チノ「おねぇちゃん!起きてください朝ですよ!」back

チノ「おねぇちゃん!起きてください朝ですよ!」


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1:
チノ「ねぇねぇおねぇちゃーん!」
ココア「」
チノ「どうしたんですかおねぇちゃん!」
ココア「チノちゃん・・・?」
チノ「そうですよー!元気でプリティなチノちゃんですよ!」
ココア「今日はどうしたの・・・?」
チノ「おねぇちゃん大好きです///」
ココア「あはは・・・」
チノ「おねぇちゃんおねぇちゃん!!!」スリスリ
5:
ココア「(なんだかチノちゃんじゃないみたい・・・)」
チノ「おねぇちゃん可愛いです!!!
ココア「でも可愛いからいいや!」
チノ「おねぇちゃーん!」スリスリ
ココア「チノちゃーん!」スリスリ
――――その夜――――
チノ「流石に朝から晩まであのテンションは疲れます・・・」
チノ「でも頑張らなきゃ・・・」
8:
――――翌朝――――
リゼ「おいココア、なんだか顔色悪いぞ」
ココア「・・・何でもないよ!それよりリゼちゃん今日もかわいいね!」
リゼ「いきなり何を言い出すんだ///」
ココア「かーわいい!」
チノ「うぅ・・・」シクシク
ココア「あれ?チノちゃんどうしたの・・・?」
チノ「なんでも無いですよ・・・おねぇちゃん!」
ココア「悲しい事でもあったの?おねぇちゃんに何でも言ってごらん!」
チノ「なんでも無いですよ・・・無いです」
リゼ「」
9:
ココア「じゃあおねぇちゃん買い出し行ってくるね!」
チノ「いってらっしゃいおねぇちゃん!」
チノ「はぁ・・・・」
チノ「うぅ・・・・・・」シクシク
リゼ「お、おいチノ・・・」
チノ「リゼさん・・・どうかしましたか・・・?」
リゼ「あまり無理しないほうがいいぞ・・・その・・・」
チノ「無理なんてしてないですよ!!!」ドンッ
チノ「それよりリゼさんはこのまま何もしない気なんですか・・・?」
リゼ「それは・・・」
チノ「うぅ・・・・」シクシク
10:
―――――翌日―――――
チノ「おねぇちゃん朝ですよー!」
ココア「おはよう私の可愛いチノちゃん!」
チノ「朝ごはん出来てますよ!」
ココア「ありがとう!じゃあまた食べさせっこしようね!」
チノ「わーいおねぇちゃん大好きです!」
ココア「チノちゃん」
チノ「何ですか!」
ココア「ありがとね」
チノ「・・・はい!」
11:
リゼ「ココア今日もしんどそうだな・・・」
ココア「全然平気だよー!ちょっと寝不足だけどね!」
リゼ「無理しないほうがいいぞ」
ココア「私はチノちゃんのおねぇちゃんだからね!こんなことでヘコタレてちゃ笑われちゃうよ」
チノ「・・・・・」
ココア「ねーチノちゃん!」
チノ「そ、そうです!流石おねぇちゃんです」
ココア「わーいチノちゃんに誉められちゃったー!」
チノ「・・・・」
15:
―――――その夜―――――
チノ「うぅ・・・」シクシク
チノ「ココアさん・・・・ココアさん・・・」シクシク
チノ「うぅ・・・・・」シクシク
ココア「どうしたのチノちゃん?」
チノ「はっ!?お、おねぇちゃん!?」
ココア「最近チノちゃん元気無いよね・・・?何かあったの?」
チノ「え、いや・・・」
ココア「もしかして学校で虐められてるの・・・?」
チノ「そんなことないです・・・」
ココア「おねぇちゃんが助けてあげるから何でも言って」
チノ「・・・・・」
チノ「寂しいんです・・・」
16:
ココア「どうして・・・?」
チノ「正確に言うとこれから寂しくなるんです・・・」
ココア「チノちゃん・・・」
チノ「・・・・・・・」シクシク
ココア「やっぱり知ってたんだね。私が死んじゃう事」
チノ「うぅ・・・・・」シクシク
ココア「皆に内緒にしておこうと思ってたんだよ・・・」
チノ「リゼさんと部屋のかたずけをしているときに見つけてしまいました。ココアさんの診断書を」
ココア「そっか・・・」
チノ「隠し通せるはずないじゃないですか・・・どうして内緒にしようとしたんですか・・・」
ココア「チノちゃん・・・」
20:
チノ「ココアさんは私たちに黙って勝手にいなくなっちゃうつもりだったんですか・・・!」シクシク
ココア「ごめんね・・・ごめんね・・・」
チノ「そんなの・・・あんまりですよぉ・・・・」シクシク
ココア「私も寂しかったんだよぉ・・・皆に面と向かってさよなら言われるなんて耐えられなかったんだよぉ」シクシク
チノ「うぅ・・・・」シクシク
ココア「悪いおねぇちゃんだね・・・ごめんね・・・ごめんね・・・」シクシク
チノ「謝らないでくださいよ・・・」
ココア「チノちゃんも無理しなくていいんだよ・・・」
チノ「・・・・・・」
ココア「おねぇちゃんって呼んでくれる元気なチノちゃんも可愛いけど、いつものチノちゃんの方が何倍もかわいいよ!」
チノ「ココア・・・さん・・・」
ココア「チノちゃんはいつまでも私のかわいい妹だからね!」ギュッ
チノ「おねえええええちゃああああああああああん」ギュッ
21:
翌日からココアさんは体の疲労に耐えられなくなりほとんど寝たきりになってしまった
でもココアさんの部屋に行くといつもの笑顔で私を抱き締めてくれる
無理しなくていいって言ったのはココアさんなのに
チノ「ココアさんあーんしてください」
ココア「あーん」
