【閲覧注意】後味の悪い話『手塚治虫短編 白い幻影』back

【閲覧注意】後味の悪い話『手塚治虫短編 白い幻影』


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8:
地獄先生ぬ?べ?の「反魂の術」
*ぬ?べ?は本名鵺野鳴介で霊能力教師です。
遠足の下見のために一人で山を訪れたぬ?べ?
その途中で洞窟の中に人骨があるのを発見する。
おそらくは行き倒れてそのままなのだろう。
供養しに行ったところ、洞窟が崩れ外に出れなくなった。
完全に塞がれてしまった。食糧はあるし、
山にいた事を知っている他の職員が探しに来てくれるはず。
しかしやがてぬ?べ?は暗闇の中の孤独に心を蝕まれていく。
誰か話相手が欲しい……そう思った時、傍にある人骨が目に入った。
人恋しさにぬ?べ?は「反魂の術」を人骨にかける。
「反魂の術」とは死んだ者を蘇らせる禁じられた術だ。
術は成功し、人骨は生前の記憶を持たない赤ん坊同然の少女へと変化した。
はじめは生命力が希薄だったが、食べさせ運動させ、
生きる喜びを教える事によって少女は明るく元気になっていく。
すっかり少女との洞窟での日々を楽しむようになったぬ?べ?
洞窟から救助されたら、少女は自分の妹という事にでもしておこうと思う。
少女が生前持っていたカバンを調べたぬ?べ?はある物を発見し、驚愕した。
外への抜け穴を発見したぬ?べ?は、自力で脱出し、やっと外に出れたと感激する。
だが少女の様子がおかしい。少女は封筒を手に泣いていた。
その封筒は、ぬ?べ?が少女のカバンから発見し、隠し持っていたものだった。
封筒の中には、生前の少女の遺書があった。
それを読み、自分は恋人に先立たれて後追い自殺したのだと思い出した少女は、
涙を流しながら崩壊し、元の骨へと戻っていった。
やはり自分のやった事は神に逆らう事だったのかと苦悩するぬ?べ?の元に、
救助に来た教職員と生徒たちが現れる。ぬ?べ?は彼らの方を見つめながら
「俺は生きるぞ…!」と泣きながらつぶやいた
23:
出勤直前に後味悪い話。
リング2と同時上映だった「死国」(しこく)
全体的に後味悪かった気がするけどちょっとよく覚えていない。
問題は途中で出会う男。
これは主人公(女)の親友の彼氏で、この親友と言うのが
・実は親友と思っていたのは主人公だけで本人は主人公を馬鹿にして見下していた
・主人公の陰口悪口言い放題だった。
・16の時に死亡
・おかんが邪法を使って蘇生を試み中
というすごいヤツ。
しかし主人公と男は困難を乗り越えたり一緒に謎を解くうちにいい関係に。
「美人だけど我がまま放題だった親友より、主人公の方がいい。大事にしたい」
などと言い出し、2人はベッドイン。
翌日、おかんの邪法完成。16歳の若さで生き返る親友。
親友は男に手を差し伸べ
「そんな冴えないヤツほっといてこっちに来て。一緒に生きよう」
と言う。
一瞬迷うものの、あっさり主人公の手を離して親友に歩み寄る男。
(,, ゚Д゚)<舌の根乾いてねーうちにそれかよ!!
この後、親友の馬鹿力抱擁(ゾンビだから加減がわからんかったのだろう)で、
サバ折りにされて死んでたから、ちょっと溜飲が下がった。
71:
>>23
遅レスだけど
映画じゃなくて原作のほうだと、男は一瞬16歳の元彼女に傾くんだけど
現実を見なきゃみたいなかんじで主人公を選ぶ。
そんで彼女が冥界へ帰っていったと思った瞬間、美しく成長した元彼女が
沼(ここら辺うろ覚え)から顔をだす。
そんで男は結局元彼女を選んじゃう。沼からでてきた元彼女に口付けして
そのまま窒息あぼーん。
気づいた主人公がかけよるもむなしく結局元彼女につれていかれちゃう。
ラストは元彼女の母(今回の事件の元凶)が
「もう一回お遍路さんをすれば娘はよみがえる」
みたいなことをいって終了。
あんだけ頑張ったのにまた復活させるきかよ!
なんか主人公カワイソス!で後味悪かった…。
26:
ちと探してたのが見つかったので
ちと早く起きたので書かせてもらいます
『ある男子高校生の日記』
高校にあがり、親元を離れ寮生活をすることになった野口という少年がいた
彼はバスケ部に入部した
中学の頃からやってたのと、寮で共に生活するバスケ部の人間と親しくなれるからという理由からだ
寮は二人部屋となっており、野口と同室の田辺もバスケ部員だったこともあり、すぐに親しくなった
高校生活も一学期が終わる頃には友達も増え、充実した日々を送っていた野口だが、田辺には一つ気になることがあった
それは、最近野口が付けている日記であった
心為しか、日記を付けている時の野口は笑顔だった
おそらく、つい最近出来た彼女のことを書いているんだ…
田辺は、そう知りつつ中身が見たい衝動に狩られるが、同部屋に同時刻の帰宅であることで叶わなかった
27:
二学期が始まった頃、いつになく真剣な面持ちで、野口が田辺に話し掛けた
「実は、最近脱毛がひどくて困っている。ここを見てくれ」
そう言ってサッと髪をかきあげると、そこには直径2cmくらいの…いわゆる十円ハゲが顔を覗かせた
もちろん田辺は、それを笑うような奴ではない。
悲しげな表情になりながら話す野口を本気で心配した
野口はこれを治るまで隠したいので、どうか口外にしないで欲しいと口にした
田辺もそれを了承し、色々とフォローをすることを決めた
それから2ヵ月くらい過ぎた頃、野口のハゲは五百円玉以上の大きさになっていた
さすがにこうなると、周りの髪を集めて隠すという田辺発案の偽装工作(笑)も厳しくなってきた
そんなある日、バスケの練習をしていた野口に同い年の部員が言ってしまう
「野口…集中できないなら、いっそのこと丸めてしまえよ?」
周りはとっくに気付いていたのだ…
28:
その夜、野口は田辺を問い詰めた
「あんなに言うなって言ってたのに!ひどいよ!」
もちろん田辺は口外していないので、必死で反論した
結局、互いに退かずに寝る時間となった
野口は今日も日記を付けていた
この日を境に、彼は田辺と一切口を聞かなくなったが他の友達とは巧く付き合っていた
結局自分で打ち明けたらしく、それをバカにする奴は一人もいなかったし、逆に同情しない奴もいなかった
その時、野口は田辺がこのことを周りにバラした張本人だと伝えた
翌日から田辺に対する周りの態度が一変したのは言うまでもない
もうすぐ一年目が終わるという頃には、野口の髪は綺麗に生え揃っていたが…
田辺に対するソレは、変わることはなかった
やがてバスケもやめてしまった田辺は、学校が終わると同じに帰宅する日々が続いた
ドアをあける…以前は二人で一緒に帰ってきた部屋
今は一人での帰宅……一人…ひとり…
田辺はふと日記のことを思い返した…
口を聞かなくなった今、野口の心情を知るのはこれだけ。
なにより前から気になっていたのだ
今この部屋にいるのは自分だけ…
田辺はゆっくりと日記帳を開いた
29:
四月×日
今日から高校生活のはじまりだ。
同部屋の人と仲良くできるかな?
四月〇日
なんと田辺君もバスケ部だった
仲良くやっていけそうだ
四月はこれで終わっていた
どうやら日記を三日坊主ならぬ、二日坊主だったらしい
再開しだしたのが六月の末頃だったはず…
空白のページを六月までどんどん飛ばしていく
6月×日
最近、田辺がうざい。
今日も、俺が美紀と話してる時に入ってきやがって
6月〇日
なんでこんな奴と、同じ部屋かなぁまったく。
メールしてる時に話し掛けてくんなよ。うぜぇな
6月◇日
こいつマジ死んでくれないかな…なにか方法ないかなぁ
七月〇日
今日から作戦を開始する
ちょっとずつ抜いていこう
七月▲日
このペースでいくと二学期には間に合う
今から楽しみだ
30:
八月★日
ついに実行した
なにあの顔、すごい顔してたな
信じられないと思いつつ、ページをめくる手を早める…その時
ガチャ
部屋のドアが開いた
野口…
こっちを見て、次第に笑顔になる野口…
そうそう、こんな顔だった
こんな顔して毎日日記付けてたんだよなぁ…
んで終わりです
長文失礼しました
48:
名探偵コナンの作者、青山剛昌の短編「ちょっと待ってて」。
かなりうろ覚えだから、知っている人いたら訂正よろしく。
主人公(男)は高校1年生で、すごい天才少年。
高校3年生の先輩と付き合っているが、その2歳差が悩みの種。
男の自分より彼女のほうが年上なんて格好悪い…といつも気にしている。
(彼女である先輩は、年の差は全く気にしていない)
ある日、主人公は年の差を解消するいい手段を思いついた。
タイムマシンを作って、自分が2年前の世界へ行けばいい。
当時高1の先輩と、現在高1の自分。年の差もなくお似合いではないか。
天才の主人公は、本当にタイムマシンを発明してしまう。
学校の屋上で、先輩に計画を話す主人公。
完成したタイムマシンも見せびらかす。
しかし、主人公が制作の苦労話を語っているうちに、
先輩はタイムマシンを起動させてしまう。
年の差を必要以上に気にする主人公を、先輩は先輩なりに心配していた。
「あなた(主人公)にそんな危険なことさせられない。私が2年後の世界に行く。
 ちょっと待ってて」
そういって、先輩はタイムスリップしてしまった。
49:
慌てる主人公。先輩は影も形もない。
もうひとつタイムマシンを作って連れ戻しにもいけない。
(確かタイムマシンを使える日とか時間とかいうのが決まっていた)
できるのは、2年後に現れるはずの先輩を無事に見つけることだけだ。
先輩が2年後の何月何日何時にどこに現れるか、を計算。
そして、主人公は部屋のポスターや教科書、ノートなど目に付くところに
「○○先輩を忘れるな!」とひたすら書く。
先輩はもうこの世界には存在しないことになっており、みんなの記憶からも消えている。
自分までもが忘れてしまったら、二度と先輩を見つけられないのだから。
最初のうちはそうやって、必死に先輩の記憶を繋ぎとめていた主人公だが
やはり徐々に忘れていく。
「なんでこんな紙を壁に貼っているんだっけ?ていうか○○先輩って誰だ?」と
壁に貼った紙を丸めて捨ててしまう。
そうして主人公はすっかり先輩のことを忘れてしまった。
50:
2年後。主人公は高校3年生になっていた。
主人公に思いを寄せる女の子とよろしくやっている日々。
授業中、ノートの端に計算式が書かれているのに気づいた。
2年前に手当たり次第に書いた、先輩が現れる日の計算式。
その計算式から、2年前に先輩がタイムスリップしてしまったこと、
そして現れる日が今日のこの時間だということを次々と思い出す主人公。
慌ててその場所に行き、空中に現れた先輩を抱きとめる主人公。
こうして、主人公が気にしていた2人の年の差はなくなりました。
…と、一応ハッピーエンドなんだけど、よく考えると後味悪い。
タイムマシンができちゃった!→じゃあせっかくだから年の差解消しよう!
