【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『北海道のヒグマ・検索してはいけないワード』back

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『北海道のヒグマ・検索してはいけないワード』


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1:
林檎
おはようございます。
大学の頃体験した話。
当時俺は滋賀に一人暮らしをしていた。
お金もないのに、土日は朝から競馬場へ通い、、そんな週末を送っていた。
夏の土曜日。
いつものように朝から競馬場へ向かい、夕方家に帰ってきた。
心体ともにつかれきった俺は東スポを入れたかばんをほうりなげ寝た。
その日の23時頃。
事件は起こった。
12:
「ピンポーン」
チャイムの音で俺はおきた。
ダチがくる予定はない。誰だ?
まあ居留守を決め込もうと思い、無視した。
「ピンポーン」
また鳴った。うるせえ。
誰や?そう思い、インターフォンにでることにしたが、
それが間違いだった。
出た瞬間、俺は動揺せずにはいられなかった。
小さな声で意味不明の言葉が聞こえてきた。。
ワックビィワックビィ・・ワックビィ・・・・・・
なにいってんだ?と最初は冷静だったが、
その小声を聞いてるいるうちにいきなり恐怖が襲ってき、
うっわこわッ
と思った俺は、思わずインターフォンを手から離した。
インターフォンが宙に浮いてぶらぶらし、そこから
ワックビィワックビィ・・・
とさっきより大きな声で聞こえてくる。
うわなんだこれっつ
14:
とおもった瞬間、ドアノブがガチャガチャ鳴り出した。
ドアノブのがちゃがちゃなんか漫画やドラマの中だけの
話かと思っていた俺は、うわああなんだこれと思いつつ
混乱状態に陥っていた。しかし、
意味不明のワックビィとがちゃがちゃの音は止まらない。
そのとき俺の何かが切れた。
なんで俺がこんな目にあわなければ、ゆるせねえと
思い、玄関ののぞき穴から外をのぞいた。。。
人が立っていた。幽霊ではなかった。と思う。
1m30cmくらいのおっさんがじっとこっちを見ている。
俺はもうさっきの逆切れ状態から一気に、2度と味わいたくない
現実の世界に引き戻された。
うああぁ
声にはでなかったが、すぐに部屋のすみっこにいき、ガクブルしていた。
その後のことは覚えていない。たぶん寝てしまったのだろう。
15:
翌朝。
とても天気のよい日だった。
意味不明のワックビィとドアノブのガチャガチャはおさまっていた。
しかし、逆にそれが昨日の恐怖を引き立てているようで・・・
まだ外で待ち伏せしているんじゃないか
そう思い外に出るのが怖かった。
「ピンポーン」
チャイムが鳴った。
俺はそれでもさすがにもういないだろうとおもい、チェーンをつけたままドアをあけた。
親友のSがいた。
そうだった。今日は一緒に出かける約束をしていたのだった。
俺は落ち着き払って、チェーンをはずしSを入れようとした。
そのときだった。友人が「これ・・・」といってあるものを手渡してきた。
あるものとは林檎だった。玄関においてあったらしい。
なぜ林檎と思ったが、意味不明なこと連発で体が震えだした。
以上が俺が体験したまぢこわかった出来事。
おれはその後この事件を冷静に考えてみた。
滋賀県には工場が多い。(と思う。)そして、そこに勤める外国人が多い。
そして俺のマンションの横にはM社の寮があった。。
17:
>>15
外人が?でも何故りんごをw?
でも怖いね。乙でした。
16:
北海道のヒグマ
荒れてるのかな?
人がいなさそうな朝にこっそり投下。
まとめサイトでヒグマに関する怖い話読んでて思い出した。長文だけどごめん。
心霊系ではないんであしからず。
北海道という土地は昔から「ヒグマ」という問題を抱えている。
本州の人間からすればピンとこないんだろうが、
北海道の山を歩き回る時は熊鈴は必須、クマスプレーという武器(?)も重要なアイテム。
ヒグマはカナダなど外国の方が大量に生息しているイメージがあるが、
実は世界中どこを探しても、北海道ほど密集してヒグマが生息している土地はない。
これはあまり知られていないが、データ上の事実。
この話は、そんな北海道でアウトドア系大学サークルに所属する俺が、
同期の友人に聞いたもの。
その夏、十勝山系を縦走していた登山パーティがあった。
パーティはA、B、C、D、Eの5人構成。AがリーダーでありBはサブリーダーであった。
ABCDは中級者であり、Eは今年山を登り始めた初級者。
パーティのうち何人かは、かつてヒグマと遭遇したものの怪我をすることもなく
やりすごしたこともあった。
以下は、Aが手帳につけていた日記からまとめられた内容である。
18:
山に入って一日目。
特に事故も無く、計画通り。みな景色を楽しみ、充実。
二日目。
すでに稜線上のルートを進んでいるが、昨晩の天気予報から今日の天候が思わしくないため、
その日は停滞を決定。予報の通り雨風が次第に強くなり、テント内で食事を作って
腹ごしらえをしつつ、トランプをしたり話をしたりと、楽しく時間をつぶす。
天気予報を聞いた後、明日は朝、小雨なら出発しようと決めた。
二日目は特に何事も無く終了。
三日目。
朝、一番早く起きたCが外の様子を確認にテントを出た。
帰ってきたCに様子を聞くと、
「少し霧が出てる。待ったほうがいいかも知れない」
テントの口から外に首を出すと、辺りは真っ白。出発を遅らせることにする。
朝食後、外に出るが霧が晴れる様子が無い。
メンバーは昨日停滞したこともあって出来るなら出発したい様子だが、
事故があってからでは遅い。話し合って今日も停滞することにした。
昼、霧がさらに濃くなる。
雨こそ降っていないが、霧の中歩き回るのは危険で、テントを出るものは無い。
夜、ちょっとしたアクシデント。
Eが何の間違いか、鍋をテントの外に出し放置。
夜の動物が活動するこの時間、食べ物の臭いを外にじかに出すのは危険だ。
しばらくしてから、動物の軽い足音がテントの回りを探るように歩いている。キツネだ。
テントから出て追い払う。先ほどの鍋のせいだろうか。
この辺りはヒグマが出る。
昼なら会ったことはあるが夜は危険だ。
三日目はこれで終了。
19:
四日目。
朝、外の様子を確認するが、2メートル先が見えず霧に包まれている。
本来の日程ではこの日になっても停滞するようなら計画を中止し、
別ルートで山を降りることになっているが、霧が濃く、行動することは危うい。
話し合うまでも無く、また停滞。午後、少しでも晴れそうなら下山することを考えたが、
霧はますます濃くなるばかりで、昼と言えど薄暗い。
トランプも飽きてきて、話題も尽きる。
夜、早めに明かりを落とし、就寝。
テントの内側が霧のためにしっとりと濡れ、テント内の強い湿気に不快感が激しい。
20:
数時間後に、異変。
最初にBが気づき、隣に寝ていた私を起こした。
「足音がする、さっきから。キツネじゃなさそうだ」
眠ってはいなかったのか、全員が上半身を起こして耳を澄ます。
重くゆっくりとした足音。じゃり。じゃり。
時折混ざる湿気のこもった鼻息。みな息を潜め、連想しているようだ。
ヒグマ、か。
テントの周りをぐるぐると足音が回る。どうやら、一頭。
激しい獣臭が鼻を突く。誰からともなくみなテントの中央に集まって、身を固める。
そのうち、クマがテントの布に鼻を押し付けては
激しく臭いを嗅ぐ、という行動を始める。
嗅いではテントの周りを巡り、また嗅ぐ。
みな、恐怖で声を殺し震えながら、身を寄せて動かない。
しばらくして、全員が身体を大きく振るわせた。
クマがどしん、どしんとテントに体当たりを始めたのだ。
テントの布が内側に大きくせり出して、クマの形を作る。
とにかくそれに触れないように身を縮める。
本気を出されでもしたらクマにとってはテントなど紙切れだ。
悲鳴を上げそうなのをこらえながら、テントの振動に耐える。
クマは五分ほど追突を繰り返した後、またしばらく円を描いて歩いた。
また、追突。歩く。
Eは泣いている。私も泣きそうだった。
明け方までそれが続いたあと、静かになった。
全員が少し眠る。
21:
五日目。
鳥の声で目が覚めるが、霧は晴れていないのだろう、薄暗い。
ヒグマの臭いは途絶えていない。
どこかで、もしくはテントのすぐ側で様子を窺っているのか。
みな、黙りこくっている。
沈黙が数時間。昼頃、足音が復活。
しばらく歩き回った後、また消える。
夕方、Dが勇気を振り絞って、わずかにテントの口を開けて外の様子を窺う。
「霧が、少し晴れている」
わずかに太陽の光が届き、晴れる兆しが見えた。
すぐに降りるべきだ、と主張する側と、明日まで待つべきだという側に分かれた。
まだクマがすぐそこに居るかもしれないし、今から下山を開始すれば、
夜を休憩も出来ないような登山道の途中で迎えることになるのは明白だった。
完璧に霧が晴れたわけでもない。悪天候でしかも夜に慌てて行動するのは事故の元だ。
リーダーとして、下山を許すことは出来なかった。
恐怖の中、冷静な判断だったかは分からない。ともかくも、その日はそれで日が暮れた。
誰も会話をしない。恐怖からだけでなく、パーティの考えが対立したことに大きな原因があった。
その晩もクマは周囲を巡り、時折追突をしてきた。
誰も眠らない。
23:
六日目。
昨日の晴れる兆しが嘘のように、霧が濃い。
朝起きても、終始無言。クマを刺激しないよう、誰もものを食べない。
しかし今朝からは周囲は静か。臭いも薄らいだように思う。
数時間後、Cが、外に出る、と言い出す。
みな反対するが「様子を見るだけ、クマも今なら近くには居ない」
と言って、Cは許可を求める。
すぐに帰ってくるのを条件に、私はそれを許した。
Cが霧の中へ入っていった後Bは私を非難したが、そのうちに黙る。
しばらくして足音。Cの帰りを期待した私達はテントを開けようとしたがすぐに手を止めた。
獣の臭いがする。Dがか細い声で「Cは?」と言った。
獣の鼻息が昨日に増して荒い。すぐに追突が始まる。
私達は声にならない悲鳴を上げて身を寄せる。
しばらく周囲を巡ったのちクマは腰を落ち着かせたか、足音は消えるも臭いは相変わらず強い。
その日一日、クマの臭いが途切れることは無く、私達は動かなかった。
Cは帰ってこない。襲われたんだろうか。
???ここから少しずつ、日記の筆跡に乱れが見え始める。
漢字も平易、ひらがなが増えていく。
24:
七日目。
今日も、霧がこい。
はらごしらえか、クマの気配が消える。
しばらくの沈黙の後、Eが山をおりる、と言い出す。
