モバP「アイドルたちと仲良くなれるなんてこと、ありえないと思っていたけれど」back

モバP「アイドルたちと仲良くなれるなんてこと、ありえないと思っていたけれど」


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1:
※胸糞注意
前スレ(胸糞注意)
モバP「アイドルたちと仲良くなれるなんてこと、ありえない」
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4:
P『――ということで、電車が遅れてまして……』
ちひろ「わかりました。普段の到着時間より若干遅れるんですよね?」
P『はい。おそらく20分か30分くらい遅れてしまうと思うんですが……』
ちひろ「それくらいなら大丈夫ですよ。ですが、なるべく早く来てくださいね?」
5:
P『はい。すみませんがよろしくお願いします。それじゃあ電車がきたみたいなのでまた後で』
ちひろ「はい。それでは」ガチャ
ちひろ「……」
ちひろ「電車が遅延、ですか……」
ちひろ「……ふふ」
7:
ちひろ「Pさんは今日楓さんと朝からレッスン……」チラ
ちひろ「……」
ちひろ「そろそろ警告しておきますかね」ガタ
ちひろ「中々喋る機会がなくて言えませんでしたけど、二人が深く関わりすぎても困りますし」
8:
ちひろ「Pさん」
ちひろ「貴方のためなんですよ」
ちひろ「全部、ね」
11:
――――
ちひろ「今日からよろしくお願いしますね、Pさん」ペコ
P「よろしくお願いします。千川さん」
ちひろ「あはは、私はPさんのアシスタントですから、名前で呼んでくださいよ」
P「……そうですか? じゃあ……ちひろさん」
ちひろ「はい♪ 私たちで頑張って、事務所を大きくしましょうね!あ……でも」
12:
凛「……?」
ちひろ「まさか勤務初日から、スカウトしてくるとは思いませんでしたけど……」コソ
P「す、すみません……でも、この子を一目見たとき、ピン! ときたんです!」
P「この機会を逃したらいけない気がして……」
ちひろ「ま、まあ意欲があることは素晴らしいですしね。はい……」
13:
凛「……早く活動の説明してくれないと、困るんだけど」
P「あぁ、ごめんな。今から説明するよ」
P「君がアイドルになったとして、まずやるのは――」
凛「……」コクコク
14:
P「とまあこんなところなんだが」
凛「……ふーん」
P「……この事務所は小さいし、俺とちひろさんはまだまだ新人だ。社長は凄い人なんだけど……」
P「俺は君をトップアイドルにしてあげたいと思ってるし、君にはなることができる才能があると思う」
P「俺とトップアイドル、目指してみないかい?」スッ
凛「……」
15:
凛「確かに、ここはちょっと狭いし、アイドル事務所とはなんだか思えない……」
P「……うむ」ガク
凛「けど、このほうがなんだか面白そうだね。やりがいがあるって感じかな」スッ
P「!」
凛「私は渋谷凛」
凛「いいよ。トップアイドル、一緒に目指してあげる」ガシ
16:
P「そうか、ありがとう!」
P「えと……凛! これからよろしくな!」
ちひろ「!!」
凛「うん。よろしく」
ちひろ(私は言わないと名前で呼んでくれなかったのに……)ガク
ちひろ(……)
ちひろ(早く仲良くなるために、自分から距離をつめるのは大事ですもんね。なるほど)
17:
ちひろ「凛ちゃん、私は千川ちひろです。これからよろしくね!」
18:
――――
P「ちひろさんがアシスタントでよかったです」カタカタ
ちひろ「え? なんですかいきなり……」カタカタ
P「いや、凛と活動していく中でわからないこととか問題も、ちひろさんがアドバイスしてくれて解決することが多いですし」
