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勇者「これまでの冒険を振り返ってみたった」


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1:
※注意
宿屋「魔王城の近くに休憩所作ったった」の続編となります。
(全27レス作品)
前作を読まないとわかりにくい部分があると思います。
今作品は20レス位で終わる予定です。
※こちらもよろしければ
従者「魔王を旅に連れ出したった」
(全20レス作品)
2:
?「ん?」
>彼の頭はボケーとしていた。一瞬、心と体が分離したような感覚を味わった後、気付いたらそこに立っていた。
?「えーと…」
>目の前には大きな城。今まで色んな国を回ってはきたが、この城は――
魔法使い「ちょっと勇者」
勇者「あ、魔法使い…」
勇者(あぁ、そうか。これは――)
>仲間に声をかけられて思い出した。自分は勇者。ある大国の王に命じられ、魔王討伐の旅をしていた。
>本当に、長い旅だった。この旅が終わる日は来るのだろうかと、何度も何度も思う程に。
魔法使い「…大丈夫?」
勇者「あーわり。ちょっと馬鹿になってる」
勇者「なぁ魔法使い」
魔法使い「何かしら?」
勇者「いや――」
>声をかけてみたが言葉につまる。ずっと長い間、この瞬間に言おうと何度も頭の中で練習もしていたというのに――
勇者(何つーか…本当、ここに来るまで長かったよなぁ)
3:
>きっかけは些細なことだった
勇者「魔法使い、狩人、俺は死ぬかもしれん」
狩人「は?」
魔法使い「な、悩みなら聞くわよ?」
勇者「親父のおやつをケツで踏ん付けちまった」グッチャリ
魔法使い「ゆ、勇者…アンタ何てことを…」ブルブル
狩人(こいつの父さん怖いからなぁ…)
勇者「村中探し回ったが、同じおやつが売ってないんだよ。これ死んだわ」
狩人(同じの探す為に、尻におやつをつけたままにしてたのか…)
魔法使い「そのおやつ、確か南街で作ってるお饅頭よ!」
勇者「おおぉぅ!でかしたぞ魔法使い!早行ってくるぜ、南街!」
魔法使い「待ちなさい、南街は確か魔物に制圧されたって噂よ!危ないわ!」
勇者「じゃあ南街を解放してくる!じゃあな!」ダッ
狩人「あいつ、魔物に殺される道を選んだな…」
魔法使い「ちょ、勇者あァーっ!」
>本っ当に些細なことだった

狩人「流石村で2番の戦士である勇者だな、南街を解放して生還するとは」 ※1番は父親
魔法使い「だけど制圧されたゴタゴタで饅頭は製造してなかったみたいね」
勇者「饅頭コワイ饅頭コワイ」ガタガタ
親父「おう、うちのせがれとその友達じゃねぇか!おい勇者、何で青ざめてんだ?」
勇者「」ビクッ
魔法使い「おじさん、勇者ったらおじさんのおやつを駄目にしちゃったのよ。でもそのおかげで南街を解放したんだから、許してあげて」
親父「ガッハッハ、そうかそうか、南街を解放したか!流石俺のせがれだな!」
魔法使い「そうよおじさん、南街の人たちは喜んでいたわ!だから…」
親父「わかってるよ魔法使いちゃん。特別にケツ叩き10発で勘弁してやるよ!」
ドゴァアアッ
勇者「」ピクピク
狩人「あのケツ叩きは岩をも砕くというからなぁ」
魔法使い「勇者、勇者ああぁぁ!おじさん、もうやめてええぇぇ!」
>この一田舎の青年は、後に世界の期待を背負う勇者となる。
4:



勇者「南街の件について国王に呼ばれたと思ったら、他の制圧されてる街や村を解放してくれと頼まれたった」
狩人「凄いじゃないか、国王直々に依頼されるなんて。うちの村から英雄が出れば、皆鼻が高いよ」
勇者「俺の鼻の方が高いもんね?もう既に天狗だもんね?」
魔法使い「天狗になるの早いわ!勇者、危ないわよそんなの、国の騎士団に任せておきなさいよ…」
勇者「魔法使い、俺はやってみたいんだ…そして、魔物に支配されてる人たちを解放してやりたい」
魔法使い「勇者…」
狩人「勇者…」
勇者「そして英雄となり、皆にチヤホヤされたいんだッ!」グッ
魔法使い「あーそんなことだろうと思ったわよ」
勇者「…あ、もしかして妬いてますぅ??俺が英雄になって?、チヤホヤされて?、モテモテになって?、そんでもってお姫様に求婚なんかされたら…フヒヒヒヒ」
