていく。
2:
ませ「ショタくんとなじみちゃんってあれ」にやにや
委員長「いつもあんなものだと思う」
ませ「体育館の裏だって、行ってみようよ!」わくわく
委員長「あの二人に限ってまっせが期待してるようなことはないと思うの」
ませ「えー」ぶすー
委員長「けれど……」
立ちあがる。
ませ「つまんないのー……」ぶつぶつ
委員長「いや、もうちょっと待とうかしら……」
ませ「え」
委員長「勘違いしないで、人前でいちゃつき始めるようなことがあればクラスの風紀が乱れるから」
委員長「監視よ」
ませ「フーキ?」
3:
――体育館の裏――
ショタ「いったぁ……」
幼馴染に掴まれた手首をいたわるショタ。
幼馴染「よし、誰にも気付かれてないよね」
ショタ「……うん」
ショタ(行き先自分で言ってたけど)
幼馴染「はぁー……」深呼吸
幼馴染「よしっ」
じっとショタを見据える幼馴染
頬がほんのり赤らんでいる
ショタ「なに……?」
幼馴染「これっ!」
ギュッと目を瞑り、ショタの前に何かを差し出す。
4:
ショタ「えっ」
薄いピンクの便せん
ショタ「」
ショタ「いやっ……これって……おれ……///」あわわわわ
ショタの顔もどんどん真っ赤になっていく
幼馴染が顔を上げる
幼馴染「……」
幼馴染「……あっ」
幼馴染「あほ!なに勘違いしてんの!」
幼馴染「ショタくんにじゃないよ!ショタ友くんに渡して欲しいの!!」
ショタ「」
違う意味で熱くなってくるショタ。
ショタ「……いやっ!知ってたよ!!」
7:
よく見ると「友くんへ」とラメ入りの青いボールペンで書かれた宛名が書いてある。
ショタ(うわぁぁぁぁ)
ショタ「ほ、ほらっ、書いてあるし!」ずびしっ
幼馴染「あ、そうだよね」
幼馴染「ごめんね、あほとか言っちゃって」てへぺろ
ショタ「ったくもー……」ぽりぽり
ショタ(あほで助かった……)
幼馴染「そうだよね、わたしがショタくんにこんなの渡すなんてありえないもんね」にこにこ
ショタ「ん……うん」
ショタ「っていうか、本人に直接わたせばいいじゃん」
幼馴染「やだよ!恥しいもん!///」きゃー
幼馴染「お願いショタくん!」
パンと両手を合わせる幼馴染。
幼馴染「ショタくんじゃないと頼めないの!」
8:
ショタ「……」
ショタ「……わかったよ、でもあとは知らないかんね」
自分のポケットに便せんをしまう。
幼馴染「ほんと?!わぁありがとー!」
幸せそうな笑顔でショタの手を握りしめる。
ショタ「っ///」
幼馴染「うわショタくん手汗べとべと」うへぇ
ショタ「触るな!!」
9:
――物影――
ませ「すごいすごいすごいすごい!!」ウキャー
委員長「……」
委員長「あれではショタくんが可哀そうじゃない」
ませ「え?でも、いいんちょさっきそういうことないって言ってたじゃん」
委員長「まっせはホント単純ね。そうだけど……あんな惨めなショタくん見たくなかったっていうか」
委員長(少し、かわいい……?)
12:
――放課後――
委員長「じゃあね、ショタくん」
ショタの背後から通り過ぎざまに挨拶。
ショタ「? あぁ、うん。ばいばい」
ショタ(委員長から挨拶なんてめずらしいな)
ショタ(へんなの)
ショタ友「ショター帰ろう!」
抱きっ
ショタに抱きつく友。
ショタ「う、うん」
友の体を押しのけながら思わず幼馴染の姿を見てしまう。
友達と喋っていた幼馴染もショタを見たが、
ふいと視線を戻してお喋りを続ける。
ショタ「……帰るかー」
14:
――放課後・公園――
モブ共「じゃねーばいばーい」
5時のサイレンが鳴って、切りのいいとこでサッカー解散。
ショタ友「ショタどうしたの?」
ショタ「なにが?」
ショタ友「だってなんかいつもよりはっちゃけてなかったよ」
心配げ。
ショタ「あー」
ショタ「あとで分かるから」
ショタ友「?」
ショタ「友ん家行っていい?」
ショタ友「いいよ」
友の家はショタの家から5軒隣のアパート
みんなと別れてからだいたい遊ぶ
ショタ友「DS持ってきてね!」
ショタ「うん」
15:
――友の家――
しばらくゲームに夢中になり、ふと時計を見ると7時前を指している。
ショタ「やば、帰らないと」
ショタ友「えー、もうちょっと」
ショタ「お母さんに怒られる」
DSを閉じるショタ。
ショタ「……」
ショタ「友って」
ショタ友「うん?」
――好きな人いる?
ショタ(なんて聞いてどうすんだ)
ショタ「いや、なんでもない」
ショタ友「なんだそれ」
16:
ショタ「うーん……あのさ」
ショタ(渡しにくい……いや)
ショタ(渡したく、ない……?ん?なにそれ?)
ショタ友「ホントにだいじょうぶ?なんかおかしいよ」
ショタ(いや別にあいつがどう思おうとさ……)ぶつぶつ
ショタ友「ねぇ?ショタ?」
幸せそうな幼馴染の顔が浮かぶ。
心配を通り越して焦る友。
ショタ「?!」
ショタ「っえぇいどぅわぁ!!」
友が差し出した手を思い切り振り払うショタ。
17:
ショタ友「?!」
ショタ「はっ?……あっ」
ショタ友「……」
呆然とする友。
ショタ「あぁ、いや」わたわた
ショタ「もぉ!!」
ポケットから手紙を差し出す
ショタ「はいこれ!」
ショタ友「これは……?」
ショタ「ラ、ラブレター?」
ショタ「くしゃくしゃになんないようサッカーでは動けませんでした」
ショタ友「あぁ、うん……」
18:
ショタ「渡したからな!」どきどき
ショタ友「え」
ショタ「じゃ、帰るから!」
ショタ友「えーちょっと待って!」
ショタ「この幸せモノがーー!」うわぁぁ
ショタ友「待ってぇ!!」
19:
――次の日の朝――
ショタ友「ショター!」
抱きっ
ショタ「おはよ」
押しのけながら。
しばらく他愛のないゲームとかの話が続くが、
やはり会話に身が入らない
ショタ「――で、なんて書いてあったの」
とうとう自分から話を振ってしまう。
ショタ友「んー?んふふ」にやにや
ショタ(うわ……)
ショタ友「ひみつ」にやにや
ショタ「あっそ……」
21:
――教室――
委員長「おはようショタくん」
ショタ「おはよう」
ショタ(?)
22:
――午前中最後の授業――
図書室と教室とを自由に行ったり来たりする時間ができた。
一人で図書室の隅の机で辞書を広げながらなにか書き物をしているショタ。
幼馴染「ショタくん?」
ショタ「ん?」
幼馴染「ちゃんと渡してくれた?」
ショタ「渡したよ」
幼馴染「ありがと」
ニコニコしながらも少し引きつっているように見える
ショタ「……」
ショタ「告白……したの?」
あまり関心の無い風を装いながら。
23:
幼馴染「ううん、その前。ちゃんと面と向かって話そうと思って」
幼馴染「今日の放課後、体育館の裏に来てくださいって///」むきゃー
照れ臭そうに体を揺らす幼馴染。
ショタ「ふーん……」
視線を外した先にはサボって本を読んでる男子ら
にやついた顔からして、エロ目的で性教育とかそういう本を見てるのが分かる。
ショタ「まぁ、とにかく、そういうのおれ、よく分かんないから、別にいいけど……」
 
幼馴染「ね、ね、友くんどんな感じ?」
ショタ「それ聞いたら自分で告る意味なくない?」
ショタ「あとは知らないって……おれ言ったし」うむぅ……
幼馴染「あー、うん、そうだよね」
なにか考える素振りで窓の向こうを見やる幼馴染。
急に振りかえり、ショタに顔を寄せる。
25:
幼馴染「誰にも言わないでよ?」
いたずらっぽく笑いながら念を押す。
シャンプーの匂いが流れてくる。
近い体、体……
ショタ「っ!」
膨らみ始めている胸に気づく。
ショタ「……言わないよっ……///」ふい
幼馴染「ありがとっ」
図書室を駆けて出ていく幼馴染。
ショタ「……別にいいけど……」
27:
ショタ「……」
どきどき
ショタ(お……おっぱ――
ショタ あぁぁぁちがうちがうっ!!)
員長「そろそろ授業終わりね、戻りましょ」
ショタ「うわぁっ?!」びくーん
ショタ「い、委員長……。いたんだ……ってか今、話……」
委員長「話?」はて
委員長「先生から呼ばれて今来たばっかりだけど」
委員長「なにか?」キッ
ショタ「いや、なんでもないです……」こわい……
委員長(ウソ。気配を殺して死角から一言も漏らさず聞かせてもらったわ)
28:
昼休み
ショタ「……」ぼー
ショタ友「ショター、サッカーしに行こー」
ショタ「んー」
ショタ(なんでこいつふつうにしてられんだろ)
ショタ「今日はいいや」ぐでー
ショタ友「えー」
ショタ「気にしないで、ゲームやり過ぎて寝不足で」
顔を机に埋めながら手をひらひら。
ショタ友「ふーん」
それ以上の詮索はやめて教室を出ていく友。
ショタ「……」ぼー
30:
ショタ(そっかー、へぇー……)
ショタ(「付き合う」ってことでしょ?なにすんだろ)
ショタ(「デート」?)
ショタ(友と幼馴染が)
ショタ(ふーん……)
ショタ(……)
ショタ(よく分かんないや、好きとか――)
ふっと幼馴染の顔がよぎる
ショタ「っ」
どっくんどっくん
ショタ(ちがうちがうちがうちがうちがう)むずむず
ショタ(ううぅ……)
33:
ませ「いいんちょ、あれ見て」ひそひそ
ませ「ショタくん、かなりダメージ受けてるよね……」哀れみ
委員長「……」
委員長「チャンスじゃない」ぼそ
ませ「え?」
委員長「まっせ、今からうまく立ちまわればあなたショタくんと付き合えるかもよ」
ませ「ちょ!なに言ってんの?!///」もー
委員長「あら?ショタくんのこと好きだったんじゃないの?」
ませ「違うよ!アタシは別にショタくんのこと興味ないし!」
委員長「へぇ」
ませ「ガキ臭いタメなんて興味無いって知ってるでしょ」へん
委員長「そうだったわね」
36:
ませ「あ、ホントはいいんちょが気になってるんでしょ?」にまにま
委員長「そうね。私はショタくんのこと好きかも知れない」
ませ「え」
委員長「かも……、そう、好きではないのかもしれない」
ませ「なに言ってんの?」
委員長「なにか違うの、というか、足りない……そう、ショタくんはかわいい、でも……」ぶつぶつ
ませ(なに言ってんだこいつ)
ませ「てゆーか男女がいちゃつくどーこうっていいんちょ」
委員長「人前でアホみたいにやられるのが困るの」
……
ショタ「……」
傍から見ればぼーっとしているようにしか見えないが
内なるものと闘っている。
38:
――放課後――
委員長「じゃあねショタくん」
ショタ「んー」
ませ「いいんちょ待ってー」
廊下で仁王立ちの委員長にぶつかる。
ませ「おぶふっ」
ませ「……なんでそんなとこに突っ立ってんのー」あいたた
委員長「行くわよまっせ」
ませ「え?どこに?」
委員長「体育館裏」
ませ「なんで?」
委員長「まっせの好きなことが待ってるわ」
ませ「え?まさか……委員長、ショタくんに……?!」声かけてるし……
委員長「私じゃない」
39:
ショタ(……帰ろ……)
ショタ(いちおう聞いといたほうがいいのかな)
ショタ「友ー、帰ろう」
ショタ友「ごめん。今日はムリ」
ショタ「そっか」
ショタ友「……知ってるくせに」
ショタ「な、なにが」どき
ショタ友「だってショタって幼馴染ちゃんと超仲良いじゃん」
ショタ友「どうせなじみちゃんに聞いてさ、なじみちゃんもショタにぺらぺら喋ってんでしょ」
ショタ友「分かるよそんくらい」
ショタ苦笑い。
友の肩に拳をあてる。
ショタ「知らないかんな」
ショタ友「うん」
はにかむ友。
42:
――体育館の裏――
幼馴染「はぁ……」どきどき
幼馴染(緊張する……やっぱりショタくんとはちがうなー)
幼馴染(ショタくんとなら何も気にしないでいられるんだけど)
幼馴染(はぁ……帰りたくなってきた)そわそわ
幼馴染(ショタくんもひどいなぁ、知らないなんて。応援してくれる言葉ひとつもないでやんの)
被害妄想
44:
――物陰――
ませ「アレ今日の話だったんだ。……でもバレンタイン近いのに先手を打つって、どうなんだろ」
委員長「よくいるじゃない。気が焦り過ぎてどうしようもないって思い詰めて結局タイミングずれてしまうような人って」
45:
幼馴染(遅いなぁ、何分経ったかなぁ)
幼馴染(……あれ、もしかして)
幼馴染(……来ない?)
