絵里「にこと希とこたつ」back

絵里「にこと希とこたつ」


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1:
※絵里達が大晦日を希宅で過ごすアニメとは違う話です
希「なぁ、にこっち?エリち?」
にこ「何よ?」モグモグ
「ナンデヤネーン」
絵里「くすっ…ふふっ」クスクス
希「どうしてウチの家でそんなにくつろげるん?」
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3:
にこ「希。お茶が切れたわ。淹れてくるわね」スクッ
希「お、ありがとうな…………じゃなくて」
絵里「あー…面白かった。CM入ったしお手洗いに行ってくるわね」スクッ
希「うん。行っておいで………じゃなくて」
希「なんでにこっちもエリちもウチの家に住み着いてるんよ」
4:
にこ「仕方ないじゃない。居心地いいんだから」
にこ「はい、お茶。淹れるわよ」トポトポ
希「おおっと……」
のぞにこ「ずずず…………ふぅ」ホッコリ
希「居心地いいって言うのはとても嬉しいけど」
希「ここ最近、毎日のように来てない?」
5:
にこ「冬休みは色々と忙しいから部活はほとんど休止」
にこ「そう言いだしたのは絵里なんだけど……」
絵里「ただいまぁ」
希「言い出したエリちすら用事がほとんどないって言うのがな」クスッ
絵里「……どうかしたの?」
6:
にこ「なんでもないわよ」
絵里「それよりも希。このこたつ、なんだかいいわね」モゾモゾ
希「そう?別にどこにでもある普通のこたつよ?」
絵里「確かにそうなんだけど………」
にこ「本当不思議ね。なんか薬でも使ってるんじゃないの?」
希「ないない」
7:
希「ところでよかったん?さすがに大晦日に来るとは思ってなかったけど」
にこ「別にいいわよ。家にいても妹たちはいつも9時くらいには寝ちゃうし」
にこ「ママもたまにはーって言ってくれたし」
絵里「私も大丈夫よ。亜里沙は穂乃果の家に行っちゃったし……」
絵里「いつも亜里沙と年を越してたのに、気がついたら亜里沙だけ遠くに行っちゃったみたいだったわ…」
絵里「なんだか……娘を取られた父親の気持ちがわかった気分ね」
のぞにこ(寂しかったんだ…)
8:
にこ「なーに落ち込んでるのよ」
希「そうそう。エリちにはウチらがいるやん」
希「亜里沙ちゃんが悔しーいって言うくらい、ウチらはウチらで楽しんだらいいやん」
にこ「ほら、口を開けなさい。ほのまん詰めてあげるから」
絵里「にこ……希……」
絵里「そうね、こうなったら亜里沙や穂乃果達にまけなっ――――」
のぞにこ「ていっ」
9:
絵里「んぐっ!?」
のぞにこ「くしし、いえーい」パンッ
絵里「もぐもぐ………ごくん。ちょっと、人が話てる途中なのよ?」
にこ「にこは言ったはずニコー?」
希「だって、エリちがだらしなく口開けるから」
絵里「だらしな………ふふっ、もう」クスッ
絵里「………ありがと♪」
10:
―――――――――――――――――
希「いやぁー助かったよ。ふたりがおせち作り手伝ってくれるなんて」
希「ふたりとも料理抜群に上手だから、これから楽しみやね」
にこ「ま、にこにーの手にかかればこんなもんよ」
絵里「希もだし巻き玉子作ったじゃない。味見したけど美味しかったわよ?」
希「ふたりのご指導の賜物だから、美味しいのは当たり前やん」
11:
希「さてさて、片付けも終わったことやし」
希「東條家伝統の皆でお風呂タイムの時間や」
にこえり「えっ?」
絵里「そんな伝統あったの?」
希「伝統って言うのはな、日々つくられるものなんよ」
12:
にこ「なによそれ」
絵里「でも面白そうね。合宿みたいで」
希「エリちがノリ気で嬉しいなぁ」
にこ「年越えたら帰る予定だったし、着替えないわよ」
13:
絵里「希から借りればいいじゃない。私も下着とかパジャマ一式借りるし」
希「別にいいけど、当たり前のように言ってますね絵里さん」
にこ「………それ嫌味?」
絵里「………?ああ、希。中学生の頃に使ってた下着ってあるかしら?」
希「いやいや、さすがのウチでも中学の頃にはにこっち以上で……」
にこ「中学生の希に負けた!?」
14:
にこ「なんかもう……人生って不公平なのね…」ガックリ
