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凛「…えっ?」 アザゼル「…は?」


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2:
タイトルより時は少し遡り
10月某日 放課後
花陽「もうすぐで凛ちゃんの誕生日だね」
凛「うん!去年はかよちんのお家でお祝いしてくれたよね」
花陽「うん、たしかケーキも作って、凛ちゃんの好きなラーメンも作って、面白かったね」
真姫「え、ラーメンって作れるの?」
凛「うん、と言っても作ったのはスープなんだけどね。麺は生麺のを買ってきて、スープは豚骨醤油をかよちんと朝から作ったにゃ!!」
真姫「へぇ?、それでも美味しそうね。一度食べてみたいわ」
4:
凛「え、じゃあじゃあ今度の凛の誕生日会でまた作るにゃ!ね、かよちん!!」
花陽「えぇ!?じゃ、じゃあ今年は頑張って9人分作らないとね」
凛「うん!!じゃあ今年も頑張って凛とかよちん特製ラーメンを作るにゃ!!」
真姫「これじゃどっちがお祝いされてるのか分からないけど、楽しみにしてるわ、凛、花陽」
凛「うん!!じゃあ、凛こっちだから。また明日ね、ばいば?い!!」
凛「♪?」リンリンリンガベー
凛「…あれ、何か落ちてる?」
凛「…なんだろ、これ?すごい古い本みたいだけど…字は…読めない。見たことも無い字だぁ?」
………
……

5:
アザゼル「ほんまどういうことやねん!大事なグリモア無くすって!!」
佐隈「わ、私だってわざとじゃないんですよ!!気が付いたら鞄の中になくて!!」
アザゼル「これで天使に持っていかれでもしたら!ワシ、死ぬねんで!!ほんまわかっとんのか、このくそアマは!!さくまはん!いや、さくま○こはん!!」
佐隈(くっ!!今回は私の不注意だから悔しいけど何も言い返せない!!)ワナワナ
アザゼル「それに破棄、盗難、紛失の類はお前にも重い罰がかかるんやぞ!!1度経験しとるから分かるやろ!?48時間以内になんとしてでも見つけんとお前も終わりやで!!」
佐隈「そ、それだけは困ります!!」
アザゼル「おい!『それだけ』ってなんでや!ワシはどうなってもええんか!っておい!さく!聞いとんのか!?」
佐隈「あ、あれ!?あの子!!」
アザゼル「んっ!?」
7:
凛「わわ!!」
凛(な、なんだろう。すごい勢いでこっちに走ってきたけど…)
凛「…えっ?」
アザゼル「…は?」
凛アザゼル((…変な髪形…))
佐隈「…あの?、すみません…」
凛「え、あ、はい!?」
佐隈「いえ、あの?あなたが持ってるその本なんだけど…」
アザゼル「あ!それワシのグリモアや!返してや!!」
8:
凛「わ、お人形さんが喋った!!ってことはさっき動いてたのもやっぱり目の錯覚じゃなかったんだ!!」
アザゼル「人形ちゃうわ!今はこんなすがたやけどな、これでも立派な悪魔じゃ!」
佐隈「ちょっと、アザゼルさんは黙っててください!それでその本なんだけど…」
凛「あ、これお姉さんのだったんですか!?私、さっきそこで拾いまして」
佐隈「やっぱり落としてたんだ。でもよかった?無事見つかって」
アザゼル「何がよかったや!ほんま気を付けなはれや!!」
佐隈「もぉ、分かってますって」
9:
凛「あの?、ところでこの本ってなんですか?それにそっちのお人形さんはどうして喋ってるんですか?」
佐隈「そっか?、君には見えちゃったのか?」
アザゼル「つまり、この子にも悪魔使いの才能があるっちゅうことやな」
凛「あくま…つかい?」
佐隈「あ、そうだ!!」
凛アザゼル「「!?」」
佐隈「あなたしばらくこの本、グリモアっていうんだけど預かってくれないかしら?人助けと思って!!」
アザゼル「え、ちょ、さく、何いっとんねん!!そんなことしたら…」
佐隈「大丈夫ですよ。短期間で合意の上でなら問題ないはずですし」
佐隈(それに、最近アザゼルさんの面倒みるのも疲れてきたのよね)
アザゼル「そんなこと言ったってさく…ん、ちょっと待てよ…」
アザゼル(最近さくのやつ、ワシに対して扱いが雑やし、それにこの娘の恰好からして女子高生やな。この子も十分やけど、この子の学校行ったら…)
佐隈アザゼル「「へっへっへっへ」」
10:
凛「なんだかよく分からないけど、お姉さんの助けになるなら別に良いですよ!!」
佐隈「ほんと!?と言っても期間限定だけど、じゃあ宜しくね!私は佐隈。佐隈りん子、大学生です」
凛「私は星空凛って言います!」
佐隈「凛ちゃんか、なんだか名前も似てるね」アハハ
凛「そうですね、それで私はこの本をどうすればいいんですか?」
佐隈「う?ん、そうね。まぁ習うより慣れろ、ってことでそこのアザゼルさんと一緒に過ごせばある程度わかるわ」
凛「え、このお人形さんも付いてくるんですか?」
11:
アザゼル「なんや、文句あんのか!?」
凛「えぇ?なんだか怖いにゃ?」
佐隈「こら、アザゼルさん、怖がらせたら駄目ですよ!凛ちゃん、もしアザゼルさんが言うこと聞かない時は暫くこうして対処するといいわ」ニコッ
凛「えっ?」
アザゼル「ちょ!さく!!何する気やn…」ボンッ
凛「お?、お人形さんが爆発した」
佐隈「こうやってグリモアをアザゼルさんに当てるだけで罰を与えられるから、うまく使ってちょうだい。あと何か困ったことがあったらここに連絡ちょうだい」つ名刺
凛「あくたべ…探偵事務所?」
佐隈「そ、そこで今私バイトしてるから。それにそこの芥辺さんって人、ものすごく頼りになるんだ!それじゃ、しばらくそのアホを宜しくね!!」
佐隈(よーーし!!久々に温泉でも行っちゃおうかなーー!!)ヒャッフー
凛「…行っちゃった…」ポツン
アザゼル「いたたたた…ほんまあのアマ、急になんやねん!」
凛「あ、元通りになってる」
………
……