幼馴染(……! ぜっんぜん考えてなかった!!)
首かくかくして悶える
幼馴染(そうよ!ありえるもん!!友くんの気持ち考えてなかったもん!)
幼馴染(友くんわたしのこと嫌いかも知れないじゃん!!)
幼馴染(わたしなんてことを……)あわわわわ
幼馴染(いや、友くんがそんなひどいことするとは……わたしそういうところが友くんの……)きゅん
幼馴染(あぁでも……)しゅん……
幼馴染(ショタくんどーしよー……)
幼馴染「落ち着けわたし落ち着けわたし落ち着けわたし……」おぉぉぉ……
47:
ませ「なじみちゃんなんか呪文みたいなの言いだしたよ……」
委員長「彼女ちょっとおかしなところあるから。緊張してるんでしょう」
委員長「ん」
委員長「まっせ、来たわ」
ませ「ホントだぁ」きゃー
ませ「あぁでも肝心のなじみちゃんがなんかの邪教徒みたいに……」
51:
ショタ友「うわっ……」
首を上下に振りながら何事か呟いている幼馴染がいる。
ショタ友「なじみちゃん?」
幼馴染「はっ?!」
幼馴染「!!」
ショタ友「来た、けど……」
幼馴染「うわわわ!!」
幼馴染「みっ見てた?!」ひええ
ショタ友「いや、なにも」へへっ
 ませ「友くん優しっ」
 委員長(なにあのステキ笑顔)
幼馴染「あ……あの、ね」
ショタ友「うん」
52:
幼馴染「……」
ショタ友「……」
幼馴染「あの、友くんが転校してきたのって、三年生の時だったよね」
ショタ友「うん」
幼馴染「その頃って、ショタくんがさ、すこしいじめれてたんだよね。今はもう笑い話にできるけどさ」
ショタ友「うん、知ってる」
幼馴染「ホント、バカみたいだよね、学校のトイレでうん……こ、個室?使ったただけなのに」
ショタ友(う○こに聞こえた)苦笑い
幼馴染「ショタくん可哀そうでさ、みんなはからかってるだけのつもりで、ショタくんも強がってやり返してたけど、けっこう本気で傷ついてたんだ」
幼馴染「……突然わたしの前で泣きはじめた時はびっくりしたな……」
無意識の遠い目。
ショタ友「へぇ」意外
幼馴染「わたしどうしていいか分からなくてさ、わたしも泣きたくなっちゃって『泣くな!!』って怒っちゃった」てへぺろ
ショタ友「なじみちゃんらしいね」あはは
53:
ませ「……」
委員長「……」
ませ「いいんちょ、いったいこれはなんの話でしょーか?」
委員長「さぁ」
ませ「はぁ」
54:
幼馴染「……でね!友くんが来てくれたの!」
幼馴染「ショタくんのこと教えられても、友くんはゼッタイショタくんのこと変なふうに見なかった」
照れ臭そうに笑う友。
幼馴染「それからなんだ。ショタくんわたしに暗い顔あんまり見せなくなって」えへへ
幼馴染「友くんがいてくれたから、ショタくんがね、いっつも笑ってくれるようになったの」
嬉しそうな幼馴染。
幼馴染「そんなこと思ってないかもしれないけど、友くんはショタくんのこと支えてくれたの」
ショタ友「いやぁ……」
幼馴染「そんな友くんが、前から、その……」もじもじ
幼馴染「素敵だなって……思って、ました///」
ショタ友「うん……」
幼馴染「つ……付き合ってもらえますか……////」
ショタ友「ごめん」
55:
委員長・ませ「「はやっ!!!」」
ませ「ってゆーかなじみちゃんの言ってることなんかおかしくない!?」
委員長「そうね、なんかおかしいわ……」
委員長「あんな感情豊かに話していたショタ君のことはどこに置いてしまったのかしら……」
ませ「だよね!?」
57:
ショタ友「おれ、他に好きな人いるんだ」
幼馴染「そう、なんだ……」
幼馴染「じゃあ、しょうがないよね……」あは……
ショタ友「それに、なじみちゃんにはもっと大切な人がいると思う……っていうか、ぜったいいる」
幼馴染「……」
ショタ友「ごめんね。でもなじみちゃんとは友達だから!」
幼馴染「うん……ありがとう……」
駆けていく友。
幼馴染「……うっ……うぅっ……」ぽろぽろ
そのままへたり込み泣き続ける幼馴染。
60:
委員長「おしまいね」
ませ「なじみちゃんかわいそー……なんかへんだけど……」うるうる 
ませ「あんなに泣いちゃうってことはやっぱほんとに好きだったんだねー……」
委員長「ちゃんと仄めかすあたり、友君は意外に気の利く人なのね」バカっぽいくせに
委員長「……さて、かわいそうだけど帰りましょう。私達は何も見ていない」
62:
――夜・ショタ家の風呂――
じっ……
風呂場の鏡に映った自分の裸を見ているショタ。
○起が収まらない。
ショタ(幼馴染のこと見てから、ずっとこれだよ……いたいし……)
ショタ(みんなもこんなふうに立つもんのかな)じんじん
摘まんでみる。
もやもやと浮かぶ幼馴染
ショタ(あいつも風呂はいるときって)
ショタ「はだか――」
ひくんっ
ショタ「んっ……」
ショタ(なに考えてんだ……!)
とは思うものの、考えてしまう。
自分の張りつめたものを考えていると幼馴染が浮かぶ
幼馴染のことを考えていると自分のはりつめたものがじんじんする。
64:
もやもやを振り切るようにして掛けてあるタオルをぶんどる。
ボディソープを泡立てて体を洗う。
首、腕、背中、腹、いつもと若干違うところ。
そこにおそるおそるタオルを当てる。
ショタ「っ!」
目の粗い生地が思いのほか刺激してくる。
ショタ(なんだこれ……!)どきどき
ショタ(だめ、だめだ……)
と自制してみるが、心のどこかでもう一度、もう一度だけと言っている。
泡まみれの指が、自分のものに絡まっていく。
ぬるぬる
ショタ「っ……うあぁ……」
立っていられず、タイル張りの床に崩れるショタ
くちゅくちゅ
ショタ(だめだって……なにこれ……すご……)
ショタ(やめよう……もうやめよう……)
65:
ちゅっ……くちゅ……
やめられない。どこを触れば気持ちいいのかまさぐってさえいる。
ショタ「ん……うぅっ……」
ショタは服越しの胸のふくらみを頭いっぱいに思い描いていた。
止めることができない。「エロいこと」とかいう分別じみた意識も消えかかっている。
幼馴染の体や匂いが、理性というしがらみをすり抜けて自分の肉体へ、固くなった自分のものへ繋がっていく。
さっきまでのもやもやが全部、経験したことのない快感に変換されて、「自分」の中へ消化されていく。
先の方に指が滑る。
ショタ「!!」
ショタ「あっ……!あっ…………!これ……だめっ……!やば……!!」
自分のものの奥から、重たいものがこみあげてくる。
それをこの世界に出してしまったら何かが終わってしまうような予感がよぎる。
しかしやはり自暴自棄な自分が支配している。
そんなもの早く吐き出してしまおう、そう思った途端、頭の中が真っ白になる。
力が抜ける。一気に重たいものが込み上がり、自分の中をくすぐる。
びゅっ!びゅるっ!
ショタ「うぁぁっ……!!っ……!」
66:
びゅっ……びゅっ……!
澱が抜けていくような開放感。
自分の意思とは無関係に、どろどろの粘液がとめどなく溢れた。
完全な無抵抗が、放尿より何倍ものおぞましい快感と恍惚をショタにもたらす。
ショタ「っはぁっ!はぁ……!んんっ……」どっくんどっくん
ショタ、精通。
ショタ(……なにこれ……)はぁはぁ……
ぼんやりした視界に、
とろっとろの白く濁ったものが、太ももやタイルにこびりついているのが映る。
ショタ(おれがこれ、出した……?)はぁはぁ……
ねと……
67:
ショタ(っていうか……これ……)はぁはぁ……
保健の授業をふと思い出す。
ショタ(なに、やってんだろ……)はぁはぁ……
自分のものを見る、小さく萎んでいる。
ショタ(さいあくだ……おわった……きたない…きたない……)はぁ……
ショタ(こんなことするって……やっぱりおれ、ダメなやつだ……)がく……
ショタ、賢者タイム。
68:
――次の日――
ショタ友「ショター!」
抱きっ
ショタ「……おはよ」
おしのけながら。
ショタ「おれなんかかまってないで、あいつと……一緒に学校行けば?」ふーん
ショタ友「ことわったよ」
ショタ「え」
ショタ友「『ごめん』って」
ショタ「っはあぁぁ!?」
ショタ「なんでなんで!?あんなにやにやしてたじゃん!!!」
ショタ友「あーいうの貰うのってやっぱ嬉しくてさー」にこにこ
73:
ショタ「だったらいーじゃん!そのままオッケーしちゃえばいいじゃん!」だー!
ショタ友「……おれ、好きな人いるしさ」
ショタ「えっ」どきっ
ショタ友「なに」
ショタ「友にもそういう気持ちあるんだ……」
ショタ友「あるよ」
ショタ「……へー……」
ショタ「へー…………へー……」
じっと友の顔を覗くショタ
ショタ友「なに」
ショタ「いや、なんとなく……」
ショタ友「?」
76:
――教室――
先生「えー、今日は幼馴染さんが、えー、体調悪いとのことで、えー、お休みになります」
ショタ・ショタ友・委員長・ませ(あー……)
先生「えー、ショタくん、よろしく」
ショタ「……はぁい」
幼馴染とショタの関係はクラスの中の暗黙知である。
家が近いのでどちらかが休んだりしたらどちらかがプリントを届けに行くことになっている。
ショタ(行きたくない……)
ショタ(友だって家近いんだけど……そりゃムリだろうな……)
77:
――放課後――
ませ「ショタくんっ」
ショタ「なんだよ」
ませ「がんば――!」
スパァン!
後頭部を後ろから思い切り叩かれる。
ませ「ったぁ……!」
委員長「あら、ごめんなさい。虫がいたから」ゴゴゴゴ……
ませ「ひっ……あ、ありがとうございます……」
委員長「他人の恋路に茶々入れない」ぼそっ……
委員長「そもそも二人がはっきり好き同士って分からないんだから」
ませ「はい……」しゅん
ませ「見てたらふつう分かるよ……いいんちょのカタブツ……」ぶつぶつ
スパァン!
78:
ショタ「あのー……、用ないならおれ、帰るけど……」かわいそ……
委員長「えぇ、なじみさんのことよろしく」
ませ「いった……」ひりひり
ショタ友「ショター!」
笑顔で委員長の前を駆けていく友。
委員長「?!」
抱きっ
委員長「??!!!」
ショタ「うぐっ」
ショタにひしっと寄り添う友
委員長(っひゃああああ////)
ショタ友「あ、いいんちょ。こっちにいるの珍しいね」にへ
委員長(ステキ笑顔……!)
委員長「え、えぇ……ショタ君になじみさんをよろしくって一言と、アホがちょっと」どきどき
81:
ませ「アホってダレさ」むす……
ショタ(……なんかいつもより力強いんですけど……!)
