モバP「佐久間まゆの献身」back

モバP「佐久間まゆの献身」


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1:
P(トレーナーさんからまゆがレッスンに来ていないと連絡があった)
P(まゆは無断で休むような子じゃない、何かあったかもしれない)
P(というわけでまず女子寮に来てみたんだが……)
P(どうやら部屋にいるみたいなんだよな)
トントン
P(さて、出てくるかな……)
P(まさか部屋から出られないようなことになってないだろうか)
ガチャ
佐久間まゆ「あら、プロデューサーさん。まゆに会いに来てくれたんですか?」
P(普通に出てきた)
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2:
P「まゆ、今日レッスンだぞ。もしかして忘れてた?」
まゆ「いえ、覚えてますけど……裕子ちゃんから聞いてません?」
P「何を?」
まゆ「こずえちゃんの看病するから休みます、って」
?朝食時?
堀裕子「こずえちゃん、なんだか顔が赤いですね」
まゆ「ええ、どうやら風邪ひいたみたいなのであとで病院に連れて行きます」
遊佐こずえ「あたま、ぼーっとするの……」
裕子「まゆちゃんは平気ですか? 同じ部屋ですよね?」
まゆ「今のところは。あっ、こずえちゃんの看病でレッスン休みますって知らせないと……」
裕子「それなら私が伝えますよ」
まゆ「そうですか? でもやっぱりこういうことは自分で」
裕子「大丈夫です、任せて下さい!」
3:
まゆ「……って押し切られたから任せたんですけど、結局伝わってなかったんですね」
P「はぁ、あいつは……ちゃんと責任持てよなぁ」
P「で、こずえは……あ、今寝てるのか。具合はどう?」
まゆ「まだ熱高いですけど、ただの風邪みたいです。お薬もらってきました」
P「そうか、ありがとう。まゆは優しいな」
まゆ「同室なんだから、それくらい当然です」
まゆ「ご両親から預かっている大切なこずえちゃんに、万が一があってはいけませんからねぇ」
P(間違っちゃいないが……ご両親から預かっているのはまゆも同じなんだけどな)
P「病院に連れて行ったあとは、女子寮にいる誰かに任せても良かったんだぞ?」
4:
まゆ「そんなのダメですよぉ」
まゆ「別に信頼してないわけじゃないですけど」
まゆ「他の人じゃなくてまゆ自身が看病してあげたいんです」
P「ン……まあ、今日はレッスンだけだからいいか」
P「明日はちゃんと仕事行くんだぞ?」
まゆ「お休みしちゃダメですか? まゆ、こずえちゃんのことが心配で……」
P「気持ちは分かるけどダメ。プロなんだから仕事には責任持ちなさい」
まゆ「でも働くママさんって『子供が熱出したから』ってすぐ休むじゃないですか」
P「そうじゃない人もいるって」
P「あと、まゆの子供じゃないだろ」
まゆ「毎日同じ部屋で生活してるんですから親子みたいなものです♪」
P「いや、その理屈はおかしい」
6:
P「……ねえまゆ」
まゆ「はい、なんですか」
P「もし俺が風邪ひいたら看病してくれる?」
まゆ「もちろんです。おかゆとか作りに行きますよ」
P「じゃあ俺とこずえが同時に風邪ひいたら?」
まゆ「……。申し訳ないですけど、まずこずえちゃんの看病をします」
P「まゆに見捨てられた」
まゆ「ち、違いますよ、人聞きの悪い」
まゆ「プロデューサーさんは大人、こずえちゃんは子供、だからですっ」
まゆ「こずえちゃんのあとでちゃんとプロデューサーさんも看病しますから」
P(うーん、俺に興味を失ったわけじゃなさそうだが)
P(こずえのほうが優先されるのか……これはこれでちょっと悲しい)
7:
P「まゆがそこまでこずえを好きとは思わなかったよ」
まゆ「だってお人形さんみたいで可愛いじゃないですか」
まゆ「初めて見たときは天使に出会ったかと思いました!」フンス
P(まゆにここまで言わせるとは、こずえすごいな)
まゆ「プロデューサーさんに対してと同じように、こずえちゃんも愛してます」
まゆ「プロデューサーさんとこずえちゃんと」
まゆ「どちらの赤ちゃんも産みたいくらいです」///
P「おい待て」
まゆ「あっ、こずえちゃんにまゆの赤ちゃん産んでもらうのもいいなぁ♪」
P「うん、冷静になろうか」
9:
プルルルル
裕子「はいもしもし」
P「まゆが今何をしてるか知ってるか?」
裕子「こずえちゃんの看病ですよね」
P「ふむ、やはり知っていたか」
P「どうして俺やトレーナーさんに報告しなかったんだ?」
裕子「ええっ、ちゃんとしましたよ? テレパシーで!」
P「…………気づかなかったよ。次から重要な連絡は電話か口頭にしてくれ」
裕子「ムム?、仕方ないですね。分かりました」
10:
P「やれやれ、裕子はブレないな……」
プルルルル
P「ん、今度は着信か……もしもし、モバPです」
こずえ母「お世話になっております、遊佐こずえの母です」
P「あ、お世話になってます?」
こずえ母「あの、変に思わないでくださいね。虫の知らせというか……」
こずえ母「なんとなく、こずえが体調崩しているような気がしたんですが」
こずえ母「こずえは元気にやってますでしょうか?」
P(…………マジか)
こずえ母「モバPさん?」
P「あ、えっと。風邪ひいたみたいですが」
P「同室の佐久間まゆが病院に連れて行ったので心配いりません」
こずえ母「まあ、そうなんですか。まさか本当に……」
11:
P(裕子のテレパシーが俺じゃなくてこずえのお母さんに?)