寝不足から目が血走って、声はヒステリック。
説得をこころみるも、きかず、Eは「おりたら助けを呼んでくる、待ってろ」
と荷物を持って霧の中に消えた。
5人いたパーティはA、B、Dの3人になった。
クマのいないあいだにカロリーメイトなど栄養食を食べる。
会話はなし。時間がすぎる。
昼頃、外を見るが、霧は晴れない。
日ぐれ頃、クマがやってくる。中央に固まって、クマのしょうとつに耐える。
湿気がはげしく汗がでるが、みな震えて、なんとか声は出さずにいる。
Eは下山できただろうか。
八日目。
霧ははれない。
朝になるとクマの気配は消えていた。
だれも「下山しよう」とはいいださない。
たまっていた日記を書いて気をまぎらわす。この日記を持ってぶじにかえりたい。
14時ごろ、Bが狂った。
はじめに笑い出して、かんだかく叫んだあと
笑いながら何ももたずにテントをとびだしていった。
きりの中に彼を見送って、しばらく笑い声をきいていたが
それもそのうち小さくなった。Dがしずかにゆっくりとテントの口をしめ、
「いったな」
と、久しぶりにDの声をきいた。
そのよるもクマが来た。
私たちは二人だき合ってよるが明けるのをまった。
25:
九日目。
今日も、きりがこい。
クマはしばらく近くにいるようだったが、ひるごろどこかへいった。
中央でかたまったまま、すこし眠る。ひどくしずかだ。
夕方、クマのあしおとでおきる。
ついとつされると泣きさけびたくなるが、どうにかたえる。
かえりたい。
クマはなぜ、おそってこないのだろう。
十日目。
きょうもきりがこい
ごご、Dがたちあがってしずかにでていった
とめなかった
きりがはれない
クマはよるおそくにきた。きがくるいそうだ
十一日目。
きょうも きりが 
 こい
 くまは いる
十二日目。 
 今日も霧が濃い。
26:
思いのほか、長くなった。すまない。
このパーティの登山届は、事前に警察に提出されていたため、異常事態は発覚していた。
しかしまれに見る悪天候に、ふもとの警察は捜索をしあぐねていた。
天候が復活し発見されたのは、無人のテントと荒らされた荷物。日記。
最初に出て行ったCはテントから50メートルほどのところで遺体で発見された。
喉の傷が致命傷となり即死。
次に出て行ったEは、登山道の途中、崖から滑落。遺体で発見。
Bは一キロほど離れた場所で無残に食い散らされていた。
Dはルート途中の崖下から遺体で発見。
Aは行方不明である。
以上が、俺が友人から聞いた話。
これは、北海道で山を登る人たちの間で一時期流行った都市伝説なのだそうだが、
実際にクマに襲われ壊滅したパーティはあったようだ、とも友人は言った。
その人たちは、ほぼ素人。登山届けも提出せず、発見も遅れた。
現場の状態から、どうやらクマに荷物を奪われたところを、
取り返しに向かい返り討ち?にあったらしい。
北海道のフィールドを歩く皆さん、どうか、クマにはご注意を。
29:
クマ話乙
こええな…朝っぱらから刺激強すぎ
31:
文次郎釣場
明治初期のことである。
小さな漁村があった。
けっして豊かとは言えないが、よい漁場に恵まれ、
皆、それなりの暮らしができる村だった。
村には、文次郎という釣りのうまい若者が家族と住んでいて、
漁に出ると、いつもかごを魚でいっぱいにして帰ってきた。
ある日、文次郎は沖で、金色の魚を釣りあげた。
長く漁師として働いているが、見たこともない美しい魚だった。
このように美しい魚なのだから、味もさぞ格別なのだろう、と
さっそく、その魚をさばいてみたが、
その姿に似あわず、身はまずくて、とても食えたものではない。
家の者にもすすめてみたが、誰も気味悪がって口をつけようとしないので、
文次郎はしかたなく、身も骨も捨ててしまった。
32:
次の日ははげしい雨だった。
網を繕いにでた文次郎が、なかなか帰ってこないので、家族が心配していると、
戸を叩く音がして、文次郎が帰ってきた。
不思議なことに、あれほどの雨にもかかわらず、文次郎の着物は少しもぬれていない。
文次郎は、目もうつろで、家の者が声をかけても
何も聞こえぬふうであった。
心が遠くに行ってしまったようであった。
ただ口ばかりが動いていて、ぶつぶつと何やら言っている。
そのまま文次郎は寝込み、高い熱に苦しんだ。
34:
やがて、夜がふけたころ、文次郎は起きあがり、戸を開けてふらふらと外へ出て行った。
家の者があわてて追いかけたが、文次郎のすがたは、くらやみに溶けるように消えていった。
二日後、岩場に文次郎のなきがらがあった。
目はえぐられ、身体のいたるところがなにものかに食いちぎられ、
なんともむごたらしいありさまだった。
人々は「金の魚のたたりだろう」とおびえたという。
今でも、そこは文次郎釣場と呼ばれ、魚がよく釣れる場所である。
136:
天井裏の音
いざ文章にしてみたら怖くはなかったが、せっかく書いたので投下
俺の家は3階建てで、1階に祖母、2階に両親と妹、3階に俺の部屋がある。
ある日妹に「なんか寝てる時にお兄の部屋でゴリゴリッて音がする」と言われた。
俺は夜の仕事で帰宅時間は深夜。部屋では常にヘッドフォンをしてゲームやPCやってるので全然気が付かなかった。
多分俺が座椅子に座って動いたりするから、その音だろ、と思ってた
ある風が強い日に仕事から帰宅して、2階の仏壇に手を合わせる。が…その時
「ガリガリ…ガリガリ…」
音がした。瞬時に妹が言ってた音だとわかった。
この仏壇がある部屋は俺の部屋の丁度真下。妹の部屋の隣にあたる。
「…俺の部屋か…な?」
しばらく仏壇の真上あたりを見てると
「カリカリ…ガリガリ…」
なんか、人間が爪で天井をこすってるみたいな音がするの
凄い怖くなったが、とりあえず何の音か確かめなきゃと思って、仏壇に寄っていき、そこの真上を見上げた。
137:
……何にもない。
そこは普通に天井があるだけ。
でも音はずっとガリガリ鳴り続けてる。
仏壇がある部分は天井が低くなってて、普通に手が届く。
思い切って天井を叩いてみた
「ドンドン!ドンドン!」
……音が止まった。一応その後も2?3回叩いてみたが反応なし。
風が強い日だったから屋根の方で何か音がしてるんかな…
と思って仏壇に手を合わせ、電気を消した………途端
「ガンッガンッ!!」
今までとは比べ物にならないくらいデカイ音がした
風とかそー言うんじゃない。あきらかに人間が怒って叩いた音
俺は怖くなって両親の部屋に駆け込んだ。
両親がその音で起きて、事情を説明すると「天井裏を見てみよう」と言う事になった
138:
父親が色々な工具を持ってきた。天井裏からの音はやんでいる
天井部分を開ける為に試行錯誤しつつ後は板を外すだけ、と言う状態になった
父親が天井の板に手をかけ「ンッ」と力を入れた。
ガコッと言う音とともに板が向こう側に押されたその瞬間…
「ドサッ!」
何かが降ってきた。
それはとてつもなく大きな……
「蛇」だった
俺と母は「うわわわ。へ…蛇!蛇!蛇ィイー!」とパニくった
が、真下にいた父は「シギャアアァア%#a☆@@!!」って絶叫。
その父親の姿見て少し冷静になった。
バタバタしてる音で祖母が起きてきて、その状況を見て
「おお、こりゃ、??様(失念)だ」みたいな事言ってた。
祖母が猫をあやすみたいに手を振ると蛇はスルスルーッと部屋から出ていった。
祖母曰く、家の守り神的な存在だから怖がらなくていい、みたいな事を言ってた気がする
結局それから音はしなくなった。
…で話しは終わりなのだが、何が怖いってその蛇が部屋から出ていった後、どこに行ったか誰もわからない事。
まだ家のどこかにいると思うといくら守り神でも怖いです…
152:
怨念
死ぬほどではないかもだけど、自分的に洒落にならなかった話
PSに三国志6ってゲームがあるんだけど、
当時(20歳くらい)めちゃめちゃハマってた。
三国志6には、登録武将といって、自分で名前から性別、顔、能力を決めて
ゲームに登場させることができるんだけど、
その登録武将の名前に、都内に首塚がある方の名前をつけた。
真女神転生の漫画や、当時のTV番組でその方のことを詳しく知ったのがきっかけだった。
詳細ははぶくけど、自分が知った話では、紆余曲折あり、朝廷と袂を別つことになったらしい。
それで、この人で大陸を統一してみたいな、などと考えたんだ。
所詮はゲーム好き、歴史モノ好きな子供の考えなんだけどね。
それで、その方を登録して、プレイ開始。
1時間ほどして、セーブをするんだけど、何故か「セーブに失敗しました」と出る。
今まで1度もそんな経験がなかったから(今まで数百時間プレイしてて、
セーブ、ロードも数え切れないくらい行った)珍しいこともあるもんだと思った。
2度目にはきちんとセーブできたので、たいして気にしなかった。
が、やはり調子がおかしい。
セーブだけでなく、ロードにも失敗する。それも何度も。
その時は、夜で家に誰も居ないし、
家の裏はお寺で、昔、兄貴と一緒に居る時に男の声を同時に聞いたとか
母が、白い影のようなのを見かけたとか聞いてたので、ちょっとビビリ入ってきてた。
なんとなく怖くなって来たので、ゲームをやめてその日は就寝。
続きます
153:
続き
朝起きて、歩いてバイト先に向かうと、なんだか右足の太ももの外側が痛む。
なんだろうな??と思いつつ、時間が無かったので確認は休憩時にしようとバイト先に急いだ。
休憩時に自宅に帰って確認すると、右足の痛かった個所に多数のミミズ腫れが出来てた…
もう、一方向から引っかいたとかでなく、全方向からとがった爪で軽く引っかいたような感じで。
で、ほとんどの部分は血は出てないんだけど、
数本血が固まってる部分があって、それが、なんか模様みたいになってた。
なんだこれ………って思って、血の気が引いて、ベッドを調べたけど、
ミミズ腫れが出来そうな引っ掛かりもなかったし、
仮に、物で引っかいたのなら、あるていど方向が決まりそうだ。
三国志が原因に違いないとビビリまくったオレは
すぐに昨日登録した方の名前を、新しい姓のほうに変えた。
それからも、三国志6自体は随分長いことプレイしたが
セーブ、ロードに失敗することは無くなった。
もちろん、ミミズ腫れが出来るようなことも無くなった。
あれは、やっぱ勝手に名前つかったのがいけなかったのかな…
幽霊はいまだに半信半疑だけど、呪いとか怨念とかそういうのはあるのかも知れないと思った。
読みづらい&あんまり怖くなくて申し訳ない。
あと、その時の傷の模様を紙にシャーペンで描いたんだけど
どこにいったのか、今探してる最中です。
281:
屋上恐怖症
高所恐怖症じゃなくて、屋上恐怖症なんてもんがあるんですかね?
