穂乃果「せっかくの合宿なんだし、何かしようよ!」back

穂乃果「せっかくの合宿なんだし、何かしようよ!」


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1:
にこ「また突然ね……いつものことだけど」
穂乃果「だってぇー、こうやってみんな集まってるんだもん。何かしたいなぁーって」
絵里「まぁ、分からなくはないわね」
希「ええやん!面白そう!」
海未「それは構いませんが……明日に差し支えない程度にしてくださいね」
穂乃果「分かってるよー」
凛「で、何をするのかにゃ!?」
花陽「ふふ、凛ちゃんやる気だね」
穂乃果「うーん、そうだなぁ……んー……あっ、良い事思いついちゃった!ちょっと待っててー!」
ことり「穂乃果ちゃん?……行っちゃった」
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2:
真姫「で、なかなか戻ってこないんだけど」
にこ「ほっときゃ戻ってくんでしょ。っと、言ってる間に来たみたいよ」
穂乃果「みんな、お待たせ!ちょっと準備に手間取っちゃった」
ことり「穂乃果ちゃん、おかえりー」
海未「やっと戻ってきましたか……って、何ですか?その脇に抱えてる箱は」
穂乃果「ふふふ、これこそが今回のイベントを盛り上げるアイテムだよ!」
絵里「いつの間にか大きなイベントになっていたようね……」
凛「でも、盛り上がってきたにゃ!」
真姫「で、その箱で何をするっていうの?」
穂乃果「それはねー……これからみんなで『真剣勝負』をするんだよ!」
3:
花陽「え?し、真剣勝負?」
希「どーいうことなん?」
穂乃果「それを今から説明するね」
穂乃果「ここに2つの箱があります。片方にはみんなの名前。もう片方には種目が書いた紙が入ってます!」
穂乃果「名前の箱から2つ引いて、勝負する人を決めて、種目の箱から引いた勝負をしてもらいます!」
にこ「あー、そういうのね。なんか良くマンガとかにあるわよね」
絵里「それで、ひたすら勝負をするのかしら?」
穂乃果「んー、それだとキリがないから……引いた人を抜いてそのまま続けて、1週したら、勝った人だけまた入れて続けようかなって」
海未「なるほど。そうすれば週を重ねるごとに人が減り、最後には決着がつくという事ですね」
5:
真姫「でもちょっと待って。私たちは9人よ?そうすると毎回1人余るわ。その1人はどうするの?」
穂乃果「それは悩んだんだけど……仕方ないから、余った人はラッキーって事で、次の週に持ち越しにしようかなって」
絵里「って、事は……運が良ければ、決勝まで一度も勝負せずにいけてしまうわね」
穂乃果「うん、そうなるね!まぁ、運も実力のうちって言うし、いいかなーって」
真姫「なんか適当ね……そんなのでちゃんと勝負になるの?」
希「でも、トーナメントみたいにするよりも、毎回誰と勝負するか分からないなんて、どきどきして面白そうやん!」
穂乃果「うん!もちろん優勝商品もあるから、みんな頑張ってね!」
ことり「え、何か貰えるの?」
穂乃果「そこもちゃんと用意したよ!でも折角だからー、何が貰えるかは優勝するまで秘密ってことで」
凛「おー、何かな何かなー?よーし、凛張り切って優勝狙うよー!」
海未「まったく、穂乃果は仕方ないですね……ですが、勝負をする以上、全力でやります!手加減はしませんよ」
花陽「うぅ……花陽なんかで勝負になるかなぁ……」
希「まーまー、所詮ゲームなんやし、気軽にいこうやん」
にこ「ふふん、宇宙ナンバーワンアイドル、にこにーが一番だって事、思い知らせてあげるわ!」
7:
真姫「でも、良くこんなゲーム思いついたわね?」
穂乃果「あ、実は音ノ木の先輩が昔、集まりの時にやったんだって。それを思い出したから、丁度いいかなーって」
絵里「なるほどね。道理で即興にしてはちゃんと考えてると思ったわ」
ことり「それじゃ、時間も無くなっちゃうし、早始める?」
穂乃果「うん!それじゃ行くよ、まず対戦するのはー……えい!」
『矢澤 にこ』
穂乃果「にこちゃんだよ!」
にこ「わ、私?は、早くもきたのね、ににににこの出番が。ま、まぁにこに掛かればど、どんなあいt―」
海未「動揺しすぎです……」
穂乃果「で、相手はー……ていや!」
『東條 希』
穂乃果「希ちゃんだ!」
希「おぉー、にこっちとかぁ……ふふふ、これは面白い勝負になりそうやんね」
にこ「げ……よりによって希なの……」
8:
穂乃果「じゃあ、勝負の方法を決めるよ!……これだ!」
『料理』
絵里(あ……これは)
にこ「料理かぁ……一応料理は得意だけど、希の腕が良く分からないわね」
希(あちゃー、料理かぁ。しかも相手はにこっち……これは珍しくアンラッキーやね)
凛「おー、凛の時にこなくて良かったー。料理じゃ勝てる気しないもん」
真姫(パスタならいけるハズ)
花陽「でも料理といっても、何の料理で勝負するの?」
穂乃果「どうしよっか?」
にこ「考えてなかったの!?」
ことり「あはは……じゃあ、シンプルにオムレツとかどうかな?キレイに作るのは意外と難しいし」
にこ「まぁ、妥当なとこね」
9:
穂乃果「よーし!じゃあ、勝負開始だよ!」
にこ「ちょ、いきなり!?」
希「やるしかないようやね!」
花陽「作りに行っちゃったね」
海未「ところで、どうやって勝敗を決めるのですか?」
穂乃果「他のメンバーで、どっちか良かったかの多数決!……で、決めてたみたい」
真姫「何から何まで頼りっきりじゃない……」
絵里(希に助言したいけど、さすがにダメよね……)
ことり「どうかしたの?絵里ちゃん」
