希「太陽と月」back

希「太陽と月」


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1:
穂乃果「よーし、みんな今日も練習頑張ろー!」
凛「にゃー!」
ドタドタドタ
花陽「わわっ、二人ともちょっと待ってぇぇぇぇ!」
真姫「全く、あの二人はうるさいわねぇ」
絵里「ふふっ、いいじゃない」
海未「穂乃果は補習をギリギリで回避しましたからね、昨日教えた甲斐がありました」
ことり「うん、おかげでちょっと眠いよぉ…」
にこ「そんなときはにっこにっこにー☆すれば元気でるわよ!」
希「にこっちは相変わらずやなぁ」
絵里「さて、私達も屋上行きましょうか」
2:
屋上
海未「さて、今日はこのくらいで終わりにしましょうか」
絵里「そうね、それじゃみんなお疲れ様でした!」
全員「お疲れ様でした!」
凛「かよちん、かよちん!どこかご飯行こうにゃー!」
花陽「うん!あ、真姫ちゃんも行こうよ!」
真姫「えぇ、今日は大丈夫よ」
にこ「に、にこも暇だし付いていってあげてもいいわよ?」
凛「どこにするー?」
真姫「そうねぇ」
花陽「え、えっとぉ…」チラチラ
ワイワイワイ
にこ「ちょっとー!にこの話聞きなさいよ!」
凛「冗談だにゃー、もちろんにこちゃんも行くにゃん」
花陽「穂乃果ちゃん達もいこ?」
4:
穂乃果「もちろん!…って言いたいんだけと今日は生徒会の引き継ぎがあっていけないんだ、ごめんね?」
にこ「それにしてもまさかアンタが生徒会長になるとはねぇ…ウチの学校大丈夫かしら」
穂乃果「あっ、ひっどーい!」
希「そんなわけでウチらは生徒会の方に行ってくるでー」
ことり「それじゃみんな楽しんできてねー」
5:
生徒会室
絵里「さて、引き継ぎやりましょうか」
海未「はい、よろしくお願いいたします」
絵里「まず今日は来年度各部に支給される部費の振り分けリスト。
新年明けにある3年生の謝恩会の取り仕切り。
他には生徒から集まった意見箱にある事例の検討。
…他にもたくさんあるわよ」ニッコリ
穂乃果「…zzz」
ことり「ほ、ほのかちゃーん…」コッソリ
穂乃果「…はっ!」
海未「穂乃果?今の話聞いてましたか?」
穂乃果「や、やだなぁ海未ちゃん。ちゃんと聞いてたよ?」
6:
希「ほほう、居眠りする悪い子にはお仕置きが必要みたいやなぁ?」ワシワシ
穂乃果「ちょ、希ちゃんまで!いやぁぁぁぁ!」
絵里「はぁ、怒る気にもならないわ」
ことり「あ、あはは…」
穂乃果「うぅ…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里「さて、こんなところだけど大丈夫そうかしら?」
穂乃果「うーん、まだ分からないところはあるけど大体の内容は掴んだよ!」
絵里「そう。引き継ぎの期間はまだあるしまた今度やりましょ」
海未「そうですね。それでは今日は帰りましょうか」
ことり「あ、もう10時近いよぉ」
8:
希「先生の許可貰ってるとはいえ長いこといたなぁ」
絵里「そうね、先生に報告して帰りましょ」
穂乃果「そうだね、帰ろ…ん?」
ことり「穂乃果ちゃんどうしたの?」
穂乃果「ほら、ここの部活動の部費の報告書。よく見たら途中から数字が1つずつズレてる」
海未「本当ですね…」
絵里「どうする?これくらいなら別の日に回しちゃっても大丈夫だけれど」
穂乃果「うーん…30分もかからないと思うし今日直して帰るよ!」
海未「それでしたら私達も…」
穂乃果「簡単なやつだし大丈夫だよ。それにもう夜遅いしみんなは早く帰らないと」
絵里「とはいっても穂乃果1人だけ残すのはね」
9:
希「ほなウチが穂乃果ちゃんと一緒に残るで。
ウチは一人暮らしやし、それならエリチも心配ないやろ?」
絵里「そうね、それなら大丈夫よ。あまり遅くならないようにね」
穂乃果「はーい」
海未「それでは穂乃果、希、お先に失礼します」
ことり「二人とも頑張ってね!」
パタン
穂乃果「さーて、やるぞー!」
希「ふふ、頑張ってな。あ、まだお湯残ってるからお茶でも飲む?」
穂乃果「飲む!」
希「はいはい。ちょっと待っててなー」
穂乃果「…」カリカリ
希「ほい、お茶用意できたで」コトッ
穂乃果「ありがとー!」
10:
希「こんな時間まで残って仕事なんて穂乃果ちゃんもえりちに似とるな」
穂乃果「絵里ちゃんもそうだったの?」
希「廃校が決まってからμ'sに入るまでの間やね。どうにか廃校を止めようとして毎日こんな時間まで残って作業しとったよ」
穂乃果「そうだったんだ…」
希「何かに取り憑かれたみたいに仕事しとったからなぁ…あの頃は心配やったわ」
穂乃果「ふーん…。やっぱり希ちゃんにとって絵里ちゃんは大事な人なんだ?」
希「そうやなぁ、ウチの一番の親友やで!」
穂乃果「そっか、そうだよね…」
希「ん、どうかしたん?」
穂乃果「ううん、なんでもないよ!さあ、仕事仕事っと」
希「…?」
穂乃果「…」カリカリ
希(なんやったんやろうなぁ、さっきの穂乃果ちゃんの質問。)
穂乃果「…」カリカリ
希(それにしても…ほんま真剣に打ち込んでる顔はかっこええなぁ)
12:
穂乃果「希ちゃん…」ピタッ
希「ど、どしたん?」ドキッ
希(あっ、ずっと見てたの気付かれたんかな)
穂乃果「もう一杯お茶ちょうだーい」
希「ふふ、わかったで」
穂乃果「あ、もうすぐで作業終わるから一緒に帰ろ?」
希「いいでー。ほい、お茶。それじゃ先に先生のとこ報告してくるなー」コトッ
穂乃果「えー、穂乃果が終わってから一緒に行こうよー 」
希「もう遅いし穂乃果ちゃんも早く帰りたいやろ?
