【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『裏世界』back

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『裏世界』


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8:
滝不動
先月の話
俺のクラスメートにSって奴がいる。
そいつがいきなり
「お前、霊媒師とか詳しい?」
と訊ねてきた。「なんだよ?急に」と訝しがると、彼は神妙な面向きで話しはじめた。
なんでも彼は、この冬休み中先輩に連れ出され「滝不動」に行ってきたと言う。
「滝不動」というのは俺たちの住む山形県ではかなり有名な心霊スポットで、昔 孫を猫可愛がりしていたお婆さんが居て、その日も孫をおぶって野良作業をしていたが、誤って持っていた鎌を背負ってる孫の首に突き刺してしまい、死なせてしまった。
そして、お婆さんは大事な孫を殺してしまった罪悪感と悲しみから世を果無み、その地元の霊場である「滝不動」で首を吊り自らの命を絶ってしまった。
以来 その場を遊び半分で訪れた者にはその老婆の呪いが降り掛かるという曰く付きの場所。
「ソコで写メ撮ったんだけど・・・」
Sは携帯を開いて、俺に画面を突き付けた。
「俺の頭の右上、バッチリ写ってるだろ?」
携帯画面に表示された写メ。ソコには、真っ暗闇の中にぼんやりと浮かんでるS、そして彼の言う頭部右上には、まるで“アカンベー”をしてる様に舌をデロリと出してる老婆の顔がバッチリと写っていた。
10:
「この日以来、毎晩金縛りに合うし、急に心臓の辺りが痛くなるし、この間なんか母ちゃんに“アンタ最近老けたんじゃない?目尻の皺スゴいよ?へんな薬やってんじゃないでしょうね?”とか言われるし、おっかなくてしょうがねーんだよ」
彼は親御さんに今回の事を話しはしたが、あまり真剣に取り合ってくれなかったらしい。
俺は、すっかり消沈したSを見て何とかしてやりたいと思ったが、霊媒師になんて伝は無いしどうしようもなかった。
それから数日、Sは見るゝ内にやつれていった。
見ていて痛々しかった。
そして到頭、先週の学校の昼休みに、Sは胸を押えながら倒れてしまった。
11:
その日、Sは救急車に運ばれたが、医者にはどこにも以上は見当たらないと言われたらしい。
それで漸く事態の大事に気付いたSの親御さんは昨日、山寺のとあるお寺に彼を連れていった。
Sはそのお寺の住職にこんな話を聞かされたと言う
「年に5?6人、アンタみたいな人がここを訪れてくる。あの場所はな、自分と折り合いのつかない嫁に当て付けるために、何の罪もない己の孫を殺した恐ろしい外道の居る場所なんだぞ。これに懲りたら、もう二度とあの場所に近づいてはいけない」
住職によると是が「滝不動」の曰くの真相だという
Sは来週も除霊の為にそのお寺に行くそうだ。
65:
慰霊の森
岩手県にある慰霊の森。昔飛行機の墜落事故があり、それ以降心霊スポットとしても
有名である。俺の先輩が体験した話。
その人は、友人達と集まって飲んでいたそうだ。しばらくすると夏だったせいか当然の
ように怖い話が始まり、場を盛り上げていった。友人の一人が「肝試しにいかないか?」
と提案し、皆、怖い怖いと言いながらも行くことに決まった。行き先はもちろん慰霊の森。
知人は行く間の車の中でさっきまで元気だった女の子が顔色が悪いことに気がついた。
「元気ないな、大丈夫か?」と聞いたが、大丈夫だと言うことでそのまま向かった。
行く間にも女の子の体調は悪化しているようで目でもはっきり見て取れたが、
本人はあくまで大丈夫といい、そうこうしているうちに現地に着いたという。
車から降り、散策しているとさっきの女の子が返答もできないくらい容態が悪いことに
気がついた。
78:
皆で呼びかけるがしゃがみこんでぐったりとしたまま反応がない。
まずいから車まで連れて行こうとした時、突然、女の子が顔を上げた。
誰の顔を見るわけでもなく森のほうを見ている。「どうした?」知人が
聞こうとした次の瞬間、女の子は森に向かって走り出し一本の樹の根元を掘り始めた。素手で。
男が数人で止めに入るが女の子は依然掘ることをやめようとしない。
全員怖がっていたが放置して逃げ帰ることもできないので、力ずくで取り押さえ
車まで引きずるように連れて行った。車の後部座席に女の子を放り込むとおとなしくなった。
気絶したらしい。そのまま病院に直行し、親御さんに連絡しことの詳細を伝えた。
そのうち夜が明けた。
翌日には女の子は回復してすっかり元気になり退院していったそうだ。
後日女の子にその時のことを聞くと話してくれたそうだ。
森に近づくにつれて、体の具合が悪くなり森を散策していたころには
意識すら朦朧としていたらしい。体調不良がピークに達し、しゃがみこむと
皆が呼びかける声が聞こえるが、とても答えれる状態でなかった。と、突然
頭の中に強い印象としか言えないようなものを感じ、顔を上げた。目線の先には
樹が一本生えていてそこの根のあたりに手を取り合った悲しそうな顔をした
男女が、ぼぅっと立っているのを見た。そして同時に「助けなければ!!」と思い
走ったところまでは覚えていると言う。病院に連れて行かれたりしたことは覚えていないらしい。
この話の当事者達(女の子を含む)は今も元気に暮らしている。
105:
小人
69 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2006/02/04(土) 10:56:56 ID:dcwvkPcp0
ある夜、安アパートに一人暮らしのOLのA子さんは、
ふと目が醒めた。どちらかと言えば寝つきが良い方で、
一度寝ると朝まで目が醒めない性質なのだが、
その夜はなぜか目が醒めてしまった。
そして何となく違和感を感じる。
何か部屋の中にいるような気配を感じる。
周囲を見た。どうやら気配の正体は、窓際の棚の上の
14型の小さなテレビの付近にいるようだ。
しかもそれはザワザワと沢山の人がいるような気配だ。
もちろん目をやってもそこに人はいない。
どうにも嫌な感じが続いていると、テレビの横に
置いてあった小物がコトンと落ちた。
「!?」っと思い、ジッと目をこらして見ていると、
テレビがズズッと動いた。
彼女はむくり半身を起こして見た。
テレビの周りには沢山の人がいた。
身長20センチぐらいの小さな人が10人ぐらい、
必死の表情でテレビを押していた。
彼女は、まだ夢の続きを見ているのかと彼らをジッと見た。
ふと彼らの動きが止まって、彼らも彼女をジッと見た。
そして彼女に自分たちが見られたことを察した彼らは
ボソボソと何事かを話し、合図し、全員で一斉に力を込めて、
窓枠からテレビを外に引きずり落とした。
残った小人たちは、ピョンピョンと窓枠をとび超えて出て行った。
「夢だな…」A子さんはボソリ呟くと再び眠った。
翌朝目覚めると、テレビは無かった。
テレビを置いてあったところには、テレビを引きずった後と、
無数の小さな足跡が残っていた。
窓にはしっかりと鍵もかかっていた。
その後、A子さんの部屋に、テレビは戻ってきていない。
485:
チャット
数年前、チャットで仲のいい2人と毎晩のように喋ってた。
1人はA子。ノリがすごくいい。笑いのセンスもあってボイスチャットでいっつも爆笑の渦。
もう1人はB子。おとないしくしっかりした感じの子。
ある日。その日も3人で他愛もない話で盛り上がっていた。
A子のある意味暴走してる下ネタでB子も苦笑しながらも和気あいあいと談笑。
486:
それから数日後、とある事情でA子の家に1人で泊まりがけで遊びに行くことになった。
女の家に泊まりがけ。それだけ聞けば最高だが、俺は全くもって行きたくなかった。
なぜならA子は重度のメンヘラだったから。どうしても行かないといけなかった理由は割愛。
部屋に入ったとたん、その異様な雰囲気にたじろいだ。部屋にはミッフィーやキティの人形で溢れかえっており真っピンク。
床は男でもってここまで散らかさないだろうというほど散らかっていて、
色んなところにナイフやらメスやら注射器やら訳わからん薬が転がっていた。
一泊して朝。起きると布団が血まみれ。予想に違わずA子の腕からのものだった。
487:
一刻もはやく逃げ出さないとやばい。
そう感じた俺は取ってつけたような理由で予定より早く帰った。(ほんとは二泊する予定だった)
帰りの電車の中ではずっと混乱しててとにかく早くだれかに聞いてほしかった。
帰りついてパソコンを立ち上げて、自動で起動するメッセンジャーを見る。
インしてる友達はB子1人だった。動揺していたが冷静になり、冗談混じりでB子に事の顛末を伝えた。
「A子の家言ったらさあ、さんざんだったよw
適当な嘘ついて逃げるように帰ってきたw」
B子「うわ?最悪だね」
「でしょ?。参ったよ」
B子「うん、ほんと最悪。最低だねアンタ」
「え?」
普段アンタとか言わないしとにかく意味が分からなかった。もしかしてB子もメンヘラーだったのか?やっちゃったな?くらいにしか思わず。
とその瞬間A子がインした。俺がドキッとしたと同時にすかさずウィンドウが開き、
A子「ふ?ん」
B子「アンタ」
A子「逃げるように」
B子「帰ったんだ」
491:
とりあえず誤字多くてスマソ。
期間にして3ヶ月は3人で喋ってたから自分の中であの瞬間はほんとにオカルティクですた…。
3人で喋りながらプライベートチャットをそれぞれとやったりもしてたしね…。まぁそれは探られてだけなんだろうけど。
501:
ボイスチャットはどうしてたの?