13:
同日
星空家
凛「ただいま?」
アザゼル「ほ?ここが星空はんの家かいな」フムフム
凛「ねぇ、本当に家族にはアザゼル君の姿は見えないの?」
アザゼル「そうやで、見せることも出来るけど基本は姿消しとんねん。でもたまに星空はんみたいに才能ある人には見えるっちゅうことですわ」
凛「ふ?ん、そうなんだ。って今日誰もいない日だった!!」
アザゼル「なんや、家族おらんのかいな?」
凛「うん、お父さんは仕事で、お母さんも町内会の行事で遅くなるって」
アザゼル「最近の子は鍵っ子が多いんやな?」
15:
凛「う?ん、夕飯どうしよっか?そもそも悪魔の人達はご飯って何食べるの?」
アザゼル「本来なら働いた報酬なんかに生贄をいただくんや。肉なんかは嬉しいけど、前にザクの脚の時もあったな」
凛「へ?ザクの脚って食べられたんだ?」
凛「じゃあ今日は凛が美味しいの作ってあげる!今度のパーティーでも作る予定だから丁度いい練習にもなるしね!!」
アザゼル「お、何か作ってくれるんかいな?」
凛「うん、ちょっと待ってて!材料は…ってやっぱりないか。ちょっとそこで買ってくるからまってて!」バタン
アザゼル「え、ちょ!!…なんちゅう足のい子や。もう行ってしもうた」
アザゼル「…にしても、元気というかなんというか。普通悪魔見たら驚きの1つや2つあるもんやけどな…」
アザゼル「ん?これは、星空はんと…」
アザゼル「なんや可愛い子ばっかり写っとるなぁ。…こりゃ明日の学校が楽しみやな」グヘヘ
16:
ドア「バタンッ!!」
凛「ただいまっ!!」
アザゼル「!!」ビクッ
アザゼル「ほ、星空はんか!もうびっくりさせんでや!なんで悪魔のワシが先にビビらされんねん!!」
凛「?何の話?それよりアザゼル君!!」
アザゼル「あ、なんでっしゃろ?」
凛「凛はいま『ただいま』って言ったんだよ?」
アザゼル「それがどうしたんや?」
凛「もう!挨拶はちゃんとしなきゃダメだよ!!分かった?」
アザゼル「あーもう、お前は俺のおかんか!!」
凛「凛はお母さんじゃないよ!!」
アザゼル「あーもう分かったから、はよ何か分からんけど美味しいの作ってや。めっちゃ気になるねん!!」
凛「挨拶は大事なんだからね!!」
アザゼル「…」
………
……