絵里「な、何でもないわ!」
ことり「?」
10:
にこ「はい、できたー!」
『早っ!?』
にこ「ふふん、私にかかればこんなものよ。で、どう?にこにーのスペシャルオムレツは」
ことり「わぁー、キレイ!おいしそー」
海未「さすがですね」
穂乃果「じゃあ、早食べてみよっか!」
モグモグ……
花陽「うん、おいしい!」
真姫「ま、まぁなかなかね。悪くはないんじゃない?」
にこ「そうでしょ、そうでしょー。これで勝ちは頂いたわ!……で、希はまだなの?」
11:
穂乃果「うーん、遅いね……あ、できたみたいだよ!」
希「お待たせ、みんな!できたでー。さぁ、召し上がれ!」
『………………』
希「あ、あれ?みんな、どうしたん?」
海未「こ、これは……」
ことり「オムレツというか……」
絵里(あぁ……希)
にこ「どう見ても、スクランブルエッグにしか見えないわね」
12:
希「いやいや、そんな訳ないやん!?どっからどう見てもオムレツやん」
にこ「どっからどう見てもスクランブルエッグにしか見えないわよ!?」
希「丸める時にちょーーーと、崩れちゃっただけやって」
にこ「これがちょっと!?」
ことり「ま、まぁまぁ……で、お味のほうはー……」
モグモグ……
凛「味がないにゃ」
絵里「希……ちゃんと調味料いれた?」
希「え、焼くだけやないの?」
『………………』
にこ「問題外ね」
希「ばっさり!?」
13:
にこ「むしろ焼いただけなのに、なんで私より遅いのよ……」
絵里(希がどうやって一人暮らししてるのか、不思議だわ……)
穂乃果「と、言う訳で!にこちゃんの勝利ーーーーー!!」
にこ「ま、とーぜんね!」
希「残念やけど、今回は運が悪かったわ」
花陽「希ちゃんでも、そういう時ってあるんだね」
凛「まさか希ちゃんが負けるとは、予想外にゃ」
海未「誰でも勝てる要素があるのが、この勝負の良いとこかもしれませんね」
真姫「そうね。『誰でも』勝てるのは良い事だわ」
にこ「ちょっと、にこの勝利に何か文句でもあるわけ!?」
14:
穂乃果「じゃ、どんどん行くよー!もう面倒だから2枚同時に引いちゃうね。それー!」
『高坂 穂乃果』VS『星空 凛』
穂乃果「私と凛ちゃんだ!よろしくねっ」
凛「穂乃果ちゃんかぁー、これは楽しくなりそうにゃ!」
穂乃果「で、勝負はー……ほっ!」
『短距離走』
花陽「これは、二人にぴったりって感じの勝負だね」
海未「ですが、単純な短距離走では凛が有利ですね」
真姫「何か作戦でもあるのかしら?穂乃果は」
15:
穂乃果「よーし!ここから、あの木まで走って、先に手をついたほうが勝ちね!」
(無かったーーーーー!!)
凛「分かったにゃ!じゃあ、行くよー、穂乃果ちゃん」
希「穂乃果ちゃん……恐れ知らずやね」
絵里「ここまできたら見届けましょう……この勝負を!」
希「えりち、意外とノリノリ?」
穂乃果「じゃあ、行くよー……よーーーい……」
凛「…………」
穂乃果「ドンッ!」
16:
ズルッ!!
凛「にゃ!?」
花陽「凛ちゃん!?」
希「滑った!?」
穂乃果「凛ちゃん……!うぅ……でも、勝負は勝負だよ!ごめんね、凛ちゃん」ダッ
海未「まぁ、仕方ないですね……公式試合などでも、待てとは言えませんし」
ことり「でも、ちょっとかわいそう……」
凛「っく、でもまだ負けてないよ!」
凛「待つにゃああああああああああああ!」
17:
『待つにゃああああああああああああ……』
穂乃果「え!?ちょ、嘘!?凛ちゃんっ……」
穂乃果「でも、穂乃果だって!」
穂乃果「でえええええええええ!」
凛「にゃあああああああああ!」
バンッ
『ハァ……ハァ……ハァ……』
穂乃果「真姫ちゃん、どっち!?」
凛「どっちがかったの!?」
真姫「…………」
18:
凛「やったーーー!勝ったにゃーーーー!!」
穂乃果「うえーーーん。ハンデがあったのに、負けちゃったぁー!」
ことり「よしよし、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ことりちゃぁーん!」
海未「何をしているのですか……」
凛「いやー、危なかったにゃ!」
花陽「格好良かったよ、凛ちゃん」
絵里「すごいわねー、凛。あそこから逆転するなんて」
希「さすが、走ることに関しては、μ'sナンバーワンやね」
にこ(この勝負にならなくて良かった……)
真姫(そういえば、何で私が審判やらされたの……?)
19:
穂乃果「うぅ……じゃあ、次の勝負いくよー、ほい」
海未(ハンデ有りで負けたのが、そんなに響いたのですか)
『園田 海未』VS『南 ことり』
海未「って、私ですか。しかも相手はことり……これはやりにくいですね」
ことり「う、海未ちゃんかぁ……うぅ、勝てる気がしないよぉ」
穂乃果「二人がこういう事になるのって、珍しいねー。で、勝負の方法は……っと!」
『腕相撲』
『………………』
真姫「ず、随分男みたいな勝負ねー」
花陽「そ、そうだねー。ど、どんな勝負になるんだろうね!」
ことり「みんな……ムリしなくていいよ」
にこ「そ、そんな事ないわよ!?そんな事なー……なー……い、わよ?」
20:
海未「ことり」
ことり「う、海未ちゃん……?」
海未「お互い全力を尽くして、良い勝負にしましょうね」ニッコリ
ことり「うぅ……」
穂乃果「ことりちゃーん、海未ちゃーん、がんばれー!」
絵里「仕掛け人は暢気なものね」
凛「こ、ことりちゃんの腕が折れたりしないよね?」
花陽「さすがにそこまでは……無いと思い……たいけど」
にこ「少年マンガじゃないんだから、さすがにそれは無い……でしょ?」
真姫「なんでそこで疑問系なのよ」
21:
 