505:
補足。
A子とB子は同一人物でFAです。
ボイスチャットは喋る人が1人、残りは聞く人(喋りたくても喋れないシステム)なのでA子として喋り、B子として文字打つことが可能ってわけです。
564:
雪国
うちの塾の講師から聞いた話なんだが・・・
既出中の既出で有名どころの話なんだよね
でもそいつの脚色がなかなか面白かったので載せておきます
とある雪国の話
その日、3日に一度の列車が出ていた
故郷に帰る者、都会に行く者
様々な人を乗せ列車は運行を続ける
一面銀世界の雪の草原
一線の線路が敷いてあり、そこを列車が轟音を鳴り響かせながら走っていく
キィィィー
列車はまるで大猿の断末魔のような高い音をあげとまった
乗客ははてなという顔をしながら外を見る
そこには中年の車掌さんが何かを探しているのかのような素振りで
あたりをフラフラしていた
なにかのトラブルであろうか?まあその内走り出すであろう
乗客はひとまず自席につく
それから三十分 小一時間
まだ列車は止まったまま動かない
流石に客を待たせている 私は早く目的地に行かなければ 俺は急いでいるのに
一部の客が立腹し不満を漏らしている
565:
客はまた窓を覗いてみた
そこにはまだフラフラしてる車掌さんがいた
何かを探しているのかな
客は窓越しから車掌を呼んでみた
すいません もう少し待ってください
車掌は手を振りながら合図した
客は不審に思い列車から外に出てみた
すいません 車掌さん 一体どうしたのでしょう?できることがあれば手伝いましょうか
客は車掌の元へと寄った
お客さん 待たせてもうしわけない 実はですね 先ほど何かをはねてしまったみたいなんです
車掌が困った顔でいうと客は驚いた顔をした
ほほぉ それはなんですか?動物かなにかですか?
車掌は少し間をためた
えぇ そのようです はねてしまったままでは申し訳ないので せめて亡骸を見つけて葬ってやろうと思いまして
客はあたりをチラチラ見渡す
そうなんですか それでは私も一緒に探しますが いいですね?
車掌は足元をみて言った
えぇ それがですね・・あなたの足元をみてください
客は自分足元 つまり列車の下を見た
客の顔は一気に青ざめた
こ これは・・・動物なんですか?
566:
そこにあったのは血だった
しかい量は半端が無く
犬や猫 兎や狐の類ではないであろう程の多量さ
真っ赤ではなくドス黒く まるでアメーバのようにドロッとしていた
そしてそれの主である亡骸は付近には見受けられない
一体どこに ・・・
客と車掌は残りの乗客に事情を話した
熊でもひいたのでは?
この辺りには狐と兎しかいない
それではなにをひいたのですか?
もしかしたら 人間かもしれないんだ
車掌の口からこの言葉が出た時点で客全員の顔は青ざめていた
乗客と車掌は手分けしてそのはねた人間であろう 亡骸を探し始めた
あ あ あったぞおおおお
中年男性の悲鳴に近い声が鳴り響いた
車掌及び乗客は囲むようにして集まった
そこには人間の腰から下があった
ジーパンを穿いていて大方男であろう
車掌乗客はふるえながらも慌てながら上半身の捜索を続けた
自責の念に押された車掌は 少し奥の林の方へと進んでいった
車掌はうしろからなにかの視線を感じた
うしろむくとそこには男性がいた
しかしおかしい その男性は子供の背丈よりも低い身の丈であった
567:
車掌はかたまっていた
その男性には下半身がなかったのだ 上半身だけ 腕で立つようにしていた
あの いま列車とぶつかってしまったようなのです それから痛みは感じないのですが どうも調子がおかしい
上半身だけの男性は普通に口を利いた
車掌はかちこちの石のようだったがとたんに狂った猿のようになった
林の奥へ 奥へ 奥へ 全力で逃げた
車掌が後ろ向くと
まってくださいよ? なんでぼくの下半身がないのですか?ねぇ?
上半身の男が腕だけで車掌の足に追いつく程のさで駆けてきた
うわぁぁぁぁ
車掌は走るのをやめ すぐ近くの樹に登った
するとその上半身も樹の枝をぐっとつかみながら登ってきた
うわぁぁぁぁ うわぁぁぁぁ
車掌はそのままショックで死んでしまった
その男性も 樹にぶら下がったまま出血多量で死んだ
液体も瞬時に凍る氷点下の世界
血が凍り 即死を免れたが それが招いた悲しい事件であった
569:
似たような話無かったっけ
570:
>>569
テケテケの誕生の話だったと思う
その話をうちの講師が脚色して話したんだと思うよ
出尽くしたネタでごめんね
571:
後半が違う。
たしか警察に知らせるのに携帯がない時代だから次の駅までいかないといけない。
だけど死体を残していくのは駄目だからって一人だけその場に残ったら上半身はまだ生きてたって話しじゃなかった?
630:
踏み切り
高校の恩師、K先生が語った話。
大学時代、先生が住んでいたボロアパートの近くに、遮断機の無い
踏み切りがあった。
ある日、遊びに来た友人達を家まで案内して、踏み切りの近くを
通った。すると、友人の一人、Aが「ココは地縛霊がいる、
踏み切りで自殺した女が、犠牲者を待っている」と言い出した。
Aは、よく冗談を言うお調子者だったし、今も顔がニヤけている。
先生の知る限り、そんな事故は無かったから「バカな話は止めろ」
と窘めた。
でも、Aは続けて「本当だって、あの線路脇に右手の無い女が立って
いる」と、その場所を指差した。「あそこだって!」
次の瞬間、先生たちの目の前で、Aの伸ばした右腕がボキンと折れた。
その後は大騒ぎ。先生も友人も、当のAも腕をブラブラさせながら
そこから走って逃げた。
その後、Aは無事回復したんだけど、電車や線路を見るとたまらなく
嫌な気分になるそうで、車でしか移動しない人になったそうです。
その踏み切りに、なにか因縁があったかどうかは知らない。と、先生は
笑っておりました。
696:
裏世界
804 本当にあった怖い名無し sage 2006/02/06(月) 23:00:25 ID:B5ie6asH0
不思議な記憶と言うか、今でも鮮明に覚えてる記憶。
小学校五年生の夏休み、家の裏手にある大きなグランドで夏休みの自由研究である「身近にいる昆虫リスト」を作ってた。
するとグランドの隅、地面がコンクリになってる場所で、下水道に通じるだろう錆びた鉄の扉を見つけた。
興味本位で取っ手をつかんで開けてみると、下に続く梯子が見える。
それを見た俺は冒険ごっこがしたくなり、すぐさま家に帰って懐中電灯をとってくると、ワクワクしながらその梯子を下りた。
下に着いてみると床は金網になっており、更に下には暗渠があるらしく、小さく水音がしてた。
イヤな臭いがしなかったので下水ではないと思う。
通路は後ろと前の2方向に伸びており、とりあえず正面に歩くことにした。
懐中電灯で足下を照らし、ワクワクしながらしばらく歩くと(たぶん20mぐらい)目の前に鉄格子が現れて行き止まりになっていて、すぐ脇には上に伸びる梯子が設置してあった。
「もっと、凄い物が見れると思っていたのに…」とガッカリしながら梯子を上がった。
「歩いた距離からして道路を挟んだ反対側の空き地あたりでも出るんだろう」と、予想をしながら、ふたを開けて地上に出ると
降りた場所と同じに出て、おまけに夕暮れ時だった。
入ったのは昼過ぎのはずなのに。
なんだか怖くなってきて、とりあえず家に帰ろうとグランドを後にしたんだけれど、何か変。何というか風景が微妙におかしい。
大まかなところは見知った近所なんだけれど、いつも駄菓子を買ってた雑貨屋が見たこともない民家になってたり、公民館が病院になってたりした。
道路標識も見たこと無い変なマークになってた。
697:
815 本当にあった怖い名無し sage 2006/02/07(火) 01:36:23 ID:6/5O3/EO0
急いで家に向かってみると、やっぱり微妙に変だった。
庭には巨大なサボテンが花を咲かせてるし、スポーツカーを縦に縮めたみたいな妙なデザインの赤い車が駐車場に止まってた。
玄関の脇にはインターホン代わり下向いた小さなレバーが飛び出してるし。
四つ足の髭の生えたキリンみたいな置物が扉の両サイドに立ってた。
でも、やっぱり自分の家なんだ。
細かいところは違うけど、どう見ても自分の家だった。
表札もちゃんと自分の名字だったし…
なんか間違い探しをしている気分になった。
玄関から入っていくのが怖くなって、家の裏手に回って台所の窓から中をのぞくと
居間で、紫の甚兵衛を着た父親と何故か学校の音楽教師が仲良く話していた。
それ見た俺は当時プレイしてたドラクエ3の事を思い出した。
あのゲームって、裏世界ってあったじゃない、アレを思い出して「裏世界に来てしまった!」と思った。
慌てて元のグランドに戻ってさっきの地下通路に降りて、元来た道を引き返した。
ほんとに冷や汗描きながら必死で走ったよ、遅れると二度と戻れない気がして。
で、入ってきたと思われる扉から出て無事に戻ってきた。
この出来事があってから怖くて怖くて、グランドに近づけなくなった。
グランドの方を見るのもイヤだった。
あれに関わると、何かの拍子にまた裏世界に行ってしまって今度は戻れなくなるんじゃないかと気が気じゃなかった。
グランドを避けて生活している内に引っ越してしまって、結局アレが何だったのか分からずじまいだった。
でも、半年前に仕事で近くを通る機会があったので、まだあるのかと寄ってみた。
半分駐車場になってしまってたけれど、グランドはまだあった。
でも、当時の恐怖感とかフラッシュバックしてやっぱり近づけなかった。
て、俺の体験。
読みづらい長文でごめんね。
もしかしたら夢か何かを勘違いしてるのかもしれないけど、何故かかなり細部まで覚えてる。
698:
それってマジで『平行世界』ってヤツじゃ……。
854:
救急車
このスレ向けみたいな体験にあった(これからあるかも?)ので紹介する。
まあ、特に他人からすれば怖くない話だしくだらねーと思うかもしれないけど
俺にとっては洒落にならないことです。
俺の家は山が周囲に広がって人家もまばらな田舎。ほんと何もない。
子供のころから夜中にはよく起きる方だった。
その時よく耳にするのが救急車のピーポーピーポーという音。
またどこかのお年寄りでも倒れたのかーと気にしていなかった。
最近のことだけど、こんな事が起きた。
ある日また夜中に救急車の音が響いてきた。いつものことだと2度寝しはじめたけど
それから5分以上は経過したのにまだ音が鳴り止まない。
855:
今までにもなぜか20分は軽く超えるほど長く音がなっていた夜もあった。
でも俺って鈍いのか不思議だとは何も思ったことが無かった。
眠くてそんなこと気にしてられないってのもあったけど。
その日はその音の異変に気づいてしまった。
10分、15分間すぎてもなり続けているピーポーピーポーという音。さすがに気になる。
部屋の電気をつけてカーテンを開けようとした瞬間、すぐ間近で鳴っているような大音量。
近所の家の犬が激しく吠え出した。
まさか隣の家に救急車がきたのか?とカーテンを開ける。
856:
即座に音は消えた。隣の家は真っ暗で明かりもない。窓を開けてよく目を凝らしたが
いまだ吠え続けている犬の鳴き声の他は特に物音は無かった。
なんとなくがっかりした気持ちで布団に入ったが救急車の音は再び鳴ることはなかった。
まさかこれって音が聞こえていたのは自分だけ?幽霊の仕業?
