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P「貴音って、あんまり食べないよな」


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1:
貴音「御馳走様です」
P「ん?もう良いのか?」
貴音「はい、有難う御座います、ぷろでゅうさぁ」
P「遠慮しなくて良いんだぞ?真と美希なんか、もう4品も食べてるしな」
真「ゴハンに誘ったのはボク達ですけど、奢るって言ったのはプロデューサーですからね!
」モグモグ
美希「やっぱり割り勘なんて言っても、もう聞かないの」パクパク
P「わかってるよ、男に二言は無い!」
P「まぁ、こんな安いファミレスで2人で4000円近くするとは思わなかったけどな」
真「でも、確かに貴音って思ってたより食べないよね」
美希「そうなの、おっぱいも身長もおっきいから」
美希「もっといっぱい食べると思ってたのに、別にフツーだったの」
P「それでも、パスタ一皿で足りるのか?」
貴音「はい、大丈夫です……御気遣い有難う御座います」
4:
真「ふぅー、食べた食べた」スタスタ
美希「お腹いっぱいで眠くなってきたの……あふぅ」テクテク
P「こら美希、しっかり歩け」トコトコ
貴音「……それでは、わたくしはあちらですので、此処で失礼致します」
P「おう、気をつけて帰れよ!お疲れ様」
真「じゃあね、貴音!」
美希「また明日なの」
貴音「はい、お疲れ様です……また明日」
貴音「…………」スタスタ
貴音(……申し訳ありません)
貴音(わたくしは嘘をついております)
貴音(本来ならばわたくしは、真や美希の更に3倍は食べるのです)
5:
貴音(ですが、育ち故かは分かりませんが)
貴音(みなの前で、食欲のままに食べる事を)
貴音(とても恥ずかしく感じてしまうのです)
貴音(いつかは、みなの前でも気兼ねする事なく)
貴音(食事をする事が出来るとよいのですが……)
 …グゥーー キュルルル
貴音「……む」
貴音「いけませんね……早く帰り、再度夕食としなければ」
貴音「先ずはすぅぱぁに行き、食材を買わなければ」スタスタ
 ……ァ…アアァァ……
貴音「ん?猫でしょうか?」キョロキョロ
 シーン……
貴音「……気のせいだった様ですね」
 グゥーー
貴音「……早く帰らなければ」スタスタ
7:
―翌日―
貴音「……んぅ」
貴音「……朝ですか」
貴音「本日の予定は、響と昼前から夕方にかけての収録ですね」
貴音「御昼は御弁当が配られますが、それでは足りませんので」
貴音「朝食を確りと摂って行くとしましょう」
貴音「……はて?本日は、いつもよりお腹が空いておりますね」
貴音「……いつもより多めに朝食を食べるとしましょう」
8:
―昼過ぎ―
貴音「…………」
響「貴音ー、なんか難しい顔してどうしたんだー?」
貴音「……いえ、何でもありません」
響「……本当に?どっか悪いとかじゃないの?」
貴音「大丈夫ですよ、ちょっと考え事をしていただけです」
響「なら良いけど、何かあったらすぐに自分に言うんだぞ!」
貴音「はい……有難う御座います、響」
貴音(……何故でしょう)
貴音(御弁当が足りないのは何時もの事ですが、それを見越して朝食を多めに食べて来た筈)
貴音(なのに、妙にお腹が空きますね)
貴音(……この様な日もあるのでしょう)
貴音(この収録の後は直帰ですし、本日は夕食を多めに食べるとしましょう)
13:
―翌日・765プロ事務所―
貴音(本日は、十時に春香と次回の収録の打ち合わせのみ)
貴音(八時に朝食を済ませた筈ですが、何故もう空腹を感じるのでしょうか……)
貴音(明らかにおかしい……一体何だというのでしょうか)
 ガチャッ
春香「おはようございまーす!」
貴音「御早う御座います、春香」
春香「あ、貴音さん来てたんですね、お待たせしました」
貴音「大丈夫ですよ……おや?その手に持っている箱は?」
春香「あっ、これですか?えへへ」
春香「じゃーん!春香さんお手製、クッキーですよ!クッキー!」パカッ
貴音「くっきぃ……」
14:
春香「打ち合わせの時に食べましょう?」コトッ
春香「今、お茶を淹れてきますね!」スタスタ
貴音「……くっきぃ」
貴音「…………」ゴクッ
貴音「…………」
 スッ
貴音「……あむ」サクッ
貴音「っ!!」
貴音「…………」サクッサクッ
貴音「…………」サクサクサク
 サクサクサクサクサクサク
春香「お待たせしましたー……って、貴音さん!?」
貴音「……はっ!?」
18:
貴音「は、春香っ!これは違うのです!ただ、その……」
春香「貴音さん、お腹空いてたんですか?」
貴音「いえ……!いや……その、はい……」
貴音「実は今朝、寝坊してしまい朝食を食べる事が出来ず」
貴音「春香のくっきぃがとても美味でしたので、つい……」
春香「そうだったんですか……でも美味しかったのなら良かったです!」
春香「でも、皆の分もあるので、残りはちょっと我慢して貰っても良いですか?」
貴音「はい……申し訳ありませんでした」
春香「大丈夫ですよ!ただ、貴音さんてあまり食べるイメージが無かったので」
春香「ちょっとビックリしちゃいました」
貴音「お恥ずかしい所をお見せしてしまいました……」
貴音(なんとはしたない事を……!)
