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妹「お兄ちゃん、ガンプラ作りたい」兄「ほう」
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0:
兄「何でまた急にそんなことを」
妹「ガンダムBF見てたら作りたくなっちゃってさ」
兄「ふむ…」
妹「お兄ちゃんプラモ詳しかったし、聞いてみようかなーって」
16:
兄「まあ、別に教えるのはいいけどさ、お前ガンプラの事どれくらい知ってるんだ?」
妹「全然知らない。あ、でも接着剤が要らないのは知ってるよ。」
兄「なるほど。つまりまったくの初心者か。」
妹「う…うん。やっぱり難しいかな…?」
兄「そんなことはない。誰でも最初は初心者だ。それにガンプラは模型の中でも簡単な部類に入る。」
妹「本当に?私でも作れるかな?」
兄「ああ。じゃあ先ずはガンプラの種類について説明しよう。」
21:
兄「ガンプラというのは主に5種類に分けられる。」
兄「1/144のHG、RGシリーズや、」
兄「1/100のMGシリーズ」
兄「そして1/60のPGシリーズとその他のキット、という具合にな。」
妹「へぇー、随分いろんな種類があるんだね。」
兄「この中でも初心者が入りやすいのはHGシリーズとMGシリーズだな。」
24:
兄「まずはHGから説明しよう。このシリーズは小さい割に色分けがよく、接着剤がいらないのが特徴だな。」
妹「1/144って、どのくらいの大きさなの?」
兄「大体13?14cmくらいだ。稀に馬鹿みたいな大きさの物も発売されるけど。」
兄「このシリーズは何よりも安いのが一番でかい。一つ1000円前後で買うことができるんだ。」
兄「さらにガンプラの中でも群を抜いて多くの機体が発売されている。その数はなんと100種類以上。」
兄「とにかく、学生やお金を余り掛けたくない人におすすめだな。」
27:
兄「ちなみに、BFの劇中てセイクン達が使っているのはこのHGシリーズだ。」
妹「ふーん、私もお金あんまりないし、そのHGっていうのにしようかな…。」
兄「だがHGにも欠点があってな…色分けがされているとはいえ、その小ささ故に塗装箇所も多いんだ。」
兄「それに種類が多いから、再販されたばかりでないと入手したい機体がお店に無いこともよくある。」
妹「やっぱり安い分、デメリットも多いんだね。」
30:
兄「次はMGについてだ。このシリーズはなんといってもクオリティが高い。数々のギミックを再現、内部までこだわる徹底ぶりだ。」
兄「内部フレームから組み立てていって、装甲を付ける瞬間がたまらないんだ。」
妹「1/100ってことは、18cmくらいだね!おっきい!」
兄「他にも付属品の豪華さや大きさ故の組み立て安さも強みだな。」
31:
兄「ただ、MGはサイズの事もあって、HGより大分お高めだ。」
妹「お高めって、どのくらいするの…?」
兄「大体5000円前後。」
妹「へぇー5000円か…それはちょっと手が出せないかなぁ…」
兄「MG唯一の欠点がその値段なんだ。ガンプラのメインターゲットである中高生には少し高過ぎる。」
兄「そのくらいの子はHGで満足するしな。このシリーズは大人向けだ。」
32:
妹「じゃあ私はHGシリーズを組んでみようかな。今から買ってくる!」
兄「ちょっと待て!お前、ニッパーとかは持ってるのか?」
妹「?ニッパーってあの工具の?ガンプラに必要な物の?」
兄「ああ。ガンプラは、パーツを切り離すのに専用のニッパーが必要なんだ。別に力づくで切り離してもいいんだが、パーツが割れたり、怪我をする可能性がある。」
妹「わかった!じゃあそのニッパーと、HGの>>40を買ってくる!」
40:
リゼル
42:
?ビックカメラ?