18:
夕飯
凛「はい、時間はかかったけど、凛特製ラーメン出来上がり!!」
アザゼル「お、うまそうやんけ!いっただき?!!」ズルズル
アザゼル「!!」
凛「どうどう?それ今度の凛の誕生日会で皆に振舞おうと思ってるんだ!!11月1日は凛の誕生日なんだ?」キラキラ
アザゼル(な、なんやコレ…めっちゃうまいやん!)
アザゼル「星空はん、これめっちゃう…!!」
凛「めっちゃう?」
アザゼル(いや、待てよ。ここでこのラーメン褒めたらワシ生贄に見合った分働かなあかんよな。折角さくから解放されたんや。その間だけでも自由にさせてもらわんと…)
アザゼル「星空はん、これ…」
凛「うん?」
19:
アザゼル「めっちゃ嘘やん!!」
凛「嘘!?めっちゃ嘘って何!?」
アザゼル「確かに見た目はラーメン。でもこれはラーメンとはちゃう。嘘もんや」
凛「え、ど、どういうこと??」
アザゼル「星空はん、ラーメン屋、には行ったことはあるかい?」
凛「う、うん。よくかよちんと行くにゃ」
アザゼル「かよちん?まぁ、いいや。それで、星空はんはラーメン屋のイメージをどう持ってる?」
凛「イメージ?」
アザゼル「そう、ラーメン屋ってのは大抵、男臭さ溢れる店主が多いと思わんか?」
凛「はっ!!」
アザゼル「ラーメンっちゅうのは味だけやない、そこの雰囲気も含めてラーメンなんや。優しく繊細に作ったラーメンより、男らしく豪快に作られた暑苦しいラーメンに、初めて命が宿るんや」
凛「ああ!!…なんでそんな大事な事を凛は忘れてたんだろ…」ハワワワ
アザゼル(…この子はきっとおバカさんだ。適当に言った事を真に受けとるで)
凛「…分かった」
アザゼル「え?」
凛「凛、次からは雰囲気も含めてラーメン作るよ!!」ウニャーー!!
アザゼル「お、おう」アセアセ
………
……

20:
次の日 放課後
屋上
海未「それでは、全員揃いましたので柔軟から各自始めてください」
μ’s一同「はーい」
凛(ねぇ、アザゼル君)ヒソヒソ
アザゼル(なんやねん、ワシに話しかけてたら怪しまれるで)ヒソヒソ
凛(だ、だって、その…皆には見えてないよね?)
アザゼル(だから昨日もさっきの授業中にも言うたやろ!見えんように姿は消しとるって!それよりはよ皆とその柔軟とやらやってこい!)
凛(う、うん)ソワソワ
アザゼル(…)ポツン
アザゼル(…やっと、やっとこの時が来た!!)
22:
アザゼル(1日我慢したかいがあった!!なんちゅう可愛い子揃いなんや、ここは!!)
アザゼル(なんでも、スクールアイドルっちゅうグループらしいけど、これはほんまもんや!!)
アザゼル(星空はんも確かに可愛い!けど星空はんに悪戯したらグリモアがあるから後が怖いからな)
アザゼル(お、あの金髪のねぇちゃんはたまらんボディラインやな!!)
絵里「ほら?もっと足広げて。しっかり柔軟しておかないと怪我の原因にもなるし、いいダンスも出来ないわよ」
アザゼル(ほぉ?あっちの二人はこれまた対照的だがええのぉ!!)
にこ「ちょ、ちょっと、もう少し手加減しなさいよ」イタタタ
真姫「え、そんなに強くやってないわよ!それよりにこちゃん、最近身体硬くない?ちゃんと柔軟してる?」
にこ「え、ちゃんとやってるわよ!あ、当たり前でしょ!」アセアセ
真姫「…」ジーッ
23:
アザゼル(!!)
ことり「穂乃果ちゃ?ん、今度はこっちから引っ張って?」
穂乃果「は?い♪」
アザゼル(な、なちゅう声やねん!あの子の声は悪魔のささやきか!?それにあのホノカっちゅう子の笑顔。これまたたまらん!!)
希「ほなうちらは3人で柔軟しよっか」
花陽「はい、宜しくね希ちゃん、海未ちゃん」
海未「はい、宜しくお願い致します」
アザゼル(…)
アザゼル(…あかん、これあかんやつや。こんなん見せつけられて黙ってる男は男ちゃう!!)
アザゼル(ちょっとだけ、ワシの能力で悪戯したろ。ワシのこの能力『淫奔』で)ウヒヒ
アザゼル(星空はんには出来へんけど、他の8人になら…まずは>>25からや)
26:
アザゼル(ほなまずあの子からや!!)ビビビビビ
花陽「!?」
海未「?花陽、どうしました?」
花陽「う、ううん!何でもない!何でもないよ!!」アセアセ
海未「そうですか?…では後ろから押しますよ」グイッ
花陽「あぁっ!!」ビクッ///
のぞうみ「「!?」」
27:
花陽「はぁ、はぁ///」
海未「え、あ、あの、花陽?」///
希「もう、どうしたん?変な声出して。なんや、花陽ちゃん、身体が十分火照ってるみたいやね?」ニヤニヤ
花陽「い、いえ、大丈夫です」ハァハァ
希「ほな、次はうちが押してあげる」ニッ
花陽「お、お願いします」///
希「と、見せかけて!!ワシワシMAX????!!!」モミモミモミ
花陽「!!!きゃーー!!!」プシュッ
アザゼル「!!」ハナジブー
28:
アザゼル「あ、あかん!ある意味でこれはあかんやつや!!」フキフキ
アザゼル「でも、ええもん見せてもろうたわ!」
アザゼル「ほな、次いこうk…」
凛「…」ニコニコ
アザゼル「…あ、星空はん、お疲れーっす!」
凛「…かよちんに、何したの?」ニコニコ
アザゼル「ちょ、待ってくださいよ?!何で僕を疑うんッスか!?何か証拠でも…」
凛「…」スッつグリモア
アザゼル「…oh、神よ…」アーメン
『ボンッ』
29:
同日 帰り道
凛「…」テクテク
アザゼル「…」ヨロヨロ
凛「…次やったら怒るから」
アザゼル「えっ、もう怒ってますy…」
凛「…」つグリモア
アザゼル「!!」ビクッ
凛「…次、やったら怒るから」ニコッ
アザゼル「は、はい…」アセタラタラ
31:
一方
芥辺探偵事務所
芥辺「何?グリモアを貸した?」
佐隈「はい、少しの間なら問題ないって書いてましたし、それに最近アザゼルさんの相手も疲れましたし」
芥辺「佐隈さん…」
佐隈「はい?」
芥辺「…いや、なんでもない」
佐隈「?」
芥辺(…変なことにならなければいいが。まぁ、あのアホがどうなろうと俺には関係ないか…)
………
……