なんて妄想して一人で勝手に怖がっていた。
次の日、家族に救急車の音の事を聞くと悪い予想が当たったようだ。
案の定そんな音は聞いてないと。近所に救急車に運ばれた人もいなかった。
幻聴だったのか?俺は仕事柄、幻覚中毒を起こす代物をそのまま扱っているがいくらなんでもね。
次また夜中に鳴り出したら臆病な俺はどうなってしまうのだろう。
889:
夢遊病
オカルトでもなんでもないけど、洒落にならないくらい怖かった体験。
5年くらい前の話かな?
ある晩、就寝時は普通にベッドで寝てたんだけど、目が覚めたら知らないビルの屋上にいて
柵を乗り越えようとしてた。パジャマで、裸足のまんまで。
柵の錆びたところかなんかで手擦りむいてて、その痛みで目が覚めたんだけど
起きるのがもう数秒遅れてたらアウトだった。
洒落にならないほど怖いって言うか、本気で寿命が縮む思いだったよ。
しかもビルがあったのは私の全然知らない町で、交番に駆け込んで聞いたら
自宅のある川崎市から品川近辺まで移動してたことが発覚。
そんなに歩いたのか自分!?(時間的に終電後だった記憶が)
その後、始発を待って旦那に回収してもらって事情を話し、
脳神経科と精神科に診てもらったんだけど、脳の方は特に異常なし。
精神科の方では、一応夢遊病だろうけど…と歯にものが挟まったみたいな診断をもらった。
自殺願望も疑われたけど、思い当たる理由はこれっぽっちもなし。薬もアルコールもキメてなかったし。
その後、しばらく寝るのが怖かった以外は特に異常は起きてないけど
あんなわけのわからん死にかけかたをしたのは、後にも先にもこれきり
というか、これきりにしてほしい。今思い出しても全身にやな汗が出ます。
31:
搬入口
以前、嫌な者を見たことがある。
大学1年の秋、夜8時頃だったと思う。
大学から駅に向かうバスに乗っていた時のこと
駅に向かう途中に通る救急病院の前で停車した。
その時たまたま救急車で運ばれてきた人がいて
ちょうど搬入口から患者を病院に運びいれているところだった。
何気なくその光景を見ていると救急車と搬入口の間辺りに人がいることに気づいた。
そちらに視線を送ると突然鳥肌が立った。
その人は全身が黒い服装で、たぶん女性だったと思う。
地面にしゃがみ込んで、患者が搬入口から運び込まれる様子をただ見ているだけという感じだった。
最初は病院の患者かと思ったんだけど、緊急時に明らかに邪魔になる場所にいるというのに
その場にいる人間は誰も気にすることもなく、むしろ気づいてすらいない様子。
早くこの場から去りたいと思っていたらバスが発車した。
その人が何の為にそこにいるのか、なぜ誰もその人に視線を向けなかったのか。
オレにはわからない、ただ怖かった。
83:
血雪
全国的にずいぶん雪がふったね。おれの住んでいる田舎町(はっきり言ってド田舎)も、ふだんはあまり雪は降らないんだけど、今回はずいぶん降った。
で、2年前の、同じように雪がひどく降ったときの話だ。
84:
その日おれは2階の部屋で一人寝ていた。
おれの家はショボい専業農家で、50代の親父と母ちゃんと、おれの3人暮らしだ。
まだ明け方前だけど、下の階で親父がガダガタなにか音をたてて、玄関から出ていくのを、おれは布団のなかで
うつらうつらしながら聞いていた。
天気予報じゃ大雪になるって言ってたので、親父はビニールハウスが雪に
潰されてないか心配で、まだまっ暗ななかを見にでかけたんだ。都会のサラリーマンも大変なんだろうけど、
こういうときは農家もけっこう大変なんだ。
もっとも、おれの方はこのクソ寒いなかを付き合う気にはなれず、親父には悪いけど、そのままぬくぬく布団の
なかで寝つづけてた。
ところが、しばらくしたら家の前へギシギシと早足で雪を踏む音が近づいてきて、玄関がガラっとあいたかと思うと、
ドタバタと家に駆けあがる足音が続き、親父が電話で「・・・そう●●橋の上、救急車!若い女が首やら手首やら
切って血まみれで・・・」と叫んでる。
ただごとじゃないと思って、おれが下に降りて行くと、親父が血相かえて「橋のうえで女が首切って自殺しかけて
いるから、すぐに戻るぞ」と言う。おれは慌ててスウェットの上からジャンパーを引っかぶり、長靴に足を突っ込むと、
親父といっしょに、まだ真っ暗で雪の降りしきる表に出た。
親父に、要領を得ないので説明してくれ、と言うと、親父は歩きながら次のようなことを話してくれた。
85:
おれが思ったとおり、親父はビニールハウスを見にいくために家を出たそうだ。ビニールハウスは、おれの家の近所の、
小川に毛の生えた程度の川にかかった古いコンクリートの橋を渡った先にあるんだけど、この辺はド田舎なもんで、
街灯は1キロに1本くらいしかなくて、夜は真っ暗闇に近いんだ。都会の人にはわからないかも知れないけど、ド田舎の
夜の暗闇ってのは、ホントに凄いものなんだ。
で、親父が橋の近くまできたとき、その辺に一本だけある街灯の薄暗い光のなかに、橋の上の欄干の脇で、誰かが
うずくまっているのが見えたそうだ。近づくと、それはコートを着た長い髪の女だった。親父は、こんな時間にこんな所で
何をしているのかといぶかしんだが、女が苦しんでいるようなので心配して、「どうしたんですか?」声をかけたそうだ。
そのとき親父が女の足元をみると、雪のうえにヌラヌラしたどす黒い液体がひろがっているのが見えた。驚いた親父が女の
前に屈みこむと、突然女は苦しそうな呻き声とともに顔をあげた。目をカッと見ひらいた女の顔は、口のまわりや首のまわりが
血まみれで、右手に女物の剃刀がにぎられていたそうだ。女は苦しそうな呻き声をあげながら、その剃刀を血まみれの首に
あてて、そしてそれを一気にグイッと引いた。
湯気をたててどす黒い液体が噴きだし、女の胸元や足元の雪を染めていく。
親父は息が止まりそうになりながらも女から剃刀を奪い取り、それを川に投げ込んで、「馬鹿なことをするな」と怒鳴りつけて、
急いで家まで救急車を呼びにもどってきたという訳だ。
86:
だが、親父と二人で、闇の中を雪に足をとられながら橋にきてみると、街灯のうす暗い
光のなかに、女の姿はなかった。親父は「おーい、どこにいるんだ」と女を呼んだが
返事はなく、おれもあたりの闇を見まわしたが、人の気配はない。そして不思議なことに、
女がうずくまっていたと言うあたりの雪には、親父の足跡しかなかった。
「川だ」おれは、女が川に飛び込んだんじゃないかと思い、雪に埋もれた土手の斜面を
おりて探そうとした。だが、土手下は足元も見えないほどの暗闇につつまれていて、
危険で降りられなかった。
そうこうしているうちに、救急車が雪のなかをもがくように到着し、また、駐在所の
警官も原付バイクで転倒しそうになりながらやって来た。親父は警官に経緯を説明し、
空もようやくしらみはじめたので、救急車の隊員も一緒に、周囲をさがしてみた。
だが、周囲にも、膝までの深さしかない川の橋の下にも、女の姿はなかった。
女の足跡もなく、それどころか、橋の上の雪には、わずかの血痕さえもなかった。
夜が明けてからも、止む気配もない雪のなかを1時間ほどさがしてみたが、
女がいた形跡はなに一つ見つけられなかった。
らちがあかないので、救急車は来た道を戻り、親父は警官といっしょに駐在所へ
行くことにした。書類をまとめるために、事情をあらためて聞かせてほしいとの
事だった。おれは何ともいいがたい気分で、独り家へ戻った。
87:
家に帰ると、母ちゃんが台所で朝飯のし支度をしていた。体の芯まで冷えたおれは、
すぐ炬燵にもぐりこみ、そのままの姿勢で先ほどまでの経過を母ちゃんに話した。
母ちゃんは「気味がわるいねえ」とか言いながら味噌汁つくっていたが、ふと、台所の
窓から外を見ながら、「あれ、その女の人じゃないかね」とおれを呼んだ。
おれは台所の窓に飛んでいったが、窓からみえるのは降りしきる雪ばかりだった。
「私の見まちがいかねえ」とボヤく母ちゃんを尻目に、おれは再び炬燵に戻ろうとしたが、
そのとき炬燵が置いてある古い六畳間の窓の外から、ガラスに顔をちかづけて、こっちを
見ている女と視線がばったり会ってしまった。女は細面の青白い顔で髪が長く、そして口の
