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ファイヤー「にらみつけるだけでポケモンリーグを制覇する!」


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<チャンピオンロード>
サンダー『ハァ!?』
サンダー『オレたち二人を呼び出すなんて、いったいどんな用かと思ったら……』
サンダー『お前なに考えてんだ!?』
フリーザー『うむ……あまりにも非現実的すぎる』
ファイヤー『いや、止めないでくれ……二人とも!』
ファイヤー『俺はにらみつけるだけで、ポケモンリーグを制覇してみせる!』
ポケモンセンターオリジナル ラバーバンド メガリング MEGA EVOLUTION!
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3: 以下、
サンダー『いやいやいや、落ちつけって!』
サンダー『だいたいなんでまた、そんなことすんだよ!?』
ファイヤー『決まってるだろう?』
ファイヤー『にらみつけるが、かみなりやふぶきと同格だと証明するためだ!』
サンダー『だからってさぁ……!』
フリーザー『…………』
サンダー『おいフリーザー、黙ってないでお前もなんかいってやれよ!』
4: 以下、
フリーザー『いや、我々がいくらいっても無駄だろう』
フリーザー『見てみろ、あのファイヤーの目つきを』
ファイヤー『…………』メラメラ…
サンダー『も、燃えてやがる……!』
フリーザー『こうなったファイヤーを止める術など、もはや存在しない』
フリーザー『にらみつけるだけで、ポケモンリーグ制覇……』
フリーザー『かげながら応援させてもらうよ、親友として!』
ファイヤー『ありがとう……フリーザー!』
5: 以下、
サンダー『ちっ、しゃあねえな……!』
サンダー『オレも親友(ダチ)として見届けさせてもらうぜ!』
サンダー『お前がにらみつけるだけでチャンピオンになるところをよ!』
ファイヤー『サンダーもありがとう……!』
ファイヤー『そうと決まれば──』
サンダー&フリーザー(にらみつけるの特訓か!)
ファイヤー『ポケモンリーグの人間と意思疎通ができるよう』
ファイヤー『人間の言葉をマスターしないとな!』
サンダー&フリーザー『そこからかよ!』
6: 以下、
一ヶ月後──
<セキエイ高原>
係員「え……ポケモンリーグに挑戦したい!?」
ファイヤー「ああ、俺はチャンピオンロードに生息しているのだから」
ファイヤー「チャンピオンの座に挑戦する権利があるはずだろう?」
係員(どういう理屈だよ……)
係員「し、しかし……ポケモンがポケモンリーグに挑戦するなんて……」
ファイヤー「…………」ギロッ!
係員「ひいっ! ど、どうぞ……」
ファイヤー「うむ」
サンダー『人間の言葉をマスターしたし、にらみつけるの特訓もしたし』
サンダー『ついにファイヤーの挑戦の始まりか!』
フリーザー『我々は後ろから応援することにしよう』
7: 以下、
<VSカンナ>
カンナ「ポケモンリーグへようこそ! ……って、あら?」
ファイヤー「俺はファイヤー、ポケモンリーグに挑戦させてもらう」
カンナ「ポケモンがポケモンリーグに挑戦だなんて……妙な話ね」
カンナ「後ろの二匹を含めて、三匹での挑戦ってことかしら?」
ファイヤー「いや、後ろの二人はただの見届け人……挑戦者は俺一人だ!」
カンナ「ふうん……ま、いいわ。相手してあげる」
カンナ「私は四天王のカンナ、氷ポケモンを使わせたら右に出る者はいないわ!」
カンナ「アンタも氷漬けにしてあげるから、覚悟するのね!」
ファイヤー「望むところ!」ギロッ!
サンダー『おいおい、あっちはあっちであっさりファイヤーの挑戦を受けたぞ!』
フリーザー『さすがは四天王……といったところか』
8: 以下、
カンナって水タイプ技も使えるよな
初っ端から詰んでね?
9: 以下、
カンナ「いきなさい、ジュゴン!」ポイッ
ジュゴン「ジュゴォン!」
ファイヤー「…………」ギロッ!
ジュゴン「!」ビクッ
ファイヤー「…………」ギロッ!
ジュゴン『そんなに睨まなくても……』オドオド…
カンナ「なんてことなの! ジュゴンが怖気づいちゃったわ!」
サンダー『すげえ、本当ににらみつけるだけで戦ってやがる!』
フリーザー『にらみつけるは、敵を委縮させて防御力を低下させる技……』
フリーザー『極めれば、あのような戦法も可能ということか!』
10: 以下、
カンナ「もういいわ! 次、パルシェン出なさい!」ポイッ
パルシェン「シェーン!」
ファイヤー「…………」ギロッ!
パルシェン「!?」ギョッ
ファイヤー「…………」ギロッ!
パルシェン『す、すみませんでした……』バタンッ!
カンナ「くっ、パルシェンまで……」
フリーザー『ふむ……奴は引きこもりだから、睨まれると弱いんだろう』
サンダー『大真面目にそんな解説しないでくれる?』
11: 以下、
カンナ「だったら、ヤドランの出番よ!」ポイッ
ヤドラン「…………」ホゲ?
ファイヤー「…………」ギロッ!
