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モバP「おやつがたくさんあって嬉しい」
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1:
閲覧にあたって
・複数のPが登場します
・Pに名前をつけております
お気に召さない方はどうかそっ閉じをお願い致します。
お手数おかけしまして申し訳ありません。
2:
さくら「ららら?ふんふふ?ん♪」
さくら「リズムに?乗って?♪ クッキーを?」
さくら「作ってまぁす?♪」
さくら「ここでキメポーズの練習」ビシッ
さくら「ふんふ?ん♪」
さくら「ら?らら?」
さくら「キメポーズの練習」ビシッ
さくら「いぇい♪ ららら?」
3:
さくら「焦げました」シュン
河合P「クッキーを作るのならば気を付けなければいけない」
さくら「ごめんなさぁい……」
河合P「慣れてる人にアシストを頼むべき」
さくら「はぁい」
河合P「焦げ臭かったから何事かと思ったけど、村松が火傷したとかじゃなくて良かった」
さくら「しょんぼり」
河合P「では第二回クッキー作りを開始する」
さくら「!!」
5:
コンコンコンッ ガチャッ
響子「おはようございます」
朋「おはよー」
響子「おはようございます朋さん」
朋「うん」
響子「……皆さん何してるんですか、お料理ですか?」
朋「クッキー作るんだって」
響子「クッキーですか! ちょっと待ってください、すぐ準備します!」ガサゴソ
朋「う、うん……うん?」
笑美「来て早々なんや張り切って」
響子「エプロン装備完了です! 朋さんと笑美さんもどうぞ」
朋「あ、ありがと」
笑美「ごく当たり前のように鞄からエプロン出てきたな」
響子「クッキングシート足りてますか? あ、可愛い型も持ってるんで、良かったら」ガサゴソ
朋「魔法の鞄ね」
笑美「漁ればクッキー出てくるんちゃうか」
7:
河合P「今日はゲストに達人を呼んでいます」
さくら「たぶんかな子さんです」
河合P「クッキー作りの達人です」
さくら「かな子さんです」
河合P「では達人、どうぞ」
ガチャッ
かな子「……あ、ええと、お邪魔します。呼ばれて来ました」
さくら「当たった」
笑美「予想を外してくるパターンちゃうんかい」
さくら「当たりました」
河合P「賞品のクッキーです」
さくら「わぁい! ……焦げてる」シュン
朋「失敗掘り返すのやめてあげなさいよ」
8:
かな子「じゃあ、まずお菓子作りにあたって、大切なことから」
さくら「愛情」
かな子「大切です。一番か二番に大切ですね、さくらちゃん良いこと言いました」
河合P「服」
かな子「ええと……えー、そうです、はい、清潔な身だしなみは大切ですね」
響子「んー……レシピ?」
かな子「はい、そうですね、普通のお料理と違って、お菓子は感覚で作ると大変なことになります」
さくら「あと愛情」
笑美「ごり押しやめぇや」
河合P「褒められたからっていい気になってる、まったく村松は」
朋「はいはい、服も大事だから、拗ねないの」
9:
かな子「きっちりと、定められた分量通りにやる、これが大切です」
さくら「はぁい」
かな子「レシピとは、先人たちの築き上げた最適解だということをまず理解して下さい」
朋「なんかキャラ変わった?」
かな子「しかしながら……」
笑美「変わったなキャラ」
かな子「食品メーカーの勧めるレシピには注意が必要です」
響子「え、メーカーさんが研究してるレシピだし、良いものなんじゃ……」
かな子「駄目ではないんだけど……自社製品をより多く使って貰うために多少の無理が入っている場合があるので」
響子「そうなんだ……」
かな子「そこで、今日は私のオリジナルレシピを用意させてもらいました」スッ
さくら「そんなの絶対おいしいに決まってます」
朋「安心感が半端ないわね」
10:
さくら「今日のかな子さんは本気ですよぉ」
