【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『黒田君のギター』back

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『黒田君のギター』


続き・詳細・画像をみる

4:
掴む人
この話は大学に居た時の話。霊感?って言うかその世界の事を深く知ってる人と出会った時の事。
当時俺は幽霊とかって全然信じてなかったんだけど、大学入って、二ヶ月も経つともうすっかり信じてた。
その二ヶ月の間に何があったかって言うと、ある人に出会った。
きっかけは幽霊信じてる友達に「霊なんて居るワケないし。そんなに自分は特別なんだって思いたいの?」って言った事だった。
その時の俺は何か機嫌が悪くて、次の日に凄く後悔した。
そしたらそいつ、「ちょっとついて来い」って次の日にやって来た。昨日の事怒ってんのかなー?なんて思ってたら、
会わせたい人が居るって言って、食堂に連れていかれた。
でもって、食堂で待ってたのは優しそうな女の人。童顔で目が少し垂れ気味で、可愛いなーって思ったのを覚えてる。
その人見てたら友人が、
「じゃ、あの先輩と話てみ。信じるようになるから」
55:
はあ?教祖かなんかか?って思って、用心しながらその人に向かい合う席に座った。
そしたら
「肩凝ってない??」
ってふにゃふにゃ?って感じで笑いかけて来て、何か毒気抜かれちゃって。
それにここ最近肩が妙に凝ってたのも確かで(今思うと異常に凝ってた)
「あ、凝ってますね」
って言った。
そしたら、やっぱり??って言いながらまたふにゃふにゃ?って笑って、
「じゃ?揉んであげるね?」
その人、席を立って俺の後ろに立つと、肩を揉み始めた。これがヤバイくらい気持ちいいんだ。
「あーやば、気持ちいいっす」
「でしょでしょ?」
で、気持ち良すぎてだんだん眠くなってきた。
「あ、すいません、眠りそうっす」
「あはは、寝ちゃえ寝ちゃえ?」
そしていつの間にか眠ってたんだけど、突然ガバって目が覚めた。
「あ、落ちたよ?」
先輩が一言言った瞬間、目からドバドバ涙が出てきた。
訳分かんなかったんだけど、なんか悲しくて涙が止まらなかった。
「大丈夫大丈夫。悲しいよね。大丈夫」
先輩は俺(?)を慰めてくれた。で、それから俺は霊の存在を信じる様になった。
56:
後で先輩に聞いた所、その時俺の肩についてたのは、【掴む人】って種類の霊だったらしい。
先輩が言うには、俺は霊感は人並み程度、普通くらいらしいんだが、異常なくらい【掴む人】を引き寄せる体質らしい。
しかも肩を揉んだ次の日、また【掴まれて】たとの事。なんなんだ、俺w
その事があってから、俺はだんだんとオカルトにはまり出して、先輩から色々教わったりして、いつの間にか、
先輩の事を先生、て呼ぶようになってた。それから先生とその仲間?と色んな事に首突っ込んだりした。
その話は、よければまた今度したいと思う。
82:
勉強合宿
携帯からスマソ。この間山にある学校の施設に勉強合宿に行った時の話。
やっぱ勉強合宿っていっても皆一緒だとどーしてもふざける人がいるんですょ。注意してもしばらくしたらまた話始めるの繰り返しでちょいキレて机強く叩いて他の空いてる部屋行って一人で勉強してた。
83:
最初は怒りでわからなかったんだけどソコなんか気持ち悪い雰囲気で…でも今更戻れないw
2時間位勉強してたらかな?カチャカチャ音が鳴り始めた。けど勉強に集中してたから特に気にならなくてスルーしてた。
84:
そしたら音が段々でかくなったのよ
バキッ!ダンダンダンッッみたいな
その時調度東大の数学の問題がもう少しで解けるっ!って時だったからマジでムカついて音に対してブチ切れて「ゴルァァァ!うっせーんだよ糞がッッ人が勉強してる時にマジふざけやがって!!」とか言ってたw
そしたら音が止んだ。
85:
私スゲーと思って勉強再開しようとしたら棚にあった箱がいきなり落ちてきて、中に入っていた画鋲が辺り一面に散乱した。この部屋には私だけだから片付けないとやばいと思い渋々片付けてたら…
背中をボンッて何かに押された。
86:
それまでなにも気にしてなかったんだけどさすがにビビって早く皆の所に戻ろうと思って攻片付けた。んで部屋でようとしたらドアが開かない。
鍵なんてない。しかもただの横にスライドさせるドア。勿論なにも挟まってない。なにがなんだかわからなくてとにかくドアを開けようと踏ん張ってた。もう半泣き。
87:
そしたら背後に気配が…なんかブツブツいってる…絶対振り向いちゃいけないって感じ。
マジやばいって思って恐くてもうドア叩きまくって叫んで皆を呼んだ。それで皆気付いて来てくれたんだけどそしたらドアがガラッと普通に開いた。
88:
皆、どうしたの?って感じで、安心して大泣きしてしまいました。それでとにかく部屋戻ろうってなって行くときにチラッとあの部屋みたら、いました…
変な女が。
しかも笑ってる。
てか私目が悪くて裸眼だと1m以内じゃないとはっきり見えないのに10mは離れていた女がはっきりとみえました。
89:
あまり恐くないかもしれないけどあの時はマジで死ぬかと思いました。
まだ夜の部もあるんですけど、長くなって悪いしまた気が向いたら書きますm(._.)m
93:
>>89
GJ!怖かったよ
100:
手首
今思い出しても身震いする体験です。確実に夢だとは思うんですが。
学生時代に一人暮らししてました。金なんて全然無かったから
1Kの古いアパートだったんですが、そこは玄関入って直ぐ右手に
狭いキッチン、左手にユニットバス、それで奥が6畳の部屋に
なってたんですね。
で、ある日結構遅い時間(午前1時過ぎぐらい)に自宅に戻って、
風呂入るの面倒だなーとか思いつつしばらくテレビ見てたんですが、
やっぱり疲れてたらしくてそのまま横になって眠っちゃったんですよ。
101:
何時間ぐらい経ったのか解らないけど、ふっと目が覚めた。
部屋の中は真っ暗。しばらく状況わかんなかったんだけど、
「あーそうかテレビ見たまま寝ちゃったんだな」って段々飲み込めてきて。
ベッドで寝よかなあ、でも面倒だしなあ、ってボーっと考えてる内に、
(それにしてもさっきから聞こえてるこの音は何だろう)と考えた。
部屋のどこからか変な音がするんです。
コウモリみたいな小動物がキーキー鳴いてる感じの。それも今にも
死にそうなぐらい弱々しい。
(何だこの声)とか思ってる内に段々目が冴えてきて、その内にちょっと変な事に気づいた。
(あれ?そういえばいつの間にテレビ消したっけ?確かテレビつけたまま寝たのに。)
変だなと思ったんですが、その内にもっと変だと思った。
そういや部屋の電気も消えてる。消した記憶は無いのに。
(おかしいな?)って思って取り合えず起き上がったんですが、その間も何かキーキー聞こえてくるんです。
何の音か気になって何気なく玄関の方を振り返った。
そしたら、そこに見えたのが。
102:
玄関ドアには下の方に郵便受けがついてるんです。
そこから細い手首の先が覗いてました。片方だけの手首が爪を立ててドアを上下に引っかいてたんです。
硬直している自分の目の前で、「キー・・・キー・・・」と2,3回ゆっくり縦に引っかいた後、手首は
郵便受けの外にスッと引っ込みました。
色の濃いマニキュアをしていたのははっきり覚えています。女の手でした。
もうこっちはその間全く動けませんでした。訳が解らなくて。
その後我に返って慌てて外に出てみたんですが、もう誰もいません。
ドアを閉めて郵便受けの下を見ると、確かに爪で引っかいたみたいな筋が残ってました。
めちゃくちゃ気持悪くて、もうその後はすぐに引っ越しました。
103:
この話を他人にすると昔振った女だろとか恨み買ってんだろとか散々突っ込まれますが、
断じて身に覚えがありません。
