海未「扇風機です」真姫「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」海未「やめて下さい」back

海未「扇風機です」真姫「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」海未「やめて下さい」


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1:
-夏-
真姫「おはよう」
海未「いらっしゃい。どうぞ上がってください」
真姫「ありがとう…あっつい」フキフキ
海未「今日はいつもよりは涼しい方だとは思いますが…」
真姫「家にいるならそうだろうけど、外を歩いたら相変わらずの地獄よ」
海未「日差しが強いですからね…冷たいものでも持ってきます」
真姫「ありがとう、助かるわ」
真姫「あ、これお母さんが持って行きなさいって」
海未「そうめんですね。ありがとうございます」
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3:
ジリジリ
真姫「…暑い」
海未「麦茶持ってきました」
真姫「ありがとう」 
海未「それにしても、風が全然吹いていませんね」
真姫「そうね。…暑いわ」
海未「縁側でこの温度ですからね…私は平気ですが」
真姫「ねぇ、クーラーは付けないの?」
海未「朝は点けないのが家の決まりなので」
真姫「う?」
海未「しかし扇風機はOKです」 カチッ ブォォォォ…
真姫「!」
4:
真姫「助かったわ」
海未「流石に風がないのは私も辛いです」
真姫「でっしょー」
海未「はい」
ブォォォォォ…
真姫「…うんしょ」 クイッ
海未「……」 モドシ
真姫「よいしょ」 クイッ
海未「……」 モドシ
真姫「どっこいしょ」 クイッ クイッ
海未「扇風機を動かさないでください。首振り機能の意味がありません」
5:
真姫「だって暑いのよ」
海未「夏だから当たり前です。少しは耐性をつけたらどうですか」
海未「練習は屋上ですから、直射日光の中だともっと暑いと思います」
海未「それに耐えるためにも7月の涼しいうちに」
真姫「しばらくウチのホール使っていいわよ」
海未「そういう問題ではありません」
真姫「分かってるわよ…でも」
真姫「暑い」
海未「もう、仕方がありませんね」
海未「少し待っててください」
真姫「うん」
海未「準備してきました。いきますよ?」シュッ
真姫「ひゃんっ!ちべたいっ!」
6:
真姫「何をしたのよ」
海未「霧吹きです、中身はただの水ですよ」
真姫「霧吹き?」
海未「はい。こうやって扇風機にひと吹きする事で」 シュッ
真姫「きゃ!」
真姫「…あ、涼しい」
海未「お風呂上がりの扇風機が気持ちいい現象と一緒です」
真姫「考えたわね」 シュッ
真姫「ひゃっ!」
海未「……」 シュッ シュッ
真姫「ひゃっ!あはっ!きゃん!」
海未「楽しそうですね」
7:
真姫「ふぅ」
真姫「涼しいけど、考えて使わないといつの間にかずぶ濡れになってそう」
海未「そうです。風邪を引く原因にもなりますから程々にしておきましょう」
真姫「分かったわ」 シュッ
真姫「…ふふっ」 サラサラ
海未「では私も」 シュッ
海未「…ふぅ」
真姫「……」
海未「……」
真姫「」 ズイズイ
海未「私の前に座らないでください。風が来ないじゃないですか」
8:
真姫「何で扇風機の首振りってこんなに遅いのよ」
真姫「もっと早く動いてもいいじゃない」
海未「それはそれで目が回りそうですね…」
真姫「でも少し涼しくなったわ。ありがとう」
海未「どういたしまして」 ブォォォォォ
真姫「……」
海未「…どうかしましたか?」
真姫「ちょっとだけ首振り止めていい?」
海未「いいですよ」
真姫「ありがとう」
真姫「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 ブォォォォォ
海未「やっぱりやめて下さい」
10:
真姫「何よ、いいって言ったじゃない」
海未「まさかそれをやるとは思わなかったんです」
真姫「…ドラマで見て、やってみたかったのよ」