響子「私、不器用だから迷惑かけちゃうかもです……」
朋「あたしもちょっと自信ない……」
かな子「大丈夫」
朋「えっ?」
かな子「大丈夫、私がついてますから」キリッ
さくら「……」キューン
響子「……」キュン
朋「……危ない、ときめきかけたわ」
河合P「みんなのフォローしながらでも大丈夫なのか?」
かな子「私は三村かな子です」
さくら「……」キューン
響子「……」キュン
朋「……」キュッ
笑美「凄まじい説得力やな」
11:
かな子「お菓子作りは楽しくがモットーなので、皆さん気負わずわいわいやりましょう」
笑美「お、キャラ戻った」
河合P「じゃあ俺は砂糖の係やる」
かな子「河合さんそれ塩です」
笑美「べったべたな間違いしとるやん」
河合P「砂糖だけに」
かな子「塩ですそれ」
笑美「砂糖だけにの意味もわからんしな」
さくら「……」プルプル
河合P「村松がぷるぷるしながら粉を量っている」
さくら「……ふぃー、びっくりした」
河合P「緊張の間違いである」
さくら「えーとぉ、次はー」
河合P「砂糖の出番か!」シュガッ
かな子「河合さんそれ塩です!」
笑美「そもそも塩用意したの誰や」
13:
法子「山井プロデューサー、ドーナツあげるっ!」
山井P「これはこれは、ありがとうございます」
法子「紅茶も淹れてあるから、ちょっと待ってて」
山井P「至れり尽くせりですねぇ」
法子「まゆちゃん居ないから、今日はあたしがプロデューサーのお世話がんばるの!」
山井P「それは楽しみですね、一日よろしくお願いします」
法子「うん! あ、レモンとかミルクとかいる?」
山井P「では砂糖を少しだけ」
法子「はーい、よいしょ。お待たせしましたー、ドーナツです」
山井P「おや、ありがとうございます」
法子「えへへ、おいしいよ?」
山井P「ところで椎名さん、紅茶は」
法子「そうだった! ちょっと待ってて!」
山井P「ひひっ、ゆっくりで構いませんよ」
14:
法子「お砂糖どれくらい入れる?」
山井P「スプーンに半杯ほど」
法子「半杯、これくらいかな」
山井P「注文が細かくて申し訳ありません」
法子「ううん。お待たせ、はい、ドーナツ」
山井P「だろうと思いました、はい、ありがとうございます」
法子「たくさんあるからどんどん食べて!」
山井P「ええ、頂きます」
法子「そしてお待ちかねのー」
山井P「ついに来ましたか」
法子「ドーナツ! 二個!」
山井P「ですよね、ありがとうございます」
法子「ドーナツをソーサー代わりにして、紅茶の代わりにドーナツを乗せてみたの」
山井P「画期的ですね。ところでドーナツはあと幾つあるのですか?」
法子「えへへ、五十個」
山井P「佐久間さん早く帰ってきて」
17:
響子「型は使わないんですか?」
かな子「うん、今日のはアイスボックスだから」
響子「じゃあ棒状に整えなきゃですね」
かな子「せっかく可愛い型持ってきてくれたのに、ごめんなさい」
響子「いえいえ、とんでもない」
朋「丸いクッキーに色違いの星いれたいんだけど、どうしたらいいかな」
かな子「えーと、細い棒をたくさん作ってみてください」
朋「わかった」
河合P「村松、棒状にするらしいぞ」
さくら「えっ、球体にしちゃった」
河合P「俺もだ」
笑美「球体はおかしいやろ、せめて平たくせぇや」
さくら「でもここから平べったくします」
笑美「棒状やっちゅうに」
18:
さくら「冷やしてる間ヒマだなぁ」
朋「使った道具とか洗っちゃいましょ」
響子「あ、もうやっておきましたよ」
朋「えっ!? いつの間に……」
笑美「ホンマや、綺麗さっぱり」
朋「あの、ごめん、気付かなくて、全部やらせちゃって……」
響子「あ、ええと……私こそ出しゃばった真似を……」
河合P「では五十嵐には特別にご褒美が贈られます。何がいい?」
響子「ご褒美……! 何でもいいんですか?」
河合P「何でもいい。何にする? 油田?」
響子「じゃあ、あの、膝枕でもいいですか?」
河合P「いい。おいでおいで」
