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おっさん「道が分からんなぁ」


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1:
おっさん「前に来た時とはずいぶん様変わりしちまって、どうも知らん街みたいだなぁ」
おっさん「大体もっとドーンと分かり易い建物なんか建ってたらすぐに分かるってのに」
おっさん「しょうもない街だな……あークソ暑い、苛々するわ! こうなったら裸で歩いてやろうか……んあ?」
幼女「……」 ジーッ
おっさん「ちゃうねん」
幼女「……」 ジーッ
おっさん「本当に違うんやって。ちょっと言ってみただけなんやって。本当に裸で歩いたりしたらお巡りさんに捕まっちゃうだろ?」
幼女「おじさん、道に迷ってるの?」
おっさん「んん? おう、迷ってるなぁ。もう人生の迷子やなぁ、なんてなぁ! ははは!」
幼女「……?」
おっさん「すまんね、おじさん滑ったわ。なあ嬢ちゃん、交番まで案内してくれんか?」
幼女「いいよー!」 トテトテ
8:
おっさん「じょ、嬢ちゃん、あんま急がんでくれるか?」
幼女「え、なんで?」
おっさん「おっちゃんこの通り、メタボなんよ。メタボリックな。最近は不健康な人をそう言うんやろ? おじさん結構新聞とか読むからメタボに詳しいのよ」
幼女「んー、知らな―い」
おっさん「メタボが通じんのか。じゃあー、ほれ、おじさん狸さんなんよ」 ポンッ ポンッ
幼女「たぬきさん?」
おっさん「ほれほれ、おっちゃんの腹がぽんぽこ鳴ってるやろ?」 ポンポンッ
幼女「私もするー!」
おっさん「嬢ちゃんのお腹じゃ鳴らないやろ」
幼女「えいっ」 パチンッ
おっさん「おうふっ」
幼女「んー、鳴らないねー」
おっさん「うん、おじさん予想外やったわ。最近の子供は容赦ないなぁ」
11:
おっさん「そういや嬢ちゃん、今いくつや?」
幼女「んー、これくらい!」 パッ
おっさん「ほー、5才かー。そら人生楽しいだろうなぁ」
幼女「んー、よくわかんない」
おっさん「わからない内は楽しいってことだよ」
幼女「おじさんは楽しくないの?」
おっさん「もうよく分からないなぁ」
幼女「じゃあ楽しいんだね!」
おっさん「……」
幼女「だってさっきおじさん、楽しいのが分からないのは楽しいんだって言ってたよ?」
おっさん「は、はは、そうかそうか。そうだ、おじさんは今きっと楽しいんだなぁ」
幼女「……変なの」
おっさん「おじさんは変なおじさんだからなぁ」
16:
幼女「あーついー」
おっさん「んん、喉が渇いたなぁ」
幼女「あついー」
おっさん「……じょ、嬢ちゃん、アイス食べたくないか? おじさんが奢ったるわ」
幼女「アイス?」
おっさん「おう! こんだけ暑いと冷たいもん欲しくなるやろ? 案内してもらってるお礼にな、奢ったるわ!」
幼女「んー、いらなーい」
おっさん「え……」
幼女「あのねー、ママが知らない人から食べ物もらっちゃダメだって言ってたの」
おっさん「そ、そっか。ご、ごめんな、おじさん変なこと言っちゃって」
幼女「ううん、ごめんね」
おっさん「そ、それじゃあおじさんとあんまり一緒にいてもママに怒られるだろ? 後はおじさん一人で探すから、嬢ちゃんはもう……」
幼女「大丈夫だよー。困ってる人には親切にしなさいってママ言ってたもん」
おっさん「それは……良いお母さんやなぁ」
17:
おっさん「……おじさんのママは、あんまり良いママやなかったなぁ」
幼女「……?」
おっさん「ああ、違うなぁ。うん、良い母親じゃなかったけど、俺も良い息子じゃなかったわ」
幼女「メタボだから?」
おっさん「バカ、昔はメタボじゃなかったわ! って、もうメタボ覚えたんやな。賢いなぁキミ」
幼女「それほどでもないけどね」
おっさん「おお、おまけになんや格好良いなぁ!」
幼女「えへへ」
おっさん「それにしてもずいぶん遠い交番やなぁ。あとどれくらい掛かるん?」
幼女「んーと、わかんない!」
おっさん「えぇ?」
幼女「えとね、飛行機乗ってね、ディズニーランド行った時にね、お母さんお財布落としちゃったの! それでね、交番のおじさんが飴くれたの!」
おっさん「……うん、その交番は行けんわ」
18:
おっさん「はぁ、これで振り出しか」 ガクッ
幼女「おじさん、元気出して」
おっさん「おう、すまんなぁ。でもなぁ、おじさんもうどこ行けばいいのか分からんのよ」
