貴音「わたくし達が響を」美希「看病するのー!」back

貴音「わたくし達が響を」美希「看病するのー!」


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3:
―――ある冬の日の朝・765プロ事務所―――
ガチャッ
貴音「お早う御座います」
美希「おはようなの…あふぅ」
小鳥「おはよう、貴音ちゃん、美希ちゃん。今日も朝早くから、大変ね?」
貴音「今度のらいぶは、わたくし、美希、響の三人ゆにっとで臨む初めての舞台…全力で取り組まねばなりません」
美希「ミキ的には、もうレッスンは十分だって思うな?」
小鳥「ふふっ、ライブは三日後!ラストスパートがんばってね!っと、電話が…」トゥルルルル
小鳥「はい、765プロでございます…あっ響ちゃん?うん…うん…えっ!?」
小鳥「わかったわ…こっちは大丈夫だから、安静にするのよ?また、連絡するから…」ガチャ
貴音「小鳥嬢、会話から大体の事情はつかめてしまいましたが、もしや…」
小鳥「ええ…響ちゃん、カゼをひいてしまったらしいの」
美希・貴音「!!」
5:
貴音「響…」
美希「あふぅ、どーすんの?」
小鳥「外回り中のプロデューサーには私が連絡するわ…とりあえず、今は二人でレッスンに向かってくれる?」
小鳥「響ちゃんならきっと大丈夫、心配いらないわ」ニコッ
貴音「…」
貴音「……了解しました、行きますよ、美希」グイッ
美希「えー、今日は休みにするのー、レッスンいやなのー」ズルズル
小鳥「さて…どうしましょうか…」
7:
―――その日の夜・765プロ事務所―――
ガチャ
美希「レッスン終わったのー、ミキ疲れたのー」グッタリ
貴音「今日もまた、まこと素晴らしいれっすんが出来ました」
貴音(響がいないことを、除けばの話ですが…)
P「二人とも、お疲れ様!早だけど、大事な話がある」
美希・貴音「!」
9:
P「もう知っていると思うが、響がカゼをひいて寝込んでいる。それで今日のレッスンは休ませた」
貴音「ひ、響の容態は、如何なのですか!?」
美希「ねぇプロデューサー、響ライブに出られないの!?」
P「お、落ち着け二人とも!響なら心配ない、すでに熱も下がってきてる」
P「ただ、ステージで歌って踊って、となると話は別だ…少なくとも明日までは休ませて、明後日のリハーサルで様子を見ないことには、何とも言えないな」
貴音「では、今響は…?」
P「響には、家で安静にするよう言ってある。ペットたちは動物番組でお世話になっているブリーダーさんのもとで一時的に預かってもらっているから、しっかり休めるだろう」
貴音「…!」
11:
美希「響、いっつも元気なイメージだから、ぐったりしてるトコが想像できないの」
P「そうだな…早く元気になるといいが」
貴音「……ぷろでゅーさー」
P「ん?どうした、貴音?」
貴音「明日の午後のれっすんを、きゃんせるしても宜しいでしょうか?」
美希・P「!?」
14:
P「貴音、何を言ってるんだ!?いきなりそんな…」
美希「! ミキには貴音の考えてること、わかったの!」
P「? どういうことだ?」
貴音「わたくし達が響を」美希「看病するのー!」
P「!!」
15:
貴音「響はぺっとの皆を家族として親しんでいます。仕方のないこととはいえ、家族と離ればなれとなった今の響の心中は、想像するだけで…」
貴音「わたくしの胸が張り裂けるようです!!!」カッ!!!
