貴音「ほう、くじ引きですか」back

貴音「ほう、くじ引きですか」


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1:
事務所
亜美「――おおっ!? これは伝説のレアカード、『聖騎士ガールード』だYO!」
真美「うおう、さすがは亜美隊員! ――やや!? こっちは幻のレアカード『瘴気の魔界竜デスガルド』!」
P「なんだなんだ、二人とも盛り上がって何やってんだ?」
貴音「はて。なにやら、歌留多のようなものがたくさんありますね」
亜美「んっふっふ、お二人は時代遅れですのぅ」
真美「真美たちがやってるのは、今ハヤリの遊☆戯☆嬢カードだよん!」
P「あぁカードゲームか。懐かしいな……でもあれって、なかなかレアカード当たらないんだろ? 金がかかるんじゃないのか?」
亜美「ところがどっこいしょ! 亜美たちの強運をなめちゃいかんぜぃ」
真美「真美たちほとんど自力でレアカード当ててるもんね! 今だってほら、こんなに!」
貴音「なんと……光り輝くお札がたくさん」
P「こりゃすごい。くじ運あるんだなお前ら」
亜美真美「んっふっふ?」
2:
貴音「……」
P「俺も子供のころにガチャポンとかよくやってたけど、全然欲しいのが当たらないんだよなぁ」
貴音「あの、あなた様」
P「あんまりああいうのには手を出さない方がいいよ、ホント」
貴音「もし、あなた様」
P「額は小さいとはいえあれだってギャンブルだからな、ギャンブル」
貴音「あなた様!」
P「わお! ど、どうしたんだ貴音」
貴音「実はその、私……」
8:
P「おいおいまさか貴音までカードゲームやりたいのか?」
貴音「いえ、そうではなく。亜美と真美は、あのような美しい札を、どうやって手に入れたのです?」
P「ああ、あれはいわゆるくじ引きのセットみたいなものなんだ」
貴音「ほう、くじ引きですか」
P「中にどんなカードが入ってるのかはわからないけど、たまにアタリが入ってるってやつ。でもアタリの数自体が少ないから、なかなか当たらないんだよ」
貴音「ふたりは光るかぁどをたくさん当てていたようですが……」
P「たまにいるんだよ、苦労せずにいきなりアタリをバンバン引き当てる強運の持ち主が。あいつらはそういう星のもとに生まれたんだろうなぁ」
貴音「ふむ、私には経験がありませんが……」
P「まぁ、俺みたいに普通の運の持ち主がやっても全然当たらないんだよ。その分、ここ一番でアタリを引いた時のうれしさはものすごいけどな!」
貴音「ほうほう」
10:
P「ははは、とはいえ大人になったらばかばかしくて手を出せなくなるんだけどな。ドハマりしたらなかなか抜け出せなくなるから、貴音もああいう運試しにはあまり手を出すなよ?」
貴音「……」
やよい「――うっうー! ただいま帰りましたぁ!」
P「おう、おかえりやよい。ずいぶん急ぎ足だな」
やよい「はいっ! 実は今日、近所のスーパーで福引セールやってるんです!」
貴音「福引……」
P「へぇ。なにか欲しいものあるのか?」
やよい「はい! ティッシュをたくさんもらいたいです!」
P「……やよい、それ残念賞じゃ」
やよい「はわわっ、もうこんな時間! それじゃみなさん、私はお先に――」
貴音「もし、やよい」
やよい「へ?」
貴音「その福引、私も助太刀いたしましょう」
11:
やよい「ええ? でも福引するには何か買わないとダメですよ?」
貴音「よいのです、帰り道に買い物を済ます予定でしたので。それにもし私が……アタリなるものを引いた暁には、やよいにぷれぜんと致します」
やよい「ええっ? そ、そんなのわるいですよー!」
貴音「まぁまぁよいではありませんか。さぁ手早くまいりましょう。あなた様、私も今宵はこれにて」
やよい「あ、待ってください貴音さぁーん!」
P「お、おい貴音……まぁ、スーパーの福引くらいなら問題ないか」
P「(高槻家には今度大量のティッシュを届けてあげよう……)」
………………
スーパー
貴音「ときにやよい、福引とは一回おいくらなのですか?」
やよい「福引にお金はいらないんですよ! そのかわりスーパーでお買い物したら、100円ごとに一回の福引券がもらえるんです!」
貴音「なんと……真、合理的ですね。それではまず買い物にまいりましょう」