ヤドラン「?」ホゲッ
ファイヤー「なにっ!?」
カンナ「あははっ、のんきなヤドランに脅しなんて通用しないわ!」
サンダー『なんだアイツ!? 睨まれてもケロッとしてやがる!』
フリーザー『まずいな……早くも天敵登場のようだ!』
12: 以下、
カンナ「ヤドラン、どわすれよ! どんどん能力を高めるのよ!」
ヤドラン「…………」ボケ?
ファイヤー(くっ、このままではまずい!)
ファイヤー(ならば──矛先を変えるまでだ!)ギロッ!
シェルダー「!」ギクッ
シェルダー『か、噛みついてごめんなさい……』サッ
ヤドン「…………?」
カンナ「ヤドランがヤドンに退化したですって!?」
ファイヤー「ヤドランを出しておいて、ヤドンを戦わせるのは立派な反則!」
ファイヤー「さぁ、ヤドンを退場させてもらおう!」ギロッ!
カンナ「くっ……戻りなさい、ヤドラン! じゃなくてヤドン!」ボシュゥゥ…
フリーザー『尻尾に噛みつくシェルダーを標的にするとは……まさしく頭脳プレー!』
サンダー『頭脳プレーというよりゴリ押しじゃねえかな、これ……』
13: 以下、
カンナ「だったらルージュラ! のしかかってやりなさい!」
ルージュラ「ウフ?ン」バッ
ドスンッ!
ファイヤー「ぐえっ!」
ルージュラ『ついでにキスしてあげるわぁ?ん』
ブチュッ!
ファイヤー(よ、よくも……よくも!)プルプル…
ルージュラ「?」
ファイヤー『俺のファーストキッスをォォォ!』ギンッ!
ルージュラ『あ、あわわ……』ガタガタ…
カンナ「ううっ……今までで一番すごいにらみつけるだわ!」
フリーザー『ちなみに私のファーストキスは、ふたご島に漂着した美しい女性だった』
フリーザー『ひと夏のロマンスというやつだ』
サンダー『オレは……レアコイル』
14: 以下、
カンナ「まさか出すはめになるとは思わなかったわ! ──ラプラス!」ポイッ
ラプラス「…………」ズンッ
ファイヤー(む、今までの奴らとは格が違いそうだ……!)
ラプラス『最初にいっておくが、私には脅しなど通用しない』
ファイヤー「…………」ギロッ!
ラプラス『無駄だ』
ブシャァァァァァッ!
ファイヤー「ぎゃあああああっ!」
ドスンッ!
ファイヤー「ぐおおっ……!」
サンダー『ハイドロポンプにのしかかり……えげつない攻めしやがる!』
フリーザー『ラプラスの体重は200kgを超える……さぞ重かろう』
15: 以下、
カンナ「一気に決めるわよ! ラプラス、ふぶき!」
ラプラス『凍ってしまえ』
ファイヤー「ちょ、ちょっと待ってくれ! 体がしびれて動かない……!」
ビュオオォォォ……!
ファイヤー「…………」カチーン
カンナ「あははっ、凍っちゃった!」
カンナ「さ、これで勝負ありね」
カンナ「そっちの二匹、とっととこの氷像を持って帰ってちょうだい!」
サンダー『くそったれ……ここまでかよ!』
フリーザー『ふぶき……なんという恐ろしい技だ! まさに最強の必殺技……!』
サンダー(え、さりげなく自画自賛?)
16: 以下、
サンダー『んじゃあ、ポケモンセンターまで運ぶか……』
フリーザー『うむ、落として壊さないようにな』
フリーザー「!」ハッ
フリーザー『いや、待て! ファイヤーはまだ戦っている!』
サンダー『なんだって!?』
ファイヤー(氷)「…………」ギロッ!
フリーザー『凍りながら……なおもラプラスを睨みつけているッ!』
サンダー『す、すげえ……!』
ラプラス『なんという……漢(おとこ)!』
カンナ(私にはこの子たちの言葉は分からないけど……これだけは分かる)
カンナ「この勝負、私の負けよ……!」
17: 以下、
ファイヤー「ふう、ようやく氷が溶けた……」
カンナ「私の完敗ね……」
カンナ「にらみつけるの力をあなどっていた……それが私の敗因でしょうね」
カンナ「だけど、ポケモンリーグ真のパワーはまだまだ……こんなものじゃないわよ!」
ファイヤー「ああ、分かっている!」
ファイヤー(初戦からここまで苦戦するとは思わなかった……)
ファイヤー(やはりポケモンリーグ……一筋縄ではいかないようだ!)
ファイヤー『サンダー、フリーザー! 次の部屋に向かうぞ!』
サンダー『おう! なんか、お前ならやれる気がしてきたぜ!』
フリーザー『うむ! 氷ポケモン使いに勝ったのだから、あとはもう楽勝だ!』
ファイヤー&サンダー『…………』
18: ◆iUt.uYx6vM 2014/07/17(木) 01:43:55 ID:9RCMlnGw
今回はここまで
よろしくお願いします
19: 以下、
あの目つきでちょっと笑う
支援
20: 以下、
おつ!
