【閲覧注意】後味の悪い話『嗤う伊右門・自由殺人』back

【閲覧注意】後味の悪い話『嗤う伊右門・自由殺人』


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9:
レガイア伝説、というゲームの話。
このゲームのヒロインは狼に育てられた少女。
しかし彼女の本当の親は、なんと一国の国王。
主人公達との長い旅の末、なんとか自分の生まれた国に辿り着いたヒロイン。
しかし、すでにその場所は自分が生まれた国ではなかった。
町は生物化しており、脈をうつように動いている。
元気に動いていたはずの人々も、生き物のような町に吸収されていた。
時々、吸収されてしまった人々のうめき声が聞こえる。
そんな中、ヒロインの両親も、体の半分以上が吸収された形で生きていた。
「私達がこんな状態になったのは、今立ちこめている霧のせいだ。お前達が霧を晴らしてくれ。頼んだぞ。」
ヒロインの父は、話すのもやっとの状態でそう言い切った。
「きりがはれたらお父さん達なおる!いこ!」
まだおぼつかない言葉でヒロインは言い、主人公達と霧の原因を潰しに行く。
霧の原因がなくなり、再び町の方へ戻ってみると、すでに父母の姿はなく、一面に荒野が広がっていた。
「この町はすでにモンスターと化していた。人々とて町に吸収されていたんだ。霧がなくなり町が死ねば、吸収されていた人々も死ぬことは予想できた筈なのに。」
パーティの一人が口を開いた。
「いやああぁぁぁああああ!お父さん!お母さん!」
両親が救われる事を信じて、また一緒に暮らせる事を信じて霧を晴らしたヒロインは涙した。
後味わるすぎ。
セリフや細かい所はうろ覚えです。
53:
高橋葉介の短編
主人公の青年は戦争で片腕を失った。
将来を嘱望されていた演奏家である彼には死ぬよりも辛い事だった。
そんな彼の前に現れる美しい女。彼女は魔女と名乗る。
青年を愛するようになった魔女は、自らの片腕を青年に与えた。
肉体の一部を転移させるのは魔女の得意技なのだという。
ただし、青年が自分以外の女を愛するようになったら
片腕を返してもらうと魔女は言う。
青年はそんな事にはならないと言いながらも、
魔女に縛られるなんてまっぴらだとすぐに逃げ出した。
青年はすぐに演奏家として有名になった。
やがて、音楽関係の有力者の娘と結婚する事になった。
内気で猫が好きな可愛らしい娘だった。
幸せな日々を送る中、突然に魔女が現れ腕を返せと迫ってきた。
青年は魔女を殺し、妻のいる部屋へと向かった。
ドアを開けようとすると、妻が開けないでくれと叫んできた。
不審に思いながらもドアを開け、青年は愕然とする。
そこには猫の体から生やした顔に涙を浮かべる妻の姿が。
魔女の得意技は肉体の一部の転移。
最期の力で魔女は妻と猫の首をすげかえたのだった。
ラスト1ページで首の入れ替わった妻と猫の姿が出てきてたまげた
63:
>>53
ああ、懐かしくてつい本棚あさってしまったw
東京三世社刊『腸詰工場の少女』所収「魔女の右腕」ですね。
高橋葉介は何度もこのスレで出て来てるけど
初期の作品になればなるほど後味悪いっていうか、
いともアッサリと絶望的結末を見せ付けてサラっと話を終わらせちゃうタイプの話を描いてた気がする。
少し前にこのスレでも紹介されてた「夢幻紳士」なんて、どちらかというとさわやかな結末のが多いよね。
初期の短編に比べたら。
↑に挙げた『腸詰工場の少女』に載ってた後味の悪い話、もいっこ。
その名も「無題」で、掲載誌不明ってなってるから、デビュー前に描いた習作かも?
病弱で部屋で寝たきりで退屈しきっていた少年の部屋に
窓から小鳥が飛び込んでくる。
少年は思いついて、小鳥の脚に
「病気で寝てます、遊びに来てください。住所は…」と書いた手紙をくくりつけ、逃がしてやる。
数日後、手紙を見たという人物が尋ねてきて、少年は喜んで迎え入れるが、
その人は目ひとつ、指三本、ワニみたいな口、爬虫類っぽい皮膚・・・と、どう見ても普通の人間じゃない。
一瞬ビビりつつも、せっかく来てくれたお客だし、とベッドの傍らの椅子へ招く少年。
この後、「どうしておじさんの目はひとつしかないの?」「どうしておじさんの指は…」といった
赤ずきんのパロディ的会話があって、最終的には少年は「大きな口」をあけたおじさんに襲い掛かられてしまう。
最後の1ページは、少年の首だけが転がってる少年の部屋の俯瞰図。
あまりにも理不尽で強引で救いのない展開に初めて読んだ時はかなりビビった。
91:
後味が悪い話
オバケのQ太郎続編
Q太郎は、お化けの世界で学校の課程を修了し、久々に人間の世界にやってくる。
大人になって、サラリーマンとなった正太郎(ポジションのび太)と偶然再会し、
正太郎の家にやっかいになることに。
彼はすでに独立し、一戸建てに住んで結婚もしていた。
ただし、奥さんはよっちゃん(ポジションしずか)ではなく、Q太郎の知らない女性。
最初の夜は昔話に花を咲かせるが、Q太郎がご飯を20杯おかわりしたので奥さんは
引きまくり。おまけに昔話が長引いて朝の4時まで話し込んでしまう。
92:
翌朝。Q太郎は昼過ぎまで寝ていたが、正太郎は当然会社に行ってしまい、
遊び相手がいない。昔話も奥さん相手だとなんだかしらけてしまう。
昼食でもパンを何枚もおかわりして、オヤツまで要求したので、奥さんはさらに
ドン引きになってしまう。
暇になって会社に電話をかけても正太郎は相手ができない。
そして、深夜になって残業でヘトヘトに疲れた正太郎が帰宅。
やっと遊び相手ができたと遊びに誘うが、疲れているからと断られる。
ならばせめて一緒に寝ようと夫婦の寝室に忍び込もうとすると、奥さんとの
会話が聞こえてくる。
何杯もおかわりして食費もかさむし、イビキは五月蝿いし、いつになったら
出て行くのかと夫に詰め寄る声を耳にして、そっとドアノブから手を放すのだった。
93:
3日目、なんとなく疎外感で家にいられないQ太郎は、昔住んでいたところを
訪ねてみるが、開発されて影も形も見当たらない。
ところがそこで、ゴジラ(ポジションジャイアン)に再開するのだった。
再開を懐かしみ、ゴジラは当時の仲間たちを集め、Q太郎の歓迎会を開く。
ゴジラは自営業、よっちゃんは2児の母、キザ(ポジションスネオ)は
おそらく会社社長、そしてハカセ(ポジションなし)は起業に何度も失敗して
山師のようになっていた。
94:
みんなで飲んで騒いで様々な冒険譚に花を咲かせているうちに、昔を思い出し、
「少年の心を取り戻そう」という結論に達する。
昔はなんだってできた。夢もたくさんあった。けど、大人になるにつれ夢を忘れ、
社会の歯車として生きてきた。けど、それでいいのだろうか?
可能性がある限り、夢を追い続けるべきじゃないだろうか?
そして、未だに夢を捨てずに挑戦し続けるハカセを応援しようということになる。
ベロベロに酔っ払った正太郎は、帰りしなに会社を辞めて独立するのだと散々
息巻いていたが、翌朝奥さんが妊娠したことを知るや、前以上に情熱を燃やして
仕事に臨むようになる。
それを見届けたQ太郎は、もう正太郎は大人になってしまったんだ。と呟いて
曇り空のかなたにふわふわと消えていく。
104:
楽な仕事
それはこの就職難の時代。誰もがあこがれた仕事。
「モニター監視人」。モニター画面を見て一日過ごす。
飛行場 オフィスビル マンション 交通管制…
あらゆる場所にその仕事はあった
ある地下鉄の、モニター監視人は
こう言って笑っていた。
「一日中、座ってただモニター見てるだけで
こんな給料もらえるんだからなぁ・・はははっ!」
ちょうど席をはずしたとき事故は起こった。
地下鉄火災!
