穂乃果「やったー、ウミレウスから宝玉が二つも剥ぎ取れたよ!」ことり「そのタマってまさか…」 Part3back

穂乃果「やったー、ウミレウスから宝玉が二つも剥ぎ取れたよ!」ことり「そのタマってまさか…」 Part3


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5:
穂乃果「えっ?今日のお昼ご飯はカレーライスなの!?」
絵里「ええ。しっかり食べなさい穂乃果」
穂乃果「やったー!」モグモグ
絵里「ふふっ、そんなに急いで食べなくてもいいのに。おかわりだってあるんだから」
穂乃果「……………………………………」パクパクモグモグムシャムシャガツガツ
絵里「まったく、逆に急いで食べるなんて穂乃果ったら…」ニコニコ
真姫「何よ。居候のくせして新妻気取り?ちょっと料理ができるからって穂乃果を甘やかして!」
ことり「穂乃果ちゃんも穂乃果ちゃんだよ。突然現れた子を、何も疑いもせず家に置くなんて…」
絵里「文句があるんだったら食べなくてもいいのよ、二人とも?」
真姫・ことり「それとこれとは話が別でしょ!」だよ!」モグモグ
絵里「やれやれ」
56:
穂乃果「ふぅ?、食べた食べた」
絵里「穂乃果、口の周りが汚れてるわよ。こっち向いて」
穂乃果「うん」
絵里「………はい、綺麗になった」フキフキ
穂乃果「ありがと、絵里ちゃん」
真姫「ちょっ、またそうやって穂乃果を甘やかす!」
穂乃果「まあまあ。絵里ちゃんは家もなく彷徨ってたっていうし、そんな辛く当たらないでよ。料理に洗濯何でもできるし、家賃だってくれたんだから」
ことり「何でおうちもない人がそんなお金持ってたの…?」
絵里「人間が高価で買ってくれるクリスタルを売ってお金にしただけよ。別に不思議でもなんでもないわ」
真姫「ぐぬぬ…」
穂乃果「お金もあって、何でもこなせる上に美人さん。完璧なんだよ絵里ちゃんは」
真姫「そ、そういえば穂乃果は古龍を狩りたいって言ってたわよね?最近砂漠で発見報告があったんだけど知ってる?」
穂乃果「えっ、何それ?」
57:
ことり「砂漠で不自然な砂嵐が続いたんだけど、その砂嵐の中に龍の姿を見たって」
絵里「…ノゾミダオラね」
穂乃果「知ってるの絵里ちゃん?」
絵里「以前私が雪山を縄張りにしてたときにちょっとね」
真姫「縄張りって、どこの野生動物よ。それより穂乃果、どうするわけ?」
穂乃果「狩りにいくよ。砂嵐を起こして人に迷惑をかける悪い龍ならほっとけないよ」
ことり「穂乃果ちゃん…♪」
真姫「そうと決まればすぐ支度して。発見報告を耳にしたのは一昨日だし、砂漠から移動するかもしれない。狩るなら急いで向かった方がいいわ」
ことり「あ、絵里ちゃんはお留守番だよ??だって、ハンターさんじゃないから危ないもん」
真姫「そうそう♪」
58:
絵里「くっ…」
ことり「武器も持ってない人を連れて狩りに行くのは危ないから…。ごめんね、絵里ちゃん」
真姫「絵里は武器も持ってないんだからしょうがないわ。さ、穂乃果、早く支度して」
穂乃果「ごめんね絵里ちゃん。お土産持ってくるから待っててね」
絵里「穂乃果…。ええ、貴女の帰りを待ってる。だから無事で戻ってくるのよ」
絵里(まあ、ここで大人しく待ってる事なんてしないんだけどね。そして、隙を見てことりと真姫に酷い目を見てもらう…)
穂乃果「あー、回復アイテムの買い置きが全然ないや。真姫ちゃん、ハチミツちょうだい」
真姫「ヴェェ!?」
59:
穂乃果「そんなわけで穂乃果たちは砂漠に発生している砂嵐を見にやってきたのだ」
穂乃果(三手に別れてノゾミダオラを探してるけど、なかなか見つからないな?)
穂乃果「ん…?」
穂乃果(ふと見ると、一匹のまだ小さな古龍が砂の上にうずくまっていた)
穂乃果「うわっ、もしかしてこれがノゾミダオラ?ど、どうしよう…」
穂乃果(ことりちゃんたちが来るまで待つか、穂乃果一人でノゾミダオラに挑むか…)
穂乃果(そう思っていると突然その古龍は穂乃果の見ている前で脱皮を始めたのだ…!)
