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P「律子と八人」
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2:
小鳥「おはようございますー」
あずさ「あら?今日は小鳥さんだけですか?」
小鳥「朝早いですからね、私も今来た所です」
あずさ「あら?ああ、今日は迷わなかったからこんなに早く着いちゃったんですね?」
小鳥「そうなんですか?いつもより二時間以上早いですけど」
あずさ「ふらふら?っと、つい……」
小鳥「あ、あはは……あ、そういえばあずささん。聞きました?」
あずさ「え?何をですか?」
小鳥「プロデューサーさんと律子さんの話ですよ。まだ聞いてませんか?」
あずさ「……あらあら」
……。
4:
響「はいさーい。お、貴音ぇ。美希がいるぞ美希が」
貴音「そうですね。……何をするのですか?」
響「プロデューサーと律子の事さー。やっぱり、美希に教えないわけには行かないと思う」
貴音「確かに、美希は特にプロデューサーの事を慕っているようですからね」
響「だから、あの二人より先に自分たちが教えてあげた方がいい気がするんだ」
貴音「できるだけやんわりと伝えてあげた方がいいでしょう」
響「任せといてよ!美希ー、美希ってばー。大事な話があるんだよー!」
美希「んー?なんなのー?」
響「寝ボケてたら後悔するぞ!美希の大好きなプロデューサーの話だぞー!」
美希「ハニーがどうかしたのー?美希、これでもちゃんと話聞けるから大丈夫だよ?」
響「もー、プロデューサーと律子が付き合ってるんだってばぁ!」
貴音「……響、すとれぇと過ぎます」
美希「今、なんて言った?」
……。
6:
P「しっかし寒くなったなー」
律子「秋をすっ飛ばしたみたいな気温ですね」
P「参るよなぁ、実際。寒いの苦手なんだよ」
律子「暑いのは平気なんですか?」
P「暑いのも苦手」
律子「一年で好きな季節は?」
P「えー、春は花粉で無理、夏は暑い。秋も実は花粉で……冬は寒い」
律子「……それ、いつだったらいいんですか?」
P「律子といる時は好きだ」
律子「きっ、季節じゃないじゃない」
P「まぁそう言うなって。あー寒い寒い。特に手が寒い」
律子「もう、事務所着くまでですよ」ギュッ
P「へへっ、やーりぃ!」
律子「真の真似ですか?二度とやらないでくださいね」
P「そりゃひどいな……ん?」
8:
律子「どうかしましたか?」
P「なんか金色の……なんだろう。走ってくるのがいる」
律子「ええ?……私には見えませんけど」
P「いやいるって。どんどんこっち来てる。あ、黒いのと銀色のもくっついてるな」
律子「あ、ほんとですね。なんかどこかで……」
金色の「はあああああああああにいいいいいいいいいいいいい!!」
P「うわっ叫んでる!ていうかアレ美希だ!」
律子「え?じゃあくっついてるのは……」
黒いの「うぎゃあああああ!美希、とま、止まれってぇええええええ!」
銀色の「め、面妖な!面妖な!」
律子「……どうしましょう」
P「逃げ……られそうもないな。いわ」
美希「ハニー!ハニハニハニー!なのっ!」
P「おはよう美希」
9:
響「ぜぇ、ぜぇ……やっと止まったぞ……」
貴音「面妖な……」
律子「アンタ達、しがみついたまま引きずられて来たの……?」
響「どうしても止まらなくて……つ、疲れた……」ペタン
律子「こらこら、地べたに座らない」
美希「ハニーハニーハニー!どういう事なの!?なんなのなの!なんなのなの!」
P「まあ待て、落ち着けよ」
美希「これが落ち着いて……手?」
P「ん?手?」ニギニギ
律子「ちょ、やめてくださいよくすぐったい」
美希「手ぇ繋いでるの!」ビターン
響「おぶっ」グシャ