P「事務もほとんどちひろさんに任せてしまってるし……本当に感謝してます。ちひろさんに」
ちひろ「……ありがとうございます」テレ
21:
P「……俺も不慣れで、問題が起きないかいつも心配なんですけど、ちひろさんとなら起きても解決できる気がします」クス
ちひろ「ふふ……」
P「あ、でも問題が起きそうだと思ったら、すぐに止めてくださいね」
P「よろしくお願いします。自分じゃ気づかないこともあるかもしれないので」
ちひろ「……! はい。わかりました」
24:
ピリリリ
P「あ、凛から電話だ」ピ
ちひろ(私って、割と頼りにされてるのかな……)
P「……うん、うん。わかった。それじゃあ」
P「ふぅ、今日はもう仕事終わりですよね?」
ちひろ「Pさんはそうですね」
25:
P「よかった。ちょっと凛に会ってきます」
ちひろ「? 今日はもうレッスンは終わりじゃあ?」
P「そうなんですけど、親睦を深めるために食事にいくことになりまして」
P「あ、ちひろさんも次は行きましょうね。今回は急に決まったのであれですけど」
ちひろ「そうですね……今日は社長に報告書をださなきゃいけないし……また次、よろしくお願いします」
P「はい! それじゃあ、お疲れさまでした!」フリ
26:
ちひろ(うん。着々と仲良くなっているみたいですね)
ちひろ(大事なことです)カタ
ちひろ(と、あとは印刷するだけだし、社長が来るまでテレビでも見てますか)ピ
「次のニュースです」
28:
「アイドル事務所の○○プロダクションの所属アイドルが担当プロデューサーと熱愛中という報道がされ、問題となっています」
「このことについて事務所にファンから批判の声が事務所に寄せられ、中には殺害予告ととらえられるものもあったそうです」
「○○プロダクションはアイドルとしての自覚が足らず、ファンの方々に本当に申し訳ない。と、コメントしました」
「このことについて評論家は――」
29:
「――これは○○プロダクションの信用にも関わりますなぁ」
ちひろ「……」ジーッ
ちひろ「プロデューサーと、アイドルの問題……」
ちひろ「問題……事務所の信用……」
ちひろ「……アイドル、事件」カタカタ
30:
ちひろ「……」カタ
ちひろ「仲良くなっては、いけない」
ちひろ「アイドルと仲良くなっては、いずれ事務所の信用に関わることになる……きっと」
ちひろ「そうなれば、私もPさんもこの事務所から……」
ちひろ「止めなきゃ、私が」
ちひろ「Pさんのためにも、私が頼まれたことだから」
31:
ちひろ「なにをしても、問題は避けなきゃいけない……」
ちひろ「……」
ちひろ「……Pさんには悪いけど、こうしないと駄目ですね」
ちひろ「そう、これはPさんのためです。Pさんのために、私がかわりに言うんです」
ちひろ「……明日、凛ちゃんに言わなくちゃ。関係が深くなる前に」
33:
――――
ちひろ「……」
凛「おはようございます」ガチャ
ちひろ「……おはよう。昨日Pさんと食事したの?」
凛「うん。今度アイドルの先輩が開催するliveにも連れていってくれるって。ちょっと楽しみかな」
ちひろ「そう」
34:
ちひろ「そういえば凛ちゃん」
凛「?」
ちひろ「活動していくときに、プロデューサーと仲良くしちゃ駄目ですよ」
凛「え?」
ちひろ「いつどこでスキャンダルされるかわからないでしょ?」
ちひろ「特に、食事なんかしたらいい的ですよ」
35:
凛「でも、今は――」
ちひろ「今は新人だからそんなことされない? もしも今撮られて将来なにも影響がないとは言い切れないでしょう?」
ちひろ「少し人気がでたときに掲載されるかもしれない」
ちひろ「そのときファンは悲しみますよね? 事務所にたくさん批判が集まるでしょう」
ちひろ「それは、凛ちゃんの人気が高いほどでかくなります。わかりますよね?」