ならともかく。
たった2歳の年の差を気にしてタイムマシンまで作るなら、
最初から付き合わなければいいのに。ていうか最初から同い年と付き合っとけよ。
先輩は主人公のせいで、危うく死ぬところでしたが。
最後に結局主人公の思い通り(年の差がなくなる)になってるのも…
年の差カップルを全否定かよ!と当時中学生の自分でももやもやした。
52:
2年後にぽっと出てきても彼女の人生めちゃくちゃだしな。
まあ、主人公さえよければそれでいい、っていうのは、青山らしいとは思った。
後の作品を見ても。
59:
曽根まさこの漫画
主人公(女)は小さいころに両親を亡くし親戚間をたらいまわしにされるというお約束の展開
最後に引き取ったのは町工場をやってる夫妻で主人公より小さい女の子もいる。
どうせ、ここでもいじめられるんだと思っていた主人公だが、夫妻はとてもやさしく
実の娘のように可愛がり、女の子もお姉ちゃんとなつく。
諦めていた高校にも進学させてもらえたし、恋人も出来て幸せだと思う主人公。
ある日、夫妻から「うちの子にならないか?」と聞かれ承諾する主人公。
しかし、実は夫妻と娘のやさしさはウソで、引き取ったときから、保険をたっぷりかけて
事故に見せかけて殺すつもりだった。(すぐに殺したり、普段いじめていると主人公が死んだときに
周囲に怪しまれるのでやさしくしていた)
それを知り、恋人に相談しようとするが、「子供が出来たの?困るんだよ」と
早とちりするへたれな恋人に失望。
もう誰も信じないと夫妻と娘を毒殺して毒薬を持って家出。
誰か信じる人が出来た時は私はこの毒を飲んで死ぬだろうという主人公の
セリフで、一生幸せにはならないこと匂わせてお終い。
知らないまま殺されていた方が幸せだったのかも?と思ってしまう。
61:
同情はするが、これで主人公も所詮は殺人者。
まあ幸せにはなれないだろうなあ。
159:
何年か前に見た南Q太原作のTVドラマ、「猫」が後味悪かったな。
詳細は忘れたが、恋に破れ傷心の女子高生がラストシーンで
捨て猫数匹を段ボールごと拾い、自転車の前カゴに入れて帰る。
でも重くてふらついてしまい、落とした拍子に車に一匹敷かれてしまう。
女の子は泣きながら、残った子猫をまた道ばたに捨てて帰っちゃって終わり。
エンディングにスピッツの「猫になりたい」が流れて、なりたくないわ!
と突っ込み入れたよ。
160:
なんだそりゃあ・・・
207:
多分、山崎洋子の短編。かなりうろ覚えだが
主人公は仕事は成功しているが、夫婦仲は上手くいっていない。
夫とはろくな会話もなく、仕事の足を引張られ、喧嘩になる始末だった。
ある日夫は、お互い新しく生命保険に入ろう、と言い出す。
もしかして自分を殺す気なのだろうか、と疑う妻。
小さな事故などもあり、疑いは強くなる。
言い出した夫も挙動不信になっている。互いに牽制しあう日々が続いた。
妻は殺される前に、油断をさせて殺してしまえと考える。
手始めにおはよう、いってらっしゃい等、夫に笑顔で声をかけてみた。
始めは戸惑う様子を見せた夫だったが、1ヶ月もすると挨拶を返す様になった。
それからは会話も増え、夫婦仲も次第に良くなっていった。
夫は今までとは比べ物にならない位に優しくなり、
結婚する以前よりも愛し合う様になった。
幸せな生活を送るうちに、妻は殺す気など無くなってしまった。
208:
夫はイマイチだったカメラマンの仕事も成功させた。
元々イケメンだったこともあり、その姿は魅力的だった。
仕事仲間の女性と話す姿に、自分とはもう釣り合わないのではないかと思う妻。
そんな折、夫は生命保険の掛け金を増やしたいと言い出した。
やはり夫は自分を殺すつもりだったのだ、と思うが憎しみは無く
むしろ愛する人の為に事故にみせかけ自ら死のうとさえする妻。
立ち寄った雑貨屋で、ガラスの砂が入った小瓶を見つけ、これだ、と思う。
家に帰ると、いつもの様に夫がコーヒーを入れてくれていた。
「綺麗でしょう、これ砂糖だと思うの。コーヒーに入れて」
そう言って小瓶を差し出した。
夫はいつもブラックだから、砂糖はいれない。
自分は砂糖だと思ってガラスを飲むのだから、事故死として処理される筈。そう考えていた。
209:
しかし夫は間違えて妻のコーヒーを飲んでしまった。
止めようとしても既に遅く、青ざめる妻。
「生命保険の掛け金を増やしたんでしょう?」問い掛ける妻に
「うん、自分に掛けたよ」
そう答える夫。
「実ははじめに生命保険に入ると言った時、君に殺されるんじゃないかと疑っていたんだ。
けれど君は笑顔で話しかけてきてくれた。
なんて馬鹿だったんだろうって思ったよ」
これからも一緒に生きて行こう、そう笑顔で言う夫を呆然と見つめる妻。
「おかしいな、胃が痛い」そう言う夫を抱きしめ、水を飲ませる妻。
水に、残ったガラスの砂を混ぜて…
こんなつもりじゃなかった。この人を愛していた。そう思いながらも
そのお金があれば何ができるかしら、そう考えていた。
211:
でもこれ、状況からして妻は疑われそうじゃね?
212:
O・ヘンリーの賢者の贈り物のバッドエンドみたいな感じだな
214:
賢者の贈り物って、女が髪を売るやつだっけ?
厨房時代に読んだ時、「髪はまた生えるからいいじゃん」とバカみたいな考えをしてたな。
215:
Oヘンリ、小学校の授業で読んだ。
そのときまさに>>214の感想を言ったら、クラスの女子から猛攻撃をされて泣いた俺。
今でも妙に髪型を気にしたり(「ねえねえ、この髪型どう?」なんて聞いてくるとか)、
髪をいじる癖のある女性にはトラウマを感じる。
223:
山岸凉子の「私の人形は良い人形」。
主人公は現代の女子高生なんだけど、
その子に行き着く迄の序盤のお話。
舞台設定は戦後。東京郊外に住むA子とB子は姉妹。
(B子が主人公の母になる)隣の家のC子とは大の仲良し。
三人で仲良く遊んでいたところに、
進駐軍のジープが来てA子がぶつかって怪我をする。
しかし頭にコブが出来た程度だったので、
米兵も安心して、お詫びに三人にチョコレートをあげて立ち去る。
三人はチョコを食べながらC子の家に行くと、
C子のママが戦時中、疎開させていた荷物を解いていた。
ママは三人がチョコを食べてるのを見て、どうしたのと訊ねて、
A子の事故を知るが、本人が元気なのですぐ忘れてしまい、
荷物の中から、それこそ子供くらいの大きさはありそうな、
いかにも高価そうな市松人形を取り出して子供達に見せる。
子供には過ぎた立派な人形は、ママからC子へと渡され、
A子B子は羨ましそうに眺めながら、三人で人形を囲んで、
仲良く歌を歌い、ママも微笑んで眺めていた。
224:
その夜、昼間の怪我がもとでA子が急に具合が悪くなり、
あっという間に亡くなってしまう。
C子のママはC子に、人形をA子ちゃんにあげましょうねと告げる。
泣いて嫌がるC子に「だって、お母さん、A子ちゃんのお母さんに、
怪我のこと言い忘れてしまったんだもの。あんまり元気そうだったから。
だからね、ひとりじゃ可哀想だから、A子ちゃんにあげましょう。」
説得され泣く泣く人形を抱えて、C子は両親とA子の家に行く。
なぜ怪我の事を教えてくれなかったと、
泣きわめくA子ママとなだめるA子パパに、
C子両親は土下座して謝り、市松人形を差し出す。
「こんなものではお詫びにもなりませんが、
A子ちゃんひとりでは可哀想ですから、
ぜひ、お棺の中に一緒にいれてあげて下さい。」
A子パパは男泣きに泣いて、頭を下げて人形を受け取る。
その背後で事情をよく理解出来ていない、
まだ幼いB子が泣く祖母の袖を引いて、
「あのお人形、貰えるの?貰えるの?」と嬉しそう。
225:
仲良しだったA子がいなくなり、お気に入りの人形も取り上げられて、
しばらくは落ち込んでたC子だったが、
気がつくと誰か違う子と遊んでいる様子に、C子ママは疑問を抱く。
子供部屋から笑い声や会話が聞こえるので、入ってみるとC子しかいない。
誰か来ていたのと訊ねても、「うふふ、秘密。」としか答えない。
妙に胸騒ぎがして不安がっていたが、数日後、C子は用水路に落ちて亡くなる。
引きあげられたC子にすがって泣くC子ママの周りで、
近所の大人達がぼそぼそと、
「きっとA子ちゃんが呼んだんだよ。」「仲良しだったからねえ。」
その言葉を聞いてC子ママがキッと顔を上げる。
「だから人形をあげたのに!C子の代わりにこれで遊んでねってあげたのに!」
泣きわめくC子ママを尻目に、そっとA子ママは家に戻り、
祖母に「やっぱり…ちゃんと人形をいれてあげれば……」と言うと、
慌てながらも祖母が「何を言うんだ、あの家は罰が当たったんだよ。」と言い張る。
226:
実は、A子祖母が人形を着服していて、棺には入れられてなかった。
そのせいでC子はまんまとA子に呼ばれて亡くなり、
B子は祖母の部屋から人形を発見するが、すぐ取り上げられ、
その後ずっと人形の存在を忘れてたせいか、
大人になっても何事もなかったけど、
代わりにB子の娘である主人公&友達が酷い目にあう。
ついでにA子B子の両親も、人形の祟りで何年か後にあぼん。
人形も最初は可愛らしくて、子供達に囲まれて嬉しそうだったのに、
呪いのアイテムみたいになっちゃって可哀想だし。
ばあちゃんさえ欲張らなきゃと思うと後味が悪い。
236:
223さんではないですが。
人形は主人公を襲うようになる。
次々起こる怪現象、おびえる主人公。
そんなときに同じ学校の人で霊能力者&お付きの人のような二人組に出会う。
