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兄「うちの妹がニオイフェチなわけがない」


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1:
妹「んっ……はぁ……はぁ……」スンスン
兄(ニオイフェチだった)
妹「兄さん……兄さん……!」
兄(おまけにブラコンだった)
2:
妹「兄さん兄さん……」スンスン
兄(女性の下着を頭にかぶってナンチャラなんて、漫画で見たことあるけど)
兄(身内が、実の妹がとなると、なんとも言えない気持ちになる)
兄(こっそり覗いてる自分も自分だけどさ)
妹「んっ……ん?……」
兄「……」
兄(妹は普段が普段なだけに、これはこれで面白いと思ったり)
3:
兄(こう言うのは気に食わないけど、うちの妹は可愛い)
兄(妹が同じ高校に入学してからは、何人もの友達に紹介しろと頼まれたぐらいだし)
兄(性格もいいし、みんなにも優しいし)
兄(……俺には冷たいけど)
兄(欠点らしい欠点もないし、学校での人気もそこそこ)
兄(これでモテないほうがおかしいくらいだ)
妹「兄さんっ」
兄(ニオイフェチ、ブラコンという欠点があった)
4:
妹「……」イソイソ
兄(妹は十分堪能したのか片づけ始めた)
兄(時間にしてきっかり10分。いつも10分)
兄(変態行為にも区切りをつけて、真面目に取り組む優等生)
兄「……」
5:
妹「また赤点ぎりぎりの点数でしたね、兄さん」
兄「赤点はとってないぞ」
妹「そういう問題ではないのですが」
妹「それに何度か勉強見てあげましたよね?」
兄「……」
妹「ダメダメ兄さん」
兄(これがいつもの妹)
兄(時間にして4時間くらい前の話)
妹「今度はみっちり見てあげますから」
兄「げっ」
妹「嫌ならせめて平均点はとってください」
8:
?翌朝?
兄「……(モンモンとして眠れなかった)」
兄(暑さのせい、だな)
妹「兄さん」
兄「あ、あぁ…」
妹「ああ、じゃありません。まだ夏休み初日ですよ?」
妹「今何時だと思ってるんですか」
兄「9時くらい?」
妹「11時です!」
10:
妹「せっかく朝ごはん用意したのに」
兄「ごめん」
妹「私が兄さんのスケジュールをしっかり管理しないとダメですかね」
兄「いいねそれ」
妹「冗談で言ったんです。だらしのない兄さん」
兄「……」
兄(いつもなら嫌な気分になる妹の悪態も…)
兄(なぜか気にならなかった。むしろからかってやろうか、なんて気さえおきてくる)
11:
兄「でも妹は優しいから、結局助けてくれるんだろ」
妹「えっ…」
兄「いつもありがとう。感謝してるよ」
兄(こんなこと普段なら絶対言わない)
兄(自分で言ってて笑いそうになる)
妹「……」
兄(だんまり…のち…)
妹「ど、どういたしまして…///」
兄(効果は抜群だ!)
12:
妹「……///」
兄(真面目で厳しい優等生が、うつむぎながらモジモジしてる…)
兄(可愛く見えるのはギャップのせいだな)
妹「あの、兄さん?」
兄「あ、はい」
妹「これからはちゃんと起きてくださいね」
兄「はい」
妹「8時には起きないとダメですからね」
兄「え?」
妹「むっ…」
兄(あ…いつもの妹…)
18:
兄「……」カリカリ
兄(あれから散々小言を言われ…)
兄(なぜか自室で夏休みの宿題をやるハメに)
兄(俺は夏休み終了三日前に、ヒイヒイ言いながらやる派なのに…)カリカリ
兄(ちなみに妹はあらかた終わっているそうだ)
兄「夏休み初日で、ほとんど終わってるっておかしいだろ…」ブツブツ
妹「何がおかしいんですか、兄さん?」
兄「!」
19:
兄「部屋に入るときは…」
妹「ノックしましたよ?お返事がないので勝手に入らせてもらいました」
兄「……」
妹「寝ているのかと思いましたが、ちゃんとやっていたみたいですね」
兄(後ろから課題を覗きこまれる)
兄「……」
妹「……」
兄(女の子のニオイがした)
妹「ここ間違ってますよ」
兄「…………」
20:
兄(文句を言ってやろうと後ろを振り向くと)
兄(テレビの前のテーブルに、麦茶の入ったコップがあるのに気付いた)
兄(氷もたっぷり。よく冷えてそうだ)
兄「麦茶。持ってきてくれたんだ」
妹「ああ…あれですか…」
妹「兄さんも喉が渇いた頃だと思いまして」
妹「そんな兄さんを目の前にして飲む麦茶は、さぞ格別だろうと」
兄「お前が飲むのかよ」
妹「はい」
兄(そう言ってにっこり笑った)
兄(笑いやがったよこの妹ふざけんな)
22:
兄(頭にきたので麦茶を飲みほしてやった)
妹「宿題タイムはおしまいですか?」
兄(だというのにそしらぬ顔だ。こうなると分かっていたみたい)
兄「ツタヤ行ってくる」
妹「ツタヤ?」
兄「見たかった映画がレンタル開始されたの思い出した」
妹「最近リメイクされた映画ですよね」
兄「リメイク物は面白くないのが多いんだけどね」
兄(でも映画好きとしてはやっぱり気になる)
23:
妹「……」
兄(妹は何やら考え込んで…)
妹「面白かったら私にも見せてくださいね」
兄(そう言うとコップを持って出て行った)
兄(何か言われると思ったから拍子ぬけだ)
兄「……」
25:
兄(いつもならさっさと準備して行くんだけど)
兄(なんかひっかかる)
兄「……」
兄(毎夜俺のパンツを被ってハァハァするほどの変態だ)
兄(何かあるに違いない…)
27:
兄(具体的に妹が何をするかは、思い浮かばなかった)
兄(俺は変態じゃないし)
兄「……念のため」
兄(本棚の上にデジカメを置いておこう)
兄(本で隠せば気付かれない、と思う)
兄(出来れば何も映っていて欲しくない…)
兄(そんな淡い期待をこめて、デジカメを設置した)
28:
兄(着替えを済ませ下へ降りると…)
妹「……」
兄(妹がリビングでテレビを見ていた)
妹「……」
兄(頬がほんの少し赤く見えるのは気のせいかな)
妹「なんですか?」
兄「別に…」
兄(気のせいだな)
兄「行ってくる」
妹「いってらっしゃい兄さん」
29:
兄(映画は借りることが出来た)
兄(おまけに最後の一本だった)
兄(ラッキー!なんて浮かれながら家に帰って、デジカメのことを思い出す)
兄「……」
兄(リビングに妹の姿はない)
兄(自室で勉強でもしてるのかもしれない)
30:
兄(自分の部屋に戻ってデジカメを確認する)
兄(画面にはRECの三文字。とりあえず停止)
兄「……」
兄(再生ボタンを押す手が重い)
兄(もちろん何も映ってない可能性だってあるんだけど…)
兄「……」
31:
兄(借りた映画を先に見ようか、なんて思い始めた頃)
兄(気がつけば再生ボタンを押していた)
兄(デジカメをセットしている自分が映って…)
 『……』
兄(その後には無人の部屋)
 『……』
兄(5分経過。変化なし)
 『……』
兄(右下の時間が10分になろうとした頃…)
妹『……』
兄(ゆっくりとドアが開き、妹が入ってきた)
32:
妹『す?…は?…』
兄(部屋に入るなり深呼吸をし始める)
妹『?♪』
兄(この顔……既にご満悦だ……)
兄(それから妹はベッドの前に立ち、手を合わせた)
兄(一体何を始めるのかと思いきや…)
妹『いただきますっ』
兄(ベッドにダイブした)
兄「……馬鹿だこいつ」
33:
妹『?♪』
兄(画面には枕に顔を埋めて足をパタパタする妹や…)
兄(ベッドで嬉しそうにゴロゴロする妹が映っていた)
妹『んはぁ!やだ、変な声でちゃ――』
兄(そこでデジカメを止める)
兄「……」
兄「……」
兄「……」
兄(そうだ……映画見よ……)
38:
?その日の夜?