200人もの人が死んだ。
モニターはすべてを物語っていた。
モニター監視人は
責任を問われ苦悩し自殺した。
楽な仕事は きつい代償…
「仕事」なんて 結局…
誰かに何かを なすりつけることなのだ。
すべての仕事がそうなのだ。
106:
既出かもしれないけど「ナイチンゲールとバラ」っていう童話は後味悪いです。(´・ω・`)
ナイチンゲール(小鳥)がある青年に恋をしました。
でもその青年はお金持ちのお嬢様に恋煩い中でした。
ある日そのお嬢様が青年に
「今度のダンスパーティーで赤いバラを持ってきてくれたらあなたと踊ってあげる」
って言ったので青年は必死で赤いバラを探しますが
赤いバラはどこにも見つからずに青年はただ悩むばかりでした。
それを見ていたナイチンゲールは青年の恋を実らせてあげたくて
森中飛び回って赤いバラを探すけど全然見つかりません。
そして最後にたどり着いたのは青年の家の窓の下に咲く白いバラでした。
その白バラが言うには
「今晩月が昇ったら美しい歌を唄いながら私のトゲに胸を刺せば
 その血の色で私は赤いバラになるでしょう」
とのことでした。
107:
ナイチンゲールは青年のためにその夜美しい歌を唄いながらそっとバラのトゲに胸を刺します。
白いバラは言いました。「もっと深く!」
ナイチンゲールはさらに深くそのトゲに胸を刺しました。
それでも白いバラは言います。「もっと深く!」
ナイチンゲールは痛みに耐えさらに深く深く胸を刺しました。
青年を想い美しい歌を唄いながら。
そして夜明けとともに白かったバラは美しい赤いバラになり、
ナイチンゲールは息絶えました。
青年の恋がうまくいきますように、と祈りながら。
次の朝、青年は窓の下に真っ赤なバラを発見しとても喜びました。
そしてその花を手に取りお嬢様のダンスパーティーへ向かいます。
しかしお嬢様は青年に言います。
「そんなシケたバラいらないわ。私今夜は弁護士の彼と踊ることにしたの。
 彼は私にとても美しい宝石をプレゼントしてくれたわ。
 なのにあなたは花一輪?笑わせないで。」
青年は落胆しお嬢様の家を去りました。
「恋なんかくだらない。私は勉学に生きよう」。
青年はそうつぶやいて手にしていたバラを道路に投げ捨てました。
そのバラは通りかかった馬車に踏み潰され下水に流れていきました。
うまく説明できたかわからないけどこんな感じです。(´・ω・`)
115:
藤沢周平の短編。タイトル失念。
主人公は家業を継いで羽振りのいい生活をしている。
妻はいるが女遊びも盛んで、不自由ない暮らしぶりだ。
ある日、幼馴染みの少女が戻ってきたと言う話を聞く。
主人公は、子供の頃に彼女と結婚したいと思っていた。
だがそれは適わなかった。
主人公は名の通った商家の息子、幼馴染みの少女は貧乏な家の娘だった。
莫大な借金を抱えてどうにもならなくなった少女の両親は、娘を売った。
彼女が素性の悪そうな男に口説かれて連れて行かれる場面を見た。
でも何も出来なかった。少女が名前を呼んだが、怖くて逃げ出してしまった。
それからずっと会っていない。
116:
主人公は彼女に会いに行く。謝りたかったからだ。
突然の来訪に幼馴染みは驚くが快く出迎えてくれた。
彼女は匂い立つように美しく成長していた。昔話に花を咲かせて過去のことを詫びた。
あれから主人公は彼女の元を何度か尋ね、一緒に酒も飲んだ。
ひょっとしたら彼女もまだ俺を思っていてくれるかもしれない・・・
そんな期待を胸にしていたところ、噂を聞いた。
彼女には男がいるらしい。家に出入りしているところを目撃されている。
その話を聞いて主人公は不快になる。酔っぱらって彼女を尋ねた時、つい口が滑った。
「男がいるって本当かい?」「いたらどうしますか。これで私たちの関係は終わりってこと?」
「そうじゃない、聞いただけだ」
そんな会話の後、彼女は切り出した。あの男は前に働いていた店の男で、しつこくつきまとってくる。
何とか追い払いたいが、そのためにはお金がいる。
「500万あれば手が切れるんだけど」
117:
主人公の中に警戒心が持ち上がってきた。断れば関係はそれっきりだろう。
彼女と続くためには金を払わなければいけない。だが男と一緒にグルになっているかも知れない。
1回限りならいい。でも2度目があれば・・・?何度も要求されたら身の破滅だ。
考えた末に、主人公は50万だけ用意して彼女に手渡した。
金を渡された彼女はキョトンとした顔をしていたが、ゲラゲラ笑い出した。
「やっぱり。こうなるだろうと思っていたのよ。貴方は昔とちっとも変わっていないのね」
試されたと知って主人公は驚く。
「私だって500万のお金を都合してもらえるなんて思い上がってませんよ。
身分はわきまえています。でもね、ひょっとしたらって期待したんだけど無理だったわね。
あ、お金には困ってないの。ちゃんと蓄えがあるから。
そうそう通っていた男の人はね、前の店で親身になってくれた人でお給金の残りを持ってきてくれたのよ。
ごめんなさいね、騙すようなことして。でもこれでさっぱりしたでしょ?
近々引っ越すからもう会えないわね。場所は教えない方がいいわよね?」
主人公はその夜、しこたま飲んで酔っぱらった。
----------------------------------
幼馴染み、さっぱりしてるけど内心傷ついてるだろうなあ。
126:
テレビで、熟年離婚のことで出てたおじさん
ある日、家に帰ったら妻と子供がいなくなっていて、
後日、離婚届が届いた、
まだ3年前に妻子がいなくなったままにしていると、冷蔵庫の中身もその頃のまま。
妻子に捨てられて、「かわいそう」というようなニュアンスだったけど、
娘(高校生)の部屋もそのままにしてますって、部屋をみせてくれたが、
鴨居に制服らしきものがかかっていたり、机の上に普通に本など並んでいたり、
荷造りして、モノを持っていった形跡なし。
離婚の話し合いもせず、荷物を持たずに...
奥さんと娘さん、よっぽどのこどがあって逃げたとしか思えなかった。
129:
>>126
自分も見た!
冷蔵庫の中身もそのままだけでなく食べてるってたよね。
あと「さびしいから気をまぎらわすために」って昼から酒呑んで・・・
そんなだから出ていかれるんだよと・・・
132:
>>126
即時に捜索願い出せよって感じだな。
事件に巻き込まれた可能性だってあるのに。
(離婚届けは犯人の偽装とかで)
136:
>>132
出て行かれる覚えめっちゃあったんだろうなあ
133:
映画にもなったナルニア国物語の原作(全七巻)
ナルニア国の誕生から滅亡までを描く全7作のシリーズ。
第二次世界大戦の最中のイギリスのお話。
主人公は巻ごとに入れ替わったりする。
皆、こちらの世界からなんらかの方法でナルニアに呼ばれて、危機を救う。
ナルニアの国では人間の子供はアダムの息子とイブの娘と呼ばれる。
動物は言葉を喋れるものいうけもの(ナルニアの動物)と、喋れない動物(そのほかの動物)がいる。
ナルニアの国には、いつの時代にもアスランというライオンがいて、神様のような扱い。
(東の国の王の息子、といわれている)
宗教色(キリスト教)が強い作品。アスラン=キリストという解釈をする人は多い。
時系列順は6巻(ナルニア生まれる)→1巻(数世紀のち)→5巻(ピーター王のころ)
  →2巻(数百年のち)→3巻(三年後)→4巻(七十年後)→7巻(滅亡)
134:
・一巻ではペベンシー兄姉(ピーター・スーザン・エドマンド・ルーシィ)が
 疎開先の屋敷のタンスからナルニアに呼ばれ(ナルニア暦1000年)
 魔女ジェイディスに支配され100年の冬に閉ざされたナルニアをアスランに導かれながら救う。
 ナルニアを救ったのちに四人は国の王、王女となりナルニアを平和に治め、元の世界に戻る。
・二巻ではペベンシー兄姉(ピーター・スーザン・エドマンド・ルーシィ)が駅からナルニアに呼ばれ、
 1000年以上もの時間が経過していてテルマール人に占拠されたナルニアをアスランに導かれながら再び平和にする。
 この巻で、長男ピーター。長女スーザンはリタイア(大きくなりすぎたのでナルニアにはもう来れないらしい)
・三巻ではペベンシー兄姉(エドマンド・ルーシィ)と従兄弟のユースチスが絵画からナルニアに呼ばれ、
 王様と一緒に、失踪した7人の貴族を探して航海する話。東の地の果てにアスランの国があるという。
 この巻で次男エドマンド、次女ルーシィはリタイア(大きくなりすぎたのでナルニアにはもう来れないらしい)
・四巻ではユースチスとジルという少女がナルニアに行くと、王子が行方不明だという。
 アスランに導かれて王子を見つけ出し、ナルニアを平和にする。
・五巻は、一巻でペベンシー兄弟が王、王女となりナルニアを治めていた時代、シャスタという少年とブレーという馬が
 ナルニアを目指して冒険をしていくお話。途中敵国のカローメンの王子が女王を奪いに攻めてきたりする。