32:
またまた一方
天界
ウリエル「ご報告致します」
神「…なんだ?」
ウリエル「は、最近人間界にてグリモアを持つ天使を見かけたと情報が入りまして…」
神「ほう、だったら早くその天使にグリモアを持ってこさせれば良い話ではないか」
ウリエル「は、そうなのですが、かれこれ1週間程様子をみていたのですが、どうも、その天使は天界に戻ってくる様子がありませんのでご報告させていただきました」
神「なんだそれは!?して、その天使とは?」
ウリエル「は、こちらになります」つ写真
神「なんだ、可愛いらしい女子ではないか。…いや、待て、この子は本当に天使なのか?」
ウリエル「私も少し疑問に思い少し調べてみましたところ、巷でも『りんちゃんまじエンジェー』と言われていますので間違いないかと」
神「ふむ、で、どうするつもりなのだ?」
ウリエル「は、もし神の許可を頂ければ私自ら…」
神「…よかろう、吉報をまっておる…」
ウリエル「御意」
ウリエル「…」ゴゴゴゴゴゴ
33:
10月31日
絵里「それじゃあ明日は穂乃果の家に10時集合ね。穂乃果の家なら調理もし易いし、人数も入るし」
凛「なんだか申し訳ないにゃ?」テレテレ
海未「何言ってるんですか。明日は凛の誕生日でおめでたい日なのですから」
穂乃果「そうだよ!明日はいっぱいお祝いしなきゃね!!」
凛「みんな…」ジーン
花陽「明日は楽しもうね、凛ちゃん!」
凛「うん!ありがとう、みんな!!」
34:
帰り道
アザゼル「…皆ええ子やな」
凛「うん、凛にとってμ’sの皆は大事な友達なんだ」
アザゼル「…友達、か…」
凛「…アザゼル君にも大事なお友達っているでしょ?」
アザゼル「友達!?んなアホな!!いっつもワシのことバカにするやつならいっぱいおるけど、友達なんておらへんわ!!ワシはいつでも独りで十分なんじゃ!!」
凛「はいはい」フフフ
アザゼル「あ!信じとらへんやろ!ほんまやで!ワシは一匹狼なんや!!」
凛「はいはい」ニコニコ
凛「…ん!?」
ウリエル「…」
36:
凛(…誰だろう、こっちずっと見てるけど)
ウリエル「…星空、凛だな?」
凛「え?…は、はい、そうですけど…」
アザゼル「!!」
アザゼル「お、お前、…もしかして」ビクビク
ウリエル「…何故天使が悪魔と一緒にいるのだ?早くそのグリモアを持って天界へ来い」
凛「え?て、天界?」
アザゼル「あかん、星空はん!!」
凛「!!?」ビクッ
37:
アザゼル「それ持ってはよどっかに逃げてくれ!!」
凛「え!?え、ど、どういう…」
アザゼル「はよ逃げろ!!!!」
凛「!!」ビクッ
凛「…」
凛「さ、先に帰ってるからね!ちゃんとアザゼル君も夕飯までに帰ってきてね!?」
アザゼル「…」
凛「…」タッタッタッタ
凛(な、なんなんだろう。あんなに慌ててるアザゼル君初めて見た…)
凛(…佐隈さんに電話してみよう。確か名刺がここに…あった)
38:
芥辺探偵事務所
電話『prrrrrrr…』
佐隈「はいは?い、今でますよ?」
佐隈「はいこちら芥辺たn…あ、凛ちゃん!久しぶり?どうしたの?」
佐隈「…え、天界?」
芥辺「!!」ピクッ
佐隈「うん、うん、分かった。…すぐ行くから待ってて!」ガチャン
芥辺「…どうした?」
39:
佐隈「はい、この前言ってた子なんですけど、グリモアを持って早く天界に戻ってこいって言う人とアザゼルさんが対峙してるみたいなんです。芥辺さん、これって…」
芥辺「…間違いない、天使だろうな」
佐隈「そんな!?それじゃアザゼルさんは?」
芥辺「下手したらグリモアを天界に持っていかれて死ぬ、ことになるな」
佐隈「芥辺さん!なんとかしてくださいよ!!」
芥辺「なんで俺が?依頼となれば話は別だが…」
佐隈「もうっ!!どうして芥辺さんはいつもそうなのですか!!いいです、私一人で行きますから!!」バタンッ
芥辺「…」ポツン
芥辺「…何で俺が…」
………
……