やよい「はーい! えーっと、今日の特売は確か……」
13:
やよい「えへへ、福引があるって考えたらついたくさん買い込んじゃいました……」
貴音「それでもやよいは三回分の券しかないようですが……」
やよい「大丈夫です! 一回でもらえるティッシュがたくさんありますから!」
貴音「はて、てぃっしゅが福引のアタリなのですか?」
やよい「えっと、ティッシュはハズレでもらえるんです。アタリは確か……あ、あの特選和牛焼肉セットみたいです!」
貴音「!! わ、和牛焼肉ですか」
やよい「でもあんなの今まで当たったことがないですから……貴音さん?」
貴音「やよい、福引といえど真剣勝負で挑まねばなりません。私はこの十枚の券を使って、あの焼肉セットを……!」
やよい「た、貴音さんがなんだか怖いです?……」
20:
やよい「そ、そんなに構えなくても大丈夫ですよ? 私が先に引いてきますから、見ててくださいね!」
貴音「むぅ……わかりました」
おっさん「いらっしゃい! お、やよいちゃんか!」
やよい「福引三回おねがいしまーす!」
おっさん「あいよ! じゃあこいつをガラガラ回してくれよな!」
ガラガラガラ……ポトッ
貴音「おお、面妖な! これがアタリですか?」
おっさん「残念、ハズレだ! でもあと二回まわせるぜ!」
やよい「よーしっ」
ガラガラガラ……ポトッ
貴音「おお! 今度こそアタリですか!?」
おっさん「残念、またハズレ! アタリは金色の玉が出てくるんだよ」
27:
やよい「うぅー、もう一回です!」
ガラガラガラ……ポトッ
貴音「おお! これこそは……」
おっさん「んー残念ハズレだ! すまねえなやよいちゃん、残念賞のティッシュ持ってってくれ!」ドサッ
やよい「うっうー! 残念ですけどうれしいですーっ!」
貴音「なんと……ぽけっとてぃっしゅ……」
おっさん「次はそこのお姉ちゃんもやるのかい?」
貴音「ええ……やよいのためにも、私が今度こそアタリを引いて見せましょう!」バンッ
おっさん「おう、十回分ね! それじゃこいつを十回まわしてくんな!」
やよい「貴音さん、頑張ってくださーい!」
貴音「いざ、まいります!」
ガラガラガラ……ポトッ
おっさん「んーハズレ!」
貴音「く、まだです!」
29:
ガラガラガラ……ポトッ
おっさん「またまたハズレ!」
貴音「むぅ……本当にアタリは入っているのですか?」
おっさん「もちろん、二等や三等の商品もあるよ! ただし、一番の大当たりだけは一個だけしか入ってないからなかなか当たらないぜ」
貴音「面妖な……私は負けません! これが最後です!」
ガラガラガラ……ポトッ
やよい「あれ、青色の玉がでました」
おっさん「おう、こいつは三等だ!」
貴音「なんと! では景品が!」
おっさん「おう! ほれ、洗剤セットだ」
貴音「……これは食べられないではありませんか」
おっさん「ちなみに二等は安眠枕だ。一等の焼肉が欲しいなら、じゃんじゃん買ってじゃんじゃん回してくれよな!」
貴音「……いいでしょう。やよい、この洗剤せっとは貴女に差し上げましょう」
やよい「え、いいんですかー!?」
貴音「私が狙うはただ一つ焼肉せっとのみ……! 追加で買い物をしてまいります!」
32:
十分後
貴音「――店主、この福引券さらに十枚で勝負です!」
おっさん「おおう、威勢がいいねぇ! はたして当てられるかな?」
貴音「いざ、面妖に勝負!」
………………
ガラガラガラ……ポトッ
おっさん「残念、ハズレだぁ!」
貴音「そ、そんな……」
やよい「た、貴音さん元気出してくださいー……ほら、安眠まくらも当たりましたし!」
貴音「食べれない……」
おっさん「はっはっは、すまねえな。だが一回100円の福引なんで相当当たりにくいようにしてあるんだ。かんべんしてくれよな」
貴音「く……仕方がありません。どのみちほかの人々も焼肉せっとを当てるのは至難のはず……ここは出直してまいりましょう」
おっさん「またきてくれよな! おっといらっしゃい。一回だけですね! ではコイツをまわしてくんな!」
37:
貴音「お力になれず申し訳ありません、やよい」
やよい「いいんです! 私はティッシュいっぱいもらえたし!」
貴音「ふぅ、それでもあの焼肉せっとは少々惜しく……」
――カランカランカランカラン!!