響子「えへへ、よいしょ。はい、ではどうぞ」ポンポン
朋「膝枕するほうなんだ」
河合P「あっ、これ寝れる」ゴロン
19:
響子「……」ナデナデ
河合P「……zzz……」
さくら「プロデューサーさん寝ちゃった」
笑美「幸せそうやな」
かな子「仲良しでいいなぁ」
笑美「ん? かな子も宇佐見Pに膝枕したったらええやん」
かな子「宇佐見さん恥ずかしがり屋だから……」
笑美「それ本人に言うたら怒られんで」
かな子「絶対『ああ?』って言いますね」
笑美「間違いないな」
かな子「ああ? 誰がシャイボーイだうざってぇ。みたいな」
カチッ
『ああ? 誰がシャイボーイだうざってぇ。みたいな』
笑美「録音してみた」
かな子「言い値で買います」
20:
響子「……」ナデナデ
河合P「……zzz……」
響子「……唇が荒れてる」
河合「……zzz……」
響子「リップクリーム付けちゃいますね、新品なのでご安心を」ヌリヌリ
河合P「……zzz……」ムニャムニャ
さくら「……ぐっすり寝てる」
響子「あ、お静かに、ですよ」
さくら「えへへー、いたずらしちゃおー」
響子「えっ、ダメ……!」
さくら「お花のシュシュでデコレーションしましょー」
響子「ダメぇ……! 普通に寝かせてあげて……」ギュー
笑美「なんとこちらの二人、同じ十五歳ですねん」
朋「にわかには信じがたいわね……」
21:
山井P「……」コクッ
法子「おいしい?」
山井P「ええ、紅茶がこんなに美味しいものだとは思いませんでした」
法子「紅茶出てこないと思ったでしょ」
山井P「久々に命の危機を感じましたよ」
法子「山井プロデューサー、イタズラしても笑ってくれるから好き」
山井P「おや、それは、ひひっ、嬉しいですね」
法子「うん、えへへ」パタパタ
山井P「私も椎名さんの、美味しそうにドーナツを食べる姿が好きですよ」
法子「わぁ、じゃあいっぱい食べよ」
山井P「それと、無茶なボケを無理やり押し通してくる姿勢も素敵だと思います」
法子「……」
山井P「……」
法子「……そんなに褒められると照れる」キュー
山井P「ええ、褒めてますとも」
法子「ハートのドーナツ半分こしよっ!」
山井P「ただいま七個目を処理している最中ですので少々お待ちを」モグモグ
22:
さくら「焼きあがるまでヒマだなぁ」グテー
河合P「村松がぐったりしている! どうした村松!」
笑美「元気やな」
朋「寝てたからね」
河合P「村松がつきたての餅のような有り様に」
さくら「プロデューサーさん面白いお話してー」
河合P「ではここでジョークを一つ」
さくら「わぁ?」パチパチパチ
河合P「クッキーが二つオーブンに入ってたんだ」
さくら「うん」
河合P「で、片方のクッキーがもう片方に『熱くなってきたんじゃないか?』って聞いた」
さくら「クッキーがしゃべった!?」
河合P「そしたら相手のクッキーがこう言ったんだ」
さくら「うん」
河合P「『うわぁ、クッキーがしゃべったぁ!』」
さくら「……」
朋「……」
笑美「……」
河合P「村松が悪い」
さくら「ごめんなさい」
23:
かな子「先に焼けたのってもう冷めてますか?」
朋「あ、うん、大丈夫そうよ」
笑美「なに? ラッピングするん?」
かな子「はい、みんなにお土産を」
さくら「ハートのクッキー二個くださぁい」
響子「私が作ったのも焼けました。ちょっと自信作です」
朋「わぁっ、可愛い。細かいわねこの、目の、ええと、目よねこれ?」
笑美「えらい上手に作ったもんやなぁ、ええんちゃう、この、あのー……動物」
響子「えへへ、そうですか? じゃあー、なんの動物か当ててみてください」
朋「!?」
笑美「!?」
24:
笑美「そんなん簡単すぎてクイズにならんわ。朋はん答えてええよ」
朋「あ、あたしあの、動物詳しくないから……」
笑美「こないだ動物占いしとったやんか」
朋「実はピューマとジャガーの区別がつかないの」
笑美「ウチかてつかんわそんなん」