まわりと首のまわりにベッタリ血がついていた。おれは体が凍りつき、頭のなかが一瞬
まっ白になったが、気がついたときには女の顔は消えていた。あわてて窓をあけて表を見たが、
女の姿も、足跡もなかった。
88:
おれは迷った挙句、駐在所に電話をいれる事にした。親子そろって頭がおかしく
なったんじゃないかと言われそうでためらったのだけど、おれが見たのが幻や
幽霊であったとしても、見たことは事実なのだ。
受話器のむこうで何度か呼出し音がしたあと、聞きなれた声の警官が出た。
おれが自分の名を告げると、警官は開口一番、「なんだ、また出たってのか?」と
言ったので、おれは気おくれして、親父はまだそこにいるんですか、とだけ聞いた。
親父はもう30分くらい前に駐在所を出た、との事だった。
おれは母ちゃんと、親父の帰りを待った。30分前に出てるなら、もう着いていても
いいころだ。だけど親父はなかなか帰ってこなかった。おれは母ちゃんと二人で、
冷めた朝飯を食いながら、親父はまっすぐビニールハウスを見にいったんだろう、
と話した。だけど、昼過ぎになっても戻ってこないので、おれはビニールハウスに親父をさがしに行った。
89:
例の橋まできたとき、やや新い足跡がひとり分、橋のうえに続いているのが
見えた。その足跡を目で追うと、それは橋の途中の、例の女がうずくまって
いたと言うあたりまで続き、そこで消えていた。その欄干の上の雪は半分ほど
欠けていた。おれは欄干に近寄り、そこから川面を見下ろした。
まっ白な雪の土手にはさまれた川の、膝くらいまでしかない流水のなかに、
黒いジャンパー姿の長靴をはいた男がうつぶせに倒れていた。おれは土手を走り降り、
川に入っていった。うつぶせに倒れている男は、親父だった。
おれは必死に親父を土手にひきずり上げたけれど、すでに脈も呼吸も止まっていた。
降りしきる雪の中を見あげると、川の対岸に、髪の長い、コート姿の女が、口、首、胸の
まわりを血で真っ赤に染めて、立っていた。
女はすぐに、雪のなかに消えた。
おれは母ちゃんと二人、まだこの家に住んでいるが、あれ以来、雪の降る日は
一歩も外に出なくなった。
191:
しゃべる猫
どこに書けばいいのかわからないんですが、とりあえずここで。
精一杯落ち着いて書きます。読みにくかったらすいません。
携帯からなので長くなったらごめんなさい。
先週の木曜日だったと思います。
遅めの新年会ということで、仲間数人で集まって飲んでいました。
そこで仲間の一人がこんな話をしたのです。
「俺の友達の話なんだけど。高校の頃さ、S公園で飲んでたんだって。
夜中の2時とかだったかな。みんな結構酔っててさ。
食べ物とか飲み物運ぶのに、お盆がないっつって、ポリバケツのごみ箱の蓋をお盆の代わりにしようって
192:
取りに行ったのね。
そしたら、バケツの脇に猫がいたんだって。
まぁ、気にせず蓋を持ってこうとしたら、
『ちゃんと返せよ』
って、猫がしゃべったんだってさ。」
まぁ、よくある怪談の類です。
周りのみんなは笑ってたんですが、私は何故か、その話を聞いた瞬間、背筋を冷たいものが走るような感覚を覚えました。
酔っていたせいかもしれません。
私は霊感とかそういうのはほぼありません。
その日は、それで解散になりました。
翌日、20日のことです。
日付は替わりかけていました。
前日飲んだ仲間の一人のOから
193:
メールが届きました。
「今S公園。来ない?」
いい年して、オカルトじみたことが好きな奴だなぁと呆れました。
寒いし、私は行く気はありません。
私「行かないよ。寒いし。」
O「そっかー。夜来ると結構こえーのな(笑)しゃべる猫に会ったら写メールするよ」
しゃべる猫、と聞いて何故かまた激しい悪寒が走りました。
すぐに帰った方がいい。
そう思ったのです。
私「ねぇ、帰った方がいいと思う。面白半分にそんなの、やめた方がいいよ。」
O「急にどした?大丈夫。周りに何人かひといるし。Kも一緒」
194:
私「そっか…。でも、寒いから早く帰りなよ?」
O「わーってる!M池んとこ着いた。ちょっと探索」
それから2時間くらい連絡がありませんでした。
私はメールの着信音で目が覚めました。
Oからです。
「見つけた!しゃべる猫!」
添付された画像には、猫の死体。
手が震えました。喉もカラカラです。
すぐに電話をしましたが、出ません。
メールも返信はありません。
Kにも電話をしましたが、出ませんでした。
恐怖に震えながら朝になりました。
Kから電話がありました。
開口一番、何があったのかと聞きましたが、
195:
話が噛み合いません。
昨日はどこにも出掛けてないと言うのです。
夜のことを話しましたが、あまり関心はないようでした。
Oは家庭の事情が複雑で、一人暮しをしていて、身寄りという身寄りもいません。
アパートに行ってみたのですが、いませんでした。
それから三日経ちますが、音信不通のままです。
普段からフラフラしてる人で、一ヶ月くらい行方がわからなかった時もあるので、取り越し苦労かもしれないのですが…。
猫の死体を送ってきたんです。
みんなの無関心さも不思議でなりません。
196:
画像は、見てすぐ消してしまったので、証拠はないのですが、灰色と白のぶちだったと思います。
本当に、不思議で怖いです。
周りが無関心なので、ここに書き込んでみました。
スレ違いだったらごめんなさい。
以上です。
長くなってすいませんでした。
197:
乙!なかなか良かった。怖くはなかったが、当人が感じた恐怖を十分に想像できたよ。
208:
武君様
俺の住む集落には「武君様」と言う神様(?)が祀られている。
なんでも、この集落を野武士などから守り命を落とした青年が、
神と成り今もこの集落を守ってるらしい。
この「武君様」を祀ってる祠の様な物が村の山奥にある。
これは夏と冬の年に二度ある祭りの時にしか子供は入ってはいけない。
しかし、俺は小学生の時、同級生の友達(違う町内の子)と無断で入ったことがある。
そこで、俺は凄いものを見た・・・
209:
>>208の続き
祠は木で出来た小さくて古い社の様な物があり、
その中に何があるかは村の極一部の人しか知らない。
俺の父や祖父さんも知らなかった。
その話を友達にすると、「見てみたい!」っと言ってきた。
俺は村の大人に怒られるから止めたほうがいいと思ったが、
一度自分も見てみたかったので同意した。
社には錠がしてあったが古く錆びていたので、簡単に外せた。
扉が開くと中から異臭と茶色に変色した布に包まれた物が出てきた。
210:
>>209の続き
俺と友達は異臭で胸が悪くなり、その場でゲェーゲェーと吐いた。
そして、異臭を放ってる茶色の塊の変色した布を剥がした。
中からは黒茶色の小さなミイラ(この時そう見えた)が出てきた・・・
次の日、祠を管理していた集落の長が逮捕された。
どうやら、高校生の娘に子供が出来てしまったらしい。
堕ろさせるはずだったのだが、気づくのが遅かったらしく。
産ませてしまったらしい。
そして、この不名誉を村人から隠すためこの子を殺し、
遺体を社の中に隠したそうだ。
この一軒以来、友達は扉を開けるのが怖くなったそうだ。
俺もたまに、あのミイラの夢を見る。
213:
>>212
生臭い話し怪奇話乙。
しかし、その長もドキュソだがその長の下にいた連中は
大丈夫なのかねえ・・・。
212:
>>209
の補足
書き忘れてたことだが、
社の中身は元は「武君様」を模して作った仏像があったらしいが、
長はそれを捨ててしまったらしい。
そのせいか、これを「武君様の祟り」と呼ぶ人も少なくなかった。
長の高校生の娘は父に子を奪われたショックで発狂してしまい、
長は家の娘の部屋に監禁していた。
施設で治療して順調に回復。
長の奥さん共々、今何処にいるかは誰も知らない。
長は今も刑務所に居るらしいが、定かではない。
214:
「武君様」って「ぶきみさま」って読むの?
242:
>>214
亀レス失礼。
「たけがみさま」って読む。
でも、言われてみたら「ぶきみさま」とも読めるな・・・
243:
>>242
打ち間違えた・・・
「たけぎみさま」ね。
222:
呪いの旅行会社
ー1?
