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勇者「人間は…悪い心を持っているかもしれない。」


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1:
勇者「だが弱いから…弱いから力を合わせて壁を乗り越えられるんだ!」
魔王「どこまでもお人好しなやつだ…。だがお前は後悔するだろう…。余はまた…復活…する……。」
勇者「はあ…はあ…。勝った…?俺たち…人間の勝利だ!」
戦士「やったな!これで悪は断ち切った!」
僧侶「さあ、帰りましょう。みんなが待つ、あのお城へ。」
賢者「後悔…」
勇者「さあ凱旋だ!」
6:
賢者『と、このあたりまでが皆さんが知っている物語です。』
賢者『さて我々がこれからどのような道を辿るのか。知りたくはないですか?』
賢者『世の中には知らないほうがいいこともあります。それでも知りたいなら…』
15:
戦士「物足りない。あの燃えたぎるような思いは、もうないのか。」
賢者「あなたも何か趣味を見つけてはどうですか?読書はいいものですよ。」
戦士「字が…読めない。」
賢者「私がお教えしましょう。」
戦士「いや…いい。釣りにでも行ってくる。」
賢者「良い釣果を期待していますよ。」
戦士「ああ…」
18:
勇者「だからこそ、我と言う神に縋り人をすくうべきなのだ」
魔法使い「さぁ諸君、我らが神の勇者に祈りをささげよ」
賢者「口からは真言を、左手には札を、右手には剣を持て」
魔法使い「さぁ諸君、動乱の世の根源的な問題である王を、この国を作り直す」
勇者「さぁ、いざ行かん」
20:
町民「夫が浮気してるみたいなんです…。私…許せなくて…。」
僧侶「そうですか…。それが事実なら、神は罰を与えるでしょう。」
町民「あんな若い女と…許せない。」
僧侶「落ち着いてください。一度ここに来るように伝えてください。」
町民「誰のおかげで成り上がれたと思ってるの?許せない。(ブツブツ)」
シスター「午前中はここまでです。お疲れ様でした。」
僧侶「神父になったのはいいけど疲れるね。」
シスター「あら。魔王退治よりよっぽど楽じゃありませんか。」
僧侶「それはそうですが…。」
21:
魔王「僕より悪人面してないか?あの勇者」
側近「確かに」
魔王「魔王退治に精を出さず、神を騙り王国打倒を目指すか。動乱だねぇ」
側近「世の中が末期になると、神が沢山現れる物なんでしょうか?」
魔王「みたいだねぇ」
23:
賢者「苦労が耐えないようですね。」
僧侶「ええ…。私の苦しみを理解していただけるのは賢者さんくらいです。」
賢者「僧侶さんのしていることはとても大事なことです。」
僧侶「わかっているつもりですが…。」
賢者「退屈?」
僧侶「いえ…。いいんです。それでは午後もありますので。」
賢者「それではまた。」
24:
賢者「勇者さんはまた昼からお酒ですか?」
勇者「飲めって言われるから…。みんなかしこまちゃって何かギクシャクしてて…。」
賢者「そうですねえ。世界を救ったヒーローと言えど中身は人ですからね。」
勇者「ええ…。前みたいにみんなのために水を汲んだりおつかいを頼まれたり…。」
賢者「ちょっとついてきていただいでよろしいですか?」
勇者「?ええ。」
26:
賢者「ここは魔王が魔王となった場所です。」
勇者「魔王ははじめから魔王だったんじゃ…」
賢者「どうでしょうね。私にもわかりません。これを見てください。」
勇者「これは?」
賢者「魔王が綴っていた書です。」
勇者「随分洒落たことをしていたんですね…。」
賢者「魔王にも多くの苦労があったようですよ。」
27:
魔王『また部下がやられた。小さい頃からお世話になった方だった。この戦いを終わらせるすべはないのか。』
魔王『これ以上部下がやられるのを見ていられない。自らの手で決着をつけなくては。』
魔王『部下達に撤退命令を出したが従う者なし。これ以上は…』
勇者「何ですかこれは…。」
賢者「これが最後の部分…私たちと戦う少し前のことが書いてあります。」
魔王『長かった戦いも決着のときが来た。部下のため…負けるわけにはいかない。』
勇者「あいつは…自分の野心から戦っていたのでは…。」
賢者「どうでしょうね。」
29:
勇者「俺は…いいことをしたんですよね?」
賢者「人間にとっては。」
勇者「…。」
賢者「利を受けるとはそういうものです。」
[それから勇者は姿を消した]
33:
[勇者が消え、たくさんの兵で捜索がなされた]
[それでも勇者は見つからなかった]
[捜索は打ち切られ、勇者の話も次第にされなくなった]
34:
戦士「どうしてこんなことに…。誰も話すら出さなくなってしまった…。」
賢者「悲しいですね。戦士さんは捜索に出ないのですか?」
戦士「俺は…。」
賢者「戦士さんには戦士さんの生活がありますからね。」
戦士「勇者…」
37:
賢者「僧侶さんは?」
シスター「僧侶さんなら心労で倒れましたよ。(せかせか)」
賢者「そうですか。またお見舞いにでも来ます。」
シスター「(せかせか)」
41:
【魔王の間】
賢者「勇者さん、具合はどうですか?」
勇者「…。」
賢者「前の方よりは早いですね。」
勇者「ぐ…。」
賢者「さて私は戻りますね。」
[数日後、新たな魔王が誕生した]
[何のために戦うかもわからず、部下を慕う、優しい魔王が]
終わり
47:
?「そうはさせないわよ」
賢者「!?」
驚いて振り向くと、剣を持った戦士がそこにいた。
その剣の先は、勇者の胸元に深々と埋まっている。
即死。
賢者「なんということを…」
戦士「はっ? それは私のセリフよ。あなた、何てことしてるの!」
49:
賢者「絶対悪、ってあると思いますか」
戦士「何よ急に。賢者問答?」
賢者「魔王は悪だったのか? 滅びるべき存在だったのか? そこが問題なんです」
戦士「職業がら言わせてもらうとね、敵対したら善も悪もないわよ」
賢者「あなたは単純でいいですね」
賢者の顔に呆れの色が浮かぶ
52:
賢者「あの時魔王は、私達は必ず後悔するだろうと言いました」
戦士「言ったかもしれないわね」
賢者「あの後で私はここに来て、この魔王の日記を見つけた」
戦士「他人の日記を読むとはいい趣味してるわね」
賢者「あなたも、魔王が何を考えていたかぐらいは興味があるでしょう?」
54:
戦士「てんで興味なんてないわね」
賢者「ほう?」
戦士「そりゃあ、こっちが得意だからこんな仕事してるけど」
そう言いながら、勇者の胸に刺さっていた剣を、ずるり、と引き抜いた。
戦士「私だって基本的には平穏が好きなの。だからそれが脅かされるなら、真っ先に剣を取る」
賢者「……」
戦士「それだけのことよ」
55:
戦士「だから、あなたがいくら後悔してると言ってもね」
切っ先の血を拭いもせずに、そのまま賢者に向ける。
戦士「また血生臭い風を起こすようなマネは見過ごせないの」
賢者「それが魔王の遺志だとしても…」
戦士「はっ! 魔王の遺志なわけないでしょ? 戦いを一番終わらせたがってたのは魔王じゃない!」
賢者「…? あぁ、なんだ貴方も日記を読んだんじゃないですか」
57:
戦士「たまたま目に入っただけよ」
賢者「たまたまねぇ。まあいいですが」
賢者「それより後ろに気をつけた方がいいのでは?」
ゾクリ、とする気配を感じた戦士が飛び退いた後を、雷が駆け抜けた。
58:
戦士「勇者ッ!?」
虚ろな目で上半身を起こした勇者の姿があった。
顔にはまるで生気がないくせに、全身から敵意が陽炎のように吹き出している。
戦士「あんた、あの子に何をしたのよ!?」
賢者「貴方が招いた結果ですよ?」
賢者「術式の途中で茶々を入れるから、こんなことになったんじゃないですか」
59:
戦士「にしても、抑え気味のライデインで助かったわ…」
賢者「ライデイン? 何か勘違いしていませんか」
戦士「どういうこと?」
勇者「今のはライデインではない…」
勇者「ギガデインだ」
賢者「まだ力が馴染んでないんですねぇ」
戦士「ちょwww」
62:
勇者「はーなーせー!」
戦士「はぁ…」
頭を戦士に押さえつけられ、ぶんぶんと両手を振り回す勇者。
戦士「良かったのか悪かったのか…ほら、飴玉あげるから大人しくして」
賢者「魂がすっかり入れ替わってますからね、生前の記憶も無いでしょう」
戦士「強さとしてはどのくらいなの?」
賢者「そうですねー」
うーん、と腕組みして勇者を見る。
賢者「弱いギガデインが一発だけ撃てるスライムベス」
戦士「ありゃりゃ」
63:
戦士「仕方ないわね…しばらくこの子は預かるわ」
賢者「どうするつもり?」
戦士「仮にも勇者がこんなんじゃ、人前に出せないでしょ。基礎からみっちり鍛えてあげるわ」
賢者「貴方一人でですか」
戦士「あんたに預けるよりは安心できるわよ」
賢者「いえ貴方だと、別の心配が…」
6

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