いやね、私かれこれ十年以上その恐怖症が治らないんですよ。
ちょうど高校生の時にある体験をしましてね、そのトラウマを引きずった
まま、いい年齢になっちゃったっていうか。
ここで自分の体験を書いたら、少しは解消されるかな、なんい虫のいい話
でもあるんですけど。あと、たまたまロムってまして、皆さん心霊スポットとか
行かれたことを書かれてますけど、あれは創作ですよね?
前置きが長くなりましたが、私の体験した話を読んで、本当に洒落にならない
場所があるってことを知ってもらえば幸いです。
282:
高校二年の夏休み、部活も塾通いもしてない仲間四人が自然と集まり、だらだらと
毎日を過ごしていました。みんな金も彼女もなく、若さだけはあまりましたが、
ナンパしたり、飲酒喫煙するだけの勢いみたいなのはなかったですね。
で、それぞれ目当ての女の子はいたりいなかったりなんですけど、誰も告白する
なんてことはできず、うじうじと噂話や妄想で紛らわせてました。
「俺ら根性ねえなあ」
みんな薄々そう思ってたんですかね。
ある日、田中(仮名)が肝試しやらないかと、唐突に言い出しました。
場所は○○マンション。あそこは毎年のように飛び降り自殺があるらしい。
そこは郊外の新興住宅地の外れにある、一棟建て十一階の建物です。
山の丘陵を造成した場所にあり、築十五年以上、周囲は田畑や雑木林。コンビにも
ファミレスもない寂しいロケーション。
283:
夜八時くらいに到着して、四人でその建物を見上げると、明かりのついている窓が半分
くらいでした。
とりあえずエレベーターで最上階に行くと、左右に五戸ほどの住居がありまして、
それが一つの開放廊下で、フロアがすべて見渡せるようになってました。
照明もあって、少なくとも怖い感じは皆無でした。
「屋上だよ」
拍子抜けした三人に向かって、田中は真剣な顔つきです。
「自殺者が出たなら、鍵かかってるのは当然だろ」
ドアノブを回しながら伊藤(仮名)が口を尖らせました。
さあ帰ろ帰ろ、とみんながドアに背を向けた瞬間でした。
階段の照明がパチッと消えたのです。
さすがにみんなびびりましたね。
我先に階段を駆け下り、興奮して声を上げたりしました。
田中だけが、しぃーと口に指を当て、騒ぎを制してました。
284:
結局その夜はまあ面白かったってことで解散しまして、その二日後ですかね。
いつものように集まると、山田(仮名)が奇妙なことを言い出しました。
「今度行ったら何か起こると思うな」
つまり、あの照明が突然切れたことは、何かのサインだと言うんですよ。
あそこにいた四人に対する挨拶だったと。
私は思わず言い返しましたね。
挨拶ではなく警告だ、と。
伊藤は偶然だと言い、田中が確認する意味はある、と提案したことで、
翌日、再びあのマンションに行くことになりました。
285:
階段は真っ暗でしたが、それぞれが懐中電灯を持参していたので、大丈夫でした。
前回と同じように、伊藤がドアに手をかけました。
「開いてる」
みんな無言で階段を駆け下ります。
「やばいよ。やめよう」
そういう私を、山田が挑発しました。
「怖いのか。それじゃ肝試しにならないな」
「でもさ、あのドアの向こうに何があるか知りたくねえか?」
伊藤がそう言うと、田中も乗ってきました。
とりあえずじゃんけんでドアを、開ける者を決めることになりました。
「屋上のフェンスでも柵でもいい。一番最初に言った奴が、そこに鍵をする」
田中は私に小さな南京錠を手渡して言いました。
「次に行く奴が鍵を外して持ってくる。その次はかけて、最後が持ってくる」
外開きのドアノブをゆっくり回すと、一瞬向こう側で誰かがノブを引いたような
気がして、思わず声を上げました。
伊藤がドア枠を手で押していたせいかもしれません。
286:
ドアの向こうは月明かりのせいか意外と明るく、見渡すことができました。
補助水槽のタンクと共同アンテナがあり、周囲はフェンスで柵がしてあります。
「どこに鍵かけるんだ?」
田中に訊ねると、どこでも好きな場所でいいよとのこと。
私は最短距離を選び、まっすぐに歩きました。
出入り口より十メートルほど離れたフェンスに鍵をかけ、見守る連中に向けて
ライトを照らしました。
多少の怖さはありましたが、次の山田に対する牽制で葛藤していたような気がします。
確かに、自殺者が飛び越えたであろう場所に長くとどまるのは、気持ちの良いもの
ではありませんからね。
そして足早に立ち去ろうとした時のことです。
急に首と両肩が、何か重く感じました。
あっ、と思った瞬間、足を取られ、倒れるかのよう腰砕けになりました。
287:
田中と伊藤が叫びながらこちらに向かってくるのが見えた時、私の背中は
フェンスに張り付いていました。
首と両肩、そして二の腕までが重くなり、自由がきかず、まるで引きずられるように
身体が宙に浮く感じです。
私の両足に田中と伊藤がしがみつくのを、まるで夢でも見ているように眺めていました。
「おいっ、嘘だろっ」
伊藤がしきりに喚き、田中がお経を唱えていました。
後から駆けてきた山田が私に抱きつき、四人もみ合うように転がりました。
身体の自由が戻ったと同時に、私は我に返りました。
そして、みんな転びそうになりながら、その場から逃げ出したのです。
全員落ち着きを取り戻し、冷静になったのは明け方でした。
深夜営業のファミレスで、最初に口を開いたのは伊藤でした。
「おまえの肩から上、黒い煙みたいなのに覆いかぶさってきた」
田中は違うものが見えたそうです。白い煙みたいなものが、風に流されるように飛んできて、私の周りでぐるぐる渦巻いていたそうです。
288:
「俺ははっきりとじゃないけど、人が見えた。男二人と女一人」
山田は消え入るような声で言いました。
「女の方が、俺のこと睨んでた」
私は何も見なかったです。
ただ、屋上に出る扉は、二度と見たくないですが。
693:
ドーモさん
僕の高校時代の話です。
僕の通っていた高校には、師匠シリーズに出てくる師匠みたいな人が居ました。
僕はその人をドーモさんと呼び、オカルト道の師と仰いでいました。
僕ら(僕と仲の良いDQN達)は、ドーモさんとオカルト系の事をやりまくっていた。
たくさんオカルト話はあるんですけど、今回は廃病院、いわゆる心霊スポットに行った時の話を書きます。
確か高二くらいの時だったと思います。
僕は、DQNどもに廃病院の話(当時流行ってた)を聞き、当然の様にドーモさんをそこに誘った。
いつもなら満面の笑みを浮かべ了承するドーモさんが今回は、「嫌だ!」とめんどくさそうに断りました。
「あそこはやばい」とか「めんどくさい事になる」など言って、首を縦に振らないのです。
それでも僕がしつこく誘うと、「やばくなったら一人で逃げるから」と渋々OKをもらいました。
ドーモさんにここまで言わすとはどんな所やねん!?と僕は、恐怖半分、好奇心半分な複雑な気分でした。
しかし、ドーモさんが居るのならなんとかなる!ドーモさんが居るから今まで僕は心霊スポットに行けたわけで、ドーモさんに対する僕の信頼度はかなりのものでした。
694:
それでOKをもらった僕は、仲の良いDQN二人(いつものメンバー)に声をかけました。二人もドーモさんがくるならと、二つ返事でした。
その日、学校が終わり、まだ明るかったので、ゲーセンで時間をつぶし、ゲームに夢中になってる内に、暗くなっており、廃病院に着いたのは、すでに九時をまわった頃でした。
DQN二人が先陣をきり、さきさき中に入っていく中、ドーモさんはキョロキョロしながら最後尾でした。
僕は、そんなドーモさん(いつもなら先頭)を初めて見たので、マジでやばくね?とか思いつつ、DQN二人と冗談を交わしつつ中を徘徊しました。
しばらく徘徊(探険?)していましたが、特に何も起こらず、あれ?と思いながら、最後の霊暗室に着きました。
ここを見おわったら帰ろうみたいな話をしていたので、ここが最後です。
霊暗室に入った瞬間、僕ら三人は固まりました。
動けないとゆーより、動きにくいと言ったほうが正確ですね。
しかし、今まで黙ってたドーモさんは、霊暗室に入るやいなや、テンションMAXな感じで中を物色しまくってました。
僕は背後に気配を感じ、ゆっくりと振り返りました。
695:
人が立ってたとかゆーレベルじゃありません、何十人の人の顔(表情?)のない人達が、僕らを睨んでます。
表情もないのに、なぜか睨んでる(怒ってる)とゆーのがわかります。
ドーモさんはそんな事には興味がない(見えてないハズがない)ように、物色を続け、やがてカバンからインスタントカメラを取り出して、そこら辺を撮りまくりだしました。
僕は、半泣きになりながら、「ドーモさん、やばいよ!ここ、やばいよ!」と、自分から誘っておきながらですが、帰ろうコールを送りました。
するとドーモさんは、「意識すんな!下手したら帰られへん事になんで!」と、相変わらず焦る事もなく、僕らの後ろとかを撮りまくってます。
僕やDQN二人は半泣きになりながらも、ドーモさんを見てるしかなかったのです。
そして、「帰るで!」と、いきなりドーモさんが言いました。すると金縛り状態がいきなり解け、僕らは走って廃病院を出ました。
その時も、ドーモさんは最後尾でキョロキョロしてた。(僕が走ってる時、振り返った。)
廃病院の前でタバコをふかしながら(生意気にも)、僕らは地面に腰をおろした。心の底から安心していた。
696:
それで、何日かして恐怖感も薄れてきた僕は、ドーモさんにあの時撮った写真の事を聞いた。
ドーモさんは、笑いながら「何も写ってなかったよって」言った。
僕が、そんなはずないやろ!とつめよると、「俺がまったく意識してないねんから、当たり前やろ!」とまた笑った。
まったく意識してない?見えてるのに?不可能だろ?とか思いながら考えこんでいると、「でも一枚だけおもしろい物が撮れた。」と、一枚の写真をカバンから取り出した。
その写真は、僕ら三人が笑いながら(変顔)で写っている物だった。
確かにおもしろい程に変顔だ。オカルトには関係ないが。
僕が少し怒りながら、確かにおもしろい顔やね!と言うと、ドーモさんは、「おまえら笑ってたっけ?」と少しにやけながら言った。
ドーモさんが写真を撮ったのは霊暗室だけ。僕らは霊暗室に入った瞬間固まって、半泣きだった…。
どゆこと?