魔法使い「アンタがモテるわけないから、そんな心配してないわよーだ」
勇者「何だとぉー、強くて英雄な美男子の、どこがモテないと言うんだ!」
魔法使い「女の子はバカな男が嫌いなんですー!全ての長所を打ち消す、稀に見るバカ男!」
勇者「それってレアだろ!」
魔法使い「バカを否定せんかー!」
狩人「…てかさっき魔法使い「そんな心配」て言ってなかった?」
魔法使い「!!!??」
勇者「ほほー?つまり魔法使いちゃん、俺がモテるのは心配なわけで…」
魔法使い「そんなんじゃないわよーっ、もういい、とっとと魔物を倒しに行きなさいよこのバカッ!」
勇者「明日から行くもんね?、それで俺のモテモテ人生が始まるんだもんね?、あっかんべ?」
狩人(素直じゃない2人だなぁ…)
5:
翌日
親父「準備はできたか坊主」ゴゴゴ…
勇者「アノ、準備万端デスケドネ、オトータマ」
親父「あん?どうした?」
勇者「何故オトータマモ、準備万端ナンデスカ」
親父「俺は行商人だからなぁ、息子と同じ道を歩んでも問題あるまい?」ゴゴゴ…
勇者「あ、ありませんけどね?…英雄の旅が父親と2人ってのはどうかと」
親父「そうガタガタ言うと思って、他にも声をかけておいた」
勇者「ガタガタガタ!」←文句言いたいが怖くて言えない
親父「お、来たみたいだぜ」
魔法使い「お待たせ?。勇者、おじさん、行きましょう」
狩人「ちーっす」
勇者「ま、魔法使い!何で魔法使いが!?」
狩人「俺を無視すんな」
魔法使い「おじさんに頼まれたのよ。魔法の修行にもなるし、男所帯じゃろくに料理もできないでしょう?」
勇者「いやーそれはありがたいんですけどねぇ、お前には危ないって?」
親父「お前が守れよ」
勇者「は、はい?」ビクッ
親父「魔物との戦いで魔法使いちゃんが傷ついたらテメェどうなるかわかってんだろうなぁ?」ゴゴゴ…
魔法使い「ま、まぁまぁ。勇者…やっぱり私、心配なんだよ。もし私の知らない所で勇者に何かあったらと思うと、私…」
勇者「魔法使い…」
親父「例えばお前が浮気したりな」ニヤァ
勇者「!?」
親父「言っておくが、浮気できると思うなよ?もし浮気しようもんなら、お前のケツは3分割どころじゃなくなるぜ?」ゴゴゴ…
魔法使い「う、うう浮気って!おじさん、私と勇者は別に///」
勇者「ハイ、ボクチャン禁欲シマス。ダカラ威圧シナイデ、オトータマ」
親父「はっはっは、良かったな魔法使いちゃん!ま、こいつは何だかんだで魔法使いちゃんが1番好きだよ、だから安心しとけ!」
勇者「人生の墓場に入る準備はできてるぜ、魔法使い」
魔法使い「も、もー///」
勇者(ギャグなのに無視ですかそうですか)
狩人(俺の存在も無視ですかそうですか)
>こうして奇妙なパーティーの旅が始まった…
6:
勇者「うおおおぉぉぉ!」ザシュッ
魔物「ぐああああぁぁぁ」
勇者「勇者様の、勝利ッ」フッ
狩人「余裕だったな勇者。流石に4つ目の街ともなると、勝手が掴めてきたじゃないか」
勇者「ばかたれー、これが俺の本来の実力だよ。ようやく足手纏いさん達が自分の身を守れる程度にはなってきましたからね?」
狩人「面目ない…」
魔法使い「ごめんね勇者…」
親父「おいこら、魔法使いちゃんに悲しい顔をさせんじゃねぇよ」ゴゴゴ…
勇者「大変失礼致しました魔法使いさん、貴方は素晴らしくやって下さっております」ペコペコ
魔法使い「そ、そこまで言わなくていいわよ」アセアセ
勇者「てかさ?、何でレベルカンストしてる親父は戦闘に参加しないわけ?」
親父「言ったろ、俺は行商で旅をしているだけだ。それに俺が参加したらお前の為にはならんだろ?」
勇者(じゃあ別行動しろよ)
親父「俺はお前のお目付け役だからな。お前が何か問題でも起こそうもんなら、天国のかーちゃんに合わせる顔がない」
勇者「少しは息子を信用して、おとーたま!」
魔法使い「そうですよおじさん、勇者はその、お調子者だけど真面目な所もあるんですから」
親父「ハッ、心配しなくても勇者が俺の目から見ても心配ないレベルになったら帰るよ。魔法使いちゃんとの2人旅に、あまり水を差すのもあれだしな」
魔法使い「も、も?おじさんたら、そういうことじゃなくてぇ///」
狩人(…俺は?)