妹「ニッパーは買ったし、あとはキットだけど…」
妹「うーん、本当はビルストがいいんだけど、売り切れか…」
妹「うーん…ん!?これ、すごいかっこいい!!」
妹「リゼルか…へぇ、変形も出来るんだ…!」
妹「すいません!これ下さい!」
店員「ふむ、HGリゼルか。中々いいチョイスだが、強くてかっこいいサザビーなんてどうだね?可愛いらしいお嬢さn「すいません、早くしてください。」
店員「ありがとうございましたー」
43:
兄「お帰り、どうだった?」
妹「ただいま!ニッパーとガンプラ買ってきたよ!」
兄「どれどれ…なるほど、リゼルか。」
妹「うん!一目惚れしちゃった!」
兄「そうかそうか。俺はデンドロだのネオングだのを買って来ないかひやひやしてたよ。」
妹「ねぇねぇ、はやく作ろうよ、お兄ちゃん!」
兄「ああ。とはいえ、基本的に説明書通りに作るだけだから、そんなに難しく無いぞ。」
妹「よーし、頑張るぞー!」
44:
兄「そのパーツの繋がっているところをニッパーで切るんだ。ただし、少しだけとげが残るようにな。」
妹「うーんと…えいっ!」パチン
妹「こんな感じ?」
兄「そうだな。大体2mmくらい残ればいい。それをもう一度切り離せ。」
妹「よっと、こんな感じ?」パチン
兄「よし、こうして二回に分けて切る事で、パーツが綺麗に切り離せるんだ。」
妹「他のパーツもこうして切れば、綺麗に切り取れるね!」
46:
兄「豆知識だが、切り離した際にパーツが白くなった時は、爪でその部分を擦ってみるといい。
完全に消える訳ではないが、目立たなくなる。」
兄「それと、説明書を読むときにランナーがどれか判からなくなる時はないか?」
兄「そういう時は『Aランナーは多色』、『B?Cランナーは装甲』、『それ以外は間接や武器』と覚えておくといい。」
兄「MG、HGシリーズは大体このパターンに当てはまる。」
兄「まあ当てはまらないのもあるが、大体Aランナーは多色成形だ。」
58:
妹「出来たー!」
兄「おぉ、初めてにしてはいい出来だな。」
兄「ゲート跡も目立たないし、シールもきちんと張れてる。」
妹「組み立てるだけでこんなにかっこいいリゼルがてに入るなんて、ガンプラってすごいね!」
兄「ああ、そうだな。だがもっと格好良くできるアイテムがある。」
妹「え!組み立てるだけで終わりじゃないの?」
兄「そのアイテムがこれだ。」
妹「なにこれ、ペン?」
兄「そうだ。これはガンダムマーカーのスミイレペン。ガンプラを引き締まった印象に変えてくれるんだ。」
妹「??引き締まった印象に?」
兄「このペンでリゼルの脚や胴体のモールドをなぞると…」
妹「わぁ!モールドが遠目でも判るようになって、全体的にメリハリがついて見える!!」
兄「これがスミイレだ。ペンがないときは、代わりにシャーペンをつかう手もある。」
59:
妹「すごい!ガンプラって、一手間加えるだけでもより格好良くなるんだね!」
兄「そう、ガンプラはそのまま組み立てても、一手間加えても楽しめる。」
妹「うん!これで完成だね!」
兄「まあ、それでもいいんだが…」
妹「だが?」
兄「妹よ、お前はガンダムって何で出来てると思う?」
妹「え?そりゃあ、鉄とか純金とかガンダリウム合金とか…」
兄「そうだ。要するにガンダムを初めとするMSは、皆金属で出来ている。」
兄「ガンプラは組み立てただけでは、プラスチック特有のテカりが出てしまう。それでは、MSらしくない。スミイレまでしてあれば尚更だ。」
妹「た…確かに…どうすればこのテカりを消せるの?お兄ちゃん!」
兄「簡単な話だ。ヤスリで表面を削ればいい。」
妹「成る程!…って、リゼルみたいに面が多いと大変だよ、ヤスリ掛けしか方法は無いの?」
61:
兄「…」
妹「…」
兄「…ある」
妹「!」
兄「それがこのトップコート『つや消し』だ。これを使えば、表面のテカりを抑えることができる。」
妹「スプレーか…難しいんじゃないの?」
兄「そんな事は無いぞ。広いスペースと換気できる場所があれば誰でも出来る。」
兄「出来れば外でやった方がいいから、一度外に出よう。」
妹「外は晴れてるねー。雲一つないいい天気。」
兄「水性スプレーを使うときは、湿度が低い、つまり晴れていてカラッとした天気が一番いい。早やってみようか。」
62:
兄「まずはリゼルをバラすんだ。」
妹「えぇー。せっかく組んだのに?」
兄「何もパーツ単位でバラす事はない。腕や脚といった、大きな部位毎に分けるだけだ。」
兄「HGUCのリゼルなら、頭と胴体、脚、腕、スカート、バックパックの5つに分けるだけで大丈夫だ。」
妹「よーし、割りばしと両面テープで持ち手を作ったし、これにスプレーすればいいんだね!」