・六巻では時間が遡って、1900年。一巻でペベンシー兄姉が暮らす疎開先の屋敷主のおじいさんがまだ子供だったとき、
 友人のポリーと一緒にナルニアに行き、そこで魔女ジェイディスを目覚めさせてしまう。(こののちナルニアは100年冬に閉ざされる)
 更に、アスランがナルニアを創造する場に立ち会う(ナルニア暦0年)。
135:
1?6巻をざっと説明するとこんな感じ。
それでこの七巻がとても後見がわるい…。
・七巻ではナルニア暦は2555年。
 最終巻では今までの人間の子供達が、ナルニアの危機を感じ、列車に乗って集まってくる。
 この時ペベンシー兄弟の長女スーザンだけは、夢見ることを止め、ナルニアにいった事は幻だと思っている。
 お洒落と男の子と遊ぶことに夢中になっていたため、この集まりには参加していない。
 この列車は事故に合う。
 気が付くと、全員はナルニアにいた。
 今ナルニアは偽のアスランが国を混乱させ、敵国カローメンは攻めてきて、大混乱していた。
 悪徳がはびこる世界には、ついに最後の日が訪れる。
 子供達は再開したアスランに「あなたはまた私達をあちら(現実)の世界に戻してしまうのですか?」
 「私達はそれをとても恐れている」と言う、
 アスランは、「列車事故はほんとうにあったのだ」という。(=子供達は死んでしまった)
 そして「まことの心」を持ったものは、人間も、小人も、ものいう動物たちも、皆、
 真のナルニアへ足を踏み入れる。(キリストの最後の審判の門的表現がある)
 そこでナルニアにいった皆はそこでいつまでも幸せに暮らすのでした…。
長女スーザンだけ取り残される結末にびっくりした…、しかも、皆死んじゃうし。
キリスト教色が最終巻はほんっと強いので、天国(ナルニア)にいく=救い。みたいな解釈らしいんだけど、
ちょっと腑に落ちないなあ、と思いました。
後書きに「スーザンもいずれ彼女なりの方法でナルニアにいけるでしょう」
って書いてあるのだけが読み手にとっての救い。
映画は一応続編作るみたいだけど、この七作目がどうなるのか今からハラハラしています。
137:
>>135
長文乙。
かなり宗教色の濃い話みたいね。
他はともかく、最後の話は映画化しても受けないだろうなあ。
140:
舞台は江戸時代。
四谷にある民谷家は代々続いた旧家だが、父と娘の二人暮らし。存亡の危機を迎えていた。
一人娘の岩は大変な美貌で知られていたが、重度の疱瘡を患い顔半分にひどい傷を負ってしまう。
目は潰れて皮膚は膿ただれ、髪も縮れてしまった岩の姿は二目と見られないものだった。
どういうわけか岩は自分の姿を恥じたり悲しんだりするわけでもなく、病気が治った後も以前のように振る舞い
外を平気で出歩いた。町の者はその姿を見て恐れたり驚いたりし、最後には笑いものにした。
岩の父はそんな娘が心配で不憫だった。
だが、岩は自分の醜い姿を自覚していないわけでも気が狂ったわけでもなかった。
生まれつきの潔く強い心で、自分には何も恥じることはないと信じていたからだった。
岩の父は、自分の老い先が短いことが不安になり娘の縁談を画策する。
141:
入り婿に決まったのは、伊右門という若い浪人だった。剣の腕は立つらしいが真面目で大人しい性格で
一度も笑ったことがないという堅物だった。
伊右門は岩の顔のことを承知で婿入りし、民谷家が代々受けてきた同心のお役目を継ぐ。(その後、安心したように岩の父は死ぬ)
世間では金目当てだ士官目当てだと噂が立つ。
世間の目に反して伊右門は凛とした岩の美しさに惹かれてゆき、岩も伊右門を愛し始める。
だが、気性の激しい岩と柔和な伊右門は、お互いを好いていながらも上手く想いが通じずにケンカばかり。
そんな二人に、伊右門の上司、伊東が目を付ける。伊東は金で地位を買った男であり、極悪非道な性格でを悪行を繰り返していたが
暴力的で金満家の伊東を皆は恐れ、誰も刃向かおうとはしなかった。
伊東は、欲が無く自分になびかない伊右門夫婦が気に入らず(昔、岩に求婚していたこともあり)二人の不仲説を利用して別れさせる算段をする。
伊東という男は、理由無く人を傷つけるのを何より好んだ。
伊東はまず、伊右門を毎夜家に呼びつけ用事をいいつけ酒の相手をさせた。上司の呼び出しを断れずに家を空けてばかりの伊右門に
岩は不満をぶつけるようになった。一方で岩を昼間呼び出し、伊右門が公務をほっぽらかして遊んでばかりであると嘘の注意をして
お互いを憎むようにし向けた。だが、二人ともケンカを繰り返しながらも、絶対にお互いの悪口は言わずに自分のせいだと言い張るのだった。
とうとう岩は伊東の言葉を信じ、自分が居るから伊右門がダメになるのだと、家を出る決心をする。
相手の為にあっさりと自分の生家をも捨てようという岩に伊東は驚くが、ますます腹が立つのを抑えて岩に後のことは任せろと言いくるめて離婚させる。
突然離婚を言い出した岩に伊右門は慌てて引き留めるが、伊東に情を見せてはいけないと言われている岩はわざと冷たくして家を出る。
これで伊右門は幸せになるのだと内心ほっとしながら。
142:
岩がいなくなり、呆然とする伊右門に伊東はさらなる嫌がらせを開始する。
自分の妾である梅という娘を後妻にさせ、梅が孕んでいた伊東の子供までも伊右門の子として育てさせる。
断れば子供は殺してしまうという伊東の言葉に、優しい伊右門はその条件を飲んだ。
伊東はその後も平気で梅を以前どおりに愛人として扱い、夫婦と言えども何の実も無い絶望的な生活が続く。
ただ、元々自分の意志に反して伊東の愛人になっていた梅は、伊右門を本気で愛するようになっていた。
だが二人で逃げようという梅に、伊右門は悲しく首を横に振るだけ。
梅は伊東の子供さえ居なければと思うようになり、赤子の世話をおろそかにし始めるが、伊右門は罪の無いその子を可愛がった。
伊右門とその後妻は、外から見れば幸せな若夫婦にしか見えなかった為、噂を聞いた岩は一人満足した。
岩は武家の娘という地位を捨て、長屋で内職をして暮らすようになっていたが、伊右門が幸せならそれでいいと思った。
自分がそばに居たのでは、上手く想いが伝えられず冷たくばかりしてしまうのだから、こうやって遠くで幸せを願おう。
143:
しかしそこに、岩の窮状を見かねて旧知の者が訪ねてくる。
自分と伊右門はこれで幸せだから良いのだと言う岩に、その男達は「二人は伊東の罠に嵌められた」と真相を教える。
(この男達は別件で伊東に恨みがあり、復讐を企てている)
伊右門が築いた幸せな家庭が、実は伊右門を苦しめているだけのものだっと知り、岩は愕然とする。
それでは、岩は何のために愛する人と離れたというのだ。
乱心し、岩は男達を責めた。何故今更そんなことを知らせるのかと、そして伊右門を思うあまりさらにパニックになる岩。
鎮めようとした男の一人を勢いで殺してしまう。岩はそのまま外に走り出した。「恨めしや、伊右門殿」
悲しみに狂い髪を振り乱し走り去る岩を見たものは、皆、鬼だ狂女だと恐れおののいたのだった。
人殺しの後、姿をくらました岩のことはあっという間に噂になり、あちこちで岩の幽霊を見た、祟りがあったという騒ぎが起こる。
(ほとんどがただの噂か見間違い)
伊東は何食わぬ顔で、伊右門に元妻なのだから責任を取って成敗しろなどという。伊右門はますますやつれていく。
そんなある日、梅の赤子が何者かに殺された。梅は、「岩様がやった」と繰り返しておびえるばかり。
慈しんでいた赤子の死に、声を上げて泣く伊右門に伊東は「侍が泣くなど」とたしなめ、(本当は自分の子なのに)それより早く岩の亡霊の決着を付けろと迫る。
伊右門は虚ろに「この子の弔いが終わったら…」と答えるのだった。
梅は今度こそ二人で逃げようと伊右門に迫るが、伊右門は実家に帰るか伊東の元に帰れと言う。どちらも嫌だという梅。
144:
赤子の葬儀が終わったばかりだというのに相変わらず伊東が梅に会いに来た。その日、伊右門は全てに決着をつける。
いつもと違う不遜な態度の伊右門に、伊東は激昂するが伊右門は動じない。
梅、と優しく呼び、手を伸ばしてきた梅に伊右門は嗤って言った。
「子供を殺したな」
次の瞬間、伊右門は梅を一太刀に斬り殺した。伊右門は淡々と語る。
最後まで、梅を生かすことを考えていたが、梅はその道を選ばなかったから仕方がない、と。
そこへ伊東に恨みを持つ男が乱入し、伊東に斬りつけ座敷は修羅場となる。
男は復讐を果たして死に、伊東と伊右門の一騎打ちになる。
伊右門は嗤いながら鮮やかな剣さばきにより伊東を倒し首を切り落とす。
「岩は誰にも渡さぬ」
愛するものほど遠ざけ、近づくものを憎む歪んだ伊東、愛する者をそばに置きたかった岩の父。
岩の顔が崩れたのは疱瘡のせいではなかった。
岩の父が、娘を手放したくないばかりに毒を盛ったのだ。
後日、民谷家の修羅場は伊東の乱心を伊右門が成敗したという始末となり、伊右門にお咎めは無かった。普段から悪行三昧の伊東をかばうものも居なかった。