21: 以下、
岩タイプ…
23: 以下、
なんだこれ、面白いじゃねえか
24: 以下、
なんだかー行けそうな気がするー
25: 以下、
<VSシバ>
シバ「ほう、ポケモンがポケモンリーグ挑戦とはな……面白い!」
シバ「俺は四天王のシバ! 格闘家であり、格闘ポケモンの使い手だ!」
シバ「伝説のポケモン、ファイヤーよ!」
シバ「俺たちのスーパーパワーを受けてみるがいい! ウー! ハーッ!」
ファイヤー「ふん、俺のにらみつけるパワーで受け切ってやる!」
ファイヤー「ファイ! ヤーッ!」
サンダー『サン! ダーッ!』
フリーザー『フリー! ザーッ!』
26: 以下、
ファイヤー「試合を始める前に、一つ提案がある」
シバ「提案?」
ファイヤー「なんだったら、二体同時に相手してやってもいいぞ」
シバ「なんだと!?」
ファイヤー「それともそっちに有利な提案すぎて、委縮してしまったかな?」
シバ「ぬう……よかろう!」
シバ「ならば、二体同時に出させてもらおう!」
サンダー『あのバカ……なに考えてんだ!? 自殺行為だ!』
フリーザー『いや、にらみつけるで脅すというのは、いってしまえばトリッキー技だ』
フリーザー『なるべく少ない試合数で終わらせるための、ファイヤーの策略だろう』
サンダー『……そういうことか!』
フリーザー『だがこの提案、はたして吉と出るか凶と出るか……』
27: 以下、
シバ「ゆくぞ! ダブルイワークだ!」ポポイッ
イワークA「イワァク!」
イワークB「イワァァァァク!」
ファイヤー(で、でかい……! しくじったかもしれん……!)
シバ「さぁ、スーパーパワーを見せつけてやれ! イワークたちよ!」
サンダー『なんだこりゃあ、とんでもない迫力だ……!』
フリーザー『通常イワークは体長8?9mといったところだが』
フリーザー『シバという人間と鍛錬したせいか、二体とも10m以上はある!』
サンダー『そんなのを二体同時相手って……完全に凶が出ちゃったじゃねえか!』
フリーザー『どうやら、ファイヤーの挑戦……ここまでのようだな』
28: 以下、
ファイヤー(くっ……やるしかない!)ギロッ!
イワークA「イワッ!?」ビクッ
イワークB「クッ!?」ビクッ
イワークA「イワァ?ク……」ガタガタ…
イワークB「イワイワァ?ク……」ブルブル…
シバ「くそっ、なんという眼力だ! 二体とも、戻るんだ!」ボシュゥゥ…
ファイヤー「……え?」
サンダー『なんだよ! とんだ見かけ倒しじゃねえか!』
フリーザー『心技体のうち、体ばかり鍛え、心はイマイチだったようだ』
サンダー『だけど二体バラバラで来られてたら、二体目には通じなかったかもな』
フリーザー『うむ、どうやらファイヤーの策略が当たったようだ』
29: 以下、
シバ「ならば次はエビワラーとサワムラーのコンビだ! ゆけっ!」ポポイッ
エビワラー『いくぞ、サワムラー!』ザッ…
サワムラー『おうよ!』ザッ…
エビワラー『メガトンパンチ!』シュッ
ボゴォッ!
ファイヤー「うげぇっ!」
サワムラー『どりゃあっ!』ブオンッ
バキィッ!
ファイヤー「ごあっ!」
サンダー『うおっ!? こいつらの技、とんでもない威力だな!』
フリーザー『しかも拳と蹴りのみごとなコンビネーション! 全くスキがない!』
30: 以下、
ファイヤー「…………」ギロッ!
エビワラー『かみなりパンチ!』バリバリッ
ピシャァンッ!
サワムラー『とびげり!』ビュオッ
ドゴォッ!
ファイヤー「く……」ヨロヨロ…
ファイヤー(にらみつける!)ギロッ!
エビワラー『無駄だ! 日頃からカイリキーさんと特訓してる俺たちには通じない!』
サワムラー『そろそろトドメを刺してやらぁ!』
サンダー『ダメだ! 格闘ポケモンなだけあって、脅しが通用しねえみたいだ!』
フリーザー『テレビで格闘技を観戦すると、試合前にやたら睨み合ってるしな……』
サンダー(こいつ、テレビとか見るんだ……)
31: 以下、
シバ「エビワラー、サワムラー、同時攻撃だ!」
エビワラー&サワムラー『トドメだあっ!!!』バッ
ファイヤー(にらみつける!)ギロッ!
メキィッ……!
シバ「な、なんだと!?」
シバ「二人の拳と足を、それぞれ右目と左目で受けた!?」
エビワラー『なんて頑丈な目だ! 拳の骨が……割れた!』メキッ…
サワムラー『ぐおおっ……! 足の骨に……ひびが入っちまった!』メキッ…
シバ「鍛え抜かれた二人の手足を、目で受け止めてしまうとは!」
ファイヤー「俺の方が、二人より目を鍛え抜いてたってだけのことだ!」
ファイヤー(多分俺の方が、ダメージでかいけどな!)ヒリヒリ…
サンダー『す、すげえ……!』
フリーザー『眼球をあそこまで鍛え抜くとは……ファイヤー恐るべし!』
32: 以下、
シバ「ならば、カイリキー! お前の怪力で、決着をつけてやれ!」ポイッ
カイリキー「リキィィィ!」ムキッ
カイリキー『ファイヤーよ! 満身創痍のようだが、オレ様は手加減はせんぞ!』
ファイヤー「来い!」ギロッ!
カイリキー『秒間500発を誇る、オレ様のパンチを受けてみよっ!』ムキキッ
ズガガガガガガガガガッ!
ズガガガガガガガガガッ!
ズガガガガガガガガガッ!