兄「待て!!」
妹「うわっ」シュー
63:
妹「もう、いきなりどうしたの?」
兄「スプレーは対象から30cmほど離れて吹かなきゃだめだ。手に持ったままだと、距離が近すぎる。」
妹「えぇ!先にいってよー!」
兄「一秒も吹いてないから大丈夫だ。これなら重ね塗りでどうとでもなる。」
兄「俺が持っておくから、お前はスプレーしてくれ。」
兄「あと、スプレーは吹き始めを当てちゃだめだ。パーツに当たる面積がまばらになってダマになってしまう。」
妹「じゃあ、パーツに当てないように吹き始めて…えい!」シュー
兄「そうだ。同じ場所に吹き続けないように、小刻みに動かそう、」
妹「ど…どうかな?」
兄「いい感じだ。その調子で他のパーツも吹いていこう。」
64:
出来ればスミ入れのコツとかはみ出さないテクニックとかあれば……
68:
兄「>>64のリクエストに従い、スミイレなどの豆知識を書いていこう。」
兄「バンダイが出しているスミイレペンは主に二種類ある。」
兄「ひとつは筆ペンタイプ。こいつはモールドからはみ出した塗料をティッシュ等で吹きとることができる。だが、最近めったに売ってない。」
兄「もうひとつがマッキー等に近いタイプ。こいつはティッシュじゃあ消えない。専用の消しペンが発売されているので、そちらを使おう。」
兄「だがぶっちゃけ、書いてすぐなら消しゴムで消すことが出来る。」
兄「因みにスミイレのコツは、端から端まで均等に塗料を塗ること。中途半端に塗るくらいなら、塗らない方がいい。」
兄「あと、パーツの色毎にスミイレペンの色を変えること。」
兄「白いパーツはグレー、色の薄いパーツ(オレンジや薄い赤等)はブラウン、色の濃いパーツ(深紅や青等)は黒、という感じだ」
兄「パーツより少し暗い色を使うようにすればいい。」
71:
兄「全部のパーツに吹けたな。」
妹「うん。あとは待つだけだね!」
兄「水性トップコートの乾燥時間は大体二時間くらいだ。」
兄「あといい忘れていたが、つや消し仕上げにするときは吹く前にクリアパーツを外しておこう。でないと絶対に後悔する。」
妹「気を付けようね!」
70:
ちょっとやってみようと興味持った程度の人に叩き込みすぎだろとか思わなくもない
73:
兄「>>70の言うとうり、始めての人は組み立てるだけでもいい。」
兄「とにかく自分の手で組み立ててみて、自分に出来そうな所までやってみよう。」
兄「自分で作ったガンプラは、フィギュアとはまた違った愛着がわくぞ。」
74:
兄「そろそろいいかな?」
妹「おぉ!リゼルのプラスチックっぽさがなくなって、すごいリアルな感じになってる!」
兄「乾いたかどうかは、指ではなく、つまようじ等でさわって確かめよう。」
妹「指で触るとどうなるの?」
兄「ガンプラが指紋でベタベタになったうえに、指に塗料がついてねちょねちょする」
妹「うわぁ…」
76:
兄「つまようじで触っても塗料が着かないし、これで完成だな。」
妹「やったー!」
兄「どうだ?BF見たいにバトルが出来なくても、アニメ見たいに動かなくても、自分で作ったガンプラは、カッコいいだろ?」
妹「うん!このリゼルは、大事に飾っておくね!」
兄「そう、ガンプラは老若男女、誰でも楽しめる。」
妹「このSSを読んだあなたも、」
兄妹『ガンプラ、初めて見ませんか?』
妹「お兄ちゃん、ガンプラ作りたい」兄「ほう」
78:
1ヶ月後
兄「やはりガンダムXは面白い。」
兄「不遇だの打ち切りだの言われているが、この分かりやすく、かつ豪快なボーイミーツガールのストーリー!」
兄「何よりもロマンに溢れた機体!」
兄「…さて、俺はガンダムXを見ながらMGガンダムXを組み立てる作業にもどるとするか…」
扉「バーンwww」バーン
妹「お兄ちゃん!私にMGの作り方を教えて!!」
80:
兄「…妹、部屋に入る時はノックしろとおかんに教わらなかったか?」
妹「ごめんね!でもいてもいられなくなって…」
兄「まあ、お前がガンプラを好きになったのは嬉しいけどさ、何でまたMGを?」
妹「だって…」
兄「だって?」
妹「HGUCじゃいつまでたっても陸戦型ジムが発売されないんだもん!!」
兄「」
81:
妹「お兄ちゃん?どうしたの?」
兄「…お前、そんな機体欲しがる程ガノタだったっけ…?」
妹「08小隊見てたら作りたくなって…」
兄「ふーん。それでMGねぇ…」
妹「…やっぱり、難しいかな?」
兄「いや、そんなことはない。HGを綺麗に作れれば、なにも難しい事はない。」
妹「じゃあ…」
兄「手伝ってやろう、お前のMGデビューを。」
妹「やったー!」
86:
?ソフマップ?
