男「このさい誰でもいいから彼女が欲しい!!!!」 幼馴染「…ふぅん」back

男「このさい誰でもいいから彼女が欲しい!!!!」 幼馴染「…ふぅん」


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1:
男「…それだけ?」
幼「何が?」
男「他に何かないの?」
幼「無いよ、ナンパでもしてくれば?」
男「お前それでも幼馴染か!それでも女か!!」
幼「うん」
男「…『私がいるじゃないか』とか言ってくれないの?」
幼「君にはボクがいるじゃないか(棒)」
男「何で棒読みなんだよ…」
幼「君に彼女
2:
ボクっ娘とはいい趣味してるじゃないか
元スレ
男「このさい誰でもいいから彼女が欲しい!!!!」 幼馴染「…ふぅん」
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3:
男「そ、そんなこと言うと本当にナンパで彼女げっとしちゃうぞー」
幼「頑張ってね、いってらっしゃい」
男「…せめて本読むのやめて顔上げてよ」
幼「今いいとこだし。留守番はしてあげるから行ってきなよ…どうせ出来っこないから」
男「…行ってきます」
4:
20分後
男「…ただいま」
幼「おかえり、思ったより早かったね」
男「一人目で心折れた。『キモッ』とか言われた」
幼「やっぱり」
男「…何故だ」
5:
幼「ボク以外の女と話すときキョドったりどもったり、まぁ色々原因はあるよ」
男「俺、そんなに魅力ないのかな…」
幼「そんなことはない、君は素敵だよ」
男「マジで!?」
幼「うん。それに君がモテない原因はそこじゃない…さっき言ったところだ」
男「じゃあいっそお前が彼女になってくれよ!お前相手ならキョドったりどもったりしないし!!」
幼「…」
男「その無言は何!?」
幼「ふっ」
男「鼻で笑われた!!」ガーン
6:
幼「もう一回言ってくれないかな?」
男「俺と付き合ってくれ!」
幼「やめてくれ、片腹痛い。腹筋が死にそうだ」
男「常にほぼ無表情のやつが本読みながら顔も上げずに何を言う」
幼「常に無表情とは失敬な、嫌な顔やさりげなく拒否る顔や見下す顔ぐらいならできる」
男「笑顔を見せるという発想はないのか」
幼「ないよ。………あの日以来私は楽しむことも喜ぶことも、笑顔のふりすらも出来なくなってしまったんだ」
男「幼…って無駄にシリアスにすんな!普通の生活送ってきたお前にそんな辛すぎる過去はないだろ!!」
幼「まぁね。そういう君は無駄に滑稽な生活送ってきた訳だが」
男「人の頑張って生き延びた十数年を滑稽とかひどくね?」
幼「失敬、バカバカしい人生の間違いだった」
男「下方修正しやがった!!」
7:
男「ところでお前いつも服の上にパーカー来てるよな、家の中ぐらい脱いだらどうよ?」
幼「やだよ」
男「なんで?こっちが見てて暑苦しくなるから脱げよ」
幼「…ふぅ、君は変態だな」
男「何で!?」
幼「実はこのパーカーの下には何も着てない。無論下着も」
男「マジで!?」
幼「…それでも脱げって言うかい?」
男「もち!」ワッフルワッフル
幼「ま、嘘だけどね」
男「」
8:
男「…お前って呼吸するように嘘吐くな」
幼「日課だからね」
男「どんな日課だよ!」
幼「君をからかうことだ。何よりも楽しい」
男「酷い!」
9:
幼「ま、実のところを言うとボクは寒がりなんだ。それにパーカーはボクのトレードマーク、たったそれだけのことさ」
男「暑がりって…コタツじゃ足りないか?」
幼「うん、ヒーターとか部屋そのものを暖める暖房は無いの?」
男「去年火事になりかけてからコタツのみで生きてくって決めた。ガスファンヒーター怖い」
幼「どうせ君のせいだろ?」
男「失敬な、ヒーターの熱風が出るところに洗濯物を大量に置いて乾かしていただけだよ!」
幼「…やっぱり君のせいじゃないか」
10:
男「※良い子はマネしないでね。っと…お前ツッコミ面白くなーい」
幼「そりゃそうだ。ボクのキャラじゃないもん」
男「だよなー。お前のキャラなんて無気力無感情無表情の3Mだし」
幼「服のサイズみたいに言うなよ」
男「とことんツッコミのセンスないなー」
幼「ボクのキャラじゃないからね」
男「だよなー、お前のキャラなんて良く言ったところで、萌え要素を無理やり探し出してもダウナー系とジト目ぐらいだもんなー」
幼「悪く言うと?」
男「死んだ魚の目、色気が足りない、可愛げがない、あと目付き悪い」
11:
幼「…君は一生彼女なんか出来ないだろうな、出来たとしても片っ端から殺す」
男「…怒った?」
幼「とても、現在進行系で、怒ってる」
男「常に無表情で喋り方も淡白だからわかんねーよ」
幼「君も長い付き合いなんだからボクの感情ぐらい推し量れるようにならないとダメだね」
男「いくら同じコタツに入って会話してても、無表情で顔も上げずに本を読んでいる奴の心をどう読めと?喋り方も常に平坦なのに」
幼「君は相手の心を読むESPすら出来ないのか」
男「皆出来るかのように言わないでくれる?仮にお前が出来たとしてもお前に出来て俺にできないものだってあるんだよ」
幼「普通の人間であるボクがそんな超能力持っているわけないじゃないか。君はそんなファンタジックなことを信じてるのかい?おめでたいやつだね」
男「先に言ったのお前だろが!!」
12:
2月14日
男「…」ソワソワ
幼「…」←本に熱中中
男(チョコは、チョコはまだなのか!?いつもだったら何も言わずに無言で手渡してくるはずなのに)
幼「…」ペラ
男(なのに今日の幼はそんな素振りを見せないどころか本に熱中だ。しかもそのタイトルが)
幼「…ほぅ、こうすればいいのか」フムフム
男( 『死ねばいいのに〜うざったい男を法に触れずに消す10000の方法〜』 )
男「…なんか怖い」
13:
幼「…興味深いな」ペラ
男(まさかあの本実用用じゃないよな?誰か消す気じゃないだろうな…標的は誰だろうか、俺じゃない…よな?…最近は……怒らせてない、は…ず………)
幼「…今度試してみるか」ボソッ
男「!?」
男(た、たtったtった、試されるの!?試すの!?試しちゃうの!?誰で!?何を!?拷問!?ひゃっはー!?)
幼「あ、そうだ。なぁ男」
男「な、あに!?」
幼「?」
男(裏声が出てしかも噛んだ。恥ずい、死にたい…)
14:
幼「ちょっと台所借りていいかな?」
男「え、あぁ、いいけど…何か作るの?」
幼「うむ、そういうことだ」
男「何作るの!?」
幼「秘密だ」
男「聞きたい!」
幼「だめ」
男「なn」
幼「だめ」
男「分かった!チョコレートだ!!」
男(やったぁ、まさかの手作り!!?嬉しすぎて昇天しそう)
幼「作るのやめた」
男「うぇっ!?」
幼「せっかくのサプライズが台無しだよ。やる気なくなった」
男「」
男「」OTL
15:
男「すいませんでした。次からはちゃんと空気を読みます」
幼「…そんなに作って欲しい?手作りチョコ」
男「もちろん、大好きな我が幼馴染の愛情たっぷりの手作りチョコだろ!?食べたいに決まってるよ!」
幼「もう一回言って」
男「食べたいに決まってるよ!」
幼「いや、その前」
男「大好きな我が幼馴染の愛情たっぷりの手作りチョコだろ!?」
幼「前半をもう一回」
男「大好きな我が幼馴染!」
幼「…分かったよ。今作るから待ってて」
男「よっしゃあ!!」ガッツポーズ
16:
幼「言っとくけど作ってるところ覗くなよ?」
男「覗いたら?」
幼「白鳥が自分の羽を材料に布とかチョコとか作ってる。正体見られたら飛び去っちゃうから絶対見に来るなよ?」
男「それ鶴の恩返しだから!鶴だから!!あと羽を材料にどうやってチョコを作るつもりだ」
幼「とにかく覗くな。コタツで大人しく待ってろよ」
男「はーい」
17:

男「と、言われると見たくなっちゃうのが人間なんだな」フヒヒ
男「その前に…あいつが読んでたこの本、表紙すり替えてあんじゃねえか。中身は料理本か、しかもチョコ…案外可愛いとこあんのな」ニヤニヤ
男「さて、覗きに行きますか」そ〜
幼「あ、覗きにきたらすぐに分かるから。早くコタツに戻らないともう来てあげないから」
男「ご、ごめんなさい!」
男(何故分かったし!)
幼「長い付き合いだからな、君の考えと行動パターンぐらいは読めるさ」
男「ちぇっ」
18:

幼「さぁ、チョコレートの完成だ」
男「おぉ!待ってまし…た?」
幼「さぁ、存分に食べなよ。このボクが愛情を込めて作ったチョコレートだ」
男「いや、これ何…?木炭?」
幼「チョコレートだ」
男「いや、どう考えても食べていいものには見えn 幼「チョコレートだ」
男「…」
幼「言ったよね?ボクが好きだと。好きなら食べれないわけないよね?ほら、食いなよ。ボクが愛情を込めて作ったんだから」
男「いや、ちょ、ま、」
幼「はい、あーん」
男「いやっ、嬉しいけどっ、ちょっ、まっ、あっー」
19:

男「ウゲロロロロロロロロ」OTL
幼「と、冗談はさておきこっちがちゃんと作ったチョコレートだ」ス
男「成功したのがあんならわざわざ失敗作を食わすな!」
幼「いや、今君に食わせたそれは成功だよ?」
男「へ?」
幼「わざと不味く作ったんだからな」
男「尚更意味不明だわ!」
幼「すまん、悶える君が見たかっただけだ」
男「こっちは吐きそうになってる姿なんて見られたくなかったわ」
幼「それはいいから早く食べてよ。チョコの感想をくれ」

男「」モグモグ
男「…こ、これは」
男「うまい!」テーレッテレー
幼「…そうか、それは良かった」
20:

男「ところでお前エプロンとか何も付けずに作ってたのか?」
幼「まぁね」
男「エプロンぐらいしろよ」
幼「君はそんなにボクの裸エプロンが見たいのか、変態だな」
男「裸エプロンとは言ってねぇ!」
幼「じゃあ見たくないのかい?ボクの裸エプロン」
男「是非見たいです!」
幼「まぁ流石にそれは頼まれてもやらないけどね」
男「ですよねー」
21:

男「ところで、俺にわざわざ手作りのチョコをくれたってことは恋人オッケーってこと?付き合っt」
幼「嫌だ」
男「最後まで言わせてすらくれないの!?」
幼「君と恋人同士になるなんてありえないよ」
男「そこまで言う!?ってかお前俺のこと嫌いなのか好きなのかはっきりしろよ!」
幼「嫌いではないよ」
22:
男「嫌いなのか好きなのかはっきりしろ!」
幼「嫌いではないよ」
男「嫌いなのか好きなのか」
幼「嫌いではないよ」
男「好きなのかどうか」
幼「嫌いではないよ」
男「好きとは言ってくれないの?」
幼「…決して嫌いなんかじゃないよ」
男「…ちぇ」
23:
幼「…なぁ男」
男「ん?」
幼「ボクは幸せだよ」
男「何がだ?俺をからかうことがか?」
幼「まぁそれもあるが」
男「あるのかよ」
幼「君とこうしてまったり会話している。一緒にコタツに入って他愛の無い話題をしている。それだけでボクはもう何も要らないほど幸せなんだ」
男「そうか、じゃあ幸せついでに正式に俺の彼女になってもっとイチャイty」
幼「だが断る」
男「」
38:
平日、朝
幼「男、起きろ」ユサユサ
男「う〜ん、あと5分」
幼「そうか…」ガサゴソ
男「Zzz…」
キャアアアッァァァアアァァァアァァァァァアアアアアアアー
男「ぎゃあああああああああああああ!!!!!!」がばっ
幼「ふむ、ようやく起きたか…」
男「…朝っぱらから何してやがるんだそこのパーカー野郎」
幼「良い目覚ましになっただろう?このホラー映画の叫び声(多重音声まとめver)」カチ
テープレコーダー「キャアアアッァァァアアァァァアァァァァァアアアアアアアー」
男「近所迷惑だやめろ。あとそれのせいで耳鳴りが酷いんだが」
幼「知らないよ。せっかくボクが起こしに来てあげたのにアホなこと言ってる君が悪い」
39:
男「ってかなんでお前が家にいんだよ」
幼「昨日何があったのかすら覚えてないのかい?」
男「?コタツでいつも通り雑談してただけじゃ…」
幼「君がボクを帰らせてくれなかったんじゃないか。『今夜は寝かせないよ』って言って」
男「!?」
幼「ボクもついに心身ともに君の物になっちゃったね…///」
男「!!!?…お、おれ、お、おれろおおえれろ…ゴホン、お、俺お前に…何か、して、しまっ…た?」
幼「まぁ嘘だけどね」←いつもどおりの無表情
男「 こ の や ろ う 」
40:
男「ってかなんでお前が家にいんだよ」
幼「昨日何があったのかすら覚えてないのかい?」
男「?コタツでいつも通り雑談してただけじゃ…」
幼「君がボクを帰らせてくれなかったんじゃないか。『今夜は寝かせないよ』って言って」
男「!?」
幼「ボクもついに心身ともに君の物になっちゃったね…///」
男「!!!?…お、おれ、お、おれろおおえれろ…ゴホン、お、俺お前に…何か、して、しまっ…た?」
幼「まぁ嘘だけどね」←いつもどおりの無表情
男「 こ の や ろ う 」
幼「安心しなよ。ボクは昨日ちゃんと帰ったし君とも何もなかった」
男「ならなんでここにいんだよ」
幼「鍵を開けた」
男「お前何してんの!?軽く不法侵入だろ!!」
幼「ほんと役に立つ道具だよ」ズラァア
男「うわぁ…何この本格的すぎるピッキンググッズたち」
幼「『これで君も立派な不法侵入♪』ってサイトで買った」
男「おまわりさ〜ん!ここに犯罪者がいます!!」
41:
幼「で、学校行かなくていいのかい?」
男「やべ、こんな時間だ!」
幼「おい男、ボクの朝ごはんは無いのかい?」
男「ねえよ!そんぐらい自分の家で食ってこい!!」
幼「次はもっと早めに起こすか、今度はホラーじゃなくてスプラッタ映画の叫びシーンにしよう」
男「どっちもやめろ!ってかその二つは違いがあるのか?」
44:
その後、登校途中
うちの学校は中に制服さえ来ていれば学校の登下校中には何を上に着ようと自由な学校だ
今幼馴染はパーカーを着てフードを被ってその上マフラーまでして完全武装している。いつもはパーカーの襟から垂れ下がっている長い黒髪も寒さ対策のためか中にしまわれている
男「そんなに寒いか?」
幼「…寒いよ、凍え死にしそうだ」
男「そこまででもねえだろ」
そういう俺は学ランでも平気だっていうのに
幼「ん」つ
男「何?」
幼がその綺麗な手を差し出してきた。何だ?
45:
幼「ん」つ
意味わからん
幼「…手袋忘れて寒い、暖めてくれ」
男「あぁ、そういうことね。はい」
幼馴染の小さくて綺麗な手を握る。可愛い
幼「」グイッ
男「うわっ」
幼馴染が手を引っ張って自分のパーカーのポッケに俺の手ごと引きずり込む
男「歩きづらいよこれ…」
幼「知らない、自分でなんとかしてくれ」
男「こんな感じでしか歩けないけど…」
手が幼馴染のポケット内でがっちりホールドされているせいでほとんど体がくっついた状態だ。これでも幾分歩きにくい
幼「それでいいよ。ボクは君が歩きにくくても一向に構わないし」
男「お前そんな自分さえ良ければ良いって考えをもってるといつか後悔するからな」
46:
幼「君のためでもあるよ。嬉しいのだろう?」
男「…じゃあ嬉しいついでに、ちゃんと俺の彼女に…」
幼「嫌だ」
男「即答かよ!」
47:
幼「あ、そろそろ手を離してくれ」
男「あ、あぁ…」
幼「そう残念そうな顔をするな、男なら何時いかなる時も堂々としているものだよ」
男「じゃあ言わせてもらうがお前も女ならもっと色気や可愛げをだな」
幼「」ゴゴゴゴゴ
男「すいませんでした。無言の圧力が怖いです」
幼「『幼は十分可愛い』」
男「え?」
幼「『幼は十分可愛い』」
男「…幼は十分可愛いよ」
幼「うん、それでいい」
男「何がいいんだかさっぱりなんだけど」
48:
幼「男、前方300と20メートル先」
男「んー?」
幼が指さすところを凝視してみるが何もない
と、そこに
「ライダーキイィック!!」ゲシッ
男「のあっ!」
後ろっから助走キックを食らった。幼のやろう…知ってて俺の注意を前方に向けさせたな
「よう大将!朝っぱらから登校中にいちゃつきやがって、正義の鉄拳を食らわすぞ」
男「もう食らったよ!正義のライダーキックかましやがっただろお前!!」
こいつは友、モブよりちょっと上なだけのただのわき役…特撮好き
幼「おはよう少年、朝っぱらから見事なキックだったな」
友は背が小さくて童顔、まぁ所謂ショタってやつだな。そのため幼には少年と呼ばれている。
49:
友「やあ姐さん、悪は滅びる運命にあるのだよ。あーっはっはっは」
男「い い か ら ど け、いつまで俺を踏んでいるんだ」
友「爆発するまでだ!」
男「なんでだよ!」
友「やられた怪人は爆発しなけりゃいけないだろうが、早く爆発しろよ!」
男「相変わらず現実と特撮ドラマがごっちゃごちゃだなお前!」
幼「ホント君たちは仲がいいな」
男「これと仲良しってあまり嬉しくない」
友「運命だと思って諦めな、これは"不変の運命(グラスクーロ、デスティニー)"なんだから」
男「黙れ中二病」
50:
友「あーあ、下駄箱にラブレターでも入ってねーかなー」
男「そうそう入っているわけないだろう」
幼「あ、」
男「どうした?」
幼「…ラブレターだ。宛先はボクだな」
男「」
51:
友「ま、マジかよ…すんげえぜ姐さん、本当にlovelaeterとか書いてやがるぜ」
男「」
幼「そんなことより男が放心状態だ。面白いから顔面に落書きでもしてみるか」キュッキュッキュ
友「で、どうするんだ?」
男「そ、そうだ。まずそれ本当にお前宛なのか?」←復活した
幼「ふむ、確かにボク宛だな…」
男「…どうするんだよ」
幼「君はどうしてほしい?」
男「………」
52:
幼「…君には難しい問題だったようだね。ボクの答えはこうだよ」ビリビリ
幼は俺たちの目の前でその紙を封筒ごと破り捨てた。
友「あぁ、もったいなぃ…」
男「本当に良かったのかよ?」
幼「うむ、君も内心ホッとしているんじゃないか?男」
男「勿論だ!俺はまだお前の彼氏になることを諦めちゃいないんだからな!」
幼「うん、無理だな」
男「本人に言われた」ガーン
53:
階段
幼「ではまた後でだ」
男「あぁ…あ、そうだ。俺今日生徒会あるから一緒には帰れないぞ」
幼「…そうか」
65:
教室
男「おはよう諸君!」ガラッ
ザワザワ
男「おいおい、皆どうしたんだよ俺の方見て…あ、もしかして俺の魅力に気づいちゃった?あっハッハッハ」
モブ?「おい、なんだよあれ、ウケ狙ってんのか?」ヒソヒソ
モブ?「き、きっと彼なりのギャグなんだよ」ヒソヒソ
モブ?「でも、笑っていいのか?あれ」ヒソヒソ
モブ?「誰か笑ってあげるかフォローしてやれよ」ヒソヒソ
『あ…あ、あはははははははは』
男「あっはっはっはっは」
皆『はーはっはっはっは』
友「なんだこれ」
66:
友「なぁ大将、これ見てみ」つ手鏡
男「うん?鏡か?」
男「」
友「…男が鏡を見て凍りついた。いや、正確にはそこに映った顔を見て」
男「な」
男「なんじゃこりゃあああああああああああああああああ」
それはさっき放心状態になった男の顔に幼が書いた芸術…もとい、落書きである。例えるなら顔面ピカソ
流石に可哀想すぎるから落書きの内容までは言わないでおいでやろう。合掌
67:
男「全くひどい目にあった。俺が何したってんだよ」
友「きっと世の非リア充たちの呪いだな。ドンマイ」
男「俺も一応非リア充だよ」
友「お前には姐御がいるじゃん…あーあ、俺にも幼馴染の女の子がいりゃあ良かったのになぁ」
男「残念ながら俺はフラれたよ。幼馴染っつったって絶対に恋人同士になれるわけじゃないっての」
友「いや、アタックあるのみだぜ。女ってのは押しに弱いからな、何度でも『好き』を伝えれば絶対に落とせる!」
男「お前に彼女がいるならそれも説得力があったんだけどな」
友「うるせえやい」
68:
その少し前、幼の教室
幼「女、ボクはどうしたらいいんだろうか…」
女「あたしは今惰眠を貪るのに忙しいんだよー。ふぁあ〜、相談には乗れないよ〜」
幼「そんなぁ」
女「ふあ〜、冗談だよ〜。親友のよしみで聞いてあげる〜」
幼「そうか、ありがと」
女「で、どうしたの〜?また愛しの彼氏のこと?」
幼「かっ、彼氏などではないと言っているだろう!ぼ、ボクとあれとは…///」ゴニョゴニョ
女「んふふ〜幼ちゃんも素直じゃ無いね〜、早くお〜け〜しちゃえばいいんだよ〜」
幼「で、出来るわけないだろ!ボクは今の関係で満足しているんだ///」
女「青春してるね〜、羨ましいな〜、でも彼氏の前でもこんなすぐ赤くなってたら本心隠せてないんじゃないのかな〜?」
幼「それは大丈夫だ。ボクはあいつがいれば、あいつが目の前にいるからこそ冷静になれるからな」
女「なるほどー、じゃああたしが彼氏の目の前で同じこと言ったらどういう反応になるんだろうな〜」ニヒヒ
幼「無駄だよ。あいつがいるならこれほど動揺はしないからな」
女「そういう相手がいるって本当に羨ましいな〜じゃあおやすみだよ〜」バタ
幼「ちょっと待て、相談に乗ってくれるって話じゃなかったのか!?」
69:
女「うにゃあ〜、そういえばそうだったね。話してみてよ〜」Zzz~
幼「まず起きろ」
女「大丈夫だよ〜半分は起きてるから〜」
幼「人の相談を聞く態度じゃないだろ」
女「あたしほどのプロになると寝ながら話ができるんだよ〜」
幼「なんのプロだ」
女「睡眠だよ〜、それはいいから相談内容は?」
70:
幼「…落書き」
女「ん〜?」
幼「あいつの顔に落書きしっぱなしだ。どうしよう、あいつアホだから気づかずに教室まで行ってしまったのではないだろうか」
女「大丈夫でしょ〜、それまでに誰かしら注意してあげるんじゃないの〜?」
幼「だといいが…」
「なんじゃこりゃあああああああああああああああああ」
一つ上の階から男の声が響いてきた。
幼「…ダメだったか。怒っちゃったかな」
女「心配するぐらいだったらやらなきゃいいのに〜」
幼「あいつの困ったり悶えたりする顔を見ると、また見たくていじってしまうんだ。しょうがないだろ」
女「小学生の男子みたい〜」
幼「やっぱり怒ってるかなぁ」
女「そんぐらいじゃ怒らないんじゃないの〜?話を聞く限り優しい人っぽいし〜」
幼「あぁ…あいつはアホだけど、ボクがどんなことをしても何だかんだ言いながら最後には許してくれて、そんな何気に優しいところがまただな…」
女「惚気話なら聞く気は無いよ〜、おやすみ〜」
幼「おい、もうすぐ授業」
女「一時間目なんだっけ〜?」
幼「英語だな」
女「じゃあ寝る〜」
幼「何で君はそれで成績上位陣に入っているんだ」
女「あたしほどのプロのすり〜ぱ〜になると寝ながら授業内容を丸々覚えられるんだよ〜」
幼「人外め…」
71:
再び、男の教室
男「マジで彼女が欲しいよ…」
友「まだ言ってるよ…お前には姐御がいるじゃねえか」
男「だからあいつにはフラれたんだってば」
友「…ひとつ聞こう、お前はハーレムが作りたいのか一人だけを愛したいのかどっちだ」
男「一人だけを愛し、愛されたい」
友「良し、じゃああいつにアタックしてこい」
友が指さしたのはいつも物静かに本を読んでいる教室の隅の女の子
男「うっす!行ってくる」
72:
男「す、すすす…しゅきですつきあっれくらさい!」
噛んだ…かみまみた
女の子「?」
首をかしげるその子
男「だっ、だか、だから、お、俺と、つ、付き合って…」
女の子「…気持ち悪い」
男「」
74:
昼休み
幼「男、遊びに来たぞ」
友「お、姐御だ」
幼「何だその微妙にレアな動物を見たような反応は」
友「いや、わざわざ教室まで来るのは珍しいなと」
幼「それはいいが男は…何だ、寝ているのか」
友「大将ならさっき心折れたから回復に努めているんだよ。そっとしておいた方がいい」←こうなった元凶
幼「…いい寝顔だな」
友「へ?」
幼「なんでもない。男、起きろ」ツンツン
友「ちょ、今心が瀕死状態なんだから起こしちゃヤバイって」←瀕死状態の原因
幼「知らん、ボクがせっかく会いに来たのに寝ている男が悪い…いいものを見せてもらったがそれはそれだ」
友「いいもの?」
幼「そ、それはともかくだ。男、 起 き ろ 」
男「う、うーん。こんな世界滅ぼしてやるぅ」
幼「…いったい何があったんだ?」
友「あ、は は は は 」
幼「?」キョトン
76:
男「…あれ、幼?わざわざ教室まで来るなんて珍しいな。ふぁあ、いつもなら本読んで昼休み過ごしてるのに」
幼「気が向いてな。暇だ、遊べ」
男「ん〜、今日はトランプしかないな、ババ抜きでいいか?」
幼「うん。あ、シャッフルはボクがするよ」
友「お前順応性高いな、起きてすぐ状況ちゃんと飲み込めてる」
男「こいつがいきなりわがまま言い出すのはいつもの事だしな、もう慣れたさ」
幼「少年もやるか?」
友「わっはー、いいの?喜んで!」
幼「いきなりテンション高くなったな」
友「トランプゲームは大好きだ。何故なら必ず勝てるから」
幼「言ったな?言ったからには必ず勝ってもらうぞ。二人に」
男「ふっふっふ、俺と幼は強いぞ?」
友「おう、来いや!」
79:
友「はっはっは、あがり!」
幼「…早すぎる」
男「忘れていた。こいつトランプに限ってはポーカーやったら3回に一回はロイヤルストレートフラッシュ繰り出すような超強運の持ち主だった」
幼「なんだ…それ。本当に必ず勝てるのか」
男「幼、共同戦線だ。じゃねーと舐められっぱなしで終わっちまう」
幼「うむ、私も本気を出すよ」
男「行くぜ、どりゃあああああ」
幼「行くよ」
友「ふははははまとめて来るがいい!」
男「勝てる。俺を、幼を、信じるんだ!絆の力を!!」
80:
…結局三十回やって一回も勝てませんでした♪
男「強すぎだろ…主人公補正ぐらい使わせろ」
友「甘いな大将、世の中には主人公補正じゃ乗り越えられない負けイベントだってあんのよ。あっはっは」
きーんこおんかあんころん
男「チャイムだ、もう昼休み終わりだな。結局負けっぱなしかよ」
幼「…そうか、もう終わりか」
男「幼?」
幼「…いや、それではボクは戻るよ」
男「あ、さっきも言ったけど俺今日一緒に帰れないから。また明日な」
幼「…うん」
81:
友「いいのかい?大将」
男「何が?」
友「姐御最後寂しそうに見えたぜ」
男「気のせいだろ、あいつが俺と離れるからって寂しそうにするわけねえよ。その気になれば家も隣なんだしいつも来てるしよ」
友「そうか、それならいいが…ところで男、そろそろ彼女ゲット作戦の二段階目だ。あいつにコクってこい」
友が指さしたのはまたまたいつも一人で窓際で裁縫とかしている物静かなクラスメイト
男「よし来た!」ダッ
82:
男「お、おね、おねが、おねがっしま…」
少女「…おねが島?」
男「つ、っつきあって。くらはい!」
少女「…話しかけないでください」
男「」
83:
男「…気持ち悪いすら言われなかった。ただただ純粋に拒否された…」
友「ど、どんまい。明日もあるさ!」
男「明日も続けてたら俺死んじゃうよ…誰か、誰か俺に精神的なケアを」
友「なぁに、彼女を手に入れれば毎日心も体も色々とケアしてくれるさ」
男「その前に死んだら元も子もないんだよぉ…」
友「ほら、次はあっちの物静かなボッチに言ってこい!」
男「お、おう」
84:

男「俺、何のために生きてきたんだろう」
友「今までで一番堪えているようだが何があった」
男「…話しかけたとたん泣かれた」
友「…泣いていい。お前はもう、泣いていい」
男「なぁ、俺頑張ったよな?キレなかったよ?何があっても絶対にキレずにいたよ…相手が女だから」
友「男ぉ!お前ってやつは、本物の、漢だぜぇ!!」
男「ふ、なぁ友、一つだけ頼んでもいいか?…幼に、ずっと大好きだったと、幸せになってくれと…伝えて、く……」
友「漢ぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!」
以上、茶番劇でした。チャンチャン
85:
後日
友「大将から伝言、ずっと大好きだった、幸せになってくれ。だとさ」
幼「死ぬのか?あいつ死ぬのか?」
86:
放課後、生徒会
会長「諸君、時は来た。明日はなんの日だ!?」
モブ「2月14日、バレンタインデーです」
※思いつきで書いているため時系列は度々おかしくなります
会長「そのとおり、バレンタインだ。なら我らのすべきことは何だ!」
生徒会メンバーズ『非リアのためにバレンタインを中止する運動を積極的に行うことです!』
会長「そのとおり、奴らリア充などという少数派のために我ら非リアがこんなにも苦しむ必要はない!!今年こそバレンタインを撤廃するのだ!!」
生徒会メンバーズ『おおぉおぉぉおおおお!!!!!!』
男「もうやだこの生徒会」
87:
会長「では誰か、意見を出したまえ」
男「というかそれは生徒会の仕事なんですか!?」
会長「何を言っている。生徒の幸せを願うのが生徒会の仕事だろう」
男「リア充の幸せがなくなってんじゃねえか!」
会長「あんな奴らに幸せになる資格なんかあるわけ無い!」
男「あるわ!あんたらリア充をなんだと思ってやがりますか!!」
会長「S級犯罪者」
モブ1「駆逐すべき害悪」
モブ2「殲滅すべき劣等遺伝子」
モブ3「世界が敵に回すべき人類共通の敵」
モブ4「死刑の執行対象」
男「お前らどんだけ荒んでんだ!!」
88:
会長「では君は反対か?」
男「あたり前だろ、嫉妬は見苦しーんだよ馬鹿ども」
会長「そうか、君はあくまでも奴らの味方をするのだな」
男「は?」
会長「さてはお前もリア充共の仲間だな、捕まえろ!生かして返すな!!リア充は根絶やしにしてやれ!!!!!」
男「おいちょっと待て、お前言ってることが意味不明だぞ!ってかリア充消したら人間滅ぶわ」
会長「あんな悪、消したところで滅ぶどころか繁栄するに決まっているだろうが」
男「光のさで衰退するわ!保険の勉強やり直してこい!!」
89:
会長「捕まえろ!殺しても構わん!!」
男「だからやめろって!」
モブ1「リア充は殲滅じゃああああ」
モブ2「リア充は滅べええええ」
モブ?「いい加減観念しろリア充ううう」
男「お前らがいい加減にしろいかれポンチ共がぁっ!」ダッ
ここにいたら本気で殺されそうだ。
荷物を置きっぱなしにしてある教室に一旦戻って荷物とったら即帰ろう
90:
書き溜めが切れました
91:
教室
男「あれ、まだ帰ってなかったのか?幼」
教室に戻ると幼がいた
幼「ん、暇すぎてね。ちょっと夕日を見ていただけだよ」
パーカーのポケットに手を入れて夕日を浴びて机の上に座っている彼女はなんというか…絵になっていたな
男「そうか。長く悪い待たせちまったな」
幼「…待ってたわけじゃないよ。ただ夕日見てただけ」
男「だから、俺が終わるまで夕日見てまっててくれたんだろう?一緒に帰るために」
幼「夕日見てただけだよ。君なんかを待っていたわけじゃない」
92:
男「…なんか怒ってる?」
幼「起こってないよ」プイ
男「いや、実際怒ってるよね!俺が悪いの?俺が何かした!?」
幼「…いっしょに帰ってあげようとしたけどやめた」
男「ごめん!冗談だから!遅くなった俺が悪かったから!!」
幼「…分かったよ。早く帰ろう」
女ってめんどくせえなぁ
93:
帰り道
男「何で俺は女子にこんな気持ち悪がられるんだろう…そんなキモイ顔しているかな」
幼「そんなことはない。君は素敵だよ」
男「じゃあt…」 幼「嫌だ」
男「最初の一文字ぐらい言わせろよ!」
94:
幼「…男、手が寒い」
男「またかよ。ほれ」
幼「ん」グイッ
また手ごとポッケに引きずり込まれる
男「…」
幼「…嫌がらないのか?」
男「もう慣れたよ。俺が歩きにくくても気にしないんだろ?」
幼「まぁそうだが」
男「ほら、だったら俺が慣れるしかねえよ」
幼「君は優しいな」ボソッ
男「何か言ったか?」
幼「何も」
95:
2月14日、登校途中
男「チョコ欲しいな」チラッ
幼「君にあげる女子がいるとは思えないな」
そうじゃないよ!お前にくれって言ってんだよ!
男「くれないかなー、俺の隣にいる可愛い幼馴染はくれないのかなー」
幼「…」パサッ
可愛いとまで言ってみたが無駄だった。それどころかフードで顔隠された
幼(…いきなり可愛いと言ってくるのは卑怯ではないか。少し赤くなりかけたぞ)
96:
幼「そんなに欲しいのか?欲張りはダメだぞ」
男「いや、普通なら好きな人のは欲しいって思う」
幼「…そうか」
男「で、でも去年みたいにロシアンルーレットチョコはゴメンだからな!!」
幼「そうか」ニヤリ
ニヤリ!?今完全に良くないことが頭をよぎってた!!
男「特にあのハズレとか何!?カエルの肉を入れる奴がいるかよ!」
幼「大丈夫、ちゃんと食用のカエルだ」
男「逆にどっから仕入れたんだそんなもの」
幼「時に男、カエルの肉は鳥のささ身みたいな味がすると聞いたがどうだったんだ?」
男「味見ぐらいしとけ!俺に食わすな!」
幼「まだいいほうだ。大当りはじゃがいもの芽が入ってたからな」
男「それ毒物!下手して食ったら大変なことになってたから!!」
97:
学校、下駄箱
男「チョコ入ってたらいいなぁ」
幼「諦めたほうがいい。絶対無いよ」
男「あぁ、見るのが怖い」
幼「…君は本当にバカだなぁ」
男「どこの青ダヌキだお前は!」
幼「そんなに見るのが怖いならボクが見てあげるよ」ガッ
男「だ、ダメ!」
幼「何焦っているんだ。入っているわけが………」
男「手が止まっているけどどうした?」
幼「………」
98:
男「どうした?」
幼「こ、これ…」つチョコ
男「…ちょ」
男「…ちょ、チョコだああああああああああああああああ」エンダアァァァァ
幼「」ビリビリ、ヒョイ、パクッ
男「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙」
幼「」モグモグ
男「お、おま、おまおま、お前何俺のチョコレート食ってくれてんだぁぁぁああ」
99:
何でこう、幼馴染は可愛いのだろうか
100:
幼「美味い」モグモグ
男「美味いじゃねーよ!それ俺がもらったチョコだし、俺が食べるべきチョコだし、俺のために作られたチョコだし!」
幼「君がボク以外の作ったチョコレートを食べるなんて許さない」モグモグ
男「それは俺はお前の彼氏として独占されていると解釈していいのか?」
幼「もちろん君はボクの彼氏なわけないじゃないか。思い上がるな」モグモグ
男「じゃあ俺が誰からもらおうが、誰からもらったチョコを食おうが俺の勝手だろうが!!」
幼「ダメ、いや」
男「結局何がしたいんだお前はぁああぁっぁああ!!!嫉妬ならもっとソフトに可愛げのあるやり方でやれよ!!!」
幼「嫉妬じゃない。可愛げもいらない。ごちそうさま」
男「だからそれ俺のチョコ、俺がごちそうさまするべきチョコ!」
101:
幼「何か手紙も入ってるな。どれどれ、どんな稚拙で糞な文章なのだろうか」
男「やめろ!頼むから、頼むから読むな!!」
幼「どれどれ、字が汚いな。字が汚い奴はどうせロクなやつじゃない。いい育ちをしてこなかっただろうしきっと性格も外道なんだろう、こんな奴とは恋人どころか知り合いレベルですら近づくべきじゃないな」
男「会ってもいない奴を字の汚さだけでよくもそこまでボロクソに言えるものだ」
幼「どれどれ、えーと『愛しの友様へ』…は?」
男「…え?…今のところもう一回読んでみて?」
幼「い、愛しの「友」様へ」
男「…」
幼「…」
102:
幼「…これはどういうことだ」
男「俺の隣は友の下駄箱なんだよ、そしてここは下駄箱のほぼ中央だ。名札なんかもついてないし」
幼「…間違えた?」
男「…入れる奴がな」
幼「…」
男「…」
幼「さ、幸いこのlovelaeterは残っているんだ。これだけ少年の下駄箱に入れておけばいいかな?」アタフタ
男「お、おち、おちつけ、今はバレンタインだろ?なのにチョコ無しでlovelaeterだけじゃおかしいって」アタフタ
幼「お、おかしいのはlovelaeterの綴りだ」アタフタ
男「お、おま、お前も間違えてんぞ」アタフタ
アタフタアタフタアタフタアタフタ
103:
幼「よ、よし、落ち着こう。…ふぅ、問題は?」
男「チョコがないことだ」
幼「…チロルチョコならあるぞ」
男「…やむを得ない。それ入れとけ」
幼「了解」ス
男「さて、幸い誰にも見られていないし早く立ち去ろう」
幼「う、うむ」
105:
廊下
幼「じゃあまた後でね、少年にフォローよろしく」
男「お、おう…正直自信ないけど」
なんだろう、今自分が最低なことしている気がする
非リア充だからとか男としてとかではなく人として最低なことを…
あぁ、どうしよう
106:
教室
友「よぉ大将…」ズーン
友が登校してきた
あ、案の定落ち込んでいる。ふぉ、ふぉろー、ふぉろー
男「ア、トモクン。ゲンキナイケド、ドウシタノ?」
しまった!緊張して棒読みに!!
友「は、はは…下駄箱にラブレターが入ってたと思ったら食べかけのチロルチョコも入ってた。ラブレターで喜んでいたらチロルチョコだった…」
男「い、いや。チョコレートがもらえただけでもよかったじゃん!問題は値段じゃないよ、そこにこもった心だよ!!」
友「食べかけだったよ?箱の中に3個しか入ってなかったよ?…箱を降ったら小さな音が三つ、カランコロンってしたんだぜ?…なんか虚しかったよ」
男「」
残り三つのいれたのかよ!
友「俺、ラブレターごときで喜んで馬鹿みたい。きっと馬鹿にされてたんだ、きっとあのチョコがその証拠だ。馬鹿にされてたんだよアハハハハ」
やばい、友が壊れてきた。
107:
友「俺、生きている意味が」
男「あるに決まってんだろ!」
友「!?」ビクッ
男「そのラブレターにどこで待ってるってのは書いてなかったのかよ!」
友「昼休みに屋上って…でもきっと誰も来ないんだ。これはただの嫌がらせだ」
男「だったら行ってみろよウジウジしてんじゃねえ!行かないで泣いているぐらいだったら行ってから空に向かって慟哭を上げやがれ!!」
男「お前も男だったら!ぶつかってこいってんだ!!」
よくありがちな言葉だが、アニメ大好き中二病のこいつには効果てきめんだろう
友「男…ありがとう。俺行ってみるよ!」
…バカでよかった
108:
男「おう。あ、あと、行ってもチョコの話はするなよ?」
友「?」
男「絶対チョコの話はするな!美味しかったか聞かれたら美味しかった!と答えろ。量を聞かれたらちょうど良かったと答えろ」
友「何で?苦情しちゃあかんの?」
男「ダメだ。きっとあれはお前を試しているんだ。お前があれくらいで怒らないかってな、だから怒っちゃダメだし普通のチョコを貰ったふうな返事を返してろ」
友「分かった。何から何までありがとな!!」
もう一度言う。バカでよかった
120:
男の部屋、コタツ横
幼「足を崩すな、じっと正座していろ」
男「…」
コタツにも入れず正座させられている状況、そろそろきついっす。何でこうなったかというとだな
幼「ボクはなんの意図も無しに君のパソコン内で検索をかけてみた。.jpgでな」
男「……」
と、いうこと
絶対意図あるよ!悪意が見え見えだよ
幼「なんだあの二次三次問わず保存してある“裸パーカー”というジャンルは!」
男「………」
助けてください、俺には黙秘権があります。誰か、誰か腕のいい弁護士呼んで!
幼「全く…裸パーカーぐらい言ってくれればボクが…」
男「やってくれんの!!?」キラキラ
幼「全力で殴る大義名分が立ったのに。セクハラ発言に対する制裁として」
男「殺る気満々だ!」ヒエー
121:
幼「それはおいといて…弁明はあるかい?」
男「…は」
幼「は?」
男「裸パーカーは邪道だ!」
幼「ほう?」
男「いいか、パーカーはファッションだ。可愛いを追求するものだ」
男「パーカーには勿論スカートだ。そんでもってヘッドフォンだな!パーカーのポケットに手を入れながらヘッドフォンで音楽を聴いている光景なんて本当に絵になる、至高の一枚だ!是非幼にもやってもらいたいよ!!絶対可愛いから」
幼「…」
男「…」
す、滑ったか?
幼「…ふぅ、そこまで熱弁ふるわれたら殴るに殴れないな」
幼「今日の夕飯は君の手作りだ。それで許そう」
おっしゃあああああ
幼「でも画像は全部削除させてもらおう」
男「」
122:
後日、ファッションセンター
幼「店主…えと、ボクが今来ているパーカーに、似合うスカートって…どれが、いい…かな?」
店員「あ、それでしたらこちらの…」
幼「いや、ボクはあまり派手なのは…」
店員「ではこちらの」
幼「そ、それは少し…その、丈が、短くないか?」
店員「ではこちらの」
幼「いや、その色はあまり好みに…」
結局数時間ほど決めるのにかかったとかかからなかったとかで…
133:
男「今日は待ちに待ったホワイトデーだ。さぁ、バレンタインの黒焦げチョコの仕返しをしてやろう」

男の家、コタツ
幼「男、ボクに渡す物は?」
幼が本から顔も上げずにいつもの抑揚の無い声で言う
男(よし、来た!くくく、早催促してきたなバカめ)
男「欲しいか?ただの手作りキャンディだが」
ふふふ、このキャンディの中には大量のタバスコが仕込んであるのだ
幼「勿論欲しい、君の手作りなら尚更だ」
カラム○チョより辛いものは絶対に食べられない幼は悶絶必死だろう
嗚呼、楽しみだ。欲しいって言ったのは幼だもんね♪
幼「そうだ、タバスコとかいれてあったら絶交だからね?」
男「間違えた!それは失敗作だ!!成功はこっち!!!」
幼「君の考えなんてお見通しだって言っただろ?」
男「ぐぬぬ…」
幼「うむ、美味しい」
134:

男「幼大好きだ!!」
幼「知ってる」
男「…」
幼「…」ペラ
男「…他には?」
幼「…この本面白いよ」
男「いやいや、そうじゃないから!言って欲しい言葉はそれじゃないから!」
幼「じゃあ何?」
男「いや、だからさ、えと…『私も大好きだ』とか…」
幼「…ボクも大好きだよ。君を」
男「マジで!?相思相愛じゃん!じゃあつきあ-」
幼「-わない」
男「ですよねー」(泣)
135:
男「お前って俺のこと好きなんだよな?…な?」
幼「うん。………確認するまでも無くね」
男「なのに俺と付き合うのには反対なのか?」
幼「うん。確認するまでも無くね」
男「…じゃあ、お前は俺に彼女が出来ても…平気、なのか?」
幼「………………平気だね。それに、君に出来るわけがないし」
男「…実は昨日可愛い女の子に告白されて」
幼「」バッ
言った瞬間、いや言い終わらない内に幼がすごい勢いで顔を上げた
幼「」ギロリ
そして強く睨み付けられる
男「い、いや、すいません。嘘です」
幼「…そうか」
また無表情で読書に戻る幼
男「なんなん…」
136:

男「お前っていつも同じ格好してるよな」
幼「いつも違う服だよ。ちゃんと毎日洗濯してるから」
男「違う、そうじゃない。いつもパーカーだからさ、たまには違う格好してみなよ。>>130も言ってることだし、黒ワンピなんてどうよ?」
幼「やだよ。パーカーはボクのトレードマークだもの」
…残念、黒ワンピ姿の幼も見てみたかったのに…
137:
学校、昼休み、男の教室
幼「男ー、遊びにきてやったぞ」
友「お、姐御じゃん。最近よく来るね」
幼「最近家に行っても忙しいって追い返されるんだよ…だからせめて学校で」
友「あー、あいつ何かに夢中になると他全部見失うからなぁ。目に入らなくなるんだよ」
幼「うむ…寂しい」
友「…」
幼「…で、男は?」
友「…すまん、今もあいつは忙しくてここにはいない」
幼「…そうか」
友「…うん、この時期生徒会はすごく忙しいからな」
幼「…待ってる。終わって帰ってくるまで」
友「あー、うん、やめておいたほうがいいかな」
幼「何故?」
友「姐御のクラスには生徒会に入っている奴いないの?」
幼「うん」
友「じゃあ知らないのも無理はないか。この時期生徒会は忙しすぎて授業始まって5分ぐらい経つまで戻って来れないんだよ」
幼「」
友「だから待ってても会えない可能性の方が…」
幼「いや、いい。それでも、せめて昼休みが終わるまで待っていたい…」
友(健気な良い子じゃないか。俺はあんたが羨ましいぜ大将)
友「じゃあ待ってる間トランプでもしよーぜ」
幼「…本読んでる」
友「あ、そう」
友(うがー、俺も暇なんだよー)
138:
昼休み後、幼の教室
幼「女、起きて…るわけないか」
女「寝てるよ〜」グー
幼「返事してるじゃないか」
女「あたしほどのプロになると寝ながら喋れるんだよ〜」スー
幼「それ、寝てるっていうのか?」
139:
女「で、会えたの〜?」
幼「…会えなかった。また生徒会か、この際潰してしまいたい」
女「物騒だね〜」
幼「はぁ…家が隣同士なのに一週間も会えてないなんて」
女「まさかいつもくーるな幼ちゃんにも彼氏くんに会えなくて落ち込むなんて可愛い一面があるなんて思わなかったよ〜」
幼「彼氏じゃないからな…あと会えなくて落ち込んでいるんじゃない。暇すぎて落ち込んでいるんだよ」
女「素直じゃないな〜」
幼「うるさい…はぁ」
女「どうしても会いたいなら家に乗り込んじゃえ〜」
幼「………」
141:
土曜日、男の家
男「…」カキカキ←書類製作中
「男、遊びに来てやったぞ」
幼の声がしたが完全に集中している男には届かなかった
男「…」カキカキ
幼「ほぅ、ボクを無視するか」
※集中のしすぎで聞こえてないだけです
幼「…ならこれの出番だな」ス
いつもお世話になっているピッキングツールである
ガチャガチャ、カチャリ
幼「5秒、新記録更新だ。お邪魔します…本気でな」
そう、本気で邪魔をしにきた。文字通り
142:
男「…」カキカキ
いたいた。いつもの部屋でコタツに入りながら何か書いている
生徒会で必要な書類か何かだろう。まぁボクには関係ないことだけどな
幼「男、遊べ」
男「…」カキカキ
幼「男…?」
男「…」カキカキ
幼「む、男?お、と、こ!」
男「…」カキカキ
幼「無視するなぁ!」
男「わっ、いたのかお前!!」
143:
幼「いたのか、だと…?」
男(まずい、これはあかん…)
幼「ボクがどんな思いでこの一週間ちょっと過ごしてきたか…」
男「ごめん、ごめん!悪かったから、俺が悪かったから!!」
幼「…反省してる?」
男「反省してます!してますから!!」
幼「本当に?」
男「うん!当たり前!勿論!!」
幼「…分かった。許す」
男「…ふぅ」
幼「…」
男「幼…?」
幼が俺の隣に座る
幼「…もう少し、だけ、くっついても…いいかな?」
男「お、おう…」
幼が少しだけ、本当に少しだけ、身を寄せてくる
144:
男「…」ドキドキ
幼「…」
男「…」ドキドキ
幼「…」
ちょっとだけでも寄りかかってくれて嬉しすぎるなぁ。でもちょっと緊張する…
ってか書類…
男「なぁ、幼」ドキドキ
幼「…」
男「…俺、大事な書類書いてるんだけどなぁ」アハハ
幼「ボクとどっちが大事なの…?」
男「それ、彼女のセリフ」
幼「もちろん君の彼女になった覚えはないけどね」
男「じゃあ今なれば」
幼「冗談でしょ?」フッ
男「また鼻で笑われた!」
145:
男「はぁ、しょうがないな…何する?」
幼「何も」
男「何も…?」
幼「いつも通り、いつも通りこうしてゆったりと喋っていたい」
男「…そうだな。…いつも忙しいし、たまにはいいか」
146:
月曜日
会長「なんだ!全然書類書けてないじゃないか!!」
男「すいませんすいません!!」ペコペコ
結局土日共に集中出来なかったよ\(^o^)/
149:
なんか、俺の幼馴染に似てるな…
ああ、いや本当なんだ。本当に幼馴染はいるんだ。
ただ、ちょっと画面から出てくるのが恐いって言ってるシャイな子なんだ。
くそー、幼馴染かわいいじゃねーか
156:
このスレのお陰でボクっ娘が好きになった
163:
2月14日、バレンタインデー(>>108)の続き、昼休み、男の教室
男「友がloveleaterの返事をしに屋上に行った…バレたらどうしよう」
幼「君のせいだからな、君がどうにかするしかないよ」
男「チョコを食ってアポロチョコ(少量)を代わりに置いたお前のせいだろ!俺は悪くねえ」
幼「き、気付いて止めることが出来なかった君のせいだよ!ボクは悪くない」
男「いや、お前のせいだから!」
きーんこーんかーんこーん
幼「あ、昼休み終了五分前のチャイムだ。じゃあボクは帰るよ、頑張ってね」
男「頑張ってって何!?押し付ける気満々!?」
164:
友「男ー」
ヤバい、廊下からあいつの声がする。逃げたい、何もかも投げ出して逃げ去りたい
友「男!言いたいことがある!!」
男「うわぁ!すいませんごめんなさい悪かったです全部俺のせいで幼は関係なく俺のせいですはい幼は微塵も関係ないです俺が全部悪いんですごめんなさい謝罪します何でもしますごめんなさいすいません許してくださいごめんなさいすいませんごめんなさいすいませんごめんなさいすいませんごm…」
友「…いきなり土下座と謝罪の嵐とかどうしたお前」
男「え、バレてない?そのことじゃないの?」
友「バレるとかなんのことだよ?…俺になんかしたのか?」
男「いや、何でもないです。忘れてください!」
友「お、おう?」
166:
友「それより聞いてくれよ、この男、友は、晴れて、彼女が出来ました!!」
男「」←唖然
友「どうしたよ大将、そんな餌を待つ鯉みたいに口パクして」
男「…マジ?」
友「マジもマジ、大マジよ!ついに俺にも桜満開春真っ盛りな時が来たってことよ」
ガッハハハと山賊のお頭みたいに笑う友、次からこいつのあだ名はお頭だな
男「…で、お相手は?」
こ、こいつのことだ、どうせそんなに可愛くないに決まっている
友「あぁ、お前に紹介しようと思って連れてきているんだ。入ってくれポニーちゃん」
ポニーちゃん?はて、どっかで聞いたことがあるような無いような…
ポニー「この度彼の恋人になりました。ポニーです///」
自分で言った『恋人』の単語に赤面しながら現れたその子は
…その子は
男「まさか、まさか…人気女子ランク第一位のポニーちゃん!?」
友「おう、可愛い女の子ランキング第一位のポニーちゃんだ!」
男「」←愕然
168:
なんてこった、まさかあのポニーちゃんだったとは
男女問わず学校内人気第一位、ポニーテールが世界一似合う女子としてギネス認定寸前まで行ったとまで噂された最強の可愛さを持つポニーテールっ娘
男「マジでポニーちゃんがお前の彼女…?」←呆然
友「はっはっは、俺は勝ち組だァ!!」
悔しいけど幼より可愛い、ちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおお
169:
放課後、幼の教室
女「幼ちゃん、この後彼氏くん迎えに行くんだよね〜?」
幼「うむ、今日は久しぶりに二人ともなんの用事もないからな」
女「いいなー、その後家でイチャイチャするんだろうなぁ」
幼「い、イチャイチャなんてするわけないだろう!だいたい、彼氏でもない///」
女「あははー、顔赤いよ?」
「幼ーいるかぁー?」
教室の外から声がする
幼「え?この声は、男!?」
女「件の彼氏くん?わ〜い、初めて会えるね〜」
幼「わわわ、何であいつがここに来てるんだよっ」
女「おぉ〜、さっきまで赤くなっていた顔がいつものく〜るな顔に戻ったね〜」
幼「うむ…あいつにこんなみっともない顔を見せるわけにはいかないよ」
モブ「パーカーさん、他クラスの男子が来てるわよ!」
女「可愛いと思うんだけどな〜照れて赤くなっている幼ちゃんも」
幼「うるさいよ…うむ!今行く」
171:
幼「まったく、わざわざここまで来て何だ?」
男「あぁ、一緒に帰ろうぜ」
幼「?もともとそのつもりだが」
男「実はな、友に彼女ができた。学校一の美少女が」
幼「…ドンマイ、とでも言えばいいのか?」
男「あいつに先を越されたなんて悔しいんだ!」
幼「君じゃ無理もないよ」
男「幼!」
幼「何?」
男「俺はお前が大好きだ!!!」←超大声
幼「な、な///」
172:
モブ1「なになにー、まさかあれが件のパーカーちゃんの彼氏?」
モブ2「あ、けっこう好みかも。うらやましいなぁ」
モブ3「えー?きもくなーい?でも大声で叫ぶ度胸は買ってあげるわ」
男「何よりも大好きだ幼!今!ここで!付き合うって!言え!」
幼「あ、あぁ」
男「おっしゃあああああああ」
幼(し、しまった。真剣すぎる男を見てたら無意識に頷いてしまった)
皆『おめでとう!幸せになれよ』パチパチ
幼(しかも皆拍手してるし、これ、後戻りできない予感)
幼(でもあいつなら、嫌じゃないし、むしろうれs…って何を考えているんだボクは///)
男「幼…?」
幼「」バッ
幼(とっさにフードを被って隠したが少し赤くなりかけたの見られただろうか?)
幼「い、いいから早く帰ろう。ここは皆がうるさい…」
男「あぁ!俺の彼女」ニコ
幼(言うな!見るな!微笑むな!)
174:
帰り道
男「〜♪〜♪」
幼(口笛まで吹いて、そんなに嬉しいかね。嬉しいんだろうな)
幼(ま、いいか)
男「さて、彼氏彼女になったことだしまずはきs」
幼「しないよ」
男「むー」
幼「そんな捨てられた仔犬みたいな目で見るな、ダメだ」
男「えー」
幼「今までと変わらないし変えないよ。早く暖かいコタツでまったりしよう」
176:
男の家、コタツ
幼「やっぱり冬はコタツでミカンだね」アムアム
男「そうだね、ところでこの部屋寒くない?」
幼「…そうだな、少し」
男「じゃあ俺が暖めてやんよ、後ろから抱きしめて俺の体温で…」
幼「くんな!」
179:
男「デートしない?」
幼「しない」
男「でーt」
幼「するわけない」
男「でー」
幼「するわけ無いだろキモイ」
男「キモイ!?」
幼「でも…でも、そうだな…友達同士で遊びに行く程度なら…いいよ」
男「マジで!?やったぁ!」
幼「あ、ついでに服も買いに行きたいかな」
男「もちろん付き合うぜ」
180:
幼「次の土曜日だね、いつ集合にしようか」
男「そうだな、まず場所は」
幼「場所?家が隣なんだしどちらかの家でいいのでは?」
男「ダメだ。こういうのは待ち時間も楽しみなんだから、デートは待っている時も楽しみなんだよ!」
幼「だから、デートでは無いと…」
男「デート、デート!」
幼「だからデートでは…って聞いてないな」
男(ふふふ、早く行って「ごめん待った?」「いいや、まだ着いたばかりだぜ」とかやってみたいのだ!)
181:
(男曰く)デート当日
男「ふふふ、今は集合時間30分前なのだ。『ごめん待った?』『いや、今来たばかりさ』のやり取りをする準備は万全だ」
幼「おや男、早かったな」
男「…あれ、いる?」
幼「何だ?」
男「…ごめん待った?」
幼「いや、今来たばかりさ」
くっそぉ!確かに望み通り出来たけど、出来たけど逆なんだよぉおおおおぉぉぉ
幼(良かった、楽しみすぎて早く来すぎたのは男もいっしょだったのか…ボクはもう一時間前からいたけど)
男「…行こうか」
幼「うむ」
183:
幼「男、手が寒い。暖めて」つ
男「そうか?今日はそんな寒くないだろ、お前だって春物着てるし」
幼「いいから」
男「いや、まだ太陽上がりきってないし今日は暖かいぞ」
幼「鈍すぎるよ」ギュ
男「!?」
まさかの!?まさかの、幼のほうから手を繋いできた…しかも恋人つなぎ
幼「…手だけは冷たいからね」
190:
映画館
男「おばちゃん、この映画二枚」
おばちゃん「カップル割引というものがあr」
幼「いらない、ボクとこいつはカップルじゃないし」
男「ちょ、待っ」
おばちゃん「はいよ、一人1200円ね」
男「」OTL
191:
男「何故否定した…」
幼「いやごめん、つい…」
男「俺は…俺は」
幼「男?」
男「俺は今月金欠なんだ!!」
幼「あ、そっち?」
男「いや、カップルを否定したことについても色々言いたい」
幼「だからごめんと…」
男「まぁいいさ、俺とお前はカップル。おk?」
幼「…ボクは勢いで了解してしまっただけなんだけどな」
男「………嫌、だったか?」
幼「…ふぅ、そんなわけないだろ?」ニコ
…あれ?今、あれ?いや、でも確かに、あれ?
男「今、笑った?一瞬だけど」
幼「…何だよ?」
男「いや、珍しいこともあるもんだな。と」
幼「…君はボクがいつも仏頂面で絶対に笑わないとでも思っているのかい?」ムス
男「うん」
幼「…バカ」ゲシッ
男「いたっ、何故蹴るんだよ!」
幼「ふんっ」プイッ
男「?、??」
192:
幼「ところで今更なんだけどさ」
男「ん?何?」
幼「この映画、死ぬほど怖いって噂のホラー映画なんだけど君は大丈夫なのかい?」
男「へ?彼女と見るには最適のほのぼの純愛ストーリーって聞いたけど」
幼「誰から?」
男「同じクラスのゲス男くんから」
幼「それ、信用しちゃダメな奴じゃん」
男「ま、マジかよ…俺騙されてたの?」
幼「それに、これタイトルでわかるだろうに…絶対ホラーじゃん」
「恐怖の絶界病院、狂気の一週間」
男「…ナースとの恋愛を描いた物かも!」
幼「恐怖とか狂気とかタイトルに入っている純愛ストーリーってどんなだ」
193:
男「…お、俺、この券返品してくる!」ダッ
返品するべく走り出す。映画の券って返品できるか知らないけどやってみよう、じゃないと俺がもたない
幼「ちょっと待った」グイ
男「ぐえっ」
首根っこを引っ掴まれる
幼「面白いからこのまま見に行こう」
男「嫌だぁ!お前だって知ってんだろ!俺は怖いものが大の苦手なんだ!!」
幼「知ってるよ、だからやるんじゃん」
男「ぎゃー、引っ張らないで!俺だけ外で待ってるから!!助けてー」
幼「見る前から悲鳴上げるな、デートに誘っておいて一人だけで映画見せるつもりか君は」
男「ホラーじゃなければ喜んで一緒に観るよ!でもホラーだけは勘弁して!!お願いだから!!!」
幼「わがままを言うな、ここまで来た以上死ぬ時まで一緒だ」
男「死ぬの!?この映画見たら死ぬの!?」
幼「死ぬ、自殺志願者以外見に来るのお断りって謳い文句すらある」
男「嫌だー死にたくねー見たくねーこえー」
幼「い い か ら」グイグイ
194:
映画館、シアター13
男「…来てしまった。入ってしまった。座ってしまった」ガクガクブルブル
幼「…情けない」
男「だって怖いものは怖いんだよ!?」
幼「ボクの彼氏を名乗るならもっと堂々としていろ。ほら、始まるぞ」
男「うぅ…」ブルブル
幼(まったく、普通なら怖がる女を安心させるのが男の役割だろうに…)
195:
映画「きゃー」
男「〜っ!!!!」
幼(声にならない悲鳴を上げてる…)
映画「ぎゃー」
男「〜っ!?!?」
映画「いやー」
男「〜!!」
幼(泣いてる…本当に情けない)
幼「…」ギュ
男「〜…?、幼?」
声にならない叫び声を上げてたら隣に座っている幼がそっと、でも力強く手を握ってくれた
幼「…これで少しは恐怖も和らぐか?」ヒソヒソ
男「う、うん」
幼(まったく、本来なら真逆だろうに…)
196:
見終わったあと
男「…怖かった、でも死んでない。良かった」
幼(結局最後まで叫びっぱなしだった。出る時他の観客に白い目で見られたし…)
男「も、もう怖いのは勘弁だぞ!絶対にもう怖いのは見ないからな!!」
幼(でも面白かったし、今度は日本一怖いお化け屋敷にでも連れ込んでみるかな)
男「お、幼?…悪いこと考えている顔してる…」
幼「ふふっ、なんでもないよ」
男(笑った!?ヤバイ、こいつまた怖いもの見せる気だ…)
200:
デート場所その?水族館
男「ここの水族館大好きなんだよー、怖いもの見た後はここで癒されていこう」
幼「そう言えば君は魚が好きだったな。食いしん坊め」
男「違うよ!食べるって意味じゃないよ!可愛いじゃん魚。あ、もちろん幼の方が可愛いけどな!!」キラッ
幼「ふぅん」
男「ふぅんって、それだけかよ?」
幼「ボクが今更可愛いって言われただけで動揺するとでも?」
男「…だよねー」
男(くそ、真っ赤になっている幼が見たい)
男(いきなり抱きしめてみれば真っ赤になるだろうか?)
幼「あ、こんな場所で抱きしめようとしたら絶交だから」
男「バレてる!?」
幼「君の思考は読みやすいんだってば、幼馴染をなめないでよ?」
男(ちっくしょー)
201:
男「見ろよあのマヌケ面、友そっくりだ」
目の前の水槽を泳ぐ魚を指差して言う
幼「うむ、それを言うならこの魚は君そっくりだ。中々良い顔をしている」
男「どれどれ?そう言うからにはさぞイケメンな魚…」
ちょーちんあんこー
男「…え?」
幼「ほら、この提灯鮟鱇だ」
ちょ〜ちんあんこう<ども、イケメン魚です
男「…どこが似てるって?」
幼「ほら、このキモ怖い顔なんてそっくりだ」
男「誰がキモ怖い顔だ!よく見ろ、むしろカッコいい顔だろ、爽やか系イケメンな顔だろ!!」グイッ
幼「わわ、顔を必要以上に近づけるな!」ドン
突き飛ばされた…泣きそう
幼「…///」パサッ
しかもフードで顔まで隠された…
202:
蟹の水槽
男「でっけーな。それにしてもこの珍妙な形、さながらエイリアンだな」
幼「もし人間と同じサイズになって上陸してきて襲ってきたらどうする?」
男「泣いて逃げる自信があるわ」
幼「そうだな、ボクも君を身代わりに差し出して逃げ出す自信があるよ」
男「酷い!!」
アナウンス「間もなく鯱と鯆のショーが始まりますよ」
幼「ほら、ショーが始まるよ。早く行こう」
男「おい、引っ張るなよ」
203:
ショー
男「すげー、超飛んでるよ!」
幼「…」
男「ショーの最中だぜ?本読むのやめなよ」
幼「…飽きたよ」
男「そうか?じゃあもう帰るか?」
幼「ん」コクン
204:
男「…あ、そういえば服も買いに行きたいんだったな?」
幼「…忘れられていたかと思ってたよ」
男「はっはっは、お前の頼みを忘れるわけがないじゃないじゃないか」
男(ごめんなさい。忘れてました)
205:
服屋
幼「男、このパーカー、似合うだろうか?」
男「うん、かなり似合うよ」
幼「じゃあこっちは?」
男「あぁ、すごい似合うよ。可愛い」
幼「ではこれは?」
男「うん、すっげー似合ってる」
幼「…男、適当に言ってないか?」
男「違う、全然違う!本当に似合ってる。お前は何着ても可愛いし」
幼「何着ても?」ピク
男(あ、何か地雷踏んだっぽい…)
幼「それは何だ?君はボクは何を着ても同じだと言うのか?」
男「いや、そうじゃなくてお前は可愛いから何を着ても似合うってことでな…」
幼「つまり何を着ても同じということだろ?」
男「いや、違うから!」
幼「ふんっ」プイッ
男(うわー女ってめんどくせー!)
207:
その後、十分以上可愛いとか素敵とか大好きとか散々言ってなんとかご機嫌取りが出来た
…女ってめんどくさい
幼「男、こっちとこっち、どっちが似合うかな?」
男「…こっちのほうが可愛いく見えるな」
幼「それは何だ?これを着なければ可愛く見えないというこてか?」
男「えー」
幼「冗談だよ。ふふっ、こっちのほうが可愛く見える…か」
心なしかどこか楽しそうな幼だった
208:
結局幼は全部買った
どっちがいいかとか聞いてきたパーカーもどっちとも買ってた…だったら聞くなし
男「何で俺が全部持つ羽目になってんだよ…重い」
幼「女に重い荷物を持たせる彼氏がどこにいるんだ。文句言わずに早く運びなよ」
あれ?付き合う宣言してから俺のほうが不利になってね?
幼に「彼氏」って言葉をうまく餌として使われてる気がする…
幼「ほらほら、ボクの家までもう少しだよ」
楽しそーですね、いつもの無表情だけど雰囲気が楽しんでますね!
209:
幼の家
幼「ようやく着いたね、男お疲れ」
男「お邪魔します」
幼「いいよ言わなくて。どうせ今日も遅くなるまで父も母も帰って来ないさ」
男「そうだったな、お前もこんな広い家に一人じゃ大変だよな」
幼「…男、今日は、いや今日も、君の家に行ってもいいかな?ボクは…やっぱり寂しい」
男「あぁ」
210:
男の家、コタツ
幼「…大好き、だよ」
男「え?」
幼「いや、今ボクの読んでるこの本の話だよ」
男「あ、そう…」
幼「今日はミカン無いの?」
男「あぁ、忘れてた。今持ってくるよ」
幼「うん、やはりコタツにはミカンだな」
211:
朝、学校、男の教室
友「おはよう大将!」
男「よう、今日はやけにテンションが高いな」
友「この世の春が来たからな、そりゃあテンションも高くなるってものさ」
男「あ、そう」
友「聞いてくれ皆の衆!なんと今日、ポニーちゃんが家に来てくれることになったんだ!!しかも俺の両親は明後日までいないぜひゃっはー」
皆『!?』
男「そ、そうか」
友「さし当たって、女とお部屋デートする際に気をつけることってあるか?」
男「…んー、特に思いつかないなぁ」
モテ男「ならば僕に任せたまえ、良い案を授けてやろう」
皆『も、モテ・モテ男だ!!イケメンランキング第一位、付き合いたい男子男女問わず第一位の超美少年。超遊んでる世界一のプレイボーイが降臨なさったぞ!!』ザワザワ
モテ男「僕のアドバイスに従えば進展も間違え無しだろう」メガネ、クイッ
212:
友「ど、どうすればいいんだ?」
モテ男「部屋に招いた瞬間」
友「ま、招いた瞬間?」ゴクリ
モテ男「ボディタッチだ!」
友「ボディタッチなのか!!」
モテ男「そして体中を撫でながら耳元で『ポニーちゃんってエロい体してるよね』ってハァハァしながら言うんだ」
友「おぉ!!」
モテ男「そして胸を揉め!」
友「胸だな、分かった!!」
モテ男「そうすれば確実に進展するだろう!」
友「サンキュー!やってやるぜー!!」
皆(こいつ、馬鹿だ。ホームラン級の大馬鹿だ)
男「…お前ってそんなに鬼畜なキャラだったか?」
モテ男「ふふふ、確かに下手したら破局して分かれることになるだろうな。というか」
モテ男「破 局 し て し ま え ば い い ん だ」
男「…お前は友に一体何の恨みがあるっていうんだ」
213:
モテ男「ポニーちゃんは俺のハーレムに加えるって決めていたのに!」
男「なんだ、ただの嫉妬か」フゥ
モテ男「うるせぇ!お前に分かるか、自分より下位の存在に好きな子を奪われる気持ちが!!」
男「知るか」
214:
次の日
友「ポニーちゃんと初夜をすごしたぜい」ブイッ
皆『』ポカーン
モブ1「てめぇモテ男ゴラ!どういうことだこれは!!」
モテ男「いや、まさかポニーちゃんがそんなビッチだとはさしもの僕も思わなかった…」ゴニョゴニョ
モブ's『ふざけんな!俺たちの最後の希望になんてことしてくれてんだこのやろー』ドカバスドコ
モテ男「ギニャー」
男「とりあえず、友におめでとうだ」
友「サンキューだぜ大将!」
友、ハッピーエンド
232:
男「突然だけどモテ男、お前に手紙が来ている」
モテ男「手紙?」
男「『お邪魔です。存在消せ』『即刻地球上から排除殲滅抹殺すべき』とのことで」
モテ男「は?」
男「うむ、読者からの頼みだしな」
モテ男「…いったい何が始まるんです?」
男「処刑だ」
モテ男「」
男「さて、ギロチン、電気椅子、ファラリスの雄牛、選ぶがいい」
モテ男「ちょっと待て、一番最後はダメだ!いや、全部ダメだけど、最後だけは絶対ダメだ!!」
男「分かった、最後だな。ついでに当分の登場も禁ずる」
モテ男「いや、いや、いやあああああああああああああああ」
ン゙モ゙オ゙ォ゙ォ゙ー
233:
男「友、お前にも手紙が来ている」
友「マジで?俺も人気になったものだぜ、がっはっは!」
男「『初夜過ごした自慢とかキモい…』『お邪魔です。存在消せ』とのことで」
友「」
男「さて、お前にも三つの処刑道具から選んでもらおう」
友「よし、電気椅子だ」
男「ふふん、潔いな」
友「よっしゃ来い!」