幼女「疲れちゃったの? お家に帰れば?」
おっさん「お家かぁ。おじさんのお家は、どこなんやろなぁ」 ピラッ
幼女「……これおじさん?」
おっさん「子供の頃のな。イケメンやろ?」
幼女「フツー」
おっさん「はは、厳しいなぁ。……おじさんなぁ、この写真の後ろに写ってる家に行きたかったんよ。この辺りのはずなんやけど、1回しか来た事なくて場所が分からんのよ」
幼女「知ってるよ?」
おっさん「そうかぁ、でもおじさんもう飛行機乗る金もないのよ」
幼女「ううん、すぐそこだよ? 付いて来て」 トテトテ
おっさん「え? ほ、本当に? ちょ、ちょっと待ってって!」
21:
おっさん「な、なぁ、本当に知ってるのか?」
幼女「うん!」 トテトテ
おっさん「本当の本当に?」
幼女「本当の本当だよ」 トテトテ
おっさん「本当の本当の本当に?」
幼女「本当の本当の本当に」 トテトテ
おっさん「……あ、ああ、ちょ、ちょいストップ! そこの公園、公園で休も! な? な?」
幼女「どうして?」
おっさん「い、いいから! な? な?」
幼女「んー、でも」
おっさん「一生のお願いやから!」
幼女「次ないよ?」
おっさん「もちのろんや!」
22:
おっさん「ふぅ」
幼女「ん」 キィ キィ
おっさん「押そうか?」
幼女「いい」
おっさん「そっか」
幼女「んしょ、んっ」 キィ キィ
おっさん「……おじさんのワガママに付き合わせてごめんな」
幼女「いいよ、おじさん困ってるし」 キィ キィ
おっさん「いや、違うよ。おじさんは困ってるんじゃなくて、怖がってるんだよ」
幼女「メタボなのに?」
おっさん「はは、メタボなのにね、おじさんは臆病なんだよ」
24:
おっさん「つまんないだろうけど、おじさんの話聞いてくれるかな」
幼女「ん」 キィ キィ
おっさん「おじさんさ、なんか変だったろ? 会った時から変な感じだったろ?」
幼女「んー」
おっさん「正直ね、今もどう君と話せばいいか、よく分かんないんだよ。最後に子供と話したのなんて十五年も前の話だからさ」
25:
おっさん「おじさんにはパパがいなくて、ママは良いママじゃなくて、後は小さい妹がいただけでさ」
おっさん「なんかさ、もう世の中が大嫌いになっちゃってさ」
おっさん「特に偉そうにああだこうだ言う奴が大嫌いだった」
おっさん「嫌な物全部を壊してやりたいって、たくさん周りに迷惑掛けて生きてたよ」
おっさん「でもさぁ、薄々気付いてたんだよね。そんな事してもどうにもならないってさ」
おっさん「だからいつも虚しくて、苛々して仕方がなかったんだよ」
26:
おっさん「言い訳じゃないけど、弱い者いじめだけはして来なかったつもりだよ」
おっさん「人をいじめる奴を逆にいじめてやったりもしたよ」
おっさん「結局、同じ事をしてただけなんだけどね。本当、馬鹿だよねぇ」
おっさん「どうしようもない馬鹿で、馬鹿でどうしようもなくて、いつも怒ってて」
おっさん「……だからさ、別に、守りたかったとかじゃないんだよ」
27:
おっさん「虐待ってほどの話でもなくて、でも親が子供を殴るっつーのが、どうにも許せなくて」
おっさん「だから一発殴って、殴られる気持ちってのを教えてやりたかっただけでさ」
おっさん「後は刃物持ち出して来て揉み合い、向こうの運が悪かったって話」
おっさん「……俺も素直に言やぁ良かったんだよなぁ、事故だったって」
おっさん「くだらない意地のおかげで、あっという間におっさんってわけ」
おっさん「最初は誰も知らない所で静かに暮らそうとか思ってたんだけどね、すぐに怖くなった」
おっさん「今じゃあわよくば一緒に暮らそうなんて事まで考えてる。受け入れて欲しいなんて思ってる。……ダメだなぁ、歳を取るってのは」
29:
おっさん「と、つまんねえ話して悪いな」
幼女「あのね、人のために怒るのは良いことだよ?」
おっさん「え?」
幼女「自分のためよりも、誰かのために怒れる人になりなさいって、ママ言ってたもん」
おっさん「そっか。……嬢ちゃんはきっと、ママみたいな良い女になるよ」
幼女「良い女?」
おっさん「人を大切にできる人って事だよ。……さてと、それじゃあ行こうか」
幼女「うん!」
31:
幼女「おじさん、もう少しだよ」
おっさん「……ああ、思い出してきたよ。爺さんと一緒にさ、釣竿担いで川まで行ったんだ」
おっさん「それでさ、一緒にいた妹が転んで泣いて、俺がおぶってやってさぁ」
おっさん「もう来んなって……俺から言って……今更だって分かってるけどさ、でも……やっぱ、会いてぇや……」