兄「やはりソフマップは良い…フィギュアやガンプラ、ゲームに漫画まで何でも揃う。」
妹「まさにオタクの為のショップだね!」
兄「さてと、陸ジム陸ジム…」
妹「あれー…MGのコーナーに陸戦型ジムが売って無いよ?」
兄「うーん、まあ無いなら仕方ない。
妹「そんなぁー!なんとかしてよ、お兄ちゃん!」
兄「んな無茶な…仕方ないな、俺のおすすめのMG>>110を買ってやるから、練習だと思って我慢しろ。」
妹「本当?やったー!ありがとうお兄ちゃん!愛してる!」
兄「現金な奴だな」
88:
兄「遠かったか、>>92にしよう」
92:
kskst
93:
バカhi-ν
96:
兄「バカHI-νはまだ発売していないぞ」
>>100
100:
セカンドリバイ
103:
兄「MGガンダムアストレイブルーフレームセカンドリバイだ。」
妹「名前長すぎない?」
兄「このキットは何よりもボリュームがすごい。もうほんとすごい。だからMGデビューにぴったりだ。」
妹「いや名前「組み終わったときの感動は凄いからな、楽しみにしてろよ。」
106:
兄「じゃあ買ってくるから、なんかその辺物色しとけ。」
妹「うーん。なんか納得いかないけど、買ってくれるならいいや。」
店員「ポイントカードは出ているか?」
兄「は?」
店員「ポイントカードは出ているかと聞いている!」
店員「アザッシター」
兄「ふう、色々と買ってやってしまった。バイト増やさなきゃな…。」
108:
妹「うーん…買うべきか買わざるべきか…。」
兄「おーい、買ってきたぞー!」
妹「あっ、お兄ちゃん!私、これを買うべきか迷ってるの!」
兄「なんだよ…ん?これはBB戦士か。」
妹「うん。ちっちゃくて可愛いし、値段も安いから…。」
兄「>>115か、いいんじゃないか?」
115:
荒鬼
117:
兄「荒鬼頑駄無か、確かに可愛いな。デンドロとかじゃなくて良かった。」
妹「皆デンドロ大好きだね!!」
兄「よし、今日はお前のMGとBBデビューだ!」
妹「おー!」
121:
兄「まずは今回使う道具を紹介するぞ。」
妹「え?使うのはニッパーとペンとスプレーだけじゃないの?」
兄「確かに、ガンプラを作るのはそれらだけで十分だ。」
兄「しかし、今回使うツールを使えば、ガンプラの出来映えはぐんと上がるんだ。」
妹「へー。でも、そんなにすごい道具なら、ガンプラ歴一ヶ月の私にはとても使いこなせないんじゃ…」
兄「何度言わせるんだ、妹」
妹「え?」
兄「ガンプラは誰でも楽しめる。難しい技術なんて必要無い。大事なのは、」
兄「ハートさ。」キリッ
123:
妹「お兄ちゃん…!」
兄「ははは、じゃあまずはこれだ。」
妹「何これ?粘土?」
兄「これはエポキシパテ。普通は必要ないが、BB戦士、それも古いタイプなら必須になってくる。」
兄「そしてこれだ。」
妹「あっ!これBFでみたことある!」
兄「そう、ビルダー御用達の耐水ペーパー。つまり紙やすりだ。」
妹「すごいね!これだけあれば立派なガンプラになりそうだよ!」
兄「ああ!だが、もう一つ本命がある。」
妹「それは…、彫刻刀?」
兄「いや違う、これはガンプラビルダーの必需品とも言える…」
兄「デザインナイフ先生だ!」
126:
兄「デザインナイフのすごいところはまずその切れ味!少しでも指に当たったら最後、プラモが血まみれになるぞ!」
妹「えぇ!そんなに切れ味のいい刃物使って大丈夫なの?」
兄「ああ。切れたとしても1mmくらいだし、気になるなら左手の人差し指に包帯を巻いたり、裁縫道具の指につける奴をつけて置けば心配ない。」
兄「さらに、デザインナイフはパーツを外すときにも役立つ。」
兄「お前はガンプラを作るとき、間違えて部品を付けてしまったことはないか?」
妹「あるある!ポリキャップ入れ忘れたり、先にはめるのを忘れたり!」
兄「そうゆう時は、パーツの合わせ目にデザインナイフを差し込んで、テコの原理で外してやればいい。上手くやれば傷もつかないし、割りと簡単に外れてくれる」
妹「わぁ!デザインナイフってすごいんだね!」
兄「それだけじゃない、シールをはったりバンダイエッジやひけを削ったりと大活躍だ!」
129:
兄「じゃあそろそろBB戦士の組み立てに入ろう。」