ぎゅむぅ
ショタ「もー!分かった!帰ろ!帰ろう!」
引き離すのを諦めて、友の手を握る顔の真っ赤なショタ。
委員長「むほぅ!!」
ませ「むほ?」
ショタ友「じゃねー」
ませ「バイバーイ☆」
ショタに引きずられるように退場。
委員長 どきどき
83:
委員長「まっせ」はぁっはぁっ
ませ「ん?」
委員長「彼らが仲良いのは知っていたけど、いつもあんな感じなの?」どきどき
ませ「え、何をいまさら……あー、いいんちょいつも職員室行ったりさっさと帰っちゃうから」
ませ「友くん、ショタくんのこと大好きだよ」
委員長「!」
委員長「大好きなの??!!」あひー
ませ「うん、いつもべったりしてる」
委員長「べっべべっべったりなの??!!」うひー
ませ(いいんちょってたまにおもしろいことになるよなー)
ませ「まー、なじみちゃんが言ってたこともあるから、なんとなくみんなそんなもんだと思って見てるけど」
ませ「よくよく考えたら激しいかもね(笑)」
84:
委員長「そんなの、風紀が、風紀が乱れるじゃない……」はぁはぁ……
ませ(いいんちょの方が乱れてるけど)
まえ「でもいんじゃない、ショタくん嫌がってないし」
委員長「そ、そうね。私、何も知らなかった……。親友だものね彼ら……」
委員長「……とっても、素晴らしい……」ほう……
ませ「そだねー」
微笑ましくなってうんうんと頷くませ。
ませ「にしてもさぁ、いいんちょってゼンゼン人を見てないよねぇ」
ませ「前は『あの二人に限ってそんなことない(キリッ)』とか言ってたし」うししし
ませ「……友くんの好きな人って誰なんだろうね」わくわく
ませ「アタシが分からないんだから、いいんちょじゃもっと分かんないよね」あはははー
ゲス顔の委員長
ませ「ひっ……言い過ぎました……」
委員長「いいのよ……」ぐへへ
85:
幼馴染の家の前
途中で友と別れて一人のショタ
ぴんぽーん
はぁいと、幼馴染の母の声が聞こえる
がちゃ
ショタ「こんにちわー」
幼馴染母「あらいらっしゃい。いつもごめんねー」
ショタ「ども」
幼馴染母「あの子風邪とかじゃないから、よかったら上がって話相手になってあげて」
ショタ(えぇ……)
ショタ「いや、今日は……」たじっ
幼馴染母「そんなこと言わないでぇ、ショタ君来たらきっと喜ぶから」
ショタ(ねばるな……くそう……)
ショタ「じゃあ、すこしだけ……」
88:
コンコン
ガチャ
ショタ「……よぉ……」
ベッドで寝込む幼馴染。
幼馴染「うー……」
ドアの方を見ると、ショタが所在無さげに突っ立ている。
ショタ「カーテンくらい明けなよ」
幼馴染「うー……」
動こうとしない幼馴染をよそに、窓際に立ってカーテンを開ける。
部屋が明るくなる。
日射しを受けて、眩しそうに目を細くすぼめる幼馴染。
ぼさぼさの頭に、瞼は腫れて赤みが射している。
ショタ「……」
いつもならショタは構わずでんとベッドに腰掛けるのだが、脇にある机の椅子に座った。
昨日の夜、自分がしでかしたことの負い目はどうやっても拭えない。
目の前に本人がいるから尚のこと後ろめたい。
それでもだましだまし、掛ける言葉をなんとか探す。
89:
ショタ「あの、大丈夫?」
結果ふつうな呼びかけ。
むくりと起き上がって、ショタを見上げる幼馴染。
幼馴染「ショタくん……」
ようやく誰だか気がつく。幼馴染の頬が緩む。
同時に目尻に涙が浮かぶ。
幼馴染「あれ?ちょっと……はは……」
泣くのを見られたくないから、ベッドに顔を埋めようとする。
幼馴染の体が倒れ込む。
ショタ「うわわわわ?!」
なにを勘違いしたか慌てて幼馴染に寄るショタ。
幼馴染の背に腕をまわして体を支える。
ショタ「あっ……」どっきんこ
ショタ(や、やわらかっ……)
90:
幼馴染「……」
じっとショタを見る幼馴染。
ショタ「……/////」
幼馴染「うぅ……」じわっ
ひしっ……
ショタ「ちょっ……!……っ!」
ショタの服を掴み、その体に顔をうずめる幼馴染。
ガッチガチに固まるショタ。
ショタ「あ、あの……?」はらはら
幼馴染「うわぁぁ……!」ぽろぽろ
ショタ「っ」
幼馴染「ずっと……ずっとさ…えぐ……」
幼馴染「でも……こうなるのもさ……ひぐっ……」
91:
幼馴染「うぇぇ……」
更に体を寄せて泣く幼馴染。
ショタ「っ……!」どっ どっ どっ……
それに応えるように、抱きしめようとしたが、むずむずとしたあの感覚が忍び寄る。
幼馴染の手や寝息臭い吐息が、ショタをおかしくさせる。
抱きしめたいのは、幼馴染の為か、自分の為か。
ショタ(おれ、おれ……)どっどっどっどっ……!
ショタ(そんな資格、おれにあるわけないよ……!)
ショタ「???っ」
ぐいっ!
幼馴染「っ」
結局幼馴染を抱きしめるショタ。
ショタ(あーもうばかばかばかばか!!!)
ショタ(へんたいへんたいへんたいへんたい!!!!)うわーーー
93:
ショタ「!」
服から手を離し、腕をショタの体に滑り込ませる幼馴染。
ショタ「なじみ……」
幼馴染「んん……」すんすん……
ショタ「……」
幼馴染「……」すー…すー…
ショタ(……寝た?)
いつのまにかすすり泣きが寝息に変わっている。
ショタ「っはぁぁぁ……」
一気に肩の力が抜けるショタ。
ショタ「……」
ショタ(……いいにおい……)
――……
94:
――夕方・近所のスーパー――
ショタ友(みょ……みょうが?)
ショタ友(みょうがってなんだ?しょうがじゃなくて?)んー?
ショタ友(母ちゃん書き間違えてんじゃないの)まったく
メモを見ながらぶらぶら店の中をまわる友。
ショタ友「あ、いいんちょ」
委員長「あら友君」
ばったり。
ショタ友「なにしてんの?」
委員長「ん、お菓子つくるのに材料探してて」
ショタ友「お菓子作ってるんだ?」
委員長「お母さんがそういうの好きで、一緒に作るの」
96:
ショタ友「ふーん……」
委員長「いつもはお母さんが材料買ってくるんだけど、お母さん明後日誕生日だから内緒で作ってあげようと思って」
ショタ友「偉いねいいんちょ」感心
委員長「べ、べつに普通よ」照れっ
委員長「友君は……おつかい?」
友が手にしているメモを見る。
ショタ友「うん、小遣い無くなっちゃってさー……」めんどくさー
ショタ友「あっ!」閃き
ショタ友「いいんちょって物知りでしょ!?委員長だし!」
委員長「え?いや、どうかしら……?」
謎論理に戸惑う委員長。
97:
ショタ友「教えてほしいんだけど」
ショタ友「『みょうが』ってこの辺にある?」
委員長「うん」
委員長「ここには無いわね」
周りの棚に並ぶ菓子の材料。
98:
――清算後――
ショタ友「いいんちょありがとねー、助かったよー」にこにこ
委員長(ぐぅかわ……)
ぐしゃぐしゃ
委員長「!」
委員長「ちょ、ちょちょちょっとちょっと!」
委員長「もっと丁寧に袋に入れなさいよ!卵を下にいれたら潰れちゃうじゃない!」
ショタ友「え?」
委員長「缶詰を下に入れるとか、もっとこう……」テキパキ
ショタ友「おぉ……」
すっきり。
ショタ友「いいんちょすげぇ!」尊敬の眼差し
委員長「だから普通よ普通っ」照れれ
ショタ友「あっ」
買い物袋のなかに何か小袋を入れる。
100:
――店の前――
委員長「じゃあ、私はこれで」
ショタ友「え?」
委員長「え?」
ショタ友「いっしょに帰らないの?」
委員長「」
ショタ友「家どこ?」
委員長「……あっちの、ほう……」指差しながら
ショタ友「おれんちも」
ショタ友「ちょうどいいじゃん」しれっ
委員長「でも」
ショタ友「いや?」
委員長「いやじゃないけど……」
委員長(この子恥しいとか思わないのかしら)
103:
並んで帰る二人
委員長「……」
委員長(初めてね、男の子と歩くなんて……)そわそわ
なんとなく周りの視線が気になる委員長。
ショタ友「いいんちょって家の手伝いとかする?」
委員長「お皿洗ったりくらいかしら、あと、犬を散歩に連れて行ったりするけど」
ショタ友「うんうん」
委員長「小さい時私がお父さんにお願いしてもらった子だから、手伝いとはちょっと違うかも」
ショタ友「犬飼ってんだ。うらやましいなー。うちはお母さんが動物嫌いでダメなんだよね」
ショタ友「どんな犬?」
委員長「柴犬ね。雑種だけど可愛いの、ちゃんとお手してくれたり、尻尾振って甘えてきたり」うふふ
106:
しばらく話が続き……。
ショタ友「あっそうだ」
ごそごそ
ショタ友「これあげる」
ブラックサンダー。
委員長が自分の買った物を袋詰めしているとき、別清算で買っておいた。
ショタ友「さっきのお礼」
委員長「え、ありがとう。そんな気を遣わなくても」
委員長(私こんなの入れたかしら?……いや)
委員長(頼まれてるものちゃんと選べているのか不安になってメモ見せてもらったけど、そんなの書いてなかったし)
委員長(ということはわざわざ私のために?……いつのまに)
おもわず友を見る。
ショタ友「知ってるそれ?超うまいの」
ショタ友「誰にも言わないでよ。学校ではやったら一人占めできないから」
委員長(これくらいみんな知ってそうだけど……)
108:
ショタ友「秘密ね」にっ
照れも媚びもない、真っ直ぐな笑顔。
委員長「っ」
委員長(あぁ、なるほど)
委員長(これ、確実にモテるタイプね)はー……
妙に感心する委員長。
委員長「……分かった。秘密、ね」ふふ
ショタ友「よろしく!」
委員長(裏表なさすぎて、『一緒に帰るって恥しくないの?』なんて聞こうとしたこの私がえらく野暮に思えてくるじゃない)
109:
ショタ友「――でさぁ」
委員長「えぇ」
委員長(なじみさん……あなたの気持ち、心から理解できたわ)
委員長(この子、隣で歩いているだけで「良い子オーラ」が眩しすぎるもの)
委員長(こんなのにあたり続けていたらひとたまりもない)
委員長(大事な人を見誤ってしまうのもムリないこと……。なんて恐ろしい子なの……)
ショタ友「――そーなの?!」
委員長「あはは」
委員長(……でも、なじみさんには悪いけど、それは物の本質を捉えきれなかった人が陥る悲しい罠……)
委員長(私は違う)ふっ
111:
委員長「そういえば、私全然知らなかったことがあって」
ショタ友「なに?」
委員長「友君はショタ君とすごく仲がいいのね、帰る時びっくりしちゃった」
ショタ友「いやぁ」にへら
さっきとはうって変わった照れ臭そうな笑顔。
ずきゅうぅぅん!
委員長(これよ!!)
委員長(ショタ君に対する異常なほど深い親愛!)たはぁっ
112:
ショタ友「んー、ショタといるとおもしろんだよね」てへ
委員長「でもあんなに抱きつかなくても……」
ショタ友「あの冷たいリアクションがいいんだよっ!」ぐっ
委員長(うぉぉぉっ!)
委員長「じゃあ、ショタ君が乗ってきて抱きついてきたらどうするの」はぁはぁ
ショタ友「それは……対応に困る」にへへへ
委員長「あはは!そうなんだ」
委員長(っくぅぅぅぅ!その姿想像するだけでたまらんたまらん!)
ショタ友「ショタってたまに天然なとこあってさー、よく勘違いしたりして笑えること多いんだ」
委員長「えー、なになに?」
――……
115:
ショタのことだったり、学校のことだったり、家のことだったり、
話の種は思いのほか尽きることなく、途中で別れるはずの道も過ぎ、辿り着く委員長の家。
ショタ友「しまった」
委員長「意外に盛り上がっちゃったね」
委員長「……」
委員長「どうせだったら、犬に会っていかない?」
ショタ友「マジで!」
庭に上がると、既に小屋から出て委員長のことを尻尾振って見ている犬がいる。
委員長「ぽちー!」
ショタ友(なんてベタな……)
きゃっきゃうふふ
ショタ友「全然警戒しないねこいつ!」きゃー
ぽち「へっへっへっへっ」
委員長「……ねぇ友君、『ちん○ん』って言って」ぼそっ
ショタ友「え、なにいきなり」
118:
委員長「言ってみてよ」ずいっ
ショタ友「う、うん……」
ショタ友「ちん○ん……」
委員長の顔を見ながら。
さっ
二人の脇で立ちあがるぽち。
ショタ友「お?おー!」
委員長(おー!)
120:
ショタ友「お座り!」
さっ
ショタ友「ちん○ん」
また立ちあがるぽち
ショタ友「ちん○ん!」
ショタ友「立て!おい!」
委員長(いや、立ってるけど)
無反応なぽち
ショタ友「やっぱ意味ねー!」はははー
委員長「そうね」うふふふ
121:
ショタ友「今日はありがとね」
委員長「こちらこそ、楽しかったわ」
委員長(「ちん○ん」も頂いたし)じゅるっ
ショタ友「ホントありがとっ……!」
委員長「?」
ショタ友「じゃあねー」ばいばーい
委員長「さよなら」
友の姿が見えなくなるまで見送る委員長。
委員長(友君とショタ君)
委員長(知れば知るほど、素敵な関係ね……)うっとり
委員長(ショタ君にはなじみさんがいるけど)
委員長(親友同士でじゃれあってくれるだけで)
委員長(男の子同士の(疑似)恋愛が見えるわ……!)ぞくぞく!
委員長「……さて」
122:
くるっ
委員長「ぽちぃ!私信じてたぁ!」
なでなで
委員長「ぽちが友君のこと無視したら私変態に思われるとこだったよぉ!」
わしゃわしゃ
首を傾げるぽち
委員長「ちん○ん!」
さっ
委員長「やぁん!」
わしゃわしゃわしゃわしゃ!