P「ああ!美希!そんなまっすぐぶっ倒れるとは!」
律子「響が下敷きになってますよ」
10:
響「た、助けてくれぇ?……」
貴音「……ふぅ、ようやく落ち着きました。あの、申し訳ありませんあなた様……」
P「何があったんだ?軽く説明してくれないか」
貴音「響がお二人の事を美希に話してしまい、美希がまるで牛馬の如き力で私達を引きずってここまで……」
P「……何で俺の家知ってるんだ?」
律子「え、教えてたんじゃ?」
P「覚えがないな」
律子「……とりあえず、背負ってくださいね」
P「珍しく早く出てきたと思ったら何やってんだ、こいつらは……よっこいしょっと」
律子「はぁ……」
……。
12:
律子「大丈夫ですか?プロデューサー」
P「まぁ美希は軽いからな。いや、美希はいいんだけどさ」
響「なんだ?そんなに見られたら恥ずかしいぞ?」
貴音「照れてしまいますね」
P「邪魔だから左右からしがみつくな」
響「いや、美希を支えてあげないとなーって」
貴音「一人で抱えるよりは楽でしょう」
P「歩きにくいわ。どけぃ」グイグイ
響「うがー」
貴音「ああ、いけずです……」
P「お前らにくっつかれるのは悪い気しないけどな、その後鬼軍曹が待ってんだぞ」
律子「誰の事ですか」
P「なんでもないです」
響「ん?律子、嫉妬してるのか?」
貴音「おや、可愛らしいですね」
14:
律子「アンタ達もねぇ……」
P「もう事務所だから揉めんなって。……ん?」
ピヨピヨピヨピヨアラアラアラアラ
P「……騒がしくないか?」
律子「嫌な予感がしますね」
響「あれ?自分と貴音が来た時は美希しかいなかったぞ?なー貴音」
貴音「ええ、確かに……」
P「まぁ、開けてみない事には何もわからんな。俺、両手塞がってるから律子頼むわ」
律子「はい。おはようございまー……」ガチャ
あずさ「熟した果実宴家ー!」
小鳥「ピ、ピヨ……」
律子「……」バタン
P「……なんだ今の」
響「え、自分に聞かれても……」
貴音「面妖な……?」
15:
律子「もう一回開けてみてもいいですか?」
P「というか開けないと仕事出来ないだろ」
律子「……えいっ!」ガチャ
小鳥「とぉーいかーなたーへーたびだぁーあったーわたーしをーひとーりーおーきざーりにーしてー」シクシク
あずさ「そーばーにーいーるとーやくそーくをしたーあなーたーはー」
あずさ小鳥「「うーそーつきーだーねー」」
律子「ここうちの事務所ですよね?」バタン
P「小鳥さんとあずささんだろ今の。間違いないよ」
響「ぴ、ピヨ子泣いてたさー……」
貴音「心なしか、あずさの頬が紅潮していたような……」
P「なんにせよそろそろ腕が限界だ!入ろう!」
律子「仕方ないですね……し、失礼しまーす」ガチャ
小鳥「律子さん、プロデューサーさん、ごめんなさいいい」エグエグ
律子「ちょっと、ほんとに何があったんですか?」
16:
あずさ「あー!プロデューサーちゃん!ちょっとぉ、お姉さん怒ってますよ!?」グイッ
P「おわっ!」ズルッ
美希「あいたっ!なのっ!」ゴン
P「すまん美希、大丈夫か!?」
美希「うん、平気なの。……あ、思い出した。ハニー!ちょっとどういう事なの!?なんなのなの!」グイッ
あずさ「美希ちゃん!今私がプロデューサーと話してるんです!」グイッ
P「アカン!これアカンやつや!ち、千切れる!律子!」ギリギリ
律子「大岡裁きですよ。離したほうがプロデューサーの事を真に想っているという」
響「そうなのか!?じゃあ自分も引っ張ってすぐ離してくるさー!」
貴音「では私も……」
P「やめろ!止めろ!律子お前さっきの事やっぱ怒ってるだろ!」ギリギチ
律子「鬼軍曹ですから容赦しませんよ」
P「ごめんなさい!でも本気でちぎれちゃうから!あと二人の胸がぐいぐい当たってちょっと心地良い!助けてくれないとエライ事になる!」ギギギギ
