ココア「シャロちゃんごめん。ここのお会計任せちゃってもいい?」back

ココア「シャロちゃんごめん。ここのお会計任せちゃってもいい?」


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1:
レストランで食事を終えると、ココアが突然そう切り出した。
「え……」
シャロは絶句した。
財布には、今月の生活費のすべてが入ってはいるが……。
「ほんとにごめんね! 今、私持ち合わせが無くて……」
ココアが申し訳なさそうな表情を作って、
顔の前で両手を合わせている。
「今度返すから。ねっ?」
5:
「高かったけど、おいしかったねー」
帰り道、ココアが笑顔で言う。
確かに高かったな。シャロは思った。
普段している食事の、軽く10倍以上の値段だった。
「でも、やっぱりシャロちゃんってお金持ちなんだね。
 いつもお財布にあんなたくさんお金入れてるの?」
「う、うん……」
ココアの質問に、シャロは曖昧に返す。
食事の支払いで、今月の生活費がほぼ無くなってしまった。
給料日までの2週間。どうやって生活しよう。
ココアの話も上の空で、シャロはそればかりを考えていた。
8:
「やっぱり無理だよね……」
家の中の食材をすべてかき集めたシャロは、
それらを前にしてため息交じりに呟いた。
小麦粉とパスタと調味料が数種類、
あとは今朝食べた残りのベーコンが少しある程度だった。
「2週間は長いなぁ」
どう節約して食べても、1週間の食事にも満たない量だ。
シャロは再び、ため息をついた。
9:
割り勘でも残り1週間の食費なくなってますやん
12:
「とりあえず、明日はココアの働くラビットハウスに行ってみよう」
ココアは『今度返すから』と言っていた。
もしかしたら、今日はたまたま持っていなかっただけで、
家に帰ればあるのかも知れない。
「きっとそうだよね。あんまり深く考えないようにしないと」
先のことが不安で、シャロは胸を押し付けられるような、
嫌な息苦しさ、圧迫感を覚えていた。
「今日はもう寝よっと」
呟くように言うと、シャロは布団に潜り込んだ。
15:
「いらっしゃ……。あ、シャロさん」
「こんにちは。チノちゃん」
翌日。ラビットハウスに出向いたシャロを、チノが出迎えた。
「ココア、いる?」
単刀直入に訪ねた。
「ココアさんなら、2週間の長期休暇を取って実家に帰りましたよ」
え……?
シャロは、チノの発した言葉の意味がよく分からなくて、
しばし呆然とその場に立ち尽くしていた。
22:
「すいません。ココアさんに何か御用が」
言いかけたチノが、少し考え込むような素振りを見せた。
「そういえば、伝言を預かっていたんでした。
 お金の件ですよね?」
「そ、そうよ!」
シャロが激しく反応した。
ココアはチノにお金を返すようにと、
言付けでもしておいてくれたのだろうか。
助かった。シャロは胸を撫で下ろした。
「ココアさんはお母さんにお小遣いをもらってくるそうですよ。
 それで返すからごめんね、ってシャロさんに伝えるように言っていました」
24:
「はぁ……」
出てくるのはため息ばかりだった。
これから、どうやって生活していこう。
シャロは考えながら夜の街を歩いていた。
人に頼るのは簡単だ。
それこそ千夜やリゼに正直に話せば、
2週間程度なら食事の世話くらいしてくれるだろう。
しかし、それはシャロのプライドが許さなかった。
今まで全部一人でやってきたんだから。
今回もきっとなんとかできるよ。
「はぁ……」
ため息を繰り返し吐きながら、シャロはあてもなく夜の街を歩く。
28:
「お嬢ちゃん、ひとり?」
突然声をかけられた。
気が付くと、俯いて地面ばかり見ていたようだ。
シャロはふと立ち止まり、顔を上げた。
「おじさんといっしょに遊ばない?」
脂ぎった顔に禿げ上がった頭。
全体的に丸い体型で、おなかだけが異様にぽっこりと膨らんでいる。
狸みたいな見た目の男が、シャロの目の前に立っていた。
34:
「すいません。急いでいるので」
また視線を下げると、シャロは足早に立ち去ろうとした。
「お小遣い。あげるけど」
その背中に声が飛んできた。
シャロは立ち止ると、弾かれたように振り返る。
「一晩相手してくれたら、これだけ払うよ」
脂ぎった顔の横で三本指を立てた男は、
ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべてそう言った。
42:
シャロちゃん、3円あげるから付き合って
44:
ホテルに入ると、シャロはまずシャワーを浴びた。
「どういうことか、分かっているよね?」
男の問いに、体にバスタオルを巻いただけの格好のシャロは黙って頷いた。
3万円。それが自分の体の価値だ。
ベッドに寝かされると男が覆いかぶさってくる。
鼻腔をくすぐるのは、汗臭さなんかでは無く、中年男性特有の嫌な臭い。
「じゃあ、たっぷりサービスしてもらおうかな」
男のいやらしい声が耳元で響く。
シャロはベッドに横になったまま顔を背けると、きつく目を閉じた。
47:
事後に300円投げつけたら最高
50:
数時間にわたり凌辱の限りを繰り返し、
シャロの体をその歪んだ欲望のはけ口にした男は、
タバコをふかしながら悪態をついていた。
「女ってのは楽でいいよなぁ。
 股を開けば簡単に金が稼げるんだからさぁ」
バスタオル一枚を体に巻き付けただけのシャロは、
