アカギ「ククク……大食いチャレンジか……」back

アカギ「ククク……大食いチャレンジか……」


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1:
南郷「ぐっ……!」
南郷(『丼荘みどり』……この店に存在する、30分以内に完食したら無料……しかもサービス券が貰えるチャレンジメニュー……)
南郷(『超大盛り豚丼』……その重量は2キロほど……)
南郷(朝食を抜き……昼も抜き……店に挑戦しに来たってのに……!)
南郷(残り3分の1……どうして……どうしてここで箸が止まるっ……!?)
竜崎(店長)「ククク……」
南郷(喰いきれなければ2000円……俺が払わなくちゃならない……!)
南郷(誰でもいいっ 変えてくれっ……!)
南郷(このよどんだ食う気……流れ……変えてくれっ……!)
南郷(魔でも……!)
 ガララ
竜崎「いらっしゃい」
アカギ「……」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1414509428/
3:
黒服(店員)「いらっしゃいませ……って……うわっ……」
黒服「お、お客さん……そんなズブ濡れでのご来店はちょっと……」
アカギ「……」
南郷「……」
黒服「雨宿りなら別で……」
南郷「待てっ……!」
南郷「そのガキは俺が読んだんだ……」
南郷「大食いチャレンジが成功したら……浮いた金で何か奢ってやるって……」
南郷「竜崎さん、味噌汁を入れてやっちゃくれないか……それとおしぼりだ」
4:
南郷(そんな約束はなかった……こんなガキも知りはしない)
南郷(ただ俺は……気分転換が欲しかった……)
南郷(流れを変える切っ掛け……)
竜崎「南郷さん……知り合いのガキを構うのもいいが……」
竜崎「大食いチャレンジ中にタイマーを止めるつもりはない……残り20分だ」
南郷「あ、ああ……わかってる……」
南郷(……もう水がない……)
南郷「竜崎さん、水のおかわりを……」
アカギ「……」
南郷(粘れっ……! 諦めるな俺……!)
5:
いやでもアカギに変わりは頼めないし
7:
詰んでる
8:
代食するしかねえ
6:
南郷「ううっ……!」
 もぐ‥
  もぐ‥
南郷「くっ……!」
南郷(み……水……!)
 ぐっ‥
  ぐっ‥
南郷「ぅぷっ……」
南郷(ダメだ……! もう水を飲むのも厳しい……!)
アカギ「……」
9:
竜崎「残り10分」
南郷「うぐっ……」
南郷(残りはあと少し……元の量の4分の1……いや5分の1……!)
南郷(水で流し込みながら……!)
アカギ「食えば助かるのに……」
南郷「!?」
10:
水飲むなよ
11:
吐けば助かるのに
12:
南郷「……お前……大食いがわかるのか?」
アカギ「いや……全然……」
アカギ「ただ今……食う気が死んでいた……」
アカギ「背中に食おうという強さがない……ただ胃に物を流し込もうとしている……」
アカギ「大食いで苦しくなった人間が最後に陥る思考回路」
アカギ「あんたはただ……飲み込んでいる……」
南郷「……!」
15:
南郷(確かにこのガキの言うとおりだ……)
南郷(水を飲むのも苦しい状況で……どうして水で流し込もうとしている……!)
南郷(余計なものをこれ以上腹に入れることはできない……!)
南郷(どうせ食うなら……)
 ガッ!
南郷(強く噛んで……食えっ……!)
 ガッ! ガッ! ガッ!
16:
>南郷「……!」
じゃねーよwww
17:
(喉を)通った!
18:
竜崎「残り3分」
 ガッ! ガッ! ガッ! ガッ!
竜崎「残り1分……」
 ガガッ! ガッ!
竜崎「30秒前……」
 ガッ! ガガガッ!
竜崎「5……4……3……」
 ドンッ!