僕は少しぱにくりながら、他のも見せて!と言うと、ドーモさんは、「あぁ、燃やした。」と即答しました。
僕が、何も写ってなかったのに?と言うと、「俺は意識しなかったからな、でもおまえらが見ると大変なことになる。」と笑いました。
697:
「写真ってのは、人によって見え方が違う。もちろん心霊写真に限らずな。あと、あれでやばいと思ったなら、もう心霊スポットとかには行かない方がいいよ」と付け加えました。
後日談ですが、あの廃病院は、土地をヤクザが買い取っていて、そこら中にカメラが設置されてるとゆー事が後でわかりました。
(バレたら、大金を請求されるらしい。)
ドーモさんは、その事をやばいと言っていたらしい。
僕は、改めてドーモさんを尊敬になった。(オカルト系で)
699:
続き
居間を後にした俺は一人寂しく部屋に篭り、精神に変調を来たしてしまったに違いない母と弟の行く末を思いました。
鬱状態のまま夕食の時間を迎え、俺は気まずい心情で飯を食いまた部屋に篭りました。
部屋に篭ってみたものの、いつもは弟と笑って見ているバラエティー番組も
母につきあって仕方なく見ていたドラマも、一つも楽しくありません。
家に居るのも哀しくなり、俺は近所のレンタルビデオショップに行きました。
暫くそこで時間を潰しましたが、結局何も借りる気がせず入り口横の自販機でお茶だけ買ってその場を後にしました。
家に帰るまでの道がかなり長く感じられました。それでも暫く歩くと我が家の明りが見えてきます。
家族はあんなに壊れてしまったのに、こうやって外から眺めるといつもと何ら変わらない明りを灯していて、
母と弟の言動が脳裏に蘇り俺はなんだか泣きたくなりました。
最初の方で書いた通り、我が家の庭からは細い道路が伸びています。俺はそこを歩いていた訳ですが、
そこまで来ると部屋の明りで暗い外からはカーテン越しの家具のシルエットとかが見えたりします。
弟は部屋に戻っているようで、俺の部屋からは薄黒い人型のシルエットが見えました。
もう少し歩くと部屋の影はさらに濃く見え、弟はどうやら着替えをしているようで上着を着るような動作をしています。
俺は下を向いて歩きました。弟を見たくなかったからです。街灯に照らされた足元ばかりを見て歩いて、
細い道から庭に入りました。足取りが重くなってきます。窓を見上げると、弟はまだもたもたと服を着ていました。
居間からはテレビの音声と笑い声。母と父、弟が笑っています。
そこで俺はやっと異変に気付きました。俺に弟は2人いません。
つまり居間に家族が集まっている今、俺の部屋には誰もいない事になるのです。
窓を見上げました。それはまだシルエットだけで服を着ています。いや、服を着るような動作を続けています。
家の中には確かに何かが居たのです。俺は玄関に飛び込みました。
最後に見上げた窓の中ではまだそいつが腕をぶらぶらさせていました。
702:
思ったよりかなり長くなってしまいました。
流れをぶった切るようになってしまってすいません。
俺はそのあと弟に付いてきてもらって、部屋を確認しに行きました。
部屋の中では勿論誰も服を着ていたりはしませんでした。
その日は何事も無く眠れました。と言っても俺は死ぬほどガクブルしていてろくに眠れはしなかったのですが。
そしてつい先日の話です。こんどは母の部屋に来たそうです。
と言っても金縛りにあったとかそう言うのではなく鏡に映ったと言うのです。
俺には良く分からないしはっきりと見えもしないのですが、そいつは確実に我が家に今もいます。
何よりも一番不思議なのはあの服(上着)を着る時のような動作です。
腕をぶらぶらさせながら肩を揺らすあの動作は思い出しただけで今でもぞっとします。
704:
>>702
久々にじんわりと嫌な気分になる話だな、乙
750:
検索してはいけないワード
どこから話せばいいか分からないけど、まずは2ちゃんに出会ったとこから話そうと思う。
始めは2ちゃん=犯罪・悪口みたいに良いイメージは無かったな。
一度見た時は掲示板がたくさんあるだけで、何がどう人気なのかも分からなかった。
けど何かで検索をかけた時に2ちゃんの過去ログが出てきて、興味が沸いた。
そこから物理板・未来技術板・インディーズ板を巡回するようになって、
2ちゃんは情報の取捨選択ができれば、最高に面白いとこだって思ったな。
専ブラをDLまでして、毎日1?2時間は見るようになった。
そこからありがちだが、VIPに興味を持つようになった。
嫌われてるイメージだが、遊び場としては面白いと思った。
特に気に入ってたのは内藤ホライゾンの小説。
それから内藤のキャラがすげー好きになって、
そんな時に、内藤は色んな板で人気があるよってレスを見た。
試しに内藤の顔で検索をかけたらあるある。
大学生活板、競馬、そしてここオカ板にも。
それが全ての始まりだった。
もともと俺は幽霊とかは信じてないし、
不思議な現象は科学的に証明できると思うタイプだ。
けど、オーパーツとか、時空に関する話しは好きなほうだから、
何%が真実で何%が創作かは分からないけど、純粋に楽しんでた。
オカ板を見るようになってから一週間後くらいのことだったと思う。
俺がおかしくなったのは。
751:
その日は朝イチでレポートを提出しなきゃいけなかったのに、
大学に行かなかった。いや、行けなかった。
目が覚めた瞬間に、まずパソコンの電源を入れた。
俺はパソコンは夜しかしないと決めてて、ずっとそうしてきたから、おかしいと思った。
っていうか、自分の意思じゃなかった。
そして、オカ板を開いて検索をかけた。
検索ワードは3つ。
『絵里』『死』『海』
手が勝手に動いてるような感じがした。
オカ板でこの3つのワードでは何もヒットしなかった。
そうすると次は『死』だけで検索をかけた。
このスレもそうだけど、他にもスレがあって、そのスレも開いた。
そして1からずっとスクロール。
それが終わると、過去ログを全部読む。
まとめサイトがあれば、そこをしらみ潰しに見てた。
言っておくけど、全部俺の意思じゃない。
手も目も勝手に動いてるんだ。
文章も読んでるけど、それに対しての感情は何も沸かない。
ただひたすら怖かった。自分の意図してない行動が。
752:
逃げたかったけど、できなかった。
結局その日は疲れてそのままパソコンの前で眠ってしまった。
いつ眠ったのかはよく覚えていない。
目が覚めたらまた同じだった。
起動しっぱなしのパソコンでまたしらみ潰しに過去ログを漁る。
何を探してるか分からない。
考えたくても、文章を読むという行為と同時に考えるのは難しかった。
その時携帯が鳴った。
グループごとに着信音を変えてるから、友達からだと分かった。
けど出られなかった。
出たかったけど、俺の手はマウスから離れない。
だけど、生理的な欲求に対しては自分の意思で行動できた。
トイレも行けたし、食べることもできた。
3日目に食べ物がなくなった。
一人暮らしで元々自炊をしないから、食料はたいして常備していない。
とうとう4日目に空腹に耐えられなくなった時、意外なことに外に出られた。
すげー不思議な感覚だった。ふわっと自然に外に出られたんだ。
持ち出したのは財布だけ。
携帯を持っていくことはその時は頭になかった。
何度も着信・メールが来てるのに確認することさえ体が許さなかったのに慣れたからかもしれない。
753:
外に出た瞬間、開放された気分になった。
まずはコンビニにダッシュしておにぎりを食べた。
それからもう、あの部屋には戻りたくなかった。
明らかに俺はおかしい。
取り付かれたように、あの3つのワードに関することを読んでいる。
目的は俺には分からない。
恐怖と諦めと苦痛が一時的にでもなくなって、おにぎりを食べた後安心感からか泣いた。
そして公衆電話から実家に電話した。
母親が出た瞬間に、俺は泣きながら全部話した。
始めは「?」って感じだったが、
俺のおかしい言動を聞いて明日すぐに来てくれると言った。
俺は絶対に自分の部屋に戻りたくなかったから、友達Mの家に行った。
部屋にMがいなかったから、アパートの下でずっと待ってたんだけど、
Mが俺を見つけた時かなりビビッてた。
後から納得したけど、俺はかなりやつれて、顔も青黒くなって、見た目もヤバかった。
Mに今までのことを話したけど、全く信じてもらえない。
まぁ、俺だってそんな話聞かされても普通は信じない。
けど、俺の風貌を見たのと、連絡しなかったこともあって、
明らかに何か異常なことがあったという事は理解したらしい。
そしてMは、俺の部屋に行くと言い出した。
754:
俺は最後まで反対したし、俺自身は死んでも行きたくなかった。
だけど、好奇心旺盛なMを止めることはできず、
俺の携帯を取りに行くという名目で行ってしまった。
往復1時間弱の距離だが、その日何時間待ってもMは帰ってこなかった。
外の公衆電話から、Mの携帯に電話をかけたが鳴りっぱなしで出てくれない。
Mはどうなってるんだろう・・・と不安になったけど、
気づいたら俺は眠ってしまっていて、起きたら10時だった。
母親が11時に新横浜につくので、急がなきゃいけなかった。
行く途中に俺の家があるから寄ろうかどうか迷ってた時、
Mが真っ青の顔をして帰ってきた。
755:
「・・・本当だった」と一言いうと、それっきり黙ってしまった。
それからMの彼女を呼んで、俺は新横浜に向かった。
分かったことは少ないけど、どうやらあの部屋に何か問題があるらしい。
現にあの部屋を離れてからは俺におかしな事は何も起こらない。
変わりに、あの部屋に行ったMは同じ体験をした。
『絵里』『死』『海』
俺らしくないが、絵里という人間が海で死んだのを、誰かに伝えたいのか?
