灰原「貴方なんていなきゃよかったのに…」 コナン「おい…っ」
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1：
灰原「そしたら私だって感情だけで暴走なんてしない人間でずっといられたのに…」
コナン「おい、灰原…」
灰原「なんで貴方の事で悩まなきゃいけないの！？こんな感情なんていらないわ！」
ガラッ
ダッ
コナン「おい！待てよ！！」
ガッターン！！
コナン「いってぇ…」
5：
ガラッ
歩美「昼休み楽しかったねー！」
光彦「そうですね！…て、あれ？コナン君灰原さんと教室にいたんじゃなかったんですか？」
コナン「お前ら…」
元太「今教室から灰原出て行ったの見たぞ」
歩美「何かあったの？」
コナン「いや、別になんでもねーよ。気にすんな！」
コナン(何なんだよ…あいつ)
10：
歩美「それよりサッカーコナン君たちも来ればよかったのにー！」
元太「まあコナンがいなくても余裕で勝ったけどな！！」
コナン「…はは」
歩美「哀ちゃんどこに行ったの？」
コナン「…さあな、ちょっと俺探してくる」
光彦「じゃあコナン君たちの次の授業準備しときますね」
コナン「おう！サンキュー！」
12：
コナン「(ったくあいつどこにいんだよ…)」
キーンコーンカーン
コナン(やべえ、なっちまった)
――――！！
灰原は木の陰にいた。
コナン「おい、灰原！！」
灰原「――！！」
ダッ
コナン「おい、待ってって言ってんだろ！？」
グイッ！！
灰原「…」
灰原(どうしよう…気まずいわ)
14：
コナン「わりぃ。俺は悪気があって蘭の事ばっか話してるわけじゃねーんだ」
灰原「…」
コナン「蘭は前まで大事な幼馴染ですっげえ大切にしたいって思える女だった」
灰原「―っ！だから何なのよ！」
コナン「聞けって！でも蘭は大事な幼馴染には変わりはない。だけど俺が今大切にしたいって思ってるのは―…」
18：
灰原(え―…？)
コナン「…。こっち来いよ灰原。」
灰原「―…。」
私はゆっくり彼の肩に顔を埋めた。
ぎゅ。
灰原(結構、恥ずかしいわね…)
コナン「俺は―…、お前だけを大切にしていきたい」
20：
私はすぐ顔が熱くなったのがわかった。
灰原「…」
コナン「これじゃ…駄目か？」
灰原「―…、駄目…じゃないわ」
私がそう答えると彼は眼鏡を外し
ゆっくり顔を近づけて
コナン「灰原、好きだ」
私は恥ずかしさを抑えることに精一杯で
黙って彼の唇に応えることしか出来なかった。
喧嘩編 おわり
25：
------
歩美「ね、ねぇ哀ちゃんって好きな人いる？」
灰原「…え？いきなりどうしたの？」
歩美「あ、あの相談があって…」
灰原(そういえば歩美ちゃんも工藤君が好きなんだっけ…)
歩美「歩美、好きな人出来たの。」
28：
灰原「そ、そうなの…」
灰原(どうしよう…)
歩美「あのね、その人は光彦君なんだ…っ」
灰原「―え…？」
歩美「え、哀ちゃんどうかした？」
灰原「え…、江戸川君が好きなんじゃ…」
歩美「あ、前はそうだったんだけどね！今は頭良いから憧れかなって思ったんだ」
灰原(歩美ちゃんって結構大人なのね…)
31：
私はチラッと江戸川君たちを見た。
灰原(そういえば円谷君も頭良いわね…)
歩美「だ、だからね…！協力してほしいんだ！」
灰原「…いいけど。私は何をすればいいかしら？」
歩美「二人っきりにしてほしい！」
私は自信満々にそういった歩美ちゃんの
姿にちょっと驚いた。
灰原「いいわよ。いつ？」
33：
歩美「今日の下校のときかなっ…。元太君今日風邪でお休みだし哀ちゃんも協力しやすいかなって」
灰原「…わかったわ。歩美ちゃん頑張ってね。」
歩美「うん！哀ちゃんも好きな人出来たら言ってね！」
灰原「ええ。わかったわ。」
一応好きな人…はいるんだけど言っていいものなのかしら。
------
35：
―放課後。
光彦「皆さんかえりましょー！」
コナン「おう、そだな。」
自然と歩く位置が私の隣が工藤君で
歩美ちゃんの隣が円谷君になっていた。
歩美「そーなんだあ！おかしい?あはは！！」
灰原(歩美ちゃん幸せそう…。そろそろ2人きりにした方がいいのかしら？)
すると歩美ちゃんが私に合図のような
視線を送ってきた。
灰原(…りょーかい。)
36：
灰原「工藤君…」ヒソ
ぐいっ
コナン「わっ、ちょ！」
灰原「しー！」
コナン「何だよ、いきなり。あいつら先帰っちまうじゃねーか」
灰原「歩美ちゃんに頼まれたのよ。2人きりにしてほしいってね」