妹「この箱を開ける時がたまらないよね!」
兄「パーツが少ないBB戦士シリーズは、ある意味初心者向きとも言える。」
兄「だがここを見るような年齢の奴らには物足りないだろう。ガンプラっぽくないし。」
兄「もし子供、それも四歳から十歳位の子が居るなら、初めてはBB戦士が良いかもしれないな。」
127:
バンダイエッジってなんだ
132:
兄「>>127、バンダイエッジについて説明しよう。」
兄「ガンプラというのは中高生がメインターゲットだといったな?」
兄「だが、実際の対象年齢は」
兄「八歳」
兄「となっている。そのため、小さな子供が怪我をしないように、角が丸まっていたり、尖らないように旗がついていたりする。」
兄「これがバンダイエッジだ。デザインナイフは主にガンダムタイプのアンテナを尖らせるのに使うぞ!」
138:
妹「ふぅ、とりあえず、これで組み立ては終わりかな?」
兄「やはりBB戦士は簡単だな。しかしそれにしても綺麗に組んである。女性の方が手先が器用だというのは本当だな。」
妹「えへへ…。でもこれ、結構穴が開いてるね。」
兄「そう、それがガンプラ最大の敵」
兄「肉 抜 き 穴 だ 」
141:
妹「肉抜き穴?」
兄「詳しくは俺もよく知らんが、ガンプラを成形するときに開ける穴らしい。最近のガンプラは目立たなくなってきているが、BB、それも昔の物だと大分目立ってしまう。」
妹「うーん、これはこれで可愛いけど、やっぱり見映えが悪いね…。」
兄「そこで登場するのがこれ」
兄「エポキシパテだ!」
143:
妹「粘土みたいだねこれ。」
兄「エポキシパテはガンプラにありがちな肉抜き穴や隙間を埋めるものだ。」
兄「このパテ、色が2つついてるだろ?」
妹「うん、緑と黄色だね。」
兄「この2つを混ぜると、固まり始める。完全に固まる前に、肉抜き穴を埋めるんだ。」
妹「荒鬼頑駄無だと、目立つ所は…」
145:
兄「左手、バックパック、脚の裏、スカート、だな」
妹「左手は武器を持たないし、うめちゃってもいいよね!」
兄「別に意外と肉抜きが少なかったから無理やりやるんじゃないからな!」
妹「パテが固まったけど、これをどうするの?」
兄「こうゆう時はこれだ!」つ耐水ペーパー
妹「なるほど、やすりで削っていくんだね!」
兄「そうゆうこと。だけど、完全に固まる前にデザインナイフで削ぎ落とすのもいいかもな。」
妹「万能だね。」
兄「万能だ。」
149:
妹「で、この後どうするの?このままだと色が違うから、余計に見映えが悪いよ?」
兄「ああ。だから塗装をするんだ。」
妹「えっ…えぇー!私はまだ初心者だし、塗装なんて無理だよ!」
兄「…妹、お前はこの1ヶ月、どうやってガンプラを作ってきた?」
妹「えーと、まず普通に組んで、スミイレして、つや消しスプレーを吹いて…」
兄「そう、お前はたった1ヶ月でそこまで成長したんだ。自信を持て!お前はもう初心者なんかじゃない、」
兄「一人前のガンプラビルダー(中級者)だ!」
妹「お兄ちゃんっ…!」
152:
妹「私…やるよ!お兄ちゃん!」
兄「よし、早塗装に入ろう。今回使うのはこちら!」つガンダムマーカー
妹「…おぉー…。」
兄「なんだよ、その間は…。」
妹「だって…なんかあそこまで言われてからマーカーじゃあ…なんか…。」
154:
兄「だってお前、中級者にBB全塗装とかやらせれないじゃん?俺だってやりたくないし。」
妹「まぁ確かに、部分塗装だけだもんね。」
兄「そうゆうこと。それに、マーカーだって良いところもあるぞ。」
妹「良いところ?」
兄「安い。」
妹「」
157:
妹「…それだけ?」
兄「うん。」
兄「まぁ筆やらスプレーやらと違って、別に塗料を買わなくていいのは長所だな。あと、手が汚れない。」
妹「まあいいや!お兄ちゃんがお金無いの解ってるし!」
兄「主にお前のおかげでな!」
妹「それで、これはどうやって塗装するの?」
兄「簡単だ。マーカーでパテ埋めした部分をなぞればいい。」
妹「本当に簡単だねー。…うわっ、すごいムラ!」
兄「マーカーだから仕方ない…んだが、コツを教えよう。軽く持ちながら一方向に向かってなぞれば、ムラが軽くなる。それにつや消しにすれば目立たなくなる。」
161:
妹「塗れたよ!」