勇者「オラオラ?!」ザシュッ
魔物A「ぐあぁっ」

勇者「はい、最後の一匹?」ドスッ
魔物B「ゴフッ」

勇者「喰らえ、必殺剣?!」ズシャッ
魔物C「ごはぁっ」
狩人「…なぁ」
魔法使い「何?」
狩人「勇者ってもしかして、マジで凄いんじゃね?」
魔法使い「そうね…」
7:
??????????????????
子供時代
勇者「あいででで」
魔法使い「勇者ぁ?、心配させてバカバカッ」
勇者「増援がなかったら勝てたもんねー、あの程度の魔物なんか」
魔法使い「あったから負けたんじゃない!おじさんが気づかなければ死んでたわよ!」
勇者「だろうな?。親父のお叱りの方がコエェ」
魔法使い「あんたはふざけてばっかで…」
勇者「ふざけないと死ぬんです。でもこれだけは真剣、俺は強くなるよ」
魔法使い「その前に死んじゃったらバカよ、本物のバカ!」
勇者「そうだな、気をつける。じゃあ約束しようぜ魔法使い」
――世界一強くなるまで、絶対に死なないから
???????????????????
魔法使い(あの時の約束、覚えてるかしら――勇者)
勇者「魔法使い、今日はナイスアシスト?。いえーい」パーン
魔法使い「い、いえーい///」パーン
狩人「はいはい俺は無視ね、慣れましたよ」
勇者「ところで最近名を挙げてるうちのパーティーに入りたいと言う人が来たんだが」
親父「女だったら駄目だぞ、浮気の危険が生まれる!」ヌッ
魔法使い「お、おじさん、いいからそういう心配しなくて…」アセアセ
親父「おっ、もう夫婦同然だから何の心配もないってか?ハッハッハ、こりゃ一本取られたなぁ!」
魔法使い「そういうんじゃありませんーっ!///」
勇者「俺はツンデレ好きじゃないぞ?。貴方の素直な気持ちを、サン、ハイッ!」
どごおおおぉぉ――ん
魔法使い「バカ」
親父「おっ、うちのせがれを吹っ飛ばすとはやるなぁ魔法使いちゃん!」
勇者「お、鬼嫁…」ピクピク
狩人「うん、いい夫婦だよ君ら」
8:
魔物「勇者覚悟!でやああぁぁ」
勇者「オラーッ!」ザシュッ

勇者「パーティーも7人に増え、魔物からも刺客が来るようになったな。あぁ忙しい忙しい」
狩人「8人だよ…俺をカウントし忘れてるだろ」
魔法使い「有名になってきた証拠ね…」
勇者「おいおい魔法使い陰気臭いぞ?。笑え笑え?」ギュウゥ
魔法使い「いたた、ほっぺつまむな?!人が真面目に心配してるのにアンタはーっ!」
勇者「心配いりまセーン、何故なら俺は勇者デース」
魔法使い「一旦コテンパンにされちゃえバカーッ!」
狩人「はいはい今日もお熱いこって…お前ら見てたら平和な気持ちになってくるわ…」
タタタッ
軍師「大変です勇者殿!」
勇者「ん…どうした?」
軍師「勇者殿の故郷の村が制圧されたとの情報が!」
一同「!!?」

勇者の村
勇者「だらああぁぁーっ!」ズシュッ
親父「ふんっ」ゴギャッ
狩人「な、何かいつもより魔物が多くないか?」ゼーゼー
魔法使い「本当よ…嫌な予感は当たるものね。どうして、こんな小さな村に沢山の魔物が配置されてるのよ…!」
勇者「…俺の出身の村だってのがバレたか?」
