唯「えさやり!」back

唯「えさやり!」


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1:
唯「今日もごはんがおいしいなぁ?」
梓「にゃん」
唯「あ、野良にゃんだ!」
ガラガラ
唯「はい、ごはんだよー」 コト
梓「にゃん!」 パクパク
唯「かわいいなぁ」 ニコニコ
4:
梓「にゃーん」 ペロリ
唯「おいしかった?」
梓「にゃ」 テクテク
唯「ばいばーい」
唯「ごはんをたべよう」
5:
パクパクモグモグ
唯「おいしいなあ」
パクパクモグモグ
唯「……」
コトッ
唯「ごちそうさま」
唯「あ?、おいしかった」
唯「…かたづけよう」 カチャカチャ
7:
唯「ふあ?…」
唯「…やることないなあ」
唯「憂は大学だし」
唯「テレビもつまんないし……」
唯「食パンあったかなぁ…」 ゴソゴソ
8:
唯「あずっぽー、えさだよー」
バサバサバサバサ
梓「ぽぽっぽ、ぽぽぽ」
唯「おたべー」 パラパラ
梓「ぽぽっ!ぽぽぽっ!」 ワラワラワラ
唯「たくさんあるから喧嘩しないでねー」 パラパラ
澪「……」
10:
澪「ちょっと平沢さん」
唯「あ、ご近所の秋山さん」
澪「そういうのやめてくれない?迷惑なんだけど」
唯「え?そういうのって」
梓「ぽぽっ、ぽぽぽっ」 ウロウロ
律「餌やったりとか迷惑なんだよね」
唯「あ、田井中さん…」
梓「ぽぽぽぽっ、ぽぽ」 ウロウロ
澪「うちの家庭菜園もこの前、おたくが餌やってる猫に…」
梓「ぽっぽぽぽ」 バサバサ
澪「ええい、うるさいっ!」
12:
バサバサバサ…
唯「あっ、あずっぽが…」
律「言ったからな。ほんとにやめてくれよ、餌やり」
澪「そんなことやる暇があったら就活でも婚活でもしろよな」
律(それは言いすぎだろ……)
唯「……」
15:
バサバサバサ…
梓「ぽぽぽっ」
唯「あっ…」
梓「ぽぽっ」
唯「戻ってきてくれたんだ…」
ガサッ
澪「…」 ジーッ
律「…」 ジーッ
唯「あっ!」 ビクッ
梓「ぽぽぽ」
唯「…ごめんねあずっぽ、今日はもう終わり…」
17:
???屋内???
唯「テレビつまんないなぁ…」 カチャカチャ
唯「野良にゃんもこないし…」
唯「……」
唯「あ、そっか。玄関前じゃなくて庭でえさやればいいんだ」
唯「塀があるから周りからは見えにくいし」
20:
唯「ほら、ごはんだよー」パラパラ
梓「ぽぽっぽっ」
唯「たくさんおたべ?」 バラバラ
『ただいまー』
唯「あ、憂帰ってきたのかな」
憂「お姉ちゃーん?って、なにしてるの!お庭で!」
唯「聞いてよ憂、ご近所の秋山さんって人ひどいんだよー?」
憂「話は後で聞くから!ちょっとこの鳩の大群追い払って!」
唯「憂までひどい!なんでそんなこと言うの!?」
22:
憂「しっ!しっしっ!」
梓「ぽぽぽっ!」
バサバサバサ…
唯「ああっ!何するの憂!」
憂「それはこっちのセリフだよ!庭で餌やりなんて何考えてるのお姉ちゃん!」
唯「それは…だって、玄関だと…秋山さんが……ごにょ」
憂「ああ、もう。洗濯物にも糞ついてるー。」
唯「私があげないと……みんなお腹すかしちゃうし……ごにょごにょ…」
憂「おねえちゃん!私もいい加減怒るよ!?もう鳩に餌あげるの禁止だからね!!」
唯「そんなぁ!!」
憂「……」 ギロ
唯「……はぁい」 シュン
23:
翌日
唯「ふんだ、憂が大学行ってる間にやるもんね」
梓「ちゅんちゅん」
唯「あ、あずちゅんだ!かわいい!」
唯「お米取ってこよう!お米!」 トタパタ
24:
梓「ちゅんちゅん」
唯「かわいいなあ」 パラパラ
梓「ちゅんちゅん」 ツンツン
梓「かあ!かあ!」 バサバサ
梓「ちゅん!」 パサパサ
唯「あっ!」
梓「かあかあ」 ツンツン
唯「むうう、にっくきあずかぁめぇ…」
25:
何種類の梓がいるんだよwwww
27:
梓「にゃー!」
梓「かあ!かあ!」 バサバサ…
唯「あ、野良にゃん!ひさしぶり!」
梓「にゃあ」
唯「お米食べる?」パラパラ
梓「にゃあ?」ペロペロ
梓「…にゃあ。」
唯「あはは、やっぱそうだよね」
唯「ちょっとまってね、ごはんとってくるから」
28:
??そんな日々がしばらく続き??