海未「もしかして、扇風機の風に当たるのは」
真姫「そうね、こんな形の扇風機は初めてね」
海未「そうですか」
真姫「でも、本当に変な声になるのね…」
海未「それが子供の頃は面白かった…と思います」
真姫「そう」
真姫「…もしかして私結構恥ずかしい事しちゃった?」
海未「はい」
11:
真姫「……」 ズーン
海未「そんなにいじける必要もないと思いますが」
真姫「だって…」
海未「誰でも一度はやりますから」
海未「…私もやった事」
真姫「本当に?」
海未「はい」
真姫「ならいいわ」
海未「分かってくれて嬉しいです」
真姫「ところで何歳までやってたのよ?」
海未「黙秘します」
12:
ブォォォォォ…
海未「……」
真姫「……」ゴロン
真姫「あ」
海未「どうかしましたか?」
真姫「畳、気持ちいい」
海未「ふふっ…私もよくそこで寝転がってますよ」
真姫「そうなの?」
海未「はい、気がついたら母がタオルケットをかけてくれます」
真姫「ふーん…」
真姫「…ぐぅ」
海未「早いですね」
14:
真姫「寝ちゃう所だったわ」 ムクリ
海未「普通に寝てましたけど」
真姫「そう」
海未「それにしても…今日はセミが鳴いていませんね」
真姫「そう言えばそうね…何でかしら?」
海未「この暑さでセミも鳴くのをやめたのでしょうね」
真姫「ふぅん」
海未「はい」
真姫「…なんか、おばあちゃんが孫に物を教えるみたいな言い方ね」
海未「言わないでください。私もそう感じて少し落ち込んでるところですから」
15:
海未「…はぁ」ゴロン
真姫「寝るの?」
海未「いえ、少し横になるだけです」
海未「んんっ…!」 セノビッ
真姫「……」 チョン
海未「ひゃあ!?」
真姫「驚き過ぎよ」
海未「も、もう!やめて下さい!」
真姫「海未って横腹つついたらこんな声が出るのね」
海未「」 ツツツゥ
真姫「ひゃあぁ!?な、何するのよ!」 ゾワワッ
海未「さっきのお返しです」
17:
ギャーギャー
ドタンバタン…
真姫「ふぅ…ふぅ…!」
海未「はぁ…はぁ…!」
真姫「やめましょう。暑い」
海未「そうですね。暑い」
ブォォォォ…
真姫「ふぅ」
真姫「汗かいたから涼しいわね」
海未「そうですね…」
真姫「でもベタつくの嫌だから、はいウェットティッシュ」
海未「ありがとうございます」
真姫「……」
真姫「お腹空いたわ」 グゥゥゥ
海未「お昼にしましょうか」
18:
カチャカチャ
海未「さて」
真姫「何作るのよ?」
海未「そうですね…」
海未「折角ですから真姫が持って来た素麺を湯掻きましょうか」
真姫「そうね」
海未「では始めましょう」
海未「まずは鍋を用意します」
真姫「えっ」
海未「どうかしましたか?」
真姫「二人分よね?」
海未「そのつもりですが」
真姫「鍋凄く大きいけど」
海未「素麺は沢山の水と大きめの鍋で湯掻くのが基本です」
真姫「そうなの?」
海未「はい」
海未「鍋が小さいと麺が束になって固まったり、鍋に麺が引っ付いて取れなくなったりと」
海未「色々と面倒な事になります」
真姫「麺だけにね」
海未「では浄水で沸騰し過ぎない程度に沸かしていきます」
19:
グツグツ
真姫「…もう沸騰してる」
海未「まぁ、普通ですね」
海未「では素麺を入れましょう」
真姫「そのまま入れればいいのね」
海未「待ってください」
真姫「何よ」
海未「束のまま入れてしまっては麺同士が引っ付いてしまいます」
海未「こうやって手で転がす様に投入するといい感じに茹で上がります」
真姫「麺倒ね」
海未「そういう物です」
真姫「そう」
海未「そろそろいいでしょう」
真姫「随分茹で上がるのが早いのね」
23:
真姫「弱火にしなかったけどいいの」
海未「はい、強火で2分程がベストです」
海未「吹きこぼれない様に気をつけていればなんとかなります」
真姫「ふぅん」
海未「茹で上がった麺をザルに移して」
ザバァ
海未「水でぬめりと祖熱を取り除いていきます」 バシャバシャ
真姫「ぬめり?」
海未「こういった乾麺には茹でると油の様な物が麺の周りに付着していますので」
海未「しっかりと洗い流しておかなければいけません」
真姫「しないとどうなるのよ」