兄(映画は微妙だった)
兄(むしろ妹の痴態を捉えた映像のほうが面白かった)
妹「晩御飯できましたよ」
兄「……」
妹「兄さん?」
兄「あ、悪い。ぼーっとしてた」
妹「兄さん、たまには体でも動かしたらどうですか?」
妹「普段頭も動かさないんですから。これ以上だらけた生活が続くと…」
兄「?」
妹「ダメダメダメ兄さんになります」
兄(ダメが一つ増えた…)
39:
兄「今日も素麺か……」
兄(とは口が裂けても言わない)
兄(口喧嘩じゃ妹に勝てないのは分かりきってるし)
兄(作ってもらっている手前、強気に言えないし)
妹「……」チュルチュル
兄(そんな俺にかまわず妹は美味しそうに素麺をすすっている)
兄「……」
兄(また悪戯心がムクムクと首をもたげる)
40:
兄(仰々しく手を合わせる)
妹「…?」
兄(気付いた妹がこちらを見る)
兄「いただきますっ」
妹「ごほっ!けほっ!」
兄(激しくむせた)
41:
兄「大丈夫?」
兄(飲み物を手渡す)
妹「す、すみません…」
兄(受け取ってゆっくりと飲む妹)
兄「気管に入った?」
妹「そうかもです」
兄(その顔は赤く、目は泳いでいる)
兄(ここで追い打ちをかけたいところだけど…)
兄(ボロが出そうなのでやめておこう)
42:
妹「……」チラチラ
兄「……」ズズ?
兄(あれからチラチラこっちを見てくる)
兄「?」
妹「……///っ」プイッ
兄(目を合わせると、あからさまにそらされる)
兄(が、何で悩んでるのかはお見通しなので)
兄(あえて聞かずに素麺をすする)
兄「……」ズゾゾ?
兄(今日の素麺はいつもより美味く感じるな)
44:
兄「ごちそうさま」
妹「あ、あのっ」
兄(食べ終わると)
兄(タイミングを見計らったように、妹が話しかけてきた)
兄「なに?」
妹「兄さんは……」
妹「その……」
兄(言葉が続かない)
兄(モジモジした妹をみるのは、小学生以来だ)
45:
妹「そ、素麺はお嫌いですか?」
兄(逃げた)
兄「そんなことないけど…」
兄「なんで?」
妹「いえ、ただなんとなく、そうなのかなー?と…」
兄「嫌いじゃないよ」
妹「そ、そうですか…」
兄「うん」
妹「……」
兄「……」
46:
?お風呂?
兄(間がもたなかったので風呂へ逃げた)カポーン
兄(動揺する妹は可愛く、面白くもあったけど)
兄「……」
兄(やりすぎたかな)
兄(まぁこれに懲りて、妹も変態行為を控えるだろう)
兄「……」
兄(たぶん……おそらく……)
48:
妹「兄さん」
兄「!」
兄(ぎょっとして振り返ると、脱衣所に妹の人影)
妹「タオル、忘れていたようなので」
兄(そういえばあれこれ考えてて、持ってくるの忘れてた)
兄「ああ、ありがとう」
妹「……いえ」
兄(なおも何か言いたげだったが)
兄(かける言葉がみつからなかったので、湯船に顔を埋めた)
49:
兄(それっきり静かになったので)
兄(湯船から顔をあげて、振り返ると…)
妹「……」モゾモゾ
兄(妹は気配を殺し、モゾモゾしてた)
兄(忍者かこいつ)
兄「……おい」
妹「ひゃい!?」
兄(やだ、変な声でちゃった)
50:
兄「なにしてんの?」
妹「べっべべべ別になにも!」
兄(声裏返ってるよ、すごい動揺ぶりだよ)
兄「そろそろ出るんだけど」
妹「は、はいっ!」
兄(返事をすると、妹がすぐに出ていった)
兄「……」
兄(風呂から出たら、念のため確認しておこう)
兄(パンツがなくなっていないか…)
51:
兄「……」
兄「……」
兄(結論から言うと、なくなってた)
兄(冗談じゃなくて、本当になかった)
兄(さっきまで穿いてた、脱ぎたてのホカホカパンツ)
兄「…俺のだけどね」ボソッ
兄「……」
兄「……」
兄(うちの妹は既に手遅れでした)
57:
?翌朝?