幼女「おじさん?」
おっさん「お、おう、悪いな。ブツブツ一人で喋って、気持ち悪いよな」
幼女「着いたよ?」
おっさん「え?」
おっさん「あ、ああ……ここだ、ここだ! うあ、ああ……っ」
幼女「行かないの?」
おっさん「ま、まだ心の準備が」
幼女「んー、じゃあ私先に行くね」 トテトテ ガチャッ
幼女「ママ―、ただいまー!」
おっさん「え……」
35:
母「こら、どこで遊んでたの! お昼には帰って来なさいって言ったでしょ!」
幼女「あ」
母「あ、じゃないでしょ、あ、じゃ! もう!」
幼女「えへへ、ごめんなさーい」
母「……それで、何してたの?」
幼女「えっとね、おじさんが迷子でね、困ってたの!」
母「あら」
幼女「私ね、ちゃんとおじさんに道教えてあげたよ!」
母「それならよし! ほら、はやく手を洗ってきなさい」
幼女「はーい」
37:
母「さてと、それじゃあオムライスを温め直して……」
幼女「あ! あのね!」
母「んー?」
幼女「おじさんね、うちに用事あるんだって!」
母「え?」
幼女「家の前にいるよ?」
母「え……えええ?」
39:
母「……」 チラッ ガチャッ
母「……」 ソワソワッ
母「もう、そんな人いないじゃない!」
幼女「えー? さっきはいたんだよー? 本当だよ!」 
母「……ねえ、そのおじさんはどんな人だったの?」
幼女「えとね、メタボでね、それとね、うちの写真! 写真持ってたよ!」
母「写真?」
幼女「おじさんが子供でね、お家が後ろにあって……あ、女の子もいたよ? んとね、私みたいな子」
母「え……ちょ、ちょっと待って! それって、もしかしてこの写真!?」 スッ
幼女「あ、これ! どうしてママが持ってるの?」
母「……っ」
42:
おっさん(……あれから何年も経ってるわけだし、子供がいてもおかしくないわな) トボトボ
おっさん(うん。あんな良い子の身内に、俺みたいな犯罪者がいちゃあダメだ) トボトボ
おっさん(だから、うん、これでいいんだ) トボトボ
おっさん「でもやっぱり、寂しいもんは寂しいわ」
母「……お兄ちゃん!」
おっさん「うわっ!? ……お、おう、お前か。偶然だな」
母「偶然だな、じゃないでしょ!? なんで何も言わずに行っちゃうの!?」
おっさん「な、何の事だよ?」
母「子供じゃないんだからそんな言い訳しないでよ! この写真持ってるの、私とお兄ちゃん以外にいるわけないでしょ!」 ピラッ
おっさん「うん……まあ……」
43:
母「……」
おっさん「ま……まあ、ちょっと顔を見に来ただけだからさ。良かったよ、こうして会えて、そんじゃ、俺帰るわ」 スタスタ
母「そっちじゃない」
おっさん「……?」
母「お兄ちゃんが帰るのはそっちじゃない!」
おっさん「え?」
母「お兄ちゃんの家はあっち! 私達の家! 家族なんだから当たり前でしょ!?」
おっさん「……」
母「いい? またお兄ちゃんが勝手にいなくなったりしたら、私泣くから」
おっさん「……ママを泣かせたりしたら、嬢ちゃんに怒られるな」
母「なら、絶対にいなくなったりしないでよ」 ギュッ
おっさん「……ああ」
44:
母「まったくもう! 会えなくなったらどうしようかって思ったんだから!」
おっさん「悪かったよ。それに俺なりに一応考えてだなぁ」
幼女「ママ―!」 トテトテ
母「幼女! そんなに走ったら転ぶわよ!」
幼女「あうっ」 ドタンッ
おっさん「あ」
幼女「あうっ、うぅっ、ああぁ……」
母「だから言ったのに! ほら、自分で立ちなさい!」
幼女「やぁ!」
おっさん「いいよ、ほら。背中乗りなよ」 スッ
幼女「ん」 ガシッ
母「お兄ちゃんっ」
おっさん「いいだろ、無理に歩いて酷くしたら大変だしさ」
母「……もう、あんまり甘やかさないでよね」
45:
幼女「おじさん」
おっさん「ん?」
幼女「ママのオムライス、とっても美味しいんだよ?」
おっさん「そっか」
幼女「だからね、一緒に食べよ?」
おっさん「ママがいいって言ったらね」
母「ダメなんて言うわけないでしょ、もう」
幼女「……ハンバーグも美味しいんだよ」
おっさん「へえ」
幼女「……だからね、たくさん遊びに来て、いっぱい一緒にご飯食べよ?」 モジッ
おっさん「ははは、うん、そうだな。いっぱい一緒にご飯を食べような」 ニコニコ
幼女「うん!」
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