ことり(もし私が勝てるとしたら、手段は一つ……だよね)
穂乃果「それじゃあ、いくよーー……」
ことり「海未ちゃん……」
海未「なんですか?ことり」
ことり「本当に本気でやるの?海未ちゃんに本気をだされたら、私……」
海未「っ……だ、だめです!そんな目で見ても手加減は……」
ことり「じゃあ、ことりがケガしても、海未ちゃんは気にしないの……?」
海未「い、いえ、さすがにそこまで力を入れたりはしませんよ」
ことり「本当?信じていいんだよね?海未ちゃんがそう言うんだったら、ことりは……」
海未「は、はい……(うぅ、なんて目で見てるんですか、ことり)」
ことり「うみちゃぁん……」
海未(あぁ、ことり……)
22:
 
ことり(今だ……!)キュピーン
ことり「えいっ!」
コテンッ
海未「あっ……」
希「こ、これは……!」
絵里「ことり……やるわね」
穂乃果「おーーーと!まさかのことりちゃんの勝利だぁーーー!!」
海未「え、ちょ、ちょっと待ってください!」
穂乃果「どうかしたの?海未ちゃん」
海未「今のは無効でしょう!?まだスタートもしていなかったではありませんか!」
穂乃果「え、したよ?二人が話してる途中に言ったんだけど……気づいてなかったの?」
海未「い、いつの間に……」
23:
 