さくら「ハートのクッキー二個もらいまぁす」
笑美「……しゃあない、うっし、ウチがいったる」
さくら「ハートのクッキー」テレーン
笑美「これはー、あのー、あー」
響子「……」ワクワク
笑美「……いー、うー、えー?」チラッ
朋「まさか五十音ぜんぶ探る気?」
25:
笑美「おー……かー、きー、くー?」
響子「っ」ピクッ
笑美「クマやんなぁ! クマに決まっとるわこんなん」
響子「正解はウサギでしたー」
笑美「なら『う』のときにピクッとせぇや!」
響子「あはは、ええと、あの、下手でごめんなさい……」
笑美「あっ、ちゃうねん! 十分うまいねんで!? 可愛く出来てる!」
朋「そうよ! 見てほらあたしの星なんか、死に掛けのヒトデ? みたいな」
かな子「私が始めて作った猫クッキーの写真見ますか!? 般若の面かって話です!」
朋「この前あたしが作った青い鳥に比べたら、ホントに……ううう……」
笑美「そこまで自爆しに行かんでも……」
26:
笑美「けが人だらけや、ウチのせいや……ウチもうツッコミ自重するわ……」
さくら ( ♡_♡)「目がハートの状態」
笑美「……」
さくら ( ♡_♡)「……」
笑美「……いやこれはツッコまざるを得んて」
さくら ( 3_3)「……」スッ
笑美「なんでやねん、いつもそんなんちゃうやろ」
朋「どうなってるのその目」
さくら ( ♡_♡)「目のところにハートのクッキー持ってぇ」
笑美「……」
朋「……」
さくら ( 3_3)「こう」スッ
笑美「わからんわからん」
朋「『こう』の部分くわしく説明して」
27:
さくら ( ♡_♡)「……」
笑美 ( ♡_♡)「……」
朋 ( ♡_♡)「……」
響子 ( ♡_♡)「……」
さくら ( 3_3)「こう」スッ
朋「いや、だから『こう』の部分の説明を……」
笑美「あかん、わからん過ぎて鳥肌たってきた」
響子 ( 3_3)「出来ました!」
笑美「出来てたまるか!」
28:
河合P「食べ物で遊んではいけない」
笑美「ごもっともです。すみません、ホンマに」
河合P「藤居は皆よりお姉さんなんだから、一緒になって遊んでたら駄目だ」
朋「はい、ごめんなさい……」
河合P「村松と五十嵐も言うことがあるはず」
響子「あの、すみませんでした……」
さくら「ごめんなさぁい……」
河合P「よしよし、ちゃんと謝れて偉い」
さくら「わたしが最初におふざけしちゃったのでぇ……」
河合P「村松は反省ができて偉いな、おいでおいで」
さくら「……」テテテッ
ダキッ ギュー
響子「……」
朋「……」
響子「……」チラッ
朋「……えっ、どうかした?」
響子「えっと、つぎ私でもいいですか?」
朋「いや、あの、あたしは別に、飛び込まないから……」
河合P「あと三村はつまみ食いを止めるべき」
かな子「っ」ギクッ
29:
さくら「どれが一番おいしいかなぁ」
かな子「たぶんこの辺りかなぁ、厚さも均等に切れてて焼きむら無いし」
さくら「そっかぁ……あのぉ、これプロデューサーさんにあげたらダメですか?」
かな子「ううん、いいよー」
笑美「まあクッキー焼こう言うたのさくらやし、さくらのええようにしたら?」
朋「うん、あたしは自分のヒトデ食べるし」
笑美「自虐やめたって」
さくら「ありがとうございまぁす。プロデューサーさぁん」
河合P「ん?」
さくら「これはかな子さんが選んでくれた一番おいしいクッキーなのでぇ」
河合P「そうなのか、じゃあそれは村松が食べるといい」
さくら「えー、でもぉ、プローデューサーさんにこれをあげまぁす」
河合P「おれはこっちのやつあるから平気」
さくら「それ焦げてるやつですよぉ」
河合P「これはこれで香ばしくて美味しい」サクサク
さくら「でも、でもぉ……これが一番おいしいクッキーなのに……」
朋「……」
30:
朋「これ貰ってくわね」ヒョイッ
河合P「あっ! なんで俺のクッキー取るんだ!」
朋「香ばしいのもいいかなって」
河合P「なんてこった……」