友「処刑器具って割には電気マッサージぐらいのものだったな、軽い軽い」ガッハッハ
男「ば、化け物だ…」
238:
男の家、布団
男「…風邪ひいた」ゼーハー
ヘックションッ!
男「苦しい…退屈だし」
男「退屈…退屈なんだよなぁ」
男「幼ぁ…は、図書委員か。…どの道めんどくさがり屋のあいつがわざわざお見舞いに来てくれることはないだろうしなぁ」
男「一人暮らしの辛いところだな、寂しい…退屈…この二つに限る」
ピーンポーン
男「はぁーい…何だろ、konozamaで注文した漫画の累々かな」
幼「やぁ、お見舞いに来てやったぞ」
男「…………………おおぉぉおおおぉおおぉおぉおお!!」
いやっほぉ!神様が願いを叶えてくれたぜ
240:
外、インターホン前
幼「…寝てるのか?せっかく来てやったのだが、帰るか」
「起きてる!起きてるから!帰るなあぁっぁぁっぁあああ!!」
ドタドタ、バタッ、ドンガラガッシャン!
幼「すごい音がする…」
幼「絶対急いで三階から降りてこようとして転げ落ちたな…」
幼「あいつは昔っから急いでいると転ぶ癖があるからな」
幼「一度ボクも巻き込まれたことがあったな、懐かしい」
男「はぁはぁ、わざわざ…来てくれて、ありがとう」
幼「全身痣だらけになって出てきた…」
243:
寝室、布団
男「実のところ今はそんなに具合悪くないんだよ。念のために安静に寝ているだけだ」
幼「うん、確かにそれほど体調が悪そうでもないな。心配して損した」
男「酷い言いようだ…俺がものすごく体調悪かったら満足だとでも言うのか?」
幼「手足失って芋虫状態だったならば看病のしがいもあったのだけどね」
男「それ病気じゃない、何かすごい事件の後だろ!何があったし」
幼「手足の指を切り落とされて、ノコギリで少しづつ四肢を…」
男「いい!それ以上はもういい!ってか病人には刺激が強すぎる!!」
幼「さっき具合悪くないと言っていたではないか」
何故か楽しそうな幼馴染である
244:
男「ってかお前今日委員会だろ?まだ時間的に学校だと思ったが?」
幼「うん。確かに今日はボクの楽しみである図書委員の日だ」
男「お前本が最大の友達だもんな」
幼「まぁね。君なんかよりずっと良い友人だよ」
男「酷い、俺本以下!?」
幼「だって君は友人では無くボクの彼氏だろう?」
男「…」
お、怒れない
245:
幼「悪く言えば今日はサボってきたんだよ」
男「それまた何で」
幼「君のためだよ。どうせ暇していたんだろう?」
男「まさかお前が俺のためだけに大好きな図書委員会を休んで来るなんて、感激だぜ」
幼「まぁね。…一応、君の彼女なわけ、だし」
248:
男「…まってろ、今お茶の一つでも持ってくる」
幼「いや、良い。こんな時ぐらい君に煩わせるつもりはないよ」
男「そうか、すまんな」

幼「ところでこんなものを買ってきたんだが」
男「おぉ、林檎か」
幼「うむ、病気と言ったら林檎だろう?」
男「ヤバイ、いつもの態度を見てるとすごいデレてるように見える。嬉しすぎて泣けてくる…これが劇場版ジャイアンの原理か…」
幼「おい、どういう意味だそれは」
249:
男「早く、早く林檎を」
幼「うむ、ちょっと待ってろ」シャリシャリ
男「林檎♪林檎♪」
幼「はい、がぶりと」
男「おぉー」
ガブリ
男「がぶり?」
幼「…やはりあの店の果物は美味しいな」シャリシャリ
男「」
250:
男「く、食うのお前かよおおぉぉおお」orz
幼「君なんかのために買ってくるなんてありえないよ」
男「劇場版ジャイアンも綺麗なジャイアンもなかったんや…」
幼「まぁ冗談だよ。ほら出来上がりだ」
男「…何この中途半端な剥き方」
幼「君はウサギ林檎を知らないのか?」
男「どこがうさg」
幼「ウ サ ギ」
男「分かった、分かったから…お前って昔から工作だけは不器用なんだよなぁ」
幼「そんなこと言うとこれあげないよ?」
男「い、いや…人間完璧にはなれないんだし、うん、人間一つぐらい欠点があったほうが魅力的だよ?」
幼「魅力的って言い方はあんまり好きじゃない」
男「じゃあ………う〜ん?」
幼「悩むな!」
男「じゃあなんだよ」
幼「………………可愛い」ボソッ
男「…お前は可愛いよ」ニコッ
幼「うむ、それでいい」
男「なんなん…」
251:
男「で、そのウサギ(仮)リンゴ、くれるんだろ?早くくれよ」
幼「あーん」
男「は?」
幼「あーん」
男「あ、あーん」
口を開く
幼「ほら」
男「!?」パクリ
モグモグ、シャリシャリ
幼「もう一つ食べるか?」
男「うん」シャリシャリ
ヤバイ、幼がキャラ崩壊してやがる。…何があったし
253:
幼「なんだか看病するって楽しいな」
男「…言っておくが看病するってことは俺を好きにしていいってことじゃないからな?」
幼「分かっているよ。ところでここにジュースミキサーがある」
男「どっから出した」
幼「これで果汁100%リンゴジュースを作った」
男「いつの間に」
幼「ちょっと時を止めてね」
男「ほんとお前何なんだよ」
幼「ほら、ボクが飲ませてあげるよ。君は横になっていなよ」
男「流石に飲み物は自分で飲む」ヒョイ
無理やり奪って飲む
幼「…むぅ」
254:
男「何だ春だからか…って納得いくかよ!!」
幼「男?」
男「いや、忘れてくれ」
幼「?」
ギーンゴーン
幼「ん?もうこんな時間か…」
男「あぁ、夕飯の時間だな…体調もよくなってきたし」
幼「いぃ、たまにはボクがつくる」
男「…再び感動の波が」
幼「まぁ病人はそうやって大人しくしていたまえ」
そう言いながら台所へ向かう幼、欲を言えば笑顔も見せてくれないかなー春だし
256:
幼「出来たぞ」
男「こんな大量のフルコースを30秒で…お前実は魔法使いだろ」
幼「魔法じゃない。クロックアップしただけだ」
男「仮面ライダーかよ!」
幼「それはいいから早く食べなよ」
男「あぁ…」
こいつのことだからなんか仕組まれててもおかしくないけど…
男「…美味い!!」
幼「当たり前だ。なんたってこのボクが作ったんだからな、君が好きな味付けを考慮してね」
何だ今日のこいつは、頭でも打ったか?
ま、美味しいしいっか
257:
男「ごちそうさま」
幼「うむ、ちゃんと残さず食ったな」
男「なぁ、幼」
幼「ん?」
男「今日は色々とありがとな」
幼「なに、君の、その、彼女…として、やるべきことをしたまでだよ」
男「幼、今までシリアスなテンションであんまり言ってこなかったなと思ってさ。今一度言うわ」
幼「?」
男「俺は、本当にお前のことが大好きだ」
幼「…ぁぅ///」
男「で、返事は?」
幼「…嫌いじゃ、無いよ///」
男「それだけかよ?」
幼「…他に、何か望むか?///」
男「…いや、それよりお前顔赤くなってないか?」
幼「…ゆ、夕日のせいだよ。今日は、綺麗な夕日だ///」
男「あぁ、明日は晴れるな」ニヤニヤ
268:
男「ほ、今日はそんなに寒くないな…もう春本番かな」
男「んー、今度幼を花見にでも誘おうかな、桜前線も近づいてきているし」
男「とうぜん二人っきりでな!」グッ
男「うん、そんなことを言っている間に幼が来るかと思ったけど来ないな…もう学校に行く時間だっていうのに」
男「はぁ…たまには俺が迎えに言ってやるか」
幼の家前
男「かれしが迎えにきてやったぞー、一緒に学校行こうぜ!」
男「のっくしても反応がない…」
男「じょうだんをどんなに言おうといつも俺を待っていてくれた幼はどこに行ってしまったんだ…」
男「もう先に行ってしまったんだろうな…」
男「ちぇ、俺も行くか」
273:
学校、幼のクラス
男「幼、いるかー?」
女「あ〜、幼ちゃんの彼氏くんだぁ〜」
男「幼いねえの?家に行ってもいなかったんだが…」
女「風邪ひいたみたいで休みらしいよ〜」
男「げっ、俺を見舞いに来たせいか…」
女「じゃあお見舞い返しに行くべきだね〜」
男「でも、俺に教えないってことは来て欲しくないってことだよなぁ…ハァ」
女「女っていう生き物は弱っている姿を好きな人に見られたくないものなんだよ〜」
男「好きな人…」
女「行くしかないよね〜、行くしかないよね〜大事なことだから二回言ったよ〜」
男「それは何だ?行けということか?」
女「もちろんだよ〜いつも強気な幼ちゃんの弱っている姿…写メヨロシクね〜」
男「おう!任せておけ!」
女「ふふふ〜じゃあ私のアドレス教えるね〜写メ絶対撮ってきてね〜」
クラスを超えた友情が芽生えた瞬間であった
274:
男のクラス
男「友よ」
友「なんだ男、俺の惚気話を聞きに来たのか?」
男「違う」
友「またまたー、本当は聞きたいくせに〜」
男「お前が喋りたいだけだろが!!」
友「昨日は中々熱く…」
   ユゴス
男「黙らないと冥王星辺りまで吹っ飛ばすぞ、脳みそ缶詰にされたくなかったら黙っとけ」
友「」
275:
男「前回の電気椅子は失敗だったし今回の処刑器具は物理でいこうと思う」
友「物理?」
       ギロチン
男「今回紹介するのはこちら、斬首台だ!」
友「まぁ、美しく機能的なデザインなのね」
男「そのとおり、これであなたの家でお手頃処刑が出来ます!SA☆TU☆GA☆Iの手間が省けるよやったねたえちゃん」
友「まぁ素敵、でもお高いんでしょ?」
男「ご心配なく、お値段はたったの39,800,000,000,000、さんきゅっぱです!」
友「なんてこと!お買い得だわ!」
男「今なら送料は我々『ジャパネット歯型』が全額持ちます」
友「今ならもう一つおまけしてこのお値段!お電話はこちら!」
男「と、ノリに乗ってきたところで早処刑させてもらおう」
友「げ、いつの間にセットされている!?」
男「死ねえええええええ」
友「いぎゃああああああ」
ガシャン

男「ギ、ギロチンの刃のほうが割れた…」
友「ひゃっほい無傷!」
男「しかもあっちはかすり傷一つついてない。ば、化け物だ…」
280:
幼の家、前
男「…どうせなら脅かしたいな」