チノ「美味しいですか?」
ココア「うん!最高だよ!チノちゃんまた料理上手になったね」
チノ「ありがとうございます///」
チノ「また後で来ます。何かあったらすぐ呼んでください」
ココア「ありがとうチノちゃん!まるでチノちゃんがおねぇちゃんみたいだね」
チノ「そんなこと無いです。私はココアさんの妹です」バタンッ
ココア「ありがとう」ニコッ
22:
そして何週間かが過ぎた頃でした
チノ「ココアさん調子はどうですか?」ガチャッ
チノ「コ、ココアさん!?」
ココア「おはようチノちゃん・・・朝起きたらベッドが血だらけだったんだぁ・・・」ゼェゼェ
チノ「何かあったらすぐ呼んでくださいって言ったじゃないですか!」
ココア「でもまだ朝の5時頃だったんだよ・・・チノちゃん起こしちゃ可哀想だよ・・・」ゼェゼェ
チノ「ココアさん・・・」
ココアさんは救急車に運ばれて行きました
しばらく家には戻れないそうです
24:
チノ「ココアさん入りますよ」ガチャッ
ココア「チノちゃん!来てくれたんだね!」
チノ「ダメですよ体起こしちゃ!」
ココア「あははごめんね!チノちゃんの顔見たら元気になっちゃって」
チノ「・・・・・」
ココア「私ね、あと一週間したら死んじゃうんだって」
チノ「えっ・・・」
ココア「お空のお星様になっちゃうんだって」
チノ「一週間・・・ですか・・・」
ココア「お星様になったらどうなるんだろうね!」
チノ「また来ます・・・」ダッ
ココア「あ、チノちゃん・・・」
チノ「ココアが・・・ココアさんが・・・」
26:
チノ「今日は皆さんにお知らせがあります」
シャロ「どうしたのよ」
千夜「何かしら楽しみね」
リゼ「」
チノ「皆さんココアさんが入院している事はもう知っていると思います」
千夜「昨日シャロちゃんと一緒にお見舞いの行ってきたわ」
シャロ「ココア元気そうだったし心配いらないわね」
チノ「やっぱり皆さんには話さなかったみたいですね・・・」
千夜「どういうことなのチノちゃん・・・?」
チノ「ココアさんはあと一週間の命なんです」
シャロ「そんな・・・嘘・・・」
チノ「本当です。でもココアさんは皆に面と向かってさよなら言われるのが辛いんだそうで・・・」
リゼ「ココア・・・」
チノ「そこで考えがあります。ココアの病室でちょっとしたパーティーを開くんです」
チノ「もちろんココアさんの死について触れては行けません・・・早く退院できるようにという趣旨で開くんです」
27:
そしてパーティーの準備が着々と進んでいる中私はココアさんにパーティーの事を伝えに行きました
チノ「ココアさん入りますよ」ガチャッ
そこにあったのは身体中から管が伸びやつれたココアさんでした
今までの笑顔が嘘みたいに辛い顔をしていました
ココア「チノ・・・ちゃん・・・」
チノ「ココアさん大丈夫ですか!?」
ココア「平気だよ・・・ちょっと疲れてるだけ・・・あと6日は安泰だよ・・・」
チノ「そうですか・・・」
チノ「ココアさん・・・みんなでパーティーを開く事になったんです」
ココア「そうなんだ・・・楽しんできてね・・・」
チノ「もちろんココアさんも参加してもらいます・・・場所はこの病室です」
ココア「・・・・」
チノ「も、もちろん皆さんは何も知りません!早く退院できるようにとパーティーを・・・」
ココア「そっか・・・ありがとうチノちゃん・・・」
チノ「明日みんなで来ます。いいパーティーにしましょう」バタンッ
ココア「」ニコッ
29:
そしてその日の夜ココアさんは他界しました
体の疲労がピークに達し予想よりも早く病気が進んでいたそうです
チノ「どうしてなんですか・・・ココアさん・・・」
チノ「あと6日は安泰だって言ったじゃないですか」
チノ「みんなでパーティーを開くって言ったじゃないですか」
チノ「どうして死んじゃうんですか・・・」
リゼ「チノ・・・・」
チノ「もっと話したい事も沢山あったのに」
チノ「もっと抱き締めて欲しかったのに」
チノ「もっとおねぇちゃんって呼びたかったのに」
シャロ「うぅ・・・ココア・・・」シクシク
チノ「どうしてなんですか・・・」
チノ「おねぇちゃん・・・・・・」シクシク
35:
私は泣きました
涙が枯れるほど泣きました
でもなかなか枯れてくれません
皆泣いていました
ココアさんにもう会えないのが辛くて悲しくて泣きました
でもココアさんはもっと辛くて悲しかったでしょう
ココアさんも泣いていたんでしょうか
皆が帰った後もココアさんの部屋にこもって泣きました
ココアさんの匂いがしました
優しくて面白くておねぇちゃんなココアさんの匂いがしました
そしてまた泣きました
39:
あれから何日か経ちました
ようやく私の涙は枯れてしまったようです
ココアさんの居なくなった職場はスゴく静かでした
チノ「ココアさんがラビットハウスに来てくれて本当に嬉しかったです」
チノ「ココアさんはいつまでも私の頼れるおねぇちゃんです」
チノ「そして私はいつまでもココアさんの妹です」
決してココアさんを忘れる事はなかった
忘れなきゃいけないのかも知れないけどそんなの無理です
ココアさんの部屋もあのままにしています
いつかふと帰ってきて私を抱き締めてくれる気がするから

41:

4

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