40:
ウリエル「…グリモアを守ろうとしても無駄ですよ」
アザゼル「は?何言うとんねん、お前。お前の狙いはワシやろ!?」
ウリエル「確かに、君のグリモアも貰います。ただそんなものは実はどうでもいい」
アザゼル「ど、どうでも良いってどういうことやねん!!」
ウリエル「君のグリモアは次いで程度で良いんですよ。私達の本当の狙いはあの子を天使として迎え入れることにある」
アザゼル「は!?ど、どうして星空はんを狙ってるんや」
ウリエル「…あの子は本当に天使としての素質があるからですよ」
アザゼル「な、なんやて?」
41:
ウリエル「巷では『まじエンジェー』と言われ、数多くの人を魅了するあの笑顔、あの歌声、衰え知らずの体力。どれをとっても天使として完璧です」
アザゼル「ちょ、ちょっと待て!!ってことはなんや、星空はんを普通の人間から天界へ連れてって天使にするってことかいな?」
ウリエル「その通りだ」
アザゼル「そんな、あかん!!あかんって!!そんな事は許されへんし、それにあの子明日は誕生日やねん!!」
ウリエル「…」
アザゼル「そこをどうにか勘弁したってくれへんか?」
ウリエル「…分かった」
アザゼル「え、ほんまか!?なんやあんちゃんもええ天使やな!!」フゥー
ウリエル「明日まで連れていくのは待つことにしよう」
アザゼル「!!」
ウリエル「明日の今と同じ時間まで、待っててやる」
アザゼル「え!?ちょ!!」
ウリエル「それまでに身支度を整えておくんだな。…無論、貴様もだ」
アザゼル「…」
………
……