男「良し、いつもあいつも無断侵入してくるし俺もやり返してやろう」
男「タラリラッタラー、ピッキング道具一式(スパイ御用達)」
男「ひっひっひ、まさか無理やり押し付けられる形で買ってしまったこれらが役に立つ日が来るとは思わなかったぜ」
ガチャガチャガチャとな
男「良し、開いたぜぇ」
今の俺はさぞ悪い顔をしているに違い無いな
男「どこにいるんだろうな、リビング…にはいねえな。とすると、寝室か」
282:
寝室前
男「微かだがドア越しに寝息が聞こえる。ここにいると見て間違い無いな」
ガチャ
扉を開けて入る
幼「ん〜っ」
男「なんかうなされてるなぁ…起こしてあげるべきだろうか?」
幼「ん〜、男ぉ」
男「!?」
ヤバイ、甘えるような、すがるような感じで名前を呼ばれた。可愛い!いや、むしろこれはきゃわいい!
男「か、可愛い」ボソッ
幼「ん、ん〜」
お、起きたか
幼「…」
男「おはよう」
幼「……」
幼「…、!?」
幼「え、お、おとっ、お、男!?な、なっ、なんで、なんでここに!?」
動揺してる動揺してる、可愛い。寝ぼけた感じのトロンとした瞳とか寝巻きとか焦った仕草とかいろいろ可愛い!
男「お前が風邪ひいてるって聞いて心配してな」
幼「し、心配、してくれたのは嬉しいが、ボクは今寝巻きなんだよ!///」
男「あれ、無防備な姿見られて恥ずかしいのか?赤くなってるが?」
幼「ね、熱のせいだよ!いいから出てってよ、着替えるから!!」
男「むしろ俺が着替えさせてやろううか?熱で辛いだろ?」
幼「大丈夫だから!いいから一旦部屋から出て!」
男「はっはっは、寝起きのお前もかわいいぞ」
幼「うるさい、出てけ!///」
押し出される。珍しいあいつの照れシーンだな
283:
…その後
幼「お待たせ、まったく…なんで来たんだか」
思ったとおりパーカー着て出てきた幼、もう焦った様子も真っ赤な顔もしてない
男「顔の色が元に戻ったが熱は下がったのか?」
幼「…下がったよ、何か?」
男「…髪は解かさなくていいのか?寝ぐせついてんぞ」
幼「…洗面所行ってくる///」
男「どうした?また熱が上がったか?」
幼「…///」パサッ
無言でパーカーをかぶる幼
289:
ピッキングば常識だったのか…
290:
>>289
男「あいつの中では常識なんだな、今度鍵変えるか」
幼「変えても無駄だよ」
男「なんでいつも無断侵入なんだよ、プライバシーも何もあったもんじゃねえよ」
幼「君とボクの間にそんなもの必要ある?」
男「あるわ!『親しき仲にも礼儀あり』って言葉を知らねえのか!?」
幼「『親しき仲には横暴効く』なら知ってるよ」
男「ねえよそんな言葉!ってかそれが横暴だわ!!」
幼「ボクの彼氏ならそんな細かいこと気にするなよ」
男「うっ…やっぱりお前の彼氏になってから俺の方が不利になっている気がする…」
幼「なに、気のせいだ」
男「き、気のせいなのか…」
291:
男「そうだ、お見舞いに林檎と蜜柑を持ってきたんだがどっちがいい?」
幼「…みかん」
男「お前は蜜柑の方が好きだもんな、ほれっ」
幼「…」ムキムキ、パク、モグモグ
幼「おいしい」
292:
男「ところでなんか欲しいものあるか?」
幼「君の全財産」
男「誰がやるか!」
幼「じゃあ土地、一等地の」
男「俺の持ち金に期待寄せすぎだろ!んな金あるか!!」
幼「冗談だよ、悪いけど水持ってきて欲しい」
男「はい、水」
幼「ん、ありがと」コク、コク
293:
二人でゲーム中
幼「いけ、そこだ」
男「うーん、とりゃ!」
ティウンティウンティウン
男「えー」
幼「下手すぎないか?」
男「そんなことはない!ジャンプ!ロックバスター!ティウン!」ティウンティウンティウン
幼「壊滅的な下手さだな」
男「く、くそっ、もう一回!ジジイ土下座しろコラァ!!」
ティウンティウンティウン
男「ちっくしょー!まだまだー!!」
幼「それボクのゲーム、ボクのデータ」
男「ここまで来たら最後まで行ってやんよ!フライングブルーレット待てぇ!!」
幼「絶対最後まで何週間もかかるよ…早く返して」
男「嫌だ!ジジイに土下座させるまでやめない!!」
幼「せめて一ボス倒してから言え」
男「ムキー!エアーマンもウッドマンも倒せないいいぃぃいいいい」
幼「まずたどり着いてないじゃん」
男「あー、やめだやめ!俺にゃあ向いてない!!」ガァン
幼「わー、投げるな。ファミコンは今のゲーム機と違って壊れやすいんだ」
男「知るか!他のことしよう、そうしよう」
幼「何でそんなに君は短気なんだ」
295:
男「もうこんな時間か…」
幼「いくつゲーム出してその内いくつクリアしたんだ」
男「零だ!」
幼「…そういえば君は手先が器用なわりにゲームは苦手だったな。昔はよく教えたものだ」
男「ほっとけ…どうせだし飯作ってやろうか?」
幼「じゃあ頼むよ。あぁ、ボクも手伝おうか?」
男「いいよ、別に…病人は大人しくベッドで横になってろ」
幼「むぅ…そこまで言うなら任せるよ。不味かったら承知しないよ?」
男「任せとけ!食いしん坊が如何に自分の舌を満足させるか思考に思考を重ね合わせて作り出した料理人の最高峰に位置する至高の味を体験させてやるぜ!」
幼「前置き長いよ。いいから早く作って」
男「おう!楽しみにしてろよ」
幼「うん、期待しておく」
296:
男「あ、裸エプロンで作ろうか?」
幼「いらないよ!例え好きな人だったとしても男の裸エプロンなんて誰も得しないから」
男「そんなことねえさ」
幼「あるよ、気持ち悪い」
男「気持ち悪い!?」
幼「いいから早く作ってよ」
297:
男「お待たせー、けっこう待たせちまったか?」
幼「遅い、一分以上待たせないでよ」
男「この大量の料理を一分以内とか不可能だわ!」
幼「ハイパークロックアップすればいいじゃないか」
男「俺は仮面ライダーじゃねえんだぞ」
幼「大丈夫、君なら生身でも出来るよ」
男「出来るか!」
298:
男「ところでお前んちの材料で俺の分も作っちまったけどいいよな?」
幼「いいよ、君の手料理を食べれるなら安いものだ」
男「なんなら俺が食べさせてやろうか?ほら、あーんして」
幼「それは遠慮する」
男「そんなこと言わずに」
幼「いや、いらないから、全力で拒否するから」
男「ちぇ、つまんねえな」
幼「つまらないとかそういう問題じゃないよ」
299:
男「もう外は真っ暗だな…」
幼「帰るのか…?」
男「そうだな…時間が時間だし。お前も絶対看病してくれる人が必要な程具合悪くないだろ?」
幼「まぁ、看病は必要ない…けど」
男「なら俺は必要無いしな、帰るよ」
ガシッ
男「幼…?」
幼「…」
帰ろうとしたら幼が俺の服の裾を無言で掴んできた。逃がさないとでも言うように
男「どうしたよ?」
幼「…」
男「?」
幼「…」パサッ
幼「男、もうちょっと…ここに、いて…」
消え入りそうな声でそう言う幼、その顔はフードを被っていてよく見えなかった
300:
男「幼、お前の病気が完治したら海に行こう。いつか約束しただろう?お前が行きたがっていた海だ。そこで、二人で走り回ろう、綺麗な海を見よう」
幼「男…無駄に死亡フラグを形成するのはやめてくれないか?」
※結局幼の両親が帰ってくる直前まで幼の家にいることになったのであった
302:
次の日、朝、男の家
幼「おはよう男」
男「…なんで俺の目の前にお前の顔があるんだよ」
幼「君の目の前にいるからだよ」
男「またピッキングかよ!」
幼「変えても無駄だと言っただろ?」
男「…俺にプライバシーは無いのか?」
幼「いるかい?」
男「いるわ!」
幼「必要ないね」
男「誰か俺の家の周りにATフィールドを貼ってくれ…」
304:
男「ってか見たらまだこんな時間じゃねえかよ…学校行くまで優に二時間は残ってるぜ」
幼「じゃあ朝ごはん作る時間はあるね」
男「あぁ…まさかお前が作ってくれるのか?」
幼「そんなわけないじゃん。君が作るんだよ」
男「やっぱりか…」
幼「君の作るご飯は美味しいからね。ボクはハマったよ」
男「…まぁ作るけどさ」
幼「ありがとう、大好きだよ」
男「マジで!?」
幼「君の作る料理が」
男「あ、そう…」
305:
ある日、男の家
ピーンポーン
男「はいはーい、ってお前か」
幼「男大変だ!」
男「え、な、なんだそれ」
幼「朝起きたら狐耳と尻尾が生えていたんだ」ワサワサ
男「な、なんだってー(歓喜)」
306:
幼「あーあ、早く無くなんないかなぁ。この耳としっぽ」
男「無くすなんてもったいねえよ!すっげえ似合ってるし!可愛いし!!」
幼「そうか、可愛いか?」ワサワサ
男「ああ、すっごく!!」
幼「まぁただのケモ耳パーカーと付けしっぽなんだけどね」
男「」
308:
またある日、学校、図書委員会
委員長「パーカーちゃん、そこのダンボールの中身棚にしまったら今日は上がりでいいわよ」
幼「ん、終わってるよ」
委員長「あら、じゃあダンボール箱の前で何してるの?」
幼「完全読破を試みてる。あと3冊」
委員長「あの、分厚い書籍が27冊あったはず、なんだけど…」
幼「あと一冊」
委員長「え?」
幼「終わったよ」
委員長「えぇ?」
幼「じゃあお疲れ様、ボクは先に上がらせてもらうよ」
委員長「え、えぇ…」
幼「」スタスタ
委員長「あの量をほんの数分で…化け物ね」
309:
幼「無駄に時間かけちゃったな…まぁ読書は面白いし仕方ないな」
幼「男、待っていてくれてるかなぁ…」
「〜、〜〜」
教室から男の声が聞こえた
幼「あ、男の声だ。やっぱり教室で待っていてくれたんだ」
男「〜、ありがとう」
男は教室の中で誰かと会話しているようだった。
楽しそうに、嬉しそうに
女の子「はい、ずっとあなたのことが大好きだったんです」
女の子「〜てます」
ダダダっ
ダンっ
今、今走って教室から出て行った子…それに今の会話
切れ切れしか聞こえなかったけど、大事なところはほとんど聞いてしまった
まさか、まさか…
幼「告、白…」
頭の中が真っ白になった
312:
男「おう幼、図書委員会は終わったのか?」
幼が教室に入ってきた。でもなんか様子がおかしいぞ
幼「…男」
フードをかぶったまんま下を向いて、なんか負のオーラをまとっているかのような雰囲気を醸しながら少しずづ歩を進める幼
男「…幼?」
幼「男…」
幼「さっきの」
男「さっきの?」
幼「さっきの女、誰だ」
それは聞くというより、問い詰めるような口調だった
316:
男「えと、あの…困ったなぁ。あの子は」
幼「あの子は?」
男「えと、あの…質問?されて…いて」
幼「嘘だな」
男「いや、その…」
幼「嘘だろ!!君は、告白されていたね?」
男「」
317:
幼「何で隠した?」
男「いや、だってさ?知らないほうが…いいじゃん」
幼「何で」
男「ほら、俺が…告白、なんてされたって言ったら…お前、悲しむ…じゃん」
幼「悲しむ!?誰が!?」
男「だって…ほら、今も嫉妬…してるし」
幼「してない!」
男「いや、してる…し」
幼「し て な い!!」
男(幼怖い)ビクビク
318:
男「…分かったよ、自白するよ。告白受けました」
幼「…で?」
男「で?って?」
幼「どうするの?」
男「はい、丁重にお断りしてきます」
幼「ボクに隠そうとしたことは?」
男「ごめんなさい!!」
幼「誠意が足りない」
男「すいませんでした!!」
幼「土下座」
男「許してください!!」orz
幼「もう死ないって約束する?」
男「します!」
幼「浮気は絶対にしないって約束する?」
男「します!」
幼「君は何があってもボクのモノだって約束する?」
男「します!」
幼「何でも言う事聞く奴隷になるって約束する?」
男「しm…しねえよ!!」
幼「ちっ…」
319:
幼「で、言うことを聞いてくれるんだろ?」
男「断る権利をください」
幼「分かったあげよう」
男「じゃあ断る」
幼「拒否する」
男「権利くれたんじゃないの?」
幼「権利はあげたけどオーケーするなんて言ってない」
男「…無茶の無い程度にな」
幼「…デート、どっか連れてけ」パサッ
男「それだけでいいのか?」
幼「もちろん完全におごりね、君の」
男「それだけでいいならお安い御用だ!」
320:
幼「その前にあの女の子に断ってこい」
男「はい…」

男「すみませんが、俺はあなたとは付き合えません」
幼「丁寧語を打ち消して」
男「悪いけど俺は君とは付き合えない」
幼「もっと強く」
男「悪いがお前とは付き合えない!」
幼「ボクが君の彼女だということを知らしめて」
男「…俺には彼女がいるから」
幼「ボクが君の彼女だということを知らしめて」
男「俺には幼っていう怖い彼女がいるから」
幼「かわいい」
男「こいつ怖いんだよ…」
幼「か わ い い」
男「可愛い彼女がいるから付き合えない!」
女の子「は、はぁ…私も、なんかすいませんでした」
321:
………
男「はぁあ、せっかく俺を気持ち悪がらない女子がいたのに…絶対二度と近づいてきてくれないよ」
幼「それでいいよ」
男「お前って意外と独占欲強いのな…」
幼「…一度ボクの彼氏を名乗ったのなら君はボクのものだよ」
男「あくまで俺はお前の下なのな、所有物なのな…」
幼「それより上はありえないね」
男「えー…」
343:
男「幼♪」ギュ
幼「ひゃあ!?い、いきなり、な、なんだ///」
男「いやぁ、俺も男だし?いいじゃん後ろから抱きしめるぐらい」
幼「…まぁ、わ、悪くはない…かな///」
男「…」
幼「どさくさにまぎれて胸に手を伸ばすな!///」
男「ちっ、バレたか」
344:
別の日
幼「なぁ男?」
男「ん?何だ?」
幼「ボクは君の彼女になってから無駄にデレデレしすぎてないかな?」
男「いいんじゃね?むしろ普通のカップルならもっとイチャイチャしてもいいと思うよ。あと胸揉ませて」
幼「おい、最後何だ」
男「いや、男子高校生としての本音がポロリと」
幼「…断る」
男「それを断る」
幼「それを…って終わらないじゃないか」
345:
男「ってかお前は何を言いたいんだ?」
幼「うん、ここらでボクと君の関係をリセットしてみたいな。と」
男「え?」
幼「そうだな、このssの>>1ぐらいに戻ったらちょうどいいかな」
男「いや、待て待て待て!何がどうなってどうしてこうなった!?」
幼「いや、最近デレデレしすぎたからさ。一度距離があったあの頃に戻ってみようかなと」
男「いや、待て待て待て!俺はこのままがいいから!このままで満足だから!!」
幼「いやだ。はい、リセット」パン
男「いや、ちょっと待て!」
346:
男「…あれ?てっきりタイムスリップでもしたのかと」
幼「何言っているんだか。君じゃないんだからボクはそんなSFチックなことは出来ないよ」
男「俺もできないし!」
幼「うるさい、黙ってろ」
男「!?」
幼「うるさい、臭い、喋るな」
男「ちょっと待て、戻るどころか好感度がマイナス方面に極振りしてるぞ!」
幼「こんなもんだったろ?」
男「絶対違う!」
幼「小学校の頃まで戻ったから、ほら、あの頃のボクはツンデレだったじゃん?」
男「さっきと言っていたことが違う上に小学生時代のお前はツンデレとはかけ離れてたし」
幼「そうだったっけ?とりあえず死ね」
男「そんなキャラでもなかっただろ!」
幼「過去は忘れ去るものだよ。と、言うわけでもうやめるか」
男「お前ただ飽きただけだろ!」
幼「うん、思ったよりおもしろくなかった」
347:
また別の日
テレビ<シニサラセー、オンドゥルルラギッタンデスカー、ウェイ!
幼「なんか最近面白いテレビってないね」
男「アニメやドラマにしろ普通の番組にしろな…」
幼「男」
男「んー?」
幼「暇」
男「さっきジョジョ全巻貸したばっかじゃん」
幼「とっくに読み終わったよ」
男「ば、化け物だ…何十巻あると思ってんだよ」
348:
幼「もう一度言う」
幼「暇!」
男「そんなこと言われてもなぁ…少女漫画読む?」
幼「何でそんな物が君の家に大量にあるのかはともかく、ボクは少年漫画やサスペンスドラマや推理ものみたいなのが好きなんだよ。興味無い」
男「まぁまぁそう言わずに読んでみって。ほら、これ結構人気だし」
幼「いや、ボクはそのキラキラふわふわした画風があまり好きじゃないし…」
男「これなら今どきのアニメっぽい画風だからそんなに合わなくはないと思うよ?」
幼「でもなぁ…」
男「そう言わず、数巻だけでも」
幼「むぅ、そうまで言うならちょっとだけ」
349:
幼「…」←読書中
男「…」←ゲーム中
幼「…」
男「…幼?」
幼「…」
男「なんだかんだ言って結構はまってんじゃん」
幼「…」
男「声も聞こえないほどに熱中してら」
幼「…え」
男「?」
幼「え、いや、え?」
幼「そ、そんなこと…///」
男「…あぁ、最近の少女漫画って結構過激らしいからなぁ」
幼「〜///」プシュウウ
男「顔から湯気が!?」
衝撃!幼はウブだった?!
350:
数十分後
幼「…ボクはボクだ。うん」
男「記憶まで吹き飛びそうになるほどだったか」
幼「何のことかな?ボクは今日は何もなかったよ?」
男「何もなかったふうにリセットすんな!」
幼「いや、何もなかったから」
男「幼、恥ずかしいことじゃない。そうやって少女は大人になっていくんだよ」
幼「う、うるさい!いいから忘れろぉ!!///」
男(可愛い!)
351:
じゃあこれはどうだ?
男「俺はお前のことが大好きだよ」←幼の耳元で
幼「…///」
男(みるみる顔が赤くなっていくな、面白い)
幼「…こ、このくらいで動揺するボクじゃないよ///」
男「しっかり真っ赤にはなっているけどな」
幼「き、気のせいだよ///」
男「へー、気のせいかぁ」ニヤニヤ
幼「き、気のせいだよ。…いつまで抱きついている気?///」
男「今日中ずっとで」
幼「いい加減放してよ///」
352:
男「はいはい」
望み通り離れる
幼「あ…」
男「どうした?もっと抱きしめて欲しかったか?」
幼「い、いや…そ、そうじゃ、なくて、だな…えと、むぅ」
男「?」
353:
幼「き」
男「き?」
幼「き、君が抱きつきたいんだったら…抱きつけば、いいんじゃないかな…///」
男「幼?」
幼「…///」
男「可愛いなぁもう」ギュー
幼「お、おい、強くしすぎだ///」
男「お前がいいって言ったんじゃん」
幼「た、たしかにそうだが…むぅ///」
358:
幼「やっぱり最近のボクは君にデレすぎている気がするんだけど」
男「だからなんだよ?また前に戻すとか」
幼「言わないよ。言わないけどさ…」
男「何だよ?俺のこと好きじゃないのか?」
幼「…むぅ、そういう言い方は卑怯だよ///」
360:
ある日
男「…」←読書中
幼「…」←読書中
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
お、また地震か
幼「わわわわ、何!?何!?」アタフタ
ずっと読書に集中していたためかかなり驚いている幼
男「ただの地震だろ」
幼「」
男「何焦ってんだよ?よくあることだろ?」
幼「そ、そうだな。よくあることだな、焦ってなんかないよ」
男「へー?じゃあ今のはなんだったんだ?かなりビb」
幼「ってない」
男「」ニヤニヤ
361:

男「ふっふっふー、いつもの仕返しにたまにはこっちから侵入していたづらしてやりますか。ニッヒッヒ」
男「もうピッキングも手馴れちまったな」
幼「」スー、スー
男「この可愛らしい寝顔は写メって女に送っておくか」
男「さて、起こす前に家探しするか。ベッドの下とかにエロ本とか隠されてないかなー?まぁあの幼がそんなことしているわけないか」
男「って、こ、これは…アルバム?」
362:
男「…お、俺の隠し撮り写真?」
幼「な、な、何見ているんだ!///」
男「げ、げげげのげ」
いつの間に起きてましたか
幼「そ、そそそそれは…えと、ち、違う!違うから!///」
男「いや、違うも何も、俺のかくしどr」
幼「ち、違う!え、えと…と、とにかく違う!///」
363:
男「ほれほれー、言い訳できるもんならしてみんしゃい」
幼「う、うぅ///」
男「はっはっは、言い訳が出来ないだろー、言っちゃえよ。俺の写真でお…」
幼「ごめん、忘れて!///」ガン!
男「がふっ!」
バタッ
364:
幼「しまった…つい後頭部を殴り飛ばしてしまった」
男「は、何があったんだ。確か俺は幼の家に忍び込んで…それから?…うぅ、頭が痛い」
チャンス、都合良く記憶喪失になってる
幼「そ、それがね。えと…強盗が入ってきて、それで…君が勇猛果敢に挑んで…でも返り討ちに合っちゃって…」
男「は、そ、そうだったのか」
バカでよかった…
365:
男「ごめんな、守ってやれなくて」ポン
幼「い、いや…何故か何も盗って無かったしボクもケガがなかったから大丈夫だよ…」
男「そうか、お前にケガが無くて良かったよ」ナデナデ
幼「そ、そうだ…ね///」ナデラレ
幼(うぅ…優しくしないでよ。ボクの良心が痛む)
366:
ある日
男「〜♪、〜〜♪」
幼「ずいぶんご機嫌だね、どうしたの?」
男「いやぁ、もうすぐ体育祭じゃん?腕がなるなぁと」
幼「ゲ…」
男「どうした?…あー、お前運動苦手だっけ」
幼「う、うるさい…ボクは文系なんだよ。体育会系じゃないの」
男「いやぁ、この時期はお前のキャラ崩壊が見れて面白いからなー」
幼「人の不幸を見て楽しむなんて、君は最低だね」
男「それ、お前が言うのか」
367:
幼「まぁいいや、どうせ今回も休むし」
男「休むなよ。たまには出てみなっての」
幼「やだよ。何でも出来るっていうボクのイメージが崩れちゃうじゃん」
男「大丈夫、既に俺の中では崩れさってる」
幼「う、うるさいよ!///」
368:
男「いいから運動会出ろよ」
幼「やだよ。…いつも通り父兄に混じって観客席から君の活躍だけ見て帰る」
男「逆に良く今まで先生方に見つからなかったな」
369:
男「ということで幼の運動音痴を直そう!の会」
友「いえーい、ドンドンパフパフ」
女「幼ちゃんやほー、運動会出るんだって〜?あたしも手伝ってあげるよ〜」
幼(なんだ、男と二人っきりじゃないのか…)
370:
幼「気持ちは嬉しいけどボクは運動会に出る気無いから」
男「勿体ない!」
友「ない!」
女「ないよ〜」
幼「勿体ないって何がだよ…」
男「青春は汗を流してこそだ!」
友「運動しろ!もっと熱くなれよ!」
女「幼ちゃんにも運動する楽しさを知ってもらいたいな〜」
幼「本音は?」
男「激しい運動で揺れる幼の胸が見たい!」
友「他人の役に立ってポニーちゃんに褒められたい!」
女「いつもすました顔してる幼ちゃんがヒーヒー言いながら走っている姿が見てみたいな〜」
幼(この場にいたらマズイ気がする…)
371:
男「と、いうことでビリーもびっくりな強化プログラム行きますか!」
幼「余計なお世話だから」
女「うふふ〜、そんなこと言っても逃がさないよー」
幼「女、その手にもっているカメラは何?」
女「幼ちゃんコレクションを増やそうと思って〜」
幼「盗撮は犯罪だ」
男「お前が言うのか」
幼「ボクのは、ほら…愛があれば…許されるだろう?」
男「デレ発言を言い訳に使うな」
幼「許して、くれないのか?」上目使い
男「可愛いから許す!」
女「ベストショットだよ〜」パシャ
377:
男「で、結局何もしないまま体育祭当日じゃないか」
幼「ボクは努力なんか嫌いだよ」
男「…でもせめて出ろよ?」
幼「むぅ…そこまで言うなら出るよ」
378:
放送「次は百メートル走です」
男「さて、幼の番だな」
女「大丈夫かな〜」
男「ビリに1000円賭けてもいいよ」
女「ダメだよ〜、そんな答えの分かりきっている賭けは賭けにならないよ〜」
男「間違い無いな」
「よーい」
ドーン!!
スタートの合図の銃声が響く
モブ1「」タッタッタ
モブ2「」ダダダダ
モブ3「」トットットット
幼「」トテ、トテ、トテ
モブ4「」ダッダッダッダ
男「思ったより遅い…」
女「完全な人間より欠点が一つくらいあったほうが萌えるんだよ〜」グッ
男「あ、転んだ」
女「ちょっと涙目だね〜それでも最後まで一生懸命走り続ける幼ちゃんが健気で可愛いよ〜」
379:
男「結局はビリになったか」
幼「…もう何にも競技出ない」グスン
男「よしよし、頑張ったな」ナデナデ
幼「子供扱いするなぁ!!///」
女「その表情いただきだよ〜」パシャ
幼「撮るなバカ!///」
380:
男「で?もう他には競技出ないのか?」
幼「出ないよ…もうやだ、体育祭なんか滅べばいいのに」
男「あーあ、見事に心が折れてら」
幼「もうボク本でも読んでる…君は頑張ってきなよ。応援はするから」
男「はいはい」
381:
放送「次は最終競技…」
男「幼、出ようぜ?」
幼「言っただろ、ボクは何も出ないよ…」
男「いや、競技確認してみろよ」
幼「ダンス…?」
男「あぁ、男女ペアのな」
幼「男女、ペア」
男「な?一緒に出ようぜ?」
幼「…本当にボクでいいの?」
男「他に誰がいるってんだよ。それに彼女ほったらかしにして他の女と踊る奴がいるかってんだ」
幼「で、でも…ボク、君の足を引張ちゃうかもよ?文字通り」
男「あーもう、グダグダうるさい。いいから行くぞ、俺のお姫様」グイッ
半ば無理やり手を握って立たせる
幼「ふん、さすがにそのセリフは臭すぎて目も当てられないよ…///」
…なんだかんだ言って最後には幼も存分に楽しめた体育祭でした まる
382:
夏休み〜
幼「男、夏休みに入ったな」
男「そうだなー、今年こそは宿題を早めに終わらせる!!」
幼「じゃあ今やりなよ」
男「明日から本気出す!今日は夏休み一日目だし遊ぶ!」
幼「また二日前になって泣きながらやる羽目になるな」
男「うるさいなぁ、明日から本気出すって言ってんじゃん」
幼「そういうのをフラグって言うんだよ。まぁ、宿題程度で泣くのもどうかと思うけど」
男「体育祭で転んだ上に泣きながら走った奴に言われたくないな」
幼「」ギリギリ
男「あだだだだ、無言で梅干はやめれー」
383:
幼「男」
男「何だ?」
幼「旅行行こう」
男「へ?」
幼「旅行行こう?」
男「旅行って…お前の家族とか?」
幼「ボクと君とでだよ」
男「…つまり二人っきりでか?」
幼「そうなるね」
男「い、いいのか?」
幼「いいも何もボクが誘ってるんじゃん」
男「いや、そうじゃなくてさ…俺たちまだ高校生だぜ?あ、もしかして泊りがけじゃなくて日帰り?じゃあ大丈夫か、いやぁ、早とちりしちまったよ」
幼「違うよ。泊まりだ」
男「ダメだろ!もう一度言うけど俺たちまだ高校生だし」
幼「関係無いよ。ボクが行きたいって言っているんだから」
男「いやいや、そういう問題じゃないし。だいたい、お前の親にはどう説明すんだよ」
幼「もうしたよ、正直に。行っておいでだってさ」
男「お前の親どういう神経してんだよ…こんな可愛い一人娘を男と二人っきりで泊りがけの旅行に行かせるとか」
幼「か、かわ……///」
男「ん?何赤くなってんだ?」
幼「い、いや…///」
384:
幼「と、言うわけでボクの親は認可しているんだよ」
男「いや、おかしいだろ。何か間違いがあったらどうするつもりだったんだよ…」
幼「君はそんなことする度胸は微塵も無いだろうってさ」
男「信用されているのかヘタレと思われているのか…」
幼「どっちにしろ事実だろ?」
男「そりゃな、流石にそんなことはしないよ」
幼「それに、仮にあったとしても責任はとってくれるだろ?」
男「勿論だ。する気はないがな」
幼「じゃあ決まりだな。日にちは明後日だ」
男「うん。…うん?何か途中から話の流れが変わったような」
幼「ふふ、旅行楽しみにしているよ」
男「しまった、術中にハマった!!」
幼「あ、お金は君持ちね」
男「おいこらふざけんな、それだけはしねえぞ」
385:
男「で、どこ行くんだ?」
幼「諦めた?」
男「お前には何を言っても無駄だってのはよく分かったよ…」
幼「まぁ、そういうことだね」
男「で、どこ行くんだよ」
幼「山だ」
男「山田?」
幼「そう、山だ」
男「山田さんの家ってこと?」
幼「え?」
男「え?」
男「あ、山田っていう旅館か」
幼「え?」
男「え?」
386:
幼「なんか変な食い違いがあるな。ボクたちは山に行くんだよ」
男「なるほど、納得。でもお前の分の金は絶対出せねーぞ」
幼「安心しなよ。さすがのボクもそこまで鬼畜じゃないよ」
男「ならいいけど」
幼「あ、言い忘れてたけど行くのは山だけじゃないよ」
男「え?」
幼「海も行くよ」
男「え?どゆこと?」
幼「連続して山の旅館、海辺のホテルに泊まりに行くんだよ」
男「…はぁ!?何だその忙しい日程!だいたいそんな金がどこにあんだよ!!」
幼「ふふ、君はボクの両親がかなりの金持ちだったということを忘れたのかい?」
男「そ、そう言えば」
幼「すでにどちらの宿泊先も予約済みの払い済みさ」
男「すげー、かっけー!」
387:
2日後
幼「おはよう、ぐっすり眠れたようだね。いい寝顔だったよ」
男「…まぁ予想はしていたが敢えて聞こう」
男「何当然みたいな顔をして当然のように俺んちの俺の寝室まで忍び込んで何当然のように俺の顔を覗いてやがるんだ」
幼「当然だからな」
男「当然であってたまるか!!ドアの鍵を変えたんだぞ!三重ロックにしたんだぞ!この部屋にも鍵を五個かけたぞ!どうやって突破したんだ!!」
幼「正攻法でだ」
男「そんな大量のピッキング道具並べて何が正攻法だ!!」
幼「じゃあ愛の力だ」
男「適当に言ってんじゃねえぞ!それこの間貸した恋愛漫画の名台詞じゃねえか」
幼「そんなことより早くパジャマ着替えたらどうだ?ボクの前で」
男「ふざけんな出てけ!」
388:
男「着替えたはいいがまだこんな時間じゃねえか。何でお前はいつも約束した時間より早く来るんだよ」
幼「じゃないと君の寝顔が見れないじゃないか」
男「見に来るなよ…今度は指紋認証システムでも取り入れるか」
幼「無駄だよ。知っているか?愛の力の前には世界の危機でさえ無意味なんだぜ」
男「お前あの漫画気に入ったのな」
389:
幼「そんなことより君の手料理が食べたい…」キュウゥ
男「本当はそっちが目的だったな」
幼「君の寝顔を見に来たのもあったけどね」
男「どっちにしろ迷惑だ。卵かけご飯でも食ってろ」
幼「お願い、作って?」
男「だから上目使いは卑怯だって言ってんだろちくしょう!」
結局作ってやった
幼「うむ、君のつくる料理は実に絶品だ」
…まぁたまにしか見られない幼の笑顔も見られたしいいか
390:
幼「そろそろ行く時間だよ」
男「そうか、じゃあ行こうか…どうやって行くんだ?」
幼「ホテル行きの高バスだよ。近くの○○駅から出ているから予約しておいたんだ」
男「いつの間に…ずいぶん準備がいいな」
幼「…ずっと君と行きたいと思っていたからね」
391:
バスの中
幼「楽しみだな、男」
男「そうだな…不安も大きいけど」
幼「そうかな?ボクは不安なんて微塵もないけど」
男「お前が怖いんだよ。何か仕掛けていそうだし」
幼「いや、今回はただ純粋に君と旅行したかっただけだよ」
男「そ、そうか…?」
幼「ボクは君に信用されて無いんだな…悲しいよ」
男「いつも俺んちに忍び込んでくる奴の何を信用しろと。男女逆だったら逮捕されてもおかしくねえぞ、いやこのままでも十分犯罪だけど」
幼「愛さえあればいいのだろ?」
男「最近そればっかりだな!…ストーカーを擁護しているようにも聞こえるが」
392:
男「なぁ、UNOでもしないか?」
幼「ごめん…ちょっと眠くて」
男「…そうか」
幼「ごめんね、ちょっと昨日…ワクワクして寝れなくて」
男「お前は小学生か」
幼「うるさい…特別にボクの寝顔を見せてあげるからそれで許してよ…君はそれを見てハァハァしてなよ」
男「しねえよ。…はぁ」
幼「ごめんね、おやすみ」Zzz…
393:
男「…可愛い寝顔だな、ありがたく写メでも撮らせてもらうか。そんでもって待受にしておこう…うん、可愛い」
男「ついでに女ちゃんにでも送っておこう」

男「お、帰ってきた」
From.女
Sub.Re:かわいすぎる幼の寝顔
ありがとう、本当に可愛いねー(*´∀`*)
眼福眼福だよ〜(´∀`*)
お礼にあたしの可愛い写メもあげるねー(´▽`)
男「…もらっても困るが、まぁいいか。とりあえず『可愛いね』って返信しておこう。それにしても幼の可愛さは分かる人と共有するべきだよな、うん」
396:
女からどんな写メが来たか気になるわww
406:
その後、女ちゃんのいろいろな画像が送られてきたり幼の寝顔をいろいろな角度からとった写メを送ったりして長々と幼の可愛さについて語り合っていた
幼「んん…んっ…」モゾモゾ
幼がそろそろ起きそうだしメールをやめる
幼「ふぁ〜あ、んぅ…おはよう」
幼が寝惚け眼で俺を見る
男「おはよう、よく眠れたか?」
幼「ん、いい夢見れたよ」
男「へぇ、どんな?」
幼「ふふ、君には言えない。かな…///」
気のせいか幼の頬がほんのりと赤くなっている。…気になるなぁ
407:
幼「それより向こう向いていてくれるかな?」
男「何でだ?」
幼「いやね、乱れた髪をセットし直したくてね」
男「お前でもそういうの気にするんだな」
幼「まぁね…君の前だからというのもあるけど」ボソッ
後半はよく聞こえなかったが、そういうのは気にしても仕方ないと思うわ。特にこいつの場合は
408:
幼「男、見ろ。海が見えてきたぞ」
男「本当だ。海に来んのも久しぶりだな」
幼「ボクはほぼ初めてと言ってもいいな。泳ぐのが楽しみだよ」キラキラ
幼の目が輝いている。こいつ妙なところで子供っぽいな、無論そこも可愛いところだ
幼「まだ着かないのかな」
男「さっきもうすぐだとガイドが言っていたな」
幼「そうか、と言っても今日は泳ぐ時間無さそうだな」
男「じゃあホテルでゆっくりして明日泳ぎに行くか?」
幼「うむ、そうしよう。山に行くバスに乗るのは明後日だし」
409:

男「へぇ、いいホテルじゃん」
幼「そりゃね、ボクがダメな安ホテルを選ぶわけ無いじゃないか」

フロント
幼「予約入れていた。お、男…夫婦、です…///」
男「!?」
受付「はい、予約されていた男ご夫妻様でよろしいでしょうか」
男「ちょっ、えっ?」
幼(いいからボクに合わせてよ///)ボソボソ
男(お、おう…)ボソボソ
男「は、はい。式挙げたばかりで新婚ほやほやの男夫婦です。お似合いでしょ?あっはっはっは」
幼(演技下手だね)ボソボソ
男(ほ、ほっとけ!)ボソボソ
受付「部屋は301号室になります」つ鍵
410:
男「で、説明が欲しいのだが」
幼「君は馬鹿か?ああ言わなきゃどっからどう見ても高校生の男女二人が一つの部屋に泊まれる訳がないじゃないか」
男「…それもそうか」
幼「この知恵足らず」ボソッ
男「今何か言わなかった!?かなり辛辣な言葉が聞こえたような!?」
幼「なに、大好きだと言っただけだよ」
男「絶対嘘だ!!」
411:
男「そういえばさっき夫婦って言う時何気に照れていたよな?」2828
幼「き、気のせいだよ」アセアセ
男「実はかなり恥ずかしかったんだろ?」2828
幼「ち、違うよ」
男「それにしてもお前と夫婦か、いいねぇ」2828
幼「ぼ、ボクはそんなことちっとも考えてないけどね///」
男「どうだか?ひょっとしたらお前の願望なんじゃないのか?」2828
幼「ち、違うよ!君のことなんてこれっぽっちも…///」
男「ツンデレ乙、ってかさっき大好きって言ってたような…?」2828
幼「う、うるさい!///」
ドゴッ、バキッ、ドガッ
男「調子に乗りすぎましたゴメンなさーい!!」
殴り飛ばされ、蹴り飛ばされ、さんざんDVされました(だいたい俺のせい)
412:
幼「中々いい部屋だな、なぁ男?」
男「そうだね…」
今日の教訓(今日だけに)、幼をからかうときは程々にしよう。じゃないと命の危機が訪れます
幼「…暴力系ヒロインにジョブチェンジでもしようかな」
男「まだ怒ってる!?」
413:
男「部屋自体も広いしソファーも気持ちいい。良い部屋だわ」
幼「窓も大きいな、綺麗な海が見えるしビーチも一望できる」
男「しかし、問題は…」
幼「うむ…」
男「何でダブルべッドなんだということだ」
幼「多分夫婦って名乗ったからかな…」
男「部屋変えてもらうか?」
幼「いや、別にこのままでいいよ」
男「いやいや流石にマズイだろ」
幼「このままでいい」
男「いや、マズイって…受付に言って変えてもらおうよ」
幼「このままでいい」
男「じゃあ行ってくるわ」
幼「」ギュ
男「幼?」
受付に行こうとしたら手を掴まれた
幼「このままでいいって言っているじゃないか…」
男「分かったよ。そんなにこの部屋が気に入ったのか」
幼「…そうじゃないんだけどな」ボソッ
414:
幼『男、悪いが脱衣場に寝巻きを持って来てくれないか?部屋に忘れてきてしまったんだ』
風呂場から幼の声が響いて聞こえてきた
男「あいよ、ちょっと待ってな」
そんなわけで脱衣場にパジャマを持って来たのだが
男「ここに置いとくぞ」
幼『うむ、ありがとう』
風呂場に繋がる目の前のドアのすりガラスにシャワーを浴びているらしい幼のシルエットが浮かび上がっている
男「…」
この扉一枚挟んだ先には一糸纏わぬ幼の肢体があるのか…
男「…」ゴクッ
唾を飲み込む
男(って、さすがにそれはマズイって!ギャグ補正のDVじゃすまない、間違いなく殺される)
理性だ、理性を強く保て俺!
男「…」
幼の脱いだ下着が目に入る
男「黒…だと?」
幼「男、君はボクが入浴しているというのに脱衣所でさっきから何をやっているんだ?」
男「な、何もしてないです!今出ます!!」
415:
その後
幼「今入ってきたよ。いいお湯だった」
男「あぁ…」
幼が出てきた
濡れた長い黒髪、ホテルが用意したゆったりした寝巻き、まだ完全に乾いてないため少しだけ水気のある肌
…エロい
幼「君も早くシャワーを浴びてきたまえ」
濡れた綺麗な長髪をかき上げて色っぽく言う幼
男「…エロい」
バスッ
男「ぬがっ!」
幼「アホなこと言ってないで早く浴びてこい!!///」
416:
男「いてて…枕とはいえ本気で顔面めがけて投げてきたら痛えだろが。ってかわざとじゃねえんかい」
あの言い方とか風呂じゃなくてシャワーっていうところとかわざとかと思ったじゃねえか
男「そういえばこれ、幼が入ったお湯………」ブクブク
何故か湯船に沈んでしまった。はい、わざとではありません。えぇ、わざとではありませんとも
男「…たまにはゆっくり風呂に入るのもいいな」
417:
幼「男、君も寝巻き忘れているぞ」
男『あ、そうだっけ?ありがとう』
あれ?おかしいな、ちゃんと脱衣所に持ってきたはずだったのだが…まぁいいか
幼(…男の着ていた服)
幼「…」ドキドキ
幼(お、男の臭いだ)スー、ハー
男『幼?何やってんだ?』
幼「ひゃあ!」ビクゥッ
男『お、幼…?』
幼「な、なんでもないよ。うん、なんでもないからね」ドキドキ
ひゃあ?…
420:

幼「そろそろ寝ようか」
男「あぁ」
幼「?、何でソファーで横になっているんだ?」
男「いや、ここで寝ようかと」
幼「えっ…」
男「何だよ?」
幼「いや、何でわざわざソファーの上で寝るんだ?」
男「だってお前はベッドで寝んだろ?だから俺はソファーで寝るよ。床で寝るのはさすがに固すぎて嫌だし」
幼「このベッドで寝ればいいじゃないか」
男「お前は?どこで寝る気だよ?」
幼「いや、ボクも、君といっしょに…」ゴニョゴニョ
男「何?良く聞こえなかったけど」
幼「き、君がどうしてもと言うのなら…いっしょにベッドで寝ても、いい…よ」
男「いや、さすがにそれはマズイって」
幼(このヘタレめ、ボクがこう言っているってのに…)
幼「君がそうしたいと言うなら、いっしょに寝てあげてもいいよ?」
男「いや、だからそれは…」
幼「君がそうしたいと言うのなら、いっしょに寝てあげてもいいよ」
男「だから」
幼「君が、そうしたいと、言うの、なら」
男「いや、俺はソファーで寝るからいいよ」
幼「き み が そ う し た い と」
男「…分かったよ。俺もいっしょに寝ていい?…これでいいか?」
幼「…しょうがないな、そこまで言うならいっしょに寝てあげるよ。まったく君はわがままだなぁ」
男「…全部俺のセリフなんだがな」
422:
誰だこのブラックに砂糖を大量に入れたのは
424:
幼「…」
男「…」
幼「おやすみ」
男「あ、あぁ…おやすみ」
…数十分後
幼「くー、くー」
男「…」
ね、眠れない!ってか眠れるかよ!!
だいたいさぁ、俺たち高校生だよ?世間一般に一番性欲が強いって言われる男子高校だよ?
そんな俺が好きな相手と同じ布団に入って心身穏やかに眠れると思うか?無理だよ!
ちなみに俺は幼とは逆の方を向いている。今無防備な幼の顔と体を見たら俺のビックマグナムが暴発しそうだ
幼「んっ…んぅ…」
男「…」
無意識なんだろうけどお願いだからその色っぽい声出すのやめてくれ、反応してしまう
幼「ん…男ぉ」
男「」ピク
や、やめてくれ!
幼「…んん、逃がさ…な、い」ギュウ
男「〜っ」ドキドキ
後ろっから抱きしめられる。危うく声が出るところだった
男「お、おい…起きて、いる…のか?」ドキドキ
幼「…スー、スー」
やばい、背中に何か、何か柔らかいものが!!
男「お、おい幼…」ドキドキ
幼「すー、すー」
どどど、どうしよう…心臓が早鐘を打ちすぎて死にそうだ
幼(ふふ、幸せ)
425:

幼「おはよう、気持ちのいい朝だな」
男「そうか?そいつは良かった…」ゲッソリ
幼「どうした?なんだかげっそりしているが」
男「は、ははは、気にするな。ちょっと良く眠れなかっただけだ…お前は良く眠れたか…?」
幼「うむ、ボクは最高の夢を見たよ」
男「そうか、そりゃあ良かったな…」
多分ものすごく怨んでいる敵を抱きしめて粉砕骨折させて倒した夢でも見たんだろうな、そりゃあ寝起きもいいわけだ
427:
ホテル内のゲームコーナー
幼「なぁ男、こいつはなんだ?」
男「ん?占いをしてくれる機械だな。生年月日と血液型、星座なんかを入力すると男女の相性を占ったくれるやつだよ」
幼「ほぉ、試しにやってみるか」
男「お前がか?」
幼「君とだよ」

「相性バッチリ、あなたたちは離れていても互いに互いを想っている相思相愛の仲で…」
男「こ、こういうのってなんか聞いてて恥ずかしくないか?」
幼「そうか?分かりきった当たり前のことを述べられているだけで面白味も何も無いと思うけどね」
「…特に、互いに『相手はこんなことしないだろう』と思っている変態行為を似た形でどちらともやっているほど似た者同士♪」
幼&男「ぶっ!!」
男「なんだこの機械!変態行為って…そんなことを言う恋愛診断があってたまるか!!」
幼「…」
ま、まさかな…幼が俺みたいに好きな奴の着ているものを見てハァハァしているわけないもんな
幼(ま、まさかね…男はたまに変態なことを言うけどあれは冗談で本物じゃないだろうからね。ボクみたいに好きな人の着ていたものでスーハーしていたりするわけないもんね)
男「は、所詮は占い。当たる訳がないさ、なぁ幼?」
そうだよ。あの幼が好きな人が入ったお湯に浸かって妄想していたりするわけないもの
幼「そ、そうだね。手相占いとかならともかくこんな機械での占いが当たるわけないよ」
幼(うむ、その通りだ。男がこれから好きな異性が入る風呂の中で長い間妄想したりなんかするわけないものね)
男「さ、さてそろそろ日も高くなってきたし昼飯食ったら海に泳ぎにいこうぜ」
幼「そ、そうだな」
428:
浜辺
幼「お、男、どうだろうか。この水着は…?」
男「おぉぉぉ!!」
幼「そ、そんなに良かったか?」
男「お前、思ったよりあるんだな」
幼「?…って、どこ見ているんだ!」ドゴッ
男「ぐふっ、い、いや、冗談です。可愛いです。鼻血が出てきた。マジで」
じょ、冗談言っただけでそんなに殴らんでも…
429:
幼「海はいいな、熱い日に泳ぐととても気持ちいい」
男「き、傷口に海水が染みる…」
幼「男、ちょっと潜ってみたまえ。綺麗な魚が泳いでいるよ」
男「あ、ほんとだ。可愛いな」
幼「ボクとどっちが可愛い?」
男「え?そりゃ、勿論お前だ」
幼「魚なんかと比べられるなんか心外だな、最低だ」
男「えー」

幼「見ろ、あそこにも可愛い魚がいるぞ」
男「そうだな」
幼「ボクとどっちが可愛い?」
男「あんなのと比べること自体おかしいだろ」
幼「ボクが比べてくれっていっているのになんだよその答え、君には女心がわからないというのか。最低だな」
男「どうしろってんだよ!!」
430:
今日はここまでです。少し甘くしすぎましたかね
オマケ
手相占い師「君たちの相性は超バッチリ、離れていても互いに思い続けるほど相思相愛で互いに『相手はこんなことしないだろう』と思っている変態行為を似た形でどちらともやっているほど似た者同士」
男「」
幼「」
431:
くっ…(悶)
なんたるカワイイさだ、ちくしょう!
437:
徐々にデレるのいいゾ〜これ
438:
幼「男、ボクはそろそろホテルに戻るよ」
男「そうか?じゃあ俺も…」
幼「いや、君はもう少し遊んでいたまえ」
男「いや、俺も戻るって」
幼「いいから」
男「何で?」
幼「い い か ら」
男「お、おう…?」
439:
ホテル
幼「ふう、疲れた…」グテー
幼「こんなに無防備でぐったりしている姿は流石に男には見られたくないからな」フニャー
幼「…これは、男のケータイじゃないか。置きっぱなしだったのか、無用心だな」
幼「ふっふっふ、ボクに中身を見られても知らないよってね」
幼「…って暗証番号付きか」
幼「まぁ、ボクにかかれば暗証番号なんて軽いけどね」
幼「45450721っと。…流石にそこまで変態ではないか、男だったらあり得ると思ったがな」
……………
男「何か酷い評価を受けている気がする…」
442:
幼「分からないなぁ…まさかとは思うけど」
幼「お さ な な じ み」
037743
幼「まぁ、男がボクの名前で設定してるわけないよね…あれ?」
幼「…開いた。まさか男がボクの名前で設定してるなんて…」
幼「………」
幼「…///」
443:
幼「ま、まぁ、気を取り直して…見ていこうかって…」
幼「ま、待受画面の壁紙がボクの寝顔…///」
男「あー!」
幼「わっ、わっ、わっ」ビクッ
男「おま、おま、お前何やってんだよ!!」
幼「な、何も」
男「け、ケータイ見たか?」
幼「いや、見てないよ」
男「…確かにロックもかかっているな」
幼(あ、危なかった。ギリギリロックかけ直せた)
男(あ、危ねえ、待受画像見られたら終わってたぜ。いくら大好きだからって寝顔を待受にしてたら変態認定されかねないからな…)
幼(ふむ、ボクも男の寝顔を待受にしようかな…)
444:

幼「男、先にシャワー浴びてきなよ」
男「お前もはやわざと言ってるだろ」
445:
幼「さて、先ほどの続きをしようか」
幼「ふっふっふ、ケータイを置きっぱなしとは無用心だな、君の暗証番号ぐらいお見通しなんだよ」
幼「むぅ…待受がボクというのはやはり少々恥ずかしいな」
幼「さて、あの慌てよう…この中にはどんな秘密があるのかな」
幼「まずは画像かな、どれどれ」
幼「…ボクの隠し撮り画像ばっかじゃないか。…まぁ、悪い気は…しない、な」
幼「…あれ、ここから違う」
幼「女のセクシーショット…」
幼「なんでこんなに沢山…」
446:
男「いやー、良い湯だったわ。お前も早くシャワー浴びてこいよ」
幼「…」
男「幼?」
幼「この…」
男「?」
幼「この、浮気もん!」
男「ぬわっ!!」ボスッ
なんで?なんでまた枕が飛んでくるの!?
男「いってー、って、うわっ!!」
ガッシャーン
男「危ねえ!置時計はマズイって!!」
幼「うっさい、この浮気者!!」ブン
男「ぬわー!ぎゃー!!ふんるわぁー!!!」
置時計、六法全書、本棚、色々飛んでくる。死ぬ、本棚は死ぬ
幼「法の裁き(物理)を受けろ!!」
六法全書がいくつも飛んでくる
男「違う!使い方が全然違う!!ってか俺が法に触れることをしたか!?」
幼「うるさい!ボクが大好きって言ったくせに!ボクが一番って言ったくせに!」
男「だから俺が何かした!?」
幼「これだよ!」
男「げっ、ケータイ!?いつの間に!」
幼「げっ、っていうことはやっぱりやましいと分かってて…」
男「…」
言い返せない、ケータイってことは…やっぱ隠し撮りのことだよな、流石に怒るよな…
幼「なんとか言ってよ!何でボクじゃない写真があるんだよ!!」
やっぱり幼のしゃs…え?
男「…なんで怒っているのか理由を」
447:
幼「君に騙されたからだよ!ボクの気持ちを、踏みにじって…」
男「お前は俺が女の写真を保存してたから怒っていたと?」
幼「簡単に言えばそうだよ!!」
男「ちゃんとそう言って欲しかった…」
幼「なんだよ!まるでどうでもいいみたいじゃないか!!ボクは、ボクはどうでもいいっての!?」
男「ちげえよ、俺はお前が好きだ」
幼「じゃあなんでこんなにあいつの画像があんのさ!!」
男「見てみろ、全部同じ画像だろ?お前のは色々な角度や表情を撮っているし」
幼「だから何?」
男「試しに一つ削除してみ?」
幼「削除しても許しは…増えた。どゆこと?」
男「消したら増える。ってか画像開いたら勝手に画像保存された…ウイルスじゃねーか
448:
幼「だ、だったらこのメールは何!?天使みたいに可愛いとか、愛がオーバーヒートするほど大好きとか」
男「その前の女さんのメール見てみろ。幼の可愛いさについて話し合ってたり、俺が幼のことをどう思ってるか聞いてきたり」
幼「え…」
男「つまりお前が今読んでたのは俺のお前に関する感想なわけだが」
幼「…てん…し……おーばー…ぷっ…」
男「笑うなコラ」
449:
幼「だったら、浮気は…」
男「お前の妄想だよ…いてて、無駄にアザできた」
幼「…」ウル
男「うわ、お前何泣いてんだよ!」
幼「泣いてないよ…」
男「いや、だって」
幼「…安心したら何か出てきただけ…泣いてなんかないよ…」
男「…素直になれよ」ナデナデ
幼「うっさい、ボクの頭を勝手に撫でるな!」
男「じゃあ許可とればいいのか?撫でてもいい?」
幼「…いいよ///」
男「まったく、やっぱり素直じゃねえじゃねえか…ってかほんのり赤くなってね?」
幼「…風呂でのぼせただけ///」
男「お前が入ったのずっと前だろ」
450:
幼「なぁ男…そろそろ寝ようか」
男「そんな真っ赤な顔で言われるとシュチュエーションがやばいこt…」
幼「う る さ い」
男「かなりエr」
幼「それ以上言ったら殺すよ?」ゴゴゴゴゴゴ
男「あ、はい」
452:
幼「男…」
男「何だ?」
幼「こっち、向いて」
男「断る」
幼「何故だ?ボクからの頼みだぞ」
男「いや、だって…」
幼「だって、何さ」
男「…」
言えるか!今この環境でお前の顔を間近に見たら確実に俺のバレットライフルが火を吹いちまうなんて
男「とにかく嫌だ。俺は寝るぞ」
幼「何故だ、いいじゃないか。こっち向いて寝るだけでいい」
男「…」
とりあえず寝たふり
幼「…いいよ。じゃあ…抱き枕程度にはなってくれよ?」ギュウ
男「!?」
またか、またなのか!背中にその柔らかな膨らみを押し付けるのはやめてくれ!!
男「…」ドキドキ
ヤバイな、これ…また寝不足だ
幼(…ふふ、癖になりそう)
453:

幼「おはよう、気持ちのいい朝だな」
男「…寝不足なんだが」
幼「それはいけないな、睡眠はちゃんと取らなければ」
男「誰のせいだ、誰の」
幼「何言っているんだ?君はボクが抱き枕にしたときにはグッスリだったではないか。ボクは君の寝不足に関与してないよ」
男「ぐぬぬ…」
幼「ほれ、早く準備しなよ。バスに乗って山行くんだから」
男「あぁ、やっぱりマジなんだ…」
454:
バス内
幼「男、背もたれによたれかかってどうした?」
男「寝る。昨日も一昨日もほとんど寝れなかったからな」
幼「ダメ」
男「何がだよ…」
幼「暇だ。相手しろ」
男「俺寝たいんだけど…」
幼「ダメ、ボクが暇になるだろ」
男「ぶっちゃけお前がどうなろうがわりと本気でどうでもいいから寝かせろよ」
幼「…そんなこと言うと寝てる間に落書きするよ?肉って額に書いちゃうよ?」
男「変な嫌がらせはやめろ。じゃあお休み」
強制的に会話を終わらせてやる
幼「暇だ」ギュー
男「いてててて、やめろって!」
幼「ボクが遊べっていっているのに寝ようとする君が悪い」
男「う〜、目が覚めちゃったよ…」
幼「それは好都合だな、ボクの暇潰しをしてくれ」
男「酷い…」
結局一睡もさせてもらえぬまま旅館まで幼の遊び相手を務めることになった。子供か、あいつは
455:
幼「ボロいな…中も」
男「ボロいな…中」
おかみさんに予約していたことを告げ(夫婦っていったとき幼がほんのり赤くなっていたから指摘したら殴られたが)部屋に通される
幼「でも中々良い部屋だな」
男「あぁ。山の緑や色とりどりの木々の花が見える良い部屋だ」
幼「男、ここまで来ると君が野生で暮らしていた頃のことを思い出すんじゃないのかい?」
男「そんな覚えねえよ!!」
幼「何言ってんだ。君はもともと山猿だったじゃないか」
男「なんの話だよ!知らねえよそんなこと」
幼「さぁ、いよいよ山に帰る時だね」
男「帰らねえから!!ってか山出身じゃねーから!!」
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