南郷「……完食だっ……!」
竜崎「……!」
19:
南郷(逆転勝利だ……食いきった……)
南郷「坊主……歳は……?」
アカギ「……13……」
南郷「へー……見えねえな……名前は?」
アカギ「……赤木」
アカギ「赤木しげる……」
21:
わろた
20:
どう進展していくのか
22:
南郷「坊主……お前一体何をやらかしたんだ……?」
南郷「ランチタイムも過ぎた時間にズブ濡れでほっつき歩いて……」
南郷「知りもしねえ飯屋に転がり込むなんて……」
南郷「まともな学生じゃないのは確かなようだが……」
南郷「しかもそのシャツに付いた塩とソース……」
南郷「それと雨である程度消えてはいるが……こいつは揚げ物の匂いだ……」
南郷「カツでも食ってきたのかい?」
アカギ「……」
南郷「わかるよ……話したくなんかないことだろ……」
南郷「多分お前は……ここに来る前……食事をしてきた……」
23:
南郷「わかるんだ……俺も今大食いをしていたから……そんな気配がさ」
アカギ「……」
南郷「わかっている……あんたは大食いなど知らない……」
南郷「だが……これは俺のカンなんだが」
南郷「感じるんだ……あんたから……」
南郷「大食いをする者に不可欠な熱と技術と胃……!」
アカギ「……」
25:
食事してきた相手に食事させようとする鬼畜
26:
南郷「……さっき言っちまったな……」
南郷「俺が大食いチャレンジに成功したら……浮いた金で何か奢ると……」
南郷「しかし俺の推測が当たっていればまだ食後……あんまり食えないだろ」
南郷「俺が失敗したら払うはずだった2000円……良かったら受け取ってくれ」
南郷「こいつは明日の昼飯代にでも……」
アカギ「いや……いらない……」
南郷「え……」
アカギ「それよりも……この店で一つ注文させてもらおう」
南郷「か……構わないが……食後に食えるものといえばデザートのアイスか……」
アカギ「『超大盛り豚丼』」
南郷「え……」
アカギ「俺も『超大盛り豚丼』に挑戦したい……!」
27:
南郷(何故……)
南郷(アカギはおそらく……いや間違いなく食後……)
南郷(なのに何故こんな無茶な挑戦を……!?)
竜崎「へいお待ち! 『超大盛り豚丼』!」
アカギ「……」パキ
竜崎「制限時間30分……」
竜崎「はじめっ!」
アカギ「……」
 もぐ‥
  もぐ・・
28:
食い続ける……灰になるまで……!
29:
南郷(明らかにペースが遅い……!)
南郷(あんなペースじゃとてもじゃないが30分以内には喰いきれない……!)
南郷(一体何がしたいんだこいつは……!)
竜崎「……誰かが店に近付いてくる……」
南郷「え?」
 コンコン
警官「すいません、警察の者です」
黒服「……なんだい? こんな飯屋に……」
警官「実は12時過ぎに事件がありまして」
警官「不良グループ同士の抗争事件なんですが……」
警官「チキンカツて言うんですか? グルメ番組か何かで見たんでしょう」
31:
警官「ある店でチキンカツの大食い勝負をしてまして」
警官「しかも勝負の内容が制限時間内にこの量をってんじゃなく……」
警官「両グループから一人対戦者を出し、どちらがより多く食べられるかという無茶なゲーム……」
警官「会計の支払いは負けたグループが出す……」
警官「そいつをやらかして……勝負した片方が食いすぎで倒れ病院に」
警官「もう片方は倒れた相手がぶちまけた塩やソースを浴びながら……その後チキンカツを相手より5枚ほど多く食べ……」
警官「騒ぎに乗じて逃げたというんです」
警官「そのガキがどうもこの界隈に逃げ込んだという情報がありまして……」
竜崎「チキンカツの生き残りか……道理で細身にしては大食いに挑戦する肝の据わったガキだと思ったよ……」
30:
チキンカツワロタwwwwwwww
32:
発送の勝利
33:
黒服「どうします……?」
竜崎「追い払えっ……」
竜崎「挑戦している最中は誰も邪魔できない……それが大食いチャレンジだ」
黒服「はっ」
アカギ「……南郷さん」むしゃ‥ むしゃ‥
アカギ「取引しませんか……?」もぐ‥ もぐ‥
南郷「え……?」
34:
アカギ「サツも何かネタがあってここを嗅ぎつけたんだ……」むしゃ‥ むしゃ‥
アカギ「多分引き下がらない……」もぐ‥ もぐ‥
アカギ「その時俺と口裏を合わせて……」むしゃ‥ むしゃ‥
アカギ「俺のアリバイと身元を保障してくれればいい……」もぐ‥ もぐ‥
南郷(このガキ……! 呆れたことを……! 何で俺がそこまで……)
南郷「いい加減にしろっ……第一取引っていうのはブツを持っている物同士で初めて成立するもので……」
アカギ「ブツはある……」もぐ‥
南郷「?」
 超大盛り豚丼(残り4分の1)
南郷「!?」
35:
南郷(バカな……せいぜいまだ5分程度しか経っていないはず……)
南郷(いつの間に……そもそもあんなペースじゃ30分使ってもこんなには……)
南郷(……)
南郷(食ってやがったんだ……!)