(ちなみに主人公のお母さんが人形の被害を受けなかったのは
お母さんが人形のことをすっかり忘れていたのと、霊現象などを気にしない人だったから。)
二人は主人公を助けてくれる。
やっと全部が終わったと思ったのだが、霊能力者がまだ終わっていないことに気がつく。
あの人形は元々副葬品として埋葬させるべきものだった、ただ供養するだけでは駄目だったのだ。
237:
主人公の高校では主人公の友達(悪い人ではないがちょっと遊んでいる風)が
美術室かどこかで煙草を吸っている。
この友人は霊能力者と主人公が最近仲良くしていることにちょっと不満を持っていて、
"私の方がいい女なのに"とその時も考えていた。
気がつくといつの間にか人形がそばに置いてあり、人形に襲われ友人は窓から落下。
友人が一緒に死んだことで今度こそ問題は解決したように思われた。
主人公ではなく友人が襲われたのはちょうどその時に主人公のことを考えていたから。
主人公を襲えなかった人形はかわりに友人を連れて行った。
最後に霊能力者のモノローグで終わり。
本当にすべて終わったのだろうか、あの人形は"少女"の副葬品としてあるべきものだった。
主人公の友人は"少女"であったのだろうか、もしそうでなかったら・・・
雑誌の連載で読んでいたときの記憶だけで書きました。
間違っているところあったら指摘願います。
しかし、原作は怖かった。
個人的にこれ以上怖かったのは美内すずえの「白い影法師」だけ。
245:
今日見た再放送のサスペンス物のドラマ
登場人物
ホステス:主人公で探偵役
新聞記者:探偵役
難聴の少年:母親思いの良い奴。町工場で働いている
少年の母:病気で家に居る
少年の恋人:主人公の同僚。両親を亡くしており親戚の家に預けられる
学生の頃、難聴の弟を事故で亡くしていて、事故の負い目を感じておりせめて立派な墓をと単身上京
同じ障害を持つ少年と弟を重ねている
パン屋:熱心なキリスト教徒。少年に蜂蜜を売る
死んだ両親の残した財産が有る
パン屋の夫:肉体労働をしながら税理士?の資格を取った勉強家。学歴コンプレックスが有る
パン屋の弟:元暴走族。義兄を財産目当てだと毛嫌いする
義兄の事で口論となりたびたびパン屋に暴力を振るう
実は姉ちゃん大好き
ラーメンの娘:主人公がパン屋で蜂蜜を買うのを目撃
246:
病気の母のために体に良い蜂蜜を買って帰る少年。恋人が出来たと母に報告する。二人とも幸せそう
次の日蜂蜜に砒素が入っており母死亡。少年は出先のラーメン屋のTVで母の死を知るが警察が怖くて逃走する
後日逮捕される。弁護虚しく母殺しの汚名を着せられ自殺
恋人も抗議自殺。弟の為に建てた立派な墓に自分も入る事に…
主人公はラーメン屋の娘に実は少年が買った蜂蜜は在庫切れのためパン屋が開封済みの蜂蜜を安く譲った物だと聞く
父親に客商売だか変に波風を立てるなと堅く口止めされて今まで話せずにいたのだ…
警察に話すがラーメン屋の娘が学生なのを理由に取り合ってくれない
主人公は日頃パン屋に暴力を振るっていた弟がパン屋を殺す為に砒素を盛ったのではないかと疑う
?紆余曲折?
パン屋自殺。パン屋の弟は義兄が殺したと警察に訴えるも検死の結果事件性無しと判断
247:
主人公に届くメール
メールはパン屋の弟からで事の真相と今から義兄を殺しに行くとの事
パン屋は自殺直前に弟にメールを送っていたのだが気が動転していて今まで気づかなかったのだ
パン屋のメールには砒素事件の後旦那に事故に見せかけて殺されかけた事。それ以前に旦那に出された食事で体調を崩した事があり最初から金目当てだったと気づいてしまったと…
それでも旦那を愛している、決して恨んではいないと書いてあった
義兄にナイフを向ける弟
そこに主人公登場。説得してナイフを降ろさせる
お前のせいで四人の人が亡くなったとパン屋の夫を責める主人公
俺は昔から貧乏だったんだと呟くパン屋の夫
響くパトカーのサイレン…終…
248:
後味悪いってより胸糞悪くなってきた
わざわざ不幸な設定にして(難聴、病気、)ストーリーにさほど関係ない
少年の恋人の弟と重ねているだけで恋愛感情は無い発言
ラーメン屋の娘は自分がもっと早く証言していればと気に病んでいた
パン屋がキリスト教徒なのに自殺を選ぶってのも…死ぬ前に神に詫びてるし確信犯
殺害の理由が昔貧乏だった。金が欲しかった
これ書いた脚本家は死ねよ
普段二時間サスペンスとか絶対見ないんだけど他のもこんなに酷いの?
255:
ちょっと変則的かもしれないけど、思い出すたびにモヤモヤする話。
推理小説のネタバラシしますので、嫌な人は慌ててスクロールして下さい。
北村薫 覆面作家シリーズより 『覆面作家、目白を呼ぶ』
超お嬢様な探偵役の「覆面作家」(というペンネーム)と、ワトソン役の担当編集者・良介を主人公にした
短編ミステリのシリーズの中の一編。
良介の勤める編集者に素人からの投稿作品が送られてきた。
素人作品とはいえかなり面白く、見所アリということで、良介は作者に直接会いに行くことに。
超お嬢様である「覆面作家」は、その新人作家の住まいの近くにゆかりのホテルがあるということで
ワープロ持参で良介の出張に同行することに。
新人作家の金山さんは電気店で働く地味な主婦だった。
金山さんと待ち合わせし、面会を済ませたその直後、金山さんの職場の同僚も藤崎さんが事故死する。
良介から事故の様子を聞いた「覆面作家」はあっという間にことの真相を察したらしく
金山さんをとある方法で引っ掛けて、森崎さん殺害を自白させる。
256:
金山さんは去年家を建てた。同じころ、森崎さんは家を建て替えた。
森崎さんは親御さんから何百万か援助してもらえることになったが
贈与税のことが心配で、同じく家を建てていた金山さんに相談した。
税金関連の本を買ってある程度勉強していた金山さんは
親からの贈与を受けても税金が免除される「特例」のことを森崎さんに教えてあげる。
ところが、その「特例」は「新築」に限って適用されるもので、「改築」の場合はその限りではなかった。
あなたの所為で余計な税金を払わされた、どうしてもっとちゃんと調べてくれなかったのか、
贈与税が取られるとわかっていればもっとほかにやりようもあった、
税金に取られてしまった三十万はあなたの所為で失ったのだ、
と、金山さんは森崎さんに散々なじられる。
毎日職場でなじられ続け、気の弱い金山さんはすっかり参って、旦那さんにも相談するが
旦那さんは「余計なおせっかい焼いたお前が悪い」とまるで取り合ってくれない。
金山さんは日に日に精神的に追い詰められていき、ついに森崎さん殺害に踏み切ってしまったのだった…
257:
「覆面作家」と良介に諭された金山さんは警察に自首して、
その後覆面作家と良介はなんとなく良い雰囲気になって、話そのものはほのぼのと終わるんだけど
別に悪いことしてないのに、親切心が仇になってどんどん追い詰められた金山さんが可哀想で、
読み終わったあとずっともやもやして胃が重くなった。
金山さんが自首した後、覆面作家が良介に言うせりふ。
「旦那さんが金山さんの立場になれる人だったら、こんな事件は起きなかっただろうな」
「森崎さんも、金山さんも、両方無事だっただろう。
 でも旦那はそんなこと、一瞬も考えないだろうな。ただ驚き、怒鳴るだけだ。
 自分の人生を、奥さんがめちゃくちゃにしたと思うだろうな」
殺害の動機そのものは、ミステリとしてはほんとに些細なことで
たしかに犯人に精神的にガス抜きできる場さえあれば回避できたろうなって思う。
そう思うと確かに、被害者とは別の意味で更に犯人を精神的に追い詰めた旦那さんが一番悪い気がする。
でも、その旦那は自分の罪を悔やむどころか、自分に罪があることに気付くことさえ、永遠にない…
自分にとっては、この手のはなしがいちばん後味悪いです。現実にもこういう無神経な人ってたくさんいそうだし。
260:
>>257
親切心が仇になってどんどん歯車が狂っていく、
みたいな話はホント後味悪いよね。
そのシリーズの漫画版が家にあったと思うから、今度読んでみるよ。
264:
上にちょっとあったOヘンリーから「善女のパン」
ミス・マーサは40歳独身。小さなパン屋を営んでいた。
彼女は店にたまにくる、中年の男に興味を惹かれていた。
男は、ドイツなまりで喋り、服もぼろぼろだったが、とても礼儀正しかった。
男は店で、いつもきまって安くて古いパンだけを買っていた。
マーサはある日、男の服に絵具の汚れがあるのを発見する。
安くて古いパンだけを買い、絵具を使っている。
このことから、マーサは男のことを、絵が売れなくて貧しいけど努力している画家だと思う。
男が本当に画家か確認するため、マーサは店にヴェニスの風景画を展示し、
店に来た男と、絵について話をする。
男は絵について慧眼を持っており、マーサは確信を深める。
以来、マーサと男は気軽に話する仲となり、マーサはさらに男に惹かれていった。
しかし男はそれでも、マーサお手製のケーキなどには手を出さず、
安くて古いパンしか買わなかった。
マーサはあまりにも貧しい男に手を差し伸べたくて、
何か美味しいものを買い物の際に添えてあげようと思ったが、
そのことが男に恥をかかせるのではないかと思い、実行には移せなかった。
265:
マーサは店に出る時、ういういしく青いブラウスを着て、おめかしするようになった。
おしゃれなアクセサリーも着けるようになった。
ある日男が来店し、談笑したあと、いつものように古いパンを注文した。
