コナン「死にたきゃ死ねばいいじゃん?」back

コナン「死にたきゃ死ねばいいじゃん?」


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1:
青山「カット、カーット!」
コナン「あん?」
青山「ちょっと! セリフが全然違うでしょ!」
青山「『犯人を死なせちまう探偵は、殺人者と変わんねーよ』……だろ!?」
青山「大事な名シーンなんだから、間違いないでくれ!」
コナン「あーあ、やってらんねー」
青山「な、なんだとっ! 原作・脚本・監督のオレに逆らう気か!?」
コナン「ハッ。出たよ権力」
青山「このガキッ! 次の給料査定、楽しみにしとくことだな!」
コナン「“ガキ”か……笑わせるな。オレは今年で23だぞ?」
青山「フン。それがどうした?」
コナン「撮影が始まって17年だぞ!? いつまで子役やらせる気だよ!!」
コナン「オレがどんだけカルシウム抑えて身長保ってるか分かってんのかよッ!」
コナン「同世代の奴らは、もう大学出て社会人になってるんだぞッ!!」
コナン「何もかも……ウンザリなんだよッ!!」
4:
◆前日◆
友人A「あ、コナン君じゃんwwwwwいつものアレやってくれよwwwww」
友人B「ほらwwwww真実はいつも……何だっけほらwwwwww」
コナン「……し、真実は……」ボソッ
友人C「あれれwwwwwwww声が小さいぞぉwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
コナン「……真実は、いつもひとつっ!」
友人D「クッソワロタwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
友人E「真実は、いつもひとつっ!(キリッwwwwwwwwwwwwwwwww」
友人F「流石名探偵はブレてへんでぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
コナン「バ、バーロー!! お前らが言えって……!!」
友人A「生バーローキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!wwwwwwwwwwwwwwwww」
友人B「生バーローキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!wwwwwwwwwwwwwwwww」
コナン「くそ黙れっ! お前ら全員死ねっ!!!」
友人C「もしかして:Shine」
友人D「うんうん、よく間違える……って、ねーよwwwwwwwwwwwwwww」
コナン「うああああああああああああああああああああああッ!!!」カリカリカリ
友人E「らあああああああああああああああああああんwwwwwwwwwwwwwww」
コナン(ちくしょう!! こんな役……もう嫌だッ!!!!)
6:
青山「“名探偵コナン”は国民的大ヒット作だ。そのくらいの犠牲はやむないだろ?」
コナン「他の役は世代交代してるじゃねーかッ!! 何でオレだけ……!!」
蘭「つーか撮らないなら帰っていー? アタシ、彼と約束あるんだけどー?」
青山「3代目毛利蘭め。お前までオレに歯向かうきか?」
蘭「は? マジウケルんですけど。つーか歯向かってねーし」
青山「彼氏と遊ぶ暇があったら、そのツノをどうにかしたらどうだ?」
蘭「バカにしてんの? 昇天ペガサスMIX盛りなんですけど? アタシ最先端だし」
青山「くそっ。1代目と2代目は割と普通の頭だったのに……」
蘭「はぁ? 何て?」
青山「お前のせいで……ネットで『蘭がニドランに進化』と話題になってるんだよ!」
蘭「ハハッ、マジばかばっかしw 所詮インターネッツねw セクロスセクロス」
青山「くっ……なんて性格の悪い女なんだ……劇中では清純な乙女だというのに!」
蘭「助けて、新一ッ……! なんつってwwww超キモいんですけどwwwww」
8:
歩美「かんとくー、今日はもう撮らないのー?」
青山「あぁ、歩美ちゃん……そうだね、今日は中止かな」
歩美「じゃあもうひとつの撮影はー?」
青山「ちょ、ちょっと!! 声が大きいって!! それも今日は無し!」
歩美「えぇーお給料少ないと困るよぉ。歩美、えっちなこと我慢できるかr……」
青山「ああああああああああああああああああああああああ!!」
ジン「急に大声出してwwwwwwwwどうしたんですかい?wwwwwwwww」