南郷(みんながさっきドアの方に気を取られている間も……ずっと……!)
南郷(しかも……喰い始めたときよりもペースを上げて……!)
南郷(警察が迫って来て一番食欲が失せるべき当の本人が……そんな真似を……)
南郷(このガキ……!)
南郷(常人の食欲じゃねぇ……切れてやがる……!)
36:
いやそれはおかしい
37:
アカギ「俺はいつでもギブアップを宣言できる」
アカギ「そうすれば南郷さん……あんたは2000円を支払う」
アカギ「だが俺がこの残りを平らげれば……」
アカギ「金を払う必要はなく……サービス券も貰える」
南郷「……」
南郷(そうだよな……わかったよ小僧……今俺にことを選んでる余裕はねぇ……)
南郷(好きにしろ……)コク
 ガララ
安岡「随分手間をかけさせてくれるな……」
38:
安岡「ふん……いるじゃねぇか……」
安岡「問題のガキがこんな所に……」
アカギ「……」
安岡「坊主……さっきの話は聞こえてたろう……?」
安岡「お前だろう? その生き残りってのは……」
南郷「刑事さん……そりゃ勘違いですよ……」
安岡「?」
南郷「こいつは俺の兄貴のガキでね……訳あってちょっと預かってるんですよ」
南郷「今日は午前中からこの飯屋にいました……そうだろ? 竜崎さん?」
竜崎「え……? ああ……そうだったかな……」
南郷(大食いチャレンジに誇りを持っているのは店側も同じだからな……ここは俺らに協力するしかない……)
39:
何が起こってるんだ
40:
安岡「フン……見たって奴がいるんだがな……」
安岡「それに店の前に足跡もある……多分そこのガキが付けた塩とソースで汚れた足跡がな……」
アカギ「クク……刑事さん……」
アカギ「それはさっき叔父に頼まれて塩とソースを買いに行ったとき転んでぶちまけたものです」
安岡「……塩やソースなら店にあるのにか?」
アカギ「ええ……叔父がどうしてもいつも使ってる塩とソースじゃなきゃダメだって言うから……しょうがなく……」
アカギ「叔父も大食いがキツくなってきて熱くなってたから……ね……」
南郷「あ……ああ……そうだな……」
41:
アカギ「それに刑事さん……」
アカギ「昼にチキンカツを食ってた奴がこんな所で悠長に豚丼なんか食ってますかね……?」
アカギ「仮に食ってたとして……何でまたそんな奴をここにいる人たちがかばうんですか?」
アカギ「そんなことをしても何もメリットがない……」
安岡「……なるほど……」
アカギ「さて、続けますか」
丸眼鏡(店員)「え……?」
アカギ「大食いチャレンジ」
丸眼鏡「ああ……」
 もぐ‥ もぐ‥
42:
これにはジャイアント白田も唖然
43:
何だこれは
なんかそれっぽいけど
44:
警官「警部……まだここにおられるのですか」
安岡「ああ……雨も酷いしな……少しゆっくりしていくよ……」
安岡「確かめたいこともあるしな……」
安岡(フフ……このアカギってガキ……)
安岡(どんなに巧妙に言い繕うとも……本命はやっぱりこのガキさ……)
アカギ「……」むしゃ‥ むしゃ‥
安岡(それにしてもこの男……よく食う)
45:
ホントだよ
46:
安岡(それだけじゃない……あのタイマーを見る限り大食いを初めてからまだ間もない……)
安岡(にもかかわらず丼の中はもう5分の1……いや6分の1まで減った……)
安岡(チキンカツを何枚も平らげた後のペースとは思えん……)
アカギ「……」もぐ‥ もぐ‥
アカギ「……」くっ‥
安岡(? 今口にした水……口にはしているがあまり飲んでない……)
安岡(何故だ……表情からするとそんなに苦しいわけじゃないんだろうが……)
安岡(もっと水を飲んだ方がぐいぐい入っていくもんじゃないのか……?)