幽霊の話しでは無いのですが、7?8年ぐらい前のこと、
SEの仕事で小さな旅行会社に派遣されました。
社長は女性で経理と内勤の女性、営業の男性二人の会社でした。
女社長は40過ぎぶらいでしたが、背が高く、かなりの美人で
面倒見が良く、出張に行ったぐらいでも社員全員にお土産を買って来たリ、
高級料理店などに良く連れて行ってくれるような人でした。
私の仕事は新しく入れ替えるパソコンの設置と使い方指導で契約は3カ月。
旅行業務に関してはノータッチでした。
仕事について、一週間ほどした頃、不思議さを感じ始めました。
電話は日に数えるほどしか無く、営業が出てしまうと私以外は暇で
女性だけでお茶を飲み、雑談しているサロンのようなんです。
社員の話しでは、女社長の旦那さんが急死し、奥さんが社長を引き継いだとのこと。
その時、会社で掛けていたものと、個人で掛けていたものとで
女社長は億単位の保険金を手にして、会社は道楽でやっているようなものと。
旅行のお客なんて、週に1件あるか無いかです。
223:
ー2?
1カ月ほど過ぎたころ、ツアーで行ったお客さんが旅行先で亡くなりました。
死因はもともと持っていた持病が悪化してとのことで、
旅行会社に責任は一切ありませんでした。
しかし、もしものことのために旅行会社では旅行に行く人に保険を掛けているんです。
保険金が下りたことで、遺族にお見舞金として、旅費全てを返しましたが
それでも会社が儲かるほどです。
そんなことが、1カ月間の間に3件も起こりました。
全て旅行会社の責任では無く、病気がちなのに家族が反対しても無理して行ったとか
自由行動で現地の屋台で食べたものに当たって食中毒で死亡とか。
その度に会社は潤います。
女社長も自ら見舞金を持って行くぐらい、人柄の良い人でした。
224:
ー3?
一番恐かったのは2カ月目に入ろうとした時です。
出張でケニアに行った40代後半の営業マンが脳梗塞で倒れ、
現地の医療では間に合わず帰らぬ人となってしまいました。
取締役をしていた方だから会社としてかなりの保険金が掛けられていて
会社としてはウホ状態。
保険金殺人を疑いましたが、パソコン管理は全て私がやっていて、
そのような現地とのやり取りも一切無いし、出来ることも無い。
社員たちも恐がってしまい、辞めようとする人たちも出て来ました。
お客さんが現地で死亡も相変わらずあるんですから。
以前の旦那さんの時代にはこんなことは一切起こらず
奥さんが女社長になってから連続しているそうです。
私も恐くなり、派遣会社と相談して3カ月の契約でしたが
2カ月で辞めました。
優しい顔をして、知らず知らず人の生き血を吸っている人は
本当に存在するんだなと実感した恐怖体験です。
240:
オカルト従姉妹
昔から旧いものには魂が宿るという。長い年月を経て魂を得たものは、九十九神とも付喪神とも呼ばれ、神のような妖怪のような信仰と僅かな恐怖の対象にされてきた。
澁澤龍彦はそれを日本人の、旧いものに対する愛着と畏れの表れだと記している。だが、本当にそれだけなのだろうか。中には、年輪のように記憶を積み重ね、語るようになったものもあると、俺はそう思う。
小学生の頃、俺は俗にいう鍵っ子で、中学年になってからは学童保育に通っていた。
迎えには近所に住んでいた五歳上の従姉妹が来てくれていたのだが、これが少し変わった人で、一緒に行動するうちに幾つかおかしな体験をすることになる。
歩くだけで汗ばむ暑さも、日が落ちるに従ってだいぶ落ち着き始めた。小学五年の夏休み前のことだったと思う。学童保育からの帰り道、従姉妹と商店街の裏通りを歩いていた。
通い慣れたいつものコース。左手は商店街、右手は小川が流れるその小道は女並通りと呼ばれていた。
夕闇が近づくなか、時おりすれ違う買い物帰りの主婦をのぞいてあたりには人気がなく、少し離れた商店街のざわめきが聞こえてくるほかは静かだった。
石を蹴りながら歩いていると、小川のほうから瀬戸物が触れ合うような音がした。見回したが何も見当たらず、俺は空耳だろうと考えた。
少したつとまたさっきの音が聞こえた。今度は人の話し声も混じっていた。
立ち止まるといつの間にか商店街のざわめきが聞こえなくなっていることに気づいた。また、瀬戸物が鳴る音と話し声。一瞬笑い声まではっきりと聞こえた。見回しても俺と従姉妹のほかは誰もいない。
急にあたりの夕闇が濃くなったような気がした。奇妙な静けさが痛いほど耳に迫る。
241:
従姉妹を呼び止め、先ほど聞いたものついて話した。
ねえ、変な音がしたよ、誰もいないのに話し声がしたんだ、
俺がそう言うと、従姉妹は少しの間耳を澄ませてから言った。
「この川、昔はもう少し大きかったの、知ってる?」
また姿のない笑い声が聞こえた。
「商店街ができる前はね、民家がずうっと立ち並んでいて、川はここに住む人たちの生活を支えていたの」
たくさんの瀬戸物が触れ合う音や、濡れた布を叩くような音もする。
「その頃は炊事や洗濯はすべて川に頼りっきりで。同時に主婦たちのお喋りの場にもなっていてね、だからこの通りは今でも女並通りなんて呼ばれているんだよ」
従姉妹は言い終わると歩き出した。離れないよう慌てて従姉妹の隣りに並びながら俺は聞いた。これはそのときの音? どうして今聞こえるの?
従姉妹は屈んで俺の顔を覗き込んだ。
「今はもう誰も使わなくなったのだけど、川は忘れたくないのね。自分を昔頼っていた人たちのことや、その思い出なんかを」
そう言って俺から視線を外し、川を振り返って眺めた。俺もつられて振り返った。
そのとき、川岸で食器を洗い、洗濯をしながら世間話に興じる人たちの姿を確かに見たような気がした。俺はなんだか懐かしいものに触れたような思いで、それに見とれた。
従姉妹が俺の頭をぽんぽんと軽く叩いた。我に返るともう何も見えなかった。やがて遠くから商店街のざわめきが聞こえてきた。
244:
中学二年の秋口、俺は勉強や部活そっちのけでオカルトにはまっていた。そのきっかけになったのが近所に住んでいた従姉妹で、この人と一緒にいたせいで何度かおかしな体験をした。これはその中のひとつ。
夏休みも終わりひと月が経とうとしている頃だった。俺は従姉妹に誘われ、家から一時間ほどの場所にあるケヤキの森に来ていた。
美人だが無口でオカルト好きな従姉妹は取っつきにくく、正直二人でいるのは苦手だったが、従姉妹が買ったバイクに乗せて貰えるので誘いにのった。
ケヤキの森は周辺では有名な心霊スポットで、曰わく今は使われていない製材所で夜毎手首を探す男が出る、曰わく森の中ほどに位置する沼には死体が幾つも沈んでいるといった調子で怪談にはことかかなかった。
そうでなくても木々が鬱蒼と茂り、昼でも薄暗い様子は一人きりで放り出されたような不気味なものがあった。
従姉妹が俺を誘ったのもオカルト要素たっぷりのスポットを探検したいがためだった。
森の内部に踏み入るにつれ道は狭く細くなり、やがて獣道同然の心許ないものになった。俺は既に腰が引けていたのだが、従姉妹が躊躇いなく進んでいくので仕方なく着いていった。
245:
やや大きめの木の下にさしかかったとき、従姉妹が嬉しそうに何かを指差した。見上げるとその木に板が打ち付けてあった。いや、ただの板ではない。太い釘が大量に刺さっている。
近づいてよく見ると、板に細い木材を組み合わせたノッポな人形のようなものが付けられており、そこに五寸釘が大量に打ち込まれていた。俺は人形を見上げながらどこかしら奇妙な違和感を覚えていた。
藁人形ではなく木の人形、身を捩るような造形のそれは、全体は稚拙ながら関節まで再現され、それ故に禍禍しさを感じさせた。
俺は従姉妹に引き上げようと告げ、元来た道を戻り始めた。従姉妹は意外にも素直についてきたが、恐ろしいことを口にした。
「夜に来てみない? 丑の刻参りが見られるかも。釘、まだ新品だったし」
俺は強く反対したのだが従姉妹に押し切られ、結局その夜、家人が寝静まった夜半過ぎに家を抜け出した。
従姉妹と待ち合わせケヤキの森につく頃には一時を回っていた。入り口にバイクを隠し、懐中電灯の明かりを頼りに森の中へと足を進めた。