律子「もう、しょうがないですね……小鳥さん、泣いてないであずささんを引き剥がすの手伝ってくださいよ」
18:
小鳥「えぐ、あい……」
あずさ「あ、ちょっと律子さん!?音無さん!?私まだ……あぁんぷろでゅぅさぁ?」ズルズル
律子「私の担当アイドルは私が面倒みますんで、あとよろしくお願いしますね」ズルズル
P「お、おう!任せろ!」
美希「どういう事なのぉハニー!」
P「ぐぐぐ……プロデューサーを……無礼るなぁっ!」ブオンッ
美希「やんっ!なの」ポスン
P「はい座った座った!空いた両手を掴もうとしない!」
響「ぐぬぬ……仕方ないさー……」
貴音「残念です……」
美希「むぅ、ハニー!」
P「おうなんだ」
美希「聞いてないの!」
P「言ってないからな」
美希「どうなってるの?ハニーは美希のハニーじゃないの?」
19:
P「まぁお前のハニーではあるけど」
美希「じゃあなんでなの!」
P「……うーん」
美希「ミキだってハニーの事大好きだよ?」
P「それは知ってる」
美希「じゃあなんでなの!」
P「なんでって、うーん」
美希「なんで……ミキじゃダメなの……うっ……ぐすっ……」
P「ちょ、待て、話を……」
美希「うぇえええええええん!!ハニーのばがぁー」
響「お、おぉう……びっくりするぞ」
貴音「響もあのような感じでしたよ」
響「えっ!?自分そんな事……あるかなぁ……」
……。
20:
ウェエエエエエエエン
律子「……向こうも大変そうね」
あずさ「う、うーん……」
律子「ひとしきり騒いだらぐっすり、か」
小鳥「本当、ごめんなさい……お節介でした……ピヨ……」
律子「まぁ、いつかは言うつもりでしたから、きっかけ作ってくれた事はありがたいですけど」
小鳥「そ、そうですか?まぁ大人の女ですから?気も利かせますよね!」
律子「それで、どうしてあずささんが酔ってるんですか?」
小鳥「ええとぉ……軽く上辺を説明したらぁ、あずささんがすっごく切ないお顔で微笑むからぁ……」
律子「そ・れ・で?」
小鳥「あの、元気づけようと思って、二人でコンビニに走って、カップ酒を……」
律子「……」
小鳥「……てへっ?」
律子「アラサーのとるリアクションじゃないですよ」
小鳥「うぐっ!ひ、ひどい!」
21:
律子「今回はかなり怒ってます。無茶するのは結構ですが、ウチじゃなければクビでもおかしくないですよ」
小鳥「ごめんなさい!あずささん、普段あのくらいじゃ全然酔わないから……」
律子「酔う酔わないは体調とか精神状態にも影響されるらしいですから。……かなり、ショックだったって事ですかね」
小鳥「そうでしょうねぇ……」
律子「今日、竜宮小町で仕事あるんですけど」
小鳥「あうぅ、ごめんなさいぃ……」
律子「一杯以降は?」
小鳥「飲んでないです!死守しました!」
律子「よろしい。それなら午後までには抜けるでしょ……多分」
あずさ「あ、あらぁ?あの?、なんだかふらふらするんですけどぉ……」
律子「あ、あずささん。もう大丈夫ですか?」
あずさ「……?」
律子「あずささん?」
あずさ「……!あ、あらあら、お恥ずかしい所を……」
23:
律子「それはいいです。お話できますか?」
あずさ「ええ?。大丈夫です?」
律子「良かったです。この事務員からどこまで聞きました?」
小鳥「じ、事務員……」
あずさ「……お二人が、お付き合いしてるって事だけです」
律子「そうですか。って、まぁそれ以上の事実は無いんですけどね」
あずさ「あの……やっぱり、本当なんですよね?」
律子「ええ、本当です」
あずさ「そう、ですか……」
律子「……抜け駆けみたいになってしまった事は謝ります」
あずさ「なぜ、謝るんですか?」
律子「えっ?」
あずさ「おめでとうございます。お幸せにね」
律子「あずささん……」
25:
あずさ「何ですか?あ、もしかしてジェラシー感じて拗ねるんじゃないか?とか思ってたんですか?」
律子「いえ、その……はい」
あずさ「うふふ、私だって大人ですもの?。そりゃ……お察しの通り、ちょっと悔しくはありますよ。酷いこと言いそうにもなりました」
律子「う、そうですか……」
あずさ「だけど、そういうのはぐっと自分の中に仕舞って……笑って祝福するのが大人、でしょう?」
小鳥「……耳が痛いですね」
あずさ「あらあら、音無さんは言っちゃったんですか?」
律子「ええ、キッツいのを頂きました。ま、発破かけてもらったって感じですかね」
あずさ「あらあら?」
小鳥「い、いや、その、ね?違うのよ?」
律子「今となってはちょっと感謝もしてますから、恥ずかしがる必要は無いですよ」
小鳥「それでもいやぁ?……あずささんがかっこいい事言うんですもん!」
あずさ「そんな……私には出来ない形で応援してあげたんですから、そんなに真っ赤にならなくても?」
小鳥「ピヨ?……」
あずさ「けど羨ましいわ。律子さんは運命の人を見つけたんですもの」
27:
律子「まぁ、そうなります……かね?」
あずさ「あの?、それでですね……」
律子「なんですか?」
あずさ「実際の所、どこまでイったんですか?」
律子「え゛っ!?」
あずさ「んもー恥ずかしがらないでっ!ほら言っちゃいなさいよー言っちゃえよー」
小鳥「ひゅーひゅーイっちゃえよー」
律子「あずささん、お酒残ってます?」
あずさ「んなわけないでしょー!あんなもん雀の小便みたいなもんよー!」
律子「しょうべっ……ちょ、なんでじりじり近付いてくるんですか!?」
あずさ「羨ましいぞー!ちくしょー!」
小鳥「羨ましいぞー!よこせー!」
律子「よこせ!?何を!?ちょ、二人共……いやあああああ!」
……。
29:
P「おいおい、落ち着けよ美希。まずは話を……」
美希「イヤんなの!聞かないの!出て行っちゃうの!」ガタッ
P「ちょ、美希!どこ行くんだよ!」
美希「もうほっといてなのっ!」ダッ バタンッ
P「美希!」
響「ちょっと待つさー、プロデューサー。ここは自分達に任せて欲しいぞ」
貴音「女同士、気安い所もあるでしょう。一度私達が落ち着かせますので……」
P「悪い、頼めるか」
響「任されたさー!行くよ、貴音!」
貴音「はい。……あの、首尾よく連れて参りました暁には是非その、私の頭を……」
P「頭を?なんだ?」
貴音「なでて、頂きたいのですが……」
P「おお、いくらでも撫でてやる。だから頼んだぞ」
響「あー!貴音ずるいぞぉ!じゃあ自分も……」
30:
P「おい、美希どっか行っちゃうだろ!急いでくれ!」
響「そうだった!行くぞー!」ダッ
貴音「約束ですよ、あなた様……」タッ
P「……なんか間違った気がする」
……。
美希「ハニーひどいの……律子…………さんと付き合ってたなんて……」グスグス
春香「あらっ?美希。どうしたの?」
美希「えっ……?は、春香。久しぶりなの」グシグシ
春香「久しぶりー。今日はいいお天気だねー」
美希「あの、春香……最近事務所にいなかったけど、どうしてたの?」
春香「え?ああ、直接現場が多かったからかな?うん、事務所に行く用事もなかったしね」
美希「あ、そ、そうなの……ふーん……」
春香「で、どうしたの?泣いてたみたいだけど」
美希「……ハニーのことなの」
春香「ハニー?ああプロデューサーさんね。何かあったの?」
31:
美希「えっ、春香はしってると思ってたの……ハニー、律子…………さんと付き合ってたんだって」
春香「えぇ?そうなんだ!ひどいなぁプロデューサーさん、私に内緒だなんて!」
美希「そうなの……付き合ってた事もだけど、内緒にしてたのが許せないの!」
春香「そうそう、許しちゃダメだよ。思い知らせてあげないとダメだよね」