P(いやいや、まさかな。まさか……)
P「す、すごい偶然ですね。親子の絆ですね」
こずえ母「ふふ、そうなんでしょうか」
こずえ母「佐久間まゆちゃん……優しくて気が利いて、とってもいい子ですよね」
P「え? ええ……まゆのこと、よく知ってるんですね?」
こずえ母「以前こずえのライブを見に来たとき、こずえと一緒に迎えに来てくれて」
こずえ母「観光案内もしてくれたんです」
P「へ、へえ……そんなことまで」
こずえ母「こずえに寮生活なんて不安でしたけど、まゆちゃんが同室で本当に良かったです」
P(こずえの子供を産みたいとか言っちゃう子なんですが、それでも良かったですか?)
12:
こずえ「ん……ふわぁ」
まゆ「起きた? もう眠くない?」
こずえ「うん」
まゆ「じゃあそろそろお昼だからおかゆ作りますね」
こずえ「まゆおねえちゃん……」
まゆ「なぁに?」
こずえ「ほんとうは、れっすんだったんでしょ?」
こずえ「こずえのせいで、ごめんね……」
まゆ「そんなこと気にしなくていいのよ」
まゆ「レッスンはあとからでも出来るけど、こずえちゃんの看病は今しないと意味がないでしょう?」
まゆ「それに一人で寝てたら……特に病気のときは寂しくならない?」
13:
こずえ「なる……かも」
まゆ「こずえちゃんにそんな寂しい思いさせられないもの」
こずえ「まゆおねえちゃん、なんだかほんとうの……おねえちゃんみたい」
まゆ「ふふっ、そう? こずえちゃんみたいな可愛い妹だったら大歓迎です」
こずえ「えへへ、まゆおねえちゃん、だいすきー」
まゆ「私も、こずえちゃん大好きよ」ギュッ
こずえ「ふわ……かぜ、うつっちゃうよぉ?」
まゆ「こずえちゃんが治るなら感染ってもいいです♪」
こずえ「じゃあそのときは、こずえが……おせわするー」
まゆ「本当? ありがとう」
まゆ(そのときのために、こずえちゃんに合うナース服用意しておこうっと)
まゆ(いえ、ナースメイド服のほうがいいかしら)
まゆ(そのためには風邪ひかないといけないけど……うふふ、でも楽しみ)
14:
まゆ「おかゆ出来ましたよ」
まゆ「ふぅふぅ……はい、あーん」
こずえ「あー……ん」
まゆ「熱くない?」
こずえ「うん、だいじょうぶ」
こずえ「……でもこずえ、ひとりで……たべられるよー?」
まゆ「そうね。でも病気のときは治すことだけ考えて、素直に甘えてほしいな」
まゆ「それとも食べさせてもらうのはいや?」
こずえ「ううん、たべさせてもらうの……うれしい。えへへ」
まゆ「そう、良かった。じゃあ、あーん」
こずえ「あーん」
15:
こずえ「もういらないー」
まゆ「ちょっと多かったかしら。お腹いっぱいになった?」
こずえ「うん……だいじょうぶ。ごちそうさまでしたー」
まゆ「お粗末さまでした。じゃあ残りは私が食べますね」
まゆ(……!)
まゆ(こずえちゃんと間接キス……っ!)
まゆ(ど、どうしましょう……私が食べるなんて言っちゃったけど)
まゆ(こずえちゃんは気にならないかしら……!?)