それに仕事しとる生徒会長を支えるのが副会長の役目やで」
穂乃果「うーん…それじゃお願いしちゃおうかな?」
希「任せときー」
パタン
14:
希「…はい、今終わりましたので報告に来ました。
それでは今日は失礼します。」
パタン
希「さて、もう穂乃果ちゃんは終わっとるかなぁ…」
ガチャ
希「穂乃果ちゃん、終わっとるー?っと…あらら」
穂乃果「…zzz」
希「寝とるんか。しゃあないなぁ…えーと…確かここら辺にあったはずや…
」ガサガサ
希「お、あったあった。こんなときの為に毛布隠しておいたんや、ふふん」
ファサ
穂乃果「…zzz」
希「気持ち良さそうに寝とるなぁ…」
おぉ、見てる方いらっしゃって嬉しい限りです!
書き忘れましたがまったりのほののぞです
15:
希「μ'sの復活ライブから生徒会選挙、練習もこなしてこんな時間まで生徒会の仕事やし。また倒れてしまわんか心配や」
希「前回のときも辛いのに笑顔を絶やさんで振る舞うから…もうちょい頼ってくれてもいいんやで?」ナデナデ
穂乃果「…ん」
希「せやけど、そんな何事にも一生懸命な穂乃果ちゃんだからこそウチは穂乃果ちゃんのこと…」
穂乃果「…んんっ…あれ?ここは?」
希「…おはようさん。生徒会室やで」
穂乃果「希ちゃん…?あぁ、穂乃果あれから寝ちゃったんだ」
希「練習もあったし、やっぱり疲れてるやろ?」
穂乃果「そんなことないよ!まだ元気だよ!」
希「…ホンマに?」ニッコリ
穂乃果「うっ…。ホントはもう眠いです…」
希「ふふ、正直でよろしい」
16:
穂乃果「あーあ、希ちゃんには全部見抜かれてる気がするよー」
希「そんなことはないけどなぁ」
穂乃果「ホントにー?…って、あれ?毛布かかってる」
希「あぁ、それウチが持ってきたやつやで。
昼休みに眠くなったら生徒会室にこっそり来て毛布被って昼寝したり…。
あ、これエリチが知ったら怒るから内緒やで?」
穂乃果「へー、これ希ちゃんのなんだぁ…ありがとう!」ギュッ
希「そんなにその毛布気に入ったん?
持って帰るの面倒やし穂乃果ちゃん使ってええよ」
穂乃果「えっ、いいの!」
希「ええでー」
穂乃果「えへへ、やったー」ニコニコ
希(そんなに毛布欲しかったんか。無邪気でかわええなぁ…)
17:
希「さて、そろそろ帰ろか」
穂乃果「うん、行こっか!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「それでね、今日ね、家出ようとしたら雪穂が左右色違いの靴下履いててねー、靴履こうとしたときに気付いたらしくて『遅刻だー!』って騒いでたんだよ」
希「そうなんかー、穂乃果ちゃんは気付いてたん?」
穂乃果「うん、けど最近の流行りなのかなーってそのままだったんだけど」
希「そんなわけあるかー!」
穂乃果「あははは」
穂乃果「…ところで希ちゃん?」
希「どしたん?」
穂乃果「もうすぐ穂乃果の家だけど…希ちゃん別方向じゃなかった?」
希「ん?穂乃果ちゃんを家に送るからに決まっとるやろ?」
穂乃果「き、聞いてないよっ!」
18:
希「言っとらんからなー(ニヤニヤ
それに、さすがにこの時間に一人で帰らせるわけにはいかんしなぁ」
穂乃果「穂乃果は嬉しいんだけど…それだと希ちゃん遠いでしょ?」
希「ウチは大丈夫やで。ほら、魔除けのスピリチュアルパワーがあるし」
穂乃果「それでも何かあったら大変だよ!あっ、よ、良かったら今日はそのままウチに泊まってよ!」
希「えぇ!」
希(そ、そんなつもりはなかったから予想外の展開や。
う、ウチが穂乃果ちゃんの家に泊まる…?
嬉しいけど…ええんかな。
それに電灯で薄暗いけどちょっと穂乃果ちゃんの顔…赤くなっとる?)