例えば、殺されて海に沈められたけど、まだ発見されていないとか?
という考えが浮かんだけど、そんなの現実的じゃない。
だけど異常な体験をした俺は、昔のようにバッサリ切り捨てることもできなかった。
とにかくもう関わりたくない。
最終的にはそう思った。
756:
母親と合流し、ありのままを伝えたがパニクってたなw
俺が狂ったと思ったらしいw
けど俺の性格を知ってる母親は表面上だけかもしれないが、信じてくれた。
俺はあの部屋には二度と戻らずに、引っ越した。
引越し業者の人にパソコンなんかは処分してもらった。
Mは今となっては、合コンのたびにこの話をしてる。
俺はしばらくトラウマから家で一人でパソコン(新しいの)を使えなかったけど、
レポートを仕上げるのに、大学のパソコンをずっと使うこともできなくて、しぶしぶ使い始めた。
けど特に変な現象は起きないから、今日久々にオカ板を開いてみた。
そしてこの体験を書いてみようと思った。
理由は、やっぱり何が原因であんなことが起こったのか知りたかったから。
2ちゃんなら、あの3つのキーワードで何かピンと来る人がいるかもしれない。
取り付かれたように検索してたあのワードを、
今は真相を知りたくて検索しようか迷ってる。
けど、それをするとまたおかしくなるかもしれない。
だから、誰かもし真相を知ってる人がいたり、同じ体験をした人がいたらレスして欲しい。
長くなってしまったけど、とりあえずこれで俺の話は終わり。
791:
お礼
漏れが体験した死ぬ程じゃないかもしれないが怖い話。
過去ログで家中の扉が開いたってのを見た関連で。
当時中二のときの話。
まぁ、事は俺のじいちゃんの兄貴に当たる人が亡くなったことから始まるのだが。
その日の夕方、俺と親父でその人の見舞いに行っていた。
既に顔に生気はなく、素人の俺が見ても「ああ、厳しいな。」と思うほどだった。
親父が「足が寒そうだね。」といって、足をさすってあげてたのを今でも覚えている。
その後家に帰ってから晩飯食って風呂はいって部屋に戻るまでは特に何もなかった。
うちの家族は就寝時間が早かったので、9時ごろになるとみんな寝ていた。
俺は弟と買ったばかりの週刊誌(確かサンデー)を一緒に読んでた。
今思うと、えらい仲の良い兄弟だったなぁ・・・・・・w
792:
で、夜の11時ごろ。俺と弟が俺のベッドでなんでもない会話をしていたとき。
親の部屋の扉が開く音がした。
親の部屋は廊下の突き当たりで引き戸。開くときにガラガラッと威勢の良い音がするのですぐに分かった。
んで、お袋が俺らの部屋に来て一言。
「お前たち、さっきこっちの部屋来た?」
俺と弟はずっと会話してて、親の部屋に言った記憶も無い。そう答えると、母親は首を傾げた。
もちろん、扉が開けばすぐに気付くのだが、音もしなかったし、下で寝ている祖父母が階段を上がるわけが無い。
最初は冗談かと思いきや親父も俺らの部屋に来たから冗談じゃないと気付いた。
両親が言うにはカラカラッっと音がして扉が半分くらい開いた後、すぐに閉まってしまったと言う。
何がなんだか分からないで家族そろってビビってるときに電話が鳴り響いた。
親父が取ったんだが、電話の内容は「その爺さんの兄貴が亡くなった」という事だった。
電話を切ってから親父が「○○さん、夕方のお礼をしに来たのか。」と言ってたのを妙に納得してしまった。
793:
その後、親父とお袋、祖父母は病院へ行って家には俺と弟二人きりになった。
弟もビビってたので寝ようということになり就寝。弟はビビって俺の部屋に布団を持ってきて寝てたw
んでも結局俺と弟は寝付けずに桃鉄やってたんだが、夜の1時ごろになって部屋の扉が急にキィッと開いた。
ただでさえビビってる上でこんな仕打ち勘弁してくれと思い、弟とお互い顔を見やった。
弟と部屋から出ると、家中の扉が開いている。扉と言う扉が開いていて、さすがにチビりそうになった。
んで弟と一緒にとりあえず自分たちが居る2階だけ見て周るが当然誰も居ないし、やっぱり全部の扉が開いてた。
押入れの扉も、トイレの扉も、未だ誰も死んでないから空っぽの仏間の扉まで。
弟と、最初から開いてたに違いないとお互い言い聞かせ、閉めるのも怖くて結局二人で部屋に戻った。
そしたらなぜか、さっき閉まってたはずの窓が全開だった。さすがに確定的な怪奇現象を目の当たりにしたので窓を閉めて布団被って寝た。
今思うと一人だったらヤバかったと思う。弟が居てよかったわ。
後で聞いたら、そのころの時間に遺体を載せた車が家の横の道を走っていってたらしい。変に納得したのを今でも覚えてる。
なんかグダグダだけど、今でも鮮明に思い出せる怪奇現象ですた。
953:
叩く
1?2年前に体験した話し
夜中(2?3時)になるとドアとかカベ、
窓を叩くっつーのが3ヶ月くらい続いてた。
幽霊とか気にしなかったから別に怖くもなんともなかったけど
流石に不気味だな?と思ってた。
いつもは2、3時にもなると布団に入ってたんだけど
その日は気になるスレがあったからPCの前にいた。
すると、いつものように(?)叩く音が聞こえ始めた。
「またかよ。うざいな」って思ってたら
後ろから肩を叩かれた。
内心すっげービビってた。
でも気づいたことに気づかれるっつーか、
反応するのが怖くて無視した。
でも何度も叩くんだよ、肩。
強く叩くんでもなくて、普通に。
もうね、恐怖心MAX。
「もうどうとでもなれ!」と思って振り返った。
そしたら、いるんだよ。
髪の毛後ろで縛ってるんだけど、ボサボサ頭の女が。
で、ニタァって笑って消えた。
その日以来叩くのはなくなったんだけど、
なんだったんだろ。
気づいて欲しかったのか。
何にしろ経験した中で一番怖かった。
70 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :2000/09/28(木) 02:55
テープレコーダー
ある男が一人で登山に出かけたまま行方不明になった。
3年後。湿地帯でその男の遺骨が発見され、遺留品も回収されたが、
そのなかにはテープレコーダーがあった。
テープには大声で助けを求める男の声が録音されていた。
男はどうやら何か怪我をして、動けなくなったらしかった。
テープのことはマスコミにも公表されたが、遺族も警察関係者も公表をひかえていた部分があった。
そのテープには、助けを求めるメッセージとは違うものも録音されていた。
何かに非常におびえた男の声だった。
どうやら夜に何かが起こっているようだった。
男は必死にテープにむかって口述している。
一日目
「夜になると人の声がする・・・呼ぶ声がする・・・
こんな夜中に誰もいないところに・・・だれもいないのに・・・」
二日目
「たすけて・・・声がする。
夜になるとあいつがやってくる・・・
暗闇から呼んでいる・・・昨日より近くなっている・・・
おそろしいよ・・・おねがい、たすけて・・・
とてもこわい、とても・・・だれかたすけて・・・」
三日目
「近くまで来ている・・・たすけて・・・人が・・・
ヒッ・・・・・こわい・・近くまで来ている・・・
おねがい、たすけて・・・おねがい、おねがいよぶ・だれも・・・
ひ・あいつ・・ちか・・・・こわいよ・・たすすぐそばまで・・たすけ・こえが・・・おねがい、・・た・・・・て」
こうしてテープはそこで切れている。
それ以後、男はテープに何も録音していない。
警察はこのテープを詳しく分析した。
テープはずっとその男の声だけで、他の怪しい物音は入っていなかった。
しかし、三日目のテープが最後に切れるところで、これまでとは違う音が録音されていた。
そのことに関して、分析家も理解不能だった。
それは、遭難した男の声とは違う、別の人間の声だった。
レコーダーのすぐそばで発せられている。
耳元でささやかれたかのように、はっきりと。
「オイ」
230 :本当にあった怖い名無し:04/08/22 11:08 ID:nUF1W2xN
閉じ込められる
彼はエレベーターの管理、修理をしている。
ある日、病院のエレベーターが故障して止まってしまった、と連絡を受けた。
すぐに車を飛ばしたが、到着した時には2時間がたっていた。
現場へむかうと、人だかりができている。中には看護婦が閉じ込められているらしい。
「大丈夫ですか!」
彼が呼びかけると、怯えた女性の声が返ってきた。
「出してください。はやくここから出して!」
がんがん扉を叩く音がする。
「待ってください。今すぐに助けます」
道具を並べ、作業に取り掛かった。
「扉から離れていてください!」と叫ぶ。
「はやくはやくはやく!」
がんがんがんがんがん!!
「扉から離れて!」
彼はもう一度叫んだ。
がんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがんがん!!!
扉は狂ったように内側から叩かれている。ちょっと尋常ではない。
231 :本当にあった怖い名無し:04/08/22 11:10 ID:nUF1W2xN
パニックになっているのだろうか・・・。周りの人も不安げに顔を見合わせている。
見かねて院長が、扉に近寄って怒鳴った。
「扉から離れなさい!危険だから!」
「離れてます!!」
女の悲鳴のような声が聞こえた。
「暗くてわからないけど・・・ここ、なにかいるみたいなんです!」
彼はぞっととした。じゃあ、今目の前で扉を殴打しているのはなんだ?