海未「麺がべっとりとして舌触りが悪くなりますし、何より身体に悪いらしいです」
真姫「そうなんだ」
海未「出来上がりましたね」
真姫「入れ物はこの透明のガラス皿でいいのかしら」
海未「そうですね、夏の風物詩の一つです」
25:
ガチャ
真姫「ちょっと待って」
海未「何ですか」
真姫「おつゆが無いじゃない」
海未「えっ?」
真姫「どうするのよ?おつゆが無い素麺なんて毛をむしり取られたアルパカみたいなものじゃないの」
海未「何ですかその例え」
海未「冷蔵庫の麦茶を入れる場所につゆが入ってますので取って下さい」
真姫「えっ?どれよ?」
海未「ありませんか?」
真姫「うん」
海未「どれどれ…」
海未「あるじゃないですかここに」カパッ
真姫「…え?それ麺つゆだったの」
海未「はい」
真姫「…何か、出し切ったものすごく薄い緑茶みたいな色してるけど」
海未「的を射ていますが違います」
26:
海未「これは自家製の出汁です」
真姫「出汁?」
海未「はい」
海未「昆布と鰹節、干し椎茸で出汁を取りました」
真姫「器用な事するのね」
海未「母がこういった物が好きなので」
真姫「でもこれ、出汁の味しかしないんじゃないの?」
海未「まぁ出汁だけですからね」
真姫「軽く苦行ね」
海未「まぁ、そう言わずに配膳をして下さい」
真姫「むぅ…」
真姫「用意出来たわよ」
海未「こっちも準備出来ました」
27:
真姫「ん?」
真姫「ねぇ、さっきの出汁は?」
海未「目の前にあるじゃないですか」
真姫「…普通の茶色のおつゆに見えるけど」
海未「流石に出汁だけで食べろだなんて無茶な事言いませんよ」
海未「この特製の醤油を混ぜました」
真姫「特製?」
海未「これはだし醤油と言って、主に讃岐うどんに使われる薄口の醤油です」
海未「様々な調理に使えるので便利ですよ」
真姫「美味しいの?」
海未「まぁ、食べてみたら分かります」
真姫「そうね」
海未「では、手を合わせて」
真姫「いただきます」 グゥゥゥ
28:
真姫「…んむ」 ツルツル
海未「あむっ…」 チュルチュル
真姫「……!」
海未「どうですか?」
真姫「何これ…こんな素麺食べたこと無い」
真姫「凄く美味しい…」
海未「それは良かったです」
真姫「でも何だか素麺というよりうどんを食べてるみたい」ツルツル
海未「まぁ、出汁がうどんと同じなので当然ですね」チュルチュル
真姫「そうね、私麺つゆって甘いものだけだと思ってたから」ツルツル
海未「市販の麺つゆだとどうしても甘くなりますからね」チュルチュル
ツルツル
チュルチュル
真姫「…ねぇ海未」
海未「はい」
真姫「麺つゆに飽きてきた」
海未「……」 キランッ
29:
海未「その言葉を待っていました」
真姫「えっ?」
海未「素麺というのは、食べ続けると飽きが来やすい食べ物です」
海未「私もどれだけその言葉を口にして来たか…」
真姫「…何か、秘策でもあるの?」
海未「少々お待ちを」
真姫「…?」
海未「お待たせしました」
真姫「何それ?」
海未「みりんです」
32:
真姫「みりんって…あのみりん?」
海未「そうです」
真姫「そんなのでどうするのよ」
海未「まぁそう焦らずに」
海未「これを小さじ一杯程度用意します」
真姫「うん」
海未「そしてそれを先程食べていた麺つゆに投入します」
真姫「…えっ?」
海未「さぁどうぞ」
真姫「どうぞって…」
海未「騙されたと思って食べてみて下さい」
真姫「まぁ、いいけど…」チュルチュル
真姫「…!?」
真姫「この味…」
真姫「私の知ってる麺つゆだわ!」
海未「ふふふ…」
33:
真姫「信じられない…」
真姫「ちょっとみりんを足すだけでこんなに味が変わるなんて」
海未「この自家製麺つゆの良い所は、一度目は少し濃いめの味で食し、飽きが来た頃にみりんを入れて…」
海未「甘い麺つゆにして食べる事が出来るという事です」
海未「一粒で二度美味しいとはまさにこの事ですね」 フンスッ
真姫「ハラショー。恐れ入ったわ」
海未「では残りも食べてしまいましょう」
真姫「そうね」
海未「あ、あまりみりんを入れ過ぎると甘ったるくなり、身体にもあまり良くないので程々にしておいて下さいね」