希「さ、さすがに家の人に迷惑やし…ちゃんと帰るで?」
穂乃果「大丈夫大丈夫!ほら、もう穂乃果の家だし早く早く!」グイッ
希「わ、わかったからそんな引っ張らんといてー!」
希(んー、いつもの穂乃果ちゃんに戻っとる。気のせいやったかな)
19:
穂乃果宅
穂乃果「ほら、上がって上がって」
希「お、お邪魔しまーす」
雪穂「あ、お姉ちゃんお帰りー。遅かったね」
穂乃果「うん、生徒会の仕事で色々やってきたの」
雪穂「うわ、やっぱり生徒会の仕事って地味な割に大変…ってこんな時間にお客さん?」
希「やっほ、雪穂ちゃん。お邪魔しとるで」
雪穂「希さん!ウチに来るのは初めてですよね、どうしたんですか?」
希「仕事で残っとる穂乃果ちゃんを家まで送ったら泊まっていけと引っ張られてなぁ」
雪穂「そうだったんですかぁ…」ニヤニヤ
希「ん?」
雪穂「いや、お姉ちゃんも大胆だなぁと」
20:
穂乃果「ちょ、雪穂!」
雪穂「はいはい、お邪魔虫は退散しますよーっと。希さん、夜遅いですけどゆっくりしていってくださいね」フリフリ
希「ありがとなー。相変わらず仲ええなぁ」
穂乃果「うん、たまにうるさいけどね」
希「そうなん?ウチは一人っ子だから羨ましいわ」
穂乃果「確か活動日誌に書いてあったような…。
希ちゃんあんまり自分のこと話さないから珍しいなーって覚えてるよ」
希「そんなこと書いた時もあった気もしたけど…よく覚えとるなぁ」
穂乃果「ふふん、こういう記憶力だけはいいんだよ
あ、居間あっちだからご飯食べに行こっか?」
希「ほーい」
21:
穂乃果「お母さんただいまー」
希「お邪魔してます」
ほの母「おかえり穂乃果。あら、お友達?」
穂乃果「うん、希ちゃん。今日送ってもらったついでに泊まって貰おうかと思って」
ほの母「そうだったの…」ウーン
希「あ、あの。ご迷惑でしたらこれから帰りますので」
ほの母「希ちゃん」
希「は、はい」
ほの母「おかえりなさい」
希「え?ただいまです…あれ?」
穂乃果「あはは、お母さん海未ちゃんとことりちゃんにも毎回これやってるよね」
ほの母「いいじゃない。反応が楽しくてねぇ
ことりちゃんと海未ちゃんはもう慣れちゃってるから希ちゃんのは初々しくていいわぁ」ニコニコ
22:
希「っ…!(カアッ
もう、からかわんといてください!」
ほの母「あら、怒られちゃったわ」
穂乃果「あら、怒られちゃったね」
ほの母、穂乃果「ふふっ」
ほの母「希ちゃん、穂乃果からμ'sの話は沢山聞いてるわ。
希ちゃんがメンバーの中でお母さんみたいな役割なことも。
けど、まだ年頃の女の子なんだしこういう時くらいは甘えてほしいわ」ナデナデ
希(温かい手やなぁ。ウチももう少し素直になっても…ええんかな)
希「えっと…ウチ、こういうのに慣れてへんので難しいですけど…ありがとうございます」カァァッ
ほの母「…」
希「?どうかしました?」
ほの母「これは穂乃果が夢中になるの分かる気がするわ…」ボソッ
23:
希「?」
穂乃果「お、おおおおお母さん!それくらいでいいんじゃないかなぁ?」ヒキハガシ
ほの母「あら残念、それじゃご飯はもうあるから食べ終わった食器は流し台の中に入れておいてねー」
穂乃果「はーい」
ほの母「希ちゃんもゆっくりしていってね」
希「はい、ありがとうございます!」
希「…」ポー
希(素敵なお母さんやなぁ。元気があって優しくて、穂乃果ちゃんそっくりやわ)
穂乃果「ちょっ、希ちゃん!」
希「ん、どしたん穂乃果ちゃん?」
穂乃果「…早くご飯食べるよ!」ムッスー
希「わ、わかったで」
希(なんか穂乃果ちゃんが怒っとる。ウチ怒らせることやったかなぁ)
25:
穂乃果、希「ごちそうさまでした」
希(穂乃果ちゃんがまだ怒ったままや。怒っとる理由がわからん…!)
希「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「…どうしたの?」ムッスー
希(あかん、目が笑ってへんで)
希「お、お母さんの料理めっちゃ美味しかったな。
あんな料理毎日食べられる穂乃果ちゃんは幸せ者やな」
穂乃果「…そうだね」ムッスー
希(なんで更に不機嫌になるんや!)
穂乃果「希ちゃん」
希「は、はい」
穂乃果「穂乃果は今とっても怒ってます」
希「せ、せやな」
希(ほ、ホントに心当たりがないで)
26:
穂乃果「そんなわけで希ちゃんと一緒にお風呂に入ろうと思います」
希「はい…え?」
希(穂乃果ちゃんが壊れ始めたで)
穂乃果「色々話すなら裸の付き合いって言うしね!」ガシッ
希「ち、ちちちちちょっと待ってな穂乃果ちゃん!」
穂乃果「どしたの?」
希(そこまではウチも恥ずかしいしなんとか言い訳考えんと!)
希「さ、さすがにお風呂は恥ずかしいなぁ…なんて」
穂乃果「希ちゃんは…私とお風呂に入るの…いや?」ウルウル
希(うぅ…この上目遣いにウチ弱いんよ…)ドキドキ
希「穂乃果ちゃん、一緒に入ろか」
穂乃果「やったー!」パアッ
27:
穂乃果「タオルとかは脱衣場でパジャマはお母さんの用意してくるから希ちゃん先に入っててー!
あ、お風呂場あっちだよ」バタバタ
希「…勢いに負けてしもうた」
希(みんなで入ったことはあるけど穂乃果ちゃんと二人は初めてやな…
あかん、なんか色々緊張してきた)ドキドキ
希(とりあえず先に入っちゃおか)トテトテ
28:
シャアアアア
ゴシゴシ
希(ふぅ、色々あって今日は疲れたなぁ
送っていくだけのつもりがまさかこんなことになるのは予想外やで
μ'sに入ってから。穂乃果ちゃんに会ってからウチの毎日は驚きばっかりや
ふふ、感謝せんとな)
ガラッ
穂乃果「おっまたせー!」
希「お、穂乃果ちゃんいらっしゃい」
穂乃果「あ、身体洗ってたの?穂乃果が背中洗うよ」
希「それじゃお言葉に甘えちゃおかな?」
穂乃果「はーい!」
29:
穂乃果「けどね、穂乃果知ってるんだ。
分かったって言った方が合ってるかな?