ファイヤー(ぐおおおおっ……! にらみつけるヒマもない……!)
サンダー『げえっ! 滅多打ちってレベルじゃねーぞ!』
フリーザー『四本の腕から繰り出されるパンチ連打……まさにパンチのふぶき!』
サンダー(またさりげなくふぶきを持ち上げてやがる……)
33: 以下、
カイリキー(すでに30分が経過した……!)
ドゴォッ!
カイリキー(オレ様に殴られ続け、心も体ももうとっくに限界のはずだ……!)
バキィッ!
カイリキー(なのに、なぜコイツは──)
ズドォッ!
カイリキー(にらみつけるをやめないのだッ!?)
ファイヤー「…………」ギロッ!
サンダー『あいつすげえよ……! もうボロボロなのに……睨んでやがる……!』ブワッ…
フリーザー『くっ……不覚にも私の目からも氷の涙が……!』ポロッ…
34: 以下、
カイリキー『シバ師範……。この試合、もう……!』クルッ
シバ「カイリキーよ! お前のいいたいこと、俺にも伝わったぞ!」
シバ「世の中にはいくらパンチを浴びせても、壊せないものがあるという!」
シバ「それは──あのファイヤーの心だったのだ!」
シバ「スーパーパワーVSにらみつけるパワー……にらみつけるパワーの勝利だ!」
シバ「……カイリキーよ、修業のやり直しだな!」
カイリキー『オスッ!』
ファイヤー『か、勝った……』ボロッ…
サンダー『よくやったよ、最高だよお前! オレ、泣いちまったよ!』グシュッ…
フリーザー『みごとな勝利だったぞ……ファイヤー!』グスッ…
35: 以下、
シバ「負けはしたが、清々しい気分だ!」
シバ「俺たちもファイヤーに負けないような、スーパーパワーを身につけてみせる!」
ファイヤー「期待しているよ」
シバ「さて、これでもう俺の出番は終わりだ! だが、武運を祈っている!」
ファイヤー「……ありがとう!」
ファイヤー『よし……引き続き、応援を頼むぞ!』
サンダー『おう!』
フリーザー『残りは二人……気を引き締めていこう!』
36: 以下、
<VSキクコ>
キクコ「ほぉう、アタシも長年ここで四天王をやってるが……」
キクコ「トレーナーでなくポケモンが挑戦してくるなんてのは初めてだよ!」
キクコ「ま、相手がなんだろうとやることは同じさ!」
キクコ「アンタに本当の戦いってもんを教えてやる!」
ファイヤー「俺もお前に本当のにらみつけるってもんを教えてやる!」
サンダー『ファイヤー並みに目つきが鋭い婆さんだな!』
フリーザー『うむ……年寄りだと甘く見たら、痛い目にあうだろうな』
37: 以下、
キクコ「いきな、ゲンガー!」ポイッ
ゲンガーA「…………」ニィィ…
ゲンガーA『さいみんじゅつ』ピロロロ…
ファイヤー「!」ピクッ
ファイヤー「ぐぅ……ぐぅ……」
キクコ「ふん、でかい口叩いたわりにこのザマかい!」
キクコ「ゲンガー、ゆめくいだ!」
ゲンガーA「…………」ニィィ…
フリーザー『さいみんじゅつ+ゆめくい! ゲンガーの黄金パターンだ!』
サンダー『おいおい! 一度もにらみつけるを使わないまま、終わっちまうのかよ!?』
38: 以下、
? 夢の中 ?
ゲンガーA『ククク、これがヤツの夢か……たらふく食わせてもらおうか……』
ゲンガーA『む!?』
ファイヤー『…………』ギロッ!
ゲンガーA『こ、これは……!?』
ファイヤー『…………』ギロッ!
ゲンガーA『こいつ……夢の中でも睨み続けている……!』
ファイヤー『…………』ギロッ!
ゲンガーA『ダメだ……こんな夢は食べられない! 食中毒になる!』
ファイヤー『…………』ギロッ!
ゲンガーA『ぐわあああああっ……!』
39: 以下、
キクコ「ゲンガー、どうしたってんだい!?」
ゲンガーA「ハァ……ハァ……」ガクッ…
ファイヤー「…………!」ハッ
ファイヤー(しまった、眠ってしまっていた! ──勝負はどうなった!?)
キクコ「ほっほう、ゆめくいが通じないとはやるじゃないか!」
ファイヤー(え……? 寝てたからなにも覚えてない……)
キクコ「なら、次はゴルバットだ!」ポイッ
ゴルバット「キィィッ!」
サンダー『なんかよく分からねえけど、ゲンガーを退けたぜ!』
フリーザー『だが次のゴルバットも強敵だ。油断はできん!』
40: 以下、
キクコ「あやしいひかりで混乱させな!」
ゴルバット「キィーッ!」ピカピカッ
ファイヤー「ふん、だれが混乱などするか」
バシッ! ベシッ! バシッ!
ファイヤー「俺は至って正常だ。こうして自分を攻撃できるほどにな」ボロッ…
ファイヤー「──って混乱してるじゃん!」ギロッ!
ゴルバット『ぐおおおおっ!』
ゴルバット『ノリツッコミとにらみつけるの合体技だとォ……!?』
ゴルバット『参りました……!』ガクッ…
フリーザー『ファイヤーめ、混乱しながらも新しい境地を開拓したようだ』
サンダー『かっこよすぎるぜ、ファイヤー!』
41: 以下、
ファイヤー「…………」ギロッ!