だから夢だったと思う事にしています。
以上、長文乱文失礼致しました。
104:
>>103
へぇ・・・じゃあ今貴方が背負ってる女の人はいったい何なのかな?
105:
>>104
勘弁してください。マジで。
146:
首の無いおばさん
中1の時、学校から帰宅してるとボロい家の前を通った。
玄関の戸が開いてたので何気なく見ると
首の無いおばさんが立って手招きしてた。
近寄ると「あがっていけ」とゆうように
俺の手をつかんで引っ張り、居間に連れてかれた。
座ってると首の無いおばさんはお菓子と牛乳を持ってきた。
お菓子は少しカビてて、牛乳はぬるかったけど
我慢して食べた。
食べ終わると、首の無いおばさんはまた俺の手をつかんで、
今度は風呂場に連れてこられた。
風呂場はものすごく汚くて入りたくなかったが、
渋々入り、体を洗ってると首の無いおばさんも
服を脱いで入ってきた。
俺は怖くなって、風呂場から出て、おばさんを
風呂場に閉じ込め、急いで服を着てると
「ドンドンドン!」と扉をおばさんは叩いた。
靴が隠されてたので、裸足で家まで逃げ帰った。
173:
お泊り会
中学生のとき友達2人、私でお泊り会した。
私ら仲良しグループは、そんときの泊り会メンバーと泊り会に来れなかった子・ユカ(仮名)で構成されてた。ユカはおとなしくてうじうじした子だった。
それはおいといて、泊り会とかでさ、なんか女同士って話し込むと嫌いな奴の話になるじゃん。
そのなかで友達の1人が、『ユカって正直だるくない?』と愚痴をこぼしはじめた。
それにつられるようにさ、もう1人もユカの愚痴をこぼしだした。
私もそれを聞いてるうちにユカに対する変なイライラした感情がわいてきた。
それから私らはユカはだるい奴、きもい、つか何でいつもうちらとおるわけ?とかずっとユカの悪口を言っていた。
174:
そんときだよ。私の携帯が鳴った。親から。
『ついさっきユカちゃんが…』
事故で死んだ
私が他の子に言うと、はじめは冗談だろって顔してたんやけど、私の泣き顔を見て信じた。
気分が悪くなった。つい先程のことを必死で心の中で謝った。
それから私らは泣き疲れていつのまにか寝た。
175:
ガンガンガンガガガッ
窓をたたく音が聞こえて私は目が覚めた。
ガンガンガガガガッ
ガガガッ
音がしてはやみ、の繰り返しだった。私はめっちゃ怖くなって2人を起こした。『はよ起きて!』
でもその子らが起きてもまた音はする。
ガンガンガガッガンガン
もう気が狂いそうで。
私はユカだ、と思った。
『ユカ許して!!!』
私はひたすら叫んだと思う。友達も泣き叫んでいた。
そしてたたく音がやんだ。
『許してくれた…』
私は勝手にそう思い込んでいた。すると友の机のほうから物音が。
ガガガガガガガ
なにかひっかくような音。もうだめだと思ったそのとき、今思えば気絶したんだと思う。
176:
気付けば朝の8時だった。
私らは窓にびっしりついた手形をみて凍り付いた。そして、今度は自分たちの愚かさに気付いて本気でユカに謝った。
でもユカが残したのはそれだけじゃなかった。
友の机のうえに、コンパスが突き刺さっており、その横にカクカクした文字で
オ前ラ呪イ殺ス
忘レタ頃ニ気ヲ付ケロ
と書かれていたのです。
葬式にはいけなかった、こわくて。後日、ユカの家にいって仏壇の前でもう一度謝った。それから一応、お祓いにも行った
忘れようにもわすれられないはなし
228:
黒田君のギター
僕が彼に出会ったのは、高校1年生の時のことです。
一応政令指定都市ですが、都心ではありません。家から歩いて3分以内に何軒かコンビニはありますが、全部ローソンです。
小洒落た雑誌に載っている服を買おうと思うならば、30分電車に乗って遠出しなければなりません。
僕が育ち、彼と出会ったのはそんな街です。
彼は全くもってごく普通の少年に見えました。彼は黒田硫黄のファンなので、黒田くんと呼んでおきます。
高校1年生にしては背が高く、色が白くて肌が綺麗な、ちょっと優男風の見た目で、高校生らしく浮かれ騒ぎが好きで
ノリとテンションで生きているようなところがあり、よく喋るごく普通の同級生でした。
今お話しようとしている事件?を境目に、僕と時々話すようになるまではそれほど気になるというほどの存在ではありませんでした。
229:
それは、体育祭の直後だった記憶があるので一学期の終わりのことだったと思います。
クラスの奴らの顔と名前もほぼ一致して、中学時代の友人たちとだけ、親しく話をする時期も終わった頃でした。
初夏の夜ももう更け、高校生が出歩くにはやや遅い時間、僕はその一帯では一番の繁華街を歩いていました。
理由は何だったかもう覚えていませんが、ちょっと何かを買いに出かけたのが存外に遅くなってしまった
といった程度の用事だったのだと思います。
片側二車線の道路の脇にしつらえられた歩道の横には、びっしりと灯りをいっぱいに点した店舗が並んでいます。
交差点と歩行者用横断歩道の周囲で途切れたところ、横断歩道を渡りきってすぐのガードレールに
腰を凭れさせるようにして、アコースティックギターを肩から提げて鳴らしている男がいるのを
僕は信号待ちをしながら眺めていました。
別段珍しいことではありません。その日も、そこへ差し掛かるまでに何度となく見た光景ですが、彼は声を張り上げて
歌を歌うでもなく、中腰になって全力でギターをかき鳴らすわけでもありません。
ただ、ガードレールに腰掛けて「ギターを鳴らしている」だけなのです。
どことなく、何かを待っているような感じだなあと思いつつ、横断歩道を渡りきったところでギター男の顔を見てみると
それはくだんの黒田くんでした。
彼は確かにクラスでもやかましい方ではあるのですが、熱心に音楽を語ったり、バンドをしている風の見た目でも
雰囲気でもないので、僕が面食らったような顔をしていると、あちらも僕と同じような顔をしています。
「バンドなんかやってるんだ?」と僕が言うと、黒田くんはちょっと照れたように笑って
「そうでもないんだけど、夜フラフラしてギターを弾くのが好きなんだよ」といったようなことを言っていました。
僕が持ち前の図々しさで何か弾いてみてくれ、とねだると、黒田くんはやっぱり少し照れたように笑ってから
カーペンターズの「sing」を弾いてくれました。
「ギターを弾くことはかっこいいと思っているけど、自分には到底無理だと思っている」平均的な高校生だった僕に
「おおー」「超うめー」と心から言わせるに充分な演奏を披露した後、黒田くんは「恥ずかしいから秘密にしといてくれ」と
やっぱり照れたように言って、僕はそれを承諾しました。
230:
お喋りな僕にしては珍しく、黒田くんのギターのことを誰にも喋らないまま、夏休みに入ってすぐのことでした。
その頃仲の良かった友人から、肝試しに行かないかと誘われたのです。
オカルティックなものにさして興味のなかった僕がついていこうと決めたのは、当時好きだった女の子が
メンバーにいると聞いたからでした。
肝試しといっても、繁華街の真ん中の交差点で数ヶ月前に死亡事故があり、以来その下に亡くなった親子が立っているといった
「よくある」と言ってしまうにもありがちな噂を確かめにいこう、といった可愛らしいものでした。
少なくとも、その当時の僕たちには「可愛らしくて」「胸踊る冒険」だったことは確かです。
週末の夜、時間は11時を少し回った頃だったと思います。僕らは連れ立って件の場所へと向かいました。
繁華街の真ん中、交差点の脇、少しネオンが途切れたところ。
向かうにつれて、僕はそれが「黒田くんがギターを弾いていた場所」だったことを思い出しました。
高揚していた気分が見る間に萎えていきました。
本当に「出る」としたら、あんな場所で黒田くんがギターを弾き続けているというのもおかしな話です。
彼の性格ならば、もし何か見たとしたら次の日にはクラス中に話が広まっているはずです。しかも、尾鰭背鰭がたっぷりついて。