いつも平気な顔して練習してる希ちゃんと絵里ちゃんが終わったあと生徒会の仕事もこなしてたこと
それがどんなに大変なことか」
希「…うん」
穂乃果「今なら分かるんだ、その大変さ。
正直ね、最初生徒会長になったときは両方頑張ろうと思ってた。
けど実際にやってみると違って…
練習頑張ると生徒会ができなくて、逆に生徒会の仕事やっちゃうと練習の時間がとれない。
今日も寝ちゃったしね…あはは。
だからね、ちゃんと練習と生徒会両立してきた2人は凄いなーって。
こんなリーダーにもちゃんと付いてきてくれてありがとう…って」
30:
ゴシゴシ
希「…なぁ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに、希ちゃん」
ゴシゴシ
希「穂乃果ちゃんは自分が一人で何でも出来ると思ってるん?」
穂乃果「ううん。ことりちゃんの衣装、海未ちゃんの歌詞。そこに真姫ちゃんの曲があって…
凛ちゃんの精一杯の元気と花陽ちゃんのひたむきな健気さ。
にこちゃんのアイドルへの夢に向かって走る力。絵里ちゃんの厳しさと優しさ。
そこに希ちゃんの包容力があってμ'sは成り立ってる
だから私一人では何にも進めなかったと思う」
希「うん、それがわかっとるなら大丈夫やないかな?」
穂乃果「えっ?」
31:
ピタッ
希「誰にでも出来ること、出来ないことがある。
ウチはみんなを導くことは出来るけど、引っ張っていくことはできない。
そういう事が出来るのがリーダーの才能。
穂乃果ちゃんのことやで」
穂乃果「…うん」
希「だから穂乃果ちゃんは正しいと思ったことをやったらええ、みんなが協力してくれる。
もし間違ってたとしても誰かが止めてくれる。
その失敗を糧にすればええんや」
32:
穂乃果「そうなの?」
希「だってμ'sを作ったのは穂乃果ちゃんの廃校を阻止したい一心で作ったものやろ?
それが正しいと思ってやった行動だから…そこにことりちゃんと海未ちゃんが入って、花陽ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃんが入って、にこっちが入って、えりちが入ってウチが入った。
あのときの穂乃果ちゃんの一言でμ'sが出来た。
そう考えると素敵やと思わん?」
穂乃果「そうだね…そうだね!」
希「だからな、ウチが引っ張れなくても穂乃果ちゃんがみんなを引っ張ってくれる。
穂乃果ちゃんはそういうリーダーなんやから、みんなちゃんと付いてきてるんやで」
希「それに穂乃果ちゃんはμ'sを照らす太陽なんや。
中心で笑ってる姿が一番可愛いし似合ってるで」
33:
穂乃果「かっ…かわっ!」
希「穂乃果ちゃん、どしたん?」クルッ
穂乃果「…」カオマッカ
希「ちょ、大丈夫穂乃果ちゃん!?のぼせたんか?」
穂乃果「だ、大丈夫だよー!いきなり可愛いとか言われるからびっくりしちゃった。
穂乃果が太陽かぁ…うん、自信出てきた、頑張るよ!」
希「ふふ、頑張ってなー」
希(これで穂乃果ちゃん元気出てくれたかな?)
希「っと、背中ありがとなー。今度は交換するで」
ジャー
穂乃果「わーい、ありがと!」
希「ほい、それじゃやるで」
穂乃果「よろしくお願いします!」
34:
ゴシゴシ
希「こんなもんでええー?」
穂乃果「うん、ちょうどいいよ」
ゴシゴシ
希「…」
穂乃果「…」
ゴシゴシ
希「…なぁ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「なにー?」
希「洗うのは背中だけでええんか?」ニヤニヤ
穂乃果「えっ、それってどういう…」
希「隙ありやでー!」ワシワシ
穂乃果「ちょ、やっぱりぃぃぃぃぃ!」
35:
希「うひひ、直にワシワシは柔らかいなぁ」
穂乃果「はぁ…はぁ…希ちゃんこれやりたかっただけでしょ」グッタリ
希「バレてもうたかー、ほなウチは先に湯船の方に入ってるで」
チャポン
穂乃果「もう、ひどいよー」
ゴシゴシ
希「いやぁ、目の前にあったらついやりたくなっちゃうやろ?」
穂乃果「ならないよっ!?」
ジャー
穂乃果「あっ、私も入るー」
チャポン
穂乃果「ふぅ…あっ、ワシワシで思い出したんだけど。今日希ちゃん私の事助けてくれたよね」
希「…そんなことあったかなぁ?」
36:
穂乃果「うん。私が絵里ちゃんの説明の時に寝ちゃってたとき。
絵里ちゃんと海未ちゃんに怒られると思ってたけど、希ちゃんがワシワシやってくれたからそのまま流れちゃったじゃない?」
希「あぁ、あったなぁ。ウチはお仕置きでやったんやでー」ニコニコ
穂乃果「エヘヘ、最近分かったんだけど、希ちゃん嘘つくときって妙にニコニコ笑うよね」
希「…そんなことないでー?」
希(え、ウチそんな癖あるん?気付かんかった)
穂乃果「そんなことあるよー、だって希ちゃんのことちゃんと見てるもん!」
希「え?え?」
希(穂乃果ちゃんウチのこと見てくれてたん?)
穂乃果「だから…ね?最近希ちゃんのことで一杯なんだ」ニコッ
希(あかん、この笑顔可愛すぎる
それにこんなこと言われたら嬉しくてニヤニヤしてしまうよー!)
37:
希「っ…!」
ブクブク
希(ニヤニヤしそうな顔見られたくなくて潜ってしもうた)
穂乃果「あっ、希ちゃんー!…穂乃果頑張ったのに」
希(穂乃果ちゃんがなんか言っとるけどうまく聞こえん…
うぅ、そろそろ大丈夫やろか)
ザバァ
希「ぷはぁ」
穂乃果「もう、希ちゃん急に潜っちゃうんだもん。びっくりしちゃったよ」
希「あはは…」
希(恥ずかしかったからとは言えんしなぁ)
穂乃果「それじゃそろそろ出よっか?
早く寝ないと明日の午後の練習が大変だし」
希「そうやなー」
ザバァ
38:
穂乃果の部屋
穂乃果「はい、ここが穂乃果の部屋だよー」
希「ほー、穂乃果ちゃんの部屋初めて入ってみたけど…普通やな」
穂乃果「えー、もうちょっと感想あるでしょ!」
希「そう言われても…なぁ…?」
希(あかん、あまりにも普通の部屋すぎて感想が出てこない)
穂乃果「まぁいっか。改めていらっしゃい希ちゃん!」
希「呼んでくれてありがとなー、普段2人きりではあまり話とかせんし」
穂乃果「そうだよね。希ちゃんみんなが居るとあんまり話さないから新鮮かも」
希「ウチが話さなくても穂乃果ちゃんとか凛ちゃんとかが話すからなぁ。
ウチはのんびり眺めてるだけでも楽しいで。
なんかあったらちょっと口出すくらいがちょうどええ感じがするし」
39:
穂乃果「そうなんだぁ…穂乃果はみんなと話すのが凄い好きだからどんどん喋っちゃうからさ」
希「ウチもみんなと話すのは楽しいで?