つとめて考えないようにして、大急ぎで作業にかかった。
扉を開けたとき、看護婦は壁の隅に縮こまり、しゃがみ込んで泣いていた。
彼女曰く、電気が消えた後、何者かが寄り添って立っている気配がしたという。
気配は徐々に増え、彼が来る頃には、エレベーターの中はそいつらで一杯だったそうだ。
531:
迷い
霊とかとは全然関係ない話なんだけど、
自分的にはかなり怖かったから思わず書き込み。
その日、職場の新年会が長引いて、
自宅(10階建てマンションの4階、独り暮らし)に着いたのが夜1時くらいだった。
ちなみに、かなりトイレに行きたかった。
玄関の鍵を開け、中に入り、やきもきしながらブーツを脱ぐ。
そこで一瞬迷った。
このままトイレに駆け込むか、
鍵をかけてからトイレに向かうか。
鍵をかけるのなんて一瞬なんだけど、迷うくらいトイレに行きたかった。
でも、なんとなくだけど、やっぱり鍵をかけることにした。
鍵をかけ、トイレに向かって踏み出した瞬間、
ドアノブが一回だけ、向こうから「ガチャ」と回された。
673:
アケミちゃん 前編
去年の5月に起きた話を。
大学に入学し友達も何人かできたある日の事、仲良くなった友人Aから、同じく
仲良くなったBとCも遊びにきているので、今からうちに来ないかと電話があった。
時間はもう夜の9時過ぎくらい、しかもAのアパートは俺の住んでいるところから
大学を挟んで正反対の方向にあり、電車を乗り継いでかなり先にある。
時間もかかるしちょっと面倒なのだが、特にすることもなく、
そのうえ土曜の夜で暇だった俺はAのアパートへ向かう事にした。
乗り継ぎ駅のホームで待っているとき、ふと気付いたのだがホームで待っている人がやけに少ない。
「土曜の夜ってこんなもんだっけ?」と疑問に思ったが、特に気にもせず電車に乗り込んだ。
すると電車の中もやけに空いていて酔っ払いらしい2人組みが乗っているだけだった。
特になんとも思わず席に座り、携帯を弄りながらぼーっとしていると、
その酔っ払い2人も次の駅で降りて行き、代わりに俺と同い年くらいかな?の女の子が乗ってきて
俺の向かいくらいの位置に座った。
最初は気付かなかったのだが、ふと携帯を弄るのをやめて顔を上げると、
その女の子がやたら可愛い事に気が付いた。
黒のセミロングくらいの髪型でちょっと大人しめな感じ、ぶっちゃけ言えばモロにタイプの子だ。
が、別に女の子と話したことが無いとかそういうのではないけど、
彼女いない歴=年齢の俺に声をかける勇気があるわけもなく、
「出会いなんてあるわけないよなぁ」と心の中で思いながら
ふとその子を無意識に見つめてしまっていた。
しかも間の悪い事にその子と目があってしまった。
続く
674:
>>673の続き
「ヤバイ、キモいやつだとおもわれる!」と慌てて目を逸らしてずっと窓越しに
外を見ていました風な態度を取ったのだが、傍から見てもバレバレだろう。
目的地の駅はまだ5駅も先だ、俺は「どうしよう、次の駅で下りるべきか、でも
それだと余計不自然じゃね?」などとあからさまにキョドって葛藤していると、
クスクスと笑い声が僅かに聞こえてきた。
「え?」と俺が正面を向くと、女の子が俺のほうを見て楽しそうに笑っている。
そして、楽しそうに「なんですかぁ?」と俺に話しかけてきた。
「え?マジで?何このマンガみたいなシチュエーション」と思い浮かれまくり
ながらも、表面上は冷静さを取り繕いながら「いや…外を見ていただけだけど…」
と返すと、あろう事かその子はクスクスと笑いながら「私のこと見てたよねー」と
言いつつ俺の隣へと移動してきた。
内心大喜びしながらも、観念した俺は「ごめん、見てました…」正直に答えた。
その後15分ほどの間だが、俺はその子とかなり色々話した、名前はアケミちゃん
というらしく、学部は違うが俺たちと同じ大学に通っているらしい。
しかし、その時は気付かなかったのだが、後になってこの時の会話を思い返して
みると、明らかにアケミちゃんの言動はおかしかった。
最近話題になっていることを話したかと思えば、急に何年も前の話をし始めたり、
時事関連も詳しいかと思えば「この前の地震こわかったねー」というような話
には不自然なくらい反応が薄かったり、同じ話を繰り返し出したかと思えば、
急に無表情で黙ってしまったり。
完全に「可愛い女の子とお近づきになれた」という状況に有頂天になっていた
その時の自分はまるで解らなかったけれど、後から思えばなんといえばいいのか、
自分が見聞きした事ではなく、他所から伝わった情報をただ聞きかじって覚えた
だけといえば良いのか、上手く説明できないが、そんな不自然さと違和感が
アケミちゃんの言動にはあった。
続く
675:
>>674の続き
ただし、浮かれまくっていたその時の俺にも一つだけ気になることがあった。
電車が走り僅かに揺れるたびに
「カチ…カチ…」
とプラスチックのような硬く軽い感じのものがぶつかり合うような、なんか変な音がする。
俺は何の音だろうとあたりをキョロキョロしたのだが、音の正体がわからない。
アケミちゃんがその様子を見て「どうしたの?」と聞いてきたが、
音の出所も解らないし、別段気にする事もないと思った俺は「いや、とくに」と流した。
音の正体については後でわかる事になるが…
電車が目的地の前の駅に差し掛かった頃、アケミちゃんのバッグの中の携帯が鳴った。
バッグを空け、携帯を中から取り出そうとしたとき、俺はバッグの中に
とんでもないものが入っているのを見つけて一瞬思考が停止してしまった。
  ボロボロにさび付いた異様にでかい中華包丁2本
明らかに10代の女の子が持つには相応しくない代物だ。
というかこんなものを日常的に持ち歩くやつがいるとは思えない、明らかに異様な光景だ。
アケミちゃんは直ぐにバッグを閉じてしまったが、俺の見間違いという事はない。
その間も「カチ…カチ…」と例の変な音はし続けていた。
そこで俺はやっとふと我に返り状況を分析してみた。
「そもそもこんな可愛い子が、目があったってだけで唐突に声をかけてくるって
状況がおかしくね?そんな上手い話あるわけがねーよ、この子ヤバイ子なんじゃねーのか?」
という疑念が出てきた。
疑念というより確信に近かったが…
続く
676:
>>675の続き
そして、このまま目的地の駅で降りるのはまずいと感じた俺は、
ひとまず次の駅で降りることにした。
ただし、下りようとすると着いてくる可能性もある、そうなると申し開きが出来ないし
余計にピンチになるのが解りきっているから、電車が駅に停車し、発車直前、
ドアが閉まる寸前で降りる事にした。
そうこうしているうちに電車が駅に着いた。
アケミちゃんはまだ電話をしているが、チラチラとこちらを見たりもしているので
うかつに動けない、目が合うたびに背筋に寒いものを感じながらも、
愛想笑いを浮かべながらタイミングを伺うと、発車の合図の音楽と同時に
「ごめん、ここで下りるから」と一方的に言って電車を駆け下りた。
案の定、アケミちゃんは反応できず、電車はそのまま発車し行ってしまった。
ひとまず難を逃れる事ができた俺は、とんでもないものに出会ってしまった
と思いながらも、さてこれからどうしようかと考えた。
Aのアパートまではまだ結構距離がある、というかまだこちらに来て2ヶ月も
経っていない俺に、ここから目的地までの道順など解るわけもない。
かといって次の電車に乗った場合、次の駅でアケミちゃんが待っていたら余計にヤバイ。
仕方がなく、俺はAに電話をして後で事情を話すからと住所を聞き、
駅を出てタクシーでAのところまで向かう事にした。
アケミちゃんにもう一度出会うリスクを考えたら、千数百円の出費のほうがずっと良い。
Aの家に着き、かなりほっとした俺は「おいやべーよ、なんかすげーのに合っち
まったよ、都会こええよ!」と大げさに、かなり興奮気味に3人に事の事情を話した。
AもBもCも、当然全く信じてくれず、「嘘くせーw」とゲラゲラ笑っていると、
ピンポーンとドアチャイムが鳴った。
続く
677:
>>676の続き
時間はもう夜の11時近く、こんな時間に来客など当然あるわけもない。
俺は「いや、まさかな…完全に振り切っていたし」と思っていると、
Bが冗談半分に「アケミちゃんじゃね?」と言い出した。
そこで自分で言ったBも含め、俺たちはそこ言葉を聴いて凍りついた。
というよりも、その言葉を聴いた俺が真っ青な顔で動揺しているのを見て
色々察したといった方が良いだろう。
Aが「おい、さっきの話マジなのかよ…」と言いつつ、ひとまずドアスコープで
誰が来たのか確認してくると言って、足音を立てずに玄関へと向かい、
暫らくすると戻ってきた。
そして俺たちに「すっげー可愛い子がニコニコしながらドアの前にいるんだけど…」と言ってきた。
その間も何度もチャイムが鳴らされている。
それを聞いてCが「お前マジなのかよ…何で後つけられてるんだよ…」と言ってきたが、
そもそも俺にもなんで後をつける事ができたのかがわからない、
俺は「ひとまずほんとにアケミちゃんかどうか自分の目で見てくる」といって、
同じく足音を立てないように玄関に向かうと、ドアスコープで外を覗いてみた。
そこには困惑気味な顔をしたアケミちゃんがいた…
これはかなりヤバイ、てかなんで着いてきているのかと、俺たちそんな仲ではなかっただろ?
ちょっと電車内で会話しただけだろ?理不尽すぎね?と思いながら、
ひとまず部屋まで戻ると3人に間違いなくアケミちゃんである事を伝えた。
そして4人でこれからどうするかを相談した。
続く
678:
>>677の続き
まず居留守作戦は使えない、部屋の電気がついているし、さっきまで結構大きな声で
話していたのだから、在宅なのはモロバレだ、次にひとまず俺はクローゼットの中に
隠れAが応対して、俺の事を聞かれてもそんなやつ知らない、何かの間違いだろうと
しらを切る作戦を考えたが、相手は文字通り「アレな人」な可能性があるからそれで
納得するか未知数なうえに、凶悪な武器持ちだ、ドアを開けるのは危険すぎる。
そんな話をしていると、外からアケミちゃんが「○○(俺の名前)くーん、ここにいるよね?
入っていくの見てたよー、何で逃げるの?酷いよ、ちゃんとせつめいしてよー」と声が聞こえてきた。
Aが「お前モロにつけられてんじゃねーか、てか自分の名前言ったのかよ!どうすんだよ!」と
焦り気味に言ってきた。
前の駅で降りてここまでタクシーできたのにどうやって後をつけたのか、色々疑問は残るが、
今更そんな事を考えても仕方がない。
俺たちがそんな会話をひそひそ声でしていると、今度はドアのほうから
キィ!ギギギギギギギギ!キィ!ギギギギギギギギギギギギ!
と金属同士がこすり付けあうような、非常に不快な音がし始めた。
Aがまたドアの方に行き外をうかがって戻ってくると、「おいなんかやべーぞ、包丁でドア
を引っかいてやがる…マジでヤバイ人じゃねーか!」と声を殺しなら言ってきた。
その間も「○○くーん」と俺を呼んだり「ちゃんと出てきてお話しようよ」と、行動と言動が
全くかみ合わない事をやっている。
この騒ぎでお隣さんがキレてしまったのだろう、
ドアごしに「うるせーぞ!何時だとおもってる!」と怒鳴り声が聞こえてきた。
そして金属音もアケミちゃんの声も止まり一瞬の沈黙のあと、「うわっ!なんだこいつ!」という
声がしてその後にドアが激しくバタン!と閉まる音がした。
続く
679:
>>678の続き
そしてまた例の
キィ!ギギギギギギギギ!