おっさん「あ、あったりぃ―――! こいつは驚いた、たった一回で当てられるとは思わなかったぜ!」
貴音「えっ」
J( 'ー`)し「あら、焼肉セット? 今夜はたかしにごちそうを作ってあげましょうか」
やよい「あ……」
おっさん「まいったよ、あんたくじ運があるんだね! こいつを持ってってくんな!」
貴音「そ……そんな! そんな!」
やよい「た、貴音さん見ちゃダメです! ううー、ひとまず帰りましょう!」ズルズル……
45:
事務所
やよい「――ってことが昨日あって……」
貴音「はぁ……」ズーン
P「それであの落ち込みようか……食い意地だけはピカイチだな」
響「福引なんて運次第だからどうしようもないぞ」
P「まぁ落ち込むのも仕方ないさ。自分がお金をはたいて欲しがってたものを簡単にとられたら、誰だって不幸な気分になる」
やよい「うぅー……なんとかしてあげられませんか?」
P「幸い貴音が落ち込んでる原因は食べ物だからな……おーい貴音?」
貴音「はぁ……なんでしょうあなた様?」
P「この前うまそうなラーメン屋見つけたんだけどさ。よかったら後で食べに行かないか?」
貴音「早まいりましょうあなた様」シャキーン
P「まてまて、昼にある響と一緒の収録が終わったら、だ」
響「あ、じゃあ自分も食べていいの? やったー」
51:
収録後
P「ここだここだ。開店したばっかりらしいんだよな」
貴音「とんこつの良き香りが漂いますね。早くまいりましょう」ガラッ
オヤジ「いやっしゃい!」
響「んーいい匂いだね!」
貴音「店主、特盛ラーメン全乗せを三つ」
P「すみません、ラーメン三つください」
貴音「面妖な!」
………………
P「うむ、なかなかうまかった」
響「ごちそう様ー!」
貴音「真、美味でした……が、やはり量が」
P「このあとレッスンなんだから少しは控えろ」
オヤジ「あいがとうございやす! 実は当店の開店記念サービスで、ラーメン一杯につき一回くじ引きやっていただいてるんです!」
54:
響「そうなんだ! 景品はなに?」
P「(なんか嫌な予感が……)」
オヤジ「一等賞は、なんと当店のラーメン一ヶ月分の無料券です!」
貴音「な、なんと!!」
P「貴音、わかってるよな? 今日はいさぎよく」
貴音「あなた様あなた様!」
P「だm」
貴音「もしお許しいただけないというのならここ一帯の店を食いつぶした後すきゃんだるになった私の責任者としてあなた様の人生をらぁめんのように濁った背脂色に染めて差し上げます!」
P「怖い! なにこの娘の執念!?」
響「もうこうなったら貴音はとまらないぞ……」
………………
数十分後
P「結局十杯たいらげやがった……」
貴音「さぁ店主、これで私は十回くじを引けるはず」
オヤジ「あ、あいがとうございやす! ではこの箱から一枚どうぞ!」
58:
貴音「む、これは……」
【百円引き券】
オヤジ「残念、百円引きの券です! ではもう一枚どうぞ!」
貴音「っふふふ……昨日のようにはまいりませんよ!」
【百円引き券】
オヤジ「残念! では、もう一枚」
貴音「ふ、ふ、ふ、まだ、序の口です!」
【百円引き券】