夜の森は静まり返り、昼間とは全く違う顔を見せていた。鈴虫やコオロギの声、俺や従姉妹が下生えを踏みしめる音。有機的な匂い。時おりがさっと何かが立てる音がして俺をびくつかせた。だが従姉妹は意に介する様子無く歩き、俺は呆れると同時に心強く思った。
246:
昼間人形を見つけた木までたどり着き、離れた茂みに身を潜めることにした。従姉妹が時計を確認し、懐中電灯を消す。
「もう少しで二時。楽しみだね」
従姉妹が囁いた。
俺は内心楽しみじゃねえよと毒づきつつも頷いた。確かに高揚するものはあった。
動くものが無くなった森の静寂は耳を刺すようだった。ここに着くまでに多少汗をかいたのだが、それも今は引きやや肌寒いくらいだった。
時間は歩みを止めたかのように度を落とした。先ほどの高揚はやがて緊張に姿を変えた。俺は暗闇の中に打ち付けられている人形を思い浮かべ、昼間の違和感は何だったのかと考えていた。
木……人形……幹。
あっ、俺は思わず声を上げた。従姉妹が振り返る気配。しっ、と小さな声が聞こえた。俺は違和感の正体に気づいた。
何で思い当たらなかったんだろう。あの人形を俺と従姉妹は見上げていた、勿論従姉妹は女、俺はまだ中学生だ、だがあれは二メートルよりかなり高い場所に打ち付けられていた。
大人でも五寸釘を打ち込むのには適切な高さがあるはずだ。自分の目の高さか、もう少し上くらい。だがあれは二メートル五十はあった。一体どんなやつならあんな場所にある人形に釘を打てるんだ。
247:
俺が恐慌をきたし始めたとき、遠くから下生えを踏む音が聞こえてきた。虫の声が止んだ。微かな音を立て、ゆっくりとこちらに近づいてくる。従姉妹が隣で息を飲んだ。俺は自分の手足が冷たくなるような感覚に襲われた。
足音が近づく。引きずるような乾いた擦過音が混じる。もう目前から聞こえてくる。いくら夜の森でも、ぼんやりとくらいは見えるはずだ。しかし目の前には何も見えない。ただ足音だけが通過した。そして、立ち止まった。
木の下に着いたのだろうか。あたりは再び静まった。もう足音は聞こえない。
「あ、ヤバい」従姉妹が小さく呻いた。「逃げるよ」そう言って俺の腕を掴み走り出す。それで一気にパニックが襲った。必死に走った。よく転ばなかったものだと思う。とにかく、何かが、得体の知れない何かが追ってくるのを想像して全力で駆けた。
バイクの隠し場所にたどり着くと、従姉妹を急かしてバイクの後ろに飛び乗った。その間片時も背後の森から目を離さなかった。エンジンがかかり、走り出すと安堵感が全身を包んだ。
最後に振り返ったとき、森の入り口に何か白いものが見えたような気がしたがよく分からなかった。
248:
後日、従姉妹にあの夜見たものを聞いてみた。俺はかなり後を引きずっていたのだが、従姉妹は全く堪えていないようだった。
「あれはね、生きてるものではないね。肉体が活動しているかって意味で言えばってことよ」
「何であんな高い場所に打ちつけてあったんだよ」
「ああいうのは感情の強さによって、形を変えるの」
「死んでからもあそこに通ってたってこと?」
「通ってたってより、あの人形そのものになっていたんじゃないかなあ。あの人形、やたらノッポだったでしょ」
そして従姉妹はにやりと笑ってつけたした。
つまり、あの人形をあんたの家に置いておけば、毎晩あれがくるんだよ。
しばらくの間、俺はそれまでとはうって変わって家中を掃除するようになった。
267:
ハルミちゃん
はるか昔、おれが通ってた幼稚園にかわいい女の子がいた。
ある日、その子が昼間ふといなくなってしまった。
先生たちが慌てて探したけれど見つからなかった。
騒ぎになって警察も来たけど見つからなかった。
とうとう迷宮入りになってしまった。
去年の夏、猛暑の真っ盛りに、俺は営業サボって公園をブラついてた。
アスファルトに陽炎がたつほどのクソ暑さだ。
誰もいない公園には原色の花が咲き乱れている。
陽炎のむこうから、幼稚園の制服を着た女の子が、ひとり歩いてきた。
俺を見あげて聞いた。
「○○先生、まだあたしのこと探してる?」
俺は何のことかわからず、
「ごめんね。○○先生って、知らないんだ」
俺がそう言い終わらないうちに、女の子は駈けだして、いなくなってしまった。
○○先生。俺の幼稚園の先生と同じ名前だな。やさしい先生だった。
制服も俺の幼稚園時代のとちょっと似てた。懐かしいもんだ。
良く似た子がクラスにいたな。ミハルちゃん、て言ったっけ。
俺は、ミハルちゃんが行方不明になったままの女の子である事を思い出した。
その年の秋に、幼稚園の解体工事があって、
床下から、子供の肋骨と右足の骨だけが見つかった。
278:
優しいおじさん
うちの近所に広くて庭にブランコがある家があり小さいころたまに友達と
一緒にそこで遊ばせてもらっていた
その家のおじさんは優しい人で遊びたいときは勝手に遊んでもいいよと言ってくれました
小1の夏休みで暑かった日だと思います。
その日も友達とそのおじさんの家の庭で遊んでいました
すると家からおじさんが出てきてコラっ勝手に入るんじゃない!と怒られました
そのおじさんはいつものやさしいおじさんとは別の人で
私はいつものおじさんは・・・?と聞こうと思ったのですが
あまりのおじさんの剣幕にそのまま黙って友達と庭を出ました
それ以来そこで遊ぶことは無くなり、優しいおじさんの姿も見なくなりました
気づくといつの間にかその家は空き家となり数年前ですがとり壊しを行っていました
現在わたしは25歳でついこの間母とそのおじさんの話になり
あの優しいおじさんどこ行っちゃったんだろうね?と私が言うと
母がぎょっとした様子で、そっかあんた小さかったから知らなかったんだね
あの家の○○さん(おじさん)殺されちゃったのよといいました
しかもその事件があったのがちょうど私が小1で夏頃で犯人も捕まっていないそうです
奥さんに先立たれて優しいおじさんは一人暮らしをしていたという話も聞き
ひょっとしてあの時怒って出てきたおじさんが・・・??
何も証拠はないですし、おじさんの知り合いのひとだったのかもしれません
しかしもしその人が犯人で、怒られたときいつものおじさんじゃない・・
と言っていたら私が殺されていた??
事件は既に時効を迎えてしまっているので今更何を言っても仕方ありませんが
母も私が怒られたときの話しを聞き驚いていました
今でも思い出すとちょっとゾッとする話し・・・
317:
自販機の顔
未だに外に出られない
一昨日の夜に煙草を切らしちゃってさ、煙草を吸う人は解ると思うけど、手元に煙草ないと落ち着かないよね?
でさ、歩いて5分の所にある自販機まで買いに出かけたんだよ。
家を出る前に時計をみたら10時53分。
外にある煙草の自販機って夜の11時に販売規制かかって買えなくなっちゃうんだよね。
かなり焦って自販機まで走ったわけ。
ギリギリ間に合って小銭入れから硬貨を出してさ、投入口に300円入れてボタン押したのよ。
で、屈んで取り出し口に手を入れようとしたら何かおかしいんだよね。
煙草が落ちてくる「トスッ」って音がしないんだよ。聞き逃したかなと思って取り出し口に手を突っ込んだら、ちゃんと煙草があった。
でさ、吸いたくてたまらなかった俺はすぐに携帯灰皿とライターをポケットから出して、煙草に火をつけたわけ。
その瞬間「カチッ・・ブーン」って音がして自販機は販売規制モードに突入。
頭の中で「セーフ!」って安堵しながら煙草の煙を吐き出した。
そして何気無く取り出し口に目をやったら・・
「そいつ」はいた。僅か10センチの取り出し口の隙間から顔を横にして俺の顔をジッと見上げている。
透明な取り出し口カバーの向こう側から無表情で。
地面から僅か20センチの高さのところにある取り出し口に顔があるなんてありえない。
物理的に不可能だ。
ヤバイと思ったけど、その時の俺はどうかしてた。
自販機を思いっ切り蹴り飛ばしちゃったんだよ。
その瞬間顔は奥に引っ込んだ。
俺は慌てて逃げたね。
今がチャンスとばかりに。
318:
続き
でさ、10メートル逃げた所で振り向いて確認したらさ、取り出し口から「そいつ」が慌てて出ようとしてるんだよ!
しかも俺の方を見て大口開けて笑ってる!