123:
――夜・幼馴染の部屋――
幼馴染「ん……あれ……?」ぼー
ベッドの中で目を覚ます。
幼馴染「……ショタ、くん?」きょろきょろ
しん……
幼馴染(夢……)
幼馴染(でもなんか、スッキリした……)んー
ベッドから出る。
机をふと見ると、プリントが何枚か置いてある。
幼馴染「あ……」
一番上のプリントの空白に文字が書かれている。
――おこすの悪いから帰る。明日は学校くること!――
それから少し小さい字で、
――あとこれでおたがいさまだから――
124:
幼馴染「……ふふっ」
幼馴染「……」
幼馴染「『ぜったいいる』か……」
幼馴染(ありがと……友くん……)
125:
――次の日・朝――
抱きっ
ショタ友「おはよっ!」
ショタ「うん」
ぐい
ショタ友「……きのう、どうだった?」
ショタ どきっ
ショタ「ん?えーっとね……」
ショタ「んー……だいじょうぶ、だと思う……」
ショタ(……変なテンションのままあんなこと書いてきちゃったけど)
ショタ(今日も幼馴染来なかったらおれ、立場ないよな……)
ショタ友「そっか、来てくれるといいね」
ショタ(こいつ気まずいとかないのかな)
――……
126:
ショタ友「でね、昨日いいんちょとスーパーで会ったんだ」
ショタ「へぇ」
スーパーでのことを話す友。
ショタ友「やっぱいいんちょってなんでもできるんだね」
ショタ友「勉強しかできない人だと思ってた」
ショタ「それ本人に言わない方がいいよ」
ショタ友「たしかに」
ショタ友「で、そのあと一緒に帰って――」
ショタ(あ、そうか、気まずいとかないわこいつ。「人類みな兄弟」だった)
ショタ(……でも好きな人いるって言ってたし……その人は特別ってことだよなー)
ショタ友「――ぽちってベタすぎだよね」
ショタ「うん」空返事
128:
ショタ(特別とそうでないのって……なにが違うんだろ?)
その問いに自分のことを重ね合わせる。
ショタ「――……」
ショタ友「――いいんちょにムリヤリ『ちん○ん』って言わされてさぁ」
ショタ「ちん○んねー……」
ショタ「」
ショタ「っ!?」
ショタ「お前らなにっ……!!/////」どきどき
ショタ「委員長ってそんな……!いや、なんか、ありえそうだけど……!」
その光景が容易に想像できてしまう。
ショタ友「? だからいいんちょが犬飼ってて」
ショタ「あっ!犬だよね!?ぽちね!そうだった犬の話だ!」ふいーっ!
129:
ショタ友「――やっぱちん○んしてるときにちん○んって言ってもだめだね!」はははー
ショタ友「立つ訳ないって!」あーおもしろっ
一人でウケている。
ショタ「そりゃそうでしょ」
ショタ「……ん?」
ちん○ん……立つ……
ショタ「????っ!!」
風呂で見た自分のものが頭に浮かぶ。
ショタ(今の……今のは……!)
ショタ「……」ちら
ショタ「……と、友って――」
ショタ友「あっなじみちゃんいるよ」
ショタ「っ」
130:
――昼休み――
教室の窓から校庭を眺めるショタと友。
ショタ「お前らってすごいなー……」
ショタ友「んー」
ショタ「なんかこう、フツーに話してられるって」
ショタ「あぁいうことなってからだよ?」
ショタ「オトナだなぁ」
ショタ友「なにそれ(笑)」
ショタ友「友達なのは変わんないから」
ショタ「友達かー……」
131:
ショタ友「それに、なじみちゃんのほうが先に話しかけてきてくれたし」
ショタ友「ショタがなんかいいことしてくれたんだと思ったけど?」
ショタ「おれはべつに……あいつんち行っただけだし……」もじもじ
ショタ友(なんかあったな)じぃっ
ショタ友「……」
ショタ友(まっ、いいことだ……)にこにこ
ショタ「っなんだよ……」
133:
廊下からその後ろ姿を見守る委員長
委員長 はぁはぁ
ふと振り返る友。
ショタ友「お、いいんちょ」
ショタも振り返る。
さっと今来た感じで教室に入る委員長。
ショタ友「昨日家に帰ったらさー、母ちゃんに「遅い!」ってめっちゃ怒られたよ」いやー
委員長「ふふ」
ショタ友「でも袋の詰め方アピールしたら褒められて小遣い多めにもらえたわー、サンキュー」
委員長「いいのよ別に」
134:
ショタ友「あと日曜いいんちょの家行っていい?ぽちと散歩したいんだけど」
ショタ友「明日はダメだもんね」
友が異性にガンガン突っ込むのにもう何も思わないショタと委員長。
委員長「そうね、日曜日だったら構わないわ」
ショタ友「じゃあ昼飯食ったら行くから」
委員長「えぇ、待ってるわ」
ショタ(いい天気だなー)他人事
135:
――日曜日――
ショタ「んん……」
ベッドに寝ころび、目を閉じて自分のをいじいじしている。
ショタ(あー……もうどうでもいいよぉ……!)はぁ はぁ
いじいじ
ショタ(やっぱこれきもちいいよぉ……やめらんないよぉ……!)あへぇ
家に誰もいないと思ったらむらむらしてきて、昼間っから励みはじめるショタ。
いじいじ
ショタ(なじみぃ……)とろーん……
もみもみ……
ショタ「んっ……」ひくっ
ピンポーン!
ショタ「っ!」びくーんっ
ショタ(おおおおれはなにを!?)
テントの張ったズボンを見ながら錯乱。
136:
ショタ「やばいやばい」
タタタッ
ショタ「っはい?」ポケットに手を突っ込みながら
がちゃ
ショタ友「ショター」わーい
ショタ「ちょっまっ……」わたわた
なんとか友の体に当たらないよう身を交わす。
ショタ友「いいんちょん家行こう」
ショタ「おれも行くの?」
ショタ友「ヒマでしょ?」
ショタ「うん、まぁ……」
じんじん……
137:
――委員長の家――
委員長「いらっしゃ――
ショタ友「連れてきた!」どやっ
ショタ「ついてきた」おすっ
委員長「」
俯いてわなわな震える委員長。
ショタ「あれ……怒ってる?」
委員長「そんなことないっ!」ぱぁ
晴れやかな笑顔。
ショタ(こわい……)
138:
ぽち「わぅっ」
ショタ「うわーかわいいなー!」
友「でしょー?」
ショタ「触っても噛まない?」
委員長「大丈夫よ」
恐る恐るなでなで。
尻尾振って喜ぶぽち。
ショタ「はぁぁぁ……!かわいいい……!」
ショタ友「ちん○ん!」
さっ
ショタ友「うははは!」
ツボに入ったらしい。
140:
ショタ友「ねーおもしろいでしょー?」
ショタ「そ、そうだね」
ショタ友「いろんなことできるからこいつ」
ショタ「へー」
委員長「もう、ぽちのことあんまりバカにしないでよぉ?」うふふふ……
ぽちと戯れる二人が委員長には眩しく映る。
142:
――散歩中――
委員長「あ、あの角の家がまっせの家ね」
ショタ「そうなんだ。知らなかった」へー
ショタ友「まっせいるかな」
ショタ友「よし、行くぞぽち!」
リードを引っ張り駆けだす友。
一緒に走るぽち。
そして急に止まってみる。
びたっと止まるぽち。
ショタ友「やるなお前」ほー
不思議そうに友を見あげるぽち。
委員長「ちょっと苛めないでよ!」
143:
ませの家の駐車場に車がない。
ショタ友「出かけてんのかな」
委員長「そうかもしれないわね」
ショタ「まっせー!」
ぽち びくっ
しーん
ショタ友「まっせー!」
委員長(元気ね……)
二階の窓が開く。
ませ「びっくりしたー……」
手を振る友と委員長。
ませ「なにしてんのー?……散歩ー?」
ショタ友「まっせもくるー?」
144:
ませ「ごめーん、今からモブちゃん家行くからー」
ショタ友「そっかー。じゃあショタ言ってやれ」
ショタ「んー……っ!」ため
ショタ「ちん○ん!!」
さっ
ショタ友「うはははは!」
ませ「あはははは!」
ショタ(あのふたりっておんなじ匂いがするよなー)
ショタ(……『ノーテンキ組』……)
委員長「もー!」ぷんぷんにやにや
委員長(お父さん……ぽち……ありがとう……)はぁぁぁ……!
145:
――帰り道――
ショタ友「あー楽しかった」
ショタ「初めて委員長と遊んだけど、思ってたよりいい人だね」
ショタ「たまにこわいけど」
ショタ友「ねー」
ショタ友「あぁ犬かわいいなー飼いたいなー」
ショタ「べたぼれだね」
ショタ友「ちん○ん!」
ぽちの真似をする友。
ショタ「やめろよー」あはは
146:
――友の部屋――
ショタ「で、友ってち○こ立つの?」真顔
いつもの座椅子に座るなり単刀直入に訊く。
ショタ友「ちん○ん?」
冗談めかして、座ったままぽちの格好をしてみる。
ショタ「まじめにこたえて」
ショタ友「え」
マジな顔で見つめてこられ、戸惑う友。
ショタ「っこういうの友にしか聞けないんだよ///」
ショタ友「そりゃ立つよー」
ショタ「どういうときっ?!」ずいっ
ショタ友「どういうって、朝起きたときとか」
ショタ「そ、それもそうだけど、ほかに!」
ショタ友「ふつうにエロいこと考えてるときとか」んー
ショタ「!」
147:
ショタ友「あ!おしっこガマンしてるときも!授業終わりそうな時とかあせるよねー」
最後のは聞こえていない。
エロいことだ、やっぱり。と思うと同時に、その前の言葉が衝撃的すぎた。
ショタ(「ふつうに」?!)
頭の中で『ノーテンキ』に笑う友がその言葉を口にするのが何回も再生される。
ショタ「友ってエロいことふつうに考えてるの?!」ずずいっ!
ショタ友「っ……?!」
ショタ友「……まぁ、うん……」
ショタの視線を避けながら。
ショタ「はえぇぇぇ……」
ショタの体が座椅子にずり落ちる。
ショタ「……やっぱ……オトナはちがうなぁ……」
ショタ友「でた……どうしたの?」
ショタ「んー……」
ショタ「実はさぁ……」
150:
幼馴染の胸に気がついて○起したことを告白する。
ショタ「やっぱそれ、エロいって思ったってことだよねー……」はぁ
テーブルに突っ伏すショタ。
ショタ「まぁ、分かってたんだけど、認めたくなかったといいますか……」
ショタ「だっておれ、今までそんなふうにあいつのこと見てなかったのにさー、突然だよ!?」
ショタ「しかも、その……ち○こ、立つのも、あいつのこと考えてる時だけで……」
ショタ「委員長もまっせも友達で、あいつも同じでただの友達だと思ってたけど――」
ショタ「あいつだけなんだよ、どきどきすんの」
ショタ友「うん」
ショタ「……」
ショタ「……それでねー……」
153:
ショタ「おれ、その日の夜、風呂場でち○こいじってたら、その……」
ショタ友「あー」
ショタ「知ってる? 気持ちよくなっちゃって、なんか出るやつ」
ショタ友「せーし」
ショタ「それ。おれそういうの、はじめてやっちゃったんだよ……」かぁっ……
ショタ友(ぶっちゃけたなー)
ショタ「っもうホントさいあくでさー……!」
ショタ「あいつの体考えながらち○こ触ってたから、気まずいんだよ……」
プリント渡しに行った時の事も白状する。
ショタ友(この話いつまで続くんだろ)
154:
ショタ「で、あいつ俺にくっつかったまま寝たんだけど」
ショタ「寝顔見てると、エロいとは思わなくて――っていうとウソだけど……」
ショタ「ほかになんかもっとこう……ほっとするっていうか……」
ショタ友「うん」
ショタ「……おれ、あいつのこと好きなのかなぁって思うんだけど」
ショタ「でもやっぱり、あいつのこと考えてち○こ立てちゃうって」
ショタ「さいてーとしか思えなくて……」 
ショタ友「……」
ショタ「……」
ショタ「……ほんとは今日もさ、友が家に来るまでち○こいじってたんだ。あれは出さなかったけど」
155:
ショタ友「ふぅん」
ショタ「あっ、手はちゃんと洗ってから家出たかんね!?」あたふた
ショタ友(聞いてないけど、たしかにそうしてくれないと困る)
ショタ「っとにかく、まぁ、さいてーだって思うのに、あいつのこと考えて触るの、気持ちいいから……やめらんなくなって……」
ショタ「好きってなんなのかなぁ……」
ショタ「分かんないよもぉ……!」うぁぁぁ……!