唯「ふう、やっぱりテレビつまんない」
唯「さいきん野良にゃん見ないなぁ…」
唯「そういえばあずっぽもあずちゅんも来てくれないし…」
唯「みんなどこいっちゃったんだろう…」
ピンポーン
唯「はーい」
ガチャ
梓「こんにちは!」
31:
唯「えっと…だれかな?」
梓「わたし、あずにゃんです!恩返しにきました!」
唯「え、ええっ?」
梓「いつもおいしいごはんをくれる唯さんにお礼がいいたくて!」
唯「い、いやあそんなぁ」 テレテレ
唯「…はっ」
唯「い、いやそんなのおかしいよ!猫が人間になるなんて!!」
34:
梓「ぽっ?どうしたぽ?」 ヒョイ
唯「ひゃ!ええっ、同じ顔が2人!?」
梓「ちゅん、唯さんいたちゅん?」
唯「3人!?」
梓「あずっぽとあずちゅんですにゃ」
唯「にゃ!?」
梓「信じてくれましたかにゃ?」
唯「う、うん。」
36:
唯「ちょ、ちょっとまってね。心を落ち着かせるから…」
梓「いいですにゃよ」
………
……

唯「…うん、冷静になれた。」
梓「よかったですにゃ」
唯「冷静になって見てみると…」
梓「にゃ?」
唯「あずにゃんかわいいーーーー!!」 ガバッ
梓「にゃーーーーーー!!!」
37:
唯「どうぞ、あがってあがって♪」
梓「おじゃましまっぽー」
梓「人間の家、ドキドキですちゅん」
梓「」 ビクビク
唯「ほら、あずにゃんも」
梓「!」ビクッ
梓「は、はいですにゃん…」
38:
梓「へえ、家の中ってこんなんなってるんだっぽ」 ぺたぺた
梓「外からじゃあわからないものですちゅん」 ぺたぺた
梓「私はたまに入れてもらうこともあるにゃよ」 ぺたぺた
唯「………」
梓「どうしたっぽ?唯」 ぺたぺた
唯「…あしーーーー!!!」
梓「?べつに怪我とかしてないですちゅん」
唯「そうじゃなくって!ああもうタオル持ってくるからそこでじっとしててー!」 パタパタ
39:
唯「もー、服とかは着てるのになんで靴は履いてないのー?」 フキフキ
梓「靴?あー、なんか気持ち悪いから脱いじゃったぽ」
梓「でも別に怪我とかしなかったから大丈夫ですにゃん」
唯「そういうことじゃなくって…んもー」 フキフキ
42:
唯「これでよしっと。じゃあ何か食べる?人間の食べ物とか大丈夫?」
梓「人間の食べ物!食べてみたいです!未知の領域ですちゅん!!」
梓「ドキドキぽ!!」
梓「ワクワクですにゃ!」
唯(クッキーとかあげるつもりだったんだけど…なんかマトモな料理を期待されてる…ッ!)