しかし、それ以降、伊右門は家に籠もるようになり姿が見えなくなる。
親戚筋のものが見に行ってみたところ、家はほとんどあばら屋になり、大きな桐の箱がひとつ座敷にあるだけだった。
中を開けると箱の中からは大群の蛇、鼠、虫があふれ出て、その中には花嫁衣装を着た女の骸骨と、息絶えたばかりの伊右門が抱き合っていたのだった。
※補足1 最後に出てくる桐の箱は、赤子が死んだあたりでイエモンが屋敷に運び込む描写がある。
岩が狂乱して向かった先は、イエモンがいつも夜釣りをしている堀だったので
二人がそこで出会った可能性もある。何にせよ箱の中は岩の死体。
魔よけの強い香を炊いたりして、腐臭をごまかす工作をしている。
(岩が自殺したのかもしれないが、イエモンが殺したのではと個人的には思う。)
145:
※補足2 有名なことですが一応。この話は、あの怖い「お岩さん」で知られる
鶴屋南北の「四谷怪談」をベースにした話です。
真相を知るものは誰もなく、世間での噂だけが恐ろしくも悲しい物語になった、っていう解釈。
146:
>>145
おもしろい。
213:
三原ミツカズの「DOLL」
短編連作形式で、家事から情事の相手までこなすロボット・DOLLと、それに関わる人々の話。
その中の一話
ある家族の話。
少年は毎日半ば折檻されるように母に勉強をさせられる。
母親はどんどんヒステリックに暴力的になっていくが、
自分が賢くなる事で家族仲が良くなってくれるならいいと思っていた。
少年はDOLLの首を拾う。首だけでもかなり美しいDOLLに、
最近の母親のヒステリックさを相談する。
「大人には大人の事情があるのですわ」と首だけのDOLLは優しく言う。
ある日、街を歩いていた少年は父親の車から美しい女性が出てくるのを見かける。
あの女の人が母親をヒステリックにさせる原因ではないかと思う。
母親は、隣の一家を敵対視していた。
そこの家の奥さんはなにかにつけ、自分の夫が出世した事を自慢げにし、
高価で平社員には手の届かない美しいDOLLを見せびらかすのだ。
隣の奥さんに勝てるのは、賢い息子ぐらいだった。
成績を抜かれないようにと母親は息子に厳しく勉強をさせていく。
ある時から母親は、夫の服から女物の香水の匂いを感じるようになった。
決定的な事に、口紅がついている事すらある。浮気だ。
最近やたらと土曜に出勤するのも愛人に会いに行っているに違いない。
母親は自分の口紅が一本消えた事に気づく。無くしたわけではない。
盗んだのは夫しかいない。浮気相手に自分の使いかけの口紅をプレゼントするような
情けない男なのかと母親は泣き、どんどんヒステリックになっていく。
214:
家でも会社でも特に必要にされない味気ない父親の日々を変えたのは、一本の口紅だった。
父親は酒の入った同僚に悪ふざけで口紅を塗られた。
その時鏡に映ったのは、恐らくは妻よりも美しい自分の顔。
驚愕しながらも、それで終わるはずだった。しかし、隣の家の美しいDOLLを見た時に、魔が差してしまった。
父親は妻の口紅を一本くすね、紅を引き、女物の服に身を包んだ。
DOLLにも引けを取らない美しい姿。もう冴えない男だとは誰も思わないだろう。
それから父親は土曜日には仕事と偽り、女装して街を歩くようになった。
誰もがDOLLと見紛うばかりの父親の美しい姿に足を止めた。
少年の拾った首だけのDOLLが話さなくなった。動力が切れたのだった。
もう相談相手はいない。自分が動くしかない。少年は街に出て行く。
そこには、あの日父の車から出て来た美しい女がいた。
全ての元凶を亡くそうと、少年はナイフを女の腹に突き刺した。
235:
じゃ以前読んだ、ショートSFから。
ある男が逮捕された。罪状は殺人。それも大量殺人だ。
だが男は必死に訴え、否定する。男のした事はこうだ。
男は、コンピューターのプログラマーで監視者だった。
だがある時、ほんのケアレスミスで、データの消去ボタンをクリックしてしまったのだ…
コンピューターの中にあったのは、何万人という人間たちの「意識」。
これは、死後にその人の記憶を取り出して、お望みの世界の情報をプログラムした世界を入力し、
契約年数分の幸福な余生を送ることが出来ますよ、というサービスだったのだ。
気の遠くなるような刑罰を言い渡され、泣き叫ぶ男。
俺の消したのはただのデータだ、人殺しなんかしていない、と……。
236:
乱歩でこのスレに合いそうと言ったら二廃人だな。
温泉で老人Aは顔に怪我をした老人Bと出会う。
Bは戦争で負った怪我が治らず、当時に来たらしい。
どんな仕事をしているのか尋ねるBに、Aは肩をすくめる。
Aは今まで働いたことがないと言う。
それどころか結婚もしなかったし友人もいなかったし
家からも滅多に出ずに暮らしていたらしい。
理由を問うBに、Aは言う。「私は罪深い男なんです」
昔Aは寮に住む根で学校に通っていた。
その頃、寮内で物が消える事件が度々起こった。
消えた物は全てAの部屋で見つかった。
237:
Aには幼い頃に夢遊病の気があった。
長じて治まっていたが、再発してしまったらしい。
眠っている間に寮内をふらついて物を盗んでいたのだ。
悩むAを友人Cが励ましてくれた。CはAと違って貧しい家の出だったが、
優秀で気持ちのよい男だった。彼は病気だから仕方ないと慰めてくれた。
しかし事件は起こる。
寮の管理人が殺された。Aの部屋には血だらけの衣服と凶器があった。
すぐさまAは自首したが、Aが名家の息子であった事、
日頃から夢遊病で悩んでいた事もあり罪には問われなかった。
だがAは自分が許せなかった。そして恐ろしかった。
「もしまた誰かを傷つけたら」そう思うと社会に出る事が出来ず、
学校も辞めてずっと親元で静かに暮らしていた。
親が亡くなった後も、世間から隠れ続けて年をとってしまった。
この温泉だけが、Aの慰めだったらしい。
238:
話を聞いてBは言う。「あなたは本当に人を殺したのか」
Bの推理はこうだ。Cは貧乏で金に困っていた。管理人は金には困っていなかったろう。
その金を目当てで管理人を殺したのではないか。
Aは驚いて否定する。「そんな馬鹿な」
Bはなおも続ける。「夢遊病でふらついているところ、
物を盗んでるところをC以外の人に見られたことはあるか」
なかった。Aが夢遊病だとわかったのは、Cに指摘されたからだ。
夜の間にふらついてるのを見たと。そして寮内でなくなった物がAの部屋から見つかった。
だから自分は夢遊病で、知らない間に布団を抜け出、物を盗み、人を殺したのだと信じていた。
呆然とするAにBは続ける。「CはAが幼い頃、夢遊病だったと話の拍子に聞いたのだろう。
それでこの計画を思いついた。病気でやった犯行、それを寮の全部が証明する。
なおかつAの家は裕福だったから、嘆願があれば無罪になるだろうと計算して…」
AがじっとBの顔を見ていた。Bは慌てたように挨拶をして立ち去った。
Bの顔、傷がただれてわかりにくいが、あれは紛れもなくCの顔だった。
だが今さら事件の謎が解けて何になるだろう。Aは一人笑い続けた。
239:
当時って何だ。
湯治の間違い。スマン。
247:
椋鳩十だったと思う
目の見えないおじいさんが子犬を拾いました
おじいさんは子犬をかわいがり、子犬はおじいさんに良く懐きました
子犬は賢く、おじいさんの目になって彼を助けます
(明記されてはなかったが、どうやらおじいさんはその、乞食かそれに近い者らしい)
一緒に空き缶を集めたり、道で人から食べ物を分けて貰って、仲良くわけて食べたりという描写があった
貧しいけれど二人は幸せでした
子犬はおじいさんの愛情を疑いませんでした
ある日子犬はやくざな野良犬と出会う
そいつは子犬が会った初めての他の犬でした
あのじいさんはお前の家族かと問う野良犬に
子犬は「そうだよ」と答ます
すると野良犬が言います
「人間なんて碌なもんじゃねえや。
 俺は色んな人間に裏切られて生きてきたよ。
 あのじいさんだってお前をだまして利用してるだけだぜ」
「あのおじいさんはちがうよ」と子犬
「お前、同族の俺を疑うってのか」
「そういうわけじゃないけど、あのおじいさんはいい人だよ」
「じゃあこうしてみろ。あのじいさんが本当にいい人間かよくわかるぜ」
野良犬はある提案をして来ました
248:
続き
子犬は少しためらいましたが
野良犬の言うことも少し気になりその提案を実行に移します
いつもの様におじいさんと子犬は連れ立って出かけました
子犬は目の見えないおじいさんを鳴き声で導きます
人気のない大きな池の近くまで来ました
季節は冬。池の表面は寒さで凍っています
子犬は池を飛び越えておじいさんを呼びます
「俺が思うに、お前のじいさんは目の見えないフリをしてるだけだな
 お前が池の向こうから呼んでも、きっと池を迂回してくるぜ
 そしたらそいつはお前をだましてたって事だ」と野良犬は言っていました