テーブルに顔をうずめて頭をくしゃくしゃ掻きまわすショタ。
ショタ友「そっかー……」むぅ……
156:
ショタ「……友はどうなの?」
はたと顔を上げる。
ショタ友「おれ?」
ショタ「好きな人いるって言ってたよね」
ショタ「友は好きな人のこと考えて、ち○こ触ったりする?」
ショタ友「うん」あっけらかん
ショタ「どうそれ?」
ショタ友「どうって……気持ちいいよ」
ショタ「あぁ……」がく
ショタ友「てか、おれに聞いたって参考にならないと思うよ……」
ショタ友「……おれとショタって、人が違うんだから、考えも違うじゃん」
ショタ「うっ……」するどい……
158:
ショタ友「ま、でも、そーいう風に女子のこと見ちゃうのは、自然なんだと思うけど……」
ショタ友「……おれだってそういうこと考えるんだしさ」にへへ
またふざけてちん○んの格好をしてみせる。
ショタ「んー……でもぉ……」うじうじ
ショタ友「あと、ち○こいじって嫌な気持ちになるってのもそうなのかなー」
ショタ「?」
ショタ友「おれも初めてしたときは本気で死にたくなったもん。あー……って」
頭を抱える素振り。
ショタ「……へー」
初めて感心した様子を見せる。
159:
ショタ友「おれはだんだんその気持ち薄まってった。今もちょっとは傷つくよ、でもしょうがないと思う」
ショタ「しょうがない」
ショタ友「うん、慣れだね!ヤラシい気持ちになってちん○ん立ったらそれに従う!」ぐっ!
ショタ友「だってせーし出すの気持ちいいから!」ばーん
ショタ「あぁ」
ショタ友「……やな気持ちになるけど、ずっとちん○んのこと考えてるよりはスッキリするでしょ?」にっ
ショタ「……まぁ、たしかに」
ショタ友「ショタは悪いことしてないよ、たぶん。『ほっとする』ってのも本当なんだろうし」
ショタ「うーん……」
160:
――玄関――
ショタ「全部喋ったらちょっと楽になったかも」
ショタ友「よかったよかった」
ショタ「ありがとね、んじゃ」
ショタ友「じゃね」
ばたむ
ショタ友「……よかったよかった……」
ショタ友「……さて」
がちゃ
ショタ「そういえばさ」
ショタ友「びっくりしたー」
ショタ「友の好きな人ってだれ?」
ショタ友「え、なんで」
ショタ「なんか、フェアじゃないじゃん」
ショタ友(自分からべらべらしゃべったくせに……)
161:
ショタ友「……」んー
ショタ友「言っても分かんないよ、前の学校にいた子だもん」
ショタ「ふーん」
ショタ「てことは小3ぐらいからあーいうこと考えてたの?」ぎょっ
ショタ友「あー……」
ショタ友「今思えば……って感じ、かな」
ショタ「連絡とったりしてんの?」
ショタ友「……たまにね、また会えるかどうかは分かんないけどさ」
友の笑みに影が射す。
ショタ「……会えるといいね」
ショタ友「そだね」
162:
友の家を出る。
ショタ(なんか悪いこと聞いちゃったな)
ショタ(あんなさみしそうな友の顔、初めて見た……)
ショタ(ていうか……友って……)
ショタ(まぁ、あーいうことも言ってたし……そうなんだろうな……)
ショタ(あれ、やっぱおれ安心してるや……)
164:
――数日後――
ませ「もうすぐバレンタインです」ばん
委員長「そうね」興味なし
ませ「かーっ!毎年毎年その反応!今年は今までと違うんだよ?!小学校最後お別れバイバイだよ?!」ムキー
委員長(うるさい……)
委員長「別に最後だからってなにも変わること無いと思うけど」
委員長「あなたたち学区的に全員同じ中学に上がるだけじゃない」
ませ「雰囲気ってものがあるの!」
ませ「それにいいんちょのこと言ってるの!いいんちょ別の中学行くんでしょ!想いを伝えないままでいいわけ?!」
委員長「そうね、まず……」
委員長「私、私立に行くって言ったけど住む家は変わらないんだから別にあなたたちと今生の別れになるでもないし」
委員長「そもそも私が想いを伝えたい人はいない。まっせにならあげても良いけど」
165:
ませ「あ、あぁ……」がくっ……
ませ「とうとういいんちょは枯れたまま小学生ライフを終えてしまうのか…………あ、くれるならちょうだいね……」
委員長「まっせみたいなこと言うけど、私そういう浮ついただけの恋愛の真似ごとに興味がないだけなの」ツーン
委員長「そしてあなたはまたモブ先輩にあげるわけ?」
ませ「あったり前じゃん!しかも卒業したらまたセンパイに毎日会えるし!」キラキラ
委員長「せいぜいがんばることね」アホらし
ませ「もー冷たいなーホント……」
ませ「いいんちょもさー、固くならないで義理でもチョコぐらいあげたらいーじゃん」
ませ「6年間でお世話になった人とかいるでしょ?」
委員長「……」
委員長(中学になったら、友君とショタ君のいちゃいちゃっぷりが……)
委員長「……確かにそうね、お礼という意味でなら渡してもいいかもしれない」
ませ「でしょー」
166:
――放課後――
ませ「もうすぐバレンタインです」ばん
幼馴染「そうだねー」にこ
委員長「あなたまたその話してるの?」
ませ「だって楽しみじゃん。ねー?」
幼馴染「ねー」
ませ「ほら」どや
委員長「なじみさんも無理にアホの話に付き合わなくてもいいのよ」かわいそうに……
ませ「おい」
幼馴染「そんなことないよー」
幼馴染「実はわたしバレンタインに本命渡すのはじめてなんだー」どきどき
ませ「へー、誰にあげんの?」
一応聞いとく。
167:
委員長「……」
幼馴染「あ、委員長、隠しててごめんね」
ませ「?」
幼馴染「わたしショタくんにあげる」
ませ・委員長「「でしょうね」」
幼馴染「……正直ね、ちょっと前まで友君のこと好きだったんだけど」きゃー
幼馴染「勢いで告白しちゃってみごとに振られて――」
ませ・委員長(ごめん……全部知ってる……)
幼馴染「――それから色々あって、なんかわたし勘違いしてたって気付いたんだ」
幼馴染「わたしには、ショタくんがずっといてくれたんだなー……って」てへ
幼馴染「……いっつもテキトーにチョコあげてたから、いざとなると恥しいよね」あはは
ませ「っくぅぅぅぅぅ!!」バンバンバンバン
恋バナたまらーん!
ませ「こーいうことだよ!いいんちょ!これが女子ってやつなの!」
委員長「すてきねー」若干棒読み
168:
ませ「で、ショタくんにどんなのあげんの?」わくわく
幼馴染「委員長スペシャル!」
ませ「は?」
幼馴染「実はこの前教えてもらったんだー、その時は恥ずかしくて委員長に渡す人のことは言えなかったの」ありがとー
委員長(まぁ、察しはついていたけど)
ませ「いつのまに……いいんちょ、そういうの興味無いって言ってたのに」
委員長「友達なら協力してあげるのってあたりまえじゃない。あなたみたいに浮ついていないし」ふふん
委員長「それにしても、簡単な手づくりチョコも作れないのに」
委員長「なじみさんのように努力すらしないで少し高いだけの板チョコ一枚で毎年済ませる女子が」
委員長「よく女子を語れたものね?」ははぁん?
ませ「うぐ……」
169:
幼馴染「委員長は渡す人いるの?」
委員長「ひみつ」ふふ
幼馴染「えー気になる!」
ませ「……さっき話してたけど、ただの義理だよ」くそう……
幼馴染「なんだー。委員長らしい」あはは
 ショタ友「ショター!」わーい
背後から聞こえる友の声。
委員長「でも、とっても大切な義理なの」うふふ……
170:
――バレンタイン当日・教室――
※リアルだと今年のバレンタイン土曜だった。あんまり気にしないで欲しい。
ざわざわ……
モブ男1「お前すげぇな……」
モブ男2「まだ授業始まってもないのに……」
ショタ友「急にモテ期がきたねおれ!」
大小色々なチョコが詰まった小袋を見せつける。
手づくりのものらしかったり、少し高そうな既製品だったり。
ショタ「結局ロッカーにチョコ何個入ってた?」
ショタ友「いっぱい」どや
モブ男1・2・ショタ「「「はぁ……」」」
モブ男2「一個くらいくれよー……」
ショタ友「やだよ!これはおれがもらったの!」
173:
委員長「まっせ、はいこれ」
ませ「わ!ありがとー!ってこれ、けっこう手が込んでるじゃん!」
ませ「アタシのためにこんな……」じーん
包み紙をさっそく開けて感動に浸る。
ませ「いただきまーす!」うーん!
委員長「気にしないで」
委員長「委員長スペシャル考案中の失敗作が残ってただけだから」
ませ「あ、そうですか…………でもうまい……」モグモグ
委員長「それにしてもさすがね友君は」
委員長「みんなあのオーラの餌食になっていくのね……」南無……
ませ「オーラ?」モグモグ
委員長「まっせは人種的に友君と同じだから多分感じないのよ、幸いなことに」
ませ「ふーん」
ませ(なに言ってんだこいつ)
174:
ませ「いいんちょ誰にあげるの?ショタくん?かわいいって前言ってたし」
委員長「いえ、友君に」
ませ(友くんに義理感じることなんていつあったんだ?)
ませ「あれ、でもチョコもうないじゃん」
委員長「ふっ……これよ」
ポケットからおもむろに取り出す。
ませ「あぁ……ひと目で義理と分かる……」
ませ「いや、もうちょっとなんかあったんじゃないの?」
ませ「得意の余りモノとか」けっ
ませ「とっても大切な義理って言ってたのにこれじゃー……」
委員長「まぁ見ていらっしゃい」
ませ(最後だって言うのに、絶対あの袋ん中に埋もれておわりだよなー、もったいなー)
175:
昼休み
幼馴染「ショタくん、放課後家庭科室の準備室に来て」
ショタ「ん、え?」
ショタ「えー、そういうのいいって。……恥しいし……」察し
ショタ「い、いつもみたいに今で、いいよ……」くれっ
幼馴染「ダメっ!」
ショタ「」
幼馴染「……っ今年はみんなみたいな感じがいいの!」
ショタ「分かったよ……」
幼馴染「ぜったい来てよ!」
ショタ(なんだあいつ……?)
176:
ショタ友「ただいまー」
ショタ「おかえり」
どさ
朝と同じくらいの量の小袋。
ショタ「ほーこれはこれはけっこうな収穫で」
ショタ友「なんか今年って学年下の子からのチョコ多いんだよね。あ、アメもある」
ショタ「まっせみたいな子がいっぱいいるってことでしょ」
ショタ友「あんま意味ないと思うけどなー」ぽつり……
ショタ「冷たいねー」
ショタ友「ん?んー……」
ショタ友「ショタはどう?」
ショタ「一個も」
ショタ友「ん?おれもうなじみちゃんからもらったけど」
ショタ「は?!」
177:
ショタ友「キットカット。ありがとって書いてある」これ
ショタ友「?」
ショタ「?」
ショタ友「まーショタは確実に貰えるからね」
ショタ「いっつもキットカット一個だけどね」
ショタ「なのに必死になって家庭科室に来いだって」
ショタ友「ふーん」
ショタ「今年はみんなみたいな感じがいいってさ」
ショタ友「……それってもしかして――」
ショタ友(……まぁいーや)
ショタ「意味分かんないよね」
178:
――放課後――
ショタ友「つかれた……」
今までで一番大きな紙袋を持って教室に戻ってくる。
遊んでいたり、淡い期待を残してぶらぶら残っているモブ男共がちらほら。
モブ男1「……すげぇよ、お前もうなんだよそれ……いいやオレ帰ろ……」
ショタ友「はっはっはっ」どやぁぁ
ショタ友「でもこんだけもらっちゃってもさー、どれが誰のだかもう分かんないよ」
ショタ友「ありがたいけど、べつにチョコそんな好きでもないし……」
モブ男2「モテる男は言うことちがうねー」
ショタ友「……あれ、ショタってどこ行ったか分かる?」
席にはまだカバンが置いてある。
179:
モブ男2「いや、わかんねー」
モブ男1「どーせあいつも誰かさんといんだろ」へん
モブ男2「でもあいつ毎年キットカット1個だよ」おもしろいことに
モブ男1「1個でも貰えるだけいいじゃねーか!」
わーわー……
ショタ友(まだ家庭科室いんのかな)
ショタ友(……さき帰ろ)よっこいせ
委員長「待って友君」ばーん
ショタ友「なに?」
委員長「友君に渡したい物があるの」ばばーん
180:
ざわ……!
男1「おい、あの委員長が!」
男2「マジか」
ませ(まーそりゃ最後が一番印象残るかもしんないけど……)
友のもとへつかつか歩み寄る委員長。
ショタ友「なんだーいいんちょもかー。おれもういらないよ」
モブ男1「くっ……むかつく……!」
委員長「はい」
モブ男1・2「っ……!」
ブラックサンダー。
モブ男1・2「」
モブ男1「だよなー」ほっ
モブ男2「委員長だもんなー」はは
ませ(あれじゃ袋にぽいでおわりじゃん……)
181:
ショタ友「うわぁ……!」
やれやれという感じだった目が輝く。
ショタ友「ありがとー!!すげーうれしい!!」
モブ男1・2・ませ「「「はぁっ?!」」」
ショタ友「まさかいいんちょがこれくれるとはー!!」わぁい!