貴音(更には、また嘘をついてしまいました……)
貴音(はぁ……一体どうしたのでしょうか)
19:
 ガチャッ
P「ただいま戻りましたー!」
春香「あっプロデューサーさん!お疲れ様です!」
貴音「御疲れ様です、ぷろでゅぅさぁ」
P「お疲れっ春香、貴音!今度の打ち合わせか?」
春香「そうですよ」
P「おっ、クッキーがある!……って、箱の大きさの割りに少ないな?」
貴音「そ、それは……実はわたくしが……」
P「あれ?貴音が食べたのか?珍しいな……って、貴音?」
貴音「? 如何なさいましたか?」
P「お前、少し痩せたか……?」
20:
貴音「はて?そうでしょうか?」
P「ちょっと失礼だけど、最後に体重とか計ったのいつだ?」
貴音「五日前に計った時は、変わりありませんでした」
春香「たった五日じゃ、そんなに変わらないと思いますし」
春香「気のせいじゃないですか?」
P「うーん……そうかな?」
P「でも、2日前に会った時に比べて、顔がほっそりしてる気がするんだよなぁ……」
24:
P「因みに減量とかはしてるか?」
貴音「いえ、一切しておりません」
貴音(寧ろ、食事の量は倍以上になっているのですが……)
P「……そうか」
春香「やっぱり気のせいですよ」
P「……そうかもな」
P「まあ、取りあえず体調とかには気を付けてくれ」
貴音「承知しております」
春香「大丈夫です!」
P「なら良し……さて、俺はあっちの書類持ってあそこ行って、雪歩の迎えに行ってそれから――」バタバタ
春香「もう!プロデューサーさんこそ、体こわさないで下さいね!」
P「俺は大丈夫だよ」
春香「もー!いっつもそればっかりじゃないですか!」
P「平気だって……それじゃ、行ってきまーす」
春香「行ってらっしゃい、プロデューサーさん」
 ガチャッ バタン
貴音(……帰ったら、一度計ってみましょう)
27:
―貴音の家―
貴音(はぁ……)
貴音(わたくしは何をしているのでしょう……)
貴音(帰ったら、直ぐに体重を計ろうと思っていたのに)
貴音(空腹に堪えきれずに、直前に外で済ませてしまいました……)
貴音(それもあれ程大量に食べてしまうとは……)
貴音(……取り敢えず、あまり参考にはなりませんが)
貴音(一先ず、計ってみるとしましょう)トコトコ
 スッ
貴音(……なっ!?)
貴音(そんな……四きろぐらむも減っているではありませんか!?)
28:
貴音(何故……?)
貴音(最近の食事を考えれば、増える事はあっても)
貴音(減ってしまうなど、有り得ません)
貴音(……これはどう考えても、異常ですね)
貴音(幸いにも明日からは、おふを三日程頂いておりますので)
貴音(一度、病院で診て貰うとしましょう)
30:
―翌日―
貴音(……結局)
貴音(病院で診て頂きましたが、体は何処も異状無し……)
貴音(精神的な物から来ているのではないかと言う事で)
貴音(その為のお薬を頂きましたが、果たして効くのでしょうか……?)