真姫「分かったわ」
真姫「…ふぅ」
真姫「ご馳走様。美味しかったし楽しかったわ」
海未「はい、お粗末様でした」
34:
ーーーー
ブォォォォ…
真姫「……」
海未「…暑いですね」
真姫「もう何回言ったかしらそのセリフ」
海未「数えてません」
真姫「ねぇ、そろそろクーラー点けない?」
海未「そうですね…えっとリモコンは」
真姫「これじゃない?」
海未「あ、そうです」
真姫「早く早く」
海未「はいはい」 ピッ
海未「…そういえば、エアコンが壊れているのを忘れていました」
真姫「神は言った。私に[ピーーー]と」
36:
ーーーー
ブォォォォ…
真姫「……」
海未「…暑いですね」
真姫「もう何回言ったかしらそのセリフ」
海未「数えてません」
真姫「ねぇ、そろそろクーラー点けない?」
海未「そうですね…えっとリモコンは」
真姫「これじゃない?」
海未「あ、そうです」
真姫「早く早く」
海未「はいはい」 ピッ
海未「…そういえば、エアコンが壊れているのを忘れていました」
真姫「神は言った。私に死ねと」
37:
海未「そんな大袈裟な…」
真姫「冗談でもないわよ、熱中症怖いし」
海未「まぁ、そうですね」
海未「…あっ」
海未「ではこうしましょう」
真姫「?」
海未「ちょっと庭に行って来ますね」
真姫「うん」
海未「持って来ました」
真姫「…何それ?」
海未「ホースですが」
真姫「いや分かるけど」
38:
海未「まだ分かりませんか?」
真姫「うーん」
海未「打ち水です」
海未「昔は我が家でもよくやっていました」
真姫「打ち水…聞いた事あるわ」
海未「こうやって庭に水を蒔いて…」 キュッ
ジャァァァァ…
真姫「…あっ」
海未「周りの温度を下げるんです」
真姫「なる程…気化熱で地面の熱を大気中に逃がすのね」
海未「はい、これをする事で気温を2度下げる事が出来ると言われてます」
真姫「やらないよりマシね」
真姫「私もやりたい」
海未「いいですよ。はいどうぞ」
真姫「ありがとう」
真姫「ていっ」 バッシャー!
海未「うひゃあ!?ちょっと何するんですか!?あっちょやめっ!やめて下さい!」
真姫「うふふ」
39:
海未「…やってくれましたね」
真姫「油断してるのが悪いのよ」
海未「まさかいきなり撒き散らして来るなんて思いもしませんよ」
真姫「びしょびしょね」
海未「貴女の所為です」
真姫「ごめんごめん。ふふっ…」
海未「全く…ホースの水を止めて来るのでそのまま持っていて下さい」
真姫「分かったわ」
真姫「…海未ー?水全然止まって無いけ」
海未「」キュッキュッキュッ! バッシャア!
真姫「がぼごぼごぼごぼぼ!?」 バチャバチャバチャバチャ
海未「ふふふ…」
40:
真姫「…ちょっと、酷いじゃない」
海未「油断していたのが悪いんです」
真姫「くぅ…」
海未「しかし…このままでは二人共風邪を引いてしまいます」
真姫「びしょびしょ…」
海未「タオルと替えのシャツを持って来ます」
真姫「お願いね」
・・・・・・・・・・・・・・
真姫「…ふぅ」 フキフキ
海未「シャツは苦しくないですか?」
真姫「ん、大丈夫」
海未「そうですか」
真姫「ん、しょっ…」
ブォォォォ…
真姫「…扇風機、涼しい」 サラサラ
海未「ふふっ、そうですね」
43:
海未「あ」
真姫「何よ」
海未「すっかり忘れていました」
海未「今年はまだ出していませんでした…」
真姫「何をよ」
海未「持って来ますね」
真姫「…?」
海未「持って来ました 」 チリンチリン
真姫「あっ」
真姫「…そうね。夏はそれが必要だわ」
海未「ですよね」
45:
チリンチリン…
真姫「…綺麗な風鈴ね」
海未「中学生の時、修学旅行で穂乃果とことりと一緒に買ったんですよ」
海未「穂乃果はピンク、ことりが緑で私は」
真姫「この水色って訳ね」
海未「はい」
真姫「…あっ、金魚の絵が描かれてる」
海未「可愛いでしょう?」
真姫「そうね」
チリンチリン…
真姫「…いい音ね」
海未「はい…」
46:
・・・・・・・・・・・
チリンチリン…
海未「…んぅ」
海未「あ…いつの間にか寝ていたんですね」
海未「真姫は…」
真姫「……」 Zzz....