美希「そうなの!許せな……え?」
春香「許せないでしょ?許せないよね?私もそう!だからね、思い知ってもらう為に」
美希「ちょ、春香?何言ってるかわかんないの」
春香「一旦縛り上げて家に閉じ込めて、ゆっくりゆっくり私の気持ちを聞いてもらうの」
春香「プロデューサーが私の気持ちをわかってくれるまでずっとずっとずっとずっとずっとずっと」
美希「春香……?こ、怖いよ?」
春香「何言ってるの、美希もやるんだよ?だって許せないでしょ?プロデューサー許せないよね?」
美希「それは……」
春香「だったら行動しないとダメだよ。プロデューサーをただで許したらダメ。わからせないとダメ」
美希「でも、ミキはそんな事……」
32:
春香「そんな半端な気持ちで許せないって言ってたの?そんなのただの子供の我侭だよ。結局美希はプロデューサーさんの事憎みきれてないじゃない」
美希「で、でも……でも!確かにハニーは私に隠し事したけど、きっとミキ達の為だもん!ハニーはいつもそうだったもん!」
春香「何言ってるの?そんなワケないじゃない。プロデューサーは一人で幸せになろうって……ウッ」グラッ
美希「響……貴音……」
響「……それがわかってるなら、プロデューサーに謝りに行こうよ」
貴音「美希、あなたがどれほどプロデューサーを慕っていたかは私達が良くしっています。もちろん、プロデューサー自身も」
美希「うん……ミキ、ハニーにちゃんと謝らないと」
響「そんで、ちゃんと祝ってあげようさー。プロデューサーが幸せだと、美希も幸せでしょ?」
美希「そうだね。きっと、そういう事なの」
貴音「ふふふ……美希、それでは参りましょうか」
美希「うん!あ、さっき春香に何やったの?」
響「自分の琉球空手さー。こう、ぐってしてどんって!」
美希「すごいの!今度ミキにも教えて欲しいな!」
響「いいよ!結構簡単さー」
34:
貴音「……春香」
春香「うぅぅ?……プロデューサーさんのバカぁ……」シクシク
貴音「損な役回り、ご苦労様です。どうでしょう、今を逃してはプロデューサーと元通り仲良くなる機会は無いと思いますが」
春香「はい……私も事務所行きます……」
貴音「それにしても真に迫った演技でした。春香は芸達者ですね」
春香「え、八割本気だったけど」
貴音「……面妖な」
……。
P「中々帰ってこない……騒いでた律子達も静かになったし、不安だ」
美希「ハニー!」バンッ
P「美希!悪かった、別に隠してたわけじゃないんだ。お前達は今大事な時期だから……」
美希「ううん、本当はわかってたの。ハニーはいっつもミキ達の事ばっかり考えてくれてるの」
P「美希……」
美希「ごめんなさいなの。……律子と、お幸せにね」
P「……ありがとうな」
35:
美希「えへへ、ミキ、いい女?」
P「律子の次にな」
美希「ぷーなの!」
響「プロデューサー、二番目は自分だって言ったさー!」
P「おかえり、響」
美希「ハニーの二番目はミキなのー!今そう言われたのー!」
響「うがー!自分だって負けてないさー!」
P「うーん、悩ましいな。あれ、そういえば貴音は?」
貴音「ここに」
P「おわっ!た、貴音もおかえり……って……」
春香「……」
P「春香……」
春香「あの、プロデューサーさん……」
P「……久しぶりだな。仕事、ちゃんとやれてたか?」
春香「……ぜんぜんです。私、プロデューサーさんがいないと、全然」
36:
P「これからはちゃんと事務所に顔出してくれよ。俺はこれからも、お前の……お前達のプロデューサーなんだから」
春香「ううっ……プロデューサーさん……」ブワッ
P「悪かったな、春香」
春香「私の方こそ……ごべんなざい……」ギュッ
P「っとと。よしよし」
貴音「あの、それで結局律子嬢の次にあなた様が選ぶのは誰に……」
P「え、それ選ばないとダメか?」