兄「おぉ!マーカーの割りに綺麗に塗装出来てるな!本当器用だなお前!…本当に何でこんなに綺麗にできんだよ…。」
妹「えへへっ、手先は器用だからね!あとはつや消しスプレーを吹いて完成!」
兄「これでBB戦士編は完だ。皆!これだけの手間でも、十分ガンプラを楽しめることを、ちゃんと覚えおいてくれ!」
妹「このSSを読んだあなたも、」シュー
兄妹『ガンプラ、初めて見ませんか?』
妹「お兄ちゃん、ガンプラ作りたい」兄「ほう。」
BB戦士編 完
176:
兄「さて、お次はMGだな。」
妹「うん!ガンダムアストレイブルーフレームセカンドリバイだね!」
兄「いちいち打つのがめんどいから、今後は2Lと言うことにするぞ!」
兄「さて妹、お前はMGの特徴を覚えるか?」
妹「えっと、大きくて、高くて、作り込んである!」
兄「そう、これまでのHGやBB戦士と違って、組み立てるだけで、そこらのHGの全塗装品とタメが張れるレベルになる。」
妹「そっ…そんなにすごいの!」
兄「ああ。伊達に5000円しないぜ。」
妹「そんなにすごいなら、きっとMGが一番人気なんだろうね!」
兄「うーん…それはどうだろう?」
妹「えっ?違うの?」
178:
兄「いや、MGがガンプラの中でも人気なのは間違いない。でも、『組み立てるだけ』で完成度の高いものが作れるMGは人気な反面、『作り込む』ことが好きなモデラーには人気が無いんだ。」
妹「そっか、MGは内部まで作り込んであるから、てを加える余地があんまり無いんだ…。」
兄「それにHGUCシリーズは最近すごく出来がよくなってきたし、RGなんて物も出てきた。わざわざ高いMGを買わなくても、クオリティの高いガンプラが手に入るようになったんだ。」
妹「じゃあ、MGはオワコンなの…?」
兄「そんなことは無い。未だに人気の有るシリーズだし、大きさ故の迫力なんかは、HGUCやRGじゃ出せないからな!」
兄「今回は、そんなMGの中でもかなりボリューミーな2Lを作って行こう。」
202:
兄「まずはパーツの確認だ。HGUCやBBと違って細かいパーツが多いからな。」
妹「いち…に…さん…全部揃ってるよ!」
兄「よし、パーツを確認したら、大きめのバケツに水をいれてくるんだ。」
妹「え?どうして?」
兄「いいから早く。」
妹「わかった…。」
203:
妹「よいしょっと、それでこの水をどうするの?」
兄「まあ見てろよっと…。」つ台所洗剤
妹「洗剤?もしかして、ガンプラを洗うの?」
兄「そうだ。今回は初の全塗装だからな。下準備も多いんだ。」
209:
妹「そっか…全塗装かー…全塗装!?」
兄「ああ、スプレーで全塗装だ。」
妹「無理だよお兄ちゃん!私は昨日初めて部分塗装したばかりなんだよ!」
兄「大丈夫だ。俺が一から丁寧に教えてやる。」
妹「そんなこと言ったって…」
兄「妹」
妹「なぁに?」
兄「普通はな、初めて1ヶ月の奴がパテ埋めしたり、部分塗装したりは、しない。」
妹「う…うん。」
兄「だけどお前はやって見せた。つまり才能があるんだ。」
兄「ここでその才能を潰してどうする!」
妹「お兄ちゃん…!」
212:
妹「私…やるよ!ガンプラを全塗装する!」
兄「よく言った!なら、早く下準備を終わらせよう。」
兄「ちなみになぜガンプラを洗うのかというと、プラモデルというのは金型にプラスチックを流し込んで作るのは知ってるな?」
妹「うん。その時に割れたりしないように、肉抜き穴を作るんだよね!」
兄「そうらしい。そして、固まったプラスチックを型から剥がすとき、傷が付かないように離反剤というものを流し込んで、つるんっと取り外すんだ。」
兄「だが、その離反剤がパッケージするときに付いたままのことがある。」
兄「その離反剤を取るために、こうして洗うんだ。」
妹「その離反剤が付いたままだとどうまるの?」
兄「塗料の乗りが悪くなってムラが出たり、埃がなかなか落ちなくなったりする。」
妹「それは大変だね!強めに洗わなきゃ!」
兄「まあ待て。余りに強い力で洗うと、パーツに傷がついてしまう。もちろんたわしなんかで洗ったら塗装どころじゃない。」
兄「強く擦らなくても離反剤はちゃんと取れる。手で丁寧に洗うんだ。」
214:
>>212
どこでそんな様々な知識を?