青山「なんでもない! なんでもないぞジン!」
ウォッカ「今日の撮影は中止か?」
青山「……あぁ、また明日にする。今日は無理そうだ」
ウォッカ「そうか、なら帰るぞ。ジン」
ジン「へへっwwww待ってくださいよ兄貴wwwww今日の演技最高でしたよwwwww」
青山「……」
9:
灰原「ちょっと……今日の私の演技……どうだったのよ?」
青山「良かったよ哀ちゃん。特にコナンにキスしようとするシーンはドキドキした」
灰原「ふふっ、当然ね。だってそのシーン……演技じゃなかったもの……」
青山「え?」
灰原「ねぇ監督……最終的に毛利蘭じゃなくて、私を工藤君とくっつけて……」
青山「え?」
灰原「おねがい……私、工藤君のこと……///」
青山「ははっ無理無理ッ! 視聴者は蘭ルートを期待してるんだから……」
灰原「……」
ピュルルルルルルルルルルルルルルル。
青山「ん? 何の音だ?」
光彦「ヒャヒャヒャwwwwwヒャヒャヒャwwwwwwwwww」
青山「なんだ、また光彦か……ほっとこう」
12:
光彦「セーシッwwwwwwwセーシッwwwwwwwwwww」ピュルルルルルル
博士「こら、射精をやめんか。光彦君」
光彦「ペpロチンチンwwwwwwwwペpロチンチンwwwwwwwwwwwwww」
博士「まぁ、いつものことか」
青山「阿笠さん。お疲れ様です」
博士「あぁ、お疲れ様。君もいろいろ大変じゃのう」
青山「やはり……長すぎたのでしょうか?」
博士「まぁ17年もやってるとな……コナン君の不満も限界ってところじゃろう」
青山「でも、アイツの代わりなんて、僕には考えられません……」
博士「……潮時、なのかもしれんな」
青山「……そうかも……しれませんね……」
博士「うむ。代わりの子役を起用する気がないのなら、それも致し方あるまい」
青山「しかし……プロデューサーの縄田さんが許してくれるか……」
縄田「おい! 撮影ほったらかして何をやってるんだ!」
青山「!」
14:
青山「……実は、縄田さんに折り入って相談があります」
縄田「ん? 何だよ……?」
青山「……“名探偵コナン”を、今週で終わりにしたいんです」
縄田「!」
青山「かつての人気作品も、今じゃ視聴率は下降する一方ですし……」
縄田「な、何を言ってるんだ!! そんなことが許されるものか!!」
青山「やはり局の存続がかかってるからですか?」
縄田「なっ……!」
青山「そりゃそうですよね。“名探偵コナン”が終われば、倒産の危機到来ですもんね」
縄田「おい……誰がお前を有名にしてやったと思ってるんだ?」
縄田「恩を仇で返すつもりか!? くだらないこと言ってないでさっさと……」
青山「世代交代ですよ……」
縄田「!?」
青山「若いヤツらに、もっと希望を持たせてやりましょうよ……」
青山「視聴者もそれを望んでます……老害なんですよ……僕の作品は……」
16:
縄田「冗談だろ……映画もあるし、まだまだ余裕で稼げ……」
青山「最高の最終回にしてみせますッ!!」デュン!!
縄田「ッ!?」
青山「“名探偵コナン”にふさわしい、最高の最終回に!!」デュン!!
縄田「……本気、なのか?」
青山「はい!」デュン!!
縄田「……私はプロデューサーである前に……“名探偵コナン”の大ファンなんだ」
青山「!」
縄田「……お前がそこまで言うのなら……私はそれに協力するまでだ……」
青山「縄田さんっ……!!」グスン
縄田「いままで多くの夢をありがとう……青山君!」グスン
青山「はい……!! 最高の……最高の作品にしてみせますっ……!!」グスン
縄田「ああ……! 私も最大限協力させてもらうぞ!」グスン
青山「みんな、聞いてくれ! 突然だが、明日は最終回を撮る!」
青山「それも“生放送”で視聴者に届けるぞ! 気を引き締めるためにな!」
青山「みんなを信頼してるからこそ、こういう形で最後を締めくくりたいと思う!!」
青山「“名探偵コナン”への愛で……その有終の美を飾ろうじゃないかッ!!」デュン!!
19:
◆翌日・18時・サンデーてれび◆
只今より、放送が予定されていた
『名探偵コナン 灰原哀の情欲(前編)』
を変更して、
『名探偵コナン ボスはワシじゃ!(最終回)』
をお送りします。
ちゃーちゃちゃららららら♪
ちゃーちゃちゃららららら♪
ちゃーちゃちゃららららら♪
ちゃちゃちゃちゃ♪
オレは高校生探偵の工藤新一。
幼ななな……やっべ噛んじったw 監督、リテイクたのんまーすwwwwww
>生放送! 生放送!