という音が鳴り響く。
何事が起きたのかと、隣の人は大丈夫なのかと、
明らかに状況がどんどん悪化してきている、俺たちはその後もあれこれと対策を考えたのだが、
その場の思いつきの付け焼刃でどうにかなるとも思えず、
どうすれば良いのかと考えていると、外からパトカーの回転灯の光が見えた。
サイレンの音などは聞こえなかったが、どうやら誰かが警察を呼んだらしい。
俺たちが助かったとほっとした瞬間、外から「待ちなさい!」という声の後に、
誰かが駆け抜ける音がして、その後直ぐに静かになった。
すると今度はドアチャイムが鳴り、警察官が「大丈夫ですかー?」とドア越しに声をかけてきた。
どうやら助かったようだ。
Aがドアをあけ、俺たち全員が事情を話すと、
どうもアケミちゃんは警官1人を突き飛ばすと、アパートの一番奥のほうまでかけていき、
フェンスをよじ登り逃げて行ったらしく、現在追跡中とのことだった。
俺は彼女がアケミという名前である事、俺たちと同じ大学の学生であることをつたえ、
ターゲットがどうやら俺である事から、暫らく俺のアパートの周囲を巡回してくれる事や、
緊急時の連絡先等を仕えると帰って行った。
ちなみに、警察に通報したのは隣の人だったらしい。
隣の人が言うには、怒鳴りつけた途端にアケミちゃんが無言で中華包丁を振り回してきたので、
慌ててドアを閉めて警察に通報したということで、特に怪我をしたとかそういう事ではないとの事だった。
実はこの後6月末頃にまた事件が起きたのだが、
少し話が長くなりすぎたのと、時間も遅いので続きは日曜の夜になる予定です。
ちなみに、大学に該当する学生は在籍していなかったそうです、というか、
警察は結局身元の特定すらできませんでした。
それでは、長々とお付き合いありがとう御座いました。
793:
アケミちゃん 後編
先日のID:izNH2elO0です
予定より早く帰って来れたので先日の続きを書きます。
5月の事件から1ヶ月以上過ぎた6月末、その頃になると警察も
「何かあったら電話してね」と言って巡回してこなくなっていた。
俺自身、もう流石に無いだろうと勝手に思い込みかなり油断していた。
それがいけなかったのかもしれない。
その日俺は夜中に小腹が空いたので、ちょっと何か買って来ようと駅前のコンビニまで
行く事にした。時間は確か夜の10時半か11時頃だったと記憶している。
コンビニで買い物をして外に出ると、まだ終電の時間すら過ぎていないのに駅前にやけに人が少ない。
前回と同じ状況なのに、その時の俺はこんな事もあるんだなと特に気にせず歩き始めた。
暫らく暗い夜道を歩いていると、いつも通る公園に差し掛かった。
すると、街灯の明かりに僅かに照らされてベンチに誰か座っているのが見えた。
ただ距離が少し離れていたのと、街灯があるとはいえそんなに明るくないので
誰が座っているのかまでは解らなかったが。
「こんな時間になにやってんだろ?」と思いながら公園を通り過ぎようとすると、
その人影がこちらに気付いて駆け寄ってきた。
シルエットからどうやら女のようだと気付いた瞬間、俺は自分がいかにうかつな人間
であるかを後悔した、予想通り駆け寄ってきたのはアケミちゃんだった…
続く
794:
>>793の続き
アケミちゃんはニコニコしながら「やっと会えたね」と嬉しそうだ。
手元には例の少し大きめのバッグも持っている、どう見てもその中には
例の中華包丁が入っているのだろうことは容易に想像が付く。
俺は何故かその時、かなり混乱していたようでこんな状況にも関わらず
「相手がアケミちゃんじゃなければ、こんな最高なシチュエーションはないのに」と、
この期に及んでわけの解らない事を考えていたのを覚えている。
そんな事を考えながらも、なんとかして逃げないといけないとも考えをめぐらした。
アケミちゃんとの距離はまだ4?5m離れている、彼女はなんと呼べば良いのか知らないが、
履いているのはヒールのついたサンダルみたいな靴のようで、明らかに走り難そうに見える。
ちなみに俺はスニーカー、そのうえ高校時代はバスケ部だったので
そこそこ体力にも自信がある、このまま走って逃げれば振り切れそうだ。
自宅の方向へ逃げるのは不味いと感じた俺は、タイミングを見計らい道を90度曲がり
自宅とは別方向へ全力疾走した。
走りながら俺は警官に言われた事を思い出した「携帯の番号登録しておくから、
話ができなくてもかけてさえくれればアパートにパトカーを向かわせるよ」と。
慌てていつも携帯を入れているほうのポケットに手を突っ込んだのだが、
携帯が無い、反対側とケツのポケットにも手を当てて確認したのだが無い。
そういえば、どうせ直ぐに戻ってくるしと思ったので、携帯は充電器に差しっ放しで出てきたんだった…
俺は自分の迂闊さを心底後悔した。
続く
795:
>>794の続き
たぶん1km近くは走ったとおもう。
今考えるとかなり不自然なのだが、その間車は何台かすれ違ったが、
歩いている人には一切出会わなかった、夜中の11時頃とはいえなんかおかしい、偶然か?
もう流石に追ってきていないだろうと考えた俺は、一端立ち止まりこれからどうするべきか考えた。
そこである事に気付き、今来た道とは別ルートでさっきの公園まで戻る事にした。
気づいた事とは、その公園には今時珍しく電話ボックスがあったのを思い出したからだ、
途中でアケミちゃんに出会うリスクはあるが、今時「確実に電話ボックスがある場所」というのは
かなり貴重だ、とにかく警察に連絡を取らないといけない。
俺は神経質なくらい慎重に、曲がり角では特に細心の注意を払いながら、
かなり時間をかけて公園まで戻った。
公園につき周囲をうかがい更に公園の周りを一周して確認したが人影は一切無く安全そうだ。
安全を確認できた俺は電話ボックスへと向かうと扉を開けた。
その時、俺の肩を誰かが叩いた。
「マジですか…」このとき俺は一生のうちで最大の絶望感を感じていた、
そして「きっと彼女とは別の人だ」という僅かな期待をもって振り向いた。
そこには、当然のようににっこりと可愛らしい笑顔で俺を見つめるアケミちゃんがいた。
「うへぇあああああああああああああああ!」
続く
796:
>>795の続き
俺はかなり情けない叫び声を上げて地面にしりもちをついた。
アケミちゃんはそれがおかしかったのか、俺を見下ろしながらクスクスと笑っている、
その笑顔がやっぱりかなり可愛くて、可愛いからこそよけいに不気味だった。
こんな情けない状況でも、それでも俺は虚勢を張って
「この前と言い今回と言い、なんで場所がわかるんだよ!」とかなり強気に質問を投げつけた。
するとアケミちゃんは、またクスクスと笑いながら「だって、○○君のジーンズのポケットの中に
“私”がいるから、どこにいてもわかるよー」と言い出した。
訳が解らない、こいつやっぱおかしい、いわゆる「本物」ってやつに出会ったことは無いが、
これが本物というやつなんだろう、俺があっけに取られていると、
アケミちゃんは「お尻のほうの右のポケットだよー」と言い出した。
どうやらポケットの中を確認しろということらしい。
逆らったら何をされるか解らない、おれは地面に座ったまま腰を少し浮かせポケットの中を確認してみた。
すると中に何か長細い物がある、乾電池?と思いながらそれを取り出すと、
街灯の薄明かりに照らされたそれは人の指のようなものだった。
「ううぇ!」
続く
797:
>>796の続き
俺はまた情けない叫び声を上げてそれを地面に投げ捨てた。
が、投げ捨てて気付いたのだが、触った感触といい質感と言いどう見ても本物の
指では無さそうだ、どうやらマネキンか何かの指らしい。
するとアケミちゃんがにっこりと微笑みながら「捨てちゃダメだよー」と言いながら
指を拾い上げ目の前に屈みこむと、俺のポケットに指を戻し、そして耳元でこんな事を囁いた
「次“私”を捨てたら殺すから」
俺は何か言い返したかったが、あまりの事に頭が真っ白になってしまい、
ただ顔を引きつらせることしかできなかった。
「ヤバイ、ヤバ過ぎる、こいつとんでもない、早くなんとかしないと殺される…」
しかし頭の中は完全にパニック状態、とてもじゃないがこの状況で冷静な思考などできない。
するとアケミちゃんは「こんなところで話しているのもなんだし、○○君のおうちいこ」
というと、俺の腕を掴み片手で引っ張り起した。
一応書いておくと、俺は身長175cm、体重は72kg、説明するまでも無いが、
女の子が片腕で引っ張り起せるような体格ではない。
とても10代の女の子とは思えない物凄い力だ。
続く
798:
>>797の続き
あまりの事に唖然としている俺の腕を引っ張り、アケミちゃんはどんどん俺のアパートの
方向へと進んで行く、どうやら俺の住んでいる場所も既に突き止めているようだ。
その時気付いたのだが、また電車の時のようにカチ、カチ…カチ、カチ…とプラスチックの
ような硬い軽い物がぶつかり合うような変な音がしている、アケミちゃんはニコニコと
嬉しそうだ、そしてようやく気付いたのだが、
どうやらこのカチ、カチという音はアケミちゃんが歩くたびに鳴っているらしい。
その時はどこから鳴っているのかはさっぱり解らなかったが。
歩きながらアケミちゃんはかなり嬉しそうだ、そして俺の腕をしっかりと掴んでいて
離しそうにはない、俺は自宅につくまでになんとかこの場を切り抜ける方法を
考えなければとあれこれ思考をめぐらした。が、そうそうそんな良い方法が
思いつけるわけも無く、かと言って文字通りありえないレベルの
「怪力女」であるアケミちゃんを力ずくで振り切るなど不可能だ、
そしてなんら解決策が出てこないままとうとう自宅アパートに到着してしまった。
812:
>>798
部屋に着くとアケミちゃんは楽しそうに俺の部屋を物色し始めた。
「男の人の部屋てやっぱ結構散らかってるんだねー」とか言いながら色々見て周っている。
が、俺のほうは気が気ではない、今は機嫌が良いが、このあからさまなメンヘラちゃんが
いつ機嫌を損ねるか解らない、そして機嫌を損ねたら恐らく俺は殺される。
すると彼女は「部屋散らかっているし片付けてあげるね」と言い出した。
この状況だけ見れば物凄く「おいしい」シチュエーションだ、まるで付き合ったばかりの
彼女を始めて自分の部屋に呼んだような、そんな状況と言っても過言ではない。