43:
ジャッ ジャッ
唯「まっててね、すぐできるからね!」
梓×3「ドキドキ!」
唯「これがっ…人間の料理の中でも究極の…っ」
梓×3「ワクワク!!」
ジャッ
唯「チャーハンだああああ!!」
梓×3「わああああああっ!!」
44:
梓「すごいぽ!おいしいぽ!あったかいぽ!」 ガツガツ
梓「火を使って焼くなんて本当人間はどこまで勇気あるんですちゅん!!」 ガツガツ
梓「おいしいけどあついにゃ!あついけどおいしいにゃ!」 チョビチョビ
唯「ふふん」
47:
梓「あー、おいしかったぽ」
梓「ごちそうさまでしたちゅん」
唯「どういたしまして♪」
梓「まって!やっと冷めてきたところだからまって!!」 ガツガツ
唯「ゆっくりでいいよー。テレビとか見る?」 プチ
『今週は○○町に…』
梓「うぽおおお!なにこれ!なにこれ!!」
梓「驚きの連続だちゅん…」
49:
アハハハハ…
梓「いやー、わるいっぽね、恩返しするつもりが色々ごちそうになって」
唯「いいよいいよ。私はみんなに会えてお話できただけですっごい嬉しいもの!」
梓「そう言って貰えるとうれしいにゃ」
唯「あはははは」
ブリ
梓「人間さんは毎日あんなおいしい物たべてるちゅんか?」
唯「いやあ、あれは1年に1回のごちそうだったんだけど、みんなのために、ね?」
梓「そうだったちゅんか!唯さん良い人すぎでちゅん…」
50:
なんか変な音したぞwwwww
54:
唯「…あれ?なんか変な臭いが…」 クンクン
梓「え?どうしたちゅんか?」
梓「にゃ、この臭いは…」 ヒクヒク
梓「あ、私の糞の臭いだぽ」 ヒョイ
プ?ン
唯「ああっ、なにやってるのあずっぽ!」
梓「え?えっ?」
梓「食べたら出るのは当たり前だちゅん」
唯「ああ…カーペットにべたーって…」
56:
梓「こら!そんなことしちゃだめにゃ!」
唯「あずにゃん…」
梓「でも出るものは仕方ないっぽ…」
梓「それでも唯さんの巣を汚しちゃだめにゃ!!」
梓「な、なるほどだちゅん」
唯「あずにゃん…ありがとう」
梓「糞はお隣の庭でするにゃ!私はいつもそうしてるにゃ!!」
梓「なるほど!さっそく残りをしてくるぽ!」 ダダダ
唯「ちょ!ちょっとまってえええええ!!」
57:
梓「唯さんの巣は汚さないぽ!」ダダダ
唯「その姿じゃ駄目えええええええ!!」ダダダ
梓「唯さんもいっちゃったちゅん」
梓「きっと唯さんもうんちしたかったのにゃ」
梓「なるほど、唯さんも他でしてるわけでちゅんね」
梓「それはそうと、あずちゅん」
梓「なんでちゅん?」
梓「私はやっぱり、恩返しは必要だと思うのにゃ」
58:
ガチャ
梓「なんでぽ?唯さんの巣は汚さないのにー」
唯「いいから家に入ってよー。トイレの使い方教えてあげるから」
プ?ン
唯「んもう…憂が帰ってくる前に糞の掃除しなきゃ…ひどいにおい」
唯「あれ…?これうんちの匂いじゃなくて、何か…」
唯「生臭い…」
ガチャ
唯「あずにゃん?何してるの?」
梓「にゃ…もぐ…」 クチャ…クチャ…
梓「」 ピクピク
唯「………えっ」
60:
梓「にゃ!唯さん、お礼に獲物のプレゼントにゃ」
梓「っぽ!?ぽぽ…」 ブリブリシャー
梓「やっぱり恩返しに来たんだから、ご馳走になりっぱなしじゃよくないと思ってにゃ」
梓「手ごろな鳥をしとめてみたにゃ。えっへん」
唯「う…ぅあ…あ…」
梓「なんならそっちのも…」 ジリッ
梓「!?っぽ!」ドロン
バサバサバサ…
梓「あー、にげちゃったにゃ。ごめんにゃ唯さん」
唯「ひ…いや…あ…」
62:
梓「どうしたにゃ?唯さん」
梓「」ピクピク
唯「……」ブルブル
梓「唯さん?」
唯「」ビクッ
梓「変な唯さんにゃ」
63:
唯「…えっ…て」