44:
星空家
凛「はぁ、はぁ、はぁ…」
凛(大丈夫かな、アザゼル君…)
『ピンポーン』
凛「!?」ビクッ
『あの?佐隈という者ですが?凛さんいらっしゃいますか??』
凛「佐隈さんだ!!」
ドア『ガチャン』
凛「佐隈さん!!」
佐隈「凛ちゃん!大丈夫だった!?」
凛「はい、私は大丈夫なんですけど、アザゼルさんが!!」
佐隈「落ち着いて、凛ちゃん。アザゼルさんはそう簡単にはやられたりしないから。それにグリモアは凛ちゃんが持ってるんでしょ?」
凛「はい、ここに。でも、グリモアが何か関係あるんですか?」つグリモア
45:
佐隈「うん、詳しいことはまた今度ね。でもグリモアがここにあるなら大丈夫!それにあの変態は今まで何度も危機を乗り越えてきたんだから」
アザゼル「だれが変態やねん!!」
凛佐隈「「アザゼル君(さん)!!」」
凛「だ、大丈夫だったの!?」
佐隈「もしかして天使やっつけちゃったの!?」
アザゼル「あーもうあんなん一撃っすわ!このアザゼルさんにかなう筈もないのにノコノコ出てきよるからこんなことになるねん!!」
凛「でも良かったぁ?とにかく無事で。あんな真剣なアザゼル君初めてだったから心配したにゃ?」ホッ
アザゼル「おう、心配かけてすまんかったな!!」
アザゼル「…」
佐隈「…」
47:
凛「安心したらお腹空いてきちゃったにゃ!!凛夕ご飯作ってくるね!!佐隈さんも食べてってください!!」
佐隈「え、わ、私はいいわよ。なんだか悪いし…」
凛「いいからいいから♪どうぞ、家の中に二人とも入ってくださいよ」
アザゼル「お、おう、あ、あのな、星空はん…」
凛「ん?」
佐隈「ごめんね、凛ちゃん!ちょっと久しぶりにアザゼルさんと会ったから二人で話したいことがあるんだけど…」
アザゼル「!!あ、そ、そうやな!佐隈はんと話したいことがあったんや!」
凛「…」ジーッ
アザゼル「…うっ」アセアセ
凛「…ま、いいですよ。終わったら絶対中に入ってきてくださいね!!」
アザゼル「お、おう!!」
ドア『バタンッ』
アザゼル「…」
佐隈「…」
………
……

48:
佐隈「本当に良かったんですか?」
アザゼル「ん?何がや?」
佐隈「あの子に何も言わず出てきちゃって」
アザゼル「…仕方ないやろ。星空はんは家にいた方が安全なんやし、付いてこられても…」
佐隈「…」
佐隈「…なんだかこの1週間ちょっとでアザゼルさん変わりましたね?」
アザゼル「…アホいうな。ワシはワシじゃ。何も変わっとらんわ!!」アッハッハッハ
アザゼル「おい、さく!!アホばっか言うとらんとしっかりグリモア、今度は落とさんよう持っとけよ!!」
佐隈「ふふ、はいはい」
………
……

49:
凛「よし、ご飯はの準備はできたけど、二人ともまだ話してるのかな?」ノゾキノゾキ
凛「…あれ?」
ドア『ガチャ』
凛「…二人ともいない。…どこ行っちゃったんだろう」
凛「!?」
凛「…ドアに何か、貼ってある…」
『ごめんな、しばらく出かけるから契約はお終いや アザゼル』
凛「…」
凛「嘘つき…」
50:
ウリエル「…おや、期限は明日のはずでしたが?」
アザゼル「まぁ、そのことやねんけどな、ちょっと早めてもらおうかと思ってな」
ウリエル「…おかしな悪魔だな。止めろと言ったり、やっぱり早めろと言ったり、一体どういうことなんだ?」
アザゼル「…そんなん、決まっとるやろ」
ウリエル「?」
アザゼル「お前が早めに一人で天界に帰れってことなんじゃ!ボケェェーーー!!!!!」ギャオッ
ウリエル「!!」
アザゼル「ワシの力を見くびんなよ!!」
ウリエル(こ、こいつ!!)
アザゼル「うおおおおおおお!!!!!」
51:
ポコン
ウリエル「…」
アザゼル「…」
佐隈「…」
ウリエル(遅い上に、弱い)
アザゼル「あ、あれ?」アセアセ
ウリエル「…」クイッ
アザゼル「!?」ドカーーン
佐隈「アザゼルさん!!」
アザゼル「な、なんや…今の…」
ウリエル「どうしました?これではまだ私一人で帰るわけにはいきませんね」ニッ
アザゼル「くっ…」ヨロヨロ
………
……