あぁ、そうだったなwwwwwwwwwww
メンゴメンゴw あー、えーっと、もういいやw コナン君変わってwww
気をつけろっつーの! 最終回だぞ!
……目が覚めたら、体が縮んでしまっていた!
工藤新一が生きていると奴らにバレたら、
また命を狙われ、まわりの人間にも危害が及ぶ………
20:
>ハイ、CM入りましたー!
青山「おい新一! お前! お前えええええええええええ!!!」
新一「なんすか監督?」
青山「生放送だぞ! ふざけてる場合じゃねーぞおおおおおお!!!」
新一「ははっ。まぁ終わりよければ全てよしっすよw」
青山「バーローッ、これが最終回なんだよ! わかってんのか!?」
新一「オレ最後に出番あるからさ……そこで汚名挽回するってのw」
青山「汚名挽回……まぁ、いい! 次は絶対に失敗するなよ!?」
>CM明けまーす。5秒前! 4! 3! 2……
青山(まずは、探偵事務所に手紙が届くシーンだ……頼んだぞ!)
>アクション!
小五郎「いやぁ?。今日も疲れたな?」
蘭「もう。お父さん……ずっと家でダラダラするのやめてよー」キキキキキ
小五郎「ぶッ!?」
青山(何だあの髪型は!? 昇天ペガ……つーか雰囲気台無しなんですけど!)
青山(天井に擦れてキィキィ音出てるんですけどぉおおおおおおおおおおおお!!)
22:
小五郎「オッホン! えーっと、うん……」
青山(小五郎さん! その髪型に突っ込んじゃダメだ! あくまでスルーだぞ!)
小五郎「ところでー、手紙とか来てなかったか?」
青山(グッジョブ!)
蘭「うん来てたよ。でも差出人の名前が書いてなくて、ちょっと不気味なの……」
小五郎「まったく、どこのどいつだぁ? そんなナメたマネしやがるのは……」
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
お前らの一番大切なものを預かった。
返して欲しければ、午後6時半にココに来い。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
小五郎「!?」
蘭「ココに来いって言われても……」
青山(どこにだよおおおおお!!! 書いたやつアホすぎるだろおおおおお!!!)
AD「あぁっ!! す、すみません! 自分のミスですッ!!」
青山「貴様かぁ! “ココ”って何だよッ! 物語が進まないだろうがッ!!」
AD(どうして……ちゃんと“阿笠研究所”って書いたはずなのにっ……!!)
23:
AD「どうしましょう、監督!」
青山「むむむ……予定変更だ! 光彦、元太、歩美! 探偵事務所に押しかけろ!」
元太「はぁ!? オレらの出番はもっと後だろ!?」
青山「緊急事態なんだよ! いつもみたいに、コナンにヒントを出してきてくれ!」
歩美「ヒントって……具体的に何を喋ればいいの!?」
青山「そこはアドリブで頼む! 何とかあの手紙を、阿笠博士にリンクさせるんだ!」
光彦「そんな……無茶にも程があります!!」
青山「いいから行ってこい!!」ポチッ
ピーンポーン♪
蘭「え? うそ? だ、誰か来たみたい(アドリブかよ死ね)」
ガチャ。
コナン「光彦に元太……歩美ちゃんまで……どうしたんだこんな時間に?」
元太「あ、いや……実は……その……」
光彦「えーっと、あのですね……これは、なんというか……その……せ、せ……」
25:
光彦「セーシッwwwwwwwセーシッwwwwwwwwwww」ピュルルルルルル
元太(や、やべぇ!! テンパりすぎて……光彦が素に戻っちまった!!!)
ピチャ!
