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P「貴音と孤独じゃないグルメ」


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1:
-とある日 夜 事務所-
貴音「お疲れ様です」 ガチャッ
P「おう、貴音か。お疲れさん」
貴音「あなた様お一人ですか?」
P「あぁ。遅いし2人は帰らせたよ。貴音こそこんな遅くにどうしたんだ?」
貴音「いえ。撮影の方が長引いてしまいまして」
P「そうなのか。別に現場から直帰しても良かったのに。近くまで送ろうか?」
貴音「いえ、ご心配に及ばずとも、荷物を取りにきただけですので……あなた様、それは?」
P「うん? あぁこれか? ドラマだよ。BGM変わりに流してるんだ」
貴音「どらま……ですか。今は食事の場面のようですが、どのような内容なのでしょうか?」
P「いや、この食事シーンが本編なんだよ。ただただ主人公が食べ歩くって感じで」
貴音「食べ歩きのどらまですか……。ふむ……」
13:
P「うおっ!! ビックリしたぁ……。いや、今お前『面妖な』って……」
貴音「あなた様は私に何かお恨みでもあるのですかっ! これではあまりに残酷すぎますっ!」 バンバン
P「いやぁ。だってもう夜の9時回っているし、夜食は厳禁だっていつも言ってるだろ?」
貴音「それとこれとは話が違いますッ!」 バンバンッ
P「いや、同じだろ。それにこの時間でここみたいな料理を出す店は…………し、知らないしな」
貴音「ただ今、随分と面妖な間がありましたね。知っているのですね!?」 ズイッ
P「か、仮に知っていたとしてもダメだ。それはお前が一番よく分かっているだろう!」 アセアセ
貴音「どうしてもダメと仰るのですね……」 シュン...
P「あ、あぁ。今は我慢して明日の昼にでも思いっきり食べればいい。予定も空いてるだろ?」
貴音「明日の昼まで我慢……ですか」
P「あぁ。それに辛いのは俺も同じだぞ? でも我慢している。貴音だってそれくらいの辛抱、平気だよな?」
貴音「……そうですよね。少々、取り乱しておりました。申し訳ありません」 ペコリ
P「分かってくれればいいんだ。こっちこそ無用心にコイツを流しててすまなかったな」
貴音「いえ……。それでは私はこの辺で失礼をさせて……」
14:
高木「プロデューサー君はまだいるかね? 申し訳ないが急な会合に呼び出されてしまってね」 ガチャッ
P「なっ!? しゃ、社長! あ、あの。今その話はッ……!」 ビックーン
貴音「……?」
高木「例の店に付き添えなくなった。だから私の変わりに……おや? そこにいるのは四条君かね?」
貴音「……はい。夜分遅くまでご苦労様です」 ペコリ
高木「うん。キミも今日はご苦労だったね。これから帰りかな?」
貴音「はい。……それで高木殿。今の話は」 ユラッ
高木「ん? あぁ。食事会の話だよ。時々であるが、労いを込めて彼と飲みに行っていてね」
貴音「そうですね。プロデューサーには大変お世話になっております」 チラッ
P「はわわわわ……」 ブルブル
高木「うむ。それで今日は魚料理の美味しい店で食事をする手筈だったのだが……聞いての通りでね」
貴音「そう……それは誠に残念です」 ゴゴ...
15:
高木「そう残念だ。だから彼には一人にして申し訳ないが、先方も準備をしてしまったと言ってるし……」
P「あわあわあわ……」 ガタガタガタ...
高木「まぁそういうことだキミ! 1人にして申し訳ないが折角だから楽しんできたまえ! それでは急ぐので私は失礼するよ」 ガチャッ
貴音「……」 ゴゴゴゴゴ...
P「い、いやぁ、俺も最近物忘れが激しくなったなぁ。食事会のことすっかり忘れてたよ。ハハハ……」 ダラダラ
貴音「……あなた様?」 ジロッ
P「ヒッ! な、なんだ貴音。いや、本当に俺は失念していてだな。その……」 アセアセ
貴音「あなた様。一つお尋ねいたしますが、あなた様は高木殿のご好意を受けるのでしょうか。それとも無下にするのでしょうか」
P「えっ。あ、いや?……。そうだな。折角だけど一人にで行くにはアレだし先方にはお断りの電話を……」
貴音「しかし高木殿は『先方は既に準備をしてしまった』、と仰りましたね。そこについてはどうお考えになりますので?」
P「そ、それもそうだなぁ?。じゃあ少し寂しいけれども1人で行くことに……」
貴音「おや? あなた様は先ほど自分も我慢しているから、私にも夜食は控えろと、そう仰ったばかりではありませんか」
貴音「まさかあなた様はそれを無視して、お一人豪華絢爛な夕餉に舌鼓を打つおつもり、と?」 ゴゴゴゴゴ...