ゴースト「ゴース……」ビクビク…
キクコ「ゲンガーを退けた相手に、修業中のゴーストじゃ荷が重かったかい」
キクコ「なら……アーボック!」ポイッ
アーボック「シャァーッ!」
ファイヤー「!」
アーボック『ケケケ、へびにらみとにらみつける……決着つけようや、トリ公』
ファイヤー『アーボックか……望むところだ!』
サンダー『こりゃあ……すごい対決が実現したな! ワクワクしてきやがった!』
フリーザー『にらみポケモン世界一決定戦といっても差し支えあるまい……!』
42: 以下、
アーボック「…………」ジロッ!
ファイヤー「…………」ギロッ!
アーボック「…………」ジロッ!
ファイヤー「…………」ギロッ!
アーボック「…………」ジロッ!
ファイヤー「…………」ギロッ!
アーボック「…………」ジロッ!
ファイヤー「…………」ギロッ!
サンダー『もう一時間は睨み合ってるが……どっちも譲らねえ!』
フリーザー『だが、ファイヤーのようすがどことなくおかしいぞ……?』
43: 以下、
ファイヤー(むむむ、まずい!)ピクッ
ファイヤー(へびにらみの影響か、体がしびれて……)ピクピクッ
ファイヤー(うまく、にらみつけるを維持できなくなってきた!)グググッ…
アーボック(え、なんだあのツラ……)
アーボック(ファイヤーのツラがなんかすごいことになってる……!)
アーボック「ぶっ!」
アーボック「シャーシャッシャッシャッシャ!」
アーボック『しまったァ! 笑っちまった!』
ファイヤー「笑ったな……つまり、お前の負けだ!」
アーボック『うぐぐ……テメェがナンバーワンだ!』
フリーザー『にらめっこは笑った方が負け……基本中の基本だな』
サンダー『今さらいうことじゃねえけど、もうポケモンバトルでもなんでもねえな!』
44: 以下、
キクコ「なら、アタシの切り札を出すよ! ゲンガー!」ポイッ
ゲンガーB「キシシシ……」
ファイヤー「ふん、芸がないな。さっきゲンガーは俺に敗れただろうが!」
キクコ「こいつは、さっきのゲンガーとは一味ちがうよ!」
ゲンガーB「キシシシ……」
キクコ「ゲンガー、どくどくを浴びせな!」
ジュワァァ……
ファイヤー「ぐああああっ……!」ジュゥゥ…
ファイヤー「苦しい……! なんだこの毒は……どんどん体に回る!」ジュゥゥ…
ゲンガーB『猛毒であの世にいっちまいな……』キシシ…
フリーザー『いかん! あの毒は時間が経てば経つほど、強力になる!』
サンダー『マジかよ!? んじゃあ、さっさとケリをつけねえと!』
45: 以下、
ファイヤー「ぐ、ぐぞぉっ……!」ギロッ!
ゲンガーB『そんな弱った状態のにらみつけるなんて怖くねえよ』キシシ…
ファイヤー「ど、毒が……ますます……! うううっ……!」ググッ…
キクコ「そろそろ終わりにするよ! ゲンガー、ナイトヘッドだ!」
ゲンガーB『へへへ……あばよ』
ズオッ!
ファイヤー「が、がはっ……」ドザァッ…
キクコ「ふん、ようやく倒れやがったかい!」
サンダー『ファイヤァァァッ! ちくしょう、次はオレが相手してやる!』バチバチ…
フリーザー『よせサンダー、我々は見届け人のはずだ!』
サンダー『だがよ、あんな無慈悲な戦い方があるかよ!?』
フリーザー『その非情さもまた、ポケモンリーグの試練の一つなのだ……!』
フリーザー『それより、ファイヤーを介抱してやるのが先決だ!』
サンダー『ううっ、ファイヤー……!』
46: 以下、
ファイヤー「…………」モワァァ…
キクコ「なんだい?」
ゲンガーB『こ、これは……ファイヤーの体からなにかが出てきやがった!』
ファイヤー(霊)「…………」
サンダー『なにい!? まさか、これはファイヤーの霊なんじゃねえか!?』
フリーザー『いかん、すぐに蘇生させないと!』
ファイヤー(霊)「落ちつけ、二人とも」
ファイヤー(霊)「こうなったのはわざとだ」
ファイヤー(霊)「あの高レベルなゲンガーに、普通の状態では勝てないと」
ファイヤー(霊)「あえてこの状態になったんだ」
キクコ「霊体になったはいいが、いったいどうする気だい!?」
ファイヤー(霊)「決まっているだろう?」ニヤッ…
47: 以下、
ファイヤー(霊)「にらみつける!」ギロッ!
ゲンガーB『ぐわあああっ! 同じゴーストに睨まれたら、効果は抜群だ!』
キクコ「しまった、こんな手があったのかい!」
ゲンガーB『ひいい……!』ガタガタ…
キクコ「これでアタシの手持ちポケモンは全員やられちまった……」
キクコ「アンタの勝ちだね、ファイヤー!」
サンダー『瀕死どころか臨死になってもにらみつけるなんて……やるじゃねえか!』
フリーザー『ファイヤー……お前はどこまでにらみつけるを極めるつもりだ!?』
48: 以下、
ファイヤー「ふうっ、あやうくあの世にいくところだった……」
キクコ「サンダーの心臓マッサージが間に合わなきゃ、おっ死んでたよ!」
キクコ「まったく無茶するやつだ!」
キクコ「若い頃のオーキドのジジイを思い出すねえ!」
ファイヤー(オーキド……いったい何者なんだ!?)