ただな、楽しそうに話をしてるみんなを見る方がもっと好き…って言ったらわかるかな?」
穂乃果「なるほど、そういう楽しみ方もあるのか…」ウムム
希「あはは、穂乃果ちゃんは楽しそうに喋ってる側やで」
穂乃果「うーん、こういう話を実際に聞くと思うんだけど…やっぱり希ちゃんってμ'sのお母さんみたいな存在だよね」
希「やっぱりそうなん?こないだ1年生にも同じこと言われたわ」
穂乃果「だよねー。先輩後輩はなしだけど希ちゃんは大人びてるというか包容力があるというか
うーん…あ、そうだ!」 ガラガラッ
希「急に窓なんか開けてどーしたん?」
穂乃果「いい例えが思い付かなかったからさ、ほら見て!」
希「ん?」
穂乃果「希ちゃんは月かなぁ…って思ったんだ。
暗い道を照らしてくれる優しい光、静かに光ってみんなを見守っているような。
そんな姿がまさに希ちゃんなのかなぁって」
40:
希「ウチが…月」
穂乃果「うん、どうかな?」
希「そうやね、ウチにピッタリやしええかもしれんな。ありがとな」ニッコリ
穂乃果「うん、それじゃもう遅いし今日は一緒に寝よっか!」
希「ん?」
穂乃果「え?」
希「穂乃果ちゃん、今なんと?」
穂乃果「一緒に寝よ?」
希(また何を言いよるのこの子は!
とはいっても…代わりになるようなモノもあらへんしなぁ)
希「うぅ、仕方ないなぁ…」カアッ
穂乃果「えへへ、ベッドへどーぞ希ちゃん」ポンポン
希「そ、それじゃ失礼するで」
穂乃果「あはは、希ちゃんうちの玄関入ってるときより緊張してるね」
42:
希「そ、そんなことあらへんよ?」
希(そりゃ玄関とベッドじゃ全然違うで…!)
希「ふぅ…」
穂乃果「それじゃ穂乃果も入ろっと」
希(ち、ちかい…)
穂乃果「こうやって同じベッドで寝るのって子供の頃にことりちゃんと海未ちゃんとやった以来かも」
希「あれ、2人は今でも泊まりに来るんじゃないん?」
穂乃果「あはは、さすがに3人は同じベッドじゃ無理だよー
だから布団用意して寝てるよ?」
希(あれ、ウチもそれでよかったんじゃ…?)
穂乃果「えへへ、希ちゃーん」ギュッ
希「ほ、穂乃果ちゃん!?」
穂乃果「希ちゃんあったかーい」
希(うぅ、こういうの慣れてないからどうすればいいかわからんよー)カアッ
43:
穂乃果「…」
希(このままじゃウチが色々な意味で持たんからやんわり断ろう)
希「穂乃果ちゃん…?」
穂乃果「…zzz」
希(ってもう寝とるやん!)
希(やっぱり疲れてるんやなぁ…)ナデナデ
穂乃果「えへへ…zzz」
希「お疲れさん」
44:
希(なんやろう、この気持ち。
穂乃果ちゃんと一緒にいると嬉しい事は何倍にもなるし、悲しいことは穂乃果ちゃんの笑顔見ると無くなってしまう
ううむ、わからんで。
でもこれだけは言える
この時間はとても幸せなものでウチにはもったいないくらい
もっと穂乃果ちゃんと一緒にいたい
だけど
それは叶わん願い
だってな
太陽と月が一緒になることはないんやで)
46:
希「ふぁぁ…」ムクリ
希(5時…あれからあんまり寝られんかったなぁ…
気を紛らわすためにカードでもやろか)
希「…」
希(穂乃果ちゃんのカードは太陽
正位置。成功、いい未来の象徴
やっぱりぴったりやな。
ウチは…月
正位置。不安定、幻影。
)
48:
希(やっぱり…ウチと穂乃果ちゃんは…。
ダメやな、一人でここで悩んでても悪い考えしか思い浮かばん。
ちょっと…外に出てもええかな?
書き置きくらい残していこか。
ちょっと散歩してきます…っと)
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
49:
神田明神
希(やっぱりここが一番落ち着くなぁ…
ここで働きだして、穂乃果ちゃん達と会ってμ'sが出来て、今では練習でみんなも来とる。
ウチにとって一番の思い出の場所。
最初はこの階段もキツかったなー。
一番遅く入ったウチがみんなの練習についていけることに驚いてたから
「スピリチュアルパワーや!」なんて誤魔化したけど…
バイト終わってみんなが帰った後にこっそり自主トレしてたり
そんな姿見られるの恥ずかしいしなぁ…。
うーん…頭も空っぽにしたいし、ちょうどいいから身体動かそっかな?)