すっかり「肝試し方面」への興味が失せてしまった僕は、好きだった女の子の後姿でも鑑賞していようと視線を上げました。
彼女の髪の向こうに見えたのは、くだんの交差点でした。黒田くんのひょろっとしたシルエットが見えます。
やっぱり、何も出るはずないじゃないか。バカらしいな。
他のメンバーにとっては思いもかけずそこにいた黒田くんと、黒田君のギターにすっかり注目が集まってしまったのを尻目に
僕は完全に白けてしまいました。
231:
「ここ、幽霊出るんでしょ?怖くない?」
「え、俺何も見ないよ。肝試しみたいな感じの奴ら、他にもちょくちょくここ通るけど皆白けて帰ってくもん」
幽霊なんて出ないよ、と笑う黒田くんにつられて皆が笑うわけですが、今度は逆に僕のほうが怖くなっていました。
「え」と言ってから「俺何も見ないよ」と続ける間に、彼は僕のほうを伺うようにちらっと見たのです。
黒田くんがここでギターを弾いているのを、それも恐らくは毎晩のようにここにいるのを知っているのは
その時点では僕だけだったのでしょう。
その僕を警戒するように見てから、「何も出ないよ」と彼が言った理由は分かりません。
それでも、僕は直感的に思ったのです。黒田くんは何かを知っていることを。
232:
その後、せっかく集まったのだからとカラオケに行くメンバーと別れて、僕は家に飛んで帰りました。
一学期の最初にもらったきり、家の電話の横に吊るしておいたクラス名簿を引っ張り出して
黒田くんの電話番号を探します。かけようかかけまいか迷いつつ、視線が番号を見つけるとすぐに
PHS(当時高校生が持たせてもらえるのはPHSでした…)を持って部屋に引っ込みました。
なぜか震えて仕方ない指先で番号を押すと、階下から姉の呼ぶ声がします。
「黒田くんって子から電話!!」
その瞬間、この後何度となく黒田くんと味わった恐怖の中でも最大級の恐ろしさが体を駆け巡りました。
階下まで何とか行って、コードレスホンを受け取ったのはいいのですが、とてもではなく恐ろしくて
ひとりきりで黒田くんと話す気にはなれません。会話を聞かれることを承知で、姉と弟、父のいるリビングの端で
受話器を耳に当てました。
「ああ、俺。ごめんな、遅くに」
真夏に冷や汗をたっぷりかいて、歯の根も合わないほどに震えている僕とは裏腹に、いつも通りに黒田くんは話しかけます。
何してた?とか、俺も今帰ったところでさ、とかしばらく当たり障りのないことを言い続けていてくれましたが
僕が何も言わないので、やがてちょっと困ったような声音で言いました。
「さっきのことだけどさ。お前には、もう一回見られちゃってるんだよな。だから話すよ」
233:
死んだ人っていうのは、自分が死んでること分かってなかったりするんだ。
分かる暇もなく死んじゃったりすると、呆然としてずっとそこに残っちゃったりする。
ただ、すごく大事なものだったり、すごく大事なことだったり、そういうのがあったことは覚えてる奴が多いんだ。
あそこにいたのは、小さい女の子の親父さんだ。女の子はいない。
親父さんは、「死ぬ」って認識する前に「大事な可愛い小さな娘が血を流してる」ことを心に刻んじゃった。
小さな娘の一大事の前じゃ、自分が死んでるなんてことは些細すぎるのかな。
娘を助けなきゃ助けなきゃとは思うけど、どこに助けを呼んでいいのか分からない。
自分たちの目の前をたくさん人が通っていくのは見えるみたいで、ずっと必死に助けを呼んでる。
でも、誰も振り向いてくれないんだ。たまに振り向いてくれる人がいても、皆怖がって逃げちゃうんだ。
それって、どんな気持ちなのかな。
あの親父さんは、この世で一番大事な命が自分の腕の中でゆっくり息絶えていくのを、ずっと感じてるんだ。
それって、どんな気持ちなのかな…?
俺があそこで何をしてたかって?いや、だからさ。親父さんとずっと話してたんだ。
たすけてくださいたすけてください、わたしのむすめをたすけてください、ってあの人泣きながらずっと言ってるんだ。
だから俺は、もうすぐ救急車が来ますよ、娘さんは助かりますよ……って。
何時間かそうしてたら、親父さんやっとありがとうございますありがとうございますって泣くのやめるんだけど
次の日行くと、やっぱり俺の顔見てたすけてくださいいいいいぃい!!って叫ぶんだ。
だから、毎日あそこにいる……。
気休めでしかなくても、いつかあの親父さんが娘さんはもう、「助かって」るんだって分かって傍に行くまで
出来たら一緒にいて、救急車呼びましたよって言いたいんだけどなあ?
234:
そう言って、彼は電話の向こうでやっぱり困ったように照れたように笑いました。
別段目立つこともなく、本当にごく普通にクラスに溶け込んでいた黒田くんは、「目立つこともなく、ごく普通に」
することに対して、ものすごく骨を砕いていたように思います。
真夏の道端に何時間も「普通に立っている」ために、面白半分で来る僕らみたいな奴に「俺はずっとここにいたけど」と
ごく普通に言うために中学生の時に始めたのだというギターは、相当うまいと僕は思っています。
「ブーンが精神病になったようです」でカーペンターズの「sing」を久しぶりに聞いて書き込んでみました。
当時の雰囲気をそのまま伝えたくてあれこれした結果、超長文になってしまいました。申し訳ありません。
235:
>>234
哀しげな話ですが、なんだか心温まってしまいました(;∀;)
GJです!
240:
>>234
GJ! かなり読みやすかったよ!
246:
黒い人影
小学校の時、学校に夕方に忘れ物を取りに行った。
先生に教室の鍵を借りて、一人で向かった。
その教室は2階の一番端だったんだけど、忘れ物を取って鍵を掛けて、
ふと外を見ると、窓に黒い人影が半身だけへばりついていた。
「名探偵コナンの、犯人が分かってない時の犯人の描写」と説明して分かるかな?
とにかく真っ黒の人影に目だけバッチリ開いたやつ・・・
逃げるよりも先に固まってしまった。それから10秒ぐらい?
いきなり非常ベルが鳴った。ビクッとして、
後ろを一瞬振り返って、もう一度窓の方を見ると、
黒い影が全身を見せるかのように、横にスライドし始めた。
その瞬間危機感を感じて、 ベルが鳴り響く校内を、必死に走って職員室に向かった。
金属音が後ろでしたような気がしたが、気にしている余裕は無かった。
息を切らせて飛び込んだ職員室、先生が「どうしたの?」と声をかけてくれた。
そして教室の鍵をあの場所に落としてきた事に気がついた・・・
状況を説明すると、じゃ先生も一緒に行ってあげるから、と言われ、
嫌々教室へ戻った。非常ベルはもう鳴っていなかった。
もちろん黒い影などどこにも居ない。
ただ、あれがへばりついていた窓を開けて下を見たら、
真っ黒い液体が溜まっていた。
先生は首をかしげ、今日は家まで送ってあげるといってくれた。
あれから特に何も起こっていないけど、気持ち悪い体験だった。
261:
白い服の女
これはウチの親父の体験談なんですが…親父はダンプの運ちゃんをやっていて、日本各地に行脚して土砂やらスクラップを運んでるんですよ。
これは配車の都合でたまたま友人のダンプの助手席に乗っていた時の話なんですが、
ある国道の山道のトンネルを通っていた時、半分うたた寝をしていた親父は友人の呼び掛けに起こされ目を覚ましたそうです。
「〇〇、見てみろ!」と尋常ではない様子で呼び掛けたので、なんだ?と促されるまま身を乗り出して運転席側のサイドミラーを覗いてみると…ダンプの側面の、荷台に登るためのハシゴの少し後ろあたりに白い服の女が張り付いていたそうです…
トンネルの中は車の走行の時に生じる強風が吹いているはずなのですが、まったくその女の髪の毛は乱れてはおらず、重力が働いていないように平行に張り付いていたそうです。
二人いっぺんに確認したらしいので幻覚ではないみたいなのですが…
262:

高校の頃、学校行事で2ヶ月間マグロ漁をしながらハワイまで行く乗船実習をやったんだが、ある日夜中にタバコが吸いたくなりダチと船の一番上のデッキに登りスパスパしてたその時に妙な音が聞こえてきた。
最初は風の音かと思ったが何か違う。
周りを見渡すといつの間にか数十メートル先に船がいた。
が、様子がおかしい。
照明が一つも無く、人影も見えない。
妙な音はその船から流れてきてるらしいのはわかったが徐々に『ヴアァァァ』と人間のうめき声に変わってきて怖くなって逃げたよ。
一応機関員のオッサンに報告したら船のレーダーにはそんな近くに船の反応は無かったと言われてさらに死ぬかと思った。
263:
ガソリンの味
中学の頃、グロ好きがかっこいいとおもって
グロ漫画とか死体写真集を学校に持っていったりしてた
男子は少し興味を持つ奴もいたが、女子はもちろん引いてたよ
キチガイキャラを演じるために授業中突然「ひひひひひ!」と笑い出したり
鼻血が出た時、顔に塗りたくったり・・・
手を震わせながら錠剤(本当はタダのビタミン剤)を大量に飲んだり・・・
もちろん俺が歩くと女子が机ごと俺を避けた
そして卒業間際のお別れ遠足の日・・・
その日は制服じゃなくて皆、私服で来ることになってた
そこで俺はチャンスだと思いネットからダウンロードしたかなりエグいグロ画像を白いシャツにプリントアウトして
それを着てバスへ乗り込んだ
悲鳴をあげる女子、泣く女子・・・
男子たちからも「てめぇ!ふざけんなよ!」「毎度毎度いいかげんにしろよ!」「死ねよ!」
など、非難の嵐を浴び自分のやったことの重大さにようやく気付き少し涙目になる俺
結局その日はジャージで行く事に
ディズニーランドのトイレで過ごした6時間のことは今でも忘れません
265:
おまい自身が洒落にならんなw
266:
そこまでやったらキチガイキャラじゃなくて普通に基地外だよ。
326:
般若の面
過去ログ読んでてぼんやりと思い出した話
幼稚園のとき、仲のよかった1学年下の子と遊んだ
その子の家は旅館だったので、敷地は広いし部屋はいっぱいあるし、みんなでよく遊んだんだ
そこの大きな食堂には、なぜか般若のようなお面が飾ってあったのを覚えてる
遊んでるときに、食堂で俺とその旅館の子と、もうひとり仲良しだった弁当屋の息子でジュース飲んだり
お菓子食べたりして話をしてたんだけど、ときどきその般若の面の表情が変わるねーって言ってたんだ
今日は笑ってるような感じだったのに、次の日は怒ってる表情だったりしてた
その面を見ている間に表情が変わったこともあったよ
あんまり怖くない話なんだけど、不思議な思い出ということで
その旅館は今もやってるのか不明
他にも足だけが歩ってるのを見たとか、そういう話はたまにあったよ
327:
>>326
このレスを見て思ったけど、旅館や古めの食堂って、何故般若を始め、面が
飾っていることが多いんだろうね。
328:
エレベーター
携帯からだから読みにくいかもしれん…
うち15階建てのマンションに住んでて12階に住んでるのね
んで、エレベーターで一階から十二階に行ってたんだ
自分の中の常識だが、一階以外から乗って
例えば6階から乗って、10階とかに行くのは
殆んど居ない、居ても清掃の人位だと思ってた
そう思って乗ってると、8階で止まったのね
イタズラかな?と思っていると
おっさんが乗ってきた
漫画のバトルロワイヤルの担任?が少し痩せた感じで不気味だった
その人がボタンを押さないから同じ12階なんだろうと思ってた
そうこうしてる内に12階に着いたのよ
そしたら、その人全然降りようとしないの
だから俺が降りた、その瞬間に
後ろから「おいっ!」
って低い声で呼ばれたの
何だ?と思った瞬間後ろから
物凄い力で殴られた
息が詰まってその場でうずくまってたんだよ
そしたら後ろから「馬ー鹿」って
物凄い低いトーンで言われた
振り向いたら扉がしまって
中には誰も居なくなって下に降りて行った
これが自分の中で一番怖かった体験
長文、読みにくい文失礼しました
370:
ケルベロス
これは僕が高校を卒業して半年位、フリーターでやっていた頃の話です。
その頃、僕はある肉加工工場の夜勤パートをしていました。某県での話です。
別スレにて体験談を投稿しましたがそれ以上に怖かった話。
僕は自転車で一時間かけて隣の市である職場に通勤していました。
夜勤、確か23時半からの勤務だった為通勤は苦ではありませんでした。朝からだったら出来なかったと思います。
そして…その日は真冬で月の綺麗な晩でした。
いつもの様に22時頃家を出て、坂を上って大きな道路を通り。
途中道路脇に慰霊碑みたいな物があって花がそえられている場所と
そことは別に、交通事故があったのかやっぱり花がそえられている場所がありました。
夜中で車の通りもあまり無く不気味といえば不気味でしたがそこでは何もありませんでした。
371:
さて職場迄後少しと云う所。そこからは住宅街の離れの狭い通りに入って、途中ラブホテルがあるんです。
その前を通った先が職場。恐ろしい事はラブホテルの前に差し掛かった時に起こりました。
ラブホテルの敷地内から何か、黒い影が出てきたのです。それは小さく、まあ小さいと云っても中型犬くらいはありました。
僕は(なんだ?)と思い停止しました。黒い影も停止しています。
暫くの間夜闇の静寂の中、僕と黒い影との間には緊張とよりいっそうの静寂の時が流れました。
僕がそう感じただけかも知れません。
互いに相手の出方を窺い、これから起こる恐怖、嵐の前の静けさとでも例えられましょうか。
(こんな事してたら遅刻する)
僕は黒い影の動きに注意しながら、ゆっくりと動き出しました。
372:
すると、黒い影がこちらに移動してきます。
(げ!何よ!こっちくんな!)
「ワフッ」
黒い影が吠えました。そして僕は全てを悟りました。その黒い影は、野良犬だったのです。
ちなみに僕は小さい時から追い掛けられたり、吠えられたり、犬…特に野良犬には余り良い思い出がありません。
嫌な予感がしました。
そして予感は的中。犬が走ってきます。
戦慄が走り、(やばい!)ペダルを漕ぐ足に力を入れ一気にスピードを上げました。
「ワンワンワンワン!」
偉い勢いで追って来ました。後方からガルッとかガフッとか聞こえてきます。
ふと気付いた事、僕はウィンナー工場で働いている。作業着と靴にはおいしそうな肉の汁、かほりが染み付いている。
(俺、もしや餌?)
その時、ふと違和感を覚え後ろを振り返る。
373:
すると驚愕の真事実。
「さ、さ!!!!!」
僕は思わずそう、悲鳴を上げる様な声でそう叫んだ事を覚えています。
追っ手は三匹いました。これはとてもリアルハンティングだと思いました。捕まったら食われると思いました。
だって三匹の、まさに「飢えた獣」と云った感じのワンワンワンとかガフッとかガルッと三重奏が流れてきます。
更にスピードを上げた時気付いた事がありました。僕は長めのコートをはおっていたんです。確かダッフル。
職場用に。それが誤りだったのかも知れません。
スピードを上げれば上げるほど裾が後方になびき、三匹の飢えた狼の親戚の牙にかかりそうなんです。
「うおああああああ!」
と悲鳴を上げながら逃げます、そりゃ逃げます。
絶望を加させるケルベロスの三重奏、コートの長さと云う誤り、誰も助けてくれない夜闇の孤独。
そして更なる絶望が待っていました。
374:
目の前に右への直角カーブが現れたのです。道幅は車の通れない、車が軽ならばその半分位。
(この最大スピードで曲がれるのか!?転んだりぶつかったら死が待っているぞ…いや!)
(絶対に曲がらなければならない!)
火事場の馬鹿力とでも良いましょうか、人間本当に死の危機が迫った瞬間って覚醒するんですかね。
カーブの瞬間、僕の傾いた角度は多分45度以下。
狭い道、出しうる最高度、購入時から何のメンテもしていない自転車の擦り減りまくっているであろう二年物タイヤ。
今考えるとよくもまあ悪条件が重なっている上で、もう二度と出来ないであろう
あんな素晴らしいカーブを繰り出す事が出来たなんてほんとミラクル。
そして今度は左直角カーブ。成功。
自転車置き場迄走らせ飛び下り自転車は鍵も掛けず、入り口迄ダッシュ。
375:
いや、ふと気付いたら犬はもう追って来ていなかったんですけれど。何回か遠くから吠える声が聞こえました。
野生の恐怖と人間の底力を知った夜でした。
ちなみに次の日もう怖くてあの辺りに近付きたくなかったので辞めました。
376:
>>375
乙です。いや?情景が浮かんできて…不謹慎(?)乍ら笑わせてもろたwwゴメンネw
377:
要約すると『3匹の野犬に襲われそうになった。』という事ですね
379:
>>377
長くてスマソです
380:
ハイウェイスター思い出したw
404:
暗闇
以前私が働いていたのは家から5分もしない小さなコンビニです。深夜ですが・・・
その日も自転車を止めて中に入ると、店員が一人居ましたが、客は居ませんでした。
それもそのはず、時間が時間です。私は店員に声をかけました。
「ごくろうさま」
「あ、ごくろうさまです」
若い彼女はこんな時間だと言うのに元気な声で、私に返事を返してくれます。
好感の持てる人物だなあと思いながら、特にする事も無い仕事に取り掛かろうとしたその時。
「あ・・・あれ、おかしくありませんか・・・?」
その彼女が詰まったような声を上げました。彼女が指差すのは、外。外―――異常は在りません。
暗闇が広がるだけで、時間は深夜、特に不思議は無い。
「別に何も・・・」
その時瞬間的に理解しました。暗闇「過ぎる」のです。いくら深夜と言えども、真っ暗と言う事は無いはず。
住宅の影、自動販売機の光―――何一つ確認できませんでした。まるで、巨大な黒い布幕を被せられた場所のように。
「・・・取り敢えず外に出ようか」
「あ・・・はい」
しかし、入る時はすんなり入れた扉が、全くびくともしないのです。
二人とも精一杯力を込めて押し引きするのだが、無駄でした。
朝になるまで、待つか、どうするか―――・・・不安そうな彼女の横顔が、
私を余計に責めたてます。その時、特有の臭いを放つ液体がガラスを伝ってくるのに気付きました。
ガソリン。
誰かがこの建物を焼き尽くそうとしているのか!パニックになりながらドアを蹴っていると、
コンビニを覆っていた幕?の隙間が縦に10cmほどサッと開き、そこから外の世界が見えました。
次の瞬間、その10cmの隙間を、人影が遮って・・・
405:
そこでもうダメだと思い目を瞑りました・・・
目を開けると、自宅の布団の中。なぜか上半身裸のジーパン一枚で寝ていました。
夢か・・・とも思ったのですが、あとで漢書に聞いてみるとあの日のことを覚えていたようで、
同じく意識が遠くなった後、目を開けたら自宅だったそうです。
私と同じ上半身裸の格好だったそうです。
宇宙人の仕業としか思えないのですが、知らない間に拉致されてたのでしょうか・・・
あれが何だったのか、今でも分かりませんが、彼女とは良いお付き合いをさせてもらっています。
406:
漢書→彼女です。
なんというミス・・・・
408:
>>406
その後そのお店は無事だったの?
440:
>>408
無事でした。特に異変は無く、といってその間に居た客も居ないので、
その間の店がどうなっていたのかは分かりません。
407:

漏れの実家は超田舎です。
小学4年の頃、友達の家に遊びに行ったら、
友達の大きい婆ちゃんが裏玄関で糞してました。
便所(外にある)まで間に合わなかったんだなと思って、
友達に言うのも気の毒だから、漏れが始末しようと思って、婆ちゃんに声かけたら
その糞に黒い糸が大量に混じってる。どう見ても髪。
しかも婆ちゃんと目がガッツリ合うし。
「S(友達の名前)が飯くれねぇから」
婆ちゃんそう言って尻丸出しのまま家の中へ入っていった。
残された漏れは、長めの炭を使って婆ちゃんの糞を物置裏まで転がして砂かけときました。
その日は外で遊んだ。
その婆ちゃん総白髪なんだけどな。
411:
>>407
ばあちゃんはなにを食べたんだ…
ちょっと怖いね
424:
こけし
ある夏の夜のこと。
僕は夏休みを満喫していた。
宿題も半分以上終わり、リビングでテレビを見てくつろいでいた。
ふと、時計を見ると7時。
「はらへったな。早く帰ってこないかな。」と思ったとき、丁度親が帰ってきた。
母は荷物をテーブルの上におろし、それと同時に一体のこけしを置いた。
僕「何?このこけし。」
母「あぁこれ?お父さんが友達からもらってきたのよ。」
僕「ふーん。」
それから何秒、いや何分、そのこけしを見ていただろう。何故かこけしをずっと見ていたのだ。
するとしばらくするうちに、そのこけしの表情が悲しんでるように見えた。
僕「うわっ!」
父「どうした?」
僕「い、いや、何でもない・・・」
その時ご飯ができた。しかし食欲が湧かない。さっきまで腹がへっていたはずなのに。
「このこけしのせいか?」と思いながら食事を早めに終わらせた。
そして父に言った。
僕「なんで、こんな気持ち悪いこけしもらってきたの?」
父「しかたないだろぅ。小学校時代からの友人の土産なんだから。」
・・・気持ち悪い・・・そう言ったのがまずかったのか。
二階にある自分の部屋へ戻ろうとしたとき、こけしが視界に入った。
そのこけしが怒っているように見えた。
怖くなり急いで部屋に戻った。
425:
そしてベットにもぐり込み、布団をかぶり、ふるえながら、
僕「怒っているように見えただけだ!見えただけだ!」
そう自分に言い聞かせた。
しばらくして冷静になり、だんだん暑くなってきた。
僕「なぜ、真夏の夜なのにあんなに寒かったんだ?」
なんでだろう?と思いながら、窓を開けた。僕の部屋にはクーラーはない。
横になりいろいろ考えてるといつのまにか寝てた。
夜中、ふと、目を覚ました。時計を見ると2時・・・
僕「嫌な時間に起きてしまったな。」
部屋の中は電気が点いたままだった。もう一度寝よう、と思っても眠たくない。
とりあえずトイレに行こうと思い、1階に下りた。トイレをしているとき、こけしの事を思い出した。
僕「あ・・・・」
思い出したくない事を思い出してしまった。
「だけどあれから時間がたってるんだ。テーブルにおいたままな筈はない。」そう思っていた。
喉が渇いていたから何か飲みたかった。しかし飲み物は冷蔵庫に。冷蔵庫に行くにはテーブルを通らないといけない。
おいてないと声にだしていても、内心は置いてあるんじゃないか、と思っていた。
おそるおそるリビングの明かりをつける。
テーブルが見える。しかし、こけしは置いてなかった。安心して、冷蔵庫からお茶を取り、そして飲んだ。
こけしがなかったと言っても深夜は、怖いので急いで部屋に戻った。
明かりが消えていた。
僕はアレッ?と思いながらも電気をつけた。
部屋の床に一体のこけしが置いてあった。しかもこっちをみている。
顔もはっきりと怒っている。
426:
僕「っっっっ!!」
僕は急いでそのこけしをとり、窓から投げ捨てた。
僕「はぁはぁ。なんなんだ!?」
すると、何かの音がする。
「コツッ コツッ」
寒気がする。
「コツッ コツッ」
もしかして・・・
「コツッ コツッ コツッ。」
部屋の前で止まった。
「コンコン」 ノックだ。
僕「お母さん?それともお父さん?」
返事がない。僕もそんなはずないとわかっていた。しかし、そう、思いたかった。
「コンコン」 まただ。
確かめよう、そう決心した。
ドアを開けた。
・・・・誰もいない。
ドアを閉めようとした。何かが挟まった。
427:
上を見た。・・・・・何もない。
下を見た。・・・・・一体のこけしが挟まっていた。
絶句した。思わずこけしを蹴った。すると小さな声で
「ひどい」
と聞こえた。
部屋の鍵を閉め、ベットでガクガクふるえながら恐怖で泣いていた。
そこで気づいた。
窓があいている。
閉めようと思ったとき、丸い何かがとんできた。
びっくりしたが、気にせず窓を閉めた。
僕「よし、これで・・・っっ!」
丸い物に目を寄せるとそれはこけしの顔だった。
僕は動けなかった。こけしの顔はこっちを見て、
「許さない!許さない!許さない!!!」
そして気づくと病院にいた。どうやら精神病院らしい。
僕はあれから半狂乱になり、親が駆けつけ止めてくれたみたいだ。
428:
父「気がついたか!びっくりしたぞ。部屋の中で叫んでるんだから!
 とりあえずここで3日間ゆっくりしとけ。夏休みだしな。」
僕は急にここで過ごせって言われびっくりしたが、正直一人で部屋に居れる気がない。
こけしはどうなったんだろう?と思い父に尋ねた。
僕「父さん、こけしどうしたの?」
父「あぁ、あれは捨てたよ。お前も不気味がってたし。」
僕「よかったぁ。」
しかし僕は忘れていた。あのとき投げ捨てたのに戻ってきたのを・・・
そして、親は帰り、病院の先生の話を適当に聞き、すっかり安心していた。
ポケットがふくらんでいる。
なんだ?と思った。服は昨日のとは違う服だ。
つかんでみる。丸い。
ものすごい寒気がおそった。
おそるおそるだして見る。
あのこけしの頭だった。
恐怖もあったがなぜ?という気持ちもあった。
戸惑っている僕の顔を見てこけしは不気味に笑いこういった。
「逃がさないよ」
以上!
539:
守り神
小さい頃に祖母の家で体験した出来事。