ことり「ふふふ、うーみちゃんっ。ことりの勝ちだね!」
海未「うぅ、ことり、ズルいですよ。いつもそうやって、あなたは……」
ことり「ふふ、『油断大敵』だよ?海未ちゃん」
海未「はぁ……そうですね。武士に言い訳は無用。敗者はただ去るのみ……ですね」
にこ(いやいや、いつから武士になったのよ、海未は)
絵里「うーん、実は海未に一番強いのは、ことりかもしれないわね」
希「あれ、今頃気づいたん?えりち」
凛「対海未ちゃん兵器だにゃ!何かあったら助けてもらうにゃ!」
真姫「そもそも、何もないようにしておきなさいよ」
絵里「でも、ことりは穂乃果に弱いのよね」
にこ「ま、あれはあれでバランス良くできてるんでしょーね」
25:
 
穂乃果「さて、1週目最後の対決だよ!勝負するのはーー……この二人だ!」
花陽(うぅ……残りは真姫ちゃんに、絵里ちゃん……勝てる気がしないよう。お願い引かないで!)
『絢瀬 絵里』VS『小泉 花陽』
絵里「あら?私の相手は花陽なのね」
花陽「ダレカタスケテー!」
希「まぁまぁ、花陽ちゃん。種目にもよるし、落ち着いて」
真姫「っと、いうことは、私は2週目に持ち越しって事ね」
穂乃果「だよ!おめでと、真姫ちゃん」
真姫「ま、まぁ別に対戦したとしても負けはしないけどね」
にこ「ふん、調子に乗るんじゃないわよ」
真姫「にこちゃんにだけは、言われたくないわ」
にこ「ぬわぁーんですってぇ!?」
26:
穂乃果「で、気になる対戦方法はぁー……てい!」
『にらめっこ』
絵里「にらめっこ……?って、あのにらめっこ?子供が良くやるっていう」
花陽「良くやるかどうかは、分からないけど……多分、そうじゃないかな?」
穂乃果「うん、そうだよ!そのにらめっこだよ」
絵里(うーん、でも正直、にらめっこなんて、ほとんどやった事ないわ……)
真姫「また随分、子供じみたモノがでてきたわね」
希「まぁまぁ、逆にええんやない?この歳で今更やらんもんね」
にこ「これならサクっと終わりそうだし、さっさとやっちゃったら?」
絵里「なんか扱いが雑ねぇ……まぁ、いいけども。花陽も、いいかしら?」
花陽「え?う、うん。大丈夫だよ」
花陽(うーん、これならもしかして、絵里ちゃんが相手でも、どうにかなる……かも?)
27:
穂乃果「よし、いくよー、にーらめっこしーましょ、あっぷっぷー!」
真姫(あらためて聞くと、なんか恥ずかしいセリフね……)
花陽「えい!」
凛「おぉー、かよちん頑張ってるにゃ」
にこ「頑張ってるのは分かるけど、でもどっちかと言うと……」
ことり「かわいい顔だねぇ」
凛「凛はこういうかよちんも好きにゃー」
希「対するえりちは……」チラ
絵里「…………」キリッ
海未「無表情作戦……でしょうか?」
凛「生徒会長モードって感じにゃ」
28:
花陽(え、絵里ちゃん、すごい無表情……それどころかなんか、すごくキリっとしてる)
にこ「なんか、あそこまでキリッとした顔されると……逆にじわじわくるわね……ぷぷ」
凛「た、確かに……なんかあそこまでいくと逆に……っぷ」
真姫「いい作戦……なのかしら?」
絵里「…………」キリリッ
花陽(な、なんだろう。絵里ちゃん、真面目な顔してるだけなのに……なんだか……)
花陽「……っぷ、くすくす。あははは!」
凛・にこ「あ」
花陽「っは!」
穂乃果「はーい、花陽ちゃんの負けね!」
花陽「ああぁ……やっぱり負けちゃった」
30:
絵里「ふぅ、この顔も疲れるわね」
希「昔はずっと、そんな顔しとったやん?」
絵里「もう、やめてよ、希。昔の私とは違うのよ。ところで花陽……なんで妙な顔をしていたの?」
花陽「え?」
絵里「花陽が妙な顔をしていたから、対応に困って固まっていたのだけど……」
花陽「え、えぇ?花陽、がんばって変顔作ってたのに……妙な顔だったのぉ!?」
絵里「ん?そういう事じゃなくて……にらめっこって真面目な顔して、見つめあうんじゃないの?」
『え』
絵里「あら?」
31:
絵里「ふぅ、この顔も疲れるわね」
希「昔はずっと、そんな顔しとったやん?」
絵里「もう、やめてよ、希。昔の私とは違うのよ。ところで花陽……なんで妙な顔をしていたの?」
花陽「え?」
絵里「花陽が妙な顔をしていたから、対応に困って固まっていたのだけど……」
花陽「え、えぇ?花陽、がんばって変顔作ってたのに……妙な顔だったのぉ!?」
絵里「ん?そういう事じゃなくて……にらめっこって真面目な顔して、見つめあうんじゃないの?」
『え』
絵里「あら?」
32:
にこ「違うわよ!確かに無表情はありだけど、変顔をするのも普通よ!」
絵里「え、そ、そうだったの?てっきり花陽が、ルールを間違えたのかと思っていたわ……」
凛「絵里ちゃんはうっかりさんだにゃー」
海未「なるほど……あの異様に凛々しい表情は、困り顔も混ざっていた訳ですか」
真姫「何かもう、ぐだぐだじゃない……」
希「ふふ、えりちも天然さんやねぇ」
絵里「うぅ……恥ずかしい……ごめんなさい、花陽。ルールをちゃんと分かってなかったなんて」
花陽「ううん、いいんだよ、絵里ちゃん。私が笑っちゃったのは確かだし」
絵里「花陽……!」
花陽「絵里ちゃん……!」ヒシッ
にこ「何なの?これ」
33:
穂乃果「さて、1週したから2週目に入るよ!勝った人のを戻してー……ここだ!」
『西木野 真姫』VS『矢澤 にこ』
真姫「へぇ……にこちゃん、ね?」
にこ「あら……ついにきちゃったわね、真姫ちゃん?」
『ふふふふふふ……』
凛「二人は仲良しだにゃー」
絵里「得意分野がハッキリしてる二人だから、種目が重要ね」
希「これは見ものやねぇ」
34:
穂乃果「種目は……これに決めたぁ!」
『歌』
にこ「歌ぁ!?」
真姫「ふふん、歌……ね?」
凛「あちゃー、にこちゃん、やっちゃったにゃー」
にこ「私が選んだんじゃないわよ!」
希「さようなら……にこっち」
にこ「まだ負けてないし!てゆーか、いちいち私をいじるの、やめてくれない!?」
凛・希「それは無理(にゃ・やん)」
にこ「あんたらねー……」
36:
真姫「ま、ほら。いいからきなさいよ、にこちゃん」
にこ「ぐぬぬ、見てなさいよー」
海未「で、肝心の試合方法はどうするのです?」
穂乃果「んー、順番に同じ曲を歌ってもらって、多数決……って、あるよ」
真姫「どこまで、細かく聞いてるのよ……」
ことり「曲はどうやって決めるの?」
穂乃果「私の音楽プレイヤーに入ってる曲を、ランダム再生して一番最初に流れた曲、にするね!」
真姫「知らない曲は、さすがに歌えないわよ?」
穂乃果「それなら大丈夫。このプレイヤーは練習用に、μ'sのCDを入れただけの奴だから!」
希「おぉー、準備いいやんな、穂乃果ちゃん」
穂乃果「えへへー」
37:
 