コナン「―っ、え、まじ？」
灰原「だから、わかってあげて」
コナン「ったく最近のガキはませてんなー」
灰原「貴方だってガキのくせにませてるじゃない」クス
コナン「うるせぇーよ」
灰原「で？どうする？2人のあとつけてく？」
37：
コナン「俺達にはかんけぇーねーからほっといても上手くやるんじゃねえの？」
灰原「まあ、そうだけど…」
コナン「今日は俺達だけで帰ろーぜ」
灰原「…そうね。」
いつもの下校と変わらないのに
今日はいつもと違って緊張した。
コナン「あいつら上手くいったらいーな」
灰原「上手くいくわよ。だって歩美ちゃんよ」
コナン「そうだな。そしたらＷデートでもするか？」
灰原「―っ！なっ、何言って…っ。バラす気なの？」
コナン「冗談だよ。ヒミツの方がおもしれぇーよな」
彼は満面の笑みでそう言った。
39：
灰原「まったく…。」
コナン「俺、どんなことあっても灰原だけだから」
灰原(―っ！…なんでそういう台詞ばっかり…)
照れながらも私はゆるーく彼の手を握って
「私も」
と、呟いた。
協力編 おわり。
因みに歩美たちは上手く行ったようです。
51：
灰原「５月４日？」
歩美『うん！』
灰原「それがどーしたの？」
歩美『えー！だからコナン君の誕生日だよ！』
灰原(―え…。そういえばそうだったかしら…)
歩美『明日だよ！プレゼントとか用意した？』
灰原「…まだしてないわ」
歩美『そっかあ…でも言葉だけでも嬉しいと思うよ！…あ、歩美お風呂はいるからそろそろ電話切るね！』
灰原「わかったわ。今度円谷君との事教えてね」
歩美『哀ちゃんったらー！！また明日ね』
プツ。
52：
博士「誰と電話だったんじゃ？」
灰原「歩美ちゃんよ…」
博士「電話なんて珍しいのう。」
灰原「そうでもないわ。博士、お風呂入るわね」
灰原(どうしよう…プレゼントなんて用意してないわ…)
54：
---
蘭「コナンくーん！ご飯できたよ！」
コナン「はぁーい！今行くー！」
ぷるるるｒｒ
蘭「あ、電話」
コナン(今日はハンバーグか。相変わらず料理上手だなー)
目の前でおっちゃんはもう既に酔っ払っていた。
小五郎「ヨーコちゅわぁあん」
コナン(…おい)
蘭「お待たせー！ねえコナン君。哀ちゃんも新一と知り合いだったのね！」
コナン「―…え？何ｇ…」
小五郎「おーい！らぁん、ビールおかわり！！」
蘭「あーはいはい。これで最後よ」
55：
コナン(？何なんだ…蘭のやつ…)
コナンは不思議に思いながらもハンバーグを
最後まで食べた。
―――
歩美「おはよー！哀ちゃんコナン君！」
光彦「おはようございます！」
元太「よう！」
コナン「おう！元太はもう大丈夫か？」
元太「ちょろいもんだぜ！」
灰原「あら、おはよう」
コナン「おい、お前…蘭に何か言ったのか？」
灰原「…え？別に？」
コナン「ねーならいーけどよ…」
57：
「「「コーナーン君！！」」」
コナン「え？」
歩美「はい！誕生日おめでと！」
元太「ほらよ！これうめぇーんだぞ！」
光彦「筆記用具あげますね」
コナン(そういや今日俺の誕生日か…)
すると他のクラスメイトからもおめでとうの
声が聞え始めた。
コナン「皆、ありがとなー」
58：
コナン(灰原からはねーのかな…)
そう思って灰原をチラ見してみると
普段どおりの様子だった。
コナン(ちょっと期待してたのにな…)
俺はとりあえず貰ったプレゼントを
ランドセルに詰め込んだ。
--------
小林「じゃあ皆さん気をつけて帰ってくださいねー」
歩美「今日の体育楽しかったねー」
元太「次も勝とうぜ！！」
光彦「じゃあ僕たちはここですのね二人ともまた明日！」
コナン「おう！」
灰原「じゃあね」
59：
コナン「…じゃあ俺本屋寄って帰るからまたな！灰原！」
そう言って俺は本屋がある場所へと向かった。
すると―
灰原「ま、まって…」
コナン「ん？どうかしたのか？」
灰原「あ、あの…」
灰原は珍しくもじもじしていた。
コナン「どうかしたのｋ…」
灰原「た、誕生日おめでとう。工藤君。」
コナン「え…」
そう言って突き出されたのはお菓子が入っているような可愛い袋だった。
灰原「…味は保障しないけどね」
袋の隙間から中身を見てみるとレモンパイだった。
コナン「なんでレモンパイ…」
灰原「好きなんでしょ？」
コナン「だから何で知って…」
灰原「昨日あの彼女に聞いたのよ。」
―！！…だから蘭はあんな事を…。
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