希「よしよし。にこっちだってまだまだチャンスあるよ?」ナデナデ
希「大学生になったらあっという間にウチら追い越すかもやし」
絵里「そうよにこ。諦めないで」
にこ「…………気休めなんていらないわ」
にこ「もう……いいわよ」
15:
絵里「にこ……?」
にこ「こーなったら、この鬱憤を希と絵里の胸にぶつけるんだから―!」
希「やー、エリち逃げろー♪」ダッ
絵里「え?…ええ?」
にこ「覚悟ー!」ガバッ
絵里「きゃああっ!?」
16:
――――――――――――――――
希「いやぁー、楽しいお風呂タイムやったなぁー」
にこ「そうね。なんだかさっぱりしたし」
絵里「うぅ………私はむしろ疲れたわよ…」
希「湯冷めしないうちにこたつ入ろっかー」モゾモゾ
にこ「そうね」モゾモゾ
17:
希「あ、お茶取ってこないと」
絵里「だったら私が取ってくるわね」
希「ありがとうなエリち」
にこ「ついでにみかんもよろしく」
絵里「覚えてたらもってくるわね」ガラッ
にこ「絶対持ってくるわね」
希「そうやね。エリちやし」
18:
ガラッ
絵里「持ってきたわよ。お茶とみかん」
絵里「うぅ………寒い寒い」モゾモゾ
絵里「ふぅ………」
にこ「なんか以外ね。絵里って寒いの平気だと思ってた」
絵里「私だって人並みに苦手よ?」
絵里「だから冬にこたつや暖房器具は欠かせないわね」
19:
絵里「にこが持ってきてくれた美味しいお茶もあるし」
絵里「はぁ……幸せねぇ」
にこ「褒めたって何もないわよ」
絵里「知ってるわよ」
希「ねぇ、エリち。ウチはウチは?」
絵里「え?希は………そうね。一緒にいるだけで暖かい気分になれるわ」
20:
希「むぅ……なんかトゲある気がする」
絵里「気のせい気のせい」
絵里「ずずず………ふぅ。お茶が美味しいわぁ」
希「にこっちー。エリちが虐めるー」
にこ「気のせいよ。気のせい」リモコンポチポチ
希「ひどいっ!?」
21:
にこ「ねぇ、ところでなに見るのー?」
にこ「にこ的には、紅白一択なんだけど」
希「んー?ウチはお笑い番組みたいなぁ」
にこ「そっちも魅力的なんだけど、今年の紅白はアイドルグループがたくさん出演するのよ?」
希「あー、それは見たい」
のぞにこ「んー………どっちがいいと思う?」
絵里「ずずず…………えっ?」
22:
にこ「え?じゃないわよ。絵里はどっちがいいの?」
絵里「私はどっちでもいいわよ」
希「エリち決めてよ。エリちが決めたんなら文句ないし」
絵里「そうねぇ………」リモコンポチポチ
絵里「あっ、アニメがあるじゃない。これにしましょう」
にこ「第三の選択が出てきたわよ。どうすんのよ」
23:
希「んー………それじゃあ、アニメは録画して」
希「お笑い番組見ながら、アイドルグループが出る時間はそっち見る」
希「んで、アニメは明日見る。エリちもにこっちもこれでいい?」
にこ「それが現実的かもね」
絵里「ふふっ、明日も3人一緒ね」クスッ
希「そうやね」クスッ
24:
にこ「なによもう。ニヤニヤしちゃって」
希「そういうにこっちが一番ニヤニヤしてるよー?」
にこ「なっ、そういう冗談いいからっ」
希「ウチが冗談言うときと言わないときくらい、にこっちわかってるやん?」
絵里「にこー?」
にこ「絵里も希に何か言ってや――――」
絵里「えいっ♪」
25:
にこ「んぐっ!?」
絵里「ふふ、お返しよ♪」
希「エリち地味に根に持つタイプやからね」
絵里「希も後でお返しするわね」
希「ちゅーでも構わんよー?」
絵里「私のちゅーは安くないわよ?」
にこ「もぐもぐ………ごっくん」
にこ「これは………後で仕返しが必要ね」ボソッ
26:
――――――――――――――――
絵里「お茶ばっかり飲んでちゃ近くなって嫌だわ」
絵里「うぅ………寒い」ブルブル
ガラッ
絵里「ただいまぁ……ってあら?」
絵里「にこも希もいないわ」
27:
絵里「コンビニにでも行ったのかしら?玄関が開いた気はしなかったけど」
絵里「まぁ、すぐ戻ってくるわね」モゾモゾ
絵里「はぁ……温まるわ」
希(にこっち準備いい?)
にこ(もちろんよ。希こそしっかりしてよね)
28:
希(もっちろん。ウチに任せてなー)
希(さぁて、エリちの腰をしっかり掴んで……)ガシッ
絵里「」ビクッ
絵里「え?なに?こたつの中に誰かいる…?」
にこ(覚悟しなさいよ?!)