ところが、おじいさんは池の上を歩いてこちらへやってくるのです
重みに耐え切れなくなった池の氷がバキバキと音を立てて割れて行きます
おじいさんは「ポチ、ポチ」と子犬の名前を呼びながらとうとう冷たい池の底に沈んでしまいました
l子犬にはどうすることもできませんでした
おじいさんは悪い人ではありませんでした
長くなってすまん
子供時分には衝撃的すぎたわ
250:
>>248
いい大人の俺だが、それでも衝撃的だ。
おじいさん…。
260:
大昔に読んだ少年漫画なんだけど、
ある町に、貧乏な少年がいた。おまけにしゃべりがカタコトで、回りにバカにされている。
それに少年には変な習慣があった。時々、注射器を片手に、「血をくれ」と歩き回るのだ。
友達からは「吸血鬼」と気味ワルがられ、石を投げられたりする。
それでも少年は、出会う人ごとに「血がいるんや。血をくれよう」と頼むのをやめない。
誰にも相手にされないまま、ある日少年は、むかついた友達に袋叩きにされ、
そのため帰り道、足がふらついて自動車にひき逃げされてしまう。
道路に広がっていく少年の血。少年は、その血を注射器で吸っては、
手にした汚いビニール袋にためていく。「血が…血がいるんや……」(そのまま死んだと思われる)
それから画面が変わって、貧しげな、少年の家らしき小屋の中で、
からっぽの輸血ビンから、何もでない点滴のハリを腕にさして死んでいる、
やせっぽちの女性が描かれ、説明文が入る。
貧乏で、輸血が必要な母のため、愚かながら血を集めようとしていたのだった。
少年は吸血鬼ではなかった。血を運ぶ天使だっのだ……
263:
>>260
ちゃんと血液型調べてたのかな。
265:
>>263
ちょっと知恵後れっぽい描写だったし、
輸血するものに違いがあるなんて解ってなかったと思う。
途中、ノラ犬とかにも頼んで、吠えられてたシーンがあったような気がス
261:
この話も読んだ当時後味悪かったけど、その後さらに後味悪かったのは、
10年くらいしてすっかり忘れてた頃に、違う雑誌に
違う作家が、まったく同じような構図とセリフで、
まったく同じ話を描いているのを見たことだ。
元ネタには全然ふれていなかった。少年がムダに2回殺された気がした。
262:
>>261
つかそれパクリじゃ・・・。色々後味が悪い要素が入ってるなぁw
264:
集めようとしていただけで輸血していたわけではないだろう。
注射器で吸い取って密封も殺菌もしてないビニール袋に入れた
血液を輸血したら感染して死にそうだ。
266:
>>264
実際に集めた血を輸血している描写はなかったし、
してなかったと思いたい……
267:
無知が人を殺すこともある。
私は死ななかったけど、付属のちいちゃーいコップで飲む液体薬を
普通のグラスに並々注がれて無理やり飲まされたことがある。
父親に。
絶対グラスで飲むわけない、付属の何かがあるはずだ。と言ったにも
かかわらず、いやこれでいいんだ、と。
わざとだったのかもしれない。
270:
>>267
最後の一言が後味悪い・・・・
273:
携帯から長文で申し訳ないが、犬関係で思い出した後味の悪い、昔見た芝居の話を。
犬の話ってのがテーマで、何本かのオムニバス形式の二人芝居だった。
うろ覚えだがどれも後味悪かったように思うが、その中の1つ。
元飼い犬Aが山から下りて、懐かしい我が家へ帰って来た。
するとそこには見知らぬ犬Bが鎖に繋がれている。
A「お前は誰だ」
B「僕はポチ(仮名・忘れた)だよ、ここの犬だ」
A「ポチは俺だ!やっと帰って来れたんだ」
実はAは、ろくに躾もできなかった飼い主夫婦に、「次はもっと素直でいい犬を飼いましょう」と
わざと山に置き去りにされて捨てられていたのだが、本犬はそんなこと知る由もない。
山で出会った仲間達のリーダーとなり、妻も子もできたが、やはり
お父さんとお母さん(飼い主夫婦)を忘れられないと、皆に引き止められながらも山をおりたのだった。
どちらがこの家の本当のポチか、2頭の熱い闘い(たしかほぼ舌戦)が始まった。
274:
さんざんコミカルでおもしろおかしいバトルが繰り広げられた後、いつしか2頭の間には友情めいたものが芽生えた。
AはBを、今はお前がこの家のポチだと認め、BはもともとはAがこの家のポチなんだから…と言う。
「俺は仲間や女房子供のいる山に帰る」
そう言って立ち去ろうとしたAは、ああそうだと足を止めた。
A「それにしても凄いにおいだ。お前平気なのか?」
B「うん、もうなれちゃった」
A「俺達犬は鼻が命だ、鈍らせるな…お前は俺の分まで、しっかりお父さんとお母さんを守れよ」
B「うん。二人に会って行かないの?」
A「ああ。…二人は元気か?
B「うん、ずっとケンカしてたけど、最近はずっと寝っぱなしで起きてこない。
 自動で餌が出てくる奴の中のごはんが切れる頃には、起きてくると思うよ」
A「そうか…もう会うことはないと思うが、頑張れよ」
そして今度こそ立ち去るA。
終幕。
セリフや流れの細かいところは違うかもだけど、だいたいこんな感じだった。
小演劇系は後味悪いのが多くて好きだった。
278:
>>274
犬好きとしては、Bの将来を考えると後味悪いなぁ。
人間は自業自得だから勝手にどうにでもなれと思うけど。
Aが気にしてもういちどBを見舞ってくれるといい。
そして真相に気付いて一緒に山へ連れてってやってくれ・・・
298:
最近Gyaoで見たみなしごハッチ
ある日昆虫採集に来た人間が、トンボのお母さんその他もろもろ虫を捕まえていった。
トンボの姉弟はお母さんを後を追いかけようとするが、ハエがやってきて
トンボの姉弟を止める。人間の家にしょっちゅう出入りしているハエが言うには、
人間は虫が大嫌いだから、人間の家に行ったら殺されるのだそうだ。
でもハチは怖がるからハッチが一緒に行けば大丈夫だと言う。
ハッチは怖いから嫌だというと、皆から「弱虫」と言われハッチ落ち込む。
ところがその翌日、トンボの弟が一人で母を助けに人間の家に行ってしまった。
トンボの姉に頼まれてハエとハッチは人間の家に乗り込む。
殺されかけていたトンボの弟を何とか助けたものの、母親の姿はない。
偵察に行ったハエが気まずそうな顔で戻ってきて「ここにはいないみたいだ」と言う。
人間をビビらせて強気になったハッチは「嘘つけ。確かにここの人間に捕まったんだい」と
ハエが行った部屋にトンボの姉弟と乗り込む。
ハエが行った部屋に確かにお母さんはいた。しかし、とっくの昔に標本になっていたのだ。
ケースの中の母にすがる姉弟にハッチはハエの意図を読めなかったことを謝る。
そうこうしているうちに人間が殺虫剤を持って戻ってきた。
全力で逃げたが、途中でハエだけ力尽きてしまう。
ラストは、また野原に虫を捕まえにやってきた人間を見てハッチが歯軋りするところでおしまい。
前半情けないくせに後半やたら偉そうにするハッチが主人公とは思えないし
人間に殺される虫の描写は軽くトラウマものだったし
何よりみんなで知恵をあわせて強い敵に勝つ話ばかりだと思ってたのに、
こんな救いのない話もあったんだ……と思うと後味悪い。
299:
見たことは無いんだけど、続編の一話でいきなりハッチのお母さん殺されちゃうんだよな?
310:
みなしごハッチで覚えてる話。
違う種類のご両親の間に生まれた蝶がいて、左右の羽それぞれが両親と
同じ柄で、要するに左右で違う柄になっちゃってんだ。
それをすごい気にしてて親に言うの。
「お前らが違う種類同士で子供なんかつくるから俺がこんなになっちゃった
んだよ!」って。
そうしたらご両親が、自分の羽を片方もぎ取って、「どっちでも好きなほうを
取りなさい」って・・・
311:
>>310
うわ・・・
重いな・・・。
385:
楠珪の短編
怪しげな幸運グッズに応募した主人公
ちょっとしたジョークのつもりで買ったのだが、見る見る運が上がって行く
階段から落ちても無傷ですんだし(その際にぶつかって落ちた人が重傷)、
バスケの試合でも落ちてきた照明が相手チームに当たり結果的に優勝。
全てが上手くいき、好きな女の子ともいい感じに。
バスに乗って女の子とデート先に向かうところ、バスの様子がおかしくなった。
悲鳴を上げる乗客たち。幸運のグッズを持っている主人公は
事故ったってへっちゃらさと余裕。僕のそばにいれば平気なはずだと、
パニックになっている女の子を抱きしめる。
暗転
気付くと、主人公は事故現場から救出されているところだった。
生存者は一名だという周りの声に「あの子は?!」と混乱する。
主人公は女の子の体がクッション代わりになった事で生きていられたのだった。
401:
>>385
まったくもってスレ違いなのだが、
内容がほとんどよく似てる話がアウターゾーンにもあったな。
まあ、こちら側はだれも死ぬ事はなかったが。
402:
>>401
自分も覚えてる。幸運のブレスレットを手に入れた男の話だよね?