P「うっ……。そ、それもそうだな。じゃあ社長と先方には申し訳ないが……」
貴音「あなた様?」 ガタン
16:
貴音「もう回りくどい禅問答は止めにいたしましょう。私が本当にお尋ねしたいことは一つです」
P「な、な、なにかな?……?」 ビクビク
貴音「あなた様は、私との信頼関係をどうお思いになられているのですか? ただ、それだけなのです」 ズズイ
P「うぐぐ……」 タジタジ
貴音「……」 ジ-ッ
P「……わかった。分かったよ、降参だ。折角だからお前も一緒に来い。……これでいいんだろ?」
貴音「あなた様……! きっと分かってくださると信じておりました」 パァァ
P「ただし、個室に入るまで変装すること。加えて他の人、社長にも内密にしておくこと。いいな?」
貴音「はい。それは承知しております」 キラキラ
P「くぅ……。腹を減らすためとビデオ付けっぱにしておくんじゃなかった」 ガクッ
18:
-料亭にて-
貴音「静かで落ち着いた雰囲気のいい料亭です」
P「料亭というより旗亭といった方が合っているけどな……ほら、飲み物選んで」
貴音「飲み物ですか……ではこの梅湯を。あなた様は?」
P「ウーロン茶。料理は既に予約通りのメニューが来るから、追加で食いたいものがあればその都度頼もう」
貴音「え? その、私が言うのも何なのですが…本当によろしいのですか?」
P「そら素面じゃないと怖いからな。今日は酒は飲まなくていいよ……っと来た来た。スイマセーン」
貴音「いえ、そうではなく……追加注文の件です」 モジモジ
P「これと……これ。あ、いえ。食前に持ってきてください。ハイ、お願いします」
貴音「……」 チラッ
P「……まぁ今日くらいいいだろ。貴音は代謝も良いし、一日くらいハメ外しても平気だろ」
貴音「あなた様……!」 パアァァァ
P「じゃあ早食おうぜ。折角こうなったんなら、とことん食わなきゃ損だ!」
貴音「はい!」 キラキラ
22:
P「さて、最初は生岩牡蠣の盛り合わせだ。貴音、生の牡蠣を食ったことはあるか?」
貴音「いえ。食中毒になっては大変と爺が……おっと、これはとっぷしーくれっとでしたね」
P「(爺……?) ま、まぁ食べたことが無いのなら食べてみるといい。きっと驚くぞ」
貴音「はい。ではいただきます」 ハムッ...コリッ
貴音「!!! 面妖な! 歯ごたえがあります、あなた様!」 コリッ プリッ
P「うん。牡蠣をある程度食べてる人は驚くんだよなぁ。そう、岩牡蠣ってコリッとした食感があるんだ」
貴音「湯通しした牡蠣は口にしたことはありますが……どれも柔らかなものばかりでした」 コリコリ
P「うん。牡蠣鍋やらカキフライを食べなれてるせいか、どうも牡蠣は柔らかいイメージがあるんだよなぁ」
P「でもその実、生の岩牡蠣って食感としてはサザエやアワビに似通っているんだよ」
P「まぁ一枚貝なんだし、普通に考えれば当たり前ではあるんだが……で、どうだ?」
貴音「磯臭さもまったく無く、甘くて濃厚で……非常に美味です。いえ、美味でした」
P「え? 美味でしたって……あっ! お前、俺の分まで食べて……!」
貴音「フフッ。足りなくなれば追加注文、ですよ。あなた様」 フフフ
P「1皿目から追加注文の話をしてれば世話ないよ」
24:
貴音「して、あなた様。こちらの料理は? 見たところ肉料理に見えますが……」 ハテ?
P「それはマグロだよ。マグロの頬の肉を炙ったやつだ。見た目は肉に見えるが、味は全然違うぞ?」
貴音「鮪の頬肉ですか……。とても濃密そうな感じがします」
P「そう思うだろ? まぁ一口食べてみろって。そのままでもイケるが、山葵醤油につけても美味いぞ」
貴音「はぁ。それでは失礼して……」 ハム... モギュ...