妹「……」
兄「……」
兄(起きてリビングまでくると)
兄(妹はソファに座りながら、優雅に紅茶を飲んでいた)
妹「おはようございます、兄さん」
兄「…おはよう」
兄(昨日の動揺っぷりが嘘のようだ)
59:
兄(夜中に隣でドタバタと物音がしていたけど…)
妹「……」
兄(紅茶をすする口で、俺のパンツもすすったのだろうか)
兄(俺のパンツは妹にとって精神安定剤なのか)
妹「……」
兄(怖い、妹怖い)
妹「ボーっ突っ立ってないで、顔でも洗ってきたらどうですか」
妹「しまりのない顔が、もっと酷いことになってますよ」
兄(なんて妹が言うもんだから)
兄(寝起きとか昨日のアレで、頭の中がごちゃごちゃしていた俺は)
兄(つい言ってしまった)
60:
兄「パンツ返せよ」
61:
妹「!!」
兄(ボン、という効果音が似合うくらい妹の顔は一瞬で赤くなり)
兄(その手からするりとカップが滑り落ちた)
妹「あつっ!」
兄(ここで我に帰る)
兄(考えがあれこれと頭の中をかけめぐったけど)
兄(ヤケドした妹の手当が先だ)
兄「ちょっと待ってろ」
妹「は、はい…」
兄(とりあえずタオルだな。冷水でよく冷やしてそれから…)
63:
兄(患部を冷やすこと数分)
兄「もう大丈夫かな。痛くない?」
妹「あ、はい、平気です」
兄(足にかかった紅茶は、元々大して熱くなかったんだろう)
兄(これなら数日で治りそうだ)
兄「……」
兄(にしても妹の足は白くて、スベスベで)
妹「……あの」
兄(よこしまなことを考えていると、妹が口を開いた)
65:
妹「いつから……ですか……」
兄(俯きながら妹が言う)
兄(いつから、というのは当然パンツのことだろう)
兄「一週間ぐらい前からかな」
妹「……」
兄(妹はなおも顔をあげようとしない)
66:
兄(俺が何か言わないと)
兄(が、思いに反して何も言葉が浮かんでこない)
兄(これじゃ本当にダメダメダメ兄さんだ)
妹「兄さん」
兄(先に口を開いたのは妹だった)
妹「ヤケドの手当て……ありがとうございました……」
兄「いいよ、別に」
妹「それから……」
兄「……」
妹「ごめんなさい」
兄(そう言って、妹はリビングから出ていった)
67:
?その夜?
兄(あれから妹とは顔を合わせていない)
兄(家にいづらかった俺は友達を誘い、外へ遊びに出たからだ)
兄(カラオケ、ゲーセン、ファミレス、友達の家と)
兄(いつものコースをまわりにまわって)
兄(家に帰る頃には夜の11時になっていた)
68:
兄(シャワーで適当に体を洗って、ササッと風呂を出る)
兄「……」
兄(帰ってきたときから、家の中はとても静かだ)
兄(まるで家に俺しかいないみたい)
兄「……」
兄(今日は早いとこ寝てしまおう)
69:
兄(いつもより早めにベッドに入ったせいか、中々寝付けない)
兄(寝付けないと、ついあれこれと考えてしまう)
兄(で、余計眠れなくなる)
兄(ちなみに今考えてるのは今朝のこと)
兄「……」
兄(寝ぼけてたとはいえ、いきなりパンツ返せはないよ)
兄(もっと段階を踏んで…)
兄(ゆっくりと話せばよかった)
71:
兄(なんて考えていると、ドアがゆっくりと開く音)
兄(両親は海外でいない)
兄(今家にいるのは俺と妹の二人だけだ)
兄(となると、ドアを開けたのは……)
妹「失礼します」
72:
兄(寝たフリをしていると、妹はゆっくりと話し始めた)
妹「今朝はありがとうございました」
妹「私はとても嫌な思いをさせたのに…」
妹「気にせず手当してくれて嬉しかったです」
兄「……」
妹「それからごめんなさい」
妹「もうあんなことはしません」
妹「絶対に」
妹「だから……兄さんさえよければ……」
73:
妹「……っ」
兄(妹が何を言おうとしているのか)
兄(なんとなく分かっていた)
妹「いえ、なんでもありません」
兄(でも妹は言葉を飲み込み…)
妹「本当にごめんなさい、兄さん」
兄(俺に謝って…)
妹「お休み中失礼しました」
兄(なんて言って出ていこうとするもんだから)
兄「妹!!」
兄(勢いで呼びとめてしまった)
74:
兄「妹のことを嫌いになるわけがない」
兄「たとえニオイフェチでも、俺はお前のことが好きだ」
兄(なんてことを俺の少ないボキャブラリーで伝えた)
兄(パンツは貸せないが、昔のように一緒に寝るぐらいならしてやれる)
兄(なんなら今からでも!と言うと…)
兄(妹の小さな笑い声が聞こえたような気がして)
兄(それからすぐにドアの閉まる音がした)
75:
兄「……」
兄「……」
兄(妹は出ていったようだ)
兄(自分なりに気持ちを言葉にしてみたが)
兄(伝わらなかった)
兄「……」
兄(妹とは前のように話せない気がした)
79:
兄(夢を見た)
兄(小さい頃の夢だ)
兄「ただいまー」
妹「おかえりなさい、あなた」
兄(二人仲良くおままごとをしている)
兄(こんな頃もあったっけ)
80:
兄(妹はお兄ちゃん子で、よく俺の後をくっついてきた)
兄(そのたびに転んで泣いたり)
兄(犬に吠えられては泣いたり)
兄(面倒ではあったけど、こうして振り返ってみれば可愛い妹だった)
兄(……今も可愛いけどさ)
妹「……」
兄(気付くとあたりは暗闇に覆われ)
兄(成長した妹が一人、佇んでいる)
81:
妹「さよなら……兄さん……」
兄(そう言って妹は遠くへ行ってしまう)
兄(遠くへ……遠くへ……)
兄(俺は声をあげることも)
兄(体を動かすことも出来ない)
兄(そして妹の姿は見えなくなる)
兄(そんな酷い夢を見た)
82:
?翌朝?