その時、外を消防車がけたたましい音を鳴らしながら走っていき、
男が店の外へ出て何事か見に行った。
マーサはこの時とっさに、兼ねてからの考えを実行することを閃いた。
男の注文した古いパンに切れ目を入れ、中にたっぷりバターを塗ってあげたのだ。
そして少し見たくらいでは気づかないようにまた切れ目を戻し、
男が店に戻った時には、もうパンを紙袋に入れて包装していた。
男が店を去ったあと、マーサはいつになくどきどきしていた。
大胆なことをしただろうか、あの人怒らないだろうか。
いえ、これくらいのことならいいわよね、厚かましくないわよね。
彼は絵を描きながら、古いパンと水で朝食の支度をするのだろう。
そしてパンにナイフを入れるだろう。そして――。
私の気持ちに気づいてくれるだろうか――。
マーサは若い娘のように赤い顔になって、想像を膨らませていた。
267:
その時、急に表のベルが鳴り、店のほうが騒がしくなった。
マーサは急いで店に出ると、そこにはあの男と、もう一人知らない若い男が一緒にいた。
男の顔は真っ赤で、髪はかき乱れ、全身をぶるぶると震わせていた。
そしてマーサに向かって、ドイツ語で憎悪をぶちまけた。
「バカヤロウ!!!!!!」
「お前のせいで俺の人生めちゃくちゃだ!!!!」
「このおせっかいの老いぼれババアめ!!!!!」
男はありとあらゆる言葉でマーサを罵倒した。
談笑していたときの優しい目の面影もなく、ただ激しい憎しみだけが
マーサを見ていた。
しばらくして連れの男が、
「もういいだろう」
と宥めすかし、なんとか男を店外へ連れて行った。
そのあと店に戻り、愕然としているマーサに向かって説明した。
曰く、あの男は建築製図家で、ここしばらく大きな仕事である
市役所の設計図を書いていた。
この仕事で成功すれば男にとっても大きな飛躍だ。
設計図の下絵は鉛筆で書き、それを仕上げると
古いパンくずで下絵の線を消す。それが一番よく消えてよいのだ。
だが、あのバターのせいで、設計図は、
もう何の役にも立たなくなってしまった――。
マーサは力なく奥の部屋に行き、青いブラウスを脱ぎ、
それまで来ていた古くさい茶色の服に着替え、
おしゃれなアクセサリーをくずかごに捨てた。<了>
Oヘンリーといえば、「賢者の贈り物」や「最後の一葉」などの
心温まる話が有名ですが、こういう話もたくさん残した作家です。
これも、親切心が仇になる、というパターンですね。
後味悪いんだけど、忘れられません。
269:
ヘンリって後味悪い話ばかり書いてるよな。
賢者の贈り物や最後の一葉が「美談」として取り上げられているから
勘違いされているだけで。
他のヘンリ作品を読んでいたら、あれだって
美談として書いたんではなく、いつもの皮肉だろうと読めてしまう。
272:
特捜最前線かも知れんけど、子供ん時みたドラマ。
主人公は独り暮らしで家族もない老人。
その老人が死病にかかった。治る見込みもなく、その死期もそう遠くない。
そんなある日、近くの親切にしてくれる夫人が怪我をしているのに気付く。
どうやら殴られた痕らしい。
それとなく様子を窺っているとその夫人には息子が2人いて、
長男は優しそうな会社員、次男はDQNな高校生。
その息子が家庭内暴力を振るっていると近所でも評判だった。
老人はそれとなく忠告をするも、夫人は怯えきっていてどうする事も出来ないらしい。
ある夜、散歩していて、その夫人宅を通りかかった老人は偶然その暴れている騒音を耳にする。
余りにも凄まじい騒音に老人はある決心をする。
自分の人生はもう終わりだ、親切にしてくれた夫人への最後の恩返しに
あの暴力息子を殺してやろうと。
273:
続き。
老人は踏切事故に見せかけて次男を殺す事に成功する。
その葬式を「これで夫人も安心して暮らせる」と見つめる老人。
と、その葬式に参列した近所の主婦二人が小声で立ち話をしているのが聞こえる。
「あの息子さんが亡くなって、あのお宅どうなっちゃうんでしょうねぇ」
「そうね、いつもあの息子さんがお母さんを長男の暴力から庇ってあげてたのに…」
老人は憔悴しきった夫人と、その隣に寄り添う見るからに立派で優しそうな長男を
放心した様に見つめ続ける…。
今みるとありがちな話なんだけど、自分がまだ子供なだけに
「優しそう=善い人、見るからにDQN=悪い人」だったんで
今でも後味悪い。
289:
手塚治の短編漫画
主人公(♀)は愛する婚約者と旅行中、船が沈んで、婚約者もろとも海へ投げ出されてしまう。
必死に婚約者の手を掴もうとするが、婚約者は主人公の目の前で波にのまれ悲鳴を上げながら海の中へと消えていった。
幸いにして主人公は、その後無事に救出されたものの、波にのまれていく婚約者の姿が忘れられず、ふさぎこみ始める。
そしてついに、どこにいても何をしていても、婚約者の最期の姿(下半身が波にのまれ、彼女に向かって絶叫している)の幻影が見えるようになる。
主人公の周りの人達は、「気のせいだ」と彼女をなぐさめるが、主人公は「彼は一人だけ助かった私を恨んでいるんだ」とますます落ち込んでしまう。
そして、幻影に追い詰められてノイローゼ状態になった主人公は、人里離れた別荘に一人引っ越す。
そこでも幻影は消えなかったが、もともと最愛の人だったこともあって、次第に主人公はこの幻影に親しみを感じるようになる。
そして、幻影に向かって話しかけたり、ピアノを聞かせたりして、毎日を過ごすようになる。
290:
それから数十年の月日が立った。
ある日、別荘に主人公と同じ年ぐらいの女性が訪ねてくる。
「じつは、お尋ねしたいことがありまして……」そう言った女性の後ろから現れたのは、歳をとった婚約者の姿だった。
数十年前、婚約者は女性の故郷の海に流れ着き、その後、彼を介抱した女性と結婚したという。
その際、婚約者は事故のショックで流れ着く以前の記憶を一切失っていた。
「ここを偶然通りかかった時、主人がこの別荘に見覚えがあるような気がする、と言いまして。」
主人のことで何か知っていたら教えてほしいと言う女性に、主人公は首を振る。
「いえ、残念ですが。私もこの別荘に夫と二人で暮らしていますが、私も夫もその人のことを知りません」
「そうですか」と別荘を立ち去る二人。
去っていく女性と元婚約者の姿を窓越しに見ながら、「さようなら(婚約者名)さん……」とつぶやく主人公。
彼女の後ろには、相変わらず、若いままで叫び続けている婚約者の幻影がいる。
294:
>>290
正統派の後味悪さだね。
婚約者も主人公も介抱した女性も、誰一人悪くない。
悪くないけど無駄になった女性の一生を思うと・・・
295:
>>290
後味悪いけど
この話は好きだな
315:
久々にビーマニシリーズより
「カゴノトリ 弐式」
江戸時代、顔に大火傷を負った少女がいた
顔は、鼻だけ出して包帯ぐるぐる巻きの状態だった
そのため、カゴメカゴメの遊びの時には、しゃがんで顔を覆う必要がなく、ただ立ち尽くす光景が異様に感じられた
ある日、遊んでる最中に包帯が取れてしまう。
すると、そこには美しい顔が現われた
傷はもう治っているよ。と教える友達
そしてまたカゴメカゴメを続けたところ、以前のように立ち尽くす少女
少女は無表情で言う
私、目が見えなくなったの
包帯は失明をしたことと、顔面の筋肉が固まり、表情が作れないことを隠すために巻いていたのだ
少女が無表情で立ち、その周りを子供達が歌い回る
カーゴメ、カーゴーメ
文章はそうでもないかもだが、絵がメチャメチャ恐かった…
355:
円谷プロの作品で封印された話
怪奇大作戦という作品より「「狂鬼人間」という話(DVDにも収録されず)
この作品はヒーローは登場せず、SRIという捜査機関が登場する。
この組織は、かつて警視庁の元鑑識課課長が、より自由な科学捜査の
可能性を追求する為に設立した民間の機関。ただし警視庁捜査一課課長と
知り合いなので、公的あるいは私的に捜査に協力する。
ある夜、ネグリジェを着たユキコという女が、深夜の駐車場で元恋人の男を
刺殺する。手についた血を見て、けたたましく笑うユキコ。
精神鑑定の結果、ユキコは重度の精神障害者と認定され、刑法39条により
無罪とされる。彼女は精神科の病院に入院するが、二ヶ月で全快して退院する
その後、町の金融業者が半裸の狂った男に日本刀でで斬殺される事件、
料亭の客が狂った男に猟銃で射殺される事件が連続して発生する。
犠牲者の数は7人にも上るが、それぞれの事件の犯人も心神喪失者と見なされ、
無罪になったが、その後一様に症状が全快していた。
356:
この異常事態に裏があると踏んだSRIの職員である牧は、最初の事件の加害者、ユキコを尾行。
洋装店「る・それいゆ」に入っていった彼女をガラス越しに観察すると、店主の美川に札束を見せて
何事か頼んでいたが断られた様子。
その後、ユキコはまたも殺人事件を起こして逮捕される(被害者は彼女から恋人を奪った女)が、
精神鑑定の結果、今度は精神障害ではないと認定される。
問いただした牧に対してユキコはついに口を開く。「あの人は、狂わせ屋です」
数ヶ月前、失恋による傷心の為に投身自殺を図ったユキコは、入院していた。
そこに赤の他人の美川が面会に来た。
「死のうなんて馬鹿よ、どうして相手を殺そうとしなかったの?」
「私がいい方法を教えてあげましょうか?兵器で相手が殺せて、しかも無罪・・・」
その申し出を受けたユキコは、美川の店に行き、一回限りという条件で、変な機械で自分を狂わせて