私にとっては洒落にならないくらい怖かった事。
うちのばーちゃん家は築50年は経とうかというボロ家なのね
もちろん木造。今はレトロでいいななんて思えるようになったけど
小さい頃の私にとってはそれはそれは怖い場所だった訳で
何が怖いって、うちのばーちゃん墓守やってるから
墓のド真ん中に古い木造の家が建ってる。
トイレも今時ボットン便所とかいうヤツで、裏庭には井戸まである。
しかも縁側の真正面に、戦争慰霊碑orz
夜とか、本当洒落にならん怖さだったのを記憶してます。
まぁここまでは…立地条件を除いてはまだあってもおかしくない…
と、思わせて下さい。
何が嫌だって、寝室になってた20畳くらいの大部屋にあった観音像。
夜に寝てると何かあるんじゃないかと怖くて怖くてしょうがなかった。
しかも無駄にデカい上薄暗い部屋だから威圧感ムンムン。
と、まあこんな感じの祖母の家。
前置きが長くなりましたけど、15歳の夏休み。
お盆だったんで、ばーちゃん家に行った時のこと。
540:
私は夜一人でそのだだっ広い寝室に寝てた訳です。
ふすま1枚隔てて母さんとかがいてね
図にするとこんな感じ。
寝 | 居
 |
室 | 間
 ↑
 ふすま
布団が5組敷かれた真ん中に私は寝てたんですね。
で、ふと目が覚めた。時計を見たら午前2時。
母さんも叔母さんも叔父さんもばーちゃんもじーちゃんも寝てた。
したら何か上の方から音が聞こえる。
何だろう?と思って薄暗い部屋の中で目をこらすと……
天井に直径30センチはあろうかという巨大な蜘蛛が。
しかもうごうごとあっちへ行ったりこっちへ行ったり……。
虫が死ぬほど嫌いな私、深夜だというのに叫び声をあげた。
でもみんな起きてくれなかったorz
いつ落ちてくるのかとガクブルしながら眠れぬ夜をすごしました。
541:
次の日の朝、ばーちゃんに聞いてみたら
昔からいる家の守り神みたいなものだとのこと。
知らなかったよ、そんなのいるなんて……
○○は虫が嫌いだから言わなかっただけなんだけどね?
と笑いながら言った祖母、明らかに楽しんでました。
あんなありえない大きさの蜘蛛見るくらいなら
なんか出そうだと皆に言われるばーちゃん家なんだし
観音様が動いたのを目撃したり幽霊見たりした方がまだよかった……
ちなみに今もその蜘蛛が怖いのでばーちゃん家に泊まる事だけは出来ません。
8年前の出来事でした。
576:
(゚д゚)ガクブル
命綱
14 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2005/10/18(火) 00:44:41 ID:3dOKMS1P0
まあ聞いてくれよ。
ついこないだの俺の話な。
仕事始めた頃から付き合ってた彼女と別れて、会社も若年リストラでクビになった。
一度にたくさんのものを失ったんだよ。
で実家帰った。そんで夕方頃に、やけくそになって樹海行ったんだよ。
モロ青木が原。車。側道走ってた。
別に自殺とかする気はなかったけどな。
でも、不思議と行って見ると、森ん中に吸い込まれそうになったんだよね。
でしばらく車走らせてると、森がめちゃ暗いところにさしかかった。
車の中から見たかんじ、木が鬱蒼と茂ってて、
光差し込んでなさそうで、いやな雰囲気だった。
そん時は、夜8時くらいだったかな。
そしたら俺、入ってみたくなったんだよ。
もう何もかも放り出して。入って、無事出てこれれば、それで良し。
遭難したらもうしょうがない、て感じでさ。
577:
後から考えたら死ぬ気だったのかもしれない。
で、もうやろうと思って、
どこがいいか、もうしばらく場所探すことにした。
日も落ちて、暗くて、そういう中でもう少し車走らせた。
そしたら、対向車線に車が止まってた。
バン2台と、普通のセダン1台。
中には誰もいなかったと思う。
なんだろうと思ってると、丁度その近くの木に、ロープが巻きつけてあんの。
近いところの3本の木に、それぞれ一本ずつ。合計3本。
なんかの肝だめしみたいなものか、撮影?だったのかな。
でそのロープは、スーッと暗い森の中に続いてる。
たぶん中に人がいて、それの命綱みたいなものだったんだと思う。
ていうかそうだったんだろうな。それ以外に考えられないっしょ?
結構太いロープ。頑丈な感じで、巻きつけてあったよ。
そのロープ見て、なんか変な気持ちになったんだよね。
サーッと。全身から、やる気が出てきたんだよ。
こういう気持ち分かる?
ナチュラルハイっていうか、そんな感じ。
妙にいろんな事に前向きになるっていうか。
578:
俺は切ったね。3本。ぶった切った。
はさみで、15分ぐらいかかった。超汗かいてた。
でもとにかく手際よく切ろうと思って、一生懸命頑張った。
それで逃げるようにして車に乗って、家に帰った。
切ってるときから感じてたんだけど、なんか自分の中で、生命力みたいのが
どんどん湧いてきてたんだよね。
俺は頑張れる、やれる。って。
死のうと思ってたけど、樹海寸前で救われたよ。
これからも俺は生きていく。お前らも自殺なんかしないで頑張れ。
601:
受話器の向こう
 私の親友がひとり暮らしをしていた頃の話。
 彼女といつもの長話をしてたのですが、いいかげん切ろうと思い、
「じゃあね、また!」と言いました。
 そしたら彼女も「じゃあね?」と返してきたのですがそのあと…
 「ばいば?い」
 …太い男の声でした。なんか不気味なものを感じ、思わず悪寒。
 しかし、彼女には当時彼氏がいたので、
ふたりで同じ部屋に今いるんだなと思ったのです。
 後日、彼女に会ってご飯を食べていたとき、ふざけて
「この間の電話、近くに彼氏いたでしょ?」と、振ったら彼女、
「ううん。あたしひとりだったよ」
…え゛?「ホントに?部屋に彼いたんでしょ?実は」
 そしたら彼女、真顔で言うのです。
「いないよ。あのとき部屋には、あたし以外誰もいなかった」
 さらに困惑気味に、
「なになに??なんでそんなこと聞くのよ!
なんか聞こえたの?気持ち悪いこと言わないでよ!」
 