貴音「はて、このとろけるような食感は……いえ、脂が溶け出しているのでしょうか?」 ジュワッ
P「おう、その様子じゃあ気に入ったようだな。さて俺も……うん、美味ぇ! この味だよ」
貴音「む。しかし面妖な。噛むと脂が溢れ出るのに、口の中が全く凭れない」 モグッ ジュワー
P「まぁ、見た目牛肉ステーキだもんな。しかも表面は脂でテカってるし」 ムシャムシャ
P「でもまったくクドくないし、パサパサもしない。常に中トロの最初の一口を味わっているような感じだな」
P「多分、小食な千早あたりでも2皿くらい余裕でペロリとイケるんじゃないかな」
26:
貴音「最初は私も『つなすてぇき』のようなものを想像したのですが……」
P「まぁ確かに、僅かなツナっぽさはあるが、それ以上に脂のインパクトがすごいからな。全然気にならないだろ」
貴音「はい。醤油のせいかとも思いましたが、塩やれもんだけで食しても、まったく気がつきませんでした」
P「少しのわさびと醤油と共に、ほほ肉を口いっぱいに頬張る。脂が溶けてきたら飯を掻きこむ」 ハフハフ
P「飯が消える頃には、ほほ肉も口の中でとろけて消えており、残っているのはサッパリとしたトロの脂だけ」 ジュワッ
P「その脂をウーロン茶で流しこんだら、そして再びほほ肉を頬張る。以下エンドレス」 グビッ ハフハフ
貴音「あぁ……。幸せです……」 モグモグ
29:
P「さて、待ってました!」
貴音「これはあん肝ですね。お好きなのでしょうか?」
P「おうともよ! こいつと熱燗の組み合わせが……あぁ、そうだったな」 ショボン
貴音「あなた様。我慢なさらずともいいのではありませんか? 車では来ておりませんのでしょう?」 ヒョイパク
P「いや、しかしだな……。今日は素面のままじゃないと何かあった時に大変だし……」
貴音「先ほどあなた様が仰っていたではありませんか。『折角こうなったのなら、とことん食べなければ損だ』、と」
貴音「それに、私もあいどるの端くれ。自分の身辺のことは自分で律します」 キリッ
P(食欲に負けた地点で律せていないのでは)
貴音「そんなことありません」 ヒョイパク
P「……(貴音って人の心の中でも読めるんだろうか)い、一応気持ちだけは受け取っておくよ」
貴音「然様ですか……。それと読んだとはなんのことでしょう」 ヒョイパク
P「……ま、まぁいい。さーて、早あん肝を…………おい、貴音」
貴音「……」 ケプッ
33:
P「次も一品物だな。さて問題だ。貴音、こいつは何の刺身だと思う?」
貴音「刺身……身が透き通るほどに白い故、烏賊や貝類の刺身かと思いましたが、はて」
P「白くて綺麗だろ。まぁ正解は自分で食べて確かめてみな。かなり美味いぞ」
貴音「そうですね。ではいただきます」 ヒョイ パク
貴音「これは……この柔らかさは海老ですね! そうでしょう、あなた様!」
P「ブー。はずれー」
貴音「面妖な!」
P「いや、流石に味で分かるだろう。タコだよタコ。水タコの刺身だ」
貴音「味で……。あぁ、確かにこの味は蛸の味です。しかし、蛸でこの食感を出すことができるのですか?」
P「だよなぁ。食感がまんま弾力のあるプリップリの海老だもん。俺も最初食ったときはたまげたよ」
貴音「あぁ、しかし美味です。甘みもあって、食感も良くて……」 パクパク
P「生のタコがこんな食感と味なら、足一本まるまる頬張ってみたいぜ」 ムシャムシャ
貴音「吸盤の方も活が良くて非常に美味です。こちらは普通の弾力なのですね」 プチプチ
P「寒い季節になってきたし、タコしゃぶも乙なんだけどなぁ。それはまたの機会にしておこう」
37:
P「ほい、来た。ほら貴音。これも刺身だよ。……ハイ。こっちがお前の皿だな」
貴音「これも……先ほどと同じように真っ白ですね。一見、烏賊素麺に似ているようですが……」
P「ふっふっふ。実な話な、社長にコイツを食べさせるためにココを選んだようなもんなんだ」
貴音「それほどの物なのですか!? それでは期待してもよろしいので?」
P「おう。ただしこれはもう品切れで別皿で注文できないからな。味わって食えよ」
貴音「はい。味わって……味わって……」 チュル  モグッ...