梓「にゃ?」
唯「かえって!かえってよ!!」
梓「にゃ、にゃ!?あずにゃんなにかまちがったかにゃ!?」
梓「家の中で糞したから?あれはあずっぽ知らなかったから許してほしいにゃ!!」
唯「いいから!もう帰ってえ!!」
梓「ゆ、唯さん…ごめんにゃ、ごめんにゃ…」
65:
ガチャ
『ただいまー。おねえちゃん?』
唯「あっ!!ほ、ほら憂かえってきたから!見つかったら困るからっ!!」
梓「にゃ!?にゃっ!!」 ドロン
梓「にゃあ」トタタタタ
憂「ひゃっ!?…もう、お姉ちゃんったらまた野良猫いれたのね!」
唯「…そ、そうか、みんな元の姿に戻れるんだよね」
唯「じゃあ、あずちゅんも元の姿に…」
梓「」ピクピク
唯「………も、戻らない…」
68:
憂「おねーちゃん!?」スタスタ
唯「うわあ、どうしよう!どうしよう!!これ見つかったら…」
梓「」ピクピク
唯「もしかして…まだ、生きてる…から…?」
唯「だから…変身が…」
唯「…じゃあ…」
スタスタ
唯「う、うわっ、ほ、包丁は」カチャ
憂「おねえちゃん?入るよ?」
唯「あずちゅんごめんっ!!」
グサッ
梓「」ビクン!
71:
ガチャ
憂「おねーちゃん、また野良猫いれ………た」
憂「………えっ?」
唯「あ、あれ……お、おかしいな…戻らないよ…」
梓「」
唯「ち、ちがうの憂…これ、あずちゅんなの…」
唯「鳥なんだよ?雀…野良にゃんが仕留めてさ、それで…」
憂「ひ…いっ」
唯「あっ、違うのこの包丁は、これは、ね、あの…」 グプリ
憂「いやあああああああああああああああっ!!」
唯「憂!違うの!憂っ!!」
72:
憂「いやああああっ!やあああああっ!!」
唯「憂!お願い話を聞いて!!」
憂「ひいいいいいいいい!!!」 カチャ
唯「う、憂!!」
憂「近づかないでえ!!」
唯「…あ、あ、私包丁持ってるから怖いんだよね。ここに置くからね」コト
憂「……」 フー フー
唯「う、憂も置いて?」
憂「……」 フー フー
74:
唯「う、憂?」
憂「……」 フー フー
唯「憂…」
憂「………」
憂「……お姉ちゃん」
唯「憂…お話できる?」
憂「…話すことなんて…何を話す気なの」
唯「…あずちゅんのこと」 チラ
憂「……」
唯「ね?」 ズイ
憂「!」ビクッ
憂「わかった!話していいよ!教えてよ!!」
唯「うん…」
75:
………
……

唯「…と、いうことなの」
憂「そう…猫と鳩と雀が、人間になって恩返しに…」
唯「…信じてくれる?」
憂「うん、信じるよ」
唯「ほんと!?」
憂「お姉ちゃんの言うことだもん。信じるよ」
唯「ありがとう!ありがとう、憂…」
76:
憂「とりあえず落ち着いてから、この先のこと考えよう。」
憂「とりあえずお姉ちゃんシャワー浴びてきなよ。服も着替えないと」
唯「うん、ありがとう憂」
憂「その間に私は部屋を片付けておくから」
唯「うん!!」
ジャー シャワワワワ
ピ ポ パ
プルルル…
憂「……警察ですか」
77:
憂「はい、はい…かなり錯乱状態で」
憂「大学でてからはずっとアレだったけど…優しいお姉ちゃんだったのに…」
憂「まさか…あんなこと…お姉ちゃんが…あんな…」 ポロポロ
唯「……憂……」 ポタポタ
78:
唯(片付け手伝おうと思って髪だけ洗って出てきたら…)
唯(…いけない…このままだと警察に捕まっちゃう)
唯(私の部屋に…)
ガチャ バタン
唯「お金と…要るものだけ持って逃げないと」
80:
警『場所を移動してください。そこは危険です』
憂「で、でも…お姉ちゃんは今シャワーで」
シャワワワワワ
憂「…ん?」
警『どうしました?憂さん?憂さん!!』
ガララッ
憂「いない!!」
警『えっ!?』
81:
??????????