もらったのだという。
SRIは美川を罠にかけるため、牧と同じく職員のさおりを恋人同士に仕立て、同僚がさおりをひき殺した
という芝居を打った。ニセの墓参りに行った牧。すると美川が牧に接近してきた。
357:
自分はあなたの味方でお手伝いしたい事があるという。
「殺人よ。あなたは、あなたの恋人をひき殺したあいつを殺してやりたい。でも勇気が無い。
その理由ははっきりしているわ。あなたはね、自分の一生を棒に振ってまで復讐する気になれないのよ」
自分の過去を語りだす美川、自分にはかつて夫がいた。脳波の研究で学会でも注目され、
自分はその助手。子供もでき、幸せな毎日だったが、ある日精神障害者に夫と子供を殺されてしまった。
精神鑑定の結果、犯人は無罪。それから自分は、精神障害者の犯罪が無罪になるような世の中に復讐してやろうと決心し、夫が研究中だった脳波変調期を改造して・・
牧は、誘いに乗ったと見せかけ所長にOKと、殺害の(フリ)の実行場所を連絡する。
しかし、銃から弾を抜いていたところを美川が双眼鏡でみていた。
牧は装置にかけられるが、美川に改めて弾を込められた拳銃を渡し、仲間に仕向ける。
(牧はギリギリのところで警官に取り押さえられる)
SRIに追い詰められた美川は、装置を最大出力で作動。
急激に脳波を変えられた美川は一生、正気には戻らなくなった。
尚、刑法39条「心神喪失及び心身耗弱」
一項 心神喪失者の行為は、罰しない
今でも麻原が揉めてますけどねー
395:
ついこの間気づいた、両親AB型、自分O型。
マジでどうしよう。
兄弟居るから、どこかの施設から養子に・・ってわけでもなさそうなんだけど。
両親AB型でもO型できるなら、自分の勘違いで笑える話なんだけど。
408:
>>395
そういう人いるから気にスンナ。
遺伝子のちょいとした組み替えで血液型なんざ変わるもんだ。
俺の友人もO×ABのO型だったから悩んだらしいけど、親父さんが「お前は
俺の子だ」つってDNA鑑定受けさせた。
したら、見事に血縁関係証明、組み替え有りつって結果が出たんで親父さん
大得意だったそうだ。
ちと組み合わせが違うが、こんな例もあるもんだ。
412:
>>395
自分も●十年も前にそんな話の少女漫画読んだことあるよ。
主人公の少女は高校生。カッコ良くて優秀なアニキがいて仲も良く、ちょっと自慢。
ところが平和な一家に、父親の隠し子だと言って、ワイルドタイプの少年が居座る。
父親も実は身に覚えがあってスグには否定できず、仕方なく同居させる事に。
しかも彼が言うには、アニキは父親の実の子ではない、取り間違えられたのだと。
だから自分こそこの家の跡取り。早く出ていけ!と強気。改めて考えてみると、確かに
アニキの血液型は不自然(これがAB?Oだったと思った)。少年なら血液型は問題ない。
(当時はDNA鑑定なんて全然一般的ではなかった)悩む主人公。両親も困り果てる。
少年は学校では主人公の先輩となるが、不良っぽくて問題ばかり起こす。
だがそうこうする内、少年にも頼れる所や優しい所があるのが解り、ちょっと見直す主人公。
一方アニキは家にはいるものの、やはりかなり落ち込んでいる様子。心配する主人公にアニキは、
ずっと悩んでた事をうち明けたいという……主人公を愛しているという。
今まで兄妹だから抑えていたが、他人であるなら結婚したいという。自分は独立して働くと。
あせりつつ、それはそれで嬉しい主人公。二人の仲は進展……
そこへ、ABの親からも、たまにはOの子が産まれると、専門家のアドバイス。
それで少年は、自分の母は確かに昔、この家の父親の恋人だったが、自分は
別の男の息子だとうち明ける。母親は苦労して死んでしまった。
幸せに暮らしているこの一家が憎らしくて、かき回してやろうとしたのだと。
だが居座るうち、少年もまた主人公を愛し、やさしい家族が好きになった。
だからもう出ていくと。少年は全てをわびて、さわやかに出ていく。
家は元に戻った。だが以前の通りではなかった。
父と関係のあった女の存在を知ってしまった母。妹に告白してしまった「実の」兄。
いつかまた元のように、皆が仲良く暮らせる家になりますように…願ってやまない主人公だった。
後味は悪いが、血液型なんかに惑わされるな!という話。
396:
ブラックジャックが言ってたけど血液型は絶対じゃないってよ。
420:
アニメ「日本むかし話」の「蛙の恩返し」
おじいさんが蛙を呑み込もうとしていた蛇に、助けてやってくれとたのむ。
蛇、おじいさんの娘の一人を嫁によこすならと蛙を助ける。
後日、蛇が男の姿になって娘を迎えに来る。
嫁に行くことになった末娘に、蛙が入れ知恵をする。
蛇に連れられて人里離れた場所に入っていく娘。
池にひょうたんと針を投げ入れて、
私を嫁にしたくば、ひょうたんを水に沈め針を水に浮かせてごらんという。
必死でひょうたんに抱きついて沈めようとする蛇を見ておほほほ・・・と笑う娘。
ブチ切れる蛇。逃げ出して社にこもる娘だが、蛇は社に巻き付いて絞め付ける。
もうだめかとおもったとき、ふと静かになる。
娘が外に出てみると、無数の蛙が蛇にとりついていてその腹を食い破っていた。
娘はその後良縁に恵まれめでたしめでたし。
蛇かわいそうだよ蛇。
蛙は食えない、笑いものにされる、約束は破られる、腹食い破られてしぬ。
後味わるい。
425:
蛇の話で思い出した。
十年以上前に絵本で見た童話。
ライオンが人間の娘に恋をした。
父親に娘をくれと訴えるが、父親は『その牙と爪は娘を傷つけるからだめだ。』とだけ伝える。
ライオンは牙と爪を必死になって痛みに耐えながら抜いた。
そして、喜び勇んで娘をもらいに行くライオン。
牙と爪を失ったライオンを見た娘の父親。
『武器を失ったライオンなど怖いものか。』
とライオンを殴り殺してしまう。
…まあ、娘をライオンにはやれない気持ちはわかるが…。(娘も嫌だろうし)
牙と爪を持ったライオンに結婚を断れば殺されるかもしれんのもわかる。
でもなんか辛かった。
それを読んでいた妹も微妙な顔をしていた。
428:
>>425
日野日出志のマンガで同じのがあったな。
主人公は山に住む心優しい鬼。
彼は、山に遊びに来た領主の娘に恋をした。
彼女は美しいが、盲目だった。
娘も鬼の心の優しさに惹かれ、結婚の約束を交わす仲になった。しかし娘は目を治すために一時的に京へ行くことに。
その間に結婚の許しを得ようと考えた鬼は領主の屋敷に出向いた。
領主は、結婚の条件として角、牙、爪をとるように頼み、鬼もそれを快諾した。
激痛を伴いながらもなんとかやり遂げた鬼。しかし、体は弱りきっていた。
領主の屋敷に再訪し、条件を満たした証拠を見せる鬼。
すると領主は、「どうも娘の目は治らなかったようだ。最後の条件として、娘と同じ盲目になってくれ」と短剣を渡す。
鬼は悲しんだが、これで娘と結婚できるなら、と両目を潰した。
その瞬間鬼の体に激痛が走った。
四方から槍で突かれ息絶える鬼。
そこへ京から目の治った娘が帰ってきた。
驚く娘に「所詮、人間と鬼は一緒になれんのだ・・・」と領主。
「鬼は、あんたたちの方よーーー!!」と叫ぶ娘の声で終わり。
468:
怪談レストランシリーズのどれかに入っていた「リプレイ」という小説
少年がゲームをクリアすると、クリア特典としてアイテムを選ぶ画面が出た。
適当に「リプレイ」というのを選ぶ。後日、その事を友人に話したら
あのゲームにクリア特典はないしリプレイなんてのも知らないと言われた。
やがて少年は、やり直したい事柄があった時に
「リプレイ」と叫べば時間が巻き戻る事に気がついた。
失敗をした時などに有効活用するようになった。
友人たちと廃屋を訪れた少年。
外にかけられた錆びた梯子を好奇心で上っていく。
壊れそうで危ないと言われるが、もし危険な目にあっても
リプレイと叫べば大丈夫だと思い、意気揚揚と上って行く。
かなり高くまで上ったところで、友人たちが言う通りに梯子が壊れた。
落ちて行く少年は、余裕たっぷりにリプレイと叫ぶ。
その瞬間、時間が巻き戻った。梯子が壊れた瞬間へと。
少年はまた落下していく。おかしいなと思いながらまたリプレイと叫ぶ。
しかし何度リプレイと叫んでも、梯子が壊れた直後にまでしか戻らない。
余裕は消え、少年は何度も何度も必死にリプレイと叫ぶ。
何千何万回と叫びながら、このままずっと落ち続けるままなのかと少年は思った。
470:
>>468
乙。
落ちる直前を何度も繰り返すなんて、想像すると怖いな…
472:
>>468
なんだか昨日から似た話ばっかり書いてますが
アウターゾーンて漫画にも似たような話ありました。
時間を巻き戻せる時計を拾った男。
その時計を使って悪さしたい放題。
ある日突然飛び出してきた車に轢かれる。
時計を使って轢かれる前に巻き戻そうとするが
時計は車とぶつかった時に壊れていた。
自動的に轢かれる寸前まで巻き戻る時計。
男はまた轢かれた。時計はまた自動で巻き戻る。
男はそこで永遠に轢かれる苦しみを味わい続けるのだった。
474:
>>472
しかしその話は時計を手に入れる前に
男は小さな男の子を誘拐して殺していて、
時計を手に入れた後男の子を誘拐したこと自体を失くしてから
その状態に陥ってるからどちらかというと後味いい
475:
更に補足
時計は拾ったのではなくミザリィの店に強盗して恵んでもらったもの
524:
「キャラクター・コレクション」っていうテーブルトークRPGに出てくる職業をショートショートを交えて解説するっていう本があって、