アカギ「……」もぐ‥
アカギ「……ごちそうさま」
竜崎「な……」
安岡(バカな……15分程度で完食しちまいやがっただと……!?)
47:
ただの大食いじゃねぇかよ
48:
安岡「……どうにもわからねぇことだらけだよ」
安岡「一体何故そんなに食える……」
安岡「それにほとんど水も飲まずに……」
アカギ「ククク……水も飲まずに、か……」
アカギ「それが物を多く食べるときの一番のポイント……」
南郷「え……?」
49:
アカギ「水は確かに口の中の物を胃に流し込むには一番のアイテム……胃の中のものを小腸に送るために水を飲むのも重要」
アカギ「また、口の中をリフレッシュさせる効果も期待できる……」
アカギ「そういう意味では最高のアイテム……しかし」
アカギ「単純に多く食べるという点で見れば……水ほど最悪なアイテムはない」
アカギ「水は……とにかく胃を膨らませる……!」
南郷「!」
安岡「!」
アカギ「水そのものだけでなく……胃の中の食べ物が水を吸って膨らむ……」
アカギ「だから大食いでは水をあまり飲まないことが大事……少し考えれば当然の理屈……」
南郷(……俺は……いつも大食いをするとき水をガブ飲みしては苦しい思いをしている……そして失敗する……)
南郷(だが今日……あの大食いの最後に水を飲まなかったことで……なんとか完食できた……)
南郷(あれは……そういうことだったのか……)
50:
アカギ「次に大事なのが食べる前の胃の状態と食べるペース……」
安岡「ペースはわかるが……胃の状態?」
アカギ「大食いをするとき……人はだいたい胃を開けてくる……そして空いた胃の中に一気に飯を入れようとする」
アカギ「それが間違い……大きなミス……!」
アカギ「胃というのは伸縮する内臓……それはつまり食えば大きくできるが……食わなければ縮むということ……」
安岡「あっ……」
アカギ「縮んだ胃に急に多くモノを詰め込んだって入っていかない……むしろ少し食べておいた方が入る……」
南郷(……そこも俺はミスしていたのか……)
安岡(……少しっていうかお前チキンカツ何枚も食った後っていうのは別次元だろ……)
アカギ「そして胃が十分でも決して急いで食べないこと……血糖値が急激に上昇し満腹感が生まれてしまうから……」
アカギ「ただし下手に時間をかけるのもいけない……血糖値が上昇しきればやはり満腹感で満たされる……」
アカギ「食べ始めは満腹感が満たされる度を作らせず……それでいて満腹感が満ちるよりも早く食べる」
アカギ「それが大食いの一番良い食べる度だ」
51:
南郷は水のことも知らなくて大食いの何を知ってるんだ・・・
53:
アカギの原作っぽいノリで大食いの説明されると笑いがこみあげてくる
これはいいSS
52:
 ガララ
矢木「フフ……竜崎さん……何か新手の大食いがいるんですって……?」
竜崎「おお、矢木……」
矢木「店の窓から覗き見ていた客が騒いでましたよ……すげえ奴がいるって……」
アカギ「……」
矢木「どうだ坊主……俺と一勝負しねぇか」
南郷「おいおい、ちょっと待ってくれ……こいつは今豚丼を食い終えたばかりで……」
アカギ「構いませんよ」
南郷「なっ……」
安岡「お、おい……」
54:
アカギ「ただしカツや豚丼は飽きた……この店に他に大食いチャレンジができるメニューはあるのか……?」
竜崎「えっと……そうだな……」
矢木「……カレー」
竜崎「え……?」
矢木「竜崎さん、近々カレーで大食いチャレンジを企画するって言ってたじゃないですか……」
竜崎「あ、ああ……2キロほどを……カレーだし20分ぐらいにしようかと思っていたが……」
矢木「じゃあ20分でカレー2キロを……構わねえか? 坊主」
アカギ「ああ……」
南郷「お、おいアカギ……!」
矢木「竜崎さん、水はいつものようにピッチャーで……」
安岡「え……?」
55:
八木に電流走る
56:
安岡(この男……話を聞く限り常連の大食いみたいだが……水を多く飲むのか?)