??????
???
『?ている平沢唯容疑者は、依然逃走を続けており…』
唯「ひどいよ、みんな…あれは雀だし、殺したのは野良にゃんなのに…」 テクテク
唯「これからどこに行こう…」
83:
唯「あ、橋の下に…」
唯「なんか板とか貼りあわせた…おうち?」
唯「ホームレスのこじきのひとが住んでるやつだ」
唯「…ホコリ積もってるし、使ってる人いないみたい」
唯「とりあえず…雨が防げればいいや」
85:
ザーザーザー
唯「屋根があるって、それだけでありがたいことなんだね…」
唯「……」
唯「…どうしよう…これから…」
唯「なんで私…こんな目に…」
唯「うっ…ううっ…」
梓「にゃあ」
87:
唯「野良にゃん…とは違う野良にゃんだ」
梓「にゃあ」
唯「きみも…ひとりぼっちなの?」
梓「にー」
唯「…」 スッ
梓「にゃー」 ペロペロ
唯「いいこだね」 ナデナデ
89:
??翌朝??
唯「ほらほら」 パラパラ
梓「ぽぽぽっ」 ツンツンツン
唯「ここなら餌をあげても誰も文句言わない…」
梓「ぽぽっぽっ」 ツンツン
唯「ちょっと嬉しい……かな」
梓「ぽぽっ」
唯「それはないか」
92:
ブルルルルル… キキィ
警「ここか?」
警「はい。鳩に餌をやるホームレスがいるとの苦情が」
警「やれやれ。殺人事件の捜査で忙しいってのに」
警「ま、口頭で指導だけして終わりですから」
警「そういう輩は食い下がるんだよ、無駄に。面倒くさいんだ」
唯「け、警察!?なんでわかったの!?」
唯「逃げないと!!」ダダッ
95:
『…こちら事件現場の周辺です。近隣の住民に話を聞いてみましょう…
 澪「平沢さんですか?あの人は昔から周りにかまわず鳩にえさを撒いたり…それで近所の人のトラブルになってるのも見ましたよ私。かなりキツく言われていたようで…』
唯「どうしよう…寝るところ探さないと…」 トボトボ
唯「とりあえずあそこから遠くにいかないと…」
紬「…あら」
唯「ふえ」
紬「唯ちゃん?」
唯「!こ、高校の頃に仲が良かったムギちゃん!ひ、人違いですっ!!」
97:
紬「……」
唯「ひ、平沢なんて人知りません…」 ドキドキ
紬「ええ…人違いだったみたいね」
唯「……」
紬「でも私ね、困ってる人は見捨てられないの。」
紬「ねえ、知らない人。何か私にできることはない?」
唯「……ムギちゃん…」
101:
唯「じゃあ…じゃあ、お買い物頼める?私その…服が汚いから…」
紬「ええ、もちろん。あんまりかさばらなくて保存がききそうなものね?」
唯「うん、ありがとう。あと…」
紬「あと?」
唯「豆と…猫缶とかあると、嬉しいかな」
紬「……」
103:
紬「はい、どうぞ」
唯「ありがとう!!」
紬「あとついでにサングラスも買ってきたわ。日差しに弱いんでしょう?」
唯「う、うん!」
紬「ヘアバンドとヘアゴムも。髪型変えると気分転換になるから」
唯「うん…」
紬「帽子も買ってきたけど…サングラスと合わせると逆にあれだから、どっちかにしたほうがいいわよ」
唯「……」 ポロポロ
紬「ゆぃ…どうしたの?知らない人」
唯「ムギちゃん…ありがとう…ありがとう…」 グスグス
紬「……私、唯ちゃんは…あんなことしないって、知ってるもの…」
109:
唯「ほんとうにありがとう!む…通りすがりの知らない人!」
紬「本当はかくまってあげられればいいんだけど…ごめんね」
唯「うん…充分だよ。本当に助かったよ」
紬「私も私で真犯人を探してみるから。それまで頑張って」
唯「あっ…む、ムギちゃん?あの…」
紬「えっ?」
唯「…ううん、なんでもない。いつか本当のことを話すよ」
紬「……」
111:
紬「唯ちゃんは今までどこにいたの?」
唯「どこそこの橋の下の掘っ立て小屋…でも見つかっちゃった」
紬「そう…そういう生活が大丈夫なら、似たような小屋を知ってるわ」
唯「ほんと?」
紬「まわりに民家はあるけど、人目につきにくいから見つかりづらい…と思う」
紬「場所を教えるから、そこに行くといいわ」
唯「ありがとう、ムギちゃん!」
紬「私も夜になったら行くから」
唯「えっ?」
紬「話を聞かせて」
唯「…うん」
113:
??夜??
コン コン
唯「山」
紬「えっ?」
唯「…」
紬「…川」
唯「ムギちゃんだ!」 バッ
紬「決めてなかったじゃない」
115:
紬「はい、お水」 ドスン
唯「わあ、ありがとう!」
紬「一番困るのがお水だから……じゃあ、話を聞かせて?」
唯「……うん…」
紬「……」
唯「…ムギちゃん…信じてくれる?」
紬「何も話を聞かないうちからは決められないわ」
唯「憂は…信じてくれなかった…」
紬「……」
117:
唯「じゃあ、たとえば、私がドラキュラであずちゅんの血を吸ってたとしたら?」
紬「あずちゅん…って被害者の女の子?」
唯「う、うん…で、私がドラキュラだったらどうする?」
紬「体を治す方法を一緒に考えましょう?」
唯「…信じてくれるの?」
紬「ええ」
唯「……じゃ、じゃあ殺された女の子が私に襲い掛かってきたとしたら…」
紬「正当防衛じゃない?証拠を集めるのを手伝うわ」
唯「じゃあ…誰か他の人に殺されたとしたら?」
紬「真犯人を捕まえなきゃ。唯ちゃんの濡れ衣を晴らすのよ」
唯「その犯人が…捕まえられなかったら?」
紬「絶対に諦めない。犯人が生きてる限り手がかりはあるはずよ」
唯「そうじゃなくて……犯人が…人間じゃなかったら……」
紬「……」
118:
………
……

紬「猫の恩返し…雀に…」ブツブツ
唯「む、ムギちゃん?」
紬「え?あ、なに?」
唯「……信じてくれる?」
紬「……」
唯「…やっぱり…」
119:
紬「さすがに突拍子もない話だから、頭から信じるとは…言えない」
唯「……」
紬「でも…」
唯「…え?」
紬「殺人をもみ消すために、こんな突拍子も無い話をする人もいないと思う」
唯「ムギちゃん…」
紬「私は信じるわ、その話」
唯「ありがとう…」
120:
紬「でもそうなると、面倒なことになるわね」
唯「えっ?」
紬「他に真犯人がいるなら、それを捕まえれば唯ちゃんの罪は晴れるんだけど…」
紬「真犯人がいないんじゃあ、唯ちゃんの無実を証明するのは……難しい」
唯「……」
紬「落ち込まないで、考えましょう、方法を」
唯「うん……うんっ!」
紬「ここはずっと廃屋だったから、じっとしてれば見つからないわ」
紬「3日後の夜にまた来るから。それまでに何か考えてみる」
唯「ムギちゃん…ありがとう!!」
122:
??3日後 昼??