P「(あ、これパターン入ったな)」
オヤジ「またまた残念! ちゃんと一等は入ってますからね!」
貴音「これもらぁめんの神が私に与えた試練というわけですか……! まだまだ!」
………………
60:
貴音「………………」
P「だからやめておけとあれほど……」
響「結局全部ただの百円引き券だったぞ……」
貴音「麺、用、無、というわけですか……」
P「元気出せよ、俺のトッピング無料券やるから」
貴音「らぁめんがいい……」
オヤジ「ざ、残念でした! では最後の方、どうぞ!」
響「そ、そういえば自分まだ引いてなかったぞ」
P「あんなに意地になるからだ。なかなか当たるものじゃないって言っただろ?」
貴音「はい……」
P「普通はこんなものなんだよ。これに懲りたら運試しに金をつぎ込むようなことはもう――」
響「あ」
オヤジ「お、おおあたり?! おめでとうございやす、ラーメン一ヶ月分、無料券三十枚どうぞ!」
66:
貴音「……」
P「……」
響「あ、あははは……こ、これ貴音にあげるぞ」
貴音「……うわああああああん!!」ダッ
P「た、たかねーー!!?」
響「ま、まってよー! こんなの自分使い切れないぞーっ!」
………………
数日後
貴音「」ズゥウゥウゥウン
P「いかん、貴音の周囲から瘴気が漂っている……!」
やよい「うぅー、なんだか脂っこい臭いがします?……」
響「あ、あれから何をやっても貴音はしょげちゃうんだ……プロデューサーなんとかしてよぉ」
P「そ、そうはいっても……こ、コホン。な、なぁ貴音?」
70:
貴音「はて……? なんでしょうプロデューサー……」
P「じ、実は俺んちの近所で替え玉無料サービスやってる、行列のできる店があるんだ! 一緒に行かないか?」
貴音「……いえ」
P「た、貴音……」
貴音「どうせ私が散々ならんで、かうんたぁへたどり着くころには麺の在庫がなくなっていたりするのでしょう……」
P「(だ、ダメだ! 完全に疑心暗鬼になっている!!)」
貴音「もう……よいのですあなた様。私にはもともと、彼女らのようなくじ運がなかったのです……それなのに欲をかいたばかりに、このような報いを……」
P「貴音……」
貴音「さぁ……今日もお仕事の時間です。頑張って撮影したCMが961ぷろに乗っ取られてしまわないようにいたしましょう……」ニコォ
P「(くっ……目が死んでるぞ貴音! 俺はどうすれば……!)」
ガチャ
美希「おはようなのー!」
P「お、おはよう美k……なんだその大量のおにぎりは」
美希「これ? えへへ、実はさっき商店街で福引大会やっててね?」
73:
P「な、そ、それ以上言うな美希!」
美希「ミキ一回で一等賞のおにぎり全種類ゲットしちゃったの! 今日は何もかもうまくいきそうな気がするの!」
やよい「あわわわわ……」
響「た、たかねェ……」
貴音「……」スタスタ
美希「あ、おはようなの貴音! おにぎり一つ食べる?」
貴音「……生憎と、今は、食欲が、ございませんので」ニコッ
美希「そっか。……え? 貴音が?」
貴音「」ガンッ!!
P「ああーっ! 貴音がドアに顔をぶつけた!」
貴音「」ガポッ!!