委員長「私と友君との『秘密』だからね……」ひそっ
ショタ友「あーそうかー!ヒキョウだなー!」
委員長「ふふ」
ショタ友「やっぱいいんちょいい人だー……!」はー……!
「人類みな兄弟」ではあるが、あまり知らない人たちからのほぼ一方的なやりとりに
さすがに疲れ気味の友にとって、
委員長から渡されたブラックサンダーはやたら心に染み入るものがある。
単に好物だからということだけでなく、委員長という友達とのささやかな信頼関係を確認できる、
「完全な義理チョコ」だった。
182:
ショタ友「ほかの人には悪いけど、なんかいいんちょのが一番うれしいかも!」
ショタ友「なんでだろー?いいんちょだからかなー……!」
モブ男1・2・ませ ぽかーん……
委員長「なによりね」
ショタ友「おれ、離ればなれになってもいいんちょからこれもらったこと忘れないよ!」
委員長「ありがとう、私もあなたに会えて嬉しかった」
ショタ友「なんかもう今日でお別れみたいになってるし!」
ははははー……
184:
ショタ友「じゃねー!ありがとー!」にっこにこ
委員長「さよなら」
委員長「……」
委員長「ふっ」
したり顔でませの方を振り返る
ませ・モブ男1・2 「「「どーいうことだよ!!!」」」」
ませ「いやいやいやいやいやいやいやいや……!」
つかつかと委員長のもとへ歩み寄るませ。
ませ「ぜんっっっっぜん意味分かんない!!」
そーだそーだとモブ男供。
委員長「『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』ってとこかしらね」
ませ「はー?」
185:
委員長「いいこと?世の中にはね、たとえどんなに丁寧に作った手づくりチョコなんかよりも」
委員長「もらった人の心をぐっと動かす義理チョコというのがあるのよ……!」謎の威厳
委員長「友情は時として恋愛より美しく気高い……。あなた達のヘタな恋愛ごっこと比べれば尚のこと!」カッ!
委員長「よく覚えておくことね」キリッ
モブ男1・2「はいっ……!///」惚れた
ませ「はい……」
委員長「それにしても」
委員長「まっせ、私が私立に行くこと友君に話した?」
ませ「言ってないですけど」
委員長「誰から聞いたのかしら」
186:
友が教室に戻ってくる頃
家庭科室の扉を前に立ちすくむショタ。
ショタ(ダメだキンチョーする……)
ショタ(キットカット一個にこんなことわざわざしなくたって……)
ショタ「はー……」
ショタ「……よしっ」
ガラッ
ショタ「…………」
188:
教卓の椅子に腰かけている幼馴染がショタを見る。
幼馴染「……遅いよもー」
ショタ「ごめん」
おずおず立ち上がる幼馴染。
服が変わっている。こげ茶のロングスカートに白いブラウス。
着慣れていない女の子らしい格好で、赤い紐に白地一色の小さな紙袋を両手で持っている。
ショタ「き、着替えたの?」
幼馴染「変かな……?」
スカートの裾を摘まんで笑ってみる。
ショタ「いやっ……////」
慌てて目を逸らすショタ。
いつもの雰囲気ではないことに動揺を隠せない。
幼馴染「ショタくん、こっちに来てよ」
ショタ「ん……」
幼馴染「これ」
持っていた紙袋を手渡す。
190:
ショタ「えっ」
ショタ「」
ショタ「いやっ……これって……おれ……///」あわわわわ
ショタ(はっ?!これ前も似たようなことが……そうだよこれは誰かに渡して欲しいとかそういう……!)混乱
ショタ「……おれのキットカットは?」えへ
幼馴染「っ……」ふるふる
幼馴染「あほ!!!」
ショタ「?!」
197:
幼馴染「ショタくんにあげるの!」
ショタ「あ……ありが、と……」
幼馴染「やっぱショタくんにはそういう風に見えないのかな……」はぁ
ショタ「っ」
幼馴染「ねぇ、ショタくん……わたしのこと、幼馴染じゃなくて……」
ショタ「っ!」
幼馴染「女の子として、見てくれないかな」
ショタ「??っ!!」
幼馴染「……なんてね!」
幼馴染「小学校最後だし、ちょっと、みんなみたいな気分になってみたかっただけ!」
幼馴染「これからも今までみたいによろしくね」ふふっ
ショタ「……!」
ショタ「っ……そんなこと言うなよ!」ばーん
198:
幼馴染「え?」
ショタ「おれ……おまえのこと、好きんなっちゃってんだよ!」ばばーん
ショタ「い、色々どーしようもなくなっちゃうくらい、好きなんだよ!」
ショタ「今までみたいになんてもう……おまえんとこ見れないんだよ!」
ショタ「悪いかよ!」むがー
幼馴染「ショタくん……」
がばっ
委員長「きゃっ?!」
あの日のように委員長の体を抱寄せる。
ショタ「もうおまえのことで悩むのやなんだよー……」
ショタ「ぶっちゃけできるなら毎日こうしてたいんだよー……」
幼馴染「……」
幼馴染「……あほ……」
ぎゅっ
200:
――数日後――
幼馴染「ショタくんちょっとこれ運ぶの手伝ってー」
ショタ「えーおれ外行きたいんだけど」
 ……――
ませ「なんも変わってないじゃんあの2人」
ませ「なじみちゃんに問い詰めたらにやにやしてなんも教えてくれなかったし」
ませ「リアクション的にはよかったんだろうけど」
委員長「いいことじゃない」
ショタ友「うんうん」
委員長「男女に人前でいちゃつかれても風紀が乱れるだけだわ」ふん
ショタ友「え、そっち? いつもどおりでいられるって一番いいことだと思うよ」
204:
ませ「その落ち着きっぷり、あんたら何才よ……」
ショタ友「まっせはこどもだなー」にひひ
委員長「もっと言ってあげて」
ませ「こどもはあんたでしょー」いーだっ
ませ「ちん○んちん○ん言ってはしゃいでたのって」
ませ「アタシもか」
ショタ友・ませ「「うははははは」」
委員長(バカ二人……)
モブ女「まっせちょっとこっち来てー」
ませ「なにー?」
たたたたー
205:
ショタ友「はーおもしろっ……」
ショタ友「……まっせといいんちょ仲いいのってなんかふしぎだよねー」あんななのに
委員長「幼稚園からの腐れ縁よ。しかも6年間クラス一緒だったし」
ショタ友「中学でもずっと一緒だったらうけるね」
委員長「なに言ってるの、私別の中学行くってあなた知ってるじゃない」
ショタ友「え、初耳」
委員長「?」
委員長「だってあなた『離ればなれになっても』ってあの時」
ショタ友「あー」
ショタ友「おれ、ここ卒業したら転校するっぽいからさー」
206:
委員長「はい?」
ショタ友「まだはっきり決まったわけじゃないから周りに言わなくていいって父ちゃんに言われてたけど」
ショタ友「いきおいあまって言っちゃった」へへ
ショタ友「でもなんでいいんちょは違うとこ行くの?」
委員長「ちょっと待って私のことはいいから」
委員長「え?その話は今どこまで進んでいるの?」
ショタ友「ほぼ決まりなんじゃないかな」
ショタ友「親の都合ってやつでさー、またかよっつーのね」まいったねー
頭を抱える委員長。
ショタ友「?」
207:
委員長(何考えてるのよ私、そうよどうせ二人とはお別れなんだし……)
委員長(でも……でも……何か……!)ぐぬぬ
友の顔を見る。
ショタ友「どうしたの?」
委員長「ショタ君とお別れって、さぞ寂しいでしょうね……」ずーん……
そう言う委員長の顔がすごく寂しげ。
ショタ友「んー……」
その顔を見て何事か考える友。
ショタ友「いいんちょ今日一緒に帰ろう」
委員長「え?えぇ、良いけれど」
208:
――放課後――
抱きっ
ショタ友「ごめん今日いいんちょと帰る」
ショタ「あっそう」
中途半端なおんぶの様な格好になった友の体を揺らして話を続ける。
ショタ「またぽち?」
ショタ友「そうじゃないけど、気分」
ショタ「そう」納得
ぶらーぶらー
委員長(あぁっ……!悲しすぎて見てられない……!)くっ……
209:
帰り道
てくてく
ショタ友「……」
委員長「……」
てくてくてくてく
ショタ友「……」
委員長「……」
委員長(……なにこの沈黙……話しかけたほうがいいのかしら……)
ショタ友「……」
委員長「……」
210:
委員長「あの――」
ショタ友「どうせ離ればなれになっちゃうし」
委員長 びくっ
ショタ友「いいんちょだから言うけどさ」
前を見据えながら淡々と話しだす。
ショタ友「おれ、マジでショタのこと好きだからね」
委員長「」
211:
ショタ友「っはー……スッキリしたー……」
委員長「マジって」
ショタ友「マジ」
委員長「友達として、じゃなくて」
ショタ友「じゃなくて」うんうん
委員長「それってどういう」
ショタ友「んー、ショタの言葉借りると」
ショタ友「一緒にいてほっとするし、エロいことも考える」
ショタ友「あいつ、なじみちゃんにそう思うんだって」
ショタ友「おれはショタにそう思う」
委員長「……エロっ……」
ショタ友「うん」しれっ
委員長「……」
213:
委員長「……どうしてそんな大事なことを私なんかに」
ショタ友「いいんちょだから」
ショタ友「この前一緒に買い物したとき、ずっとショタのこと話してても引かないで聞いてくれたのがきっかけかな」
ショタ友「ほかの人にだったら絶対言えないこととかあったんだけど、なんか話せちゃった」
委員長(う……)ずきっ
ショタ友「なんとなくだけど、そういうのヘンな目で見ないでくれそうだなって」
委員長(なんか……)ずききっ
ショタ友「今日も自分のことみたいに本気で悲しんでくれてたし」
委員長(なんかっ……!)ずきききっ
ショタ友「ずっと誰かに言いたかったんだけど……」
ショタ友「いいんちょになら言っちゃっていいかなって」にへっ
委員長「そう……」
214:
ショタ友「本人に言えないってきっついよー?」
ショタ友「なんかあったらいちいちウソとホント使い分けなきゃなんないし」
ショタ友「この前ショタに好きな人だれって聞かれたときなんか、もう、『おまえだよ!!』って言いかけたけどなー」
ショタ友「ショタもそーとーぶっちゃけてたし」はははー
ショタ友「でもむりむり。ショタとの関係、壊したくないし」はは
ショタ友「……」はぁ
委員長「……」
委員長「私って本当に人を見てないわね……」
ショタ友「なんか言った?」
委員長「私も白状するけど、二人のこと見て楽しんでいたの。無垢な愛情があるようで」
ショタ友「おぉ?」
ちょっと嬉しそう。
委員長「それはそれは名状し難い恍惚だったわ……」ふふふ……
ショタ友「おぉ……」
216:
委員長「……でも、それって友達同士のやり取りの延長としてしか捉えていなかった。本当の恋愛じゃなくて」
委員長「まさか本当に好きだなんてね。考えもしなかった」
委員長「なんていえばいいかよく分からないけれど、今更、自分勝手で浅はかだなって心底思うわ……」
ショタ友「いやいいよ、どっちかっていうとやっぱこの話いいんちょにしてよかった」
ショタ友「そういえばショタに抱きついてるのいいんちょに見られて、おれすげーコーフンしたな」
ショタ友「なんか顔真っ赤にしてんだもん、ぞくぞくしちゃった。そんなこと考えてたんだね」
委員長「な、生々しいこと言うわね……」
217:
ショタ友「おれガマンできないたちじゃん?」
委員長「そうね」
ショタ友「だから抱きついちゃうんだけど、なんかショタが本気で嫌がらないからさ」
ショタ友「その気になっちゃっていっつもやるんだ」ぎゅーって
ショタ友「……」
ショタ友「でもいいんちょの言うとおり、それって友達だからできることなんだよね」
ショタ友「おれ、ずっとショタと友達でいなきゃなんないんだよね」なじみちゃんもいるし
他人事のように話し続ける。