ブルルルルル… キキィ
警「ここか?」
警「はい。ここでも鳩に餌をやるホームレスが住み着いたとの苦情が」
警「橋のホームレスと同一人物だろうな、まったく」
警「毎朝すごい量の鳩が集まっているそうです」
唯「なんでバレたのおおおおお!?」 ダダダダッ
124:
??3日後 夜??
コンコン
紬「……」
紬「…川」
紬「……」
紬「唯ちゃん…?」
ガラガラ
紬「……」
紬「どこに行ったの?唯ちゃん…」
130:
『…平沢唯容疑者の行方は依然掴めず、警察は捜査員を増員し…』
唯「うう…警察怖いよ…」 トボトボ
唯「ムギちゃんは見つからないっていったのに…」
唯「日本の警察は優秀って聞くけど…すごすぎるよ…」
唯「せっかくムギちゃんと会えたのに…もう会えないのかな…」
唯「…」
唯「ここから山道か…」
唯「山の中なら…見つからないかな…」
131:
ザザザ
唯「…だいぶ道からはずれちゃった」
唯「ううん、はずれなきゃ見つかっちゃう」
唯「方向だけしっかり確かめておけば…大丈夫」
唯「方位磁石…こういうことも考えてくれてたのかな、ムギちゃん」
唯「…ありがとう」
132:
唯「あっ、なんだろあれ」
唯「……テント?」
唯「小さいけど…これなら私一人で立てられそう」
???
??
?
唯「できた!!」
唯「あとは葉っぱとか枝とかくっつけてカモフラージュすれば…」 ペタペタ
唯「うん、わからない!」
唯「ムギちゃん、接着剤もありがとう!!」
134:
??数日後??
唯「」 ホケー
唯「いいなぁ…ここ」
唯「近くに川流れてるから水にも困らないし」
唯「近くに食べられる木の実とかも見つけたし」
梓「ぽぽっぽぽっ」
唯「あずっぽもいるし」
梓「ぽぽぽっ」
唯「橋の下で餌あげた時からずっと私についてきてくれたんだね…ありがとう」
梓「ぽぽぽ」
135:
梓「にゃー」
唯「あ、野良にゃんだ。…民家が近いのかな?」
唯「……このへん散策しても木ばっかりだったけど」
梓「にゃあ」
唯「それとも本物の野生のあずにゃんなのかな」
梓「にゃ」
唯「待っててね、猫缶あるから」
梓「にゃあ」
136:
??夜??
唯「いいなあ、こういう生活」
唯「あずにゃんもあずっぽもいるし、豆まいたら珍しい鳥も食べにくるし」
唯「夜になると真っ暗なのが困るけど…」
唯「煙で見つかるから火も焚けないから…寝よう」
唯「おやすみなさい…」
139:
??2週間後??
唯「けふっ、けふっ」
唯「…なんか体の調子悪いなあ」
唯「やっとこういう生活に慣れてきたと思ったのに」
唯「食料も…かなり減っちゃった」
唯「取ってきた木の実とかを先に食べてはいるんだけど…」
梓「ぽぽぽっ」
唯「豆も少ないから…はんぶんこしようね」
梓「ぽぽっ」 ツンツン
唯「もぐもぐ」 ポリポリ
141:
??3週間後??
唯「……」 ゼー ゼー
唯「痛い…胸の奥が…苦しいよ…」 ゼー
唯「ムギちゃんの風邪薬飲んだけど…効かなかったし…」 ゼー
梓「ぽっぽぽっ…ぐるるる」
唯「あずっぽ…心配してくれるの?」 ゼー
梓「ぽっ」 バサバサバサ
唯「わぷっ」
唯「…げふっ!げふ、げふっ」 ヒュー
唯「……」 ヒュー ヒュー
唯「豆…用意しないと…」 ゼー
142:
??数日後??