36:
ちひろ「貴方一人の行動が、事務所の存続の危機に関わる場合もあるんです」
ちひろ「勝手なことをされると困るんです」
ちひろ「私も、プロデューサーも」
ちひろ「わかりますよね?」
ちひろ「ねぇ、凛ちゃん」ズイ
凛「わ、わかるけどっ」
37:
ちひろ(これはいけませんね。あまり従ってはくれなそうです)
ちひろ(……おそらくPさんともう仲良くなった気でいる)
ちひろ(名前で呼ばれて、食事に行ったくらいで勘違いしてしまったんでしょう)
ちひろ(このくらいの歳の子は、勘違いしやすいですから)
ちひろ(やはり、問題になりますね。このまま放っておくといつ起こるかもわからない)
38:
凛「そんな、こと急に言われてもっ」
ちひろ「……ふぅ」
ちひろ「Pさんが凛ちゃんの名前、無理して呼んでるの知ってる?」
凛「は……?」
ちひろ「……」ニコ
ちひろ「本当は嫌なんだけどね、活動をしていく上で仲良くならなきゃ駄目だから、仕方なく呼んでるんですって」
ちひろ「最低限仲良くやるためにやってるみたいですけど、一応言っておこうかと思って」
39:
ちひろ「Pさんも気を付けながらやってるんです。凛ちゃんも気を付けないと駄目ですよ?」
ちひろ「あ、もしあれなら名前で呼ぶの凛ちゃんの方からやめてもらえばいいんじゃないですか?」
ちひろ「Pさん的には相手から言ってもらったほうが楽だと思いますよ」
凛「……仕方なく、だったんだ」ボソ
ちひろ「……」ニコ
40:
ちひろ「わかってくれました?」
凛「……わかった。もうプロデューサーとはそういうことはしない」
凛「そんな人と、するつもりもないけど」
凛「ただ、自分で決めたことだからトップアイドルは目指す。私一人でもね」
凛「そんな人の手、借りなくてもなってみせるから」
ちひろ「……ふふっ」
ちひろ「はい。期待してますよ。凛ちゃん」ニコ
42:
――――
ちひろ「やっぱり、あのとき決心してこれまで続けてきてよかったなぁ」
ちひろ「問題もでてないし、スキャンダルとは無縁のプロダクションとしてこれまでやってきてるし」
ちひろ「……新しい問題は成人してる楓さんだけど」
ちひろ「ま、今まで通り説得すれば応じてくれるでしょう」
43:
ちひろ「……それにしても、Pさんも遠慮しがちですねぇ」
ちひろ「飲みに行きたいなら私に言えばすぐ行くのに」
ちひろ「ショッピングだって、なんだって」
ちひろ「アイドルとできないことは、私が全部してあげるのになぁ」ニコ
44:
ちひろ「ま、そのこともいずれゆっくりPさんと話せばいいかな」
ガチャ
ちひろ「……来ましたか」スタスタ
ちひろ「ふふ……ようやく話せますよ、楓さん」ボソ
45:
楓「おはようございます」
ちひろ「おはようございます。楓さん♪」
66:
楓「? プロデューサーは?」
ちひろ「電車が遅延してるみたいです」
楓「そうなんですか……じゃあ、待ってますね」スッ
ちひろ「あ、楓さんに少し話があってですね……」
楓「……? なんでしょう」
ちひろ「……」ズイ
楓「……!」ビク
67:
ちひろ「最近Pさんと仲が良いみたいですね?」
楓「えぇ、まあ」
ちひろ「うーん……あまり良くないんですよねぇ」
楓「?」
ちひろ「昨日飲みに行ったらしいですね」
楓「はい!」
69:
楓「Pさんあまり飲まなかったんですよ。明日のためにセーブしないとー、なんて言って」クス
ちひろ「は、はぁ……そうなんですか……」
ちひろ「そうじゃなくて!」
ちひろ「……あの人はプロデューサーなんですよ」
楓「そうですね?」
71:
ちひろ「楓さんは今アイドルです」
楓「そうですね?」
ちひろ「……」
ちひろ「プロデューサーとアイドルは、深く関わってはいけないんです」