215:
妹「洗ったよ!」
兄「よし、あとは食器乾燥機にランナーを置いて、30分くらい待つんだ。」
妹「30分か…。結構長いこと待つんだね。」
兄「まあな。塗装と一緒で、『乾かざる物触るべからず』だ。」
218:
兄「今の内に『ウェザリング』について話しておこう。」
妹「ウェザリング?」
兄「そうだ。これはスミイレと同じく、塗装とは別に色を入れることで、作品を引き立たせる技術だ。」
妹「スミイレと同じってことは、バンダイからペンか何か発売されているんでしょ?」
兄「ああ…うん…。まあ有るにはあるんだが…」
妹「だが?」
兄「ぶっちゃけ、ウェザリングに関してはバンダイよりタミヤの方が上なんだ。多くのビルダーはこのタミヤ『ウェザリングマスター』を使っている。」
妹「これは化粧品みたいだけど…どうやって使うの?」
219:
兄「うーん…説明するより見せた方が早いな。妹、俺の部屋から陸戦型ガンダムを持ってきてくれ。」
妹「わかった!RX-79〔G〕だね!」
妹「持ってきたよ!」
兄「ありがとう。それでは、早ウェザリングを試してみよう。」
221:
兄「こうして、土や砂などの粉を専用のはけで陸ガンにつけていくと…」
妹「あっ!すごい!ガンプラにリアルな汚れがついた!」
兄「これがウェザリングだ。ピカピカのガンプラをあえて汚すことで、巨大感やリアル感を出すことができる。」
兄「こういう陸戦兵器は、足元を中心に汚していけばいい。ただし、あまりやり過ぎると逆に嘘っぽくなってしまう。」
妹「何事もほどほどがいいってことだね!」
兄「ちなみにバンダイからも『ウェザリングマーカー』というものが発売されているぞ。はけでは入らない隙間や液体漏れの表現に使えるから、『ウェザリングマスター』も『ウェザリングマーカー』も、使い分けるのがいい。」
223:
妹「ねぇお兄ちゃん、陸戦兵器の汚しかたは分かったけど、宇宙用の機体はどうすればいいの?宇宙なんだから、土がつくはずないよね?」
兄「良く気が付いたな。宇宙用機体のウェザリングにはこれを使うといい。」
妹「それは…鉛筆?」
兄「そうだ。HBの鉛筆。これの芯をデザインナイフでかんな掛けして、粉にするんだ。」
妹「またデザインナイフか…。」
兄「言っただろ?万能だって。」
224:
兄「こうしてできた粉をエンジン周りやスラスターに付けると…」
妹「おぉ!すす汚れだ!」
兄「その通り。宇宙では土や砂が付かなくても、代わりにすすが沢山付くんだ。元が鉛筆だから、消しゴムで消すことも出来る。なかなか便利だぞ。」
妹「でも、それだけじゃぁ地味じゃない?」
兄「そうだな…妹、線香持ってきてくれ。」
妹「線香?分かった…」
225:
妹「持ってきたよ」
兄「サンキュー。あとはこいつを…」シュボ
妹「あああ!!お兄ちゃん何してるの!火の付いたまま、ガンプラに線香を押し当てるなんて!」
兄「これでいい。俺の陸戦ガンダムを良く見てみろ。」
妹「あーあ、シールドがどろどろになって穴が…ん?これって…!」
兄「そう、弾痕跡だ。」
229:
兄「こうして一部に高熱を当てることで、プラスチックを溶かし、弾を食らった様に見せることが出来る。穴の中を黒で塗るといい。…もちろん、やり過ぎると取り返しがつかないから注意しろよ。」
妹「なるほど…身近な道具でもガンプラを輝かせることが出来るんだね!」
兄「他にも、銀ちょろ塗装やクラッシュモデルなど、さまざまな技術がある。暇なときにググればいい。学んだだけ知識は付くからな。」
227:
ガンプラ作るのは楽しいけど、作って飾ってたら埃まみれになっちゃって悲しい
230:
妹「そろそろセカンドリバイも乾いたみたいだし、私組み立ててくる!」
兄「ああ。その間に何か質問があれば聞いておこう。」
兄「>>227
ケースを買うのが一番良いんだが、それが無理ならダイソーのプラスチック水槽を反対向きにして被せるといい。五体くらいなら入るし、ケースを買うよりも安い。」
237:
妹「組めたよ!早く塗装しようよ!」
兄「いや、塗装の前にやることがある。」つサフ
妹「何これ?スプレー?」