妹「///」
兄「……」
兄(目が覚めると妹が部屋にいた)
妹「お、おはよう…ございます…///」
兄「……」
兄(いたというか目の前に妹の顔が…)
兄(あ、これ隣に妹が寝てるんだ)
83:
妹「考えたのですが、やっぱり兄さんがいないとダメみたいです」
妹「ですから、早お言葉に甘えさせていただきました」
兄(そう言って妹は俺の胸に顔を埋めた)
兄(昨夜の思わせぶりなセリフとあの夢はなんだったのか)
兄(色んなものが頭の中をかけめぐったが…)
妹「…兄さん…兄さん…!」
兄(妹がハァハァ言い始めたので、無理矢理ひきはがした)
84:
妹「あっ……」
兄(と、残念そうな声をあげる妹)
兄(その声にドキッとしてしまったのはなんでだろ)
妹「……兄さん?」
兄(不安げにこちらを見つめる)
兄「……」
妹「?」
兄(やっぱりうちの妹は可愛い)
兄(言いたいことは色々あったけど)
兄(とりあえず俺は――)
85:
兄「おはよう」
妹「おはようございます、兄さん」ニコッ
兄(朝の挨拶を済ませた)
86:
お し ま い
96:
兄(朝起きて部屋から出ると)
兄(廊下にパンツが落ちていた)
兄(ピンクの可愛いやつだ。いかにも妹が好きそうなやつ)
兄「……」
兄「顔洗お…」
97:
妹「おはようございます、兄さん」
兄(顔を洗ってリビングまでくると)
兄(いつかのように、妹が優雅に紅茶を飲んでいた)
妹「もう10時です。以前8時には起きてくださるようお願いしたこと、覚えてますよね」
兄(妹はこちらを見ようともせず、冷たい声でそう言った)
兄(それから俺に対する愚痴があれこれ)
兄(夏に入ってからだらけきってるだのなんだの)
98:
兄(廊下に落ちてたパンツは寝ぼけて見間違えたんだろうな)
兄(と思い始めた頃)
妹「ハァ……朝食、作ってありますからどうぞ……」
兄(ようやくお説教が終わったらしい)
妹「今度こそ一緒に食べられると思ったのに……」
兄(ブツブツとまだ文句を言っている)
兄(いつもなら聞こえないフリをして朝食を済ませるんだけど)
兄「だったら妹が起こしてよ」
兄(とお願いしてみた)
99:
妹「何度も起こしにいきました」
兄(あきれ顔でそう返された)
兄「マジで?」
妹「マジです」
兄(全く記憶にないな)
妹「今度は耳元でお鍋をガンガン鳴らせてみましょうか」
兄「それはちょっと…」
妹「でしたらちゃんと起きてください」
兄(結局怒られてしまった)
100:
兄(このまますごすごと台所に逃げて)
兄(モソモソと朝食を食べるのもあれだったので)
兄(廊下にパンツがあったことを思い出し)
兄「起こしにきたときになんかした?」
兄(気になっていた質問をぶつけた)
妹「……っ」
兄(妹は一瞬ピクリと震えたが、すぐに冷静さを取り戻し)
妹「……な、何のことです?」
兄(逆に聞き返された)
兄(その間はなんだよ顔赤くすんな)
101:
妹「……///」
兄(さっきの威勢はどこへやら)
兄(優等生は顔を赤らめて、そっぽを向いた)
兄「何かしたんじゃないか」
妹「し、してませんっ」
兄「本当に?」
兄(距離をつめる)
妹「……!」
兄(険しかった顔が緩んだ)
102:
兄(じぃっと妹を見つめる)
妹「だ、だって……兄さんなかなか起きないから……」
兄(すると、観念したようにポツリポツリと話し始めた)
兄(お説教していたときの)
兄(あの凛とした表情が嘘みたい)
103:
妹「……」
兄「……」
兄(妹の話によると)
兄(起きないのをいいことに頬ずりしたり)
兄(いつかのように添い寝したりしたらしい)
兄(まだ色々伏せられてる気がしなくもないけど)
兄「一緒に寝るぐらいならしてやるって言ったろ」
妹「毎日でもですか?」
兄「えーと……」
106:
?その夜?
兄(結局妹と一緒に寝ることになった)
妹「zzz」
兄(ベッドに入ってからはすりついてきたり)
兄(すーはーすーはーしたりしていたが)
兄(しばらく抵抗すると落ち着き)
兄(数分後には可愛い寝息を立て始めた)
107:
兄(相変わらず寝付きいいな、なんて思いながら髪をなでると)
妹「んっ…」
兄(えらく官能的な声が返ってきた)
兄(髪はサラサラで指通りもいい)
兄「……」
兄(最近色々あったのと、夏の暑さのせいでおかしくなっていたんだと思う)
兄(じゃなかったら絶対あんなこと言わない)
兄(絶対に)
108:
兄「チューしていい?」
兄(言って鳥肌がたった)
兄(寝る女性に、しかも実の妹に何言ってんだ)
兄「……」
兄(寝ているとはいえ、こうして顔を合わせているのも恥ずかしい)
兄(背を向けてさっさと寝てしまおうと思ったが)
妹「……」ギュッ
兄(妹が服を掴んでそれを許してくれない)
110:
兄(それどころか先ほどよりも距離を詰め)
兄(んー!と言わんばかりに顔を突き出している)
兄(今までのはタヌキ寝入りで)
兄(さっきのことも全部聞かれていたようだ)
妹「///」
兄(こんな体制で妹が待っているものは…つまり…)
111:
兄(勢いに任せて顔を近づけると)
妹「///」プルプル
兄(待つ体勢がつらかったのか、妹は小刻みに震えていた)
兄「…ぷっ」
兄(自然と笑みがこぼれる)
兄(そっと顔を離し、デコピンをくれてやった)
妹「あいたっ!」
114:
?数日後?
兄「……」カリカリ
妹「間違ってますよ、兄さん」
兄「どこ?」
妹「ここです」
兄「あ、ほんとだ」
妹「しっかりしてください」
兄(あれからアレコレありつつも)
兄(今はまた宿題を見てもらっている)
115:
兄(妹に宿題を、ってのも変だけど)
兄(もっと変なのはこの体勢)
兄(俺は椅子に座り、妹は後ろから抱きついて、机を覗きこんでいる)
兄(妹いわく、ミスの多いダメ兄さんはこのほうが効率がいいそうだ)
兄(抱きつかれているので、書き取りづらいのも問題だが)
妹「はぁ…はぁ…」スンスンスンスン
兄「……」
兄(集中出来ないことのほうが大きな問題だ)
116:
兄(モンモンとしていると)
妹「兄さん、手が止まっていますよ」
妹「頭も手もしっかり働かせてください」
兄(ピシャリと注意された)
兄(誰のせいだと思ってんだ…)
妹「んっ…はぁ…」スンスン
兄(注意されたと思ったらすぐにこれ)
兄(とにかく集中しなければ。無心、無心になるんだ)
117:
兄(そう思った矢先)
妹「……っ」ギュウ
兄(妹の抱きつく力が強くなった)
兄(背中に胸が…胸があたる…)
妹「はぁ…はぁ…」
兄(耳元で妹のなまめかしい息遣い)
兄(集中なんて出来るわけなかった)
118:
兄「なぁ」
妹「なんです?」
兄(ハァハァタイムを邪魔されたのが気に食わなかったのか)
兄(妹は不機嫌そうだった)
兄「やっぱこの体勢やりづらいからやめよう」
妹「間違いだらけの兄さんはこっちのが効率がいいんです」ギュウ
兄(絶対離さないぞ、といわんばかりに強く抱きつかれる)
兄「集中できないし」
妹「それは普段からでしょう」
兄(否定できない)
119:
兄「胸とか当たるし」
兄(思い切って言ってみると)
妹「当ててるんです」
兄(言い切りやがった)
兄「……」
兄(どう返そうか考えていると)
妹「あ、当ててるんです……///」
兄(今度はずいぶんと弱気な声だ)
兄(これは言ってから後悔したパターン)
兄「そういうのいいから」
妹「あぅ」
兄(少し名残惜しかったが)
兄(デコピンをお見舞いしたのち、妹を部屋から追い出した)
125:
?嵐の夜にて?
