貴音「ただいまより第1回鍋会議を始めます」響「鍋会議?」back

貴音「ただいまより第1回鍋会議を始めます」響「鍋会議?」


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1:
貴音「それではまず、議長の私から一言」
響「一言?」
貴音「鍋とは皆で囲み食すことによって、より美味しくいただけるものです」
貴音「私たちはいまゆにっとを組んでおりますが、その親睦を深めるのはよいことだともプロデューサーにお聞きしました」
貴音「ゆえに来週の日曜日に響の部屋にて鍋ぱあてぃを開催いたします!!」
響「自分の部屋でするのか!!?」
美希「ミキはその日オフだし別にいいのー」
響「うーん、まぁ…鍋をすること自体はいいけど、ちょっと強引すぎるぞー」
貴音「…では全員参加って事で話を進めます」
貴音「決める事はただ1つ!」
貴音「何味の鍋にするのかということです」
2:
美希「ミキは別に何味でもいいかなぁ」
貴音「この痴れ者!!」バンッ
美希「ひっ」ビクッ
貴音「いいですか、美希。鍋の味というものは千差万別なのです」
貴音「そう、それは数多あるらあめんの中に同じ味が一つとして存在しないように…」
貴音「けして軽々しく何味でもよいなどと言ってはなりません」
美希「わ、わかったの…」
響「うーん、じゃあトマト鍋とかは?」
響「前に小鳥に教えてもらったんだけど、リコピン?ってのがたっぷりで美容にいいんだって」
響「美希はどう?」
美希「うーん、トマトってなんかお鍋に合う気がしないの……あ、カレー鍋!カレー鍋が良いの!
3:
貴音「かれえ鍋…それは大変おいしs…」
響「美希、それはダメだぞ!!!!」
美希「えー?いいと思うのカレー鍋!」
響「美希はカレー鍋の持つ恐ろしさを知らないんだぞ……」
響「あの『少し味が薄いからカレールー足してみる?』の悪夢……」
響「味が濃くなったら『これ、ご飯に合うんじゃない?』という話になり…」
響「最終的には全員が、鍋からカレーをすくって食べるだけという…」
響「最後になったら白菜が入った、只のカレーライスになるという恐ろしいものさー」ガクブル
貴音「響、大丈夫ですか?」
響「と、とにかく!!カレー鍋は自分たちみたいな素人が手を出していい代物じゃないってことさー」
4:
美希「…じゃあカレー鍋は諦めて何か別のものにするの」
響「そもそも言い出しっぺの貴音には何か案はないのか?」
貴音「よくぞ聞いてくれました、響」
貴音「鍋は良いものです」
貴音「皆と鍋ぱあてぃをすると決めてから毎日のように考えておりました」
貴音「白菜と豚肉だけをこんそめでグツグツ、というものもよいでしょう…」
貴音「手間はかかりませんが安定して美味しい鶏塩鍋……」
貴音「逆に仕込みに手がかかる海鮮鍋……」
貴音「海鮮ですと蟹鍋や鱈鍋なども素晴らしいでしょう……」ジュルリ
貴音「お肉を食べるのでしたら、しゃぶしゃぶにもつ鍋も大変美味です」
貴音「古今東西、様々な味のお鍋があります」
貴音「そう、鍋とは本当に良いものなのです……」
6:
響「…」
美希「…」
響「……で?」
貴音「この中から一つだけを選ぶなど私にはとてもっ……」クッ
美希「どうせそんなことだろうと思ったの」
貴音「……話を戻しましょう!」
響「お、おう」
美希「そ、そうなの。早く味を決めなきゃなの!」
美希「響?ほかに何か面白いのは良いの?」
響「お、面白いのと言われても……」
響「あ、そうだ。チーズ豆乳鍋とかどうかな」
貴音「ふむ、食べた事のない味ですね」
響「ちょっと前にブームになってたらしいよ」
7:
美希「どこでブームになってたの?そんなの聞いた事無いけど」
響「世間だよ、世間」
響「それにこの鍋は締めの雑炊がリゾットみたいになるんだ」
美希「それ美味しそうなの!」
美希「貴音、ミキもこのチーズ豆乳鍋がいいな!」
貴音「ふむ、私も異存はありません」
貴音「では来週の鍋ぱあてぃは、チーズ豆乳鍋で決定ということで!」
響・美希「おー!」パチパチパチ
8:
貴音「さて、おおよそ決まりましたね」
響「買出しとかはどうするんだ?」
貴音「仕込みと調理は響がするのですし、前日に私と美希で済ませて届けに行くというのがよろしいかと」
美希「えー。めんどくさいの」
響「…その前に自分が料理することは決定済みなのか?」
貴音「文句を言ってはいけません、美希。部屋を貸すだけでなく調理までしてくれる響の為にも買い物くらいはしなければ」
響「あー、うん、まぁいいや」
美希「あ、そうだ!みんなが好きな具材を買ってきて闇鍋にするのはどう?」
貴音「食べ物で遊んではいけませんよ、美希」
美希「ぶー!貴音のケチー」
響「それは仕方ないと思うぞ…」
貴音「それでは、会議を終了します!」
美希「来週が楽しみになってきたのー!」
9:



貴音「皆飲み物は持ちましたね?」
貴音「それでは第1回鍋ぱあてぃを開催します!」
貴音「乾杯!」
響・美希「かんぱーい!」
カキンッ
ゴクッ
美希「ぷはー。まずは駆けつけ一杯なの!」
響「黒ウーロン茶だけどな」
貴音「ふう。しかしこのこたつというものはまこと素晴らしきものです」ヌクヌク
響「こっちはうちなーと違って寒いからなあーコタツがないとやってられないぞ」
貴音「ああ…もう一生ここから出ることが出来そうもありません…」
美希「ほんとなの…ミキはもう響のおうちに住むの…」
響「もう二人ともダラダラしすぎさー!」
10:
貴音「響、もう煮えていますか?」ウズウズ
響「一次投入分はもう食べられると思うぞー」
貴音「いざ!」パカッ
美希「んー!チーズの良い匂いがするの!」
響「おー!結構いい感じにできてるぞ」
貴音「それでは、早!いただきます!」
響・美希「いただきまーす!」
貴音「大変美味ですよ、響!」ムシャムシャ
美希「本当に美味しいの!白菜最高!」
響「自分チーズ豆乳は初めてだったんだけど、中々良いなぁ」
美希「ジャガイモの入ってるお鍋なんてミキ初めてなの」
貴音「鍋にジャガイモを入れるというアイデアはさすがですね、響」グモグモ
響「へへーん、まぁ自分完璧だからなー」
11:



貴音「ふぅ、第一陣、大変美味でした」
美希「な、無くなるスピードが尋常じゃないの…」
響「よーし、それじゃ第二陣投入ー!豆乳だけに、なんてなー」ドバドバ
貴音「…」
響「あれ?聞こえなかった?」
美希「…」フルフル
響「…」
12:
響「それにしてももう今年も終わりかぁ…」
貴音「まこと早いものです」
美希「来年はもう少しお仕事が増えてるといいのー」
響「あ、そういえばもうすぐ雪歩の誕生日だけど二人ともプレゼントはもう決めた?」
美希「ミキはラッキーラビットの新作アクセにしたの!」
貴音「私は全国おすすめのかっぷらあめん詰め合わせです」
響「…雪歩はそれ喜ぶのかなー」
美希「響は何にしたの?」
響「うーん、実は自分まだ決めれてないんだよねー」
響「週末に仕事で沖縄に戻るからその時に何か探そうと思ってるかなー」
貴音「ふふ、来週は事務所でぱあてぃですね。楽しみです」
13:


響「よし、それじゃあそろそろ第二陣、行ってみるか!」
貴音・美希「おー!」パカッ
貴音「ちょっとスープにとろみが出てきていますね。大変美味しそうです」
美希「煮詰まってきてるの」
響「あとでちょっとチーズと豆乳足すかなー」
貴音「大変美味です」ズルッズルッモキュッモキュ
美希「でもちょっとこってりしてるしお腹膨れてきたの」
響「そうだなあ。自分もそろそろちょっと休憩したいかも」
貴音「二人とも体調が悪いのですか?無理をしてはいけませんよ?」ハムッ、ハフハフッ、ハフ
美希「貴音はいい加減腹八分って言葉を覚えるべきだと思うの」
響「まぁ貴音に今更言っても仕方ないさー」
響「そろそろ第三陣も入れちゃうか。食べるのはほとんど貴音だろうし」
14:


響「さて、そろそろ雑炊の準備に入るよ?」
貴音・美希「おー!」
響「雑炊用にちょっとお高めのチーズを用意してみたぞー」
貴音・美希「おー!」
響「チーズとご飯、投下!」ザッザッ
響「そして、おまけに、小さめに切った鶏肉を追加!」
貴音「なんと!?さらに具材を追加とは!」
響「どうせ貴音が雑炊まで全部食べちゃうと思ってたからなー」
美希「響、なかなかやるの!」
響「あとはしばらく待てばオッケーさー」
美希「スープもかなり美味しかったし楽しみなの!」
15:
貴音「私も非常に楽しみです。雑炊、そしてそのあとの締めのらあめん…」
響「えっ…?さすがに雑炊の後にラーメンはないさー」
貴音「なんと!!!鍋の締めはらあめんという掟を破るのですか!!?」
響「いや、でも、そもそも締めの雑炊がリゾットみたいになるからってチーズ豆乳鍋にしたわけだし…」
響「そもそも雑炊をやっちゃったらスープなんて残らないさー」
貴音「な…なんと……」
美希「貴音はこれを機に少しでも大食いを直した方がいいと思うな」
貴音「二人はいけずです…」
響「まぁ締めの雑炊にしれっとご飯を三合も入れておきながら言う台詞じゃないけどなー」
16:
響「そろそろ開けるぞー」
美希「おー!」
貴音「おー……」
パカッ
美希「わっ!今までで一番チーズの匂いがする!」
響「これはすっごく美味しそうだぞー」
貴音「大変美味しそうです!響、美希、早く食べましょう!!!!」バンバン
響「はいはい。今取り分けるからちょっと待つさー」
17:


貴音「ふう、ごちそうさまでした。大変美味でした」
響「お粗末さまでした。しかし貴音はよくあれだけ入るなー」
貴音「ふふっ、さあお片付けをしますか。手伝いますよ、響」
響「あー、ありがとう貴音。じゃあ洗い物お願いしてもいい?」
響「…ってもう10時前か。やっぱり片付けは自分一人でやるから二人はそろそろ帰った方がいいぞー」
貴音「すみません、響。さあ美希、そろそろ帰りますよ」
美希「………」グーグー
響「…まぁこんな風になる気はうすうすしてたさー」
響「明日はみんなオフだし美希も今日はウチに泊まらせることにするよ」
響「じゃあ貴音玄関まで送るさー」
18:
響「それじゃあ貴音、気を付けてね。また明後日。今日は楽しかったよ」
貴音「いえ、こちらこそ。それでは響、また明後日」


2日後
貴音「それでは第2回鍋会議を始めます!」
響「ついこないだやったとこだぞー……」
美希「あふぅ」
おわり
2

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半年くらい前から、旦那が私に色々ごはんを作ってくれる。

吸血鬼「クッ…海に行ってみたいが夜にしか行けない上に塩+流水という最悪の組み合わせ…ッ!!!」

お前らが「へぇ〜」ってなる豆知識言っちゃうわ

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