唯「はあ、はあ…」 ヒュー
梓「にゃあ」
唯「あずにゃん…最後の猫缶…」 クラッ
唯「うっ」
ドサッ
唯「……うう」
唯「体が…動かないよ…」
唯「誰か…助けて…」
梓「にゃあ」
唯「あずにゃん…」
唯「ねえ、前みたいに…」
唯「人間になって…助けてよ…」
梓「にゃあ」
唯「……」
144:
???????????
????????
????
憂「お姉ちゃんが…そんな」
警「…我々が見つけたときには、もう…」
憂「……お姉ちゃんに…会わせてください」
警「それは…」
憂「司法解剖とかそういうのの前に、せめて…」
警「しかしそれでも、やめておいたほうが…」
憂「お願いします」
警「……」
148:
??死体安置室??
警「こちらです」
スルッ
憂「ひ…」
憂「お…ねえ………ちゃん……?」
警「我々が発見したときは、すでにこの状態でした」
警「おそらく猫や鳥などの小動物にかじられ、顔表面などは原型を留めてなく…」
警「それでもかろうじて残っていた歯型と歯の治療痕から唯さんと特定できました」
憂「い、いやあああああああああ!!」
153:
??住宅街??
律「…最近鳩の数も減ったなあ」
澪「餌をやる奴がいなくなったからな」
律「このままいなくなっちまうかと思うと、寂しい気もするなぁ」
紬「それは大丈夫よ」
澪「あなたは?」
紬「唯ちゃんとは…高校の頃一緒だったの」
律「そうか…気の毒だったな、それは」
澪「…あんな餌やり女、自業自得だよ」
律「澪っ!!」
157:
紬「……」
律「だ、大丈夫って、なんで?」
紬「えっ?」
律「ほ、ほら鳩が大丈夫だって」
紬「ああ…鳩はね、人が餌をあげなくても、自分で木の実や芽を探して食べるから」
紬「いなくなることはないの」
律「へぇ」
158:
紬「確かに数は減るけど、それは人が餌を与える前の適正な数に戻るだけ」
紬「不自然に増えた鳩が…自然に返ったまでのことなの」
澪「増えるのも減らすのも人間のエゴか」
紬「ええ…何も考えずに餌を与えて増やされた動物は」
紬「結局は人間に害を及ぼすことになる」
紬「唯ちゃんが…そうだったように」
160:
澪「解剖の結果は…感染症?とか」
紬「ええ、栄養不足で体が弱った所に、動物の糞から感染して…」
紬「テントで生活していたらしいから、おそらく一箇所で餌をやり続けて」
紬「当然糞もそこに溜まるから…感染しない方がおかしいわ」
澪「馬鹿だよなぁ」
紬「…」ギロ
澪「…っ、なんだよ」
161:
紬「あなたが、唯ちゃんの何を知ってるっていうのよ…」
澪「……知らないよ、迷惑な餌やり女ってくらいだ」
紬「唯ちゃんはね、本当に優しい子だったの!」
紬「本当に優しくて…お腹すかせた猫とかを見ると放っとけない子で…」
紬「それが間違った行為だとわかっていても、私はそれを止められなかった!」
紬「私が…唯ちゃんにもっときつく注意ができれば…こんな…」 ポロポロ
紬「こんな悲劇は…防げたかもしれないのに……」 ポロポロポロ
律「……琴吹さん…」
梓『みんなも、無責任な餌やりは控えようね♪』 ニャン
          おしまい
165:
紬という名の天使が泣くと俺も悲しなって一緒に泣いてあげたくなる
乙です
169:
 /\    /ヽ 
 |ミ| \   // 彡
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 ノ:|::::/ ___レヘ:::::/ ___V  ';::|:::::|::::::::::|:::::.i 
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/:::::::::リ ヒソ  ヒソ /::::::/::::::/:::::::::|
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毎週ジャンプを同じコンビニで立ち読みしてたんだ

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