歩美「も、もう! 掛かっちゃったじゃない! 光彦君!」ベトッ
光彦「ピレッパニョンwwwwwwwポロッポッポwwwwwwwwww」
歩美「うわぁ?。ベトベトだよぉ……これって監督がいつも私に飲ま……」
青山「オンティーヴィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!」
縄田「おい静かにしろ青山君! 生放送中だぞ!!」
青山「す、すみません! でも、こんな状況……もう修正不可能です……」
縄田「諦めるな! 君が言ったんだぞ! ドラマを生放送するなんて、前代未聞……」
縄田「……だからこそ、“名探偵コナン”の最後を飾るにふさわしい偉業だとっ!!」
AD「た、大変です! 局に苦情が殺到しています! とても対応しきれません!!」
縄田「くそっ、やはりそうか。子供とはいえ、テレビで射精しちゃいかんわなッ……!」
AD「そ、それが違うんです! 苦情のほぼ100%が……」
AD「『灰原哀の情欲(前編)』の中止に関するクレームなんです!!」
縄田「そっちかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
27:
AD「見てください! 某巨大掲示板に物凄い数のスレッドが立っています!」
『【報】“灰原哀の情欲”が中止』
『哀ちゃんの裸が見れなくなったのでサンデーてれび電凸会場72』
『【哀ちゃんを】おまいら、準備はできてるか?【取り返せ】』
『【サンデーTV】デモ決定!18時半に探偵事務所に集まれ!!【裏切り】』
『うはwwwwwww祭りキタwwwwwwwwwwwwwwwwww』
『デモ参加予想人数1万人! もちろんお前らも行くよな?』
縄田「は、はん! こんなの、口だけに決まってるさ!」
縄田「そもそも、あと30分足らずで、1万人も集まるはずがないだろう!」
AD「それが、前日から放送差し替えの噂がネット上に広まっていたみたいで……」
AD「事実として、全国の灰原哀ファンが今、東京に集結しているんです!」
縄田「そんなバカな!! 放送差し替えの情報は未公開のはずだったろ!」
AD「おそらく、関係者の誰かがリークしたんでしょう……」
縄田「くそっ! ねらーどもめ! どんだけ哀ちゃん好きなんだよぉおおお!」
青山「……」
縄田「おい青山君!! どうするんだ!!!!」
青山「利用しましょう……」
縄田「へ?」
青山「この暴動を、脚本に組み込んでみせます!!」デュン!!
28:
縄田「な、なんだって!!」
青山「僕の手腕を信じてください。ダテに人気作品を17年も続けてませんよ」
AD「プロデューサー! 視聴率がどんどん低下しています!」
縄田「しまった! 現場がピンチなのを忘れていた! どうするんだ青山君!?」
青山「ここで阿笠博士を投入します!」
博士「ぶッ! なんじゃってぇ!?」
青山「探偵事務所に今すぐ突入してください。その時のセリフはこうです」
『フッフッフ! 場所を書くのを忘れていたな! その手紙を書いたのはワシじゃ!』
博士「それから、どうすればいいんじゃ?」
青山「」ゴニョゴニョ
博士「わ、わかった……」
青山「ここで一度CMを入れてください! 仕切りなおします!」
縄田「あぁ……許可する」
AD「了解です! テロップお願いします!!」
≪CMの後、ボス登場! チャンネルはこのまま!≫
30:
青山「CMは60秒だ! みんな集まってくれ!」
蘭「てか詰んでね? まぁドラマを生放送って時点で詰んでるけどw」
青山「摘まなきゃならんのはお前の角だ。前屈で人が死ぬ」
蘭「気合入れてこいっつったのテメェじゃん。何逆ギレしてんの?」
青山「黙れ! 誰がどう考えてもふざけてるだろ!」
蘭「ハイハイ、セクロスセクロス」
青山「くっ……なんて性格の悪い女なんだ……!」
コナン「つーかそんなことやってる場合かよ。あと45秒しかねーぞ?」
青山「あぁ、そうだな……今からみんなに“Bプラン”の概要を説明する」
青山「時間が無いから、細かい点はアドリブでやり過ごしてくれ!」
小五郎「分かりました。それで“Bプラン”とは?」
青山「」ゴニョゴニョ
みんな「わかった」
青山「よし! じゃあみんな持ち場に戻ってくれ! 頼んだぞ!!」
>CM明けまーす。5秒前! 4! 3! 2! 1! アクション!