その本から「錬金術師」のショートショートを。
 主人公の吟遊詩人がある町で、錬金術師に出会う。
錬金術師は実験により、生物を特殊な液体に入れると金属が出来ることを発見し、更に高度な生物ほど価値のある金属が出来ることを知る。
「犬からは銀が出来た。人間に最も近い猿からは金が出来るに違いない」と確信する錬金術師。
主人公はその液体の正体を問うが錬金術師は口をつぐむ。
 その後主人公は錬金術師の弟子から液体の正体が酸であることを知る。
弟子によると、あらかじめ実験前に金属を削って酸に溶かしておき、さも生物から金属が生成できるかのように見せかけていたという。
錬金術師も単純なもので、弟子の小細工に気付かず、素直に金属が出来たと喜んでいた。
弟子「こないだの犬を使った実験では銀を溶かしておいたんだ。」
主人公「じゃあ次は金を溶かすのか?」
弟子「金は溶けないから、また銀を溶かしておくよ。」
弟子は錬金術師の一人娘と恋仲であり、いずれは娘と結婚して師の後を継ぐつもりであった。
「ちょっと金がかかるが、師匠の後を継げるなら安いものさ」とうそぶく弟子。あきれる主人公。
 数ヵ月後、別の町に滞在していた主人公は錬金術師が殺人罪で処刑され、弟子は「俺のせいで!」と叫んで自殺したと言う話を聞いた。
猿を使った実験でも金が生成できないことに業を煮やした錬金術師は、娘を実験に使ってしまったのだ……。
読んだのが何年か前なのでところどころ記憶違いがあるかもしれないけど、こんな感じの話。
588:
>>524
キャラコレナツカシス。他にも後味が悪いのがあったな。俺が覚えてるのは「暗殺者」と「スパイ」。
昔の話なんで細部が違ってたら誰か訂正してくれ。
「暗殺者」
ある国の王子が召使いの少年に暗殺された。召使いはある宗教団体で養成された暗殺者で、
王子の父である王が、その宗教団体を弾圧した報復としてだった。
主人公である吟遊詩人はその王に招かれ、捕らえられた少年に歌を歌って聴かせる様命ぜられる。
なぜこの様な事をするのかと疑問を抱きながらも、詩人は歌を歌って聴かせる。
歌い終わった後、詩人は少年の頬に一筋の涙が流れているのを目にする。
城を去る前、詩人は家来になぜこの様な事をしているのか尋ねる。真相はこうだった。
この宗教の教義は、現世で苦しければ苦しいほど、来世での幸せが約束されると言うもの。
なので、拷問したりすぐに死刑にしても意味が無い。
そこで王は、現世での様々な喜びを歌った歌を聴かせることを思いついた。
たった一回しかない人生を、教義の為に浪費してしまったと気づかせるために。
刑が執行される直前まで、少年は「死にたくない!」と泣き叫んでいたと言う。
589:
「スパイ」
ある国(A国とする)の酒場で、その国の王の武勲を称える歌が歌われていた。
みな喜んで聴いていたのだが、一人の男が「武勲なんて嘘だ!」と叫んで、
いい気分を邪魔された客達に小突き回される。
主人公の吟遊詩人に助けられた男は、なぜこんな真似をしたかと話し始める。
男の正体はスパイ。以前の戦では、攻め込む予定の隣国(B国とする)への潜入任務を命ぜられていた。
いわゆる「草」と呼ばれる任務で、まずはB国に何年も住み込み、周囲の完全な信頼を得る。
そして戦が始まると、内部から手引きをしてA国を勝利へ導くのだ。
男は命令どおりB国へ潜入し、ある大商人の家へ奉公人として雇われた。
何年も過ごすうちに大商人に認められるようになり、将来の後継者として一人娘を妻に迎えるまでになった。
やがて戦が始まった。男は大商人の後継者からスパイへと戻り、任務を忠実に実行した。
B国は壊滅し、A国の大勝に終わった。
男は王から褒賞をもらうも、その心は空虚だった。
家族を探して廃墟をさ迷い歩く男。その結果、愛する妻は兵達に犯され自害した事実を知る。
男は詩人に語りかける。
「なあ、信じられるかい?あんたの目の前にいる男は、戦を勝利に導いた英雄なんだぜ?」
525:
もしかしたらとっくに既出かもしれないけど
エコエコアザラクと同じ作者の漫画。タイトルは餓鬼。
少年と犬が地下室に閉じ込められている。
必至で出してと叫ぶが誰も助けに来ない。
実は少年の父親は再婚で、後妻に入った女は子供嫌い。
世話をするのがうっとおしいので邪魔な先妻の子を殺そうと
団地の地下倉庫に閉じ込めたのだ。
犬を一緒に閉じ込めたのは一人で餓死するのは淋しいだろうから
せめての心遣いだそうだ。
少年の父親である旦那には自分の田舎に遊びに行っていると嘘をついて
誤魔化していた。
そうこうするうちに時間がすぎ、少年と犬はだんだん餓えていく。
長靴をかじり餓えをしのぐ少年。
犬は実は妊娠していて地下室で子供を産む。
犬ももうガリガリにやせ細っている。
そして餓えが極限に達した少年はとうとう犬の赤ちゃんに食らいつく。
母親犬はそれを見て怒り、少年に襲いかかるが少年はそれでも
必死に子犬を食らい続ける。
だが結局、少年は生きたまま母親犬に手足を食われてしまう。
526:
少年がどうなったか様子を見に来た継母は母親犬に襲われ
これも生きたまま食われてしまう。
朦朧とした意識の中、少年は幻を見る。
自分を助けに来てくれた優しい母親(継母)の姿を。
------完。
子供と動物が酷い目に遭う話は本当に辛い。
継母にも天罰が下ったのはまだ救いがあるけど、子供はたぶん
助からないと思うし、マジでムカムカする。
534:
筒井康隆の「母子像」
主人公が赤子の息子に買ってあげたサルの人形は特殊な能力を持っていた。
そのサル人形を持っていた息子の右手が、空中から消えてなくなっていたのだ。
このときは主人公が気づいて、あわてて赤子をこちら側に引っ張り、事なきを得た。
サル人形は、持っている人を異次元に引きずりこむ性質があった。
その後、赤子と妻が蒸発した。
何度か「向こう側」から助けを求めて、ぼうっとした姿で浮かび上がる妻と子。
だが、主人公には助けるすべがない。触ることもできない。
何度目かの時、サル人形だけが奇跡的に主人公の手に戻ってきた。
二人を助けるために常にサル人形を右手に持つ主人公。
気が狂いそうになりつつも、数日が過ぎ、ついに右手が消えはじめる。
そのとき妻の声がはっきり聞こえ、消えていく右手に左手を添えて両手を異次元に持っていく。
左手で妻の足を掴み、「こちら側」へ引っ張る。
足、腰、手、胸、と下半身から順々にだんだんこちらの世界に戻ってくる妻と抱かれた赤子。
あともうすこしだ!
主人公は矢も盾もたまらず、両手で一気に妻と子を「向こう側」から引き摺り下ろした。
そこには首から下だけになった妻と赤子がいた。
サル人形を手放したために、首から上は異次元に取り残されたままになったのだ。
サル人形は「向こう側」に残り、もはや二人を戻すすべは無い。
だが首がなくなっても、二人は生きていた。
首が異次元に残った副作用で、妻と子はその後、まったく歳をとらなくなった。
主人公はいつまでも若々しい妻を見て、このほうがよかったのかもしれない、などと思う。
[完]
これでおしまい。何の救いも無し。
自分のせいで妻と子がひどいことになったのに、
「このほうがよかったかもしれない」はないだろう…
544:
ちょっと思い出した昔話「かかの首」。「ヨメさんの首」って意味。
ある所に仲の良い若い夫婦がいたのだが、ある日ダンナの留守中に
山姥が来て、嫁さんをガリガリ食べてしまう。首から下は全部食べ、
首だけ残る。で、残りは次に来たとき食べようと、戸棚の中にしまって帰る。
帰ってきたダンナ、嫁がいないので呼ぶと、戸棚の中から悲しげな声が。
開けてみると、首だけの嫁が泣いている。あわてて取り出し、慰めるダンナ。
しばらく首と暮らすも、だんだん鬱陶しくなってくる。
それである晩、寝ている首を持って遠くの空き地へ行き、投げ捨てることに。
ところが寸前で目覚めた嫁さん、たもとをがぶりと噛んで話さない。
ひどいよう、捨てないでよう、という恨みがましさにダンナ、たもとをちぎって走る。
首は、空を飛んで追ってくる。悲しみと怒りに、その形相はもう人間ではない。
ついに走れなくなったダンナにせまる首。ダンナは最後の力で、首を地面にたたきつける。
と、首は動かなくなった。気づくとそこは一面、菖蒲の畑。
首は菖蒲の尖った歯に串刺しになって、死んだのだった。
それから、菖蒲は魔よけに使われるようになったという。めでたしめでたし。
……って、ひどくない?
545:
>>544
うわ、確かに酷い
549:
・・・まぁ首だけになっても生きている時点で人外になっちゃってる
んだろうから、それはそれで慈悲なんだろうけど・・・。
昔話は当時の時代背景も反映したものだから、後味悪いの多いね。
俺が知ってる昔話で後味悪かったのは、ある村の裕福な庄屋の家で
小豆がわずかだが盗まれた。犯人は近くに住んでる村一番の貧乏な男に
違いないと思って、早男の家を訪ねる。
家には男の子供がいたので、庄屋は裏を取る為その子供に昨日の晩に
何を食べたか聞いてみると「赤いまんま(ご飯)食べた」という。
貧乏な男がそんなものを与えられるはずが無く、間違いなく自分の家から
盗んだものを食べさせたに違いないと庄屋は確信する。
しばらくして畑仕事から戻ってきた男を、庄屋は襟首掴んで表に引きずりだし
「私の家から小豆を盗んだろう!」と糾弾する。
しかし身に覚えの無い男は、当然何のことか分からず否定。
庄屋は「とぼけても無駄だ。お前の子供が赤いまんま食うたといったぞ!