P「貴音…気持ちはわかるが、看病しに行くのは何もお前たちじゃなくたっていいだろう?俺も明日、様子を見に響の家に行くつもりだったし…」
美希「じゃあ、プロデューサーは、響がお風呂に入れてほしいって言ってきたらどうするつもりなの?」
P「!?」
16:
貴音「そうですよ、時には女同士でなければ不都合が生じることもあるのです」
P「そ、それはそうかもしれないが…」
美希「それに、プロデューサーは明日も一日中外回りで忙しいんでしょ?それじゃ十分に看病できるとは思えないの」
P「う…だが、看病なんぞしてお前たちにもカゼがうつったりしたら…」
貴音「もとより、三日後のらいぶに響が出られなければ、私たちの努力は水泡に帰します…響のいない私たちなど、有り得ません」キリッ
美希「ミキも、そう思うな。響の代わりなんてありえないってカンジ」
P「う…確かに、今からライブを成立させるには響なしでは…」
貴音「お願いします、ぷろでゅーさー」
美希「ミキも、おねがいするの!プロデューサー!」
P「うーん……」グヌヌ
17:
ガタッ
P「よし、わかった!!お前たちの絆を信頼する!ただし、無理はするんじゃないぞ!」
貴音「! 有り難う御座います!」
美希「そう言ってくれると思ってたの!あはっ☆」
P(この選択が正しいのかはわからないけど…今の二人に、何言っても無駄だよな)
P「じゃあ、響の家の地図を渡しておくから…」
貴音「それには及びません、存じております」
P・美希「えっ!?」
貴音「…以前一度だけ夕食に招かれたのです」フフッ
P「あ、そうなのか…じゃあ、頼んだぞ、二人とも」
貴音「はい!」美希「はいなの!」
20:
―――翌日・響のマンションの前―――
貴音「このまんしょんですよ、美希」
美希「へー、なかなかに綺麗でいいマンションなの!」
貴音「さて…この、おーとろっくという面妖な門番が難関なのです…」ゴクリ
貴音「部屋番号を入力し…こーるを押す…」ピポポ
ガチャ
響『はいさい…自分我那覇ひび…ってうわあ!貴音!美希!』
貴音「成功です!美希、わたくしはやりましたよ!」
美希「貴音、すごいのーさすがなのー」パチパチ
21:
響『プロデューサーが言ってた話、冗談だと思ってたぞ…』
貴音「寂しかったでしょう、響。もう大丈夫ですよ」
美希「おにぎりも、いーっぱい買ってきたの!」
響『じ、自分、寂しくなんて…ない…ぞ!早く部屋に来るさー!』ガチャッ
美希「実に響らしいの」
貴音「素直じゃないところも、響の可愛らしいところですよ」
22:
―――響の部屋の前―――
貴音「さあ、この部屋ですね…」
貴音「たのもう!!」ピンポーン
美希「貴音はいつも全力なの」
ガチャ
響「よく来たな、二人とも…じゃなくって!まったく、レッスンサボって来るなんて、ダメじゃないか!それに、カゼがうつるかも…」
美希「はいはい、強がりはいいの?」
貴音「思ったより元気そうで何よりです、響」
響「もー!ほら、さっさと上がるさー!」
貴音「お邪魔します」美希「おじゃまするの?♪」
23:
美希「響の部屋、結構きれいなんだね?!」
響「そうか?昨日から寝てばっかりで散らかし放題だぞ…」
貴音「確かにこの前よりは散らかっているように思いますね」
響「! もう、貴音!あのときの話はダメだぞ!」
貴音「ふふ…分かっていますよ、わたくしの心に秘めておきますね、響」
響「うー…///」
美希(あふぅ、やれやれなの)
25:
貴音「早ですが響、お腹が減ってはいませんか?」グー
響「自分を気遣ってるみたいな感じだけど、貴音がお腹減ってるだけじゃないか…?」
美希「おにぎり食べるのー!」
響「でも確かに、昨日のお昼から何も食べてないし、お腹減ったかも…」
貴音「食欲があるというのは、まこと良いことです。回復も近そうですね」グーグー
美希「じゃあ早料理を開始するの!貴音、しゅつどーなの!」
響「あれ、今から作るのか?おにぎりがあるんじゃ…?」
貴音「病人には、もっと滋養の付くものをと思いまして…ふふっ」
響「ま、まさか!!」
貴音「そうです、わたくしの大好物であるとんこつらぁめんを…」
響「!!」
27:
貴音「と、思いましたが、やはりここは消化の良い卵粥をご馳走しますね」ニコッ
響「よ、よかったぞ…」
美希(貴音がスーパーで真っ先にラーメンをカゴに入れたことは黙っておくの)
響(貴音の手料理が食べられるなんて、風邪ひいてちょっと得したぞ…なんてね///)
貴音「さぁ、四条流料理術をとくとご覧あれ!」ザクザク
響(でもちょっと心配だぞ)
28:
―――数十分後―――
ゴトッ
貴音「完成です!さあ、ご賞味あれ!」バァーン
響「うわぁ…美味しそうだぞ!」
美希「ミキは待ちくたびれて腹ペコなのーー」グーグー
響「じゃあ、いただきます!」ミキモイタダキマスナノー
パクッ
響「!」
貴音「ど…どうですか?」ドキドキ
響「でーじ、まーさんどー!!」
美希「な、何を言ってるかはわからないけどとっても喜んでるの!」モグモグ
響「今のは、『とってもおいしい』って意味のうちなーぐち(沖縄ことば)さー!」
貴音「喜んでもらえて嬉しいです、響」ニコッ
29:
―――食後―――
美希「お腹いっぱいなの?、あふぅ」ゴロン