穂乃果「じゃ、いくよー、ポチ!」
『――――♪』
絵里(あら?こんな曲あったかしら……)
真姫(おかしい……私の作曲した曲じゃないわ)
にこ(てゆーか、このイントロって!)
『Can I do?I takeit,baby!Can I do?I make it,baby!』
にこ「アライズの曲じゃない!?」
穂乃果「あれぇ?」
真姫「あれぇ?じゃないわよ!どこがμ'sのCDを入れたプレイヤーなのよ!?」
花陽「なるほど……そういう事ですか!」
真姫「花陽?」
38:
 
花陽「確かにあります!μ'sのCDの中に、(現時点で)一つだけアライズの曲が入ってるCDが!」
海未「そ、それは……?」
花陽「サントラです!正式名称はサウンドトラックと言いますが……なんとこれにはアライズの曲が入っているのです!」
『ナ、ナンダッテー!?』
にこ「って、いつの間にサントラなんかでたのよ!?そもそもスクールアイドルのサントラって何!?」
希「そもそも、サントラってμ's名義なん?」
花陽「細かい事を気にしてはいけませんっ」
真姫(細かいかしら)
花陽「とにかく、そういう事ですので、間違ってはいません」
絵里「なるほどね……で、どうするの?」
39:
 
真姫「決まってるでしょ!無効よ、無効」
穂乃果「うーん、でも一応1曲目だし……真姫ちゃん、この歌知らない?」
真姫「知らない事もないけど……(でも正直うろ覚えだわ)」
にこ「…………」ニヤリ
にこ「ふふーん、真姫ちゃん、自信ないんだぁー?」
真姫「なっ!?だ、誰が自信ないって!?」
にこ「だってぇー、ちゃんと憶えてない曲じゃないと勝てないんでしょー?それってー、自信ないって事だよねー?」
真姫「へぇ……言うじゃない。いいわ!やってやろうじゃない!見てなさいよ」
にこ「歌は見えないけどねー?」
真姫「子供みたいな事言うんじゃないわよ!」
40:
 