貧乏なお前がそんなもの持ってるはずが無いだろう!」と尚も詰め寄る。
そのうち近くの村人も騒ぎを聞きつけて集まってくるも、空気は貧乏な男を
疑ったものになっていき、誰も男を弁護してくれない。
進退窮まって、半分狂ったようになった男は子供をつれてきてあっと言う間に
持っていた鎌で子供のお腹を裂いてしまう。
子供のお腹から出てきたのは、赤がえる。食べるものも無かったので子供は
飢えを癒す為に、赤がえるを食べそれを「赤いまんま」と言ったのだった。
「許してくれ!」と泣き伏す庄屋と、気まずそうにする男に疑いを向けていた村人達。
男は鎌をもったまま、呆然と立ち尽くしているだけだった。
550:
うわああぁぁぁ。・゚・(ノД`)・゚・。
563:
旅の母娘の話で思い出した。昔アンビリかなんかでやってた話。
パリかどこかの万博にやってきた母娘。手近なホテルに宿をとった。
ところがインドからやってきた二人のうち、母親の具合が悪くなってしまった。
娘は医者を呼びに行き、少しの間ホテルから離れた。
ホテルに帰ってきた娘はフロントに行き、部屋の鍵をもらおうとした。
ところがフロントは「あなた様は知らない」と言う。
「今出て行ったばかりの者よ!母に会わせて!」とわけのわからなくなった娘は
無理やり泊まっていたはずの部屋へ行く。
部屋に行けば、母と荷物があるはずだから証拠になると娘は思っていた。
だが部屋に行けば、母も荷物もなく出る前と内装すら違う始末。
「何か勘違いをしていたのでは」とフロント。
グルでからかっていると娘は警察に訴えるが、娘の言う証拠は何もない。
キチに思われた娘は精神病院に入れられてしまう。
「私が合ってるはずなのに……」と本当に娘は病んでしまう。
で、しばらくして娘に一通の手紙が届く。
あの時、本当は娘の言っていることのほうが正しかった。
何故あんなことをしたかというと、母親は実はペストになっていたのだ。
万博が始まる前に、ペスト患者が出たなど言えるはずもない。
医者が娘よりも先に駆けつけたとき、既に母親は虫の息ですぐ息をひきとった。
そこで具合の悪いものなどいなかったことにしようということになった。
こっそり母親の遺体と荷物を持ち出し、部屋の内装まであっという間に変えて
後は娘をキチ外にすればいいだけという計画があったようだ。
娘悲惨すぎ。
568:
綾辻行人著の眼球奇譚に収録されている再生という話。
大学講師の主人公が教え子の女性、由伊と恋仲になる。
やがて深い中になり、結婚を考えるようになったある日、由伊は主人公に自分の秘密を打ち明ける。
曰く、”自分の体は呪われている”と。
幼少時より幾度も怪我を負ったが、その痕跡は跡形もなく消えてしまい、失った四肢すら生えてくるという。
愛する由伊の言葉を疑いなく信じる主人公。
本来事故で失ったはずであるという由伊の白く美しい腕を見ながら主人公は言う。
「それはね由伊。呪いではなく祝福されているんだよ」
だが二人の幸せは長くは続かなかった。
由伊はクロイツフェルド・ヤコブ病という病に冒され、
急に痴呆が進み一年以内に寿命を終えてしまうと宣告される。
そして痴呆が進み主人公の事もおぼろげにしか思い出せなくなる由伊。
「私がすべてを忘れてしまう前に二人で過ごしたあの山荘で静かに暮らしたい」
569:
山荘で暮らし始める主人公と由伊。
しかし病の進行は止まらず、由伊は自分の意思で動くこともしゃべることもあまりなくなっていった。
由伊を暖炉前の椅子に座らせ、一人静かに酒を飲む主人公。
酩酊し、いつの間にか寝入ってしまった主人公は激しい物音で目が覚める。
暖炉の前の椅子に座わらせていた由伊が火の消えかけた暖炉に頭を突っ込むようにうつ伏せに倒れていた。
由伊の足元には空のウィスキー瓶が転がっている。
これに由伊は躓いたのだろうか、あるいは…。
緩慢な動きで由伊を暖炉から引き出す。
髪も顔も醜く焼けただれ、美しかった由伊の面影はなくなっている。
泣きながら由伊の名前を呼ぶが、意識を失っているのか由伊はその言葉に反応することはない。
主人公は思い出す。
あの日、由伊のいっていた言葉を。
「それはね由伊。呪いではなく祝福されているんだよ」
呆然と呟く。
570:
血と脂にまみれつつ由伊の頭部を切り離す主人公。
焼け爛れた頭部は外に捨て、体だけを綺麗に拭き白いドレスを着せて椅子に座らせる。
美しい由伊の顔が再生すると信じて。
あれからどのくらい経ったのであろうか。
幾日幾週間、主人公は由伊の顔が再生するのを待ち続けた。
腐り果てていく由伊の肉体。
主人公は祝福された体というのは嘘であったのかと、嘆き崩れる。
そのとき山荘の外、激しい豪雨の音に混じり奇妙な唸り声が耳に届いた。
赤ん坊が泣くような、小さな獣が鳴くような、甲高くひび割れた叫び声。
恐る恐る外を見る。
そこには雨に打たれ泥まみれになった焼け爛れた由伊の顔。
その口が裂けるように開き、奇妙な声を漏らし続けている。
切断した首の傷跡から胎児のような体を生やしながら。
こちらが再生の本体だったのか…
虚ろな由伊の目が主人公を捉え、爛れた唇で言葉を動いた。
「先生」
長々と書いてゴメン。
585:
>>570
最後はグロいけど、なんか綺麗で切ない話だ
572:
最近やってた「地獄少女」っていうアニメは後味悪い話が多かった。
その内の「高い塔の女」を紹介。
【設定】
恨みを持った人間が、深夜0時に「地獄通信」というサイトにアクセスし
憎い相手の名前を送信すると、地獄少女が現れ契約の藁人形を渡してくる。
その藁人形に巻かれている赤い糸を解くと、やかに憎い相手は地獄に送られる。
だが、人を呪わば穴二つ。糸を解いた人間も、いずれ死ぬと地獄行きになる。
ここ4年で急成長した会社・デッドラインの女社長、里穂。
彼女はその溢れるカリスマ性と、遠い親戚の身寄りのない少女・美沙里の面倒をみてやっていることから、社員から絶大な信頼を寄せられていた。
だが実は、それはすべて嘘。
彼女は機械が大の苦手で、仕事のほぼすべてをパソコンに詳しい美沙里にやらせていたのだった。
しかも、美沙里とは親戚でも何でもなく、系列店舗で万引きを行った美沙里を脅して、
学校にもろくに行かせず無理矢理仕事をさせていたのだ。
その上、自社の成長する上で邪魔な人間を秘密裏に消しており、その犯罪にも美沙里を荷担させていた。
だが、最も自分の手を汚さずに邪魔者を排除できる方法として、地獄通信というものがあることを知った。
それから毎晩のように美沙里に地獄通信にアクセスさせるのだが、何故か一向に地獄少女からの応答がない。
「なによ!地獄少女なんていないんじゃないの!?」
憤慨した里穂は、ある晩部下にまた邪魔な人間を排除するようにこっそりと指令を出していた。
それを美沙里が録音していたことも知らずに…
そう、実は美沙里は、里穂の本性を暴き告発するために、わざと里穂の系列店で万引きをしてデッドラインに潜入したのだ。
美沙里の父も同じように里穂に弱みを握られ、散々こき使われた挙句に殺された。その復讐の為に、美沙里は今までの仕打ちに耐えてきた。
「これを警察に持っていけば…!」
573:
勝ち誇る美沙里の背に、部下を連れた里穂が立つ。
そこで初めて、美沙里は自分の行動がすべて筒抜けだったことを知る。
「あんたもあんたの父親もバカよね。大人しくしていれば死なずに済んだのに…
親子そろって同じことをするなんて」
「人生なんて所詮ゲームなのよ!生きているうちが楽しければそれでいいの!」高笑いする里穂。
なんと、美沙里の父も美沙里と同じく、里穂の犯罪を告発しようとして殺されたのだという。
その事実に愕然としながら、父の恨みを晴すためにもここで死ぬわけにはいかないと必死で逃げる美沙里。
会社の一室に逃げ込むが、そこには身を守れそうなものなど一つもない。
絶体絶命、ここまでかと思ったその時、目の前のデスクにあるパソコンが目に入った。
美沙里は藁にも縋る思いでパソコンを起動し、地獄通信にアクセスする。
「お願い、助けて……!!」
そして、美沙里の前に現れる地獄少女。
「この赤い糸を解けば、貴女の恨みの相手は地獄へ流される。
 けれど、人を呪わば穴二つ。糸を解けば、貴女も死後地獄へと堕ちるわ。それでもいいなら…」
「それでもいい…!あいつを今すぐ地獄へ落として!!」
美沙里の指が赤い糸を解いた瞬間――
里穂は、四年前の、恋人と二人でやりくりしていた頃のまだ小さな会社(というよりマンションの一室)の前に立っていた。
恋人の待つその部屋のドアを開けると、…里穂の親友と恋人が抱き合っていた。
肩に掛けていた鞄を落とす里穂。
恋人は必死で弁解するが、里穂ずっと一緒に頑張ってきた恋人の裏切りを許せず、近くにあった傘を手にし…
574:
…気づいた時、里穂は血まみれになっていた。
側にはかつて恋人であったモノと親友であったモノの変わり果てた姿。
だがふと気づくと、その死体が、自分の姿になっていた。
悲鳴をあげて部屋を飛び出す里穂。
そんな里穂を、地獄少女が人形のような無表情で見つめていた。
「闇に惑いし哀れな影よ…人を傷つけ貶めて、罪に溺れし業の魂…
 ――イッペン、死ンデミル?」
再び里穂が目を覚ますと、そこは舟の上。
「この恨み、地獄へ流します…」
こうして、美沙里の恨み―里穂は、地獄へ流された。
後日、里穂の犯罪や美沙里との関係の真実が暴かれ、美沙里は晴れて自由の身となっていた。
だが、美沙里はなぜか里穂のいた、高層ビルの最上階・社長室の窓から外を見つめていた。
『人生はゲームなのよ!生きているうちが楽しければそれでいいの!』
頭の中で反復される、里穂の言葉。
「…人生はゲーム、か。
…このゲーム、思う存分楽しませてもらうわ…」
窓に映った美沙里の唇が、くっと吊り上がった。
デッドラインの高層ビルを後にする地獄少女。
ふとその高い塔を見上げ、ぽつりと呟く。
「……闇に惑いし、哀れな影よ……」
575:
まー、死んだあと地獄行きと決まっちゃえば
現世利益最優先になるわな…
576:
まとめるの苦手なんで、長々とゴメン。
しかもちょっと解りづらいな…
いつも地獄少女は糸が解かれる→恨みの対象者に恐怖を味わわせてから地獄に落とすってやり方なんだ。
この場合、4年前に里穂が悪人(会社を大きくするためならなんでもする、人の命を何とも思わない)へと変わるきっかけとなった記憶を掘り返して、
更にそれをちょっと捏造(自分が殺した死体が自分になる)して見せた。
そして充分恐怖を味わわせたあと、三途の川へ流す。
恨みをはらした美沙里は、『自分もいつか里穂と同じように地獄へ堕ちるんだ』という思いからか?