安岡(それにどうしてピッチャーなんだ……最初から多く頼むならジョッキとかあるだろうに……わざわざ注ぐのか?)
アカギ「……なあ、店長さん」
竜崎「ん?」
アカギ「水の追加みたいな注文ができるなら……俺も一ついいか……?」
竜崎「な、何だ? お前も水か?」
アカギ「いや……」
アカギ「らっきょうを頼む……! 大盛りで……!」
竜崎「……?」
57:
面白い・・・!
58:
邪道食いかな
59:
大食い甲子園かな?
60:
竜崎「へい、お待ち! 『超大盛りカレー』!」
竜崎「矢木には水をピッチャーで、アカギにはらっきょうを大盛りだ」
矢木「フフ……何だ? らっきょうが好物なのか?」
アカギ「……」
竜崎「制限時間20分……はじめっ!」
矢木「おらよっと!」
安岡「なっ!?」
南郷「何っ!?」
 ジャバ‥ ジャバ‥
安岡「カレーにピッチャーの水をかけたっ……!?」
62:
矢木「カレーに水を足せば温度・辛味がおだやかになり……」
矢木「とろみが薄れサラサラになるため食べやすくなる……まさに一石二鳥……!」
南郷(この野郎……カレーを台無しにするような食い方しやがって……!)
竜崎「……」
安岡(竜崎も大食いの技術として認めちゃあいるが……あまり良い気はしてねぇみてぇだな……)
アカギ「それにしても……随分と手の込んだことをするね……」むしゃ‥ むしゃ‥
矢木「あ……?」
アカギ「水をピッチャーでと頼んだ時点でそんな気はしていた……」もぐ‥ もぐ‥
アカギ「アンタは今までそういった食い方で食ってきたんだろうが……俺には通用しない……」むしゃ‥ むしゃ‥
矢木「何をごちゃごちゃと……ん?」
矢木(奴の皿に大盛りであったはずのらっきょうを……早くも半分は食っている……?)
アカギ「俺はもっと……ストレートに行くよ」
63:
狂気の沙汰ほど面白い
64:
らっきょで……なるほど
65:
アカギ「……」もぐもぐ‥! むしゃむしゃ‥!
矢木「!?」
安岡「なんてスピードだ……! 一気に食い進めてやがる……!」
南郷「大丈夫なのか……? さっきも言った通り血糖値が上がって満腹感が……」
矢木「くっ……!」ガッ ガッ
安岡(……! これが狙いか……!?)
安岡(アカギが一気にペースを上げれば奴もペースを上げざるをえない……!)
安岡(しかしアカギはさっきまで食ってたから……胃もしっかり広がっている状態……)
安岡(食後ということもあって血糖値の上がり幅もそれほど急激にはならない……!)
安岡(この矢木って男もどこかで昼飯ぐらいは食ってるだろうが……ランチタイムを過ぎ大分経った……)
安岡(胃が縮んでいる可能性はある……)
安岡(しかし……何だこの感じ……)
安岡(まだ何か……アカギには策があるような……)
66:
矢木(中々のペースだ……だがお前と俺のカレーには決定的な違いがある)
矢木(俺のカレーは水を入れたことで俺のカレーはサラサラと食べやすい……カレーのとろみってのは大食いでは結構キツいものになる)
矢木(それにライスをサラサラしたカレーにひたすことで米の間にカレーが流れ込み米同士が分離……)
矢木(米のもちもちべたべたとした感じがなくなりさらに食べやすい!)
矢木(もはやここまで来れば食うというより……飲む!)
 ガガッ ズズッ ガッ ズズッ
南郷「早いっ……! まるでスープカレーを啜るようにっ……!」
矢木(どうだ……お前は大食いチャレンジの後……しかも俺よりとろみの強いカレーをあんなペースで食べていれば自滅し……)
アカギ「……」もぐもぐもぐ‥! むしゃむしゃむしゃ‥!