後味悪くならないようにあらすじ書いとくと、途中までの展開は>>385と一緒。
最後に主人公が乗った飛行機が墜落しそうになるんだけど、そこで主人公は
幸運のブレスレットとは、持ち主だけが幸せになれる物だったと気がつく。
このままでは自分は助かっても他の乗客は全滅。そこで主人公はブレスレットを座席の肘掛けにはめる。
持ち主=飛行機となったため、飛行機は無傷で緊急着陸に成功し、
乗員乗客も全員無事でした、と言うオチだった。
413:
>>402
確か主人公が事故後に、誰か不幸になったのかな?って疑問に思ってると、
ミザリィが、飛行機会社や整備を担当した人など、
不幸になってる人はたくさんいると話してなかったっけ?
403:
初期のアウターゾゾーンて、古典的なブラックファンタジーなショートショートを
オチでひとひねりさせてハッピーエンドにするパターンが多くて
その手際が鮮やかですごく好きだった。まあ単純ちゃ単純なやり方なんだけど。
「猿の手」の話も、最後に主人公にカッコいいこと言わせて爽やかハッピーエンドになってたしw
(3つだけ願い事をかなえてくれる魔法アイテム猿の手、
 でも欲望むき出しの願い事のせいで持ち主は皆不幸になる、というパターンの民間伝承。
 しかしアウターゾーンでは、持ち主が2つ目、3つ目の願い事として
 「世界に希望がありますように」「そして猿の手、この世から永遠に消えろ!」と願ったので
 世の中は少しずつ幸福に、そして猿の手の被害者は二度と現れない…という夢のようなハッピーエンドになっていた)
406:
>>403
細かいことだけど、元ネタが猿の手でアウターゾーンは魔神の手
446:
小学生の頃、学校の図書で借りてきたある児童書の内容が洒落に
ならんかった( ´・ω・`)
主人公は勉強は出来ないけど元気でユーモアのある小学5年生の男
の子とその仲間たち
だけど教育ママや、偏差値一辺倒の教師達から見れば出来損ないと
烙印を押されてしまっていて、この少年達の本当の良さを理解して
くれているのは、新任の優しい若い女性の担任の先生だけだった。
少年達はこの先生が大好きだったが、少年の母親達は「この教師が駄
目だから子供の成績が悪い」と寄ってたかって追い詰め、とうとう思い
つめた先生はガス自殺を図って一命は取り留めたものの重い後遺症
が残ってしまった。
少年達はそんな母親達への抗議の為に、同じく無理解な親に反発
していた低学年の男の子を誘って一緒に家出する。
448:
続き
当然、大人達は大騒ぎをするが、秘密基地に隠れていた少年達は
そこ で「子供の気持ちの代弁者」を名乗る世捨て人の男性と仲良く
なり 信頼した少年は「家出中」であることを打ち明ける
ところが、その男性は話を聞くと慌てて「誘拐犯にされては堪らない」
とばかりに通報。少年達はあえなく大人達に御用となるが、一緒に
家出したはずの低学年の男の子は大人の誘導に乗って「嫌々連れて行
かれた」と証言し、信じていた全てのものに裏切られた主人公の少年
は最後の手段で「何もかも忘れた」重度の精神症の振りをして大人を
脅かすが、その入院中自分達の家出騒動が原因で大切な先生の家に
再び母親達が押しかけ、先生を事件の首謀者扱いして責め立てて、その為
に折角少し快方に向かっていた、先生の状態が悪化し回復不可能なほどの
人格崩壊に陥ってしまった事を知り、「こんな世の中は知らない方がいい
・・そうだ本当に何も見ないほうが良いんだ・・ママが何か言ってるけど、
僕は何も聞こえない・・だんだん世界が暗くなって・・僕は何も感じなく
なった・・」で物語は終わり
子供心に「こんな終わり方はありなのか??」とショックだったなぁ
527:
大石圭の「自由殺人」という小説。帯の言葉は『貴方に人を殺す?力?を与えましょう』
とある金持ちの男(以下、主犯)は海外から裏ルートで13個の銀色のアタッシュケースを購入する。
中身は小型ビルを跡形もなく破壊するほどの?力?を持つ爆弾
それらは12月24日の正午から深夜0時まで、一時間ずつ順に自動的に爆発されるよう設定されている
アタッシュケースはダイヤルキーがついており、ダイヤルを合わせて開けば指定時間前にも爆発する
主犯はそれらのアタッシュケースを、今までの自分の人生でわずかでも関わりのあった者たちに送った
主人公は元マラソンランナーの朝香葉子(30)
現在は工場でのパートと、大人を対象に英語の家庭教師をしている。
葉子はかなりの美人で、ランナーとしては大成できなかったが実力のわりに多数のファンがいた。
しかし「容姿は遺伝のものでしかない。自分の実力で得た物しか嬉しくない」とか言ってしまうようなストイックな性格。
22日に何者からか『プレゼント』と称された爆弾を受け取った葉子はすぐにそれを警察に届けた。
前日に、同じく爆弾を受け取った32歳の女も警察に届けていた。
葉子の爆弾は17時にセットされたもので、32歳の女のものは22時にセットされたものだった。
21時にセットされた爆弾を受け取った北村治子(56/掃除婦)はイタズラだと思い爆弾を捨てた。
それを拾ったホームレスが辻堂の駅前ロータリーで、金目の物を期待して根気よくキーを合わせていき、
やがて大爆発が起きた。44人が死亡し、110人が重軽傷を負う大惨事になった。
23日。妻子持ちで会社でも上手くやっているごく平凡で幸せなサラリーマン・小田豊(40)は
二日前に受け取った、13時にセットされた爆弾をどうするべきか迷っていた。
複数の爆弾がばらまかれている事は既にニュースでも騒がれているのでイタズラでない事は確信していたし、
理性では警察に届けるべきだともわかっていたが、圧倒的な?力?に小田は誘惑されていた。
嫌いな課長の家に置いてきたら…人で込み合う駅ビルに置いてきたら…どうなるだろうと想像する。
小田は苦悶の末、自宅から2キロ離れた警察署に爆弾を届けた。ただそれだけの距離に3時間もかけて。
「自分は誰も傷つけませんでした……誰ひとり殺しませんでした……」小田は警官にそう言った。
528:
葉子の携帯に主犯から電話がかかる。主犯は爆弾探しのゲームをしようと持ちかけてくる。
爆弾のしかけてある場所を指示するのでそこに向かって走れという。もちろん車等は使ってはいけない。
警察に通報したら連絡を絶ち、遠隔操作で即座に爆破するという。
葉子はそれを受け入れ、駅伝にも使われる箱根の山を含める47キロの道を走りぬけ、
芦ノ湖のレストランに設置された爆弾を入手し、警察に届けた。その場に居た数十人の命が救われた。
24日。正午にセットされた爆弾を受け取ったのは喪男の小林和喜
料理店に勤める彼は清楚系の同僚に恋していたが、清楚系をイケメンに奪われ、
しかも清楚系はあっという間にイケイケギャルになってしまい、憎悪を積もらせていた。
爆弾を店に仕掛け、憎いイケメン達が死ぬ様を眺めてやろうと店の向かいのコンビニに居座り、
ニヤニヤしながらその時を待っていたが、思いの他強い爆発の威力によって、コンビニごと和喜は粉々になった。
和喜を含め、52人が死亡、104人が重軽傷を負った。
主犯は小林の勤める店に何度か訪れた事がある。小林は卑屈だが悪人には見えなかった。
しかしそう見える人間でも巨大な?力?によって豹変するものなのだなと主犯は思う。
14時の爆弾を受け取ったのは男子中学生の飯田マモル(14)。
幼いながら未来を冷めた目で見ている彼は自宅マンションに爆弾を放置して外出した。
度重なる爆発事件を警戒して外出せず、自宅に篭っていた人が多かったため、
爆心地のマンションや、破壊されたマンションの巨大なかけらに潰された近隣の家から
あわせて84人が死亡、224人が負傷した。自宅ですら安全ではないと人々は恐怖に震えた。
主犯はその報せに驚く。マモルは主犯がかつて在籍していた有名私立中学の生徒で、
以前電車に乗り合わせた時、老人に席をゆずっており親切で聡明な子に見えた。
次の爆発はどこで起こり、そして何人が死ぬのだろうと主犯は思った。
アルバイターの井上裕太は15時にセットされた爆弾をクルーズ客船に仕掛けた。
爆発により引きずり込まれるように船は海上で消滅し、乗客・乗員130人が死亡したと推測された。
529:
16時セットの爆弾を受け取った早坂チエミ(23)は幼い頃から母に虐げられ、
義父には性的虐待を受け、それからも悪意ある人々になぶられ続け、
今では子供二人と自分が食って行くために出張SMクラブで働いている。
男たちに痛めつけられる鬱憤を子供に向かって晴らす日々。
自分の不幸さを嘆きながら、幸福な者への憎悪を燃やす彼女は、
子供連れが大勢集う平塚のサーカスに爆弾を仕掛けた。
889人もの死者と、3046人もの重軽傷者が出た。
家庭教師のアルバイト先に訪れた葉子は、生徒のサトル(40/金持ちの息子でニート)が主犯だと気付く。
責める葉子に、自分はただプレゼントを贈っただけで殺意を持ったのは受け取り主だと笑う。
警察に通報しても受け取り主の名は明かさない、教えて欲しければただ走れとサトルは言う。
現在は16時半。時15キロに設定されたベルトコンベアで一時間走りぬけたら、
18時にセットされた爆弾の受け取り主の名を教えると言う(17時のは葉子ので、既に警察が処理)。
走り出す葉子に向かい語りかけるサトル。サトルは葉子が高校駅伝に出た時からのファンだという。
無事15キロ走った葉子に、18時の爆弾の持ち主は百貨店の警備員の吾妻英次だとサトルは言う。