さくら「……」
河合P「俺のクッキー……」
さくら「……!! じゃあプロデューサーさんにはぁ、これをあげまぁす」
河合P「なんと。村松は優しい」
さくら「えへへぇ」
河合P「危うくおやつ抜きになるところだった。村松のおかげだ」
さくら「朋さぁん!」タタタッ
河合P「既に聞いていない」
32:
さくら「朋さぁん」ギュー
朋「ふふっ、一生懸命つくってたもんね」
響子「一番おいしいく出来たのを食べてもらいたいですよね、やっぱり」
かな子「わぁー、乙女」
笑美「朋はんもあげてきたほうがええんちゃう? ぷんすかしてんで河合はん」
朋「ん、じゃああげてこようかな、ヒトデ」
笑美「ぶっちゃけ、ヒトデ気に入ってんねやろ?」
朋「うん、弱ったヒトデって思ったら何か愛着が……」
響子「……」ジー
さくら「あぁー、響子さんのウサギ可愛いー」
響子「っ!! ウサギに見えますか!?」
さくら「ウサギですよぉ。目が赤いもん」
朋「盲点だったわ」
笑美「目だけにな」
33:
法子「あたし自分でドーナツ食べるのも好きだけど、人が食べるの見てるのも好きだなー」
山井P「……」ピョーンピョーン
法子「特に山井プロデューサーは、嬉しそうに食べてくれるから、好き。えへへ」パタパタ
山井P「……」ピョーンピョーン
法子「……どうして跳ねてるの?」
山井P「下げているのですよ」
法子「下げてるの?」
山井P「ええ、溜まったものが、下へ下へと、下がればいいなと」
法子「ふーん、やっぱりプロデューサー面白い! ドーナツプレゼントしちゃうね!」
山井P「ええ、頂きますとも、ひひっ、ぎりぎりいけるはずです」
コンコンコンッ
山井P「どうぞ、お入りください」
ガチャッ
さくら「こんにちわー」
法子「あっ! さくらちゃん!」
さくら「クッキーたくさん焼いたのでぇ、おすそわけでぇす」
山井P「……」
さくら「山井プロデューサーさんもどうぞぉ」
山井P「ははーん、なるほどさては命日ですね?」
35:
さくら「ドーナツ分けて貰っちゃった」
朋「お菓子だらけになってきたわね」
コンコンコンッ ガチャッ
愛梨「ただいま戻りましたー。見てください、撮影で作ったケーキ貰ってきたんですっ」
里美「おはようございますぅ。お家にぃ、ラスクがたくさん届いたんですの」
愛梨「あれ? クッキーもあるんですか?」
里美「ほわぁ、ドーナツまで」
愛梨「もしかしてタイミング悪かったりして……? どうしよう里美ちゃん」
里美「いかがいたしましょう?」
河合P「おすそ分けしかあるまい。食べ切れなかったら勿体無い」
笑美「ちびっ子たちに分けたろ」
河合P「あと山井Pにももっとあげよう」
笑美「甘いもの好きやんなあの人」
36:
かな子「というわけでクッキーを作りました」
宇佐見P「ほう」
かな子「これ、私が作ったクッキーです。あの、食べてもらえますか……?」
宇佐見P「ん、後で食うわ」
かな子「あと、ええと、響子ちゃんのウサギです、目が赤いから」
宇佐見P「……あん?」
かな子「河合さんは何故か鳩サブレ作ってました。こっちは、笑美ちゃんのたこ焼き」
宇佐見P「クッキーじゃねえのか」
かな子「あと朋さんの……ヒトデ」
宇佐見P「ああ?」
かな子「……クッキー作りとは、人生に似ています」キリッ
宇佐見P「……どうした、大丈夫かお前」
かな子「甘く香っても容易な道のりだけではなく、時にはほろ苦さをかみ締めることもあり」
宇佐見P「何か悪いもん食ったのか?」
かな子「失敗にへこたれることもありながら、それでも誰かの幸せを願って歩む」
宇佐見P「……」
かな子「それが、クッキー作り」キリッ
宇佐見P「……」スッ
ナデナデ
かな子「ん? えへへ、あれ? 思いのほか褒められちゃった、えへへ」
宇佐見P「こぶは出来てねぇみてぇだが……」
かな子「頭打ったわけではないです」
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