キクコ「さ、とっとと次の部屋に進みな!」
ファイヤー「ああ、必ずチャンピオンになってみせる!」
フリーザー『いよいよ四天王最後の一人とのバトル……つまりラストバトルだ!』
サンダー『ここまできたら一気に決めちゃおうぜ、ファイヤー!』
ファイヤー『もちろんそのつもりだ!』
49: ◆iUt.uYx6vM 2014/07/18(金) 02:34:51 ID:pq9JXRvQ
今回はここまで
よろしくお願いします
50: 以下、
ことばあそびがうめえwww
51: 以下、
フリーザー驚異の吹雪推し
54: 以下、
にらみつけるさん流石だな。
55: 以下、
<VSワタル>
ワタル「やぁ、待っていたよファイヤー!」
ワタル「俺は四天王の大将、ドラゴン使いのワタルだ!」
ファイヤー「!」
ズラッ……
ギャラドス「…………」
ハクリューA「…………」
ハクリューB「…………」
プテラ「…………」
カイリュー「…………」
サンダー『なんで、すでに五体出してやがるんだ?』
フリーザー『さぁ……』
56: 以下、
ワタル「伝説のポケモン、ファイヤー……」
ワタル「ポケモンがポケモンリーグに挑むなど、前代未聞だ」
ワタル「つまり……この試合に通常のルールを適用させる必要はない!」
ワタル「だから、俺の最大の戦法で戦わせてもらうよ! この五体同時でね!」
ワタル「さぁ、どうする? 今から尻尾巻いて帰るかい、ファイヤー!」
ファイヤー「だれが帰るか! 五体まとめて相手になってやる!」ギロッ!
サンダー『どういうことだよこりゃ!?』
サンダー『五体同時バトルって……いくらなんでもムチャクチャだろ!』
フリーザー『だが、四天王のいうことにも一理ある』
フリーザー『ポケモンが、直接ポケモンリーグに殴り込むこと自体がすでに──』
フリーザー『通常のルールから大きく逸脱した、イレギュラーな事態!』
フリーザー『ゆえに、通常の一対一ルールで戦う必要など全くないのだから!』
フリーザー『それに、ファイヤー自身もルールとはちがう勝ち方をしてきたしな……』
サンダー『た、たしかに……』
57: 以下、
ファイヤー「…………」ギロッ!
ワタル「ギャラドスの防御力は下がってしまったが──」
ワタル「かまわず、はかいこうせんだ!」
ギャラドス「グオオオオンッ!」バシュッ
ズガァァァンッ!
ファイヤー「ぐわあああっ!」
サンダー『いきなりぶっ放してきやがった! なんつう力押し戦法だ!』
フリーザー『ファイヤーが霊体のままなら、怖くなかったのだがな……』
58: 以下、
ギャラドス「…………」ササッ
ハクリューA「リューッ!」バシュッ
ドゴォォォンッ!
ファイヤー「ぐおおおっ!?」
ハクリューA「…………」ササッ
ハクリューB「リュウゥゥゥ!」バシュッ
ズガァァァンッ!
ファイヤー「ぐええええっ!」
サンダー『なんだこりゃ!?』
サンダー『光線を撃ったギャラドスが後ろに下がって、そしたらハクリューが出てきて』
サンダー『代わる代わるはかいこうせんを撃ってやがる!』
フリーザー『こ、これは……まさか!?』
59: 以下、
ハクリューB「…………」ササッ
プテラ「ギャァァスッ!」バシュッ
バゴォォォンッ!
ファイヤー「ぎゃああああっ!」
プテラ「…………」ササッ
カイリュー『我がはかいこうせん、受けてみるがいい!』バシュゥゥッ
ズガガァァァンッ!
ファイヤー「ぐおあああっ……!」
ファイヤー(だ、だが……どうにか五発耐えきったぞ……!)
サンダー『よっしゃ、全員撃ち終わった! やっとファイヤーのターンだ!』
フリーザー『──いや!』
60: 以下、
カイリュー「…………」ササッ
ギャラドス「ドォォォスッ!」バシュッ
ドゴォォォンッ!
ファイヤー「ひぎゃあああっ!」
ファイヤー(な……なんでだ!? なんでギャラドスが……!?)
サンダー『またギャラドスが撃ってきやがった!?』
サンダー『おかしいだろ! あの光線を撃ったら、しばらく動けなくなるはずだ!』
フリーザー『これは……古の武将ノブナガが行ったとされる、三段撃ちだ!』
サンダー『サンダー撃ち!?』
フリーザー『三段だ!』
61: 以下、
フリーザー『火縄銃は一弾撃つごとに、再装填を必要とするが』
フリーザー『ノブナガは銃士を並べ、代わる代わる銃を撃たせることで』
フリーザー『火縄銃による連続攻撃を可能にしたという言い伝えが残っている!』
サンダー『伝説の戦法か……まるでオレたちみたいだな!』
フリーザー『実際に行われたか、疑問視する声もあるにはあるが──』
フリーザー『カイリューたちがやっていることも、ようはそれと同じだ!』
フリーザー『はかいこうせんは一度撃つと、反動で自身もしばらく動けなくなるが』
フリーザー『あのように順番に撃っていけば、そのタイムロスはなくなる!』
フリーザー『いわば、はかいこうせんの三段撃ち!』
フリーザー『いや、三体ではなく五体で行っているのだから』
フリーザー『これは三段撃ちを超えた、五段撃ち戦法といえよう!』
サンダー『マジかよ……。古の武将よりすげえのかよ、あのワタルってのは!』
62: 以下、
ギャラドス「ドォォォス!」バシュッ
ドゴォォォンッ!