31:
光彦「ワタシモヒロシゲwwww♪アナタモヒロシゲwwww♪デモカレハヒロシゲジャナイwwwww♪」
コナン「おい光彦! 一体どうしちまったんだよ!?」
???「ご苦労じゃ、みんな」
元太「ボスッ!」
歩美「ボスが来てくれた!!」
コナン「ボス……だと? お前ら、どういうことだ!?」
???「フォッフォッフォwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
コナン「!」
???「場所を書くのを忘れていたな! その手紙を書いたのはワシじゃ!」
コナン「お前は……」
博士「ワシが“黒の組織”こと、正式名称≪ハゲ倶楽部≫のボスじゃ!」
コナン「博士が……黒の組織のボスだとッ!!!!?」
蘭「そんな、博士が悪人だったなんて!」
小五郎「なんてこった!!」
33:
博士「フッフッフ。光彦君はよく戦ったよ……」
コナン「てめぇ! 光彦に何をしやがった!!」
元太「フン。光彦はな、オレ達の悪事にいち早く気づいたんだよ」
歩美「でもね。気づいたのが不幸の始まりなの」
博士「そう。ワシらによって精神を破壊された光彦君は、池沼になったんじゃ!」
コナン「くそっ! なんて悪い奴らなんだ!」
小五郎「てめぇ。確か俺たちの“一番大切なもの”を預かったとかほざいていたな!」
博士「いかにもその通りじゃがw」
小五郎「まさか……英理じゃないだろうなぁ!!!」
博士「流石は名探偵、鋭いのう! ジン、ウォッカ! 見せてやれ!」
ウォッカ「しっかり歩け! このアマ!」
英理「あなた……あなた……!!」
蘭「お母さん!!」
小五郎「英理ッ……おい英理をどうするつもりだッ!!」
博士「ほほう。毛利君ほどの名探偵が分からんか?」
35:
博士「このサラッサラの“髪”を頂くんじゃよwwwwwwwwwwwwwww」
小五郎「な、なにッ!?」
博士「ジン、ウォッカ! ワシらが何故≪ハゲ倶楽部≫なのか、見せつけてやれ!」
ギラッ! ギラッ!
小五郎「くっ……ま、まぶしいッ!」
ジン「ふっ。驚いたか毛利小五郎。この帽子はファッションなんかじゃない……」
ウォッカ「頭頂部のハゲを隠すためさ! だから組織の男は全員帽子を着用している!」
ジン「組織カラーの黒は、鴉なんざ関係なく、ただ単に髪への執着を表してるだけだ」
ウォッカ「そしてこの女を攫ったのは他でもない!」
ジン「我々の研究を完成させるため、髪のサンプルが必要だからだ」
ウォッカ「そして我々は、苗字に“毛”が入ってる女どもをターゲットに“毛狩り”をしている」
英理「あらヤダ。私は“毛利”なんて苗字、とっくに捨ててるけど?///」
ウォッカ「ふん。そんなことは分かってる。だから我々の真の狙いはお前ではない……」
ジン「そう……“毛利蘭”……貴様だ」ニヤッ
蘭「え!?」
36:
ウォッカ「おら! 離れろ!!」
英理「きゃッ!!」
小五郎「大丈夫か英理!? ……は、しまった!!」
ジン「隙を見せたな、毛利小五郎……娘は頂いていくぞ」
蘭「お父さん!!」
小五郎「蘭!!」
ウォッカ「ふん。コイツ、ハゲの俺たちをバカにしてるとしか思えない髪型ですね」
ジン「あぁ……このアマ、毛狩りの前に少し傷めつけてやらないとな……」
小五郎「貴様らぁ!」
ジン「おっと、このままほっといていいのか? 名探偵よ……」
小五郎「な、何!?」
ジン「勘違いするな。貴様に言っているのではない……」
ジン「……そこのチビ。貴様に言っているのだ」
コナン「……」
37:
ジン「自分が何をすべきか、せいぜい考えることだな」
コナン「……」
博士「行くぞ! ジン、ウォッカ!」