TV「台風11号は依然勢力を保ったまま北上を続けており――」
妹「お風呂先にいただきました」
兄(ボーっとTVを眺めていると後ろで妹の声がした)
兄(風呂からあがって戻ってきたようだ)
妹「雨も風も中々弱まりませんね」
兄「明日の朝には台風も行っちゃうみたいだけどね」
妹「兄さんも早めにお風呂入ったほうがいいですよ」
妹「雷注意報も出ていましたし。最悪停電になるかもしれません」
兄「そうだなぁ」
兄(と、言ったそばから雷鳴が聞こえてきた)
126:
妹「これは本当に停電になるかもしれませんね」
妹「一応備えはしてありますが心配です」
兄(さすがうちの妹)
兄(ソファに座ったまま振り向くと)
兄(白Yシャツ一枚の妹がいた)
兄(パンツは見えない。漫画でたまに見るアレ)
兄「……」
兄(何か言おうとしてたけど忘れた)
127:
兄(よく見たらあれ俺んだ)
妹「なんです?」
兄(じーっと眺めていたら気付かれた)
妹「これですか?暑いんだから仕方ないじゃないですか」
妹「お風呂上がりですし、雨のせいで余計に蒸れますし」
兄(俺も風呂上がりはパンイチなことあるからね)
兄(あまりうるさくは言えないんだけど)
兄「女の子はちゃんとしたほうがいいんじゃないかな」
妹「パンツは穿いているので大丈夫です」
兄(ということはブラしてないのか)
兄(ノーブラなのかノーブラYシャツなのか)
128:
妹「変なこと考えてないでさっさとお風呂に入ってください」
兄(妹は腕を組み、冷ややかな視線で俺を見下ろしている)
兄(言い返そうかと思った、口喧嘩じゃだいたい負けるので)
兄「じゃ入ってくる」
兄(風呂場に逃げることにしよう)
兄(腰をあげると同時に雷の落ちる音がした)
兄「……」
妹「……」
兄(気付くとあたりは真っ暗)
妹「停電ですね」
129:
兄「……」
妹「……」
兄(蝋燭の火がゆらゆらと揺れる)
兄(停電してからどれぐらい経っただろう)
兄(ちなみに蝋燭は妹が準備したものです)
妹「蒸し暑くなってきましたね」
兄「ああ」
兄(窓を開ければ多少はマシになるんだけど)
兄(この暴風雨で開けるのは無理だな)
130:
兄「……」
妹「……」
兄(噴き出した汗が頬を伝う)
兄(エアコンが恋しい)
妹「……」
兄「…?」
兄(妹との距離がやけに近い)
兄(さっきはもっと離れていたのに)
妹「……」ギュッ
兄「……」
兄(今度は手まで握ってきた)
131:
兄「暑くない?」
妹「いえ」
兄(そういう妹もうっすらと汗をかいている)
兄「でも…」
妹「雷が怖いので」
兄(女の子で雷が苦手って話はよく聞くけど)
兄(うちの妹に限ってそれはない)
132:
兄(停電から数時間)
兄(もしかしたら数十分しか経っていないのかも)
兄(窓を打ち付けてる雨の音がだいぶ弱まってきた)
兄(かわりに聞こえてきたものがある)
妹「はぁ…はぁ…」
兄(妹の荒い息遣いだ)
133:
妹「はぁ…んんっ…」
兄(妹は俺によりかかりながら、荒い呼吸を繰り返している)
兄(先ほどまでは雨の音でかき消されていた声も)
兄(今となってはよく聞こえた)
妹「兄さん…兄さん…!」
兄(しきりに俺を呼ぶ妹)
兄(暑さやらなんやらで我を失ってるようだった)
134:
妹「兄さんっ!」
兄(押し倒された)
兄(俺の胸元でモゾモゾしている。たぶんニオイを嗅いでいるんだろう)
兄(いつもだったら払いのけるのに)
兄(俺も暑さで頭がどうかしてたんだと思う)
妹「……あっ」
兄(気付けば妹の頭をなでていた)
136:
兄(モゾモゾしていた妹はピタリと動きをとめ)
兄(ゆっくりと顔をあげた)
妹「……」
兄(顔が赤く見えるのは、蝋燭のせいだけじゃないだろうな)
妹「裸になりませんか?」
兄「……え?」
妹「…暑い…ですし」
兄(最後のほうは小さくて聞こえなかった)
兄(けど妹の言いたいことはなんとなくわかる)
137:
兄「……」
妹「……」
兄(無言を肯定と受け取ったのか)
兄(妹は馬乗りのまま、ゆっくりとYシャツのボタンを外し始めた)
兄(俺はというと)
兄(そんな妹の姿に目が離せないでいた)
妹「……」
兄(妹の手が最後のボタンにかかったとき)
兄(明かりが戻った)
兄(停電が治ったんだ)
138:
兄(明るくなると同時に理性のブレイカーもあがったようで)
兄(すぐさま妹を押しのけ立ちあがる)
妹「……」
兄(妹はぺたんと座ったまま)
兄(こちらをじーっと見つめている)
兄「風呂…入ってくる…」
兄(なんとかそれだけ絞り出すと)
兄(逃げるように風呂場へ向かった)
139:
?あれから?