貴音(またしても食事を外で済ませ、今回は食材も大量に買ってしまいました……)
貴音(本来ならば、半分も使わずに腐らせてしまうのでしょうが……)
貴音(……一先ず、御風呂に入り食事にしましょう)
34:
貴音(ん……何だか、衣服が重く感じますね)スッ スッ
貴音(……おや?下着がずれて――)
 スルッ パサッ
貴音「え……?」
貴音(下着が……何もせずに……)
貴音(確かに今朝は、妙にすんなりと入ったと思いましたが……)
貴音(まさか……今朝から病院の帰りの間にに……!?)
貴音(そんな……か、鏡を……)
貴音(……細い)
貴音(明らかに細くなっている……)
貴音(……た、体重……は……)
貴音(……!!)
貴音(昨日から、更に四きろも!?)
貴音(そんな……!?)
貴音(……明日……もう一度、病院に……行ってみましょう)
36:
―翌日―
貴音(……う)
貴音(……空腹で目が覚めてしまいました)
貴音(……今は何時でしょうか)ゴソゴソ
貴音(……時計は――)
貴音(!?)
貴音(この、骨のような腕は……?)
貴音(……わたくしの、腕……?)
貴音(!? か、鏡……!)ガバッ
貴音(はぁ……はぁ……一体、わたくしは……)ヨロヨロ
貴音(どう……なって……)フラフラ
貴音(……!!)
貴音(これが……わたくし……?)
貴音(頬も痩け……肌も……)
 スルッ
貴音(……はぁ……あばらが、浮き出て……はぁ……はぁ)
貴音(うぅ……は、早く、何か…食べ……物…を……はぁ……)フラフラ
41:
貴音(はぁ…はぁ…れ、冷蔵庫を……)フラフラ
貴音(早く、食事を……)
 パカッ
貴音(……!)
貴音「あ……あぁ……」
貴音「た、食べ物……」ガシッ
貴音「はっ……はぁっ……うぐっ!!」バリッ
貴音「ぅぐっ!ぅっ……!…!あむっ……!っ!」ボリボリ ゴクン
貴音「はぁ、はぁ……わたくしは、何を……」
貴音「まだ何も……あぁ……でも、止め……られ……!」ガシッ
貴音「あぐっ!ふぅっ!……っ!」バリバリ
 ボリッバリッ ガリガリ
 ゴリッ ガリッ ガサガサ
 バリバリ ペキッ パキッ
 パリ バキッ シャキ シャクッ
 ゴリゴリ
ガサガサ ペリペリ ブチッ
 グッチャ グッチャ クチャ  クチャ プチ
 パキ グチャ クチャ
ブチブチブチ グチャグチャ クッチャクッチャ ベチャッ
46:
――――――――――
P「目と目が合うーしゅーんかーん好ーきだとーきづーいたー♪」カタカタカタ
P「あなたは今ーどーんな気もーちーで♪」カタカタ
P「いひいいいいぃぃぃぃるううぅぅぅううのおぉぉ♪」ターン
真「プロデューサー、歌ヘタですね」
千早「不愉快です」
伊織「まだ春香の方がマシね」
春香「ちょっと!?」
P「……くそぅ、皆して」
48:
 ……ダッダッダッダッ!!
P「……ん?」
 バターン!!!