ウォッカ「ん? 何だか外が騒がしいな」
ジン「ちっ。窓の外を見てみろ」
博士「ど、どういうことじゃ! どうしてこんなに人がいるんじゃ!!」
『オレ達の哀ちゃんを返せーーーーー!!!!!』
『そこにいるのは分かってるんだぞーーーーーーー!!!!』
『ふざけんじゃねーぞ! 哀ちゃんを出せーーーーーー!!!』
博士「くそうっ!! 哀君がどうしたっていうんじゃ!!」
コナン「お前は、灰原の心の傷を利用して、彼女を再び組織に取り込んだ……」
博士「な、なぜそれを知っている……!?」
コナン「ふん。誘い文句はこうだろ? 『お姉さんを生き返らせたくはないか?』」
博士「!」
38:
コナン「お前ら組織が行っている研究は、“死者蘇生・若返りの秘薬”の開発だろ?」
博士「くっ……そこまでバレていたか」
コナン「育毛剤の効果にも限界がある」
コナン「だからお前らは失った髪の毛を、若返ることで取り戻そうとしたんだ」
コナン「そしてそれを実現するためには、灰原の頭脳が必要不可欠……」
博士「見事な推理じゃ新一……そう、彼女はワシらの仲間じゃよw」
コナン「仲間!? ふざけんなよ!! 無理矢理研究させて、何が仲間だ!!」
博士「フォッフォッフォ! 別にふざけてないわいwwww」
コナン「まぁいい。オレは別に、お前を諭したいわけじゃねぇ」
博士「ほう。ならどうしたいんじゃ?」
コナン「へっ。教えてやるよ。外にいる1万の群衆はオレの仲間達だ!」
コナン「過去様々な事件の中で出会った仲間達が、今オレに協力してくれてるんだ!」
コナン「お前らはもう、どこにも逃げられねぇぞ!」
コナン「大人しく、蘭と灰原を開放しろ!!!!!!」
40:
博士「フォッフォッフォ!」
コナン「な、何がおかしい!?」
博士「ワシらが何故、ここから動こうとしないか分かるか?」
コナン「バーロー! 動かないんじゃなくて、動けないんだろ!?」
博士「違うぞ新一。たとえ下に逃げられなくても、まだ上があるじゃろ?」
コナン「!?」
博士「そろそろじゃな! 屋上にヘリが到着する! 行くぞジン、ウォッカ!」タタタ
ジン「あばよ……名探偵!」
コナン「し、しまった!」
蘭「コナン……君!」
コナン「らあああああああああああああああああああああん!!」
小五郎「オレは英理を見てなきゃいけねぇ。蘭のことはお前に任せる!」
コナン「で、でも……」
小五郎「いいから行けええええええええ!!! 新一ぃいいいいい!!!!!」
コナン「!!!!」
41:
コナン「どうして……おっちゃんが……オレの正体を……」
小五郎「うるせぇ! そんなことは今、どうだっていいんだよ!!!」
コナン「わ、わかった!! 蘭はオレが、絶対に助けるッ!!!」
小五郎「あぁ! 必ず2人揃って帰ってこい!! そしたら……」
コナン「そしたら……?」
小五郎「……2発殴らせろ! ……ひとつは、今まで蘭を騙していた分……」
コナン「うん……も、もうひとつは……?」
小五郎「……ずっとオレに……“寝たふり”をさせてた分だ……!!」
オレは頷き、屋上への階段を昇る。
(おっちゃん……オレが麻酔銃で眠らせてること……気づいてたんだ……!)
当たり前といえば、当たり前だった。
同じ麻酔を、あれだけ頻繁に打っていたら、効き目が無くなるのは必然である。
≪……しかしこの“鉄槌の約束”は、未来永劫、守られることはなかった……≫
青山「おい、誰だ! 今のナレーションの声!? 守られるに決まってるだろ!!」
AD「すみません! 誰の声かわかりません! 聞いたことのない声です!」
青山「くそっ……やっとここまで来たのに、またハプニングかよ!!!」
42:
ガチャ!