兄(俺のパンツが消えたり)
兄(夜中に妹がベッドに潜り込んでくることもなく)
兄(普通の兄妹関係が続いている)
兄(相変わらず俺に冷たく、厳しい妹だけど)
母「聞いてるの?」
兄「あ、ごめん。なんだっけ?」
母「だから、また来週から海外に行くから」
兄「8月いっぱいは日本にいられるんじゃないの?」
母「仕方ないでしょ、お父さん仕事忙しいんだから」
兄(うちの両親は仕事柄家をあけることが多い)
兄(母さんは父さんの身の周りのお世話、とい名目で同行しているが)
母「今度はアメリカなのよー。私一度行ってみたかったのよね」
兄(実際は海外旅行気分)
140:
母「そういうわけだから妹ちゃんもよろしくね」
妹「はい」
兄(また妹と二人きりになるのか)
兄(あれから何もないし)
兄(これからも大丈夫だとは思うけど)
母「妹ちゃんに任せれば安心ね」
妹「しっかり者の妹がいてよかったですね、兄さん」ニッコリ
兄「……」
兄(保母さんが園児に向ける優しい笑顔)
兄(そんな感じ)
141:
兄(母さんは忙しい、忙しいと言いながら出て行った)
兄(荷造りでもするんだろう)
兄(ソファでゴロゴロしていると)
兄(いつかのように妹にのしかかられた)
兄「……」
妹「……」
兄(妹の冷たい視線が刺さる)
142:
妹「……」
兄(ビンタでもされそうな勢い)
兄(おっかなびっくり妹の出方を待っていると)
妹「次は逃がしません」
兄(顔を寄せ、耳元で物騒な言葉を言われた)
妹「覚悟してくださいね、兄さん」
兄(そう言って妹はリビングを出て行く)
兄(あとに一人残される俺)
兄「……」
兄(色々妄想してたったのは内緒)
143:
おしまい!
157:
?ある日?
兄「…………」
妹「…………」
兄(結論から言うと)
兄(妹にオ○ニーしてるとこ見られた)
兄(つか見られてる今まさに)
158:
兄(両親が出かけてから妹のアタック回数は増えたものの)
兄(抱きついたり、ベッドに忍び込む以上のことはしてこなかった)
兄(逃がさない発言があってから覚悟して……)
兄(正直に言えば期待してた俺は、焦らされているようで)
兄(モンモンとした日々が続いた)
159:
兄(そんなある日)
妹「友達と遊びに行ってきます」
兄「行ってらっしゃい」
兄(そう言って妹は出かけていった)
兄「……」
兄(両親はアメリカ、妹はお友達とお出かけ)
兄(当然家にいるのは俺一人になる)
兄(どうせなら一人でしか出来ないことをしよう)
兄(一人でしか出来ないこと……一人のときにすること……)
兄「そうだ、オナニーだ」
160:
兄(それからは早かった)
兄(自室に戻り机の奥から友人に頼み込んで譲り受けたDVDを引っ張りだし)
兄(ヘッドホン持ってリビングへ戻る)
兄(なぜリビングかというと)
兄(50インチのTVで見ながらするオナニーは最高だから)
兄(DVDをセットし、再生ボタンを押す)
兄(安っぽいタイトルが表示されて、画面に女の子が映し出される)
兄(挨拶、自己紹介、エッチな質問という流れ)
兄(あえて飛ばさず、自分をさらに高ぶらせるためにじっくり見る)
161:
TV「初体験の場所はー、先輩の家でー……ふふっ」
兄(この子妹に少し似てるな)
兄「……」
兄(違う、今は妹のことは考えるな)
兄(そんなことよりオナニーだ)
兄(集中するために両耳にヘッドホンを付けた)
兄(これがいけなかった)
162:
兄(トーク終わりいよいよ本番)
兄(ズボンパンツ下ろし俺準備万端)
兄「……」
兄(最高に高翌揚しているはずなのに)
兄(ふと寒気をおぼえた)
兄(気になって振り向くと……)
妹「…………」
兄「…………」
兄(……いた)
164:
妹「何をしているんですか、兄さん」
兄(妹の声で我にかえる)
兄「……」
兄(何か言い訳を、とも思ったけど)
兄(下半身全裸でナニを握ったこの状態で)
兄(言い訳も何もなかった)
妹「何をしているんですか、兄さん」
兄「……オナニーです」
165:
兄「友達と遊びに行ったんじゃ…」
兄(当然の疑問を口にする)
妹「その予定だったのですが、急用が入ったそうで」
妹「仕方なく帰ってきたわけです」
兄「……」
兄(イヤホンから女優の嬌声がかすかに聞こえる)
兄(それを不快に思ったのか、妹はTVを消し)
兄(ぺたんと俺の前にしゃがみこんだ)
妹「私がお手伝いしてあげますよ」
166:
兄「は?」
妹「兄さんのお楽しみを邪魔してしまったんですから」
妹「当然でしょう」
兄(妹の顔はいつも通り冷めている)
兄(こいつが何を考えているかさっぱり分からない)
妹「それに……いつまでたっても隠さないのは……」
妹「兄さんもそういうことを期待していたんですよね?」
兄(そう言って意地の悪そうな笑みを浮かべた)
兄(正直な話、見られたショックで頭の中が真っ白になったからで)
兄(こんな展開を期待してナニを出しっぱにしていたわけじゃない)
兄(……たぶん)
167:
兄(俺の返事も待たず、妹はソレに顔を寄せる)
妹「こうして見ると、案外グロテスクですね」
兄(妹の吐息がかかる)
兄(それだけでビクンと脈打つ)
妹「ふふ、元気いっぱいですね」ニコッ
兄(恥ずかしいような、照れくさいような、なんだか分からない気持ちがごっちゃになって)
兄(妹の笑顔から目をそらしてしまった)
172:
妹「ニオイはどうでしょう…」
兄(鼻がついてしまうんじゃないかと思うぐらい)
兄(妹は顔を近づける)
妹「あぁ……酷いニオイです……」
兄(でも妹は一向に顔を離そうとせず)
兄(夢中でニオイを嗅いでいる)
173:
兄(よく見れば妹の手はスカートの中へ伸び)
兄(俺をオカズに一人で始めているようだ)
妹「兄さんの、生臭くて…んっ、最悪です…」
兄(妹の荒い息がかかる)
兄(くすぐったくて、こそばゆくて)
兄(でも決して不快じゃない)
174:
兄(しばらく妹の息を堪能していたが)
兄(慣れてくると物足りなくなってくる)
妹「ふっ…あっ、あっ…」
兄(が、妹は自分のオナニーに夢中)
兄(これじゃどっちが手伝ってるんだか分からない)
兄「……」
兄(不意に、以前読んだエロ漫画を思い出した)
175:
兄(漫画だと、たしか頭をこうして両手で押さえこんで…)
妹「!」
兄(ナニを妹の顔にあてがい、顔でシゴく)
兄(いわゆる顔コキというやつだ)
兄(突然のことに驚いたのか)
兄(妹も軽い抵抗をみせる)
妹「んんっ!兄さっ!あぁ!」
兄(けどそんなのおかまいなし)
兄(妹のすべすべの頬に)
兄(妹のやわらかい唇に)
兄(妹の形の整った鼻に)
兄(強引に擦り続けた)
176:
兄(最初のうちこそ抵抗したものの)
兄(2?3分も擦り続けると大人しくなった)
妹「ひぁ…あっあっ…///」
兄(今ではいやらしい声をあげ喜んでいる)
兄(いつも言いように言われ放題のあの妹を)
兄(文字通り妹を使ってオナニーしているんだと思うと、余計に気持ちがよかった)
177:
妹「うぁ…んんっ…!」
兄(今となっては自分から顔に擦りつけている)
兄(こっちはこっちでそろそろ限界が近い)
兄(どうせなら顔に全部ぶちまけてしまおう)
兄(片手で妹の頭を押さえて)
兄(もう片方の手で素早くシゴきあげる)
妹「…はぁ…はぁ」
兄(妹はこれから何をされるのか分かったようで)
兄(呼吸を荒げ、大人しくそのときを待っている)
兄(俺はさらにシゴくスピードをあげ)
兄(妹の顔に思いっきりぶちまけた)
178:
兄(顔面精液パックよろしく、大量の精液を妹の顔にかけた)
妹「んぁ…あぁ…」
兄(妹は身体を震わせながら、顔に降り注ぐ精液を楽しんでいるようだった)
兄(ひとしきり出し終えて、先っぽについた精液を妹の頬で拭う)
妹「ふぁぁ……」
兄(糸が切れた人形みたいに)
兄(妹はパタリと倒れてしまった)
179:
兄(後に分かったことだけど)
兄(友達と遊びに行くと言ったのは嘘で)
兄(焦らすようなスキンシップを繰り返したのも)
兄(こうなることを見越してのことだったらしい)
兄(つまり全部妹の作戦通りだったわけ)
兄(……)
兄(うちの妹怖い)
184:
?翌朝?