美希「ミキだよね?」
響「自分さー!」
貴音「あの、私も……」
春香「私ですよね!」
P「うーん……」
37:
小鳥「私も立候補していいかなー?なんちゃって」
P「あれ、小鳥さん。あずささんは大丈夫なんですか?」
小鳥「ええ、お仕事まで寝るそうです」
美希「小鳥はちょっと自分の歳考えるべきだと思うな」
響「ピヨ子が言うと本気っぽくて何か変な感じだぞ」
小鳥「わ、私そんなに必死じゃないわよ!」
貴音「……」ポン
小鳥「慰めないで!」
P「あれ、それじゃ律子は……?」
律子「ここにいますよ……」ゼェゼェ
P「……何があったか聞いた方がいい?」
律子「聞かないでください」
P「はい。スーツ……と化粧、直した方がいいぞ」
律子「わかってます。ほらアンタ達も、プロデューサー仕事あるんだから離れときなさい」
38:
美希「やーなのー」
響「やだぞー」
貴音「……」
律子「はぁ……とりあえず失礼します、いろいろ整えてくるんで」
P「おう。お前らも散れぃ!俺はあずささんの様子を見てくる」
美希「そうやってえっちな事するんでしょ?」
P「するか!」
律子「……」ジロ
P「しないから!」
律子「ま、信用しましょ」
P「ったく……」
……。
あずさ「すー……すー……」
P「大丈夫……そうだな、うん」
P「しっかしみんな、俺なんかにそこまで入れ込んで……参るな、全く」
39:
P「あいつらは将来のあるアイドルで、俺はしがない一プロデューサー。それなりに実績は積んできたけど、それでも吹けば飛ぶような男だ」
P「ありがたいような、分不相応なような。プロデューサーって事以外はなんて事無い男なんだが」
あずさ「そんな事、ありませんよ」
P「ですかね?そうは思えな……うぉっ!?あずささん、聞いてたんですか」
あずさ「ええ、実は。……あ、私からも謝りますけど、プロデューサーさんからも律子さんに謝っておいてくれませんか?」
P「ああ、多分気にしてないと思いますが……」
あずさ「かなり、その……いろいろやってしまったので?」
P「あ、あはは……」
あずさ「で、プロデューサーさんは、なんてこと無い人なんかじゃありませんよ」
P「はぁ、そうでしょうか?」
あずさ「ええ。とっても……素敵な人」
P「……なんというか、恐縮です」
あずさ「だからこそ、律子さんもあなたを選んだんですよ?」
P「……はい」
あずさ「ねぇ、今だけ……少し、胸を借りてもいいですか?」
40:
P「胸?お借りしたいくらいですが」
あずさ「……?」
P「あ、なんでもないです。どうぞ」
あずさ「それじゃ、失礼して……ごめんなさいね、律子さん」ギュ
P「……」ナデナデ
あずさ「……これからも、私のプロデューサーをよろしくお願いしますね」
P「任されました」
あずさ「うふふ……もうしばらくいいですか?」
P「はい。好きなだけ……」
美希「ハニー!やっぱりえっちな事してるの!」
春香「律子さん!浮気ですよ、浮気!」
律子「……あなたって人は」ワナワナ
P(あ、これひっぱたかれて終わるオチだ。ラブコメ的なヤツだ。だが俺はその程度で終わる男ではない)
律子「なにやってるんですか!プロ」チュッ
P「ん」グイッ
41:
律子「んー!んん……んっ……」クテッ
美希「ななな、なななななな何やって……」
春香「」スゥッ
響「は、春香ー!」
貴音「せっかく立ち直った春香がまた旅に……」
小鳥「激写!」パシャ
あずさ「あ、あらあら……あらあらあら……」
P「なぁ、律子」
律子「へ、ふぁい。なんですか?」
P「結婚するか」
律子「はい」
律子「……え?」
おわり
44:
まだ続くのぉ?やったー!
乙
45:
センセイ、オネガイシマス
4
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