しかし、部屋にいるのは巨大な中華包丁をバッグの中に隠し持ったコテコテのメンヘラ
さんであり、俺はメンヘラさんに捕らえられた哀れな獲物でしかない。
そんな事を考えていると、アケミちゃんは例のカチ、カチ…カチ、カチ…という音をさせながら
部屋の隅に無造作に積み上げられた雑誌やマンガやテキストや
その他諸々を種類ごとにわけて整理し始めた。
その時、恐らく彼女は髪の毛が邪魔に思ったのだろう、
少し無造作に自分の首もとの髪をかき上げた。
その時俺は信じられない物を見た。
アケミちゃんが髪をかき上げて見えた首筋に薄っすらと線が入っており、それは後ろの方まで
続いているのだが、丁度うなじの真上部分で「縁が欠けている」ような状態になっていてそこだけ
「ちゃんとかみ合っていない」としか見えない状態になっている。
そしてそのかみ合ってない部分が、アケミちゃんが動くたびにカチ、カチと鳴っているのだった。
続く
813:
>>812の続き
一瞬の事だったが見間違いではない、明らかにアケミちゃんの首筋には「つなぎ目」がある。
俺は頭の中が???????でいっぱいになった。
「なんだこれは?俺の目の前にいるのは一体なんだ?」
ここにきてアケミちゃんは危険なメンヘラさんであるという認識を改め、
なんだか良く解らない人間ではない何かの可能性が出てきた。
そんな事を考えながら俺がアケミちゃんの首元を凝視していると、
それに気付いたのか「なんですかぁ?恥ずかしいじゃないですか」と
にこやかに笑いながら、また部屋の整理をしている。
その時、恐らく後で整理しようとしていたのだろう、
棚の少し上のほうに置いてあったテキストや辞書などがアケミちゃんの頭に落っこちた。
ドザッ!と大きな音がして、その後「いったー」と頭をさすりながら
どじっちゃいました的な顔をして俺のほうを見た。
が、その姿は異様だった。
首筋に入った線のところから明らかに首が「ずれて」いる。
アケミちゃんは「あー…」と言いながら首を元に戻すと、何事も無かったようにまた本や雑誌の
整理をしはじめたのだが、俺の頭の中はパニック状態だ。
「一体あれはなんなのか」「俺は一体何を見た???」意味不明すぎる、
一つ解った事は俺の目の前にいる「それ」は明らかに人間ではないということだ。
続く
814:
>>813の続き
パニックになりながらも、俺はこれからどうするべきか考えた。
すると、ふとベットのところに置いてある充電器にささったままの携帯が目に入った。
「これだ!」警察官が言っていた、電話さえすれば返事がなくともパトカーを様子見に送ると。
俺はアケミちゃんに悟られないように、そして不自然にならないように、可能な限り自然な動きで
ベットのところまで移動し携帯のほうを見ようとすると、
アケミちゃんが「携帯さわっちゃだめだよ」と振り向きもせずに言い出した。
「洒落にならん…気づいてやがった…」
そのまま動く事が出来ず呆然としていると、アケミちゃんがすくっと立ち上がり、
俺のほうへやってくると、携帯を充電器から抜き取り自分のバッグの中へ
としまい、何も言わずにそのまま部屋の片付けに戻っていった。
これからどうするべきか、何か考えないといけないのだが、
あまりの出来事に動揺してしまい思考が上手くまとまらない。
とりあえずあたりを見回してみると、ふと中身が入ったままの電気湯沸しポットが目に付いた。
そこで、俺は普段なら絶対に考え付かない方法を思いついた。
こいつは中に結構な量のお湯が入ったままだ、こいつでぶん殴れば流石に…
俺は別にフェミニストとかそんなんではないが、
流石に普通なら女の子に暴力を振るうような事は躊躇われる。
が、今は状況が状況だし、そもそもアケミちゃんは男か女かとか以前に
明らかに人ではない、「躊躇われる」なんてかっこつけていられるような余裕も無い。
続く
815:
>>814の続き
俺は意を決してポットの取っ手を握り締めると
「うあああああああああああああああああああああああ」
と絶叫しながらアケミちゃんの頭を全力でぶん殴った。
アケミちゃんはそのまま壁の反対側まで吹っ飛び倒れた。
そして俺が様子を見ようとするとムクッと上半身を持ち上げ「いったーい、何するの?」
と、まるでおふざけて小突かれてちょっと怒った振りするようなそんな感じの返事を返してきた。
俺はアケミちゃんの姿を見て恐怖心で動けなくなった。
返事が状況に似つかわしく無いからではない、なんと説明すれば良いのか、上半身を
起き上がらせたときに、顔の鼻から上といえばいいのか、それとも眼窩の下の部分から
上といえば良いのか、その部分がボロッと顔面から落っこち、「鼻から下だけ」になった
顔がそんな事を言っていたのだ。
ありえない。
あまりの事に動けなくなっていた俺だが直ぐにわれに帰り、手に持っていたポットを
アケミちゃんに投げつけると、後ろを振り返り玄関へダッシュすると、そのまま外へ逃げ出した。
そして道路まででると一端アパートの方を振り返ったのだが、そこでまたとんでもない物を目撃した。
続く
816:
>>815の続き
俺の部屋は2階にあるのだが、アケミちゃんが部屋の窓から身を乗り出し、
片手に中華包丁を、もう一方の手に自分の頭のパーツを掴み、
丁度俺のほうを見ながら下へと飛び降りるところだった。
俺はもう頭はパニック状態、ションベン漏らしそうになるほど恐怖し、いい年こいて
涙目になりながらもう道順も目的地も何も関係無しに全力で逃げ出した。
後ろのほうから、かなり遠くにだがカチカチカチカチ…と音がする。
恐らくアケミちゃんが俺を追ってきている音だ。
俺は「追いつかれたら確実に殺される」と思いながら、ふとさっきアケミちゃんが
言っていた事を思い出した。
「“私”を捨てたら殺すから」と。
“私”ってどういう意味だ?本体はあの指ってことか?意味が良く解らないが、とにかく
これが鍵になりそうではある。しかしどうしたらいいのかは解らない、
捨てなければどこまでも追いかけられるだろうし、しかし捨てたら殺すと言われた。
だが、そもそもこの状況、どう考えても指を捨てようが捨てまいが追いつかれたら殺される。
続く
821:
>>816の続き
こうなってくると、問題は捨てるか捨てないかではなく「どう捨てるか」だ。
そんな事を考えながら走り続けていると大きな道路に出た。
そして、その道路を渡った100mくらい先のところに、神社らしき鳥居が見える。
俺は何の根拠も無く「これだ!」と思った。
もう屁ヘトヘトに疲れていたが、最後の力を振り絞って全力疾走すると、道路を横断し
鳥居を潜り、ポケットの中から例の人形の指を取り出すと、それを拝殿の中に投げ込んだ。
それと同時に、道路のほうから
キィィィィィィィィィィィ!
と車が急ブレーキを踏む音が聞こえてきて、その後 ドンッ!と結構大きな音がした。
鳥居越しに車が停まっているのが見える、もしかしてアケミちゃんを轢いたのか?
そんな事を考えながら恐る恐る道路に出てみると、
30代くらいのおじさんが車の前に立ってどこかに電話している。
様子から察するに警察か救急車だと思われるのだが、
不思議な事にあたりを見回してもそれらしき人影が無い。
俺が「どうしたんですか?」とおじさんに声をかけると、
「それが…今人を轢いちゃったはずなんだが…
見ての通り人なんていないんだよ、でとりあえず警察にとおもって」
という。
続く
822:
>>821の続き
タイミング的に明らかに轢かれたのはアケミちゃんのはずなのだが…とふと道路の
端のほうを見ると、なんかの残骸みたいなものがいくつか転がっている。
恐る恐る近付いてみると、それは人形の残骸だった。
そして、胴体や足の部分の衣服などを見る限り、それはどう見てもアケミちゃんのものだった。
俺は混乱した。
たしかに人形みたいな形跡はあったが、こんなあからさまに安っぽい人形の
姿では無く、もっと質感的にも普通の人間っぽかったはずだ、ここにあるのはなんだ?
どういうことだ?“私”を神社に投げ込んだからお払いが出来たのか?そんなご都合主義
な事がありえるのか?頭の中が「?」でいっぱいになった。
が、目の前にある現実は変わらない。
そうこうしていると警察がやってきた。
俺も一応目撃者というかある意味被害者なので、
色々と事情を説明したのだが、当然意味不明すぎて警察も信じてくれない。
アケミちゃんらしきものを轢いてしまった人も、あまりにも意味不明で何が起きている
のか理解できないらしく、なんかちょっと興奮気味に警察に何か話していた。
ただ一つだけ不思議な事があった。
人形って普通は手や足を胴体と繋ぐジョイント部分ってものがあるよな?この人形、
警察も不思議に思っていたようだが、そういうジョイント部分が一切なかった。
つまりどうやって人の形に接続されていたのかがさっぱりわからない。
アケミちゃんのあの姿からして、中に何か入っていたんじゃないかとか、
色々怖い想像をしてしまうのだが、今となっては何も解らない。
そもそもこの人形の残骸は、そのまま警察が証拠品として持ち帰って行ってしまい、
その後どうなったかわからないからだ。
続く
823:
>>822の続き
なんともあっけない幕切れなのだが、実はこの後何も無い。
自宅に帰ってみるとどうもあの騒ぎを誰かが通報したらしく、警察がやってきていた。
そして部屋に残されていたアケミちゃんのバッグを証拠品としてもって行ったのだが、
結局身元がわかるようなものは何一つ無かったらしい。
ただ携帯に関して後から変な事を教えてもらった。
アケミちゃんの持っていた携帯、もう何年も前に解約したものらしく、書類上はとっくに
廃棄されているはずのもので、通話を受信できるような代物ではなかったらしい。
その後現在まで、俺はアケミちゃんに出会うことはありません。
ただし、今でも急に人気が無くなったり、元からあまり人気が無いような場所は恐ろしくて近付けません。
人形に関しては、いろいろと想像できる部分もあるのですが、
あまり憶測で書きたくないのと、変に想像すると現実になりそうで怖いので、
そういう事はこれを読んでいるみなさんのご想像にお任せします。
以上です。
2日間に渡り長々とお付き合いありがとう御座いました。
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