 「いや、別に。何でもない。気にしないで!」
…って答えといたんですけど…今考えると…やっぱ怖いっス。
 彼女のすぐ隣、しかも彼女の受話器に、彼女の唇におのれの唇を寄せて、
「ばいば?い」って言った見えない男が…。
ちなみに彼女、現在はそこを出て実家で暮らしています。
私は未だに、この話を彼女に言うことができません…。
603:
>>601
実はその「ばいば?い」はさ、受話器の向こうじゃなく、
君 の 耳 元 で 言 っ た ん だ よ
624:
じーさん
半年くらい前、ぶっ倒れて入院して緊急病棟に運び込まれて生死の境をさ迷いました。で、無事意識を取り戻し、ひと月くらいで一般病棟に戻されて4人部屋に入った時の事。
俺以外はみんなじーさんだった。で、うち一人は呼吸器つけて心電図ついてて意識もないじーさんだった。24時間「シュコー…シュコー…」ってダースベイダーみたいな音立ててさ。なんでこんなのが一般病棟にいんのかわかんないくらい怪しいじーさんだった。
俺が一般病棟に入って四日目の午前2時くらいかな、その日、眠れなかったから携帯いじってたら突然「ヴァァァオアオァァ!」ってそのじーさんが叫びだした。すげぇびびって、カーテンの裏から様子を伺ってたら
「ねーちゃん!くるなー!こっちくるなぁ!俺まだ行きとうないぃぃぃ!!ねーちゃんこないでくれぇぇぇ!」
とか叫び続けてんの。すげぇ不気味で。ナースコールのボタン押して看護婦さん呼ぼうとしたけど反応がなくて。歩いてナースステーションまで行こうとカーテン開けたらバリバリバリ!っとか音がして、呼吸器とか点滴とか引き抜いたじーさんが立ってんの。
「アヒヒヒヒヒ」
って笑いながら。なんかヤベェって思いながらナースステーション目指して歩いたんだけど、じーさん俺の後ろから追いかけてくるんだ。
「ヴァァァァ!」とか雄叫び挙げながら。俺、ひと月くらい寝たきりだったから足がふらついてうまく走れなくて。
なんとかナースステーションに着いたら看護婦さんはいなかった。後ろのじーさんもいなかった。叫び声で起きてきた他の入院患者さん達も廊下に出てきて。
なんか、じーさんが別の病室の中で足痙攣させながらぶっ倒れてたらしい。そのじーさんはそのまま緊急病棟に連れてかれて。
そのじーさんがどうなかったかはわかりません。
俺にとっちゃあ死ぬほど怖かった話です。死後の世界からのお迎えってヤツを信じたくなる事件でした。
632:
タモリが昔TVで話してた幽霊にとりつかれた知人の話ってどこかにない?
680:
>>632
様子がおかしくなった友達の部屋に行ったら、
タンスの隙間にうすっぺらい女がいた…
てヤツ??
740:
>>680
それそれ。
まあ話はなんとなく覚えてるんだが、改めて読んでみたいなあと。
741:
>>740
それって桜金造の話じゃない?
749:
>>741
元はそうだったのかも。
おれがTVで見たのはタモリが話してるやつだった。
751:
>>740
おれもうろ覚えだから、細部に間違いがあるかもしれんが…
大学の友人が最近何故か姿を見せなくなり、不審に思った主人公(金造なの?)。心配なので友人宅に様子を見に行く事にした。
アパートを訪ね声をかけると、友人は普通に出てきた。…がなんだか妙にやつれている。
「なんで最近大学来ない訳?」と尋ねると「"彼女"がどこにも行くなって言うからさー」と答える友人。
「お前彼女なんていたの!?てか一緒に住んでんの!?」と、主人公は彼女を一目見てやろうと部屋に上がり込んだ。
しかし狭いアパートの部屋には、他に人がいる様子はない。「誰もいねーじゃん…お前大丈夫??」と心配になった主人公。
すると友人。「何言ってんだよ、居るよ。そこに。」と、タンスを指差す。
「おいおい、こんなとこにいる訳が…」示された先に目をやると…
タンスとタンス(壁だっけ?)の隙間、数センチにも満たない隙間に女がいて…こっちをみていた。
おれこの話聞いて以来隙間ダメort
ケータイから長文スマソ
815:
>>751
GJ!
久しぶりにゾクゾクできた。
785:
校庭
派遣社員です。
年度末決算のため、自宅から自転車で40分ほどの会社へと通っておりました。
健康のためにもいいし、派遣は交通費でないですしね。
毎朝の通勤のため、車やトラックが余り通らないような道を選び、
朝の空気が気持ちいいなーと思いながらゆっくりチャリで通っていた道に
小さな中学校がありました。
どこにでもある、普通の中学校でしたが、なんか活気がないんですよね
静か過ぎるというか、地味(?)というか。
教室に電気はついてないし、生徒も騒いだりせず静かに席についてて
都会の学校は落ち着いてるなーとか思ってました。
まぁ朝だし、私自身遅刻との戦いだったので気にはなってなかったんです。
790:
でも、3ヶ月目も終わるころ、凄く違和感を持ち始めました
朝の8時台って登校のど真ん中ですよね?
でも通ってる生徒を見かけたことが一度もない
教室にいる生徒も、黒板のほうを見たまま動かないし…。
やっぱり活気がないなぁって思いました。
そして無事に勤めも終わり、最終日に自転車で会社へ向かうとき
突然頭んなかに疑問が浮かんできたんです
「校庭に、いつも誰も居なかった」
朝礼や朝練習もないなんて有り得るのか?
私が歯医者へよって11時に通勤したときも、
たまたま15時には仕事を早引けして帰宅したときも、
誰も居ない校庭、そして生徒は常に前を向いてる…。
ちょっとゾクっとしました。
でも朝の8時になに考えてるんだーとか思いつつ、
中学校へ差し掛かったので、校舎を見上げてみると…
「ね、おいでよ」
とてもはっきりした声で呼ばれました。
女性だったと思います。
一瞬止まろうとしてた自転車を、必死でこぎつづけました…。
結局あれから近寄ってもないので、何がどうなってるかわかりません。
でも、今でも時々、静かな朝の校舎を思い出すのです。
801:
池袋
池袋のあたりは巣鴨プリズンの歴史があってそういうスポットだと聞いてはいたのだけれども……
マジの話です。
池袋東口の東急ハンズ、その向かいのビルの最上階に、Beeというダーツバーがあります。
今から半年ぐらい前かな? ニート(日本代表)のオイは、昼間からそこで遊んでいたのです。
店員が四人ぐらい、客も四人ぐらいでこじんまりと。
で、そんときです。
有線か何か流してたBOZEのスピーカーから突如、「聞き間違えようのない」、うらめしい女のうめき声が。
ァアーーー
店員と客一同、一瞬沈黙。そして悲鳴。
池袋近辺の情報求ム。よくいくので、ヤバいとこ避けたいです。
803:
>>801 ただの違法電波じゃない?
804:
>>803
たしか、有線は文字通り有線で繋がっていた希ガス。
トラックの違法電波程度の出力では、ラインに回り込まないと思うのだが。
925:
隣の住人
すげえ単純な話なんだがよんでくれ
マンションに住んでるんだけどこの1週間隣の住人の物音がすごいうるさかったんだ
んだよっうるせえなあっておもっててもう我慢できなくなったから
チャイムならした
そんでインターホン越しに「はい?」ってでたから「もうよるもおそいんでしずかにしてくれませんか」
っていったんだ
そしたら「すいません」ってそのあと静かになったんだけどまたガチャガチャ聞こえ出した
しょうがねえなぁなんなんだよとか思ったけどもう我慢してねちゃうことにした
それで次の朝、管理人に隣の人がこの1週間うるさいんだけど・・・っていった
ところが隣の人だったら1週間前に引っ越してそれからずっと空き部屋ですけど・・・って
なんだったんだろ
ありがちな怪談ぽいけどこれまじ不気味
インターホンにでた女なんだったんだろ
926:
>>925
