未央「君は世界で一番美しく咲く花さ……愛してるよ、未央」凛「えっ」back

未央「君は世界で一番美しく咲く花さ……愛してるよ、未央」凛「えっ」


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1:
未央「はい」
凛「えっ?」
未央「はい、しぶりんさん、どうぞ!」
凛「何が?」
未央「言ってみて、今の」
凛「急にどうしたの」
未央「いいからいいから!」
凛「言わないよ」
未央「え?っ……」
凛「何その反応。言わないよ」
2:
未央「減るもんじゃないのにー」
凛「……」
未央「凛ちゃんの恥ずかしがり屋さんめ!」
凛「……」
未央「今の、しまむーのマネー」
凛「……未央」
未央「ん? なに?」
凛「変だよ」
未央「うぐっ。変じゃないやい!」
凛「いつもより変」
未央「えっ、私いつも変?」
4:
未央「言ってよ」
凛「言わないよ」
未央「なんで」
凛「こっちが言いたいよ」
未央「……しぶりん、これからこういう王子様みたいな役、するかもしれないでしょ?」
凛「それは、まあ、そうかもしれないけど……」
未央「今はまだシンデレラだけどさ」
凛「……ギャグなの?」
未央「いつかくる王子様役のためにも」
凛「言わない」
未央「けちんぼ」
凛「けちんぼ……」
5:
未央「あめんぼ」
凛「……」
未央「あめんぼ」
凛「……赤いな」
未央「あいうえお」
凛「……」
未央「愛してるよ」
凛「言わないよ」
未央「ぐむむ……」
6:
凛「なんでそんなこと、言わせたがるの」
未央「まあ聞いてみたいからかな」
凛「ただ聞いてみたいだけ?」
未央「お願いします! 我が家のご先祖様が瀕死で……最期に一度、どうしてもしぶりんの愛してるを聞きたいと言ってるんです!」
凛「瀕死って……」
未央「ダメかな」
凛「言い方があるでしょ」
未央「うーん……いまわの際、とか?」
凛「……まだその方がいいと思うよ」
未央「そっかー」
凛「それにご先祖様ならもう亡くなってるよね」
未央「そうだね」
7:
未央「で、しぶりん」
凛「……はぁ」
未央「どうしたの、ため息なんかついて」
凛「わかってるくせに」
未央「一回だけでいいからさー。だーい好きだよっ♪ って、みりあちゃんみたいにかわいい感じでさー」
凛「要求上がってない?」
未央「んむむむ……一生……いや、一週間のお願い!」
凛「だいぶハードル下げたね」
未央「しぶりんー」
凛「……」
未央「ねーえーしーぶりーんー」
8:
凛「未央、しつこい」
未央「わ、ダイレクトな苦情来た!」
凛「言わないったら、言わないよ」
未央「……」
凛「……」
未央「……わかったよ、ごめんね、しぶりん……」
凛「……」
未央「……」
凛「……その」
未央「お詫びに携帯の待ち受けこないだのしぶりんの寝顔写メにするね」
凛「ちょっと。いつ撮ったのそんなの」
9:
凛「だいたい、未央だって恥ずかしいでしょ」
未央「え? ううん、全然」
凛「本当に?」
未央「全然だってばー。だって、好きな人に好きって言うだけだよ?」
凛「ふーん。じゃあ言ってみてよ」
未央「わかった。しぶりんに言えばいいんだね?」
凛「うん」
未央「……こほん」
未央「うきゃー! しぶりんかーわいーいー! 世界中の誰よりも、いっぱいいっぱい、愛してるにぃ!」
10:
未央「言ったよしぶりん」
凛「……」
未央「しぶりん?」
凛「……なんだか、素直に喜びづらい」
未央「なに?」
凛「ううん、なんでもない」
未央「じゃ、次はしぶりんの番ね」
凛「待って」
未央「ん?」
凛「そんな約束してない」
未央「ええー、往生際悪いなあ……」
凛「私が呆れられる方なの?」
11:
未央「しまむーはすぐ言ってくれたのになー」
凛「卯月?」
未央「大好きだよ! って、どストレートにきたから、さすがの私も照れたよね」
凛「卯月にも言わせたんだ」
未央「うん。お願いしたら、いいよーって、すぐに」
凛「そう……」
12:
凛「今日って、特別な日だったっけ」
未央「特別な日?」
凛「未央の誕生日じゃないよね。12月でしょ」
未央「うん」
凛「じゃあ……大好きの日とか」
未央「えっ?」
凛「……」
未央「何の日?」
凛「……大好きの日」
未央「大好きの日?」
凛「……」
未央「……」
凛「……」
未央「……」
凛「……」
未央「しぶりん」
凛「やめて」
未央「発想がかわいいね。年少組が言いそうだよ、大好きの日」
凛「わかってる。今すごく恥ずかしいから、こっち見ないで」
13:
未央「んー……。しかし、しぶりんさん……本当はこんな手は使いたくなかったんですけれどもねえ……」
凛「……なに?」
未央「しぶりん、私に言わせたよね」
凛「う……」
未央「言わせておいて、言ってくれないのかね?」
凛「……」
未央「……」
凛「……たしかに……未央の言うとおりだよ。フェアじゃないよね……」
未央「お? お? なら言う? 覚悟決まった?」
凛「……うん。うん、やるよ」
未央「よっし! じゃあこのボイスレコーダーに向かって」
凛「待って」
14:
未央「なーんなのさー、毎回毎回」
凛「ボイスレコーダーは違う」
未央「え? だってこれなかったら、残らないよ?」
凛「残さないでよ」
未央「でもそれじゃ、きらりん風に言ってくれるの?」
凛「えっ」
未央「しぶりん的には、そっちの方が難易度高いかなーと思ったんだけど」
凛「ねえ、なんで録音かきらり風かの二択なの」
未央「え、だって私、きらりん風に言わされたし……」
凛「未央が自分で勝手にきらり風に言ったんでしょ……!? 私頼んでないよ」
未央「あ、あー、言うの恥ずかしかったなー。顔から火が出そうだったなー」
凛「絶対嘘だ……!」
未央「ホントダヨー」
凛「嘘つき」
未央「フェイフェイダヨー」
凛「菲菲関係ないでしょ」
未央「菲菲も普通に愛してるヨーって言ってくれた」
凛「菲菲にも言わせたの?」
15:
未央「しぶりん得意そうだけどなあ……愛してるって言うくらい」
凛「どんなイメージだかわからないけど……別に得意じゃないよ」
未央「じゃあさじゃあさ! 今後のために、今練習しておこうよ!」
凛「そのボイスレコーダーしまって」
未央「……」
凛「後ろ手に隠してもダメ」
未央「えへへっ☆」
凛「そういうの効かないから」
未央「ぶー……」
凛「早くしまって」
未央「はーい……」
17:
未央「はあ……そんなに私に大好きって言いたくないんだね……未央ちゃんショック」
凛「録音ときらり風が嫌なだけなんだけど……」
未央「しぶりん、私のこと嫌い?」
凛「……そうだなあ」
未央「うんうん」
凛「今の未央は好きじゃないかな」
未央「そうなんだ。私はどんなときのしぶりんも好きだよ」
凛「えっ……その」
未央「だーい好きだよ、しぶりん♪」
凛「……それはずるいよ……私だけ薄情みたい」
未央「じゃあ、ちゃんと言葉にして言ってほしいなー?」
凛「う……はぁ」
18:
未央「……」
凛「……わ、わかった。言えばいいんでしょ。……なんだっけ、世界で一番?」
未央「うん」
凛「……君は世界で一番……えっと、美しく咲く花さ……あ、愛してるよ、み――」
ガチャッ
卯月「島村卯月です! ただいま帰ってきましたー!」
凛「!」
未央「あ、しま」
凛「愛してるよ卯月」
卯月「えっ?」
未央「あーっ!」
卯月「わあ!?」
19:
未央「しぶりん!」
凛「なに? 私は言ったよ。私は未央に言われて、未央は卯月に言われて、私が卯月に言ったから、はい、これでちょうどいいよね」
未央「だーめーだーよーそんな三位一体説! 私に言ってよ!」
卯月「え、え……? 二人とも、どうしたの?」
凛「聞いてみたかっただけなんでしょ? ならもう、満足したよね、私言ったから」
未央「してないー!」
卯月「あ、あの、凛ちゃん? 未央ちゃん?」
未央「しまむーに言えるなら、私にも言えるはずだよ!」
凛「言えない。卯月にしか言えない。愛してるよ、卯月」
卯月「え? えへへ、ありがとう凛ちゃん」
未央「しまむーだけずるい!」
卯月「ご、ごめんね? わ、私未央ちゃん好きだよ」
未央「私もしまむー好きだよ! でも……はっ、そうか!」
卯月「どっ、どうしたの?」
20:
未央「私、しまむーのことすっごく愛してる!」
凛「あっ」
卯月「えっ、そう? ありがとう、えへへへ」
未央「しまむー、しぶりんに大好きって言ってあげて! できるだけ熱烈に!」
卯月「熱烈?」
凛「い、いいから! 言わなくていいよ、卯月。卯月は私のことは普通だよね」
卯月「そんなことないよ! 凛ちゃんのことも私大好きですっ!」
凛「……」
未央「耳栓するなぁーっ!」
凛「え、なに? 聞こえなかった」
未央「絶対聞こえてたよ! 今だって聞こえてるよ!」
凛「聞こえてないよ」
未央「くっ……しまむー、私が今からしぶりんを羽交い締めにするからその隙に」
卯月「私の声は……凛ちゃんに届かなかったんだ……」
未央「しまむーどうしたの!?」
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