遠くの方を眺める虚ろ気な視線は全てを諦めているようにも、悲しみを堪えているようにも見える。
委員長(友君……)
218:
委員長「……でも、ショタ君の気持ちを汲んで、自分の気持ちずっと隠してた訳でしょ」
委員長「我慢したのよ。とても辛抱強く。あなたはショタくんの友達でも、それって最高の友達だと思う」
意味の無い慰めとは分かっている。けれどほかにかけるべき言葉も見つからない。
友はただ薄く笑みを浮べた。痛々しくなるほど寂しい笑みだった。
ショタ友「いやいいんだ。ただショタのことが好きって誰かに言いたかっただけだから」
ショタ友「それにおれもう転校するし」
ショタ友「すげー寂しいよ。寝る前とかめっちゃ息苦しくなんの」
ショタ友「けど、いい機会だよね。ばいばーいって」
委員長「っ」
219:
委員長「小学校最後お別れバイバイだよ?!」
ショタ友「え?!」びくっ
委員長「想いを伝えないままでいいわけ?!」
ショタ友「?!」
委員長「……って、まっせが言ってた」こほん
ショタ友「あぁ、まっせがね……」
ショタ友「……でもそんなことしたらさー」
委員長「知らないわよ、私だって今無性に言いたくなっただけだもの」つーん
ショタ友「あー……」
委員長「想いの伝え方なんて色々あるわ。……ブラックサンダーみたいなのとかね」にこ
ショタ友「……」
委員長「ま、私が勝手に言いたくなっただけ。あなた達の気持ちなんて私分かりっこないもの、伝えるも伝えないも私は責任取らないから」
ショタ友「おれみたいなこと言ってる」苦笑い
ショタ友「……んー……」
221:
――数日後――
ショタ友「ショター!」わーい
抱きっ
ぐいっ
ショタ「おはよ、どうかした?」
ショタ友「あ、分かる?」
ショタ「いきおいがない気がした」
ショタ友「それで分かるとは、できるな……」
ショタ友「今日はサプライズがあるから、よろしく!」
ショタ「は?」
……
222:
先生「えー、朝の学活を始める前に、えー、ショタ友くん、前に」どうぞ
しずしずと教壇の前に出る友。
ショタ「?」
委員長「……」
先生「えー突然ですが、ショタ友くんはここを卒業したら、えー、ご両親のお仕事の都合で、えー、県外へお引っ越しされるそうです」
モブ共「えーー!?」
ショタ「っ」
幼馴染「えー」
ませ「なにぃぃぃぃぃ!?」
ひと際でかいませの声。
ショタ友「へへ……」まいったまいった
224:
先生「えー、皆さんと過ごす日が残ってはいますが、中学からはショタ友くんともお別れです」
先生「じゃ、簡単に一言」どうぞ
ショタ友「えー、なんかぁ、前にいたところに帰るそうです。楽しかったです」以上
ショタをちらっと見て、どうだと笑う。
225:
――休み時間――
ませ「寂しくなるねー……!」
友の手を握りぶんぶん振り回す。
ショタ友「だからまだいるって」
幼馴染「でも全然違うとこ行くんじゃなくてよかったね」
幼馴染「こっちじゃお別れだけど、向こうじゃ再会だもんね」
ショタ友「……まぁねー」
モブ男1「モテモテかー!あっちでもモテモテなのかー!!」
幼馴染(うっ……)ぐさっ
ショタ友「そうだなー、モテモテかもなー」はっはっはっ
それから友はこんな感じで事あるごとに突っかかれることになる。
226:
――昼休み・図書室――
委員長「あら、どうしたの」
一人でブラックジャックを読んでる友を見つける委員長。
ショタ「どうしたのって?」
委員長「みんなみたいに友君のところ行かないのかなって」
ショタ「そのみんながうるさいからさ、ちょっと離れてんだ」
ショタ「どうせ友の方から来るだろうし」ショターって
委員長(さすがねー……)
ショタ「……でもなじみがあいつとずっといるのはなんか……いや、いいんだけどさ……」ぶつぶつ……
委員長「ふふ」
227:
ショタ「委員長はやっぱりさわがないんだね」
委員長「えぇ、たまたま本人から聞いていたから。その時はさすがに驚いたわ」
ショタ「へー、おれには言わなかったくせに……なんか、ほんと急に仲良くなってるよね」
委員長「それが友君じゃない」
ショタ「たしかに」ははっ
……
委員長(意外に冷静なのね……)
228:
――放課後――
ショタ友「ショター!」うわー
抱きっ
ショタ「ほら来た」
ショタ友「?」
ショタ「こっちの話」
ショタ友「ねーびっくりした?!」にやにや
ショタ「うーん」
ぶーらぶーら背中の友を揺らす。
ショタ友「あれ?あんまり?」
ショタ「いや、びっくりしすぎて逆になんかあんまり……」
ショタ友「……」
ショタ「前のとこ戻るんでしょ?友達にまた会えて良いじゃん」
ショタ友「なじみちゃんも言ってたそれ」
229:
ショタ「それにほら、友の好きな人にだって」
ショタ友「うん」
ショタ「ね」
ショタ友「……と、友達だよね、おれとショタって」
ショタ「なんだよ急に……!」恥ずいなっ
ショタ「……まぁ、そうでしょうね……」照れ
ショタ「じゃなきゃ、いつもでもおぶってないし」
ショタ友「だよねー!」あははは
ぶーらぶーら……
230:
――次の日の放課後――
委員長と帰る友。
委員長「自分で傷口えぐってどうするの……」
ショタ友「あぁ……」ずーん……
ショタ友「だってショタがあんなこといきなり言ってくるから……」
ショタ友「正直に言おー言おー思ったけどやっぱこわくなっちゃってつい……」
委員長「生々しいことさらっと言うくせに、そういうとこは乙女なのね……」
委員長「はぁ……」
ショタ友「ちょっとため息やめて……傷つくから……」ずずーん……
委員長「はぁぁ……」見てられない……
ショタ友「うぅ……」
232:
委員長「……煽っておいてなんだけど、言えないなら素直に諦めるのも手よ?」
ショタ友「……いやでもおれ決めたんだ。ダメなの分かってるけど、言わなきゃずっと後悔する気がする……」
ショタ「まっせの言葉のおかげで、おれ、目が覚めたんだ……!」ありがとうまっせ!
委員長(バカ二人もさすがねー……)
ショタ友「でもどうしたらショタとの関係を傷つけずに……むずかしいよー……」うぁぁぁ
委員長「そんな悩むの全然あなたらしくないわね……もういつも通り過ごしてればいいじゃない」
ショタ友「いつも通り……」
委員長「そう、あなたらしく、素直にさ」うんうん
233:
――それからしばらく――
ショタ友「ショター!」わーい
ショタ「うん」
ショタ友「ショター!」わーい
ショタ「うん」
ショタ友「ショター!」わーい
ショタ「うん」
ショタ友「ショター!」わーい
ショタ「うん」
……――
委員長(確かにいつも通りだけど……言わないの?)
234:
クラスでお別れ会をしたり、5人だけでお別れ会をしたり、
なんかそれらしいタイミングがあっても、何もないまま、卒業式も終わり。
校門には記念写真を取ったりなんやかんやしたりの人だかりが出来ている。
委員長「とうとうなにもなかった……」あ然……
卒業証書を手に、一人で突っ立っている委員長。
ませ「いいんちょー一緒に写真とろー!」ててて
委員長「なんだよアイツ!!!」くわっ!
ませ「!?」
委員長「えっ?あーごめんなさい、独り言よ独り言」
ませ「……すごい顔になってたけど」鬼かと……
ませ「まーいーや」
委員長の横に並び、母親から借りたスマートフォンを掲げる。
委員長(え?ホントに意味が分からない……言ったの?)
委員長(言ったのならなんで私に伝えてくれない訳?なんなの?)わなわな……
235:
ませ「はい、鬼のかおー」
くわっ!
ぱしゃ
ませ「ぶはははははは!」こえーよ!
腹パンっ!
ませ「おぶふっ……!」
委員長「まったく、ふざけないでちょうだい……!」いらいらいらいら
ませ「自分でノってきたくせに……」ぐぅっ……
236:
――別の場所――
幼馴染「じゃ、また中学校で会おうね!」にこっ
ショタ「ん……じゃ」ばいばい
親のもとへ駆けていく幼馴染を見送る。
ショタ「……いや、春休み中に会っても良くない?」あれ?
ショタ友「ショター!!」わーい!
ショタ「うぐっ」
ぎゅむぅっ
ショタ(強い……)
ショタ「……あ、友と帰るって父ちゃんに言っといたから」
ショタ友「マジで!?じゃー俺も言ってくる!」やほー
……
237:
ショタ友「……ねぇ、帰るまえに教室寄ってこうよ」ちょいちょい
ショタ「なんで?」
ショタ友「ショタと最後に教室見たい」
ショタ「……そっかー……友とは最後だもんなー……。うん、いいよ」
委員長「帰るわよまっ――」
ふと玄関を見ると二人が入っていく。
ませ「はい……」うぅ
委員長(なるほどこのタイミングで……)
238:
委員長「やっぱり先に帰っててくれない?教室に忘れ物してきちゃった」
ませ「アタシも行くよ?」
委員長「先に帰って」ずん
ませ「あい……」しゅん……
ませ「もーなんなのこの扱い……アタシなんかしたぁ?」ぶーぶー
委員長「ごめんねまっせ。今度あなたの好きなお菓子たくさん作ってあげるから」もう見てない
ませ「マジで!?約束だよー!」
委員長(ちょろい)
239:
――教室――
誰もいない。
ショタ「みんな同じこと考えるんだなー」ほー
黒板が落書きで埋め尽くされている。
ショタ「おれたちが最後かな。おれもなんか描いとこ」
『ばいばーい』
ショタ「できた」
ショタ「友もなんか描けば?」
ショタ友「おれはいいや」
ショタ「ふーん……あれ?だれだよこれ描いたやつ!」
相合傘にショタと幼馴染の名前が書いてある。
ショタ「もー……」
ショタ友「なじみちゃんだったりして」にひひ
240:
そんな二人を廊下で盗み見している委員長。
委員長(……私最後までデバガメじゃない……)
委員長(いや、でもこれは友君の勇気を見届ける為……だって私はいつまでも友君の友人……)
ついさっきアイツと言い捨てたことは忘れて、自分を説得する。
241:
ショタ「友ともう会えないのかー」
ショタ「なんか、誰もいない教室で二人だけって初めてだね。しんみりしてくるな……」
ショタ友「そうだね、どきどきするよ!」
ショタ「どきどきすんだ……」はは
ショタ「……どきどきは取っときなよ、あっちに戻った時用にさ」
ショタ「ね」へへ
あんな悲しい顔をするくらい好きな人に会えるんだから、さぞ嬉しいだろうと思っての言葉。
ショタ友「ごめんウソついてた!」
 委員長「っ」
243:
ショタ「?」
ショタ友「おれ、あっちに好きな人なんていない」
ショタ「っ」
ショタ友「ショタともうお別れになるのに、ずっとウソついたまんまはやだから言う」
ショタ「じゃっ……じゃあだれが好きだっ――
ビシッ!
目の前のショタを指差す。
ショタ友「ショタが好き」キリッ
244:
ショタ「え…………」
 委員長(ホントにあなたらしく素直にきたわね……)
ショタ友「すごく好き」
ショタ「いや……てことはさ……」
いつしかの会話がまざまざと思い出される。
ショタ友「エッチしたい」うん
 委員長()
ショタ「そのためにおれをここに……?」ひぃ
ショタ友「うん」
 委員長(ビッチかよ!!!想い伝えるってそれ目的かよ!!!!)うぉーい!
ショタ「っ……」
248:
ぎゅっ
ショタの手を握る。
ショタ友「おれ、このままショタとお別れなんてやなんだよ……」
ショタ友「ね、おねがい」
照れも媚びもない真剣な顔。
ショタ「……」
ショタ「……/////」
口に手をあてがい、なにごとか考える。
ショタ「ちょ……ちょっとだけ、だよ……」ふい
 委員長(そしてなんで受け入れちゃうんだよ!!?)うぉーーい!!
ショタ友「ぅおっしゃあああ!」おらー!