ノゾミダオラ『………』ジジーッ
錆びた甲殻を脱ぎ捨てたノゾミダオラは、光り輝く豊満な肉体をあらわにし、武器を構える穂乃果に向かって挑発した
ノゾミダオラ『トコロデニンゲンサン、ウチヲミテドウオモウ?』
穂乃果「すごく…大きいです…」
古龍が何を言っているのかなど、人間である穂乃果には理解できなかったが、脱皮したノゾミダオラの肉体を見ての素直な感想が口から漏れるのだった
67:
一方その頃、真姫とことりは地下の湖のほとりで小型鳥竜種の群れと戦っていた
真姫「だれよ、地下に古龍が隠れてるかもしれないなんて無責任なこと言ったのは!」
ことり「だって?、そんな気がしたんだも?ん」
泣き言を言いながらも、ことりは飛び掛るゲネポスを一刀のもと両断していた
真姫はそんなことりの背後を守るかのように、器用にゲネポスの頭部を射抜いていた
真姫「そもそも、砂嵐から隠れる為にこういう場所に雑魚が逃げ込むのは当然でしょ!」
ことり「で、でも、真姫ちゃんだって色々探し回ってことりと合流したときに賛成したよ?」
真姫「しょうがないでしょ、どこにも古龍がいなかったんだから!それより穂乃果は無事かしら…」
ことり「う?ん…。根拠はないけど大丈夫だと思うな?。何か、その辺でサボテンとか食べてそう」
真姫「あー…確かに…」
既に二人が駆逐した小型鳥竜種は数十を越えている
そして、それから二分としないうちに群がる鳥竜を追い散らすと、二人は穂乃果と合流すべくその場を立ち去った
かに思えたが、小型鳥竜の亡骸を無駄にはできないと鱗や皮を剥ぎ始めた
真姫「私、この素材集めて売ったら、穂乃果とオトノキザカに帰って小さな診療所を開こうと思うの」
ことり「ことりも、この素材を売ったお金で洋裁店を開いて、穂乃果ちゃんと静かに暮らそうかなって」
真姫「…」
ことり「…」
真姫「私、こう見えて医術に通じてるから剥ぎ取り度が早いの。ことりより多く剥いで、穂乃果との今後の資金に…」ザクザク
ことり「ことりだって服飾とかしてるから手先の器用さじゃ負けてないよ!」サクッサクッ
二人が地下の湖畔に散らばる死骸を相手に奮戦している中、穂乃果といえば古龍を相手に絶望的ピンチに陥っていた
68:
穂乃果「ダレカタスケテェ?!」
砂煙を上げ、穂乃果が走る後方には光り輝く古龍が滑空し、その爪で穂乃果を掴み上げようとしていた
ノゾミダオラ『ナンヤコノコ…タマゲタナァ…』
古龍は、先ほど対峙した人間の少女を戯れに追い回していた
古龍にしてみれば、猿に毛が生えたような脆弱な存在が、野蛮人のように骨をかついで、自分を恐れもしないで眺めていたのだ
大抵のモンスター種族は自分を見れば逃げるなりするのだが、自分を見て逃げもしない存在に興味を覚えたのだ
エリン同様、まだ170年程度しか生きていなかった為、人間という種をまともに見るのは初めてというのもあったかもしれない
穂乃果「ダレカタスケテェ?……」ハァ ハァ …
ノゾミダオラ『ソレシカイエンノカ、サルゥ』
穂乃果がノゾミダオラから遁走を続けるには、もう体力が限界に近かった
69:
穂乃果「もう…ダメだ…」
穂乃果の足も止まりかけたその時、後方の岩陰から声が聞こえた
「糞だらけでやろうや」
ノゾミダオラ『?』
突然の声に振り返る古龍
しかし、その顔面には飛竜のフンから作られた特製のこやし玉が浴びせられた
ノゾミダオラ『プシュッ!?』
「ふふっ、むせていますよ。さあ、今のうちに逃げますよ」
穂乃果「えっ…?貴女は…」
海未「私は…そうですね、海未とでも名乗っておきます。貴女にはカリを返して貰わないといけないのでこんな所で死んで貰いたくはないのです」
穂乃果「借り…?よくわかんないけど、今助けてくれた恩は必ず返すよ」
海未「結構です。では、向こうの洞窟を通って逃げましょう。人間たちが拠点にしているキャンプを目指します」
穂乃果「う、うん、わかったよ!」
穂乃果が出会った少女は、かつてことりと穂乃果に倒された飛竜だった
倒された際に自らの体の大切な部分を奪われ、人間の姿に身を堕としていたのだ
72:
穂乃果「ハァ…ハァ…」
ことり「あれ、穂乃果ちゃん?おーい!」
真姫「何急いで走ってるのよ?っていうか、一緒にいるのは誰?」