矢木(!?)
67:
福本絵を想像すると酷い図になった
69:
矢木(バカな!? 何故ペースが落ちていない!?)
矢木(いや、むしろ上がっている!? 何故!?)
矢木(まるで急に食欲が増したように……! どんどんカレーを……!)
アカギ「……」むしゃむしゃ‥パリッ‥
矢木「!」
矢木(食っている途中にらっきょうを挟み……)
矢木(口の中をリフレッシュさせているだと……!?)
矢木(し、しかしその程度でこの食用増進は……異常っ……!)
矢木(一体奴の体内で……何が起きている……!?)
70:
矢木「くそっ!」
 ジャバジャバ‥!
 矢木、ここでさらに水を追加し、残りを一気に飲み込む作戦に出る
 しかし――!
矢木「うっ……!」
 水で薄まり冷えたカレーのマズさ……!
 そして水を追加したことによる全体的な量の増加……!
 それが矢木に襲いかかる――!
72:
矢木「くっ……ううっ……!」
安岡(矢木は自分の策に足を取られ……ほぼ自滅状態)
南郷(だがアカギは……!)
アカギ「……」もぐもぐもぐもぐ‥! むしゃむしゃ‥!
南郷(もう既に残り数口っ……!)
矢木「くっ……ぐぅっ……」
矢木「うおおおおっ……!」
 カチャン‥!
アカギ「ごちそうさま……!」
南郷「アカギっ……!」
安岡「2キロのカレーを……10分程度で……!」
71:
「痩せた考え」は使ってくれよ
73:
わろた
74:
このアカギは70キロはあるな
75:
デブそう
76:
矢木「ぐっ……うぷっ……!」
安岡「なんという食いっぷり……しかし途中のペースアップは一体何があったんだ……?」
アカギ「簡単な話……」
アカギ「俺はらっきょうを大盛りで頼んでいた……」
アカギ「らっきょうは水と違って強い味で口の中をリフレッシュする……水より少量で大きなリフレッシュ効果が期待できる……」
アカギ「さらに俺は半分を後半の口のリフレッシュにとっておき……半分はライスと共に早めに食べた……」
南郷「どうしてそんなことを……?」
アカギ「知らないのかい? 南郷さん……」
アカギ「らっきょうには……食欲増進や消化促進の効果がある」
矢木「……!?」
77:
なんだこのスレは
78:
どんだけ食うんだよこいつ
79:
アカギ「よりい段階で胃に入れておくことで……その効果がより早く出るようにした……」
アカギ「後は少し早いペースで食う……するとあんたも追い上げるしかない……」
アカギ「食っている間に俺の体はらっきょうの効果で食欲を増していくが……」
アカギ「あんたは自分で増やした水の分が腹に溜まり……思うようにペースは上がらない」
アカギ「さらに水なんか追加すれば余計に量は増える……」
アカギ「水を増やさなければあんたにも勝機があったかもしれないのに……」
アカギ「あんたは今まで水で流し込むことに特化した食べ方しかしてこなかったから……ああいう行動に出た……」
アカギ「食を蔑ろにすることばかり考えていた人間の発想……」
アカギ「痩せた考え……」
矢木「う……」
矢木「ぐぅううう……!」
80:
アカギ「カレー勝負の賞品代わりにと……店長の竜崎からさらにサービス券を貰った……」
アカギ「南郷さん、取っておきなよ」
南郷「いや……最後のはお前が勝ったわけだし……」
アカギ「ククク……俺には必要ない……」
アカギ「そうだろ南郷さん……」
南郷「……それもそうか……」
 この日のアカギの勝負がすべての切っ掛け――
 この勝負が、後に裏の大食い界を震撼させることになる伝説の、その始まりであった――
 おわり
81:

このアカギは絶対太ってるな
82:
乙カレー
89:
チキンカツに吹いたww
91:
鷲巣戦どうなるのか見たいなこれ
92:
チキンカツの生き残りは噴く・・・!噴かざるを得ない!
93:
続編にも期待
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1001:
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