無我夢中で逃げた。
家に駆け込んで布団にクルマって震えているうちに、いつの間にか寝てしまった。
「夢か・・」
と思い、一服しようと胸ポケットから煙草を探すけど見当たらない。
「やっぱり夢だったのか。煙草を買いに行こうと思っているうちに寝てしまったんだな」と時計をみると朝の5時。
新聞受に何かが落ちる音がしたので新聞を取りにいったらさ・・
新聞受に俺が昨日買って一本吸った状態の煙草とお釣りの30円が入った携帯灰皿が っ今ドアを誰かがあけようとしてるんだ
437:
秘密のトンネル
俺の親類には怪談好きが多かった。祖母や叔父などは、ねだれば幾つでも話してくれたものだ。中でも俺のお気に入りだった語り部は、年上の従姉妹だった。
この人が変わり者で、普段は無口だが気が乗れば話し巧みにオカルト色たっぷりの怪談奇談を聞かせてくれた。静かな口調で語られる怪奇は俺を怖がらせると同時に高揚させ、聞き入りながらそこらの物陰に何か潜んでいるような気がしたものだ。
今から話すのは、どこかからの帰り道、夕暮れの中歩きながら従姉妹が話してくれた奇談のひとつ。
従姉妹は子供の頃、線路沿い並ぶ住宅地の一角に住んでいた。あたりには所狭しと民家や商店が立ち並び、常に何かしらの騒音がしていた。がらくたをぶちまけたような場所だが、子供にとっては遊び場に困らないところであったようだ。従姉妹は毎日あちこちを探索して廻った。
トンネルを見つけたのはそんなある日のことだった。土手になった線路の斜面に、生い茂る草に隠れるように口を開いた穴。ひとりで暇を持て余していた従姉妹は早入ってみた。トンネル自体は長さ十メートルに満たない、土手の反対側に繋がる小さなものであったらしい。
トンネル内部はコンクリートで造られ、暑い日でも薄暗くひんやりとしていた。電車が頭上を通過する以外は外の世界から隔絶されたように静かで、従姉妹はそこを気に入り自分だけの秘密の場所にした。
439:
そのトンネルは通りのすぐ脇にあったにも関わらず、何故だか誰も立ち入らない。従姉妹がトンネルから外を眺めていても通りを歩く人たちは一度も気づかなかった。
また、そこにいるといつも時間が早く過ぎるようで、日暮れを告げる市役所のチャイムをうっかり聞き逃すことも珍しくなかった。
ある日、トンネルの壁にもたれ掛かりうとうとしていた従姉妹は、どこからか話し声が聞こえるのに気づいた。身体を起こすと何も聞こえなくなる。不思議に思いながら、壁に寄りかかると再び声が聞こえた。壁に耳を当ててみると、先ほどよりはっきり聞き取れるようになった。
それはどうやら二人の男女の会話らしかった。女が男に早口で、笑いながら話しかけていた。男も時おり楽しそうな声で応える。聞き入っているうちに夕方のチャイムがなり、何となく後ろ髪を惹かれる思いでトンネルを後にした。
次の日トンネルに行くと従姉妹はさっそく壁に耳を当ててみた。やはり聞こえる。昨日と同じ男女の声だ。今日は男が積極的に話し、女が笑い転げている。すべて聞き取れないのをじれったく思いながら、耳を澄ませた。
それから、従姉妹は毎日そこへ通うようになった。
440:
壁の向こうから聞こえる男と女は、どうやら恋愛関係にあるようだった。日を追うごとに、二人の親密さが増していくのが幼い従姉妹にも分かった。
何故土手に空いたトンネルの壁から、見知らぬ男女の会話が聞こえるのか不思議に思うこともあったが、そういう場所なのだろうと子供らしい柔軟さで受け入れていた。
やがて壁の向こうの二人は結婚した。女は仕事を辞め主婦になったようだった。言い合いをすることもあったが、おしなべて二人は幸せそうだった。他人ごとながら見守ってきた従姉妹はそれを嬉しく感じた。
相変わらず声は少しだけ遠く、言葉の端々に聞き取れない部分はあったが、どう試してもそれだけは改善されなかった。隣りの部屋にテレビがあり、それを聞いているようなもどかしさに近かった。
壁の向こうの幸せな生活は、しかし長続きしなかった。女が妊娠し、産みたいという女とまだ子供は欲しくないという男が対立したのだ。小学生の従姉妹にもその意味は分かり、心苦しく思った。女が、どれほど子供を欲しがっているか知っていたから。
少しずつ二人には暗雲が忍び寄り、やがてそれは加度を増し生活全体を覆った。夏の嵐のように、あっという間に。従姉妹は二人の関係が元に戻って欲しいと願い耳をそばだて続けたが、聞こえてくるのは言い争いと悲嘆の声ばかりになった。
441:
ある時、いつものようにトンネルで壁に耳をつけると、女の声だけが聞こえた。すすり泣くような、高い声で細々と呟く声。それはこんなことを言っていた。子供のせいで幸せが崩れたこと、仕事を辞め友人が減り空虚な毎日、そして延々男を呪う言葉を。
従姉妹は、薄暗い台所で独りで呪詛を紡ぐ女の姿を想像して寒気を覚えた。
その日を最後に、トンネルには二度と行かなかった。
幾日か過ぎ、時が経つにつれ従姉妹は壁の向こうの声を忘れていった。
しかしある夜、布団でうとうとしていた従姉妹は聞き慣れた声を耳にし飛び起きた。壁の向こうの声。それが確かに聞こえた。恐る恐る枕に耳をつけると、女のすすり泣きが伝わってきた。男の罵声も響いてきた。枕から耳を離すとそれは止んだ。
枕が壁の向こうと繋がったのだろうか。従姉妹はその晩中、まんじりともせず仰向けのまま天井を見つめていた。
次の日従姉妹は恐ろしいことに気づいた。枕だけではない。耳に何かを押し当てるだけであの声が聞こえるのだ。例え自分の手であっても。
やがて別の声が混ざり始めるようになった。時には老婆の声が、時には少年の声が口々に喋り喚いた。そしてそのどれもが陰惨な内容だった。
442:
「それからね、私はなにがあっても耳を塞げなくなったの」そう言って従姉妹は立ち止まった。
もう従姉妹と俺の家の分かれ道まで来ていた。
「今も聞こえるの?」俺は聞いた。
「ずっと聞こえてる。最近では耳を塞がなくても聞こえるようになったよ。だからこうして、たまに誰かに話して聞かせるの。そうしないと頭が声で溢れかえるから」
従姉妹は話し終えると、またねと言って帰っていった。いつの間にか辺りには暗闇が迫っていた。道沿いの家からは夕飯の匂いが漂い始めていた。
507:
辰眼童
もう8年前になるかな・・・
当時高校生で、夏休みの時期でした。
6年ぶりに、遠くに住んでる祖父母に会う、と父が言いました。
夏休みももうそろそろ終わりで、遊ぶ金も使い果たしたので暇つぶしにいいかなと。
祖母さん祖父さんもかなり年食ってて、会うのもこれが最後かな・・とか孝行のつもりでも行きました。
祖父母は、某県の佐○島という田舎中の田舎に住んでました。
ビル等全く無く、文明に孤立したような雰囲気でした。
ところどころに、ほこらのようなものがありましたが、
不思議に感じたのが、それに祀っている物です。
普通は、お稲荷さんとか・・狛犬(?)とかじゃないですか。
でも、島中のほこらで祀ってるのは"目が一つの子供"。
よく、一つ目小僧とか、単眼入道とか、サイクロプスとか出てきますよね?
そんな感じなんですよ。まぁこの島の伝統上の神様なんだろうな、とあまり気にはしませんでした。
510:
港から車で一時間、祖父母の家に到着。
ぼろくせぇんだろうな、と思ってたが、自分の家とあまり変わらず、
中も案外綺麗でした。
祖父さんは「おっきくなっとんの!」と大袈裟に歓迎してくれました。
居間にいき、デジャヴが起こりました。
掛け軸のようなものが飾っており、そこにはここにくる途中に見た、
一つ目の子供の絵がかかれてました。
俺は祖父に"これ"についてたずねてみると、
「これはぁな、不吉の象徴なんじゃ」
不吉?なんでそんなもんまつっとんの?と俺は再度尋ねてみる
「辰眼童(シマナオ)さまといっての。わしら愚かな島民が産み出したのじゃ・・・」
祖父さんは少し暗い顔になった。俺は尋ねるのをやめた。
517:
家にいてもやることもないので、外に出てみた。
家のすぐ裏には丘があり、何気なく登ってみる。
丘の頂からみた景色は結構良く、ずっとここにいても飽きが来なかった。
眠たくなったので、横になり、すぐに眠ってしまった。
そして眼が覚める。もう日が暮れていた。
彼奴等も心配してるだろうと思い、体を起こし、家に帰ることにした。
「キェィィィィ」
突然、俺の右側から、猿のような、女のような、子供のような、変な呻き声が聞こえてきた。
俺はビクッとしたが、地元の子供が騒いでるのだろうときにはしなかった。
丘を降りようとしたとき、後ろから声がした。
子供の声だった。なんていったかはわからんかった。
後ろを振り返ると、2?3歳くらいの子供が立ってた。
暗くてよく顔はわからなかったけど、褐色の半纏のようなものを羽織ってた。
「ハッゼテ!ハッゼテ!」と、意味がわからない言葉を発してた。
声にも違和感があり、鼻声(?)みたいな感じで掠れてた。
その子供は俺に手を差し出した。
何かをくれるような仕草だったので、俺も何も考えず手をだした。
子供は俺の手に"何か"を落とし、スー・・と消えてった。
俺はポカーン(゚Д゚)としてたが、ふと我に返り、家に帰った。
玄関は明るかったので、さっき子供が俺に手渡した物を確認した。
・・・・首飾りだった。
薄汚れた紐に、リング状のすべすべしたものがぶら下ってた。
汚かったのでとりあえずゴミ箱に捨てた。
祖父さんや父さんに先のことを言おうとしたが、やめといた。
そして夜も更け、寝床につく。
昼に寝てしまったせいか、寝れない。
自分はそんなの関係なしにぐっすり眠ってしまう体質なんだが、眠れなかった。
518:
「ナシテ・・」
寝室の窓のほうから声が聞こえた。あのときの、子供の声だ。
俺はハッとなった。
「ナシテ・・・ナシテ・・ステオッタ」
確かにあの掠れた"鼻声"だった。
俺は怖くなって、ふとんをかぶった。
すると、子供の声がだんだんと近づいてくるのに気づいた。
あ・・・やばい。と思った瞬間、俺の足を誰かが踏んだ。
俺は「わぁぁっ!」と叫び起き上がった。
月の光でそいつの顔が照らされてた。
またしてもデジャヴ。
それは、ほこらに飾られてた、「辰眼童」の顔だった。
兎口に、鼻がなく、大きな一つの眼が顔にあった。
髪の毛は頭のてっぺんにちょんと乗った感じ。
俺はもうここで死んじゃうんじゃないかというくらいな動揺具合だった。