兄(起きてリビングまで下りてくると)
妹「……」
兄(いつもの場所で紅茶をすする妹がいた)
兄(こっちは昨日のアレで中々寝付けなかったっていうのに)
兄(さすが優等生)
兄「おはよう」
妹「!」ピクッ
兄「?」
妹「……」
兄「……」
妹「おはようございます」
兄(んん?)
185:
兄(時計を確認する)
兄(只今午前10時)
兄(いつもだったら起きるのが遅いだの)
兄(朝食を一緒に食べれなかっただの)
兄(朝からお説教コースなんだけど)
妹「……」
兄(今日に限って何も言われない)
186:
兄(妹の隣に座ってみる)
妹「……」
兄(相変わらず無言のまま)
兄(いつもと変わらない妹のように見えるが…)
妹「……//」
兄(頬が少し紅葉している)
兄(冷静を装いつつも…実はすごい意識してる…?)
187:
兄(遅めの朝食を済ませ、リビングに戻ると)
妹「……」
兄(妹がソファで横になっていた)
兄「寝てる?」
妹「……起きてます」
兄(いつもより声のトーンが低い)
兄(もしかしたら妹も寝不足なのかもしれない)
188:
兄(ぐったりしてる妹を見てティーンときた)
兄「これからツタヤ行ってくるけど妹は?」
妹「私は…家でゆっくりしています…」
兄(やっぱり寝不足らしい)
兄「買ってきてほしいもんあるか?」
妹「いえ…大丈夫です…」
兄「んじゃシャワー浴びたら行ってくるよ」
妹「……はい」
兄(シャワーという言葉にピクリと反応する)
189:
兄(手早くシャワー、着替えを済ませ)
兄(家を後にする)
兄「……」
兄(近所のコンビニで時間をつぶすこと15分)
兄(そろそろかな…)
兄(俺は元来た道を引き返した)
190:
兄「…………」
妹「…………」
兄(案の定、妹は脱衣所でフガフガしてた)
兄(手にはさっき脱いだ俺のパンツ)
兄「何してんの?」
妹「…………」
兄(返事はない)
兄(言い訳出来ないと諦めたのか、妹は俯いて黙りこんでいる)
妹「…………」
兄(だから俺は)
兄(昨日妹がそうしたように)
兄「何してんの?」
兄(追い打ちをかけた)
191:
兄(少しの沈黙の後)
妹「オナニー……です……」
兄(小さな声で、そう答えた)
妹「……」
兄「……」
兄(このあと無茶苦茶顔射した)
200:
?ある朝?
兄(暑さに起こされる、夏の朝)
兄(でも、今日は違った)
妹「…………」
兄「…………」
妹「お…おはようございます……///」
兄(起きたら妹がパンツ脱がして、俺のナニをいじってた)
201:
妹「最初は兄さんを起こしにくるだけだったんです」
妹「でも…その……」
兄(ようするに、起こしにきたら朝だちしていたので)
兄(見ていたらムラムラしたと)
兄「そういうことでしょ」
妹「違います。兄さんが苦しそうだったので、あくまでお手伝いをしてさしあげようと」
兄(なんて言いながらナニは握りっぱなし)
兄「…手を離して言えよ」
妹「///」
202:
兄「これがほしかったんだろ?」
兄(俺も寝起きで寝ぼけてたんだろう)
兄(ナニで妹の頬をぺちんぺちんと叩いていた)
妹「んっ…にいさんっ…ふざけないでくだ、さい…」
兄(口ではそう言うけど、抵抗はない)
兄(調子に乗って鼻の穴に突っ込む)
妹「んぁっ!?」
兄(妹の整った顔が歪み、豚のようになった)
203:
兄(怒られるかと思ったけど、そんなこともなく)
妹「んぉっ!んほぉ!」
兄(鼻に突っ込まれながら夢中でニオイで嗅いでいた)
兄(豚のような鳴き声で)
兄(こうなるとどんな美人も台無しだ)
妹「にいざぁん!にぃざぁん!!」
兄(それで興奮しちゃう俺もアレだけど)
204:
兄(手で激しくシゴいて一気に高みまで持っていく)
妹「だ、めぇ…ぐぅ…!」
兄(射精しそうなことを感じ取ったのだろう)
兄(妹は泣きながら喜んでいた)
兄「鼻の中に出すからな」
妹「やぁ…!」
兄(その声で限界を迎えた)
205:
妹「んぐぅ!?」
兄(暴れる妹を力で抑えつけ)
兄(最後の一滴まで鼻の中にぶちまける)
妹「げほっ!ごほっ!」
兄(逆流した精液が口から溢れた)
206:
兄「……」
兄(出しきって今更冷静さを取り戻した)
妹「……」
兄(ベッドには鼻から口から精液をだらしなく垂れ流し)
兄(枕を濡らす妹が一人)
兄(……やりすぎた)
218:
?別の日?