希「あちゃー、完全ににこっちに乗せられちゃったね」
絵里「これでどう転ぶか、分からなくなったわね」
凛「真姫ちゃんも単純だにゃー」
花陽「凛ちゃん、それ真姫に言っちゃダメだよ?」
希「とりあえず一つ、分かったことがあるな」
絵里「希?」
希(ちょろさ対決は、真姫ちゃんの負けやね……)
希(ま、うちから見たら、二人とも似たようなもんやけど)
穂乃果「それじゃあ、真姫ちゃんから順番に、スタートォ!」
41:
 
花陽「さすがに、にこちゃん……かな。ごめんね、真姫ちゃん」
穂乃果「と、いうことはー……多数決の結果、にこちゃんの勝利!だね」
真姫「っく!そんな……この私がにこちゃんに負けるなんて」
にこ「ふふーん、宇宙ナンバーワンアイドルに歌で勝とうなんて100年早いのよ!」
にこ(でも実際は危なかったぁ……まさかうろ覚えであそこまで歌えるなんて……)
ことり「今日のにこちゃん、絶好調だね!」
希「明日あたり、事故にでも遭うんとちゃうか?」
にこ「不吉な事言わないでくれる!?あと、あんたが言うとなんかシャレにならないんですけど!」
希「あはは、ごめんごめん」
真姫「ま、折角私に勝ったんだから、頑張りなさいよね」
にこ「あの真姫ちゃんが、素直に……!これはもう―」
希「―事故に」
にこ「遭わないわよ!!」
42:
 
穂乃果「じゃ、次ー、てやー」
凛「なんか、急に雑になったにゃ!?」
『星空 凛』VS『絢瀬 絵里』
凛「しかも凛の出番だったにゃ!」
絵里「ふふ、お手柔らかにね、凛」
穂乃果「じゃー、種目ー。ほりゃー」
にこ「殴っていいかしら、あれ」
ことり「だ、ダメだよ、にこちゃん」
『手押し相撲』
43:
海未「また違う相撲がでてきましたね」
絵里「しかし、さっきから、選んだ人の性格が分かるラインナップよね……微笑ましいというか、何というか」
『ジィィィィィー』
穂乃果「ほえ?」
穂乃果「じゃ、スタート!」
凛「先手必勝だよ!」ババババッ
絵里「おっとと、さすがにいわね……」
海未「さすが絵里。バランス感覚がいいので倒れる気配がありませんね」
希「それに加えて、避けに徹して、体力使わせて、隙をうかがう作戦かな?」
44:
凛「にゃにゃにゃにゃにゃー!」バババババババッ
絵里「よっ、ほっ、っとと」ヒョイヒョイ
凛(うぅ……このままだとキリがないにゃ……それなら!)
凛「てやぁー!」バッ
海未(仕掛けた!)
絵里「よっと」ヒョイ
凛「あ」グラ
希(あ、前にいき過ぎてバランスが)
海未(急いで仰け反って耐えたけど、逆にこれは……!)
45:
絵里(チャンス―!)
絵里「今よ!」バッ
凛「―ッ!」
絵里「え?」
海未(バランスを崩しながらも、さらに後ろに仰け反って避けた!?)
希(すごい体勢……凛ちゃん、やるやん!)
凛「お返し……だにゃ!」ドンッ
絵里「きゃっ!」ドサ
希「おぉ、そのまま戻る勢いでえりちを倒したで!」
海未「すごいですね、凛」
花陽「でも勢いよすぎて、一緒に倒れこんで、絵里ちゃんに覆いかぶさっちゃったね」
凛「ふふふ……やったにゃぁー……」シュー
絵里「ちょ、ちょっと凛!?大丈夫!?」
希「なんや、えりち。胸で窒息させる作戦?」
絵里「違うわよ!?」
46:
凛「さすがにちょっと、疲れたにゃー」
花陽「お疲れ様、凛ちゃん」
穂乃果「よーし、残り2回!張り切っていくよー!」
にこ「勝手にだれて、勝手に復活してるし……」
海未「まぁ穂乃果のマイペースはいつもの事ですし……」
穂乃果「そいや!」
『南 ことり』VS『星空 凛』
凛「えぇー!また凛なのー!?」
ことり「ご、ごめんね?凛ちゃん」
凛「うぅ……ことりちゃんのせいじゃないけどぉ」
47:
海未「で、種目は?種目によっては、そこまで疲れないでしょうし」
穂乃果「うーんと……こっちにしよっかな」
『枕投げ』
『………………』
真姫「また体力系ね……」
花陽「り、凛ちゃん……」
凛「もーいいもん!ここまできたらやってやるにゃー!」
ことり「うぅ……どうしよう」
穂乃果「ことりちゃん、あくまで『真剣勝負』だよ!」
ことり「穂乃果ちゃん……!うん、分かったよ」
海未「勝負事というのは真剣にやらねば、意味がありませんからね」
絵里「さて、場所の確保はこれくらいでいいかしら」
穂乃果「先に体に当たったほうの負けだよ!じゃあ、よーい……すたーとぅ!」
48:
ことり「よし!いくよー、凛ちゃん……えぇーい!」ポイッ
穂乃果「わぶっ!?」バフッ
凛「にゃ!?」
ことり「わわ、ご、ごめんね穂乃果ちゃん!」
穂乃果「だ、大丈夫、気にしてないよ!」
ことり「気を取り直して……てぇーい!」ポイッ
希「おっと」ヒョイ
ことり「あぁ!またやっちゃった……ごめんね、希ちゃん」
海未「そういえば、忘れていました……ことりは所謂『ノーコン』と言われる種族でしたね」
穂乃果「あー、そういえば、ことりちゃんがモノを真っ直ぐ投げれてるとこ、見たことないかも……」
『って、ことは……』
49:
花陽「わわ!」ヒョイ
海未「ハッ」パシッ
にこ「へぼっ」ボスッ
絵里「い、いけない。このままじゃ、どんどん被害者が増えるわ」
希「凛ちゃん、動くんや!どうにできるのは凛ちゃんしかおらへん!」
凛「―ッハ!?あまりの事に固まっちゃった」
凛「よし、こうなったら短期決戦にゃ!」ダッ、ブンッ
絵里(近づきながらの全力投擲……これなら避けれなっ……!?)
ことり「わわっ!」バシッ
凛「防がれた!?」
海未「あ、あれは……!」
穂乃果「ことりちゃんのMy枕!」
50:
 