響「プっ、プロデューサー!!」
P「皆、オフだってのに事務所に来すぎだろ……」
P「ってか響!ドアはもっと丁寧に開けろ」
響「そんな事言ってる場合じゃないんだってば!」
P「そんな事って……まぁ良いや、どうしたんだ?」
響「貴音が!貴音が大変なんだ!!」
P「……貴音がどうかしたのか!?」
響「さっき、貴音の所に行こうと思って電話したんだけど――」
49:
―――――
響「今日は何しよっかなー」
響「あっ!そういえば、今日は貴音もオフだったな」
響「ちょっと電話してみよう」
 prrrrrrr…… ピッ
響「もしもしはいさーい、貴音?」
貴音『…………』
響「貴音って、今日オフだったよね?」
貴音『……はぁ……響、ですか?』パキッ
響「ん?そう、自分だぞ!」
貴音『はぁ……何か、用……はぁ…ですか…?』プチ
響「……貴音?どうかしたのか?大丈夫?」
貴音『わたくしは…はぁ……大丈夫です』ガリッ
響「……貴音、何してるんだ?なんの音?」
貴音『別に、はぁ…何も……はぁ……はぁ……』ブチッ
響「貴音?本当に大丈夫か?」
貴音『わたくしは……大丈夫、です……はぁ』
響「でも……」
貴音『大丈夫ですから…はぁ……それで、どうしたのですか?』カリ
響「……貴音、今日はオフでしょ?」
響「自分もオフだから、もし良かったら貴音の家に――」
貴音『なりません!!!』
響「ぅひぁっ!?」
53:
貴音『はぁはぁ……響、わたくしは…はぁ、大丈夫ですが……』ガリ
貴音『今日だけは、はぁ……わたくしの家に来ては、なりません』プチ
響「……な、なんで?やっぱりどこか悪いのか?」
貴音『なんでもです!わたくしは平気です!よいですか!?来てはなりませんよ!!』
 ピッ
響「あっ!貴音!!」
響「切れてる……」
響「うぅ……どうしちゃったんだよ、貴音ぇ……」
55:
―――――
響「――……って、事があって」
P「分かった、すぐに貴音のとこに行こう」
真「ボクも行きます!」
千早「私も」
P「そうだな、ついて来てくれるか?」
伊織「待ちなさいよ、何人か私の所の人間も連れて行った方が良いんじゃないの?」
P「あまり大事にしたくないけどな……」
P「だけど、最悪頼む事もあるかもしれないし、伊織もついて来てくれるか?」
伊織「分かったわ」
春香「わ、私は……」
P「春香は、もうすぐ律子が帰ってくるから」
P「律子への説明と、律子から社長や音無さんに連絡してもらうように頼めるか?」
春香「わかりました」
P「よし、それじゃ行こうか」
56:
―――
P「……着いたな」
響「貴音、大丈夫だよな……」
 ドンドンドン!
P「貴音ー!居るかー?」
P「貴音ー?」ドンドン
 シーン……
P「全く反応が無いな……居ないのか?」
千早「……いえ、中から何か物音は聞こえます」
真「……あれ?カギ開いてますよ」ガチャッ
P「……入ってみるしかないか」
 ソロソロ パタン
P「貴音ー?居るかー?」
響「貴音えぇー!!」
 
 「…………響?」
57:
千早「あのドアの向こうですね」
響「貴音ー!大丈夫かー?」
貴音『響!来てはならないと…はぁ、言ったではありませんか!』
響「だって、貴音が心配で」
貴音『わたくしなら大丈夫だと、はぁ……言った筈です』
P「貴音……大丈夫なら、なんで来ちゃいけないんだ?」
貴音『ぷろでゅうさぁ迄……それは、御答え出来ません』
P「響は電話したら、貴音の様子がおかしいから、心配になって来たんだ」
響「そうだぞ!貴音!」
貴音『ですが……はぁ、はぁ……今、来ては、みなが危な――』
P「悪いけど、今からそっちに行くからな」
貴音『!! お待ち下さい!!今来られては、わたくしは――』
 ガチャッ
60:
真「うわっ!?」
千早「ひっ!?四条さん、なの……?」
伊織「ガリガリじゃない……」
貴音「あ……ぁあ……」ガタガタ
P「貴音!?手が血塗れじゃないか!?」
貴音「ぅ……っ……!」ガリッ
響「貴音っ!?もしかして、電話の時もそうやって」
響「爪をかじってたのか!?」
貴音「……お腹、が……何か…口に……気が……!」
響「取り敢えず、すぐに病院に行くぞ!」スタスタ
貴音「!! ダメ…いま……来た…理性……っ…!!」
響「さぁ行くぞ!」ガシッ
貴音「……ぁっ」
 …ガリ
響「……え」
62:
貴音「ううっ!ぐううぅ!」ミチミチ
響「いっっ!?貴音!?それ、自分のっ、うぅ!腕だぞっ!?」
P「真!千早!貴音をおさえるのを手伝ってくれっ!伊織!助けを呼んでくれ!!」ダッ
伊織「わ、分かったわ!」
千早「四条さん!落ち着いて!」ガバッ
貴音「うぐぅぅぅ!」ミチミチ
響「ぅぅぅぐうう!!」
真「クソッ!貴音ごめん!」バシッ
貴音「あぐっ!」パッ
響「ううっ……いつぅ……!」
P「貴音えっっ!」ガシ
貴音「ぅああああ!!あああああっっ!」バタバタ
真「貴音っ!落ち着いて!」
響「うぅ……貴音ぇ、どうしちゃったんだ……?」