ちひろ「飲みに行くなんて、もっての他じゃないですか」
ちひろ「わかりますよね」
74:
楓「……うーん」
ちひろ「わかりますよね、楓さん」
楓「そうでしょうか?」
ちひろ「え?」
楓「深く関わってはいけないって、一緒に飲みに行くのも駄目なんでしょうか」
75:
ちひろ「は……? 私の話聞いてましたか?」
楓「聞いてましたけど……プロデューサーは一緒に活動する仲間であり、パートナーです。親睦を深めることって、一番大事なことだと思うんです」
楓「プロデューサーも私も大人ですし、そういう場所でコミュニケーションを取るのは、普通じゃないですか?」
ちひろ「……」
ちひろ(今までの子たちはすぐ納得してくれたのに、面倒くさいなぁ)
76:
ちひろ「私が言ってるのは、万が一ってことが」
楓「交流をしないで活動するなんてできないです。お互いにモチベーションも上がらないと思いますし……」
ちひろ「……」
楓「ですから、ちひろさんの言ってることはちょっとズレてると思います」
77:
楓「勿論そういうスキャンダルも気を付けなきゃいけないと思いますけど……担当プロデューサーと食事することなんかを取り上げる記者の方なんて…」
ちひろ「……」
ちひろ「……はぁ」
ちひろ「スキャンダル面もあるんですけどね、本当はPさんが困ってまして」
78:
ちひろ「楓さんとはなるべく距離を置きたいって」
79:
楓「っ!!」
ちひろ「Pさん楓さんのこと苦手みたいで」
ちひろ「昨日も無理に誘われて仕方なく行ったってことなんですよ」
楓「そんな……」
ちひろ「楓さんほらね、丁度いいじゃないですか」
80:
ちひろ「Pさんは楓さんとあまり関わりたくない。関わらなければ万が一のスキャンダルの心配もない」
ちひろ「ね? これでわかったでしょう」
ちひろ「Pさんに負担かけちゃ、ダメですよ?」
楓「……っ」プルプル
楓「そんなこと……」
90:
ちひろ(そうそう。これでいいんですよ、これで)ニヤ
楓「……一つ、聞いてもいいですか」
ちひろ「なんでしょう?」
楓「Pさんが凛ちゃんのことを名字で呼ぶのは……同じような理由なんですか」
ちひろ「あぁ?……そうみたいですよ。凛ちゃんのこともあまり好きじゃないみたいで」
91:
楓「……」
ちひろ「いや、まったく困ったプロデューサーさんですよね。この事務所で接するの苦手じゃないのは私くらいみたいで」
楓「……っ」
スタスタ
ちひろ「? どうしたんです楓さん。急に目の前に立たれて――」
バチン!
92:
ちひろ「っ!?」ヒリ
ちひろ「な、なにするんですか!!」
楓「っていです……」
ちひろ「……?」
楓「あなた最低です!!」
93:
ちひろ「はぁ? 何を言ってるんですか! 私は事実を――」
楓「プロデューサーは昨日の夜、凛ちゃんについて話してました!」
ちひろ「!」
楓「ある時期からよそよそしくなって、距離を置かれるようになったって……」
楓「プロデューサーは――」
94:
ガチャ
楓「もっと凛ちゃんと仲良くなりたい、また名前で呼びたいって! そう言ってました!」
ちひろ「っ……」
楓「だから、あなたの言ってることは嘘じゃないですか! なにが楽しくてそんなことできるんですか!!」
ちひろ「っそんなの、どこにも確証なんて!」
「ねぇ」
95:
楓「あ……」
ちひろ「っ!」
凛「その話、どういうこと?」
楓「凛ちゃん!」
凛「おはようございます。ねぇ、それって……」
ちひろ(凛ちゃんは午後からのはずなのになんでこの時間にっ)
106:
ちひろ「凛ちゃんは午後からでしょ? なんでこんな早く……」
凛「忘れ物、先に取りに来たんだ」スッ
ちひろ「そ、そう……」
ちひろ(楓さんが話に食い付いてくるから面倒なことに……早めに話を終わらせておけばよかった……!)