狩人「まさか。誰が魔物に情報を漏らすってんだよ。それより勇者、気を抜くな!」
勇者「おう!」チャキッ
>魔物達に対し勇者一行は善戦するが、敵の数の暴力により体力は確実に削られていった――
9:
勇者「これで…最後の一匹イィィッ!」ズバッ
魔物「ぐひィ…」ドタッ
勇者「あー疲れた…多すぎだろ、敵…」ドサッ
魔法使い「お疲れ、勇者…」
魔物「…ククク」
勇者「あ…?何だ、瀕死の有様で笑いやがって…」
魔物「魔王様に逆らう者は…故郷ごと滅ぼす。それが、人間達への見せしめ…!」
魔法使い「!?やっぱりバレていたの!」
狩人「じゃあ何で制圧した時に滅ぼさなかったんだ?」
魔物「わからんか…?これは罠なんだよ…我々は、お前達をおびき寄せただけ…だ…」ガクッ
勇者「おびき寄せただけ…!?まさかっ」ガバッ
魔法使い「あ…勇者、あれ…!」
勇者「!!」
>魔法使いが指差した方向からは、魔物の大群がこちらに押し寄せようとしていた――
勇者(っ、村人を逃がさないと…って)
>勇者が振り向いた方向、そちらからも魔物が押し寄せてくる。つまり…
勇者「逃げ場なしってことかい…!」
魔法使い「わ、私…もう魔力残ってないよ…」
狩人「弓矢もほとんど使った!皆満身創痍だというのに…!」
勇者「…くっ」
勇者(それでも、やるしかないだろ…!)
親父「気張ってんじゃねぇよバカ息子、このままヤケクソにやっても全滅するだけだ」
勇者「けどよ親父、どうしようも…」
親父「あるぜ、策は」
勇者「本当か!」
親父「ほら、あっちから来る群れは比較的数が少ない。だから俺が突っ込んで道を作るから、お前は村人を連れて避難しろ。」
勇者「な…親父が危ないじゃないか!」
親父「誰に言ってんだ?俺はレベルカンスト、テメーらひよっことはケタが違う、ケタが。ってわけだ、後で合流しようぜ!」ダッ
勇者「親父…!」
勇者(すまん親父…頼んだ…!)
親父「ボケーっとしてんじゃねーっ!…今だ、全員逃げろおぉーッ!」
魔法使い「おじさん…!」
勇者「…逃げるぞ、今は!」
>勇者達は親父が作り出した群れの隙間を縫って逃亡した。
>父親とすれ違う瞬間――勇者は「大丈夫だ」と確信していた。その時の父親の様子は、彼自身が恐れを抱く、いつもの父親と変わりなかったから――
>大丈夫だと、思いたかったのだ――
10:
勇者「村人全員無事だな…ハァ、ハァ」
魔法使い「えぇ、大丈夫…あとはおじさんが何とか逃げてくれば…」
ゴオオオオォォッ
勇者「!?」
狩人「あ…」
魔法使い「そ、そんな…」
>轟音が鳴り響いた方向は彼らの村――そこは遠目からでもわかるほどの、大きな爆炎に包まれていた。
村人達「む、村がーっ」「キャアアァァッ」「ひとたまりもねぇぞ、あんなの…!」
勇者「お、親父…」
魔法使い(他の魔物ごと、使い手の魔力も消えた…これは、自爆魔法…)
魔法使い「おじさん…おじさああぁぁん!」
>魔法使いは燃え盛る村に駆け出そうとしたが――肩を掴まれ、止められた。誰よりも父親の身を案じているであろう、勇者に。
勇者「…駄目だ」
魔法使い「でも、でも…!」
勇者「生き残ってる魔物でもいたら危ないだろ…行くな、魔法使い」
魔法使い(勇者…?)