貴音「ああああああああ!!!!」
78:
―水瀬医院・特別病棟―
律子「はぁっ、はぁっ……プロデューサー!」タッタッタッ
P「来たか、お疲れ」
律子「貴音はっ!?」
P「ちょっとカワイソウだけど、拘束具を着けて薬で眠ってもらってる」
P「何せ錯乱状態で手がつけられなかったからな」
律子「そんな状態で、よくここまで連れて来られましたね」
P「そこは伊織と水瀬の人達に力を貸してもらったよ」
律子「そうでしたか……それで、貴音の容態は?」
P「正直に言うと……あまり良くないな」
律子「っ……!」
79:
P「極度の栄養失調で、何日も何も食べていなかったみたいにガリガリに痩せ干そってる」
P「胃も腸も空っぽで、その原因は全く不明」
P「今は点滴でなんとかなってるが、これが数日続くとなると危ないな」
律子「そんな……なんとか食事を与えたりは出来ないんですか?」
P「ここに来てからも暴れてたし、眠らせた後に流動食を与えはしたんだけど」
P「何故か、与えた傍から消えたみたいに胃も腸も空っぽになってるんだ」
律子「そんな……」
80:
律子「……後、響が怪我をしたと聞きましたけど」
P「あぁ、錯乱した貴音に噛まれてな」
P「出血はしたけど、幸いな事に筋とかにも異常なし」
P「怪我の方も、寧ろ貴音の方がひどい」
律子「えっ!?どういう事ですか!?」
P「貴音の家に行った時の部屋の状況と、その時に少し話した貴音の状態」
P「それと、医者から聞いた話の推察でしかないんだけど」
81:
P「貴音は空腹と理性を抑えるために、ずっと自分の爪をかじってたみたいだ」
律子「っ!」
P「会った時は両手が血塗れだった」
P「あと、その前にも自分の家の食材を食べ尽くした後に」
P「ノートとかの紙類から、酷いのだと布団とかの布まで、むりやり噛み千切って食べたみたいでな」
P「歯も一部欠けたり、口の中もかなり切ったみたいだ」
律子「…………」
82:
律子「それで、今後は……?」
P「正直、医者も原因不明でお手上げ状態だからな」
律子「…………」
P「どうしたもんかと、ダメ元で社長に相談したところ」
P「こういった不可思議な事に詳しい人を知ってるらしいから、話をつけてもらった」
律子「本当ですか!?」
P「あぁ、今夜にも来てもらえるそうだし、今はそれに頼るしかなさそうだ」
律子「……わかりました」
P「それじゃ、俺は貴音をみてるから」
P「律子は控え室に居る響達の所に行ってもらえるか?」
P「あいつらも、色々ショックだったろうから、気にかけてやってくれ」
律子「わかりました」
P「それじゃ、その人が来る時になったら、呼びに行くよ」
律子「はい、お願いします」
90:
―夜・貴音の病室―
律子「そろそろですね」
P「ああ」
響「貴音……もうちょっとで良くなるからな」
 コンコン
真「来たっ!」
P「どうぞー」
 ガチャッ
女の子「し、失礼しまーす……えと、四条貴音さんの病室であってますか……?」
律子「えっ」
伊織「(ちょっと!まだ子供じゃない!?大丈夫なんでしょうね!?)」ボソボソ
P「えっと、失礼ですが名前を伺っても宜しいですか?」
女の子「は、はいっ!わたし、道明寺歌鈴と言います!き、今日はその、お願いします!」
92:
P「……確かに社長から聞いた名前だな」
律子「では、本当にこの子が?」
伊織「本当に信用出来るんでしょうね!?」
真「ちょっと伊織っ!」
歌鈴「あ、あのえと……うぅ……」オロオロ
響「そんな事より、貴音が良くなるなら早くして欲しいぞ!」
P「そうだな……すみません、失礼しました」
歌鈴「あっ!いえ、その、だだ大丈夫ですっ!」
P「……一先ず中に入ってみてもらえますか?」
歌鈴「は、はい……失礼しまーす」トテトテ
歌鈴「えーと……うわわっ!?」
歌鈴「わっ、わっ……これはだいぶ酷いですね……」
P「……治せるんですか?」
95:
歌鈴「あ、はい!治せます!」
響「本当かっ!?」
歌鈴「わっ!?はっはい、だ、大丈夫ですっ!」
伊織「……本当に大丈夫なんでしょうね」
真「伊織!」
P「これは一体、どういうものなんですか?」
歌鈴「あの、えっと、説明よりまず先に、この人に憑いてるものをはがして」
歌鈴「この人の状態を良くする方が良いかと……」
P「えっ!?すぐに出来るんですか!?」
歌鈴「あっ、はい」
P「それじゃ、お願いします」
歌鈴「わわ、わかりました」
98:
歌鈴「えっと……ではまず、はがしたものが他の人に憑かないように」ゴソゴソ
歌鈴「この御札を一人一枚、持っていてもらえますか?」スッ
P「わかりました、はい皆」スッ スッ
歌鈴「そ、そうしたら次は、そこの机に蝋燭とお米とお水を置いて」
歌鈴「簡単な祭壇を作ります」ゴソゴソ
P「手伝いますか?」
歌鈴「あっ!だ、大丈夫です!」
歌鈴「えっとえっと……まずコップに水を入れて……って、うわわっ!?」ツルッ
 スッテーン! ガシャーン!!