コチョコチョ
29:
絵里「ひゃあっ!?」
絵里「ちょ、足……くすぐったい!」
絵里「や、止めなさい……!」モジモジ
絵里「希!にこ!あなた達……の、ふふっ……仕業で…」
絵里「やぁっ……やめっ……!」
ゴトゴト
ゴソゴソ
30:
絵里「やぁっ……はぁっ……はぁっ…んっ……!」モジモジ
絵里「やぁっ…ふふ、やめてっ……」
にこ(くしし、どうよどうよー?)コチョコチョ
絵里「やめ……っ、やめてって言ってるでしょ!」ゲシッ
にこ「ぐふっ!?」
31:
絵里「と、止まった……?」ハァハァ
モゾモゾ
希「え、エリち!」
絵里「や、やっぱりあなた達の仕業だったのね…」
希「大変!にこっちが鼻血出して気絶してる!」
絵里「………え?」
希「ほら、しっかりしてにこっち!」ゴソゴソ
にこ「………」
絵里「ご、ごめんなさい!しっかりして!にこ?にこー!?」
32:
――――――――――――――――
「ナンデヤネーン」
絵里「………」ボー
にこ「すぅ……すぅ……」
希「すぅ………うーん…むにゃむにゃ…」
絵里「…………」コクリコクリ
33:
絵里「」ガクッ
絵里「ハッ……!?な、なに…!?」
絵里「……って眠りかけてたのね」
絵里「今何時かしら…?」
絵里「………え?うそ、年越してるわ…!」
34:
絵里「年越しそば食べ損ねた……」
絵里「って、そうじゃなくて」
絵里「……にこも希も眠ってるわ」
絵里「起こさなきゃ……」
のぞにこ「すぅ……すぅ……」スヤスヤ
35:
絵里「のぞみーにこー?風邪ひいちゃうわよー?」ボソッ
のぞにこ「すぅ………すぅ……」
絵里「………気持ちよさそうに寝ちゃって」
絵里「なんだか起こし辛いわよ」
希「えりひ……やめ……」スヤスヤ
絵里「ふふ、夢の中の私は何をしてるのかなー?」
絵里「………さて、希とにこが寝てる間に、と」スクッ
36:
――――――――――――――――
希「くかー………」
希「………くんくん」
希「ふぁ……いい匂い…」
にこ「やーっと起きたのね。絵里ー、希が起きたわよー」
ガラッ
絵里「あら、ちょうどいい頃ね」
希「………?」
37:
絵里「おはよう希。そしてあけましておめでとう」
希「…………」チラッ
希「………年越してるやん」ガクガク
絵里「ふふっ、にこと同じ反応」
にこ「もっとまともだったわよ」
絵里「間の抜けた顔じゃ同じくらいだったわよ?」
絵里「さてさて、そんな話してる場合じゃないわね」
絵里「歳越しちゃったけど、年越しそば作ったの」
絵里「買って食べないって勿体ないじゃない」
希「そうやね。なんか色々と予定狂っちゃったけど食べよか」
にこ「あ、薬味取ってくるわね」
38:
にこ「おまたせ」モゾモゾ
絵里「ありがとう、にこ」
希「おそば食べたら初詣いこっか」
絵里「いいわね。起きてたら穂乃果達も誘ってみる?」
にこ「花陽や海未辺りは寝てそうね」
希「なんかわかる」クスッ
39:
希「それじゃあ3人で初詣行って、昼頃にもう一度、次は皆でいこっか」
絵里「ちょっと待って、アニメ見れないじゃない」
にこ「帰ってからで問題ないでしょ」
希「んー?にこっち連泊希望なん?」
にこ「別にそんなつもりで言ったわけじゃ―――」
絵里「それもいいわね。にこももちろん泊まるんでしょ?」
40:
希「冗談半分で言ったのに本気にしてますね絵里さん」
にこ「はぁ………どうせ絵里の中じゃ既に決まってるんでしょ。好きにすれば」
絵里「ふふ、色々と決まったことだし、おそばが伸びないうちに……」
絵里「いっただきまーす♪」
絵里「もぐもぐ……うーん美味しいわ」ニコニコ
41:
のぞにこ「………」
希「なんか新年早々良いもの見た気がする」
にこ「そうね」
絵里「?どうしたの?」
にこ「別に。にこ達もいただきましょう」
希「そうやね。エリちの作ってくれたおそば美味しくいただきまーす」
絵里「………?」モグモグ
おしまい
42:
最後まで読んでいただきありがとうございました。
誤字脱字ひどいかもです。
次回は多分のぞえりです。
43:
素晴らしすぎた
期待
4

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