ことり「あ、危なかったぁ……よーし、それぇ!」ポイッ
真姫「あぶなっ」ヒョイ
凛「てぇい!」ブンッ
ことり「やっ!」バシッ
ブンッ、ポイ、ヒョイ、バシッ、ボスッ、ブンッ、ポイッ
凛「は、はぁ…はぁ…ぜ、全然決まらないにゃ……」
海未「これは……困りましたね」
希「まさかことりちゃんが、ここまで防ぐなんてなぁ。My枕、恐るべしやね」
絵里「近寄れば、当てれるかもしれないけれど、逆にあたる可能性もでてくるわね」
海未「どこに飛ぶか分からないというのも、ある意味厄介ですね」
にこ「でも、こんな事続けてたら寝る時間無くなるわよ……」
51:
 
希「まぁ、どっちみち凛ちゃんの体力が限界やろうし、そろそろ決まるやろ」
凛「こうなったら賭けにゃ!」ダッ
絵里(動いた!)
穂乃果「真っ直ぐ行ったよ!?」
真姫「成るほど……ことりのノーコンさに賭けたのね」
希「ただのゴリ押しとも言うやんな」
海未「まぁ、それほど疲れているのでしょう……しかし」
ことり「えいっ!」ポイッ
凛「っ!」ヒョイ
花陽「すごい!ちゃんと避けた!」
海未「ですが、ことりにはMy枕防御が……」
52:
 
凛「てぇい!」ブンッ
ことり「ひゃあ!」バシッ
絵里「やっぱり防がれた!」
海未「いえ、枕をもう一つ持っています!」
凛「にゃぁー!」ブゥンッ
ことり「あうっ!」バスッ
『………………』
凛「はぁ、はぁ……ふふふ、凛の……はぁ、はぁ……勝ちだにゃ」
ことり「あーん、負けちゃったー……残念」
53:
 