P「……手伝わなくて、大丈夫ですか?」
歌鈴「うぅ……すみません、このコップに水を入れ来てもらえますか?」
P「わかりました」
伊織「本当に大丈夫なんでしょうね……」
千早「……今は信じて待つしかないわね」
112:
歌鈴「なんとか祭壇も出来ましたので、今から四条さんに憑いたものをはがしますが」
歌鈴「万が一にも憑かれないように、さっきの御札はしっかり持っていて下さいね」
P「わかりました」
歌鈴「では……えーと、あれ?なんだっけ……オン・アミリテイ・ウン……じゃなくて」
歌鈴「オン・ベイシラマンダヤ……でもなくて、えっと……」
伊織「ねぇプロデューサー」
P「なんだ?」
伊織「彼女が着ているのは巫女服よね?」
P「そうだな」
伊織「ということは、神社で神道で日本語の祝詞の筈よね」
P「だろうな」
伊織「思いっ切り仏教のサンスクリット語の真言なんだけど」
P「お祓いに宗教も国境もないんだろ」
113:
歌鈴「あっ!思い出した!」
歌鈴「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・善・哉!」
伊織「それは在前で――」
 ズルッ…
響「ひっ!?貴音の口から何か出てきたぞ!?」
歌鈴「やった!」
伊織「嘘でしょ!?」
 ズルッ ズルズル ズズズズズ……
千早「出たわ!」
 ズズッ
名状し難い貴音の様なもの「はやー」
114:
律子「な、何これ?」
歌鈴「えっとこれは、私達の方では……なんて言うか忘れちゃいましたけど」
歌鈴「仏教では……なんだっけ……ガキ……そうガキ!ガキですガキ!!」
P「……餓鬼じゃないですか?」
歌鈴「そうそれです!」
響「餓鬼ってなんだ?」
115:
歌鈴「えと……餓鬼というのは、大体は飢えで亡くなってしまい化けたものを言います」
歌鈴「他にも、酷くケチだったりとても欲張りな人なんかも、餓鬼になってしまうと言われてます」
歌鈴「この餓鬼に憑かれしまうと、いくら食べても満足出来ず」
歌鈴「いつも空腹な状態になって、最期には死んでしまいます」
響「じゃぁ、貴音もあのままだったら……」
P「なんで、貴音は餓鬼に憑かれてしまったんですか?」
116:
歌鈴「うーんと……餓鬼は食べ物を粗末にした人に憑く事が殆どです」
P「貴音が?」
響「貴音がそんなことするなんて、考えられないぞ」
伊織「食べ物以外にも、粗末にする事なんてしないわよね」
歌鈴「他には、すごく贅沢してる人や極端にケチだったり、とても欲張りな人にも憑いたりする事もあります」
真「欲張りなイメージなんてないよね」
千早「四条さんがケチをする所なんて、見たことないわ」
律子「正直、贅沢をする余裕は無いと思うけど……」
春香「なんでですかね?」
歌鈴「極たまに、何もなくても運悪く憑かれてしまうことも、なくは無いですけど……」
貴音「……いえ、思い当たる事が一つございます」
響「!! 貴音!気がついたのかっ!?」
117:
貴音「今さっき、目が覚めた所です」
真「あれ?顔とか腕が戻ってる?」
歌鈴「もともと、急激に痩せてしまったのは餓鬼の影響ですから」
歌鈴「それが離れてしまえば、ある程度は元に戻ります」
律子「ほっ、良かった」
伊織「今、拘束具外すわね」カチャカチャ
貴音「ありがとうございます」
P「それで、憑かれる理由に心当たりがあるって?」
貴音「はい」ムクッ
118:
貴音「みなは、わたくしの食事に対して、どの様ないめぇじを持っておりますか?」
伊織「いつも、とても綺麗に食べてるわね」
真「えっと、女の子らしくあまり食べないって感じかな」