貴音「美希、後片付けは頼みましたよ」
美希「はーいなの…」トボトボ
響「ごちそうさま、ありがとうな二人とも!」
貴音「お粗末さまでした」
響「うーん、なんだかすっごく調子が良くなってきた気がするぞ!」
響(…やっぱり、誰かがそばにいると、心強いな…)
貴音「ところで響、おそらくこの二日はお風呂にも入っていないでしょう?体を布で拭いてほしい、といった要望はありませんか?」
響「!?」
30:
響「い、いいよそんなこと!!」アセアセ
貴音「そうですか?遠慮は無用ですよ?」
響「え、遠慮じゃなくて…そ、そんなこと、いくら貴音が相手とはいえ、恥ずかしい…よ///」
貴音「そういうなら、仕方ないですね…ではせめて、着替えだけでも手伝いましょう」スック
響「わーー!だから恥ずかしいって言ってるだろー!」
貴音「こら!そんな我が儘を言ってはいけません!汗をかいたら肌着はすぐに着替える、これは定めなのです!」
響「うぎゃー!!自分でやるってばー!」ドタバタ
美希(とんだ痴話喧嘩なの)アライモノメンドクサイノ
31:
―――夕方―――
美希「それでね、プロデューサーは誘拐犯と間違われて警察に連れて行かれちゃったの!」
響「あはは!その話、めちゃおもしろいぞ!」
貴音「ふふ、やはりこの三人でがぁるずとおくなるものをすると、時間を忘れてしまいますね」
美希「うん!だってすっごく仲良しさんだから!ね、響!」
響「そうだぞ!この三人はカンペキなユニットさー!」
貴音「しかし、今日はあまり長居をしてはいけません。そろそろおいとま致しましょう、美希」
響「えっ、もう帰っちゃうのか…?」
美希「そうだね、響はそろそろ寝たほうがいいの!」
響「うっ…でも、でも…」ジワッ
響「自分、もっと二人と一緒に居たいぞ…」グスッ
貴音「響…」
32:
響「ハム蔵も、イヌ美も、みんながいなくなって、寂しかった…自分は一人ぼっちだって…」
響「だから、二人が来てくれたときはすっごく嬉しくて…一人じゃないんだって…」ボロッ
響「また一人にしないでよ…お願い…」ボロボロ
美希「響…」
ファサッ
貴音「響、大丈夫ですよ」ギュッ
響「!!」
33:
貴音「響は一人ぼっちなどではありません。いつも応援してくださるふぁんのことを忘れましたか?」
貴音「765ぷろの仲間はどうです?社長も、小鳥嬢も、ぷろでゅーさーも、響のことを心配していましたよ」
貴音「そして家族… 動物の家族も、故郷の家族も、いつだって響のことを大事に思っているはずです」
響「…」グスッ
貴音「何より、ゆにっとの私と美希がいます。忘れましたか、私たちは三人で一つと誓ったはずです」
響「…! 貴音…!」ゴシゴシ
美希「ミキね、響が呼んでくれたら、貴音と一緒にばびゅーんって飛んで行っちゃうよ!だから一人じゃない、って思うな!」ニコッ
響「美希…!」
34:
貴音「ほら響、あなたは『カンペキ』なんでしょう?今からぐっすり寝て、明日は万全な体調でらいぶのりはーさるに臨まなければいけないのでは?」
ゴシゴシ
響「…うん!自分、カンペキだからな!」ニコッ
美希「それでこそ響なの!」
響「でも、ひとつだけお願いしても、いいかな…?」
貴音「もちろんですよ、響」ニコッ
響「じゃ、じゃあ…自分が眠るまでは、二人ともそばにいてくれるか…?」
美希「あはっ☆ 響、かわいいのー!」
貴音「いいですよ。ふふっ…響は甘えん坊ですね」
響「うー、二人とも、からかわないでよ///」
貴音(響は本当に可愛らしいですね)
36:
貴音・美希「おやすみなさい(なの)、響」
響「おやすみなさい、美希、貴音……」
響(自分、幸せだぞ…)
響(本当に、本当に、ありが…と…)
響「zzz…」
美希「すぐ寝ちゃったの」
貴音「ふふ…かわいらしい寝顔ですよ、響」
響「zzz…」
37:
―――翌日の朝・765プロ事務所―――
カツカツ
貴音(響は、元気になったでしょうか…)
ガチャ
貴音「お早う御座います」
美希「あ、貴音?おはようなの、あふぅ」
貴音「美希、お早う。響はまだですか?」
美希「あ、響なら…」
響「貴音??!!遅いぞ!」ダッ
貴音「響!」パァッ
38:
貴音「体調はもう大丈夫ですか?」
響「うん!あれくらい自分にとったらなんくるないさー!あはは!」
響「あ、ハム蔵たちなんだけど、なんとブリーダーさんのもとを脱走して今朝自力でうちに帰ってきちゃったんだ!」
響「まったく、自分がいないとご飯も食べないなんて、困ったもんだぞ!あはははは!」
美希「まったく、実に響らしいの」
貴音「安心しました…よかったですね、響」
響「本当にありがとな…美希、貴音…」
貴音・美希「どういたしまして(なの)!!」
39:
ガチャ
P「お!貴音も来たな!よし、じゃあ今日は全員揃ってリハーサルだぞ!リハーサル!」
響・美希・貴音「はい!!!」
響「体がうずうずしてるさー!今ならどんなダンサブルな曲でも…」
P「おっと、病み上がりで無茶するんじゃないぞ!」
響「ちぇーっ、プロデューサーのケチ!」
響(自分、我那覇響!大切な家族と心強い仲間がいるから、今日も自分はカンペキさ―!)
Fin
4

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