葉子に電話させるわけにはいかないと、サトル自身が通報する。それを信じるか否かは警察に任せる。
警察はサトルの通報を信じず、百貨店のオモチャ売り場に設置された爆弾により49人が死亡、
121人が負傷した。犠牲者の大半が幼児だった。
更にそのまま2時間走りつづけ、19時半になったら20時の爆弾の持ち主を通報するとサトルは言う。
筋肉に痙攣を起こし立ち止まりながらも、無事にあわせて45キロを走りぬける。
次の爆弾の持ち主は田島聖一(50) 電話を受け取った警察官は通報を信じて
田島家に問い合わせたが、既に聖一は家を出た後だった。
愛のない家庭やリストラで人生に絶望した聖一は無人の公園に
ただ一人爆弾を持って立っていた。もう考える時間はなく、最後に誰か愛しい人の顔を思い出そうとした。
そこで浮かんだのは自分を愛さない妻でも、引き篭りの息子でも、夜遊びに夢中な娘でもなく、
幼い自分にいつも優しくしてくれた幼稚園の先生だった。
やがて時間が訪れ、聖一は一人で死んでいった。
530:
次は21時半から22時半まで走れば23時のアタッシュケースの持ち主を教えるという。
その頃、23時の爆弾を受け取った老人・猿渡哲三は一人でボートに乗り海にいた。
戦争経験者の彼は、他の仲間が死んでいった中で人肉すら食べて生き残った自分に
罪悪感を感じていた。妻が数年前になくなってからは、子供もなく寂しい日々を送ってきた。
そして爆弾を手にいれた時「自分たちが命さえ賭けて守ろうとしたのはこんな国だったのか」と疑問に感じた。
腐った人々を爆弾によって始末するべきではないかとも思ったが、猿渡は独りで死んでいく事にした。
やがて23時になった。しかしアタッシュケースは爆発せず、開いて見ると中には乾いた砂だけが入っていた。
「…俺はまた生き残っちまったよ」とつぶやきながら猿渡は生まれたばかりの赤子のような気分で陸に引き返していった。
猿渡は戦場から、サトルの叔父の遺書を持ち帰ってきた人物だという。
もちろんその頃サトルは生まれていなかったが、その話を聞いてから興味を持ち猿渡を調べ続けた。
猿渡の隣の部屋に住み、猿渡とその妻の質素だが穏やかな暮らしを眺め続けた。
やがて猿渡の妻が死に、通夜に出たサトルは幼い頃以来のはじめての涙を流した。
それはこれから一人で生きていかなければならない猿渡への涙だったという。
そのまま走りつづけ0時の5分前、最後の爆弾はサトルの家の中に設置されているという。
「僕はここで死にます」と葉子にだけ逃げるように言うサトルを
葉子は殴りつけ無理矢理家の外へ引きずっていった。その瞬間、爆発が起こって
爆風に二人は飛ばされたが、重傷は負わずにすんだ。
中で起こってる事を知らずに、犯人の接触がないか葉子を監視していた
警察官たちに葉子はサトルを押しつけた。皮肉にも葉子の努力によって救えた命は主犯のサトルだけだった。
サトルは逮捕されたが黙秘を続けており、証拠物件の宝庫だったはずの家も跡形もなく吹っ飛んでしまったが
葉子の証言によってアタッシュケースの持ち主たちは次々に判明していった。
弁護団は「殺意を持ったのは爆弾を現場に放置した人間の方」と徹底的に争う構えを見せていた。
531:
結局22日に1個の爆弾が、24日に7個の爆弾が爆発した。
事件から3日後の27日。既に家出人として補導されていた飯田マモルが逮捕された。
爆発で父も母も死んでいたが涙を見せる様子はなく、食欲もあるという。
29日にはクルーズ客船に爆弾を仕掛けた井上裕太が、
翌日にはサーカス会場に爆弾を放置した早坂チエミが逮捕された。
大晦日の午前中には百貨店に爆弾を仕掛けた吾妻英次が逮捕され、
年内に事件に関与した人物全てが明らかになったが、爆弾の出荷ルートは不明のまま。
翌年も、その翌年も、クリスマスはやってきた。しかし日本でそれが祝われる事はなくなった。
クリスマス商戦という言葉も死語になった。その日は多くの人々の命日となったのだから。
『隣人愛』という言葉がその日に消滅したと評する者もいた。
ただ一人のおかしな男が犯罪を行ったわけではなく、ごく平凡な人々も加担した事への恐怖は事件後も続いた。
もはや誰も信じる事ができなくなった人々にとって、唯一の救いは朝香葉子だった。
葉子が事件に関わった事は大々的に報道され、容姿もあって様々なところからスカウトがきた。
しかし葉子はそれを断り、事件前と変わらない生活を送っていた。
それから何年もの日々が過ぎたがクリスマスがくるたびに人々は忌まわしい事件を思いだし、
そして同時に、見知らぬ人々のために歯を食いしばり走りつづけた人の事を思い出した。
<完>
一応犯人逮捕されて事件は解決して、主人公も死なずにすんだけど
なんか後味がひたすら悪かった。
作者が後書きで「知人に僕の作品は?絶望的なハッピーエンド?と言われました」
と書いてたけど正にそんな感じだった。
省いたけど、猿渡や田島や早坂はかなり前の方から
暗くて絶望的な心理描写が続いててそこら辺の描写も後味悪かった
547:
>>531
すげえ、面白かったよ!要約テラウマス
読んでみたいと思った。
533:
上のほうに出てた座敷わら氏で思い出した話です
漫画ですがずいぶん前でかなりうろ覚え、勝手に作ってる部分もあるかも
初めてなので読みにくかったらスマン
小学校低学年の男の子太郎(仮名)は、夏休みに両親とおじいちゃんちに
遊びに行った。おじいちゃんちは古い家で広く、かなり立派。
太郎は大人たちが話しこんでる間に一人で家を探検する。
あるひとつの部屋の前を通ったとき、不思議な雰囲気を感じ入ってみると
床の間のようなところに太郎と同じくらいの歳の男の子がいた。
太郎が床の間の男の子の話をおじいちゃんにすると、
それはきっと座敷わらしだよと言う。太郎にしか見えないらしい。
おじいちゃんの家にいる期間、座敷わらしのところに行っては話したり遊んだり…
二人はとても仲良くなった。
座敷わらしは昔のあそびを色々知ってて、太郎はすごく好きになった。
太郎が自分の家に帰る日、座敷わらしと離れ離れになるのが寂しく
一緒に自分の家に行こうと誘う。
でも座敷わらしは床の間から動けないらしい。
僕の手を引っ張ってくれたら動けるようになるよ、と座敷わらしが言ったので
じゃぁ一緒に帰れるね!、と太郎は手を引っ張った…
と、太郎が床の間に、座敷わらしと位置が逆になった。
太郎帰るよー、と両親が呼ぶ。
にやりと笑い、今行くー、とこたえる座敷わらし。
状況のつかめない太郎に座敷わらしは
これからはお前が座敷わらしだ!、と言い残し部屋から出て行く。
パパー!ママー!、と大きな声で叫んでも誰も気づいてくれない。
床の間から動けなくなった太郎…
535:
>>533
こういう無邪気な善意が踏みにじられる話は嫌だなー。
すっげ後味悪くなる。
スレタイ通りだ。
686:
大島智子がむかし夏ごろにやってたTBSの昼1時か1時半からのドラマで、
大島智子が夫婦(子供二人)でラーメン屋を営んでるんだけど、
大島智子が不慮の事故で死んでしまって、
いつもお参りしてた家の前の祠の神様に、
「だれかに乗り移らせて!そして子供の面倒をみさせて・・・」と懇願する。
条件は、絶対に母親だと気付かれてはいけない、気付かれたら地獄に落ちる。
それで了解して、姿を変えて他人に成りすまして
妻亡きあと夫一人で切り盛りしてるラーメン屋にパートとして面接に行き採用される。
経緯は忘れたが住み込みになる。
しかし、バレないように気をつけていても、子供たちを起こす時にフライパンを叩いてしまったり、
子供が逆上がり出来た時に大喜びして抱きしめたり、
行動の端々に癖が出て、子供たちが(あれ・・・?)と思うことが起きる。
そしてついに「・・・ママ?ママなんでしょ!?」と問い詰められる。
大島智子は神様の約束を破ってはいけないと思って後ろを向いて耐えるんだけど、
我慢しきれずクルリと振り返り、「・・・・そうよ!ママよ!」と言う。
子供たちウワーン!会いたかった?なんて泣く。智子も号泣。
この「そうよ!」ってところがとても上手で、再放送見ても必ず泣いてしまう。
そして、翌日くらいに本当に地獄に落ちてしまう。
687:
地獄に落ちて、かなり長い間地獄で暮らす。
血の池地獄とか色んな地獄をヘトヘトになって歩いてるシーンがあった。
それでも、不慮の事故で何も子供や夫に言う事が出来ないで死んだから、
地獄に落ちたとしても会って思いを伝えられて良かった、みたいな。
カアチャン…(´Д⊂
730:
亀ですいません。
>>686の話ってこの後、妻が別の人間になって復活してたはず。
738:
>>730
そうそう、記憶なくしてフラフラっと店に来るんだよね
夫や子供達ももしかしてって感じでハッピーエンドになったはず
790:
小説だけど、題名も作者も忘れてしまった。
自分の体臭がとてもコンプレックスなOL女性。
ある日出会った男性と親しくなり、交際するようになる。
男は、女の体臭について何も言わなかった。
ずっと、恋も出来ずにいた女は、優しい人にめぐり会えた、やっと幸せを掴めたと思う。
彼のアパートに行くようになった女は、部屋から異臭がすることに気づいたが、
自分の体臭の事も彼は何も言わずにいてくれるんだから・・・と
彼女も部屋の異臭を指摘することは出来なかった。
ある日、女は手料理を作ったが、味付けで大失敗。
しかし、既にそれを食べ始めていた男は旨い旨いと平気で食べてしまう。
女は「この人は、味も匂いもわからないのでは?