52:
凛「…ここだ、芥辺探偵事務所」
凛「すみませ?ん」オソルオソル
ドア『ガチャ』
芥辺「…いらっしゃい」
凛「…あ、あの(この人が芥辺さん?)…」
芥辺「星空凛、さんだね?」
凛「え、どうして私の名前を?」
芥辺「…来ると思っていたよ。では、契約といこうか」ニッ
凛「え…」ゾクッ
53:
アザゼル「ゲフッ」
佐隈「アザゼルさん!!」
ウリエル「ははは、どうしたんだい、悪魔君。もう終わりかい?」
アザゼル「…ま、まだや。まだワシ…バリ…げ、元気やで」ヨロヨロ
佐隈「アザゼルさん!な、何か、何かいい方法は!?」ペラペラ
佐隈「ってもう!!何で卑猥なことしか書いてないのよ!このグリモアは!!」///
ウリエル「…でも、そろそろ君と遊ぶのも飽きてきちゃったな?」ドカッ
アザゼル「ぐはっ」
ウリエル「君があの子の誕生日だからって猶予をあげたのに、こうやって私を馬鹿にするんならこっちにも考えがあるよ」
アザゼル「…ちょ、ちょっと待てや」ゲホッゲホッ
ウリエル「今すぐそこにいる女の持ってるグリモアを戴いて、星空凛を天界へ連れていく」ニヤリ
アザゼル「!!」
54:
アザゼル「さ、させへんで」
ウリエル「全く、しつこいよ、君…」ドカッ
アザゼル「うっ!!」ガハッ
アザゼル「はぁ、はぁ、はぁ」
ウリエル「なんだよ、まだ立つのかい?」
アザゼル「…さ、させへんって言うてるやろ」
ウリエル「…もういい、立つな」シュッ
「待てぇぇぇぇぇぇ!!!」
ウリエル「?」
アザゼル「!!」
55:
佐隈「!り、凛ちゃん!それに芥辺さんも!!」
凛「アザゼル君!今助けるからね!!」
アザゼル「あ、あのバカ。なんで来とんねん」
佐隈「芥辺さん!やっぱりなんだかんだ言って助けにきてくれたんですね!?」
芥辺「いや、今回はこの子の依頼ということだからな。契約成立だ」
佐隈「え!?ってことは…」チラッ
凛「はい、ちゃんとお金を払う約束をしました。何年かかるか分かりませんが!!」
佐隈「え、ちょ、芥辺さん!高校生からお金とるなんて!しかも幾らですか!?」
凛「凛、バカだから良くローンとか利子とか分からないけど1千万って言われた!!」ドンッ
佐隈「!!」
56:
佐隈「ちょっと芥辺さん!!」
芥辺「仕方ないだろ。寧ろ1千万でも安い方だ。下手したら俺も危うい相手だ、あれは」
佐隈「えっ!?」
芥辺「あいつは今まで出会った天使なんかとは比べものにならんやつだよ。大天使ウリエル、神の直属の部下ってところだよな」
ウリエル「よく私のことを知っていたな、人間。まぁ、そんなことはどうでもいい。手間が省けたよ、星空凛を探す手間、がね」ニヤリ
芥辺「…ふん」
アザゼル「…だから、させへんって言ってんだろ」
ウリエル「…なんだよ本当に。もう君はいいよ、そこで無様に泥でも被ってろよ!」バキッ
アザゼル「ぐはっ」
アザゼル「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…」ヨロヨロ
凛「アザゼル君!!」
57:
ウリエル「…ハァー、しつこいな、本当に!!」
アザゼル「…ってやるよ」
ウリエル「何?」
アザゼル「…星空はんとは1週間くらいしか一緒におらんかったけど、この1週間星空はんを見てきて分かったたことがあるんや」
ウリエル「…」
凛「アザゼル君…」
アザゼル「星空はんは回りを笑顔にする力がある。回りを元気に出来る笑顔がある」
アザゼル「そして、友達の大切さ、絆の強さ、ありがたみっていうのを教えてくれる。気づかせてくれる」
凛「アザゼル、君」ポロポロ
アザゼル「天界になんて連れていかせへん…星空はんは今のままで十分天使なんや…」
アザゼル「…だから」ヨロッ
ウリエル「…」
58:
アザゼル「だから!泥被って友達救えるなら、どんだけでも泥被って、醜くあがいてやるよ!!」
凛「うぅ、うぅ」ポロポロ
アザゼル「芥辺はん!!」
芥辺「!?」
アザゼル「わざわざ契約までして御足労いただきましたが、その契約、無しでお願いしますわ」
芥辺「…いいのか?」
凛「アザゼル君!!」グスンッ
アザゼル「星空はん…」
凛「!?」
アザゼル「初日に会った時のこと、覚えとるか?」
凛「うん、うん」ポロポロ
59:
アザゼル「最初、星空はんに会った時、変な髪形の子やなってワシ思ってん」
凛「わ、私も、アザゼル君の髪、変だと思ったよ!!」グスン
アザゼル「はは、なんや、お互い思ってたんか。…でな、初日に食べたラーメン、あれ実はめっちゃうまかったで」
凛「!!」
アザゼル「…だから」
アザゼル「だから、あの時にいただいたラーメン代、今きっちり働かせてもらうで!!」
凛「!!」
60:
アザゼル「とりゃ!」
ウリエル「な、なんだ貴様!!私から離れろ!!」
アザゼル「ワシの体内にあるエロパワー、思いしれ!!!」
アザゼル究極奥義『THE END OF SON』
アザゼル「皆、元気でな」ニッ
『ドカーーーーーーン』
凛「アザゼルくーーーーーん!!!」
………
……