50:
希「んっ…」グッ
希「よし、柔軟オッケーや。いっくでー!」ダッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
希「はぁ…はぁ…何本やったかなぁ…
いつもよりオーバーな気もするけど、やっぱり身体動かすのは楽しいなぁ」バタリ
希(空が青い…もう太陽出てきたんやなぁ。
けど、ウチには眩しすぎるで…
…うん、これ以上踏み込んだらウチ戻れなくなる。
壊れるくらいならウチは今のままの関係でええ。
だから…私の望みは諦めよ。
長く顔会わせたら決心鈍りそうやし、起きた穂乃果ちゃんと顔会わせたらすぐに帰ろか)
?「希じゃない、こんな時間にいるなんて珍しいわね」
51:
希「えりち…」
絵里「おはよ、汗だくだけど朝練かしら?」
希「まぁなー、たまにはこういうのもええかなーと」
絵里「ふーん…ところで飲み物とか無いけど水分補給とかしたの?」
希「あっ、財布置いてきたんやった…」
絵里「仕方ないわねぇ、たまには奢ってあげるわよ」
希「すまんなぁ」
絵里「そんな練習した後に水分補給しないと後々大変だしね、それじゃ下の自動販売機いきましょうか?」
希「ほーい」
52:
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里「はい、どーぞ」
希「ありがとなー」ゴクゴク
希「…ふぅ」
絵里「それで、いったいどういう風の吹きまわしよ?」ストン
希「ん?」ストン
絵里「希がこんな時間に朝練とか」
希「ちょ、ウチも早起きくらいするで?」
絵里「バイトある日以外はほとんど朝は寝てるのにねぇ」ニヤニヤ
希「ええやろ別にー」プクー
絵里「ふふっ、そうね」
53:
希「…」
絵里「…」
絵里「ねぇ、希」
希「どしたん、えりち」
絵里「複雑そうな顔してるけと何かあったの?」
希(あちゃー、やっぱりえりちは誤魔化せんなぁ…けどいつも通りに…)
希「ん?なんもないで?ウチはいつも通りやでー」
絵里「…ホントに?」ジーッ
希「もちろんやで」ニッコリ
希(なんか見透かされとる気がするなぁ…)
絵里「そう、なんでもないならいいわ…」
希(気のせいやったなぁ。でも、この気持ちは誰にも知られちゃいけないんや…)
絵里「なんて言うと思ったかしら!」ビシッ
希「!」ビクッ
54:
絵里「全く、毎日一緒に居ればあなたの変化くらいすぐに気付くわよ」
希(バレバレやった…)
希「ウチ、そんな分かりやすいかなぁ?」
絵里「いえ、全然。最初の頃なんてあなたが何を考えてるか全く分からなかったわ」
希「じゃあなんで…」
絵里「簡単よ。
あなたも私も素直じゃないから。
言いたいことを我慢して、やりたいことを我慢して、抑えてきた。
『あぁ、この子も私と同じなんだ』って思うようになってから段々とあなたの考えてることも分かってきたつもりよ。」
希「うん…」
希(こんなにもウチのことを考えてくれる友達がいる。ウチは幸せもんやなぁ)
55:
絵里「それで、希は何を悩んでるの?」
希「う、それは…」
希(えりちに言ったらどうなるんやろか。
真面目やからちゃんと悩んで答えてくれるんやろな
でも…)
絵里「…ねぇ、希覚えてる?私がμ'sに入る前のこと。
素直になれなかった私を押してくれたのはあなた。
あの時の感謝はしてもしきれないくらい。
だから、あなたが悩んでるときは力になりたいの。
それが親友ってやつでしょ?」ニッコリ
希「親友…」
絵里「そ、親友。当然でしょ?」
希「なんか改めて言われると恥ずかしいなぁ」テレ
絵里「言ってる私の方が恥ずかしいわよ!」カアッ
56:
希(親友かぁ。今までそんな友達おらんかったし不思議な感覚やな。
目の前の親友が本気で心配してくれてるんやし、話しても…ええんかな?)
希「ふふ、そうやね」
希「…」スゥ
希「…あのなえりち。
ウチ、好きな子おるんよ。
その子はいつも太陽みたいに明るくてみんなを照らしてくれる。
辛いときも笑顔で先頭に立ってみんなを引っ張っていく
そんな姿が素敵でな。
けど、ウチと真逆やからもう諦めよかと…。
何よりその子は人気者やからウチなんかと釣り合わんし…」
絵里「…」
希(ここまで言うつもりはなかったのについつい話してしもた。
えりちも賛成してくれるやろか?
それなら諦めもつくし…)
57:
絵里「えい」ツネリ
希「え、えりひ!な、なにふるんや!」
絵里「あなたは考えすぎなのよ。
私もそうだから人のこと言えないけど。
それに、あなたが好きになった子はそんな釣り合わないとか気にするような子なの?
そういう子ならやめなさいとあなたを止めるわ。」
希「違う!」
希(違う。穂乃果ちゃんはそんな子やない。
誰にでも笑顔で、優しくて…)
絵里「なら素直になればいいじゃない。
好きなんでしょ?」
希「…うん。けど、ウチじゃ…」
59:
絵里「えい」ツネリ
希「んー!ふぁからほれやめへってえりひ」
絵里「希が変なこと言うのがいけないんじゃない」
希「だってなぁ…」
絵里「だってじゃないわよ。
希だって凄く魅力的なんだからむしろ相手の方が釣り合わないくらいよ?」
希「さ、さすがにそれは言い過ぎやないかな…?」カァァ
絵里「そうかしら?私からすれば充分魅力的だと思うけど」ニヤニヤ
希「ウチが恥ずかしいからもう堪忍して…」ウツムキ
絵里「ふふっ。それで、話を戻すけど…
希はその子に告白するのね?」
希「え、ウチそんな事一言も…」
絵里「するのね?」
希「…」
希(あかん、これウチの意志は通らないで)
60:
希「…したいけどな、やっぱり怖いんよ」
絵里「今までの関係が崩れるのが怖いってこと?」
希「…」コクリ
絵里「大丈夫よ、希。何度でも言うわ。
あなたは魅力的なんだからきっと上手くいく。
あなたに必要なのは踏み出す勇気だけよ」
希「勇気…」
絵里「そう、だから頑張りなさい」
希「…もうちょっと考えたいんやけど」
希(えりちが言うようにウチにそんな魅力があるかも自分じゃわからんし…)
絵里「私は構わないけど…その子は人気者なんでしょ?