250:
ショタ「……で……どう、すんの?」
ショタ友「ショタの裸見たい!」わくわく
ショタ「脱ぐの……?」
ショタ友「うんうん!」
ショタ「……」
上着から、シャツ、下着と丁寧に脱ぐ。
ショタ「これ……下も――」
ショタ友「おねがいっ」
ショタ「だよね……」
253:
委員長(見てはいけない見てはいけない……)
 
と思い、目を固く閉じているもののその場からは離れようとしない。
254:
靴を脱いでズボンに手をかける。一呼吸置いて、下着ごとおろしていく。
裸のショタが教室のど真ん中で出来上がる。
体を隠すものといえばスニーカーソックスだけ。
ショタ「……これでいいの……?」
体が揺れるたび、細いショタのものが愛嬌よくふるふるしている。
しかし友以外に誰もいないからか、思ったより抵抗はない。
日は射しているといえ、まだ3月の下旬。寒さの方が気になる。
ショタ友「はぁぁぁ……!もー!」感動
ショタ「っ」
おもむろにショタの体を抱きしめる友。
ショタ友「あー……夢みたいだー……」しあわせー
ショタ「やっぱそうすんだね……」
自分が幼馴染にしたことを思い出す。
なんか悪い気がして、友の腰に手を回してみる。
ショタ友「ね、チューしていい?」
ショタ「え?」
255:
委員長(え)
思わず目を開けてしまう。全裸のショタとそれに抱きつく友が目に飛び込んでくる。
委員長(ひぁぁっぁぁっ!!/////) 
256:
ショタ「……口はやだよ」
ショタ友「あ、なじみちゃんとはまだチューしてないんだ」
ショタ「いいでしょべつに……」
味わうようにゆっくりと頬に唇を当てる友。さらさらした皮膚の奥に柔らかい弾力を感じる。
気持ちがよくて夢中になって何度も頬に唇をあてる。
ショタ友「んっ……」ちう
耳元にかかる友の吐息が熱く荒いものになってくる。
ショタ「あっ……」
ショタ「あの、友……」
ショタ「ち○こ……」
キスをやめて、じっとショタを見る友。
ショタ友「うん……コーフンしてきた……」どきどき
ふくらんだ友のものがショタのものに当たっている。
257:
ショタ「ほんとにおれで……」
ショタ友「うん……」
ショタ「マジか……」
ショタ「!」
腕を互いの体の隙間に滑らせて、ショタのを握る。
ショタ「っ……」
ふにふに
ショタ友「すげー……ホントにショタのちん○んさわれてる……」はー
ショタ「触りたかったんだ……」
ショタ友「うん」
ショタ「……」
ふにふに
くちくち
ショタ「んっ……うん……」
259:
友の手に包まれたものが反応し始める。
ショタ友「ショタのも立ってきた……」
手を止めて少しショタから離れる。
ショタの全身を感慨深げに眺める友。
ショタ友「すげーエッチだ……!」どきどき
ショタ友「ショタもオトナだねー」うひひ
ショタ「っうるさいなー……////」
くちくち……
ショタ友「ショタのすげーかたい……」
ショタ「……うん……」
体の触れあう湿っぽい音と二人の吐息が教室の静かな空気の中で混じりあって、
一体の軟体動物がうねるような生々しさを呈する。
互いの動悸や体温が肉体を超えて行き来する。
ショタの感じるものが友へ、友の感じるものがショタへ。
そうしてあまり乗り気ではなかったショタの緊張がほどけていく。
260:
ショタ友「……今なに考えてる……」
ショタのをゆっくり撫でながら尋ねる。
ショタ「自分でしないのって……なんか、へんで……」
なにかを言いかけて口を閉ざす。
ショタ(気持ちいい……)
ちゅ……くちゅ……
ショタのものから粘ついた水っぽい音がし始める。
ショタ「んっ……!」
なだれるように床に尻をつけるショタ。細かい埃や砂でざらついた床板の冷たさがじかに来る。
くずれたあぐらのような格好で、仰向けに倒れてしまいそうな体を片手で支える。
ショタの動きに合わせて、友も床に膝をつけた。
261:
ショタ友「出そうなの?」
ショタ「うん……」
友の手に包まれた自分のものを見ながらわずかに頷く。
ショタ友「その格好、すごくいい……」
白くて細い、けれどやや筋張った太もも。
その根元で、ショタのものの元気よく垂直に立つ様がありありと見える。
くちゅくちゅ
ショタ「あっ……」
ショタ友「出る?!」わくわくどきどき
ショタ「んんっ……!」
ショタの体が強張る。ショタの厚ぼったい皮の先から、濁った汁が滲みだす。
……びゅっ!!
ショタ「うぁっ!」
それが一気に噴き出る。嘔吐するようにショタのものが震えて、○液を吐き出す。
びゅっ!びゅっ!
263:
ショタ「んぅっ……!」
体をよじらせて射精するショタ。
白い吐瀉物が自身の下腹や床に飛び散る。
なによりそれは友の指にねっとりと絡みつき、体温を煮詰めたような熱さをもって爛れていく。
ショタ友「すご……」
ショタ友「今のショタ、めっちゃエロいよ……」
ショタ友「エロい……」ごくり……
胸を激しく上下させながら、虚ろな目で汚れた下半身をぼうっと見ているショタ。
ショタ「はぁっ……!はぁっ……」
ショタ友「ショタのせーし……」はぁはぁ
指先の粘液をしげしげと見つめる。
264:
ショタ「きたないよ……」
それを口元へ運ぶ。
ちゅぷっ
ショタ「ばっ」
ショタ友「まず……」
ショタ「バカじゃないの……」
力なく笑って、体をしっかり起こす。けれどまだ息は上がっている。
ショタ友「ねーおれも出したい……」
張ったズボンをいじいじしながら言う。
ショタ「っ////」
媚びを売る風でもない、ただ自分がそうしたいが為の、
いたって自然な甘い口ぶりがショタには何か気恥かしい。
ショタ「……いんじゃないの?」
265:
見ると、返事も待たずにいそいそと自分のを晒す準備をしている。
穿いていた物を膝までおろす。
ぴんっ
ショタ友「こーやってみると、おれあんまおっきくないね」
ショタ「……」
ショタ友「どう……?」どきどき
ショタ「どうって……立ってるね……」
ショタ友「ちん○ん見せるってはずかしいね!」えへ
ショタ「……」
ショタ友「ねっころがって」
ショタ「なんでっ――」
ショタの肩を押す。
ぱたっ
269:
ショタに覆い被さる友。
ショタ「なに……?」どきどき
ショタ友「……」
おもむろに下半身を押しつけて、ショタの萎えたものに自分のを重ねる。
むにっ
ショタ「っ/////」
ぬる……
○液が友のにまとわりつく。
腰を動かして、ショタの柔らかい突起と擦り合わせる。
くにゅ……くちゅ……
ショタ友「んー……」
ショタ「気持ち悪いよ……」
ショタ友「おれは気持ちいい……」
ショタ友「……」
夢中になってショタのをおいまわす。
270:
ショタ「そんなに……?」うー……
ショタ友「うん、ショタのちん○んいい……」
くちゅ ぬちゅ
ショタ友「……じんじんしてきた……」
さっきショタの○液を嘗めたのが頭によぎる。
動きが止まり、体を起こして正座する。
○液でぬるぬるになった友のものが光を吸っている。
ショタ「っ……?」
ショタ「だ、出さないの?」
ショタ友「もう出そう……でも……」はぁ…はぁ…
もうギリギリ。ジンジンと張りつめて、少しでも触れたらアウトな状態。
ショタ友「今日だけ、友と……」ぽつり
271:
ショタ友「……」
ショタ友「……飲める……?」
ショタ「」
ショタ「いやムリだよ!飲めないよ!」
ショタ友「……」むぅ……
ショタ友「じゃこっち」すっ
友の指した先は、ショタの中。
ショタ「!?」
272:
そういう概念を知っている訳ではないが、
ショタと限りなく一つになりたいという一心が友をそこに駆り立てた。
ショタ友「ショタの中で出したい」
ショタ友「おれ、どうせショタとは友達以上になんてなれないし……」
ショタ友「体だけでいーからショタと近づきたい」もんもん
ショタ「……」
ショタ「その言い方、ずるいよ……」
ショタ友「……うん、知ってる」えへへー
273:
ショタの足を曲げて、体の方に寄せる。自然と腰が浮いてくる。
あられもなく間の抜けた格好にされて、小さい時に親に下剤を押しこまれたことを思い出す。
ショタ(誰かに見られてたら死ねる……)
足を横に広げられて、さらに情けない格好になる。
ショタ友「やっぱりすげーエロいよショタ……!」どきどき
ふにふにとしたショタのものが垂れ、そのすぐ下の入口の襞が露わになっているのを愉しげに見ている。
教室の空気がショタの入口をくすぐる。
ショタ「っ……!はやくしてよっ////」
友は片手でショタの太ももを抑えて、もう一方の手は自分のに添える。
狙い定めるよう、ゆっくりと近づけていく。
ひくっ
ショタ「っ……」
友の先が触れる。
274:
友「っ」
ぐっ!
ショタ「っ……!」
体の中を押し広げられる。思ったほどの痛みはない。
先の方が少し入っていく。
ショタ友「んっ……!」
ずっ……
中ほどまで入った。
ショタ「いっ……!」
277:
力むショタ。入口が締まり、これ以上奥に進まれるのを体が拒む。
ショタ友「……やっぱムリ……?」
しっとりと生温かいショタの体に締め付けられたまま。
ショタ「……むり……」
こくこく頷くショタの目が潤んでいる。
痛みよりも、こんな格好で友のを受け入れることへの
言いようのない恥ずかしさが耐えきれそうにない。
278:
ショタ友「そっか……」
これ以上深く進むのを諦めて腰を引く。
ぬっ……
ショタ「んん……」
ショタの体が吸いついてくる。
ショタ友「っ!」ぞくぞくっ
ショタ友「うぁぁ……!?」
ほぼ限界だった友にはそれが結構効く。
ショタ友「やばっ……」
ショタ友「おれ……おれもうっ……!」
ショタ友「……っ!!」
280:
びゅっ!びゅくっ!!
ショタ「うわっ……!」
ショタ友「あ…!っあぁ……!」
どくっ! どくっ!
中で友のが苦しそうに悶えているのが分かる。
そしてそこから○液が注がれるのもしっかり感じる。
ショタ「っ……!!」
ショタ友「ショタっ……ショタぁ……」
ぐちゅぐちゅ
ショタの中で射精するのが気持ちいいあまり、
○液を吐きながら僅かに何度も腰を動かした。
281:
どろっ……
全て出し切って、ぬるりと引き抜かれる友のもの。
そのまま友がショタの上に倒れてくる。
その体を受け止めるショタ。
友の胸の動悸が直に伝わってくる。
ショタ友「あー……」
ショタ「……」
ショタ「……スッキリ、した……?」
ショタ友「うん……」ふぅ……
ショタ「さいてーだよ……」
ショタ友「うん……」満足げ
282:
委員長(……)
全部見てた。
委員長(お父さんお母さんごめんなさい……)
委員長(私、色んな意味でお嫁にいけないかも……)はぁはぁ……
283:
――事後――
ショタ「ほんと準備いいね……」
持参のティッシュとウェットタオルで
ショタの裸を嬉しそうに拭く友
ショタ友「えらいでしょ」
ショタ「普通に帰ってたらどーする気だったの」
ショタ友「その時はその時で」
なでなでいじいじ
ショタ「そこはもういいって……///」
ショタ友「もうちょっとじっくり見させて」
ショタ「もー……」
それからしばらくショタの裸を見たり弄ったり堪能。
286:
着替え終わり。
ショタ友「……今度のサプライズはびっくりした?」
ショタ「びっくりしたけど……」
ショタ「でも、んー……やっぱり?……って感じ……」
ショタ友「やっぱり?」
 委員長(やっぱり?)
287:
ショタ「……たまに思ってたよ、たまに……いや、けっこう思ってた」
ショタ「だってさ、あんなにおれに抱きついてくるって……」
ショタ「……そうなのかなーって、一瞬でも思わないほうが変じゃん……」
 委員長(あ……思ってたんだ……)
ショタ友「さすがだ……」うむ
ショタ「さすがでもないよ……」
289:
ショタ「あんな話してさー、好きな人いるっても聞いたしさー、ちょっとホッとしたけどさー……」
ショタ「ウカツだった……」
ショタ友「ホッとした……ウカツ……」ぐさっ
ショタ「でも、エッチしたいって言われた時考えちゃったんだよね」
ショタ「あいつのことでマジメに相談乗ってくれたこととかさ。ずっと隠してたんだなって思ったら」
ショタ「かわいそうになっちゃって……」
ショタ友(かわいそうに思われながらエッチしてたんだ……おれって……)
ショタ「でも悪いけどおれはずっと友達でしかいれないからね!」キッ
ショタ友「」
291:
ショタ友「……いいの?」
ショタ「なにが?」
ショタ友「あんなことして、まだ友達でいてくれんの?」
ショタ「だって……しょうがないじゃん……」むすっ
ショタ友「ショター!」わー
抱きっ
ショタ友「おれもう今日で嫌われるっておもってたー!」うわー
ショタ「っ……」
292:
委員長(……好きとか嫌いとか友達とか恋愛とか……)
委員長(全然分からなくなってきた……)うーん……
委員長(……でもまぁいいのよね……あの二人がいいなら。いいもの見せてもらったし、帰りましょ)
委員長「……」
委員長(さようなら友君……)ほろり……
295:
ショタ「今日だけだかんね!こういうことすんの!」ずびしっ
ショタ友「うん!ありがとー!」
ショタ友「……もうおれいなくなっちゃうからそりゃね……」はは……
ショタ「あ……」
296:
――帰り道――
ショタ友「帰ったら荷づくりだよー」めんどくさー
ショタ「春休みなくなっちゃうね」
ショタ友「……なんであっち戻んなきゃなんないのかなー」
ショタ「しょうがないよ」
ショタ友「みんないい人たちだったのになー」
ショタ友「あーあ……」
走馬灯のようによぎる思い出。
298:
ショタ友「あー……」
ショタ友「…………」ぐすっ
ショタ「……泣いてる?」
ショタ友「そりゃ泣くよ」ぐしっ
ショタ友「おれあっちになんか行きたくないよ……」ぐずっ
ショタ「……」
まわりも気にせず声を出して泣き始める。
ショタ友「出るときさっ……あいさつっ……行くからねっ…………絶対、待っててね……!」ぼろぼろ
ショタ「うん……」
ショタ友「ぅぁぁぁ……!!」さめざめ
ショタ ぐすっ……
30

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