海未「……」
海未「もう少し、寝かせてあげましょう」 ファサッ
真姫「んんっ……ママ」
海未「…ふふっ」
47:
真姫「……」ムクリ
海未「おそようございます」
真姫「…私どれだけ寝てた?」
海未「3時間くらいですかね」
真姫「うわっ、クーラー無しでそんなに寝れるなんて…」
海未「日も沈んできたので気温も下がり寝やすかったのでしょう」
真姫「あっ、タオルケット」
真姫「…ありがとう」
海未「いえいえ」
海未「ところで真姫、母がご近所さんから採れたてのトマトを頂いたみたいですけ」
真姫「食べたい」
海未「即答ですか」
49:
海未「持って来ました」
真姫「美味しそう」
海未「無農薬ですから、味は保証するそうです」
真姫「これは?」
海未「塩と砂糖を持って来ました。お好きな方をどうぞ」
真姫「最初はそのまま食べるわ」
海未「分かりました」
シャクッ
海未「…ん、甘いですね」
真姫「」 シャクシャク シャクシャク
海未「そんな幸せそうにトマト丸かじりする人初めて見ましたよ」
50:
真姫「何か言った?」
海未「いえ何も」
真姫「そう」 シャク
真姫「…砂糖、意外といけるわね」
海未「スイカを食べている気分になると聞きましたが」
真姫「ちょっと違うわね」
海未「そうですか」
海未「…塩はやはり合いますね」 シャク
真姫「私はやっぱりそのままがいいわ」 シャクシャク
51:
真姫「ふぅ、ご馳走様」
海未「本当にトマト好きなんですね」
真姫「そうね」
海未「まぁ、それだけ美味しく食べてくれたのならさぞかしトマトも嬉しいと言った事でしょう」
真姫「トマトが喋ったら怖いわよ?」
海未「そんな穂乃果みたいな返しはやめて下さい。私が馬鹿みたいじゃないですか」
真姫「何それ、変な海未」
海未「もう…」
真姫「…随分と居座っちゃったわね。そろそろ帰らないと」
海未「そうですか」
52:
海未「忘れ物はありませんか?」
真姫「無いわ」
海未「そうですか」
真姫「トマトご馳走様。美味しかったわ」
海未「こちらこそ、とても美味しい素麺をありがとうございます」
真姫「海未の作り方が上手だったからよ」
海未「ありがとうございます」
真姫「えっと、靴は…」
海未「靴箱の中に入れておきました。その戸を開ければありますよ」
真姫「ありがとう」
真姫「…海未、靴箱の中に楽しそうな物見つけたのだけど」
海未「えっ?」
海未「……これは」
53:
真姫「何でこんなに一杯あるのよ」
海未「去年穂乃果が買って来て雨が降り中止になったので…」
真姫「あぁなるほどね」
真姫「…まだ出来るかしら」
海未「どうでしょう…湿気に負けていなければなんとか」
真姫「真空パックに入れられてるわね」
海未「……」
真姫「……」
海未「…全員、呼んでみますか?」
真姫「問題ないわ」
海未「用意するものは、バケツと風よけに…」
真姫「凛と花陽にジュース買って来てって言ってみるわ」
海未「お願いします」
ブォォォォ…
海未「…扇風機は、邪魔になりますね」クスッ
真姫「あ、まだ風に当たりたいから消さないでいいわ」
海未「そうですね」
?おわり?
54:
似たようなスレタイついさっき見つけてびびった
でも俺の読んで書いてくれるなんてすげぇ嬉しい
じゃあの
56:
おつ
良かった
59:
このうみまきほのぼのでいいな

6

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