他の子に取られちゃったら一生後悔するわよ」
61:
希「うぅ…それも嫌や」
絵里「あなたねぇ…」
希「ごめん…」
絵里「…よし、じゃあこうしましょう」
希「?」
絵里「今からこの階段を登って先に希が階段登りきったら告白する。
私が勝ったらしばらく考える時間あげるわ。
私も全力でやるからあなたも本気でやりなさいね」グッ
希「構わんけど…そう言ってウチが手を抜くかもしれんよ?」
絵里「私はそれでもいいわよ。
けど、これで本気出せないようじゃいつまで経っても告白なんてできないわよ?」
62:
希「むっ、ほなやってやるで」
希(えりちに上手く乗せられてしもうたけど、ここまで言われたら負けられんで)グッ
絵里「私の方は準備OKよ」
希「ウチも大丈夫やで」
絵里「それじゃいくわよ。
位置について…
よーい、どん!」
希「んっ…!」ダッ
希(負けられん!)タッ
63:
希「はぁ…っ!はぁ…っ」
希(とはいっても…さすがにあれだけ走った後だとキツいで…
でも、ここで負けたら結局もう言えないような気がする。
こんなにえりちに背中押してもらったんや…せやからウチは…!)タッタッ
希(ゴールやっ!)
希「はぁ…はぁ…えりちは…?」キョロキョロ
希(おらん、ウチ…勝ったんやな)
希(最初登って来たときは諦めようと決めてたのに今は逆に告白すること決まってもうた。
ふふ、不思議な感じや。ありがとな、えりち)
?「あ、やっと見つけたー!もー、起きたら希ちゃん隣にいないんだもん」
64:
希「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「希ちゃんが来るならここだろうなーって思ったからさ。
当たってよかったー」ニコニコ
希(まさか本人がすぐに来るのは予想外やで…)
穂乃果「って、あれ?希ちゃん汗かいてるけど走ってたの?」
希「ん、ちょっと身体動かしたかったから何本か自主練ついでにな」
穂乃果「んーと、うちから手ぶらで来たってことはもしかしてタオルも持ってきてない?」
希「そうなんよー、失敗してもうたわ」
穂乃果「あ、それじゃ穂乃果ハンカチ持ってるからそれ使ってよ」
希「いいん?それじゃ借りよかな?」
穂乃果「はい、お疲れ様です!」サシダシ
希「ありがとなー。ふふ、なんやそれ」ウケトリ
65:
穂乃果「ほら、運動部とかで後輩が先輩にタオル渡したりするじゃない?」
希「あぁ、そんなのあるなぁ」
穂乃果「一回やってみたかったんだよね」
希「ふふ、それじゃウチが最初にもらった人やな」
穂乃果「だね、でも多分希ちゃんにしかやらないかなぁ」
希「ん?なんでウチだけなん?」
穂乃果「ないしょー!」
希(むぅ、全くわからんなぁ…)
希「あ、ハンカチありがとな」サシダシ
穂乃果「どういたしまして。あ、まだ朝ごはんまで時間あるからちょっと話して帰ろっか」ウケトリ
希「ええでー」
穂乃果「よっと」ストン
66:
希「…」ストン
穂乃果「…」
希「…」
希(これ、今チャンスやないんやろか)
希、穂乃果「あのね(な )」
希「えーと…」
穂乃果「あのー…」
希「ふふ、穂乃果ちゃん先でええよ」
穂乃果「うん。あのね、穂乃果μ'sを始めてよかったなぁって改めて思ったんだ。
昨日希ちゃんから言われたことずっと考えてたんだけど、自分が一歩踏み出せば周りもそれに応えてくれるんだって。
それを教えてくれた皆に出会えてよかったなぁって。
私は頭よりも先に身体が動いちゃうから先走って失敗しちゃうときもあるけど…
でも、いつもそんな穂乃果をさりげなくサポートしてくれる人がいるんだ。
ね、希ちゃん!」
67:
希「ふふ、そうやね」
穂乃果「だからね、私は希ちゃんが居るから前だけ見て進めるんだ!」
希「ウチが居るから…?」
穂乃果「うん!穂乃果は希ちゃんが一緒にいれば何でもできる気がするよ!」
希「さ、さすがに言い過ぎやろー」カァァ
穂乃果「むぅ…そんなことないのに。
穂乃果の話は終わりっ!希ちゃんどうぞ!」ムムム
希「そ、そやな」
希(ううむ…何から話そうか…)
希「それじゃさっきの話の続き話そか。
最初はな、穂乃果ちゃんのこと手がかかる子やなーとしか思ってなかったんや」
穂乃果「うっ…」グサリ
希「いきなり部活動の申請やら講堂の申請やらくるしなぁ…」
穂乃果「ほら、あれはその…」
68:
希「わかっとるで、学校をどうにかしようと思ってやったことなんやろ?
えりちと正面衝突しそうやったし、最初はそんな危なっかしい子をサポートしようと思って始めたことなんや。
けどな、μ'sに入って穂乃果ちゃんを見てたらな、もっとこの子のことを知りたいって思った。
そうなってから気付いたら穂乃果ちゃんのこと目で追っててな。
太陽みたいな明るさ、元気一杯で皆を引っ張っていく力。まっすぐ前に向かっていける強さ。
そんな眩しい穂乃果ちゃんに憧れてしまったんや。
だからな、ウチ…穂乃果ちゃんのことが好きなんや」
穂乃果「えっ…」
希「いきなりこんなこと言うのも変だと思うやろな…?
でも、ウチの気持ちは変わらんから」
69:
穂乃果「…」
希(なんか言ってよ、穂乃果ちゃん…)
希「ほな、ちょっと散歩してくるわ」クルッ
穂乃果「あっ…」
希(あかん、これ以上顔見れん…
けど、言いたいこと言えたしこれでええんや…このままうちに帰ろか…
荷物はしばらく穂乃果ちゃんの家に置いてもらって…)スタスタ
ギュッ
希「…穂乃果ちゃん?」
穂乃果「まだ、私返事してない」ギュッ
希「そうやったな。
ええで、どんな返事でもウチは受け入れる覚悟はできとる」
希(太陽と月。相容れることは…)
70:
穂乃果「私ね、憧れてる人がいるんだ。
その人は最初のころは何を考えてるか分からなかった人なんだ。
けどね、一緒にいるようになってその人は誰よりも皆のことを考えてる人で、困ってる人がいるとつい手を差し伸べちゃう人なんだって思った。」
希「うん…」
穂乃果「あと、その人は凄く強くてね、辛いのに全く弱音を吐かずに自分がやるべきことをやって。
私には出来ないことをやってのけるんだ」
希「うん」
穂乃果「そんな私と違って前だけじゃなくて周りを見られて、困ってる人を導いてくれる。
そんな優しいあなたが大好きです、希ちゃん」
希「うん…!」グスッ
71:
穂乃果「すぐに返事できなくてごめんね?