ハクリューA「リューッ!」バシュッ
ズガァァァンッ!
ハクリューB「リュウウウッ!」バシュッ
バゴォォォンッ!
プテラ「ギャァァス!」バシュッ
ドカァァァンッ!
カイリュー『反撃するスキを与えぬよう、撃ちまくるのだ!』バシュゥゥッ
ズドゴォォォンッ!
ワタル「これこそがドラゴン使いのワタル、最強の戦法だ!」
ワタル「もちろん、普通の試合ではこんな戦い方は許されないが……」
ワタル「今回は四天王の大将として、勝利を優先させてもらったよ!」
63: 以下、
ドゴォォォンッ!
ズガァァァンッ!
バゴォォォンッ!
ドカァァァンッ!
ズドゴォォォンッ!
サンダー『やめてくれ……! もうやめてくれええっ……!』
サンダー『このままじゃ、ファイヤーが死んじまうよぉぉぉっ!』
フリーザー『こうもふぶきのように、はかいこうせんを浴びせられては……』
フリーザー『いくら、あのファイヤーといえど……!』グッ…
64: 以下、
さすがワタルさん、どこまでも卑きょ…華麗で繊細な上にダイナミックな戦略だ。
65: 以下、
一時間後──
ワタル「よし、もういいだろう!」サッ
ワタル「俺たちドラゴン軍団の圧勝だ!」
ワタル「お、煙が晴れてきた──」
モワモワモワ……
ファイヤー「はかい……こうせんは……」ボロ…
ファイヤー「もう……終わり、か……?」ボロボロッ…
モワモワモワ……
ワタル「な、なんだって!?」
66: 以下、
ファイヤー「ぬんっ!!!」ギンッ!
ワタル「うぐぅ……!」ビクッ
ワタル「しかも……あの眼光は、なんなんだ!?」
ワタル「ダメージで力を失うどころか……鋭さを増している!」
サンダー『マジかよ! あれだけはかいこうせんを喰らったのに……!』
フリーザー『はかいこうせんを目で受けることで、ダメージを軽減していたんだ!』
サンダー『そういうことか! ……もうオレにはすげえとしかいえねえよ!』
フリーザー『私もだ……。ファイヤーの成長は我々の想像を遥かに超えている!』
67: 以下、
ワタル「みんな、もう一度──」
シ?ン……
ギャラドス「…………」ビクビク…
ハクリューA「…………」オドオド…
ハクリューB「…………」ガタガタ…
プテラ「…………」ブルブル…
カイリュー「…………」シュン…
ワタル(くっ……あそこまで鬼気迫るにらみつけるをされてしまっては──)
ワタル(俺のドラゴン軍団とて、怖気づくしかないか……!)
ワタル「ううっ……! これからは君がポケモンリーグチャンピオンだ!」
ファイヤー「や、やった……! やったぁぁぁぁぁっ!」
サンダー『やったぜ! これでファイヤーがチャンピオンだ!』
フリーザー『おめでとう、ファイヤー!』
68: 以下、
ワタル「──といいたいところなんだが……」
ファイヤー「……え?」
ワタル「実は、君はもう一人戦わなくてはならない!」
ワタル「その名もグリーン! 今や彼こそがポケモンリーグ真のチャンピオンなのだ!」
ファイヤー「あ……? あ……?」
サンダー『おいおい、ここまできてもう一人いるって……ふざけんなよ!』
サンダー『だったら最初から五天王とか名乗っておけよ!』
フリーザー『さすがのファイヤーも茫然自失しているな……無理もないが……』
ファイヤー「…………」
69: 以下、
<VSグリーン>
グリーン「!」ピクッ
グリーン(この足音、あいつもここまでたどり着いたってことか!)
グリーン(さすが俺のライバル……そう来なくっちゃな!)
グリーン「ようレッド! お前も来たか!」
グリーン「!?」ギョッ
ズル…… ズル……
ファイヤー「ハァ……ハァ……ハァ……」
ファイヤー「お前が……チャンピオン……グリーン……か……?」ギロッ…!
グリーン(血と炎で真っ赤だけど……レッドじゃない!)
グリーン(だれだよこいつ!?)
70: 以下、
ファイヤー「俺は……ファイヤー……」
ファイヤー「氷でも、格闘でも、ゴーストでも、ドラゴンでも、なんでもいい……」
ファイヤー「とっととかかってこい……」ビキッ…
グリーン「なんだよお前……いっとくが脅したって無駄だぜ!」
グリーン「俺はポケモンリーグのチャンピオンなんだ!」
グリーン「つまり、この俺様が! 世界で一番──」
ファイヤー「…………」ギンッ!
グリーン「ひっ!」
ファイヤー「世界で一番……なんだってぇぇぇっ!? いってみろォ!!!」ギロッ!!!