縄田「おい! あのナレーションの録音には誰の声が使われていたんだ!?」
AD「それが、分からないんです! まるで機械音声のような……」
青山(待てよ……だとすると、まさか犯人は……)
◆午後6時30分・探偵事務所屋上◆
『哀ちゃんを返せーーーーーー!!!!』
『中止ってどういうことだゴルァーーーーー!!!!』
『俺らがどんだけ楽しみにしてたと思ってるんだーーーー!!!』
そこには1万の罵詈雑言が飛び交っていた。
バラバラバラ……ガタッ。
博士「よしっ! ヘリが来たぞ!!」
ガチャ。
灰原「ボス……彼に正体をバラしたのですね」
博士「哀君! 何で君が乗ってるんじゃ!?」
『いやっほぉおおおおおお!! 哀ちゃん登場キターーーーーーーーー!!』
『あれが生・哀ちゃん! うっほおおおおおおおおおおおおおお!!!!』
『哀たーーーーーーーーーーーん! こっちむいて深呼吸してぇええええ!!』
43:
灰原「すみませんボス。ちょっと、彼に“答え”を聞きたくて……」
博士「彼? 彼とは誰じゃ? ワシか?」
灰原「工藤君!!!」
コナン「な、なんだ……灰原……」
蘭「工藤……って?」
灰原「あら、いたのねアナタ。もしかして知らなかった?」
灰原「彼……江戸川コナンの正体が……工藤新一だって……」
蘭「……ほ、ほんとなの!? ……コナン君!?」
コナン「……本当だ……蘭……」
蘭「……やっぱり……そうだったんだ……」
蘭「もう……バカ……どうして言ってくれなかったのよ!!」グスン
昇天ペガサスMIX盛りが、空中を揺れる。
コナン「ごめん、蘭……お前を巻き込みたくなくて……」
蘭「巻き込むだなんて……私、本当は新一のこと……!!」
灰原「待ちなさい!! それ以上口にするのは反則よ!!!」
蘭「!!!」
44:
灰原「ねぇ工藤君。見て分かると思うけど……私、組織の一員なの……」
コナン「あぁ、知ってる……博士から聞いたよ……」
灰原「そう……やっぱり幻滅した?」
コナン「するわけないだろ……組織への再加入は、お前の意志じゃない……」
灰原「あら、どうしてそんなことが言えるのかしら?」
コナン「オレは名探偵だぜ? お前の本心を見抜くくらい、訳ないぜ」
灰原「……全然分かってないじゃない」
コナン「な、何だと?」
灰原「じゃあ名探偵さん。私が何故、再び組織に手を貸したか、分かる?」
コナン「それは……お姉さんを生き返らせるため、じゃないのか?」
灰原「全然違うわ……生きてても、生きてる気がしないからよ……!」グスン
灰原「こんな死んだような命……自分のために使おうだなんて、到底思えないわ……!」
コナン「バ、バーロー! それはお前が、逃げてるだけじゃねーか!」
灰原「そうよ……私は逃げてるだけ……」グスン
灰原「だから私は、アナタに会いに来たのよ!! そんな自分に終止符を打つために!」
コナン「!?」
45:
灰原「生きる意味を見つけたら、私は組織から抜けるつもりよ……!」
博士「なッ!?」
灰原「だから、答えて! 工藤君!」
≪あなたは……『灰原哀』と『毛利蘭』……どっちを選ぶの……!?≫
コナン「!!」
灰原「工藤君!」
蘭「……新一……」
コナン「くっ……」
青山(よし、ギャルゲ的クライマックス到来だ!)
青山(オレのシナリオでは、ここで“蘭”を選択することになってるが……)
青山(……もし、あの“ナレーションの声”が“変声機”によるものだとしたら……)
コナン「オレは……オレは……」
49:
コナン「灰原……お前のことが、好きだ!!!」
灰原「ッ……!!///」グスン
蘭「は? おいシナリオと違……」
次の瞬間、コナンは灰原を抱き寄せ、彼女の唇にキスをした……。
『うあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!』
『殺せええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!』
『あのクソガキ絶対許さねえぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!』
『ざっけんじゃねぇぞ降りてこいクソ野郎ぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!』
『戦争だゴルぁああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』
『よくもオレの哀ちゃんをぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』
『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!』
殺せ! 殺せ! 殺せ! 殺せ! 殺せ! 殺せ!
あまりにも衝撃的な、その抱擁、そしてキスシーン。
1万人の灰原ファンは常軌を逸し、理性を失い、殺せ殺せと喚き散らす。
そんな中、鎧をまとった漆黒の騎士が、屋上に現れた。
51:
灰原「工藤君……私、嬉しい……///」
コナン「すまんな、利用しちまって……」
灰原「え? どういう意m……」
グサッ!