貴音「!!!!!!」 ブワワッ
P(なんかリアクションがだんだん人外じみてきたな)
貴音「こっここ、これは……あなた様」 ヨロッ
P「どうだ? 美味かっただろう。コイツは白エビっていう富山の名産品でな。こいつで沢山の名物が生まれてる」
P「特に刺身はその中でも超一級品。これは輸送物だが、本場ではこれ以上の美味さってんだからすごいもんな」
貴音「確かに。今日は多くの絶品をいただきましたが、その中でもこれは一番の美味でした」
P「甘エビ以上の上品な甘みと、清水飲んでるような瑞々しさ。アクの無い海老の味」
P「量が少ないのが本当に惜しいよ……ん?」
39:
貴音「……」 ジーッ
P「……なんだ貴音。もうお前の分は食っただろう?」
貴音「……」 ジーッ
P「……? おーい。貴音さーん」 ブンブン
貴音「……」 ジュルリッ
P「……やれやれだ。おい、貴音!」
貴音「っは、はい! 申し訳ありません。少しボーッとして……」 アセアセ
P「いや、いい。それよりも口を開けな」
貴音「は? 一体……」
40:
P「一口だけあげるって言ってるの。流石に皿ごと渡すと全部食べられそうだしな」 ズイ
貴音「えっ。い、いえ。あなた様。別に私は、その」 アタフタ
P「貴音」 ニヤッ
貴音「は、はい?」
P「涎。垂れてるぞ」 クックック
貴音「えっ!? あ、その……///」 カァァ
P「個室なんだし、誰も見ちゃいないよ。ほら、アーン」
貴音「し、しかしあなた様。いくら2人きりとはいえ流石に……」
P「早く。結構腕疲れるんだよ。この体勢。ほら、アーン」
貴音「……あ、あーん……///」 パクッ
P「どうだ。美味いだろう?」 ニッ
貴音「は、はい……///」 シュゥゥ...
43:
P「ま、以上で予約していた料理は終わりだ」
貴音「どれも美味な絶品の数々でした。ですが一品物がほとんどでしたね」
P「まぁ、酒飲むつもりで予約したからな。酒の肴になるものしか頼んでなかったんだ」
貴音「これをあなた様と高木殿は定期的に行っているのですか……羨ましい限りです」 ジトーッ
P「うっ……た、たまになんだしいいだろう。それに貴音だってオフの日なら好きに飲み食いできるじゃないか」 アセアセ
貴音「……そういうつもりで言ったわけでも、あなた様を羨んでいる訳でもありません」
P「なんだそりゃ? じゃあ羨ましいって社長の方か? 一体何が?」
貴音「定期……あな…様と共に食…を…………」
P「ん?」
貴音「……いえ、なんでもありません。今の発言は忘れてください」
P「??? よく分からん奴だなぁ」
46:
貴音「それよりもあなた様。コースは終わった用ですが、追加注文はまだできるのでしょう?」
P「え? あ、あぁ。まだ物足りなければ追加注文に移る予定だぞ。っていうか移るぞ」
貴音「はて、そんな即決してよろしいので?」
P「だって誰かさんのおかげで、俺ほとんど食えなかったんだもん。ちと食い足らないよ」
貴音「ふふっ。そうですか。では私もお付き合いさせていただきます」
P「まぁそうだろうなとは思ったよ。じゃ、早何か頼むか。貴音、そこにあるメニューとってくれ」
貴音「はい! あなた様」
47:
-別の日 夜 事務所-
P「あ?。疲れた……っと、そろそろ飲みの時間か」
P「そうだ。そろそろ腹を極限までに減らしておくために、アレ付けておくか」 ピッ
ゴロー「焦るんじゃあない。俺は腹が減っているだけなんだ」
P「ふっふー! これこれ。これが無いと始まらないよな」 フンフンフーン
 カッカッカッカッ ガチャッ
真「お疲れ様でーす! ……ってあれ? プロデューサーだけですか?」 ガチャッ
P「おう、真。お疲れ様。こんな遅くまで精が出るな」
真「へへっ! この程度平気ですよ……ってあれ? プロデューサー。これなんですか?」
P「あぁ、これか? これは孤独のグルメって言ってな……」
終わり
49:
おつつ
全員分やってくれてもいいよ?
5

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