グリーン「うわぁぁぁぁぁっ!!!」
ドサッ……
71: 以下、
サンダー『すげえ! チャンピオンをにらみつけるで倒しやがった!』
フリーザー『あんな異常な殺気を受けては、だれだって気絶くらいするだろうな……』
グリーン「…………」ブクブク…
ファイヤー「泡吹いて倒れたか……ざまあないな……」
ファイヤー「これで俺が……チャン、ピオン……」グラッ…
ドサッ……
ファイヤー「…………」
サンダー『ファイヤー、しっかりしろ! 死ぬんじゃねえぞ!』バチバチッ
サンダー『ダメだ! ケガが深すぎて、電気ショックが効かねえ!』
フリーザー『ここからポケモンセンターはかなり距離がある……。まずいな……!』
72: 以下、
レッド「…………」ザッ…
サンダー『あ!? なんだこの小僧は!? 突然出てきやがって!』
フリーザー『彼もポケモントレーナーのようだが……?』
レッド「これを使えば……」スッ…
フリーザー『あ、あれは……げんきのかたまり! 世界的にも希少な回復薬だ!』
サンダー『自分のポケモンでもない奴に使うなんて……優しすぎるだろ、おい!』
ファイヤー「うう……俺は……!?」ムクッ
レッド「…………」
ファイヤー「そうか、お前が助けてくれたのか……!」
レッド「……うん」
ファイヤー(助けてもらったからには、恩を返さないとな……)
73: 以下、
ファイヤー「よし決めた!」
ファイヤー「俺をお前のポケモンにしてくれないか! な、いいだろう!?」
レッド「いいよ」
サンダー『ならオレも! 親友(ダチ)を助けてくれたんだしな!』
フリーザー『私も! ファイヤーの恩は、私の恩でもあるからな!』
ファイヤー「この二人も仲間になりたいっていってるが、いいだろう?」
レッド「もちろん」
ファイヤー「ありがとう! これからよろしく頼む!」
ピカチュウ「ピッカァ?」トコトコ…
ファイヤー「!」
ピカチュウ『さて新入りであるぬしらには、ふんどし担ぎからやってもらおう!』ギンッ!
ファイヤー(このピカチュウ、俺以上の眼力かも……!)
74: 以下、
オーキド「おお、レッド!」ザッ…
レッド「!」
オーキド「チャンピオンになったはずのグリーンがなぜか失神して」
オーキド「お前がこうして立っているということは──」
オーキド「ようするに、お前が新しいチャンピオンになったということじゃな?」
レッド「いや、ぼくは──」
ファイヤー「そう、そのとおりだ!」
レッド「!?」
75: 以下、
ファイヤー「グリーンを倒したのは俺で、俺はレッドのポケモンなんだから」
ファイヤー「このレッドがチャンピオンに決まっているだろう!」ギロッ!
オーキド「!」ビクッ
オーキド「う、うむ、そのとおりじゃ。ではレッドよ、お前を殿堂入りしてやろう!」
レッド「だけど……」
ピカチュウ『レッドよ……』ピカッ
ピカチュウ『棚ボタだろうとチャンピオンはチャンピオン……胸を張るがよい!』チュウッ
レッド「……うん、そうするよ!」
オーキド「グリーン、目が覚めたか!」
グリーン「にらみつけるでチャンピオンの座を奪われるなんて……そりゃないぜ!」
グリーン「だけど、俺だってもっとすごい眼力を持ったトレーナーになってみせる!」
オーキド「それでこそワシの孫じゃ!」
76: 以下、
こうして、ファイヤー、サンダー、フリーザーの三体は殿堂入りを果たした。
ファイヤー『これからもにらみつけるで戦い続けてやる!』ギロッ!
サンダー『オレ、フリーザーとしゃべってただけなんだけど……ま、いっか!』
フリーザー『次は私が、ふぶきだけでポケモンリーグ制覇に挑戦する予定だ』
77: 以下、
一ヶ月後──
<ハナダの洞窟>
ミュウツー「ほう、人間がここまでやってくるとはな」
ミュウツー「さぁ……かかってくるがいい! 私を楽しませてみろ!」
レッド「…………!」
ピカチュウ『どれ、吾輩が軽くひねり潰してやるか』ピッカー
ファイヤー『先輩、ここは俺にやらせてくれないか!』
ピカチュウ『ファイヤーか……』ピカッ
ピカチュウ『ふむ……よかろう。吾輩にケツを拭かせるなよ?』チュー
78: 以下、
サンダー『がんばれよ、ファイヤー! 負けんじゃねえぞ!』
フリーザー『気をつけろ、奴は手強いぞ!』
ファイヤー『任せてくれ!』
ファイヤー「いくぞ、ミュウツー!」ギロッ!
ミュウツー「ぬうっ……なんというにらみつける! 相手にとって不足なし!」
         ?おわり?
79: ◆iUt.uYx6vM 2014/07/19(土) 02:45:37 ID:q6xTgpq2
ファイヤーの挑戦これにて完結です
ありがとうございました
80: 以下、
>>75
グリーンの目指す方向性がおかしいww
乙!
81: 以下、
レッド+伝説3匹鳥…もはや最強やん

88: 以下、
レッドはピカチュウ以外に二匹しか連れていかなかったのか……さすがだ
91: 以下、
ピカさん一匹で余裕だから
85: 以下、
にらみつけるさん改めファイヤーさんおめでとう!
86: 以下、
最後までにらみつけ切ったwww

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