ベッドのふちに腰掛けて、男の言葉にただ黙って耳を傾けている。
「どうせバイトとかもしたことないんだろ?
 ちゃんと汗水たらして働くってことをさぁ、覚えた方がいいよ」
シャロは膝の上で握った小さな拳を震わせて、
必死に屈辱に耐えていた。
56:
「だから最近の若いやつはダメなんだよ。
 年長者のありがたい言葉もろくに聞きやしねぇ」
黙って俯いているだけのシャロに飽きてしまったのか、
男は吐き捨てるように言うと立ち上がり、服を着た。
「あの、お金」
シャロは憔悴しきった顔を上げると、ようやくそれだけ言った。
「ああ」男はつまらなさそうな顔を向ける。
「ほらよ」
そうしてシャロに向かって紙幣を3枚投げた。
59:
シャロは床に這いつくばって金を拾い集めた。
「おー、おー。惨めだねぇ」
上から嫌な含みを持たせた声が降ってくる。
「これ」呟くように言ったシャロの言葉は、かすかに震えていた。
「三千円しかないじゃないですか……」
驚愕の表情を男に向けた。
「あー? 三千円じゃ少ないってか。
 じゃあお前、ちょっとこっち来いよ」
這いつくばったままのシャロの首を、
男が腕でがっちりと抱えた。
66:
「いっ! 痛いっ!」
男に首を抱えられたまま、
引きずられるようにしてシャロは、
室内にある大きな鏡の前に連れていかれた。
「おら。見てみろよ」
「ひっ」
そしてバスタオルを引きはがされた。
シャロは体を丸めると、慌てて手で前を隠す。
「おいおい」男は呆れたように言った。
「さっきまで俺の下で散々よがってたくせによぉ、
 今更恥ずかしがってんじゃねぇよ。
 おら。いいから鏡で自分の体見てみろ」
72:
シャロは言われるままに、鏡の中の自分の体を見た。
「そんな貧相な体でよぉ、いくらもらえるって期待してたんだ」
横から男の声がする。
貧相な体。
少年のように平らな胸。
くびれもなく、すとんと凹凸のない腰からお尻にかけてのライン。
細いふともも。
「変に顔がいいから騙されちまったよ。
 まさかこんなガキだったとはなぁ。
 やってる最中も、あそこをたたせるのに必死だったぜ」
シャロの頭の中で、歪んだ笑い声が響いていた。
78:
どうやって帰ってきたのかも覚えていない。
家に着くなり嘔吐したことだけが頭の端にこびりついている。
「うっ……うううっ……」
シャロは自室のベッドで、声を殺して泣いていた。
酷く自分の体が汚れてしまったような気がして、
ホテルのお風呂で何度も体を洗ったが、
その不快感が拭われることは無かった。
「ううっ……」
シャロのすすり泣く声だけが、暗い部屋の中を支配していた。
85:
いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
シャロは、何かを叩くような音で目を覚ました。
「シャロちゃーん」
小さな声がする。
どうやら家の玄関をノックする音だったようだ。
シャロは薄ぼんやりとした頭のまま、ベッドから降りた。
「シャロちゃーん」
ココアの声だろうか。
依然として、ドアを叩く音が響き続けていた。
92:
「良かった! 千夜ちゃんに聞いたら、
 シャロちゃんの家はここだって言うから」
玄関のドアを開けると、ココアの笑顔が視界に飛び込んできた。
「はい、借りてたお金! ありがとね。
 お母さんにお小遣い貰ったんだー」
笑顔のままで続ける。
「ん? ああ、チノちゃんが2週間休み取ったって言ってたでしょ?
 家に帰ったのは一日だけだよ。さっき帰ってきたの」
97:
ココアの顔をまともに見ていられなかった。
無垢な笑顔がひどく眩しくて、目の前にいるのに、
遠くの世界の人間のように感じられる。
「シャロちゃん、もしかして元気ない?
 ……あ、分かった! ダイエットしてるんでしょ?
 シャロちゃんスタイル良いんだから、そんなことしなくてもいいのに」
スタイル良いんだから。
鏡に映った自分の体を思い出した。
103:
「私なんて、あちこちお肉がつきやすくて」
そう言ってココアは、おなかをさすると笑顔を見せた。
服の上からでも分かる。
膨らんだ胸。女性らしい下半身のシルエット。
「無理しないでしっかりご飯食べるんだよ?
 お金、ほんとにありがとね」
107:
キラキラと輝く笑顔を覗かせて、ココアは帰って行った。
彼女なら、ちゃんとお金をもらえたんだろうか。
「……」
そんなことを考えてしまう、自分がひどく嫌になる。
自室に戻ると、またベッドに潜り込んだ。
もう涙も出ない。いったい、何がいけないんだろう。
お金が無いせい?
子供みたいな体型のせい?
それとも。
……全部わかってる。
私のすべてがいけないんだ。
116:
見栄っ張りで、プライドが高くて、
そのくせ大した能力もなく、目標ばかりが大きい。
人間っていうものは、分相応にしか生きられない。
リゼ先輩みたいに。見た目も。才能も。家柄も。
全てを持っている人に憧れるなんて、分不相応もいいところなんだ。
シャロはベッドの横にある窓のふちに手をかけた。
立て付けが悪く、カラカラと大きな音がする。
完全に開け放たれると、
湿り気を帯びた空気が室内を満たした。
今日は、雨が降るのかな。
遠くの空に、真っ黒な雨雲が流れていくのが見えた。
終わり
117:
おつ
12

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