 体臭も言わないのではなく、わからないのではないか?」と疑惑を持つ。
ためしに、お酢を白ワインだといって渡してみると、
男は普通に飲んでしまったため、疑惑は確信に変わった。
実は、男は味覚・臭覚がない障害を持っていた。
赤ちゃんの時、ハイハイして母親の元へ行こうとして、2階の階段から
転落したのがきっかけだった。
周りには障害をひた隠しにしてきた為、障害をもっていることに
気づく人は家族以外いなかった。
母親の不注意で障害を持ったと母を恨み続けていた男はアパートを訪ねてきた
母を殺し、鍋に入れ蝋で固めて押入れに隠したのだった。
でも、彼は人が死んだらどんな匂いがするかわからなかったのだった。
ラストはかなりうろ覚えだけど、女が死体は始末方法を考えてやるし、
誰にも言わないから、自分と一生一緒にいろと半ば脅して、男も従うしかないっていう感じだったと思う。
知ってる方いますか?
803:
>>790
乃南アサの短編集「花盗人」収録の
「向日葵」という話じゃないかな。
798:
曽祢まさこの少女漫画。魔女に白い花束をってタイトルだったかな?
魔女裁判が吹き荒れたヨーロッパの山奥に、魔女の疑いをかけられた女がいた。
異国からやってきた女は黒い髪をしていた。村には金髪の人間しかいなかった。
黒い髪は嫌でも目立ち、魔女と言いがかりをつけられ拷問の末に処刑された。
彼女には一人娘A子がいた。A子も黒い髪をしていた。
村の夫婦がA子を哀れみ、息子B男と一緒に我が子のように育てる。
村中から黒髪を忌まれる中、B男の母親や近所の主婦に見守られA子は成長する。
大人しい性格のA子は村の子供に苛められるが、気の強い友人C子がかばってくれた。
B男の父親とC子の父親は子供同士を結婚させるつもりだった。
B男が好きなC子はその話を喜んだ。しかしB男はA子に惹かれていた。
親を捨ててもA子と一緒になる、C子とは結婚しないと言われ、C子は激しくA子を憎む。
そして、やってはいけない罪を犯す。A子が魔女だと噂を流した。
799:
噂は瞬く間に広がる。A子は捕らえられ、激しい拷問にかけられた。
近所の男が噂に荷担した。子守りだったA子に息子を殺されたと証言する。
男の息子は病死でA子に罪はない。男は息子が死んだ悲しみのあまり、
怒りをぶつける生贄を求めていた。そこに魔女裁判があった。
証言によりA子の処刑は決まる。
しかし助かる可能性はあった。A子が昔命を救った伯爵に助けを求めるのだ。
B男はA子を助けるため伯爵の領地まで必死に走る。
事情を聞いた伯爵は急いで駆けつけてくれたが、間に合わなかった。
村にたどり着いた時、すでに刑は執行されていた。
A子が死んだと聞き、B男は絶望する。家も村も捨てて出家する決意をした。
その頃C子は村一番の嫌われ者に、噂を捏造した罪をネタに脅されていた。
友人を死に追いやり、愛しい男は世間を捨て、自分の行く末は決まった。
絶望したC子は断崖の上で罪を告白した後身を投げる。
出家する途中だったB男は告白を聞いてしまう。しかしB子を憎んでもA子は生き返らない。
何もかもが嫌になったB男は村を去り、二度と戻って来なかった。
800:
>>799
やるせない…後味悪いね
816:
>>799
それ、読んだ読んだ!
しかしちょっと違うんじゃないか?
噂に加担した近所の男は、実はC子狙い。
処刑の後、嘘の噂を流したことでC子を脅迫し、結婚を迫る。
追い詰められたC子は村を出て行こうとするB男の前で崖から身を投げる…だったと思う。
あと、伯爵はかつてA子に助けられた人だったよね?
やって来たB男の話を聞いてすぐ赦免状(?)を書いてくれて、
B男はそれを持って村に帰ろうとするが、途中の山道で山賊に襲われる。
字の読めない山賊は赦免状を貴重品だと思い、金を持っていないB男から取り上げて
金を持ってきたら返してやると言い出す。
それでは間に合わない、返してくれ!と揉み合っているうちに、山賊を過って殺してしまうが、
今際の際の言葉で、山賊こそ昔、A子の母親と娘を捨てたA子の父親だったと判明。
ショックを受けつつ村に向かうが、やっと見えてきた村からは処刑の火がもう上がっている…
という、極め付きに後味の悪い話だった。
847:
タイトルは忘れたけど漫画の話
ちょっとわがままな女子高生Aは、見た目は可愛いけれど
人の持っているものを欲しがったりするタイプ。
直情型で気の強いAの友人Bは、見た目はぱっとしないが穏やかで優しいが、
それゆえにAに見下されている雰囲気の女の子。
AとB、二人で露店で買い物中にちょっとカッコいい店員が
『魔法の小瓶』をおまけにつけると言う。
この小瓶の蓋を開けて願えば、1つ願いが叶う。
胡散臭いと思っていたAだが、店員がBに小瓶を勧め、Bも
『願いが叶うなら……』と揺れる。
それを見たAは、カッコいい店員がBに話しかけるのも、自分が無視されるのも
気に障って、『もともと私にくれるはずだったんでしょ!』
っと、小瓶を奪うように店員から貰った。
その後、Aはデートへと行ったのだが、最近Aのわがままぶりで彼氏のCとも喧嘩が多い。
そんなときに『Bちゃんを見習えよ、家のためにバイトしてさー』
とCから言われ、初めてCとBが同じファミレスでバイトしていることを知る。
Cの口から自分が見下しているBの誉め言葉が出るのが許せないAは、
次の日バイト先に遊びに行きCに昨日の事を謝って、ABCで一緒に帰ることに、
もちろん目的はBを見下すため。
「Bちゃん今日は大人しいね、いつもは良く喋るのに」
「そ、そんなぁ」
と、何の気なしに問いかけるCに、顔を赤くして答えるB、
AはBの片思いを察して『かわいそう』と心の中でせせら笑う。
848:
そして、せせら笑うだけではなく、ABCとCの友人でWデートをしようと提案、
自分が連絡をつけるから、と張り切るA、Cもそいついい奴だし、と乗り気。
しかし当日、Bが待ち合わせ場所につくと、AとCしかいない、
体調が悪くて相手は欠席、結局AとCのデートにBがくっつく形でゲームセンターへ。
AはCの友人に連絡はしておらず、Bを惨めにさせるためにこのデートを仕組んだのだ。
そしてBがトイレから戻る頃合を見計らってCとキスするA、
傷ついて走り去ったBの悲痛な表情に、今更ながら罪悪感がこみ上げてきた。
慌てて後を追ったが、Bが逃げ込んだと思ったトイレに姿は見えず呆然とするA、
ふと小瓶の事を思い出し、『Bともう一度友達に戻れますように、そしたら私わがままやめる』
と願いをかけようとしたその時、ぐっと頭が持ち上げられトイレの鏡に
何度も何度もAの頭はぶつけられた。
「アンタなんか友達じゃない!」
と叫びながら何度もガラスにAの頭を打ちつけるB、遠のく意識の中でBの告白が聞える。
「もともとAのことは知らなかった、C君が好きだったのに、
最近彼女の我侭につき合わされて疲れてるから、だから殺しちゃったけど、
ひょっとしたら良いところがあったかもしれないって思って、私、
小瓶にお願いしたの、Aを生き返らせて友達にしてって」
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