そいつは、俺の手をギッとつかむと、またもすっと消えてしまった。
そしてすぐに隣で寝てた親と祖父母が駆けつけてきた。
「どしおった?」
祖父さんが聞いてきたので、俺は一言だけこういった。
「今、辰眼童に会ったよ」
祖父さんと祖母さんはそれを聞くとかなり驚いてた。
「まっことか!?辰眼童様に会ったのけ!?祟られたのか!?」
祖父さんがすごい形相で俺に尋ねてる横で両親は困った、というかあきれた顔をしてた。
俺も何も言えなくなった。そして、すぐにゴミ箱に捨てた首飾りを探した。
でも、何故か無かった。
519:
俺も何も言えなくなった。そして、すぐにゴミ箱に捨てた首飾りを探した。
でも、何故か無かった。
朝になっても俺は鬱状態だった。
縁側の近くで崩れた状態で座ってるおれの前に、祖父さんが寄ってきて語り始めた。
「70年くらい昔にな、とある兄妹がおった。」
なんの話だ?と思ったが、俺はとりあえず耳を傾けた。
「その兄妹の仲はとてもよかったがな。愛は歪んでおった。
ある日、妹の腹に、兄との子ができたことがわかったのじゃ。
島の宗教上、血の繋がった者が交わるのは過剰に禁じられていた。
禁を犯した者は処刑されるという厳しい掟があったのじゃ。
そして、その兄妹も処刑されることが決まったんじゃ。
しかし兄妹はそれを拒み、かけおちをしてしまった。
島民どもは島から兄妹を出さずにと、船を出すのを禁じ、
血眼になって兄妹を探した。
そして、山奥の古小屋でその兄妹を見つけたんじゃ。
妹は、赤子を抱いておった。産んでしまったのじゃ。
それを見つけた島の男がその赤子を妹から横取り、殺そうとした。
しかし、その男は悲鳴をあげその赤子を放り投げてしまったんじゃ。
520:
その赤子は、目が一つしか無かった。
兎角、兄妹と赤子を島の奉行所に連れて行ったのじゃ。
兄妹はすぐに首をはねられたが、一つ目の赤子を殺すと祟られるのではないかと皆は思い、
処刑を延ばした。
しかし、生かしておけば尚更禍がおきるであろうと、その赤子をも殺したのじゃ。
その赤子には、魂をも滅しようと岩石で頭を潰し、体を切り刻み、海に捨てるという、酷な処刑法を施した。
赤子を処刑し、数日が経ったであろうか、兄妹を処刑した3人の奉行人が死んだんじゃ。
そして、赤子を処刑した奉行人、兄妹捜索に協力した30人の島民が相次いで死んだ。
島民等は、一つ目の赤子がこやつ等を葬ったのと考えたのじゃ。
そして、それから年に一人、幾処の産まれて間もない赤子が死んだ。
島民等は一つ目の赤子の呪いじゃと思い、島中に赤子を祀るほこらが作られたんじゃ・・。
今でもその赤子は時たま島民の前に現れ、母がくれたのじゃろう、首飾りを渡しているそうじゃ。
なぜ首飾りを渡すのはわからん・・。」
祖父さんはそれを言い終わると立ち上がり、自分の部屋へと戻っていった。
俺はそれを聞くと、とても悲しい気分になった。
それから8年、まだ祖父母は健在だ。1年にいっぺん祖父母のとこに行っている。
乱文、長文すいません;
続きを書こうとすると、なぜか規制がかかってしまうので、時間をおきました
512:
廃虚のテレビ
電話やテレビ、ラジオなど所謂メディアにまつわる怪談は多い。その殆どが、どこかに繋がってしまうというパターンを踏襲している。便利さの反面、直接的ではない伝達に人間は恐怖心を抱くのだろうか。今から話すのもそれに類似したありふれた体験のひとつ。
中学二年の夏休み、心霊ツアーと称し五歳上の従姉妹と他県まで遠征した。目的地は某県にある公営団地の廃墟。これはかなり有名な場所で、仮に心霊スポットではなくとも廃墟好きの俺にはたまらないものがあった。
到着したのはまだ陽のあるうちだった。立ち並ぶ無人の団地とそこかしこに残る生活の痕跡は、確かに噂通りの偉容だった。
草が伸び放題の空き地にぽつんと置かれた三輪車、錆びた鉄製のドア、引き出しに衣類がしまわれたままのタンス。そして周囲は緑深い山々。団地全体が、本来あるべきではない違和感を放っていた。
何となく腰が引けてしまった俺とは対照的に、従姉妹は次から次へ無遠慮に見回っていた。オカルト好きで変わり者のこの従姉妹は、普段は何を考えているのか分からなかったがこういうときは頼もしかった。
513:
ある棟の一部屋に入ったとき、俺はあまりの異様さに目を見張った。
その玄関には靴が脱ぎ散らかされ、コンロにはフライパンが置いてあり、押し入れからは布団が崩れだしていた。確かに生活感の残る部屋は幾つかあったが、これはまるで住人が日常の中で忽然と消え去ったかのようだった。ついさっきまで、誰かがいたような。
有名な幽霊船の逸話が脳裏に蘇った。事実、四つの椅子が並ぶテーブルには箸や茶碗などが並んで埃を被っていた。今まで気にならなかった静寂がやけに耳をつく。緊張したまま奥の部屋を覗くと、雑誌やレコードが散乱する中に古ぼけた小振りのテレビが鎮座していた。
小さな四つ足の台に載ったテレビは、ダイヤルつきのその頃でもまず見かけなくなっていたタイプだった。全体を覆う赤いプラスチックが妙な懐かしさを感じさせる。高度経済成長センス、というか昭和テイスト。
手を伸ばし、ダイヤルを回すとブン、と低い音がして画面がゆっくりと明るくなった。俺は驚いて見守ったがそこには砂嵐が映し出されるだけだった。
いつの間にか隣りにいた従姉妹が、日が暮れるしもう帰るよ、と言ってダイヤルを回しテレビを消した。窓の外を見ると確かに暗くなり始めていた。
514:
車に戻り暫く道を走ると、従姉妹がため息をついて言った。
「凄いもん見つけたね、あのテレビ」
俺が何のことか分からずにいると、従姉妹は続けて言った。
「さっきまで視線を感じてた。団地からずっと追ってきてたよ、多分あんたがテレビつけたときから」
今更ながら徐々に焦り始める俺を尻目に、従姉妹は言い切った。
「あんな場所に電気が通ってるわけないじゃない。あのまま見てれば、何か面白いものが見れたかもね」
俺が、テレビの内部に蓄電してることもあると言うと、従姉妹は「じゃあ戻って確かめる?」と言った。俺は即座に拒否した。
後日、従姉妹から聞いた話ではやはりあの団地は通電していなかったらしい。あの後ひとりで行って確かめて来たと、小さな常夜灯を指差して言った。それをコンセントに差して確認したのだろう。これにはさすがに呆れた。
しかしその後、従姉妹はもっと驚くことを口にした。
「テレビの電源入れようとしたんだけどね、入らなかった。あんたのときについて、私のときにつかないって、ムカついたから持って帰ってきて分解しちゃった」
そう言って笑う従姉妹の部屋には、確かに見覚えのある赤いプラスチックがあった。
524:
語り部
語り部というのは得難い才能だと思う。彼らが話し始めると、それまで見てきた世界が別のものになる。例えば、俺などが同じように話しても、語り部のように人々を怖がらせたり楽しませたりはできないだろう。
俺より五歳上の従姉妹にも語り部の資格があった。従姉妹は手を変え品を変え様々な話をしてくれた。俺にとってそれは非日常的な娯楽だった。今はもうそれを聞けなくなってしまったけれど。
従姉妹のようには上手くはできないが、これから話すのは彼女から聞いた中でもっとも印象に残っているうちのひとつ。
中学三年の初夏、従姉妹は力無く抜け殻同然になっていた。普段は俺が催促せずとも、心霊スポットや怪しげな場所に連れて行ってくれるのだが、その頃は頼んでも気のない返事をするだけだった。
俺が新しく仕入れて来た話も、おざなりに聞き流すばかり。顔色は悪く、目の下には隈ができていた。ある日理由を訊ねた俺に、従姉妹はこんな話をしてくれた。
春頃から、従姉妹は頻繁にある夢を見るようになった。それは夢というより記憶で、幼い頃の従姉妹が、その当時よく通っていた公園の砂場でひとり遊ぶ光景を見るのだった。
やがて何度も夢を見るうちにひとりではないことに気づいた。砂場から目線を上げると、そこに女が立っている。淡いピンクの服を着た、黒いロングヘアの女が従姉妹を見つめ立っていた。
526:
女に気づいた次の夜、夢は舞台を変えた。少し大きくなった、小学校に入ったばかりの授業参観の光景。後ろに沢山並んだ親たちの中に自分の母親もいるはずだった。
教師にあてられ正解した従姉妹は誇らしさを胸に後ろを振り返った。だがそこにいたのは母親ではなく、公園で従姉妹を見つめていた女だった。
次の夢は小学校高学年の頃の運動会だった。従姉妹はクラス対抗リレーに出場していた。スタートと位置に立ち、走ってくるクラスメートを待った。
もうすぐやってくる。腰を落として身構え、後方を見た。走ってきたのは公園にいた女だった。両手足を滅茶苦茶に振りながら凄いスピードで近づいてくる。従姉妹は恐怖を感じ慌てて逃げ出した。
一瞬女の顔が見えた。真っ白な肌に、どぎつい赤の口紅を塗りたくりニタニタ笑っていた。
翌日の夜、従姉妹は寝る前から予感を抱いていた。今日も夢であの女に会うのではないか。それは殆ど確信に近かった。そして、その通りになった。
527:
夢の中で従姉妹は中学生になっていた。記憶にある通り、吹奏楽部の練習に参加していた。
顧問のピアノに合わせて、トロンボーンを構えた。深く息を吸い込んだまま、従姉妹は凍り付いた。ピアノの前に座っていたのはあの女だった。狂ったように鍵盤を叩き、顔だけは従姉妹を凝視していた。
女の顔ははっきり見て取れた。異様に白い肌、細い目、高い鼻筋、真っ赤な口紅が塗られた唇を大きく広げニタニタ笑っていた。そこから覗くのは八重歯で、口紅だろうか赤く染まっている。不揃いな黒いロングヘアが女の動きに合わせ激しく揺れた。
汗だくで目覚め、従姉妹はあることに気づいた。私は夢の中で成長過程を辿っている。始めは幼い頃、次は小学生、今は中学生だった。もしかして、女は私の記憶を追ってきているのではないか。
その仮説は正しかった。眠るごとに夢の従姉妹は成長し、女は必ずどこかに現れた。あるときは見上げた階段の上から、あるときは電車の向かいの席で、あるときは教室の隣りの席から。
従姉妹はここに至ってもうひとつの法則に気がついた。女との距離がどんどん縮まっている。いまではもう女の三白眼も、歯と歯の間で糸を引く唾液もはっきりと見えるようになった。
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