今から突撃&実況しる!
928:
>>926
まじで怖いんだ
昨日の夜の出来事だからさ
もう引っ越そうかとおもってる
だれかが忍び込んでたにしてもここ9階だしありえない
946:
祖父の呪い
私の一番古い記憶は三歳。木枯らしの吹く夕方、一人でブランコを漕いでいるところ。
手も足もかじかんで、とても冷たい。でも今帰れば母に叱られる。
祖母に迎えに来て欲しい、ここはいつも来る公園なのだからきっとすぐわかるはず。
そのうち、風に揺られてるのかブランコに揺られてるのかわからなくなる。
私は母に虐待されて育った。
飲み物をこぼした、ちょっと足音をたてて歩いた、声を出して笑った。そんな理由ですぐ折檻された。
気が済むまで殴られる、安全ピンでお尻を刺される、冬に水風呂に入れられる。
煙草を吸わされ背中を灰皿にされる、食事を抜かれる、家に入れてもらえない。
私に向かって拳を振り上げる母は、喜んでいるように見えた。
父は見て見ぬ振りをした。
失敗して叱られ何度も蹴られる私の横で、テレビを見ながら食事をしてた。
終わると、「お母さんの言うことをちゃんと聞きなさい」と言った。
助けてくれたのは祖母だけだった。折檻の傷の手当てをして、一緒の布団で眠ってくれた。
私をかばい、代わりに蹴られてしまったことすらある。それを見た時、恐ろしさに泣いてしまった。
お前のせいで痛い目にあったと叱られるんじゃないかと思った。
それ以上に、もう自分を嫌いになるんじゃないかと思って、恐怖で息が詰まりそうだった。
二人で部屋に戻ると泣きながら祖母の足に湿布を貼り、自分は殴られても大丈夫だから、いいからと
必死に訴えた。何より祖母に嫌われるのが怖かった。
祖母は私を抱きしめて泣いた。そしてそのまま一緒の布団で眠った。
947:
あれは多分五歳頃。ふと夜中に目を覚ますと、隣で眠ってるはずの祖母がいなかった。
きっとトイレに行ったんだろうと思い、そのまま目を瞑った。
でも、しばらく経っても戻ってこない。
もしや母に何かされたのかと思い、そうっと起き上がり、襖の外の様子を伺った。
何も聞こえない。音をたてないように襖を開け、祖母を探しに出た。
真っ暗な家の中、どこにもぶつからないようにと注意していた。気づかれればまた殴られる。
トイレにも台所にも、居間にもいなかった。
もしかして自分を置いて出て行ってしまったのだろうかと思い、居間を通って玄関に靴を見に行こうとした。
庭に面した窓のカーテンが、少し開いている。
外に人が立っているように見えたので、隙間から覗いてみた。
祖母がいた。こちらを向いて、無表情に突っ立っている。
良かった、私を置いて行ったんじゃなかった。安堵で胸が一杯になり、カーテンを開けようとした。
すぐに思い留まった。何かおかしい、いつもの祖母と何かが違う。あんな気味の悪い祖母は見たことない。
何がおかしいのかはすぐにわかった。
祖母は犬の首を持っていた。どこから捕まえてきたのだろう、薄い茶色で、舌がでろりとたれている。
大きさは多分中型くらい、それでも首を切るのは大変だっただろう。
犬の頭も、足元に転がった体も、祖母も、赤く染まっていた。
しばらく突っ立ったままだった祖母はやがてだるそうに犬の胴と頭を持ち、どこかに行ってしまった。
見てはいけないものを見たんだろう。私は震えながら布団に戻り、
どうか祖母を元に戻して下さいと神様に祈っていた。神様なんていないとわかっていたけれど。
目が覚めると、祖母は隣で眠っていた。
元に戻っていなかったらどうしようと思い、起こさずにずっと見つめていたら、目を覚ましてくれた。
「おはよう、おなか空いたかい?」そう言って笑ってくれた祖母は、いつもの祖母だった。
あぁ良かった。安心して、うん、おなかすいた。と返事をした。
祖母から漂う生臭い匂いは、気にしないことにした。
948:
家の中を、狐や狸や犬のようなものがうろうろしているのが見えるようになった。
父も母も気づいていないようなので、自分にしか見えていないんだろうと思った。
ある日祖母にそのことを言うと、とても嬉しそうな顔をした。
それは何をしてるんだい?と聞かれたので、ありのままを答えた。
父と母にまとわりついていて、それがくっついてると二人ともとても気分が悪そうだと。
夜中に母が叫ぶことが多くなった。昼間も青い顔をしている。どうやらあまり眠れないらしい。
母の体調が悪くなってから折檻はだいぶ減ったが、いらいらしているのだろう。
体中ライターの炎であぶられ、手のひらに研いだ鉛筆の芯を何本も差されたりした。
その頃から祖母に、玄関から出入りしちゃいけないよと言われた。
理由は問わなかった、大好きな祖母の言いつけだ。
祖母と私は裏の勝手口に靴を置き、そこから家に出入りするようになった。
家の中が生臭くなってきた。特に父と母から強く臭うようだ。
二人とも奇麗好きだったのに、だんだん身なりに構わなくなってきた。
爪が伸びて、中に黒いものが詰まってる。服もなんとなく汚れてる。お箸を使わない。
連投すると規制かかってしまいますので、ゆっくりいきます。
952:
父が独り言を言うようになった。
何を言ってるのか聞きたくて、後ろからそっと近づいてみたが、聞き取れない。
父はとても臭い。それは獣の匂いなのか、父の下着に溜まった排泄物の臭いなのかわからない。
母が金切り声をあげる。空中に向かって包丁を振り回す。
そういえば最近、折檻されていない。もう母には私が見えていないのだろう。
七歳の時、市役所や病院の人が来て、父と母を連れて行った。
祖母は宜しくお願いしますと頭を下げていたが、みんなが帰ると私を振り返ってにっこりした。
私もにっこりした。大好きな祖母と二人だ、これでもう何も怖くない。
十三歳の時に祖母は脳梗塞で倒れ、体が不自由になってしまった。
家の中にいた獣達は、皆祖母にまとわりついていった。
そう告げると祖母はため息をつき、きっと返ってきたんだねぇと呟いた。
それから二年、痴呆でゆっくりと子供に戻りながら、祖母は他界した。
全身に原因不明の湿疹と蕁麻疹が広がり、掻き毟りながら逝ってしまった。
遺体を解剖して、死因は蕁麻疹で喉が腫れた窒息死だったそうだ。
原因不明の湿疹と蕁麻疹は、動物アレルギーからくるものだと言われた。
動物を飼ったことはなかったけれど、わかりましたと返事をした。
私はまだあの家に住んでいる。相変わらず勝手口から出入りしている。
獣達の姿も、獣のようになってしまった祖母の姿も見える。
祖母が何をしたのかは聞かなかったが、きっと私の為を思ってのことだろう。
どのような姿であれ、祖母が側にいてくれる。それだけで嬉しい。
終わりです。
959:
>>952
面白かった。乙!
96

続き・詳細・画像をみる


学童の先生が結婚や妊娠ですぐ辞める。新人に子どもを任せるのは心配なので最低でも3年は勤め上げて欲しい

AKB48平田写真館 被災地訪問の写真27枚

67歳の誕生日を記念して、シュワルツェネッガーの歴史を総復習!

野生のコアラ、車の下にしがみついたまま高速道路を88km走行 無事保護/豪州

【動画】踏切前でちゃんと停止したのに警察が「止まってねーぞ」と難癖→ドラレコ見せたら厳重注意w

これならお前らでもできる! わずか6秒間の激しい運動で健康維持できることが判明

俺新入社員、研修の場で野々村議員の真似をした結果wwwww

アイマス特集雑誌の表紙、1人足りないんだが??

【画像】高校野球、神奈川県大会で美少女チアリーダー

【速報】エボラ出血熱 感染さらに拡大 1200人超える

石原新党の議員「国連はサヨクなのか」

マクドナルド、「チキンタツタ」に韓国産キャベツを採用 ネットで話題に

back 過去ログ 削除依頼&連絡先