凛「楓さん、さっき言ってたことってどういうこと?」
107:
楓「昨日飲みに言ったときに、プロデューサーが言ってたんです」
楓「凛には渋谷って呼ぶように言われてますけど、昔みたいに凛って名前で呼びたい。そしてまた凛のプロデューサーとして二人で頑張って行きたいんです」
楓「って。少し酔っててね、熱く語ってました」
凛「……っ」
楓「凛ちゃんはプロデューサー名前で呼ぶなって、そう言ったの?」
凛「……うん……でもそれはプロデューサーが私のことを嫌ってるからって言われたから」
108:
楓「それは誰に?」
凛「……ちひろさん」
ちひろ「……」
楓「きっと、それはちひろさんの嘘。プロデューサーは凛ちゃんのことが大好きですよ」
楓「そうじゃなきゃ、凛ちゃん個人のプロデュースや、凛ちゃんのユニット、ニュージェネレーションのプロデュースを、自分がどういう風にしたいかずっと語りませんよ」
109:
楓「大変だったんですからね。凛ちゃんたちのこと、すごく考えてるなって思いましたよ」クス
凛「うん……うん。私勘違いしてたみたい……」
凛「なんだか、ずっと胸の奥に引っ掛かってたもやもやがとれたみたい。ありがと、楓さん……」
楓「はい。プロデューサーのこと、また信じてあげてください」
凛「うん。ちゃんと謝らないと、プロデューサーに……」
110:
楓「さて……」
凛「……」スタスタ
ちひろ「?」
凛「ねぇ、なんであんな嘘ついたの」
ちひろ「……」
凛「っねぇ!!」ガシ
ちひろ「っ!! 放してくださいよ!」
111:
楓「……」
ちひろ「っ胸ぐらなんて掴んでっなにがしたいんですかっ!」バシ
凛「私にあんなこと言ってプロデューサーと仲悪くさせて、アンタなにがしたいの!?」
ちひろ「はぁ、はぁ……だから言ってるでしょ!」
ちひろ「仲良くしてもらっちゃ困るんですって! アイドルとプロデューサーなんだから!」
129:
凛「そんなこと何回も言わなくてもわかってるよ!」
ちひろ「だったら!」
凛「でももう少し信用してよ! 私だってアイドルだしなにをしちゃ駄目かわかってるつもりだよ!」
凛「だけど……プロデューサーと一緒に衣装を考えたり、ライブが成功して喜んだり……」
凛「そんな当たり前のこともしちゃ駄目って言うの!?」
130:
ちひろ「……」
凛「プロデューサーと当たり前にコミュニケーションするのがなにが駄目なの!」グイ
凛「ほかのプロダクションでもそのくらいはやってるよ。なんでもやっちゃ駄目なんて、おかしいよ!」
ちひろ「わ、私はそこまでは……」
凛「嘘! いい加減なこと言って嫌いにさせようとしたくせに!」
133:
楓「凛ちゃん。落ち着いて」
凛「でもっこの人は!」
ちひろ「……離してください」グイ
凛「……っ」
楓「私たちがなにを言ってもきっと無駄です」
ちひろ「……」
楓「後戻りできないところまで来てますから。この人は」
134:
ちひろ「……どういう意味ですかそれ」
楓「言葉どおりです」
ちひろ「意味がわからないです。私はまだ意見をかえてませんし――」
ガチャ
P「遅れてすみません! おはようございます!」
ちひろ「――!!」
136:
凛「! プロデューサー!」ダッ
P「え! な、なんだ!」
ちひろ「な、え……電車が遅延で……」
楓「私たち、わりと長くお喋りしてたみたいですね」
楓「もう30分くらい、経ってますよ」スッ
ちひろ「30分……もうPさんが言ってた時間……!」
138:
凛「プロデューサー、今まで本当にごめんなさい……」ペコ
P「え……」
凛「色々気を悪くすることして、ごめんなさい!」
P「え? ちょ、どういうことなんだ……?」
凛「それは……」
143:
楓「プロデューサー」
P「楓さん! これはどういう……?」
楓「凛ちゃんは今まで誤解していたんですよ」
凛「……」
P「誤解、ですか……?」
144:
楓「はい♪ それが解けたみたいなので、プロデューサーに今までしたことを謝っているんですよ」
P「そ、そうなんですか」
凛「今まで本当にごめんなさい……」
P「いや……まぁ色々合ったけど……」
P「……また俺とこれから一緒にトップアイドル、目指してくれるのか……?」
凛「ううん。こっちがお願いするほうだよ……私と一緒にトップアイドル、目指してください。お願いします」ペコ
145:
P「うん……わかった。俺ともう一度やってくれるんだな、渋谷」
凛「凛だよ。名前で呼んで」
P「! おう。凛、またよろしくな」