やよい「そして掃除用のバケツに頭を突っ込んで……!」
貴音「」バターンッ
響「し、死んだーーーー!!」
77:
数時間後
貴音「――うぅ……らぁめんほいほい……はっ!?」ガバッ
P「おお、起きたか貴音」
貴音「わ、私は一体……」
P「美希の話を聞いたショックで、春香もびっくりの大転倒したまま気を失ってたんだよ。仕事は美希が代わりに行ってくれたから安心しろ」
貴音「そ、そうでしたか……面目もありません……」
P「……ちょっと考えたんだけどさ」
貴音「はい?」
P「俺、昔いろんな無駄遣いしてきたせいで、ああいう『くじ』が嫌いになったんだよな。というか、怖くなったんだ」
貴音「怖く……?」
P「ああ。欲しいものはあるけど、手に入らなかった時のことを考えると、無駄になるのが怖くてさ」
P「でも、最近の貴音はそんなことお構いなしにどうしても欲しいものがあったら挑戦し続けていっただろ? そんな姿を見てて思ったんだよ」
P「たとえどんなに運がなかったとしても、中途半端にあきらめるのが一番かっこ悪いんだって。アイドルだってそうだろ? トップになるまでにあきらめてしまうのが一番カッコがつかないもんな」
84:
貴音「あなた様」
P「貴音、お前は少し失敗したからといって、すぐに絶望してしまうようなタチだったか? 俺たちはあきらめちゃいけないんだ。運がないことを言い訳に、幸せをつかみ取る努力を怠ってちゃいけないんだよ」
貴音「……そうでした。私は決してあきらめないことをあなた様に教わったというのに、なんという情けない姿を……!」
P「誰しも躓くことはある。これから、これからを歩いていけばいいんだ。俺たちがトップに立つまでな!」
貴音「あなた様……! 私、目が覚めました! たかがくじに当たらないからといって、もう弱気になったりなどいたしません!」
P「よし、その意気だ! …………で、ちょっと付き合ってもらいたいところがあるんだが」
貴音「はて?」
………………
某コンビニエンスストア
貴音「あなた様、何か足りない備品でも? それならば私が付いてくる必要は……」
P「……このコンビニと、うちの事務所がキャンペーンで提携してるのは知ってるか?」
貴音「ええ。確か、こらぼ商品の開発ともう一つ……ああ!!」
P「そう……今回のコラボ企画最大の利益率を誇るキャンペーン」
P「アイドル一番くじだ」
88:
貴音「し、しかしあのくじは……」
P「そう……一本800円の大型くじだ。しかもC賞以下の景品は小物が多く、大量購入してもあまりうれしいことがない……Wアップの応募景品も必ずもらえるとは限らない」
貴音「これは無謀な賭けです! あなた様、ご再考を……」
P「だが! A賞に君臨する……30?のジャンボ四条貴音フィギュアを俺は! 見放しておくことはできない!」
貴音「!! し、しかしあれは……えー賞は100分の1の確率でしか入っていない、れあものだったはずでは!?」
P「その通りだ。ゆえに、あれがネット市場などに出回ったときの値打ちは計り知れないものになる……貴音! 俺はあきらめちゃダメなんだ! おっきなお姫ちんを、ほかの誰かにとられちゃダメなんだ!」
貴音「あなた様……わかりました。あなた様の熱き想い、無下にするにはあまりにも誇り高き覚悟をなさっているのですね!」
P「行こう、貴音! 俺たちはトップに立つんだ!」
貴音「はい!」
ウイィーン……
テレテレテレーン テレテレレーン
ッシャァセー
97:
P「軍資金は、二十本分だ。とはいえここは店側が一回の購入制限を設けているから、一回で五本のくじを引くことになる」
貴音「厳しい戦いとなりそうですね……」
P「ああ……だが、俺たちなら大丈夫だ! なにせ景品のモデル本人がここにいるんだからな」
貴音「あなた様、しーっ!」
P「おっと、うっかりしてた……よし、いくぞ!」
にーちゃん「あーい、んじゃこっから五枚オナシャース」
P「慎重に選ばねば……! とう!」
にーちゃん「あーい、めくってくらせー」
P「ちょっとドキドキするなこれ……」ペリペリ
貴音「真、この瞬間の胸の高鳴りばかりは抑えようもありません」ペリペリ
【G賞】
【G賞】
【G賞】
【G賞】
【G賞】
P「……」
にーちゃん「あーい、じゃあこっから五つオナシャース」
102:
P「……まだだ。まだ終わらんよ!」
貴音「さぁ、次なるちゃれんじです!」
にーちゃん「あーい、どうぞー」
【G賞】
【G賞】
【G賞】
【G賞】
【G賞】
P「……やばい、これはたから見てるのと自分でやるのとじゃ大違いだ」
貴音「でしょう」
P「ぬぐぐ、まだまだ! あと十回はあるぞ!!」