洞窟を走ってる中、穂乃果とことりたちは合流を果たした
穂乃果「うん、古龍に追いかけられてて。それで、この人に助けてもらったの」
海未「…どうも」
海未の眼光は鋭くことりを射抜いている
ことり「あ、あはは…。何かことり、嫌われてるみたい…」
真姫「ところで、穂乃果を助けたっていうけど、見たところ武器も持ってないみたいだけどどうやって助けたの?」
海未「こやし玉でです」
そういうと、海未は腰のポーチを真姫の顔に広げた
真姫「クッサ!?」
穂乃果「とにかく、今は早く逃げないと!」
ことり「そうだね」
ゴホゴホとむせる真姫を置いて、三人は光の挿す出口へと走った
真姫「お、置いていかないで!ごほっ…ごほっ…」
96:
真姫「はぁ…はぁ…。ようやく抜け出た。穂乃果…?ことり…?」
既に仲間の姿はなかった
真姫「まったく、私を置き去りにするなんて…。帰ったらお仕置きなんだか…」
愚痴を呟いていた真姫だったが、言葉は途切れた
真姫の上に影が下りたからだ
上空を見上げると、そこには風をまとった古龍がいた
真姫「まさか…これがノゾミダオラ…」
古龍はこやし玉を顔面に浴びせられた恨みを晴らすべく真姫に襲い掛かった
人が猿を見ても区別がつかないように、古龍も相手は違えど人間であれば構わなかったのだ
98:
真姫「矢が通用しない…」
古龍と交戦した真姫は攻めあぐねていた
ノゾミダオラの体には強い風が覆っていて、真姫が放つ矢は威力減衰が起こりまったくダメージを与えられていなかったからだ
ノゾミダオラ『アッタマキタデ…』
真姫「来るっ…!」バッ
突進、強風、爪による殴打ともいえる切り裂き攻撃
その全てをステップ、転がりなどで危うげもなく避ける
99:
弓を使う真姫は、常にノゾミダオラから距離を取り矢を放っていた
その為、ノゾミダオラといえば強風による衝撃波を飛ばしたり、突進による肉弾戦を仕掛けるしかなかった
しかし真姫はその度に身軽に回避し、攻撃を紙一重で避けた後に矢でカウンターを仕掛ける
ノゾミダオラにダメージが通らないとはいっても、思い通りにならない現実は、古龍として自然界の最強の一角として君臨していたノゾミダオラに強いストレスを与えていた
真姫(矢は敵の身に纏う風で通じない…。矢を握って直接攻撃するのはリスクが大きすぎる…。一体どうしたら…)
真姫(あっ、そうだ(唐突))
その時、真姫に電流走るっ!
100:
ことり「真姫ちゃん遅いね?」
穂乃果「そうだねー。先に帰る?」
ことり「もう少し待とうよ穂乃果ちゃん」
穂乃果「うぅ…。じゃあ、暇だから穂乃果はそこのベッドで寝てるから、真姫ちゃんが来たら起こしてね。やくめでしょ」
ことり「うん…」
既にベースキャンプに到着して真姫を待つ三人
穂乃果とことりが真姫の事を心配していないのは、信頼の成せる業だろう
101:
海未「では私も一緒に…」
ことり「ファッ!?」
ごく自然に穂乃果の横に寝る海未
元々、ウミレウスとして天空を舞う最強の飛竜として大空に君臨していた海未だ
今現在のように敵対心の持たない穂乃果のような小さきものには警戒心など持つ必要はないのだろう
一緒に寝る事になんの躊躇いもなかった
穂乃果「Zzz…」
海未「…」ギュッ
スヤスヤと眠る穂乃果に抱きついて寝ようとする海未
そして、ことりはそんな二人を指をくわえて見ている事しかできなかった
安らかに眠る穂乃果の邪魔などできるはずもないのと、真姫が来たら教えなければならない事を頼まれていたからだ
102:
真姫「このっ!」ヒュッ
ドカン!
ノゾミダオラ『カンノミホ』
真姫「想像が的中したわね。やはり、上からの攻撃に弱かったって事ね」
周囲を風によるバリアで防ぐノゾミダオラ
真姫は台風の目のように、風の中心は防御されていないと考え、爆撃による曲射を仕掛けたのだ
ノゾミダオラ『チカレタ…』
本来であれば、その程度の攻撃はものともしないノゾミダオラだが、脱皮したてで甲殻がまだ柔らかかったのと
初めて外的から攻撃を受けたのとで心が折れた
真姫による曲射が三度目を迎える頃、ノゾミダオラは空高く飛翔しその場を逃げ去った
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