穂乃果「おぉー、凛ちゃんの勝ちだよ!すごい、すごい!」
絵里「頭を狙って、わざと防がせて、視界を塞いでからの、至近距離での足への投擲……ハラショーよ、凛!」
真姫「何の解説をしてるのよ、絵里は……」
海未「素晴らしかったですね。とてもいい勝負でした!」
希「ふふ、一番楽しい勝負だったかもしれんね」
にこ「そして一番楽しんでるのも、間違いなく、あんたらよ」
穂乃果「うーん、いい勝負だったね!じゃあ……」
穂乃果「決勝戦、やろうか?」
凛「はぁ、はぁ……へ??」
54:
穂乃果「いや、だってもう随分遅くなっちゃったし」
海未「あ、本当ですね……これ以上は明日に差し支えます」
穂乃果「そういう訳だから、決勝戦やるよ!メンバーはにこちゃんと凛ちゃん!」
凛「ちょ、ちょっと待っ……!」
穂乃果「種目はー……『ダンス』だよ!」
凛「…………」ゴーン
花陽「あぁ!?凛ちゃん!?」
絵里「昼間も練習して、体力を使っているのに、これは……」
真姫「というか、体力使うものばっかじゃない」
希「しかも、それをことごとく引き当てる凛ちゃん……ある意味何かもってるやん」
にこ「敵ながら、同情するわね」
55:
穂乃果「じゃあ、良かったほうの多数決ね!曲は『START:DASH!!』だよ。レッツ、スタート!」
凛「もう嫌にゃぁーーーーーーーーー!!」
凛「はぁ、はぁ、はぁ……」ズーン
希「あの状態で踊りきるなんて……すごいなー凛ちゃんは」
絵里「でも、さすがにまともには踊れなかったわね……」
海未「まぁ、仕方ないですね。むしろ良くやったほうです」
にこ「今回ばかりは、勝ち誇る気になれないわね……」
花陽「大丈夫、凛ちゃん……?」
凛「うぅ……かよちーん」
花陽「よしよし」
真姫「はぁ……やっと終わったわね」
56:
 
穂乃果「じゃあ、優勝したにこちゃんには、賞品をプレゼント!じゃじゃーーーん!!」
にこ「…………」
穂乃果「あ、あれ?どうしたの、にこちゃん」
にこ「一応聞くわ……これは何?」
穂乃果「穂むら名物、穂むらまんじゅう!略して『ほm」
にこ「あぁ、うん。もういい分かったわ」
穂乃果「ぶー、にこちゃんがひどいー!」
にこ「いやいや、文句の一つも言いたくなるわよ!?ここまでやらせといて、賞品はまんじゅう一つとか!」
穂乃果「仕方ないじゃんー、もっと持っていこうと思ったのに、一つしか余ってなかったんだもん!」
にこ「挙句の果てに在庫処分品!?」
57:
 
穂乃果「じゃあ、優勝したにこちゃんには、賞品をプレゼント!じゃじゃーーーん!!」
にこ「…………」
穂乃果「あ、あれ?どうしたの、にこちゃん」
にこ「一応聞くわ……これは何?」
穂乃果「穂むら名物、穂むらまんじゅう!略して『ほm」
にこ「あぁ、うん。もういい分かったわ」
穂乃果「ぶー、にこちゃんがひどいー!」
にこ「いやいや、文句の一つも言いたくなるわよ!?ここまでやらせといて、賞品はまんじゅう一つとか!」
穂乃果「仕方ないじゃんー、もっと持っていこうと思ったのに、一つしか余ってなかったんだもん!」
にこ「挙句の果てに在庫処分品!?」
58:
 
穂乃果「あ、大丈夫だよー、賞味期限が一日くらい過ぎてても、大して変わらないから!」
にこ「しかも賞味期限まで切れてるんかぁーーーい!」ビシィッ
『………………』
絵里「はーい、今日はもう寝るわよー。みんな、準備してー」パンッパンッ
凛「凛はお風呂に入りなおすにゃー。さすがにこのまま寝れないにゃ」
穂乃果「あ、じゃあ私もー。走って汗かいちゃった」
真姫「まったくー、無駄に疲れたわね」
ことり「ことりも疲れちゃったー」
海未「さ、早く寝て、明日からまた練習ですよ?」
花陽「うん、がんばろうね!」
59:
にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!何勝手に終わらせようとしてるのよ!」
希「にこっち」
にこ「の、希……!そうよね、希だけは……」
希「いやー、さすがやな、にこっちは。ちゃんと締めてくれるなんて。やっぱ部長はにこっちやね!」
にこ「全っ然、締まってないわよ!?むしろオチてるわよ!!」
希「ふふ、それじゃあ、お風呂入りに行こかー」ガシッ
にこ「ちょ、ちょっと!?何すんのよ……!あっ、こら!待ちなさぁーーーーーぃ……」
にこ「こんなの絶対に納得いかなーーーーーーーい!」
おわり
60:
μ'sメンバーをわいわいさせたいだけのSSでした
定番の流れが多いのは、きっと原作の空気がゆるいk……どうもでしたっ
61:
おつ
66:

凛ちゃん可愛かった
6

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