貴音「おや、前の御仁がびぃ賞のふぃぎゅあを入手したようです」
P「だ、だいじょうぶだもんだいない」
107:
数分後
【G賞】
【G賞】
【G賞】
【F賞】
【G賞】
P「みんながライブで失敗しそうなときってこんな感じなのかな」
貴音「き、気を確かに持ってくださいあなた様! ここからが本当の勝負です!」
P「ふふふふふふ……や、やったるでぇ! 中年最後の大花火やぁああああああっ!!!」
さらに数分後
【E賞】
【G賞】
【G賞】
【G賞】
P「……」
貴音「こ、これが最後の一枚」
P「夢はかなうもの わたし信じてる」
貴音「あ、あなた様……」
P「……うりゅああああ!!」ペリ
112:
【G賞】
P「……」
貴音「う、うぅ……」
にーちゃん「あーい、これどうぞー。アイアトヤシター」
ウイィーン……
P「……なんだこれ」ゴッチャリ……
貴音「その……事務所の皆全員分のきーほるだぁですね」
P「それでも余るよ……なんかファイルあたったのはいいけど……俺の今月のご飯と引き換えに得るべきものではないよ」
貴音「あ、あなた様……」
P「そうか……貴音はこんな気持ちで戦っていたのか……そりゃつらかったよなぁ……」
貴音「もう、もうよいのです。私にはあなた様のお気持ちがよくわかります」
P「ごめんな貴音……ここで一発、いいもの見せてあげたかったんだけどなぁ……」
貴音「……」
120:
ウイィーン……
P「貴音……?」
貴音「私も、最後に一本だけくじを引いてまいります。せめて……あなた様の今日の寂しさをともに背負いたいのです……」
P「貴音……うう……」
貴音「すぐにすみますゆえ、そこにてお待ちを……あなた様?」
P「ん?」
貴音「あなた様は一人ではありません。ここに、同じ苦しみを背負った者がおります。けっしてくじけてはなりません」スタスタ……
P「あぁ……ありがとう……」
P「……ま、これっきりで卒業と考えたらいい思い出になるのかもしれないな」
ウイィーン……
貴音「――あ、あ、あああな、ななた、さまま」
P「ん、おかえり貴n………………」
126:
\ウオオオオオオオオォォォォォォ!!!!!/
P「たたたたたかかかきのたねたかね!」
貴音「い、いちげきで、いちげきで私は!」
P「お、おてぃつけ貴音! 夢じゃない! これは現実なんだ!」
貴音「ま、真ですか!」
P「まっこまっこりーんだとも! すごいぞ!本当に当てたんだ! わーいわーい!!」
貴音「あなた様! わーい!!」
P「やったぞー! これで貴音もトップアイドルだー!」
………………
翌日
P「おはよーございますっ!」
小鳥「おはようございます。今日はご機嫌ですね?」
P「へっへっへ、実は昨日、貴音が例のアイドル一番くじのA賞を当てちゃいましてね?」
小鳥「ああ、アレですか! 自力で当てたんですか?」
P「そうですよ、しかも貴音のヤツ一発で! これまでの不運が跳ね返ったんだろうなぁー!」
130:
真美「なになに→?」
亜美「お姫ちんがとうとう食あたりしたの?」
P「ばっか違うよお前ら! なんとアイドル一番くじのA賞を一発で当てたんだよ! すごくないか!?」
真美「んん? それってもしかして……」
亜美「アレにことかね真美さんや?」
ガチャ
貴音「おはようございます、皆の衆」
P「おう、おはよう貴音! 今日も元気にいくぞ!」
貴音「ふふふ、私、今ならどんな仕事でもこなせそうな気がいたします」
P「そうだよなぁ! なにせあんなレアものを一発で当てちゃうくらい波に乗ってるんだから――」
真美「ねーねーにーちゃん?」
P「はぁいどうした真美君?」
亜美「A賞って確かあっこにおいてあるフィギュアだよね?」
P「そうそう! あのジャンボお姫ちn……」
貴音「……はて? 私はあのふぃぎゅあを事務所にもってきていませんが……」
133:
P「――あ……あああああああああああああああああああ!!!!!」
貴音「あ、あなた様!?」
P「そ、そういえば製作所の方から、完成品モデルとしてこの事務所に一体寄贈されてたんだっ、た……」
小鳥「も、もしかして忘れたままくじを買いに行ったんですか?」
亜美「にーちゃん、何本くらい買ったの?」
貴音「い、いけません亜美!」
真美「どうせ玉露するつもりで、二十本くらい一気にかったんじゃないの→?」
小鳥「玉砕、ね」
P「うああああああ!! 俺は何のために塩ごはんの悪魔と契約を交わしたんだあああああ!!!」
貴音「あ、あなた様!! お気を確かにいいいい!!」
おしり
137:
面白かった

13

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