妹「……」チラッ
兄(リビングでだらだらしていると)
兄(やけに妹の視線を感じる)
兄(また何かやっちゃったかな)
兄(なんて思ってたら)
妹「兄さん、喉渇いてませんか?」
兄(とか言いながら麦茶持ってきてくれる)
兄(怖い……なんか、怖い……)
219:
兄(相変わらず妹の視線がチクチク刺さる)
兄(何か言われる前にトイレ行って部屋に戻ろう)
兄(コップを片づけてリビングを出た)
妹「……」
妹「……」スクッ
220:
兄(トレイに入っていつもの調子でドアを閉める)
兄「……?」
兄(何かに引っかかってドアが閉まらない)
兄(振り返って見ると、ドアに足が引っ掛かっていたようだ)
兄(勿論俺の足じゃない)
妹「…………」
兄「!!」
兄(ドアの隙間から妹が顔を覗かせていた)
兄(でかけた)
221:
兄(あまりの出来ごとに放心していると)
妹「……」ササッ
兄(さっとトイレに入り込まれた)
兄(おまけに鍵まで締められる)
妹「その、もうお分かりかと思いますが…」
兄「分からないよ」
妹「……」
妹「おしっこしてるとこ…見せてください…///」
兄(だそうです)
223:
兄(押し切られて見せることになったけど)
妹「……」ジー
兄(間近で見られてると出るもんも出ない)
妹「まだですか?」
兄(二回目の催促)
兄(が、まだ出る気がしない)
兄(こうも出ないと、これから小便してるとこガン見されるのかーとか)
兄(終わった後は……、とかなんとか妄想が膨らみ)
妹「た、たたせてどーするんですっ///」
兄(ちんこにデコピンを貰うハメに)
224:
兄「出るかも」
兄(そう言うと妹はさらに距離をつめる)
兄(いっそ顔にかけようかと思ったけど)
兄(トレイの中が大惨事になるんで、それはまた今度にしよう)
妹「……あっ」
兄(ちょっろと出て、しばらくして勢いよく出始めた)
225:
妹「……」
兄(妹は食い入るように、尿道からでるおしっこを見ている)
兄(間近で見られるのは恥ずかしいもので)
兄(なんかこう俺が辱めを受けているみたい)
兄(だから妹に仕返ししてやろうと思うのは自然流れ)
226:
兄(まだ出るけど、尿道をきゅっと締めておしっこを止める)
妹「……?」
兄(もう終わりなの?とも言いたげな表情で俺を見上げる妹)
兄(このまま顔にぶっかけようかと思ったけど我慢して)
兄(ずいと口の前にもっていく)
妹「なんですか?」
兄「舐めて綺麗にしてよ」
妹「なっ…!」
228:
妹「なんで…そんなこと…」
兄(俺の顔とちんこを交互に見比べる)
兄(一見嫌がっているようだけど)
兄(いつもの妹からするに、口では嫌がってるが本当は…)
兄(ってパターン)
兄「見せてやったろ」
兄(なので強気に出る)
妹「んっ!!」
兄(ついでに頬にちんこを押しつけた)
229:
兄(おしっこしたてちんこ頬擦りが効いたのか)
兄(お口で綺麗にしてくれることになった)
妹「こ、今回だけですからねっ」
兄(そう言う顔はまんざらでもない)
妹「ん…ちゅ…」
兄(小さく可愛らしい下でペロペロ舐めている)
兄(絵づらはすごいエロいが刺激が弱い)
兄(だから口を大きく開くようお願いし)
妹「こうれふか?」
兄(妹の喉ちんこ目がけてぶちこんだ)
妹「おごぉ!?」
230:
妹「ふぐぅ!んんっ!」
兄(壁に追い立て、頭を手で押さえつけ逃げ場をなくす)
兄「あ、またおしっこ出そう」
妹「んー!!」
兄(手で俺の足を叩いて抗議する)
兄(当然それぐらいでやめることもなく)
兄「ちょっだからさ。飲んでよ」
兄(妹の喉奥に放尿した)
231:
妹「ふーっ!ふーっ!」
兄(最初は頬を大きく膨らませ、鼻息を荒げ)
兄(涙目にこちらを睨みながら飲むのを拒んだが)
兄(抵抗は無駄だと悟ったのか、ゆっくり少しづつ飲み始めた)
妹「んくっ……んっ……」
兄(頭を優しくなでてやると)
兄(表情が和らぎ、とろーんとした顔になった)
233:
兄(出しきって尿意はこれで治まったけど)
兄(また別の物が出したくなってきたわけで)
妹「ふぐっ!?」
兄(妹の頭を押さえつけ、前後に動かさせる)
兄(動かすたびに妹の口から漏れる水音が、さらに興奮させる)
妹「んぐっ!んふぅ!」
兄(あの妹をまるで物のように)
兄(それこそオナホのように扱うのは正直すごい気持ちが良かった)
234:
兄(激しく妹の頭を動かし、一気に射精する)
妹「むぐっ!?おごぉ!!」
兄(身体に心に溜まったナニカを全部吐き出すような感じがして)
兄(全身の力が抜けてしまうような快感だった)
236:
?それから?
兄(こないだの鼻射も含めお説教をくらった)
兄(やりすぎ、変態、レイプなどなど)
兄(散々言われた)
兄(実際やり過ぎたとは思ってたし)
兄(今回は俺が悪いな)
237:
妹「ですから、無理矢理ああいうことをするのはやめてください」
兄「……」
妹「返事はどうしたんですか、駄目兄さん」
兄「そういえばお前も俺の寝込みを襲ったよな」
妹「!」
兄「あれも無理矢理じゃん」
妹「あ、あれは……!」
兄「無理矢理だよね?」
妹「……はい……すみません」
238:
妹「と、とにかく無理矢理は駄目ですっ」
兄「ん、分かった。あんなことしてごめんな」
妹「全くです。通報しようかとも思ったくらいです」
兄「…なぁ」
妹「なんです?」
兄「無理矢理じゃなかったらまたしていい?」
妹「な、なっ!!」
239:
兄「妹もそこまで嫌じゃなかったろ?」
兄(ここで身体を密着)
妹「そ、そんなこと……///」
兄「正直に言うとさ、今まさにしたい)
妹「!」
兄「しよう」
妹「……兄さんの……へんたいっ」
24

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ゲームでボス倒したあと、無駄に町の人に話しかけ奴wwwww

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【動画】最近、個人的にテンションがブチ上がった色々な曲を>>1が淡々と貼る

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