兄「ああ。とはいっても、色を付ける物とは別物だ。これはサーフェイサー。塗装の前に傷や埃を隠したり、塗装の下地になったりと、便利なものなんだ。」
妹「へー。じゃあ早塗ろう!」
兄「きちんとクリアパーツははずしておけよ!」
妹「うん!…おぉ、全身灰色だ…」
兄「そのカラー一色になると、傷や埃が分かりやすいだろう?あまりに目立つ物はピンセットで除去しよう。」
妹「うーん、こうして見ると、セカンドリバイの特徴的なシルエットが良くわかるね。」
兄「ああ。それに灰色一色っていうのがテスト機みたいで格好いい。この状態から塗装するのは中々勇気が要るが、がんばれ。」
妹「うん!」チマチマ
238:
兄「埃とりが終わったみたいだな。」
妹「うん。手が疲れたよ…」
兄「がんばれば頑張っただけ良くなるのがガンプラだ。疲れた分だけ帰ってくるさ。」
妹「ねぇお兄ちゃん、このままスプレーしたら、セカンドリバイは全身真っ赤になっちゃうよ。どうしよう!」
兄「そうゆうときはこいつの出番だ。」つマスキングテープ
240:
妹「それは…黄色いセロテープ?」
兄「こいつはマスキングテープ。スプレー塗装の時の必須アイテムだ。」
妹「マスキングってなぁに?」
兄「マスキングとは、塗装の時に色がついてほしくない場所を保護して、つけたい場所にだけ色を付ける技術だ。」
妹「なるほど!そのテープで色がつかないように保護するんだね?」
兄「そうゆうことだ。…だが、この作業は中々にめんどくさい。長ければ二時間掛かることもある。」
妹「えぇー、そんなにやってたらスレが落ちちゃうよ…」
兄「そこでだ。今回は特別に、俺がマスキングをしておいた!」
妹「ありがとうお兄ちゃん!大好き!」
242:
妹「よーし、マスキングもしてあるし、あとはスプレーをして…」シュー
妹「完成ー!」
兄「そ れ は ど う か な ?」
妹「えぇ!スプレーで塗装してからも何かするの?」
兄「ああ。まあやらなくてもいいんだが…やった方が見栄えは良くなるな。」
妹「じゃあ、それのやり方を教えて!お兄ちゃん!」
兄「ああ。ガンプラ作り、最後の仕上げがこれだ!」つデカール
243:
妹「…シール?」
兄「デカールだ。こいつをうまく貼ることができれば、セカンドリバイは最高と言ってもいい出来になる。」
兄「ちなみに今回使うのは『ガンダムデカール』というシリーズだ。これは水を使って貼るタイプのデカールだ。」
妹「水で貼るタイプ?」
兄「そうだ。デカールは主に三種類のタイプが存在する。」
兄「1つ目が、ガンプラ等に付いているシール状のもの。これは手軽ではあるが、余白が大きく、経年劣化もしてしまう。」
兄「2つ目が、MGシリーズに付いている擦るタイプのデカール。これは余白が『無い』のが強みだ。ただ、市販していない、ズレた時の絶望感がすごい、などのデメリットがある。見栄えはこれが一番だな。」
兄「そして最後が水で貼るタイプ。これは一番メジャーで、市販品は大体これだ。ただし、素人には難しい方法で貼り付けるので、慣れが必要になってくる。」
244:
妹「そんなに難しいデカールを綺麗に貼るなんて、私には無理だよ…」
兄「大丈夫。慣れが必要というのは一人の時の話だ。お前には…」
兄「俺が居るだろう?」キリッ
妹「お兄ちゃん…!」
247:
妹「じゃあ…デカールを貼るよ…」
兄「このデカール貼りはガンプラづくりで最も緊張する場面だ。自分のセンス、度胸、繊細さ、スピード…全てが試される。」
妹「…よし!デカールを貼り終わったよ!」
兄「どれ…、…いい出来だ、良くやった、妹!これでお前は一人前のガンプラマイスターだ!」
妹「本当に!?これで私も一人前のガンプラマイスターなの!?」
兄「ああ!だけど、まだまだ世界は広い!」
兄「旧キットの改造やMGRE、RG等の新ブランド、世界大会やミキシングビルドなど、お前の知らないものは沢山ある!」
妹「私…もっとガンプラのことが知りたい、もっともっとガンプラを好きになりたい!」
兄「そうか、なら見に行こうぜ。新世代のガンプラって奴を、さ」
妹「うん!それじゃあ…」
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