コナン「んッ……!!」
灰原「!?」
漆黒の騎士の剣は、コナンを貫通した。
灰原「い……いやああああああああああああああああああああ!!!!」
悲鳴が闇夜に反響する……
しかしそれを打ち消すかのごとく、1万倍の歓喜の声が起こった。
『っしゃああああああああああああああああああああああああ!!!』
『ざまぁみろぼっけえええええええええええええええええええええ!!!』
『いやっふぅうううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!』
彼に集まった1万の憎しみは、彼の死によって、大喝采に変えられた。
53:
騎士「主人公の死は、物語の死を意味する!」
『ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
騎士「“名探偵コナン”は……これをもって17年の歴史に、幕を閉じる!!」
『わあああああああああああああああああああああああああ!!』
騎士「汚名挽回! ご愛読、ありがとうございましたッッッッッッッ!!!!」
『うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!』
歓声は一向に止まない。
一度火のついた一万の大喝采は、いまだ夜空に響き続ける。
それは決して、“名探偵コナン”の完結に対する喝采ではないが、
実際にそう捉える人間も、いるかもしれない。
コナンは昨日、放送差し替えの情報をネット上にリークした。
その情報はたちまち広がり、あっという間に全国の灰原ファンに伝わった。
そしてファンの怒りがピークに達した時、彼はデモを計画した。
『明日の放送で、詳細なデモの時間、場所を、何らかの形で伝える』
それは警備の動きをギリギリまで凍らせるために提案された、彼の作戦だった。
結果としてその媒体は手紙となった。そう、あの“手紙”は彼がすり替えたのだ。
全ては、『コナンの死=コナンの完結』が祝われる、この状況を作り出すために……。
54:
青山め……ざまぁみろ。
オレを17年間も縛り付けやがって……。
へへっ……喝采がまだ聞こえるってことは……オレの作戦は成功したんだな。
灰原ファンの皆、騙してごめんな。
新一、罪を犯してまで、協力してくれてありがとうな。
でもこんなクソみたいに長い作品……終わって正解だろ。
あれ……じゃあ何でオレ、こんなにモヤモヤしてるんだ……。
まさか……“コナン”が終わって、悲しいとでもいうのか?
バ、バーロー……そんなわけねぇだろ……後悔なんかしてねぇよ……。
これでよかったんだ……これでよかったんだ……。
きっと気のせいだ。
涙が出てるのは……。
57:
ゴポゴポゴポ。
何だ、コレ。うまい、うますぎる。
久しぶりだ、この味、この感じ。
熱い……体が熱い……。
うぉほ、うぉほwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
みwなwぎwっwてwきたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
骨が、構築されていくwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
生命が、潤ってくるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
まさに神の味wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
エネルギーはんぱねぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
コナン「ぷはぁ!!!!!!」
青山「どうだ、17年ぶりの、牛乳の味は?」
59:
コナン「何だこの体は!? 身長が180cmくらいあるぞ!?」
青山「ふっふっふ。伸びたんだよ。牛乳にはカルシウムがたっぷり含まれてるからね」
コナン「うまい!! もっとくれ!! もっと!!」
ゴクゴクゴクゴクッ!
コナン「ぷっはー。たまんねぇ……すげぇ……生きてるって……」
青山「最終的に、牛乳の宣伝になっちゃったね、オレの作品……」
コナン「そ、そういえば……あれからどうなったんだ?」
元太「監督がな、組織の連中に、用意してた牛乳をぶっかけたんだ!」
コナン「は?」
歩美「うん! “黒に対抗するには白しかない”って言って牛乳をぶっかけたの!」
コナン「ちょっと待て! 作中に監督が登場したのか?」
光彦「ほんとですよ! 僕も精子をぶっかけてやりました」
コナン「ほんとかよ監督!?」
青山「あぁ、本当だ……最後の最後で、どうでもよくなってな……」
60:
博士「これで“名探偵コナン”も完結、というわけか……少し寂しくなるのう……」
灰原「ほんと、ヒドイ終わり方だったわ!」プンスカプンスカ
青山「いや、これでいいんだよ……」
青山「オレは一つの作品に、拘りすぎていたみたいだ……」
ジン「……これから、どうするつもりですかい?wwwwwww」
青山「オレは漫画家であり続ける限り、漫画を書き続ける!」
小五郎「その様子だと、次も面白い作品を読ませてくれそうだな!」
青山「あぁ、楽しみにしててくれ!」
俺「コナンとかどうでもいいから“まじっく快斗”の続き書いてくれよ。このSSで俺が言いたかったことはそれだけ」
青山「え? 今、空から声が……気のせいか……」
コナン「じゃあ、最後にアレ、やっとくか?」
青山「あぁ……気合を入れるためにな……頼むよ!」
≪青山先生の次回作にご期待ください!≫
?完?
62:
おつ
63:
おつ
66:

6

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