凛「うん!」
P「……」ポロ
146:
凛「え! ごめん、私なにか……」
P「あ、いや違うんだ……もう一度凛とやれるなんて思ってなかったからさ、嬉しくて……」ポロポロ
凛「プロデューサー……」ウル
凛「……本当にごめんね。私もうプロデューサーを疑ったりなんてしないから……」ポロ
P「っ……」ゴシゴシ
147:
P「……改めて凛、これからまたよろしくな」
凛「うん……あ、そうだ。私卯月や未央に電話してくるね。プロデューサーのこと二人にも伝えないと」
P「あ、おう……今日は午後レッスンだよな?」
凛「うん」
P「じゃあ久々に楓さんのと一緒に凛のレッスン見るよ。またレッスン場で、な」
凛「うん……!」タタッ
148:
凛「あ、一つだけ」ピタ
P「ん?」
凛「あの人、許しちゃ駄目だよ」
P「え……」
凛「じゃあまた後でね、プロデューサー」タタッ
P「おう……」
149:
バタン
P「……」
楓「よかったですね。プロデューサー」
P「ええ。なんだかよくわかりませんが、また凛と一緒に活動できるなんて凄く嬉しいです」
楓「そうですよね♪ あんなに熱弁してましたから」
P「あはは……」
P「でも誤解っていったい……」
150:
ちひろ「……」スッ
P「あ、ちひろさん! 見てくれてましたか? 俺凛とまた活動できるみたいです」
P「凛が言ってくれるって言ってたけど……卯月も未央も、またプロデュースできるかも知れない」
P「こんな嬉しいことないですよ、ちひろさん!」
P「今まで沢山ちひろさんにも相談しましたよね……ちひろさんがいなかったらここまでやってこれなかったかもしれないです」
151:
P「ちひろさん、いろいろ一緒に考えてくれて、本当にありがとうございました」
ちひろ「っ……」
楓「……」
P「……ちひろさん? さっきからなにも言いませんけど……どこか調子でも悪いんですか?」
152:
楓「プロデューサー」
P「はい?」
楓「凛ちゃんはさっき誤解していたって言いましたよね」
P「ええ……いったいなんのことで誤解を?」
楓「ちひろさんがすべて悪いんです」
P「え?」
153:
楓「ちひろさんがプロデューサーが私たちのことを嫌っているって言ってきたんです」
楓「プロデューサーのことを事務所のみんなが嫌いになって」
楓「プロデューサーが苦しむことになった原因を作ったのはちひろさんなんですよ」
155:
P「は……」
P「そ、そんな嘘駄目ですよ楓さん! ちひろさんがそんなこと」
楓「……」
P「な……え……?」
ちひろ「……」
楓「プロデューサー、本当のことなんです」
156:
P「そんな……」
P「! ちひろさん! どういうことですか! ねえ!」
ちひろ「はっ……あの、お、落ち着いてください、Pさん」
楓「……?」
P「それより真実を聞かせてください! もう俺にはなにがなんだか……」
157:
ちひろ「確かに私は根も葉もないことをアイドルの皆に言いました」
P「! 本当なんですね……なんで――」
ちひろ「でも聞いてください」
ちひろ「私はPさんの為にやってたんですよ?」
158:
楓「!」
P「……俺のため?」
ちひろ「そうです。一つはPさんにプロデューサーとアイドルのあり方をわかってもらうため」
ちひろ「二つ目はもし信頼関係のないアイドルがいた場合、プロデューサーはどうすべきかという合わせて二つの社内訓練」
ちひろ「いやぁ、前者のことは十分わかってもらえたと思いますし、二つ目に関してはとってもいい対応でしたよ」
159:
ちひろ「やってる私も結構ドキドキものだったんですよ。全てPさんにプロデューサーという立場をわかってもらえるために……」
楓(無茶苦茶ですね。言ってることが……)
P「……」
ちひろ「わかってもらえましたか? これで全部の訓練は終わりなので、この訓練を生かしてこれからもやっていきましょうねPさ――」ドン
P「いい加減にしてください……!」
160:
ちひろ「っ……だ、だからこれは……」
P「凛や卯月や未央に嘘ついて、俺を嫌わせて……その理由が訓練だって……?」
P「ふざけないでください……! 貴女のせいで……」
ちひろ「そ、それは……」
P「どうしてこんなことしたかは知らない。貴女から見たら俺はアイドルに手を出す男に見えたから釘を指したのかもしれない……」
ちひろ「――そんなこと!」
161:
P「だけど! そのためにアイドルの子たちを利用するなんて最低だろうが!!」
ちひろ「――っ!」