こずえ「やっぱり、もうちょっとたべようかなぁ……」
まゆ「ええっ!?」
こずえ「なんで……がっかりするのぉー?」
16:
こずえ「こずえは、おふろ……はいっちゃだめ……?」
まゆ「お風呂って結構疲れちゃうから病気のときは良くないんですよ」
まゆ「そのかわり濡れタオルで身体拭いて綺麗にしましょうね」
まゆ「はい、脱いで。ばんざーい」
こずえ「んー」
まゆ(こずえちゃんの肌を傷つけないように優しく……)ゴシゴシ
まゆ「痛くない?」
こずえ「へいきー。たおる、あつくて……きもちいい……」
まゆ「……よし、上はおしまい。下半身も拭きましょうね」
こずえ「じゃあ……ぬぐねー」ヌギヌギ
17:
まゆ「こ、こずえちゃん。パンツは、履いててもいいのよ? 恥ずかしくない?」
こずえ「おふろ、いっしょにはいるし……まゆおねえちゃんなら、いいよー?」
まゆ(それはそうだけどこんなに無防備だと)
まゆ(なんだかこっちが恥ずかしくなります……)
まゆ(よく考えたらお風呂でもそんなにまじまじ見ないし)
まゆ「か、身体拭きますねっ」///
こずえ「おかお、あかいよぉー……。まゆおねえちゃんも……ごびょうき?」
まゆ「だ、大丈夫だからっ」
18:
まゆ「終わりましたよ。さあ、新しいの着て」
こずえ(スリスリ)
まゆ「どうかした?」
こずえ「ふわぁー……はだかでべっどにねるの、はじめて……」
こずえ「おふとん、すべすべで……きもちいいー」
まゆ「もう。はしたないことしてると風邪治りませんよ?」
まゆ「はい、下着」
こずえ「はーい。んしょ……」
こずえ「でもねぇー?」
まゆ「なぁに?」
こずえ「きょうみたいに……まゆおねえちゃんとずっといっしょなら」
こずえ「ときどき、びょうきになっても……いいかも」
19:
まゆ「……!」キュン
まゆ「もうっ、そんなこと言って困らせないで。はい、パジャマ」
まゆ「そういうの、殺し文句っていうんですからね。ふふっ」
こずえ「しんじゃうのー?」
まゆ「そうですよぉ、こずえちゃんが可愛いから幸せすぎて死んじゃいます」
こずえ「えぇー、そんなのだめー……」
まゆ「大丈夫。こずえちゃんがキスしてくれたら、今度は嬉しすぎて生き返っちゃいますよ」
こずえ「しらゆきひめ……みたいだねぇー」
まゆ「じゃあこずえちゃんは王子様ですねぇ」
まゆ(白タイツにかぼちゃパンツが似合いそう)
こずえ「おんなのこなのに、おうじさま……? くすくす、おもしろーい」
20:
こずえ「ふわぁ……むにゃ」
まゆ「そろそろ寝ましょうか」
こずえ「うん。あ……あのね……?」
まゆ「なぁに?」
こずえ「びょうきのときは、あまえていい……って、いってたでしょ?」
まゆ「ええ」
こずえ「きょうは、いっしょに……ねてもいい?」
まゆ「ふふ、毎日でもいいですよ」
こずえ「でも……ね? ままが、ひとりでねれるように……なりなさいって」
21:
まゆ「一人で寝ないといけないときは、寂しくてもちゃんと我慢できるでしょ?」
まゆ「ならそれで十分。普段は誰かと一緒に寝てもいいと思うな」
こずえ「そっかぁ……そうなんだぁー」ギュッ
まゆ「うふふ」ナデナデ
こずえ「まゆおねえちゃん、やわらかくて……あたたかいー」スリスリ
 
まゆ「こずえちゃんはふわふわで、綿菓子みたいよ」
まゆ「さあ、もう目を閉じて」
こずえ「うん。ふわわぁ…………おやすみぃ。すや……」
まゆ(おやすみなさい。たくさん休んで早く良くなってね)
まゆ(私のかわいいかわいい王子様)
22:
まゆ「プロデューサーさん、ちゃんと掃除してますか?」
P「してるよ……週一くらいで」
まゆ「もう。不潔にしてるから体調崩すんですよ?」
こずえ「ふわぁ、ほこりたまってるー」
P「あのさぁ、看病のついでに掃除してくれるのは嬉しいんだけど」
P「なんで二人共メイド服着てるのかな?」
まゆ「違います、ナースメイド服です。ほら、ナースキャップ」
23:
まゆ「こずえちゃんに、まゆにも着て欲しいってお願いされたので」
P「そもそもなぜナースメイド服?」
まゆ「せっかくこずえちゃんに看病してもらうなら、可愛い格好のほうがいいでしょう?」
こずえ「まゆおねえちゃんが、かぜひいたら……」
こずえ「こずえが、これきて……おせわするんだよー」
P(ふむ……まゆもどちらかと言えばおっとりしてるし)
P(姉妹みたいで良いコンビかも)
こずえ(じーっ)
P「ど、どうした?」
24:
こずえ「ぷろでゅーさー……おしごとのこと、かんがえてるー?」
P「えっ!?」
まゆ「プロデューサーさん……」
P「いやー、仕事のことなんて、カンガエテナイヨ?」
まゆ「絶対考えてましたよね? こんなときくらいお仕事は忘れてください」
P「はい……」
P(この二人に隠しごとは出来そうもないなぁ)
P「バレたからこの際言っちゃうけど、二人のユニットを考えてるんだ」
まゆ「私とこずえちゃんのユニット?」
25:
こずえ「わー、やりたいー」
P「だろ? 今日のこの感じだと、絵になると思うんだよな」
まゆ「うふ、楽しみです」
P「ユニット名は……とりあえず仮決めだけど、『ゆさくま』なんてどうだろう」
こずえ「ゆさくま……」
まゆ「遊佐と佐久間だから、ですか?」
P「うん」
まゆ「プロデューサーさん、どうやら酸素欠乏症みたいですね」
P「あっ、ヒデエ」
26:
以上で終了です
こずえは年上を呼び捨てしない派 は少数派なんでしょうかね
2

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