>魔法使いはその時気付いた。自分の肩を掴む勇者の手が、震えていることに。
勇者「頼むよ…お前を傷つけさせない、それが親父との約束なんだ…!」
魔法使い「勇者…」
>受け入れたくない現実を誰よりも早く受け入れたであろう勇者に、それ以上何も言えなかった――
11:
村人「」ヒソヒソ
狩人「村人達はそれぞれ他の村や街に移るってよ…」
魔法使い「それがいいでしょうね…あの爆発じゃ、村の復興は無理よ」
村人「」ヒソヒソ
狩人「くそ、視線が痛いな…何なんだよ」
魔法使い「仕方ないわよ…私達のせいでもあるんだから」
狩人「だけど、俺らが旅立つ時は勇者を村の誇りとして送り出しただろう?こんな手の平返し悔しくないのかよ、勇者!」
勇者「いや、俺は――」
魔法使いの母「魔法使い!こっちに来なさい!」
魔法使い「母さん…」
魔法使いの母「もう旅なんてやめて、私達と一緒に来なさい。親戚のおじさんの家に厄介になるわよ」
魔法使い「そんな!母さん、旅に出ること歓迎してくれたじゃない!」
魔法使いの母「それは勇者君が一緒なら大丈夫だと思ったからよ…だけど逆だったわ、勇者君と一緒だと危ない目に遭うわよ!」
魔法使い「嫌よ…!」ダッ
魔法使いの母「待ちなさい、魔法使い!」
魔法使い「旅を続けましょう、勇者」
勇者「…いや、魔法使い、止めた方がいいかもしれない…おばさんの言う通り、俺といたら――」
魔法使い「それくらい、覚悟の上に決まってるじゃない!」
勇者「!」
魔法使い「勇者に守ってもらおうなんて思ってないわよ…勇者を助ける為に来たんだもん、だから逃げても追っかけるわよ!一緒にいさせてよ、勇者…」グス
勇者「魔法使い…」
狩人「俺らも同じ気持ちだぜ、勇者」
仲間一同「そうだ!」「ついていきますよ、勇者殿」「共に戦いましょう!」
勇者「みんな…」
>仲間達の強い申し出を断る口実もなく、勇者は彼らの意思を受け入れた。
勇者(国はこうなることを予測していたのかもな…だから一田舎の戦士である俺に、危険を全部押し付けた)
>その疑惑が事実かは不明だが、故郷から疎まれるようになった彼らは、逃げるように他国へと足を運んだ。
>他国も自国同様制圧されている街や村が多数あり、勇者達はそれらを次々解放へと導いていった。
>やがて勇者の噂が世界中に広まり、そして旅立ちから半年後――遂に彼らは、大国の王より魔王討伐の命令が下される。
>こうして勇者は全世界の期待を背負う勇者となったのである。
>その旅の中で沢山の仲間が加わり、そして散っていった――
12:
僧侶「あ、あの、勇者、様…」オドオド
勇者「そぉんな緊張しなくて良いですって?、我が勇者パーティは可愛い仲間を歓迎しております!今日から宜しくな僧侶さん!」
魔法使い(初めて入った女の子だからってコイツは…)
僧侶「あ、は、はい」
勇者「ん、俺と同い年で「さん」はカタいかな。じゃあ…僧侶ちゃん?僧侶っち?僧侶たん?それともォ…」
僧侶「あ、あの///」
魔法使い「コラ、バカタレ勇者!」ゴッ
勇者「いでっ」
魔法使い「新入りの女の子にチョッカイ出すな?っ。ごめんね僧侶ちゃん、こいつ昔っからバカだから放っておいて」
僧侶「は、はぁ」
勇者「ふーんだ、そりゃ舞い上がるもんね?。ムッサい男パーティーでぇ、僧侶ちゃんみたいにぃ、綺麗でお淑やかで華のある女性が周囲にいないもんで?」
魔法使い「なっ///ア、アンタね、華ならここにいるでしょ!?」
勇者「食虫植物」ボソッ
魔法使い「ニャローッ、100回殴る!」
勇者「何のォ、100回ガード!」
現在パーティーの人数は6人。僧侶ちゃんは、累計17人目の仲間だ。
勇者は明るく、その気取らない性格もあって、行く先々で人に好かれる。勿論、パーティーのムードメーカーでもある。
魔法使い(だけど、深い仲の人は皆知ってるのよね。勇者、結構無理してるって)
今まで散った仲間たちの事、最初から旅をしている私もそうなのだから、勇者も絶対に忘れていないはずだ。
だけど皆の希望を背負う者として、暗い顔なんてできない――
魔法使い(あいつには荷が重い役割よね…「勇者」って)
13:
勇者「僧侶ちゃん、いい子だよな。後方支援型で戦えないから、しっかり守らないとな」
>2人での買い出し中、勇者は急にそんなことを呟いた。
>新しい仲間についての話題を口にするのはそう珍しいことではないが…
魔法使い(ちょっと、いつもと違ってニヤついてない?)