P「頑張る子たちの心を弄んで……嫌になって辞めたりする子がいたらどうするつもりだったんですか……その子のアイドルとしての未来を消すかも知れなかったんですよ!あなたが!」
ちひろ「……っ……」
ちひろ「っ……ぅ……」ポロ
162:
P「……社長にこの事、相談させてもらいます」
ちひろ「ぅ……っ」
P「楓さん、俺社長に電話してきます。長くなるかも知れないので先にレッスン場に行っててください」
楓「わかりました」
163:
ちひろ「……っ……Pさん!……訓練とかそんなの関係なくて、本当は私が――」
P「ちひろさん」
P「貴女だけは、本当に信頼していたのに……」
P「……貴女なんか、大嫌いだ」ガチャ
バタン
ちひろ「あ……」
166:
ちひろ「っ……ぅううう……っ……」ポロポロ
167:
―――
――
172:
P「ん? ここ変更しないと駄目だな……」カタカタ
ガチャ
未央「プロデューサー、そろそろ未央ちゃんたちのレッスン見てよ!」
P「おう、未央。いま終わるから……よし」
未央「終わった?」
P「うん。じゃあレッスン場に行こうか」
未央「うん! 早く早くー!」グイ
173:
凛「ふぅ……未央、なにも走らなくてもいいじゃん」
卯月「そんなに急がなくても、プロデューサーさんは逃げたりしませんよ」クス
P「卯月、その言い方だと俺がペットみたいじゃないか」グリグリ
卯月「あ゙あ゙ー! す、すみません! 謝りますからやめてぇ」
凛「卯月が変なこと言うからだよ」クス
174:
未央「でも確かにプロデューサーはペットみたいなとこあるよね♪」
卯月「あ、未央ちゃんもやっぱりわかりますか? えへへ、未央ちゃんわかってるー!」
P「なにがわかってるーっだ。こら、二人とも!」ダッ
未央「わー! しぶりん、しまむー、プロデューサーからレッスン場まで逃げろー!」
卯月「えへへ、わー!」タタッ
175:
P「こらー!」
ワー!
凛「ふふ……」クス
凛「……未央も卯月も、すぐにわかってくれて良かったね」
P「それは嬉しいんだが……俺の体力がもたないぞ……はぁ」
凛「でもいいんじゃない? きっと二人も信用してないとこんなことしないよ」
P「そうだな……半年前に比べればどんなことでも充実してるよ」
176:
凛「……あのときはごめんね」
P「いやもう気にしてない。今みんなとこうやって仲良く過ごせて、俺は幸せだよ」
凛「うん……ありがとう」
楓「プロデューサー、凛ちゃん」ヒョコ
P「あれ、楓さん今日はオフじゃ……?」
楓「そうなんですけど……なんだか体を動かしたくなってしまって……」
楓「午前中だけ、レッスン参加してもいいですか?」
177:
P「ああ、そういうことなら全然大丈夫ですよ。でも体を休めなくて大丈夫ですか?」
楓「大丈夫ですよ。午後はお家でゆっくりしますから♪」
P「そうですか。でも無理はしないでくださいね? 楓さん」
楓「はい♪」
凛「楓さんと一緒にレッスンするの、最近なかったから嬉しいな」
楓「ふふ……ありがとう」
178:
P「あ、書類を一旦チェックしておいてもらわないと……凛、楓さんちょっと先に行っててもらっていいですか?」
凛「すぐくる?」
P「うん。すぐいくから着替えて待っていてくれ」
凛「わかった。先にいってるね」
楓「じゃあ、レッスン場で」フリ
P「はい」
179:
P「……」
ガチャ
P「すみません、レッスンみている間書類チェックお願いできますか」
「……はい」
P「……じゃあ、昼には戻ってきますのでお願いしますね」
P「……千川さん」
180:
ちひろ「……はい、わかりました」
P「……それじゃあ」
ガチャ
バタン
181:
P(社長は千川さんをクビにはしなかった)
P(謹慎処分と厳重注意で一時期事務所には来なかったが、今では復帰している)
P(千川さんはやはり有能な人らしく、彼女に会社を抜けられると相当困るらしい)
P(けれど千川さんと俺は、同じ会社にいてももう二度と仲良くなることはない)
P(…………俺はあの人を、許すつもりはない)
182:
P「……でも」
P「いつか昔みたいに戻ったら……」
P「……」
P「あ! 楓さんレッスンのシューズ忘れてるじゃないか!」
P「早く行って届けないとな!」タタッ
183:
P「よし、みんなをトップアイドルにするために今日も頑張るぞー!」
18

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