響「でもたまーに、食べるの我慢してるのかなって感じる時があるぞ」
千早「そうかしら?」
貴音「おや、どうやら響にはバレていた様ですね」
春香「え?じゃあ……」
119:
貴音「実はわたくしは、食べるのがとても好きな食いしん坊なのです」
律子「でも、なんでそれを隠してたの?」
貴音「これは育ち故なのかはわかりませんが、みなの前で食欲のままに」
貴音「満足するまで食べるという事が、とても恥ずかしかったのです」
真「それじゃ、今まで一緒に食べてた時は……」
貴音「一緒に居る時は我慢し、みなと別れてから一人で再度、食べておりました」
貴音「食べられる時に我慢をして、自身の都合のよい時に」
貴音「再度、満足するまで食べ直すとは」
貴音「食べたくても、食べる事も出来ずに亡くなった者からすれば」
貴音「それは、とても贅沢に思える事でしょう」
120:
P「なるほど、そういうことか」
貴音「春香、今何か食べ物を持っていませんか?」
春香「え?あ、えっと……今日焼いたクッキーなら、ありますけど」
貴音「それを一枚、頂けませんか?」
春香「は、はい……えっと」ゴソゴソ
春香「はい、どうぞ」スッ
貴音「有難うございます」
貴音「……んっ」パキッ
貴音「では、このくっきぃの半分を」
貴音「あそこの祭壇に居る、あの者の前に置いて下さい」スッ
春香「わかりました」スッ
 コトッ
121:
名状し難い貴音「…………」
貴音「大変、申し訳ありません」
貴音「食べるという事は、それに使われたものの命を頂くという事」
貴音「それはとても大事であり、恥じる事など言語道断」
貴音「その事を肝に深く銘じておきます」
貴音「それでは、頂きます」サクッ
貴音「……はぁ、美味しい」
貴音「食べる事の出来る有り難みと喜びを、深く実感致しました」
貴音「有難うございます」
122:
名状し難い貴音「…………」サクサク
名状し難い貴音「はやー」
 スゥー………
P「……消えた」
律子「これで……終わったの?」
貴音「はい、全て終わりました」
響「……うっ……うあーん!貴音えぇー!!」ガバッ
貴音「心配かけましたね、響」
響「うぐっ、ぐす……本当だぞ…もし貴音が死んじゃったりしたら……うぅぅ」ギュゥ
貴音「もう大丈夫ですよ、御迷惑をおかけしました」ナデナデ
伊織「本当よ……全くもう」
千早「でも良かったわ」
真「全員無事だったわけだしね」
春香「本当に良かったね」
歌鈴「あれ、わたしの役目は……」
123:
P「今日は、来て頂いてありがとうございます」
歌鈴「あっ!いえ、そんな……」
P「ちゃんとしたお礼は、また改めてしますので」
歌鈴「そんな良いですよ!わたしは、別になにもしてませんから」
歌鈴「それじゃ、わたしはもう行きますね」
P「そうですか」
歌鈴「それじゃ、失礼します」ペコリ
 ガチャッ バタン
P「さて、それじゃ――」
貴音「ぷろでゅぅさぁ」
P「ん?どうした?」
 グウゥーーギュルルルルル
貴音「ごはんを食べたいのですが」
P「あぁ、そっか……でももう夜遅いからな」
P「この辺りコンビニ無いし、この時間にすぐ食べられるのなんて、ラーメン屋ぐらいしか……」
貴音「らぁめん……」
真「あれ?貴音ってラーメン食べた事ないの?」
貴音「はい」
P「おっ!じゃあ、すぐそこの行ってみるか」
貴音「お願い致します」
P「伊織、病院抜け出すけど良いよな?」
伊織「しょうがないわね、特別よ?」
P「よしっ!じゃあ皆で行くか!」
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