61:
11月1日
穂むら
一同「「ハッピーバースデー、凛!!」」
クラッカー「パン パン」
絵里「お誕生日おめでと、凛」
凛「う、うん。ありがと、皆」エヘヘ
凛「…」シュン
花陽「…凛、ちゃん?」
真姫「…」
凛「…」
凛(あの爆発のあと、佐隈さんとアザゼル君を探したけど、どこにもいなかった。…勿論、あの天使とかいう人も居なくなってた。)
凛(…やっぱり、もう)
凛(…)ジワッ
62:
真姫「!!」
真姫「ちょ、ちょっと凛!?」
凛「?」
真姫「な、なんで泣いてるのよ!?」
凛「え、あ、あれ…」ゴシゴシ
凛「あ、あはは、きっと、嬉しくて…涙が…うぅ」ポロポロ
花陽「え、え、凛ちゃん!?」
希「ど、どうしよ、エリチ!?」
絵里「え、わ、わたし!?」
穂乃果「あ、凛ちゃん、おまんじゅう食べる!?」
ことり「ちゅんちゅん!!」
にこ「いや、ことりはなんなのよ!?」
海未「と、とにかくこれを」つハンカチ
真姫「どうしちゃったのよ、いったい」アセアセ
アザゼル「ほんま、どないしたんや?折角の誕生日に」
凛「!!」
凛「…え?」
64:
アザゼル「あ、分かった!プレゼントか!今わしこれならあるから星空はんにプレゼントや」つザクの脚
凛「…え、ほ、本当に、アザゼル君?」
花陽「り、凛ちゃん?どこ見てるの?」
凛「…」ワナワナ
アザゼル「あれ、星空はん?」
凛「もうっ!!」
アザゼル「!!」ビクッ
一同「「「「「「「「!?」」」」」」」」
凛「…他にいうことは!?」ツーン
アザゼル「あ、その…」
アザゼル「…」ニッ
アザゼル「ただいま、星空はん」
凛「!」
凛「…」ゴシゴシ
凛「おかえり!!」ニコッ
65:
天界
ウリエル「申し訳ございません、神よ」
神「…」シャンシャン
ウリエル「星空凛も逃してしまい、その上グリモアの回収にも失敗しましたこと、死んで…」
神「あ?もうヨイヨイ。お前さんが持ってきてくれたこのゲームで十分な収穫じゃった。次も頼むぞ」
ウリエル「神…」
神「…お、凛ちゃんのURゲット?♪超ラッキーじゃん。さすが俺ってば神www」シャンシャン
66:
凛(あれから私は魂のこもったラーメンを皆に振舞い、楽しい誕生日会を迎えることが出来たにゃ。あと、μ’sの皆はあの日、時々する物音とかに怯えてたけど、バレてないよね)フフ
凛(アザゼル君は芥辺さんと佐隈さんの所に帰ったけど、たまには顔出してくれるって言ってたし!!)
凛(あと凛達のステージも見に来てくれるって)
凛「よーーーし、今日も練習、いっくにゃーーー♪」
終わり♪
67:
乙!
69:

アザゼルさんの雰囲気あって良かった
7

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桃太郎→わかる 浦島太郎→わかる 金太郎→わからない

入社一年目←かなりしんどいwwwwwww

漫画「妻しか女性を知りません」がキツい (※画像あり)

お前らこれ見てもSEKAI NO OWARIバカにできるの?

上田「は〜い今週のしゃべくりゲストはfateのセイバーさんで〜す」

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よく「速度オーバーで走っても到着時刻は大して変わらない」って言うけどさ

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