里穂と同じように、人生をゲームとして(恐らく里穂と同じあくどいことをやりながら)生きることにする。
っていう、ループを感じさせる後味の悪いオチ。
609:
星新一のショートショートから。(内容うろおぼえ)
A氏には殺してやりたいくらい憎い奴がいる。でも、殺した後で警察に
捕まるのは嫌だ。
なんとなく酒場でそんな愚痴をこぼしたら、ある紳士に話しかけられる。
なんでも紳士は、ホテルを経営しているらしい。
「それではウチのホテルにお泊まりください。そうすれば、従業員全員で
あなたのアリバイを証言してあげましょう。数の力は絶大ですよ。」
なるほど。彼のホテルに宿泊し、夜の間にでも部屋を抜け出し、あいつを
殺害してから戻ってくればいいわけだ。
決定的な証拠さえ残さなければ、あとはホテルの従業員全員が有利な証言を
してくれるだろう。
警察は疑うかもしれないが、数の力は絶大だ。
610:
男は支度を整えるとホテルに宿泊し、夜の間に憎い相手を殺害。
証拠も残さずに無事に帰って来ることができた。
チェックアウトも終えて自宅に戻り、くつろいでいるとすぐに警察がやってきた。
「昨夜あなたはどこにいましたか?」
「ホテル○○の部屋に泊まっていましたよ」
「部屋から一歩も外には出ませんでしたか?」
「ええ、その通りです。」
「なるほど、従業員たちも確かにそう証言している。」
「そうでしょう」
男はホッと胸をなでおろしたが、次の言葉を聞いて真っ青になった。
「ではあなたを殺人容疑で逮捕します。あなたがチェックアウトした直後に、
ホテルのベッドの下から死体が発見されたのです。」
なんということだ。見事にはめられてしまったらしい。
しかし、何を言い訳しても無駄だろう。なにしろ、数の力は絶大なのだから…
821:
「刑事追う」というドラマで見た話。
昔に一度見たきりで、細部うろ覚えなのでだいぶ脚色しています。
名前は全部仮名。
あるラーメン屋でバイトをする男、山田がいた。
山田は些細なミスで店長にこっぴどく叱られる。
最初は大人しく叱られていた山田だが、我慢できなくなったのか突然キレて暴れだした。
店を飛び出した山田は、近くにいた女性を捕まえ人質にしアパートの一室に閉じこもる。
騒ぎは大きくなり、立て篭もり事件として警察が乗り出してくる。
刑事がラーメン屋店主に詳しく話を聞くと、きっかけは本当に些細な事だった。
「あの程度でキレるなんて、こらえ性のないどうしようもない奴だ」と店主は語る。
山田は何の要求もせずただ立て篭もっているだけ
人質がいるため強硬手段には出れず、まずは山田の素性を洗うことになった。
調べてみると山田は以前の職場では佐藤と名乗っていた。
さらに調べるとその前は鈴木、田中、川田、と職場を変えるごとに名前を変えていた。
こんなに頻繁に名を変え、偽名を名乗り続けるとは何か凶悪事件の容疑者なのでは?
との疑惑から、事件はさらに大きく報道されることになる。
人質になった女性が大物政治家の娘だったのも拍車をかけた。
刑事は山田が勤めてきた職場の人間に話を聞いていく。
すると「アイツは悪い奴じゃない」と、みな口を揃えて言った。
「アイツが悪いんじゃない、ただ運が悪いんだ」
824:
>>821続き
山田は数々の職場を渡り歩いていたが
その殆どの職場で些細な事から仕事を続けられなくなり、辞めていったのだ
刑事は山田が名前を変え続ける理由が分かった気がした。
何をやってもうまくいかない。
次こそは、次こそは新しい自分としてうまくやるんだ。
そんな事を何度も、何度も、何度も繰り返す。
山田の経歴をたどる度に、その不器用な気持ちが伝わってくる。
しかし、今度のラーメン屋ではついに限界がきてしまった。
またここでも駄目なのか、そんな自棄になった思いが山田を凶行に走らせた。
立て篭もってもう何時間になるか、
山田は自分がどうすればいいのか分からなくなっていた。
そんな時、報道を聞いて駆けつけた男がいた。
「アイツの本当の名前は佐々木と言うんです」
刑事が話を聞くと、男はかつての山田の雇い主であった。
何でも山田はその小さな会社ではよく働き、社長も山田を良く思っていた。
しかし会社が傾き、山田を解雇せざるをえなくなり
そこで彼の消息が分からなくなったと。
山田は小さな村の出身で、その村もダム工事の為に水没し
身寄りもなく故郷すらなくしてしまっていた。
社長は連絡も取れなくなった山田の事をずっと気にかけていて
そして今回の事件の報道を知り駆けつけたのだ。
825:
立て篭もっている山田に社長が説得する。
「刑事さんから話は聞いた、お前がどれだけ苦労してきたか良く分かる。
うちの会社も持ち直した、働きに来い。だから、早くそこからでてくるんだ」
社長の一生懸命な説得を聞き山田は涙した。
そして自分はなんて愚かな事をしてしまったんだ、と気付く。
「ごめんな、ごめんな」
何度も謝り顔をくしゃくしゃにして泣きながら、人質の女性を縛っていた縄を解く。
そしてアパートの鍵を開け、ドアを開けようとした瞬間
後ろから包丁で刺された。
「よくも私にこんなマネしてくれたわね」そう言って人質だった女性は包丁を投げ捨てる。
事切れる山田。事件は終わった。
押し寄せ騒ぎ立てる報道陣、女性の過剰防衛ではないかとの声も。
彼女に付き添う弁護士は、そんなことにはさせませんよ。と事務的に対応する。
「これからだってやり直せたはずじゃないか」山田に泣きすがる社長。
そんな喧騒の中、新たに若い男が現場に来て刑事に言った。
「あの、TVで報道されていた山田って男、×年前に友人だった坂井だと思うんです」
×年前、それは社長が山田を雇うより以前の話だ。
刑事「彼は…一体誰だったんだ?」
833:
ルースレンデルの短編
ある男
郊外に住んでいて、これといった趣味も、楽しみも無く仕事と家を往復している。
住んでいるところは、駅からかなぁ?り歩く所。
ある日、家に帰る道のり前を歩いていたら、前を歩いていた女性が怯えたような行動。
???と思いつつ、もしかして自分が後ろを歩くことで怯えてるぅ!?って思う男。
それから男は家に帰る時、前に女性が歩いているとき、
女性が、後ろから来る男に怯え歩調を緩め後ろから来る男に追い抜いて貰おうとしているようだと、
自分も歩調をさりげなく緩め、彼女に歩調を合わせる。
男は、女に一切手も触れずに、ただ歩調を調節するだけで女を怯えさせることに喜びを見出す。
そして、段々エスカレートする男。
ある女の跡を歩いていた、女が怯え歩調を緩めると自分も緩める、女が立ち止まると自分も立ち止まる、
恐怖マックスになった女が通りかかった車を止め乗せてもらう。
後日、新聞を見る男。
自分が跡を付け車に飛び乗った女が殺されたという記事を読む。
(彼女は、みずから変質者の車に乗ってしまった)
自分が、彼女を恐怖に落しめる事がなければ彼女は「車の乗ることは無かった」
間接的に彼女を殺してしまった。
そして彼は、その趣味を止めた。
843:
>>833
後味悪い王道な話だね。
主人公の男の後味悪さが読んでる方にじわじわと来そうだが
まったく主人公に同情できないあたりがますます後味悪い。
930:
川原泉のマンガ「笑う大天使」。
お嬢様学校で猫をかぶる3人娘の話。連載はかなり前に終わってる。
映画化されたせいか雑誌に特別編が載っていた。
ダミアンという真っ黒な野良犬。
お嬢様学校の近くを縄張りとして君臨している。
前に立つだけで彼女たちは恐怖におびえ、そしてお弁当の残りを彼へと差し出すのである。
残りといってもお嬢様のお弁当なのでずいぶんと豪勢。
ある日ダミアンは懐かしい匂いをかぐ。
それは昔、他のお嬢様とは違うちょっと変わった3人娘の匂い。
彼女たちだけは彼を恐れることはなかった。
その主人公たちが同窓会に出席するために母校にやってきたのだ。
しかし主人公たちの顔はババアになっていた。
時の流れに驚くダミアン。
主人公たちも久しぶりにダミアンをみてまだ生きていたのかと驚く。
あれから20年たっているのでダミアンは人間の年齢に換算して108歳、おじいちゃんなのである。
それなのにダミアンは自分は昔のように若いと思っている。
年老いた彼をもう誰も恐れたりはしていない。
彼女たちがお弁当の残りを分けてくれるのは彼を恐れたからではなく、
よぼよぼの彼がかわいそうだったから。
真実を知り呆然としたダミアンはかつてのファンとしては後味悪かった。
昔のままでいて欲しかった。
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