最初に希ちゃんに好きって言われた時に嬉しくて声が出なくって…あはは」
希「もう、しゃあない子やねぇ」グスッ
穂乃果「ねぇ、希ちゃん。顔みたいからこっち向いて?」
希「ちょ、ちょっと待ってもらってもええかな?」ゴシゴシ
穂乃果「問答無用!てぇいっ!」クルッ
希「あっ…」
穂乃果「えへへ、やっと顔見られた」ギュッ
希「ほ、穂乃果ちゃん?
いつもよりも積極的やないかな?」アセアセ
穂乃果「だってやっと希ちゃんに堂々とこういうこと出来るんだもん!」
希(今までとやってることそんな変わらんような…?)
72:
希「でも、ホントにウチでいいん?」
穂乃果「…?なんでそう思うの?」
希「ほら、ウチ月みたいって言われたし。穂乃果ちゃんは太陽みたいやからな」
穂乃果「?それがどうしたの?」
希(穂乃果ちゃんはそんなこと全く考えてなかったんやな、穂乃果ちゃんらしいというか…)
希「月と太陽は一緒に光れないからウチと穂乃果ちゃんもそういう関係なのかなぁと思ってな」
穂乃果「でも太陽が出てるときにも月って一緒に出てるんでしょ?」
希「まぁ、せやけど」
穂乃果「有明の月っていうんだっけ?
うまく言えないけど、太陽と月の存在が正反対でも私は希ちゃんが好き。これだけは変わらないから」
希「そ、そか」カァァ
希(穂乃果ちゃんにかかると今まで悩んでたことが急にちっぽけに思えてくるから不思議やで)
73:
穂乃果「だって私は自分が持ってない部分を持ってる希ちゃんだから好きになったんだもん」
希「ウチも自分と全く違う穂乃果ちゃんやから惹かれたんやろな」
穂乃果「えへへ…」
希「ふふ…」
穂乃果、希「こういうとこは似てるかも」
穂乃果「だからね、私は希ちゃんが今まで通り輝けるように穂乃果も前を見て進むね!」
希「ウチもそんな全力な穂乃果ちゃんでいられるようにいつも側にいるで」
穂乃果「えへへ…嬉しいっ。
希ちゃんもギュッってしてほしいなぁ」ギュッ
希「り、了解やでー」ギュッ
希(うぅ、わしわしは慣れてるけど抱き締めるっていう経験はあんまりないから緊張する…)
希(あ、なんか気持ちええかもしれん…
いつもより近いから穂乃果ちゃんの息遣いとか呼吸まで感じる…
ん、あれ…?)
74:
希「…もしかして穂乃果ちゃん、緊張しとる?」
穂乃果「…そんなことないよ?」
希「嘘はいかんでー?ほら、こんなにドキドキしとる」
穂乃果「うぅ、いつも通りにしようと思ってるけどやっぱり無理だもん!」
希(やっぱり穂乃果ちゃんも普通の女の子やもんね。ウチも背伸びする必要ないかなぁ)
希「…」
穂乃果「…」
ファイトダヨ!
穂乃果、希「!!」バッ
希「な、なんや今の?」
75:
穂乃果「穂乃果の携帯だ…。あー!お母さんからだ!」
希「これは…やってもうたな」
穂乃果「出ないとマズいよね…?」
希「…」コクリ
穂乃果「も、もしもーし。
…!
ご、ごめんなさーい!今から希ちゃんと一緒に帰るから朝ごはん抜きだけはご勘弁を!」
ピッ
76:
穂乃果「まずいよ希ちゃん、早く帰らないと穂乃果の朝ごはんが無いから走るよっ!」
希「えっ、えっ?」
ギュッ
穂乃果「それじゃいっくよー!」ダッ
希「わ、わかったからそんな引っ張らんといてー!」
希(ふふ、相変わらず一緒にいると楽しいわ)ギュッ
キョロキョロ
希(あった、有明の月。
あの月も輝く太陽と一緒に側で輝いてるんや。
ウチも目の前の太陽に負けんように頑張らんとな!)
終わり
78:
Eri's side
絵里「それじゃいくわよ。
位置について…
よーい、どん!」
希「んっ…!」ダッ
絵里「…」シーン
絵里「…」
絵里「…こうでもしないと希は動かないものね。
あなたなら上手くいくわ、頑張りなさい」
絵里「…」
絵里「…さて、そろそろ出てきてもいいんじゃない?」
?「っ…!いつから気付いてたんです?」
79:
絵里「階段降りた時からずっと気づいてたわよ海未」
海未「すみません、練習しようとここに来たら偶然…。
盗み聞きするつもりはなかったのですが」
絵里「聞こえちゃったものは仕方ないわね」
海未「ですが、まさか希が…」
絵里「海未は意外だと思った?」
海未「ええ、あの2人は接点らしい接点がなさそうなので」
絵里「ふふっ、私はお似合いだと思うけど」
海未「ですが、絵里は希のこと…」
絵里「いいの」
海未「…」
80:
絵里「私の好きって気持ちは親友、友達としての好き。
希が穂乃果に向ける好きとは違う。
だから私は希を応援するって決めたの」
海未「そう、ですか」
絵里「あなたが悲しそうな顔しないでよ?
私もちゃんと考えて出した結果なんだから」
海未「わかりました、絵里の考えたことなら私はもう口は出しません」
絵里「うん、お願いね。
…さて、練習しに来たのに暇になっちゃったわね」チラッ
海未「…何が言いたいんです?」
絵里「このまま帰るのもあれだし、朝からやってるカフェでお茶しない?」
8

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