>魔法使いとしては、若干面白くない気持ちもある。
魔法使い「可愛い女の子が入ったから、やる気が出るって??」
勇者「そりゃ男として、なぁ?」
魔法使い「へー、そうなんだー。じゃあ可愛い女の子一杯仲間に入れようか?」
勇者「うーん、可愛くて戦える子ってなかなかいないしなぁ」
魔法使い(目の前にいる子は可愛くないって言いたいのかしら?)
勇者「初めて親父の言いつけを破って引き入れた女の子だし、仕事はきっちりやってもらうぞ勿論」
魔法使い「あらアンタ、まだおじさんの言いつけ守ってたわけ」
勇者「あぁ、親父を意識すると気が引き締まるんだよ」
魔法使い(萎縮するの間違いじゃ…)
勇者「今の俺なら、あの世で親父と喧嘩しても簡単には負けないと思うぞ」
魔法使い「やめてよ縁起でもないこと言うの。…私達の旅、本当にいつ死んじゃうかわからないんだから…」
勇者「あぁ、悪い」
魔法使い(そこは、茶化してほしかったかな…)
勇者「…俺には夢があるからな。魔王を倒すまでは死なねぇよ」
魔法使い「夢って…?」
勇者「…」ニヤッ
>勇者は意地悪く笑い、間を空けてから――
勇者「お前だけには教えない」
魔法使い「何よ、それーっ!」
14:



本当に、長い旅だった――
魔王の所に辿り着くまでは、口にしないと決めた夢があった。
魔王を倒してから、叶えようと思った。
勇者「あぁ――」
>あれから長い時が経ち、今、勇者は城の前に立っていた。
>ここに来れることを何度も願い――そして、何度も諦めかけた。
勇者(だけど…)
魔法使い「勇者?」
>目の前に魔法使いがいた。まるで、夢のようだった。
勇者「魔法使い、俺――」
魔法使い「…うん」
>共に夢を叶えたいと思っていた相手に、ようやく言える――
勇者「…これからは、お前とずっと一緒にいたい。長いこと、待たせたな」
魔法使い「…勇者ぁ」
>魔法使いは勇者の顔を見ながら涙ぐみ、答えた。
魔法使い「何でアンタも死んだのよ…バカッ!」
>2人が再開するのは、実に10年ぶりであった。
15:
?10年前?
勇者「…やったんだよな、俺たち…!」
魔法使い「遂に…」
僧侶「倒したんですね、魔王を…」
>旅を始めてから1年経った頃、魔王城の場所を突き止めた勇者は、遂に魔王を討つことに成功した。
>だが、それで平和が訪れたわけではなく…
勇者「…何だよ、こりゃあ」
>魔王討伐の報告をしに大国へ戻ってきた勇者の目にまず入ったのは、城を襲う大量の魔物だった――



魔法使い「…おかしいわ、魔王を討ったのに…。むしろ魔王がいた時より、魔物が凶暴化しているじゃない…」
勇者「どういうことだ。…魔王じゃない奴が、魔物を操っているのか…!?」
僧侶「…その逆かもしれません」ガタガタ
魔法使い「逆…?」
僧侶「私たちが討った魔王は、人間を滅ぼそうとはしていませんでした…人間達は、自分の支配下に置こうとしていただけでした…」
魔法使い「確かに、そんなこと言っていたわね魔王…それで、逆っていうのは…」
僧侶「今まで魔物達は魔王に従っていましたが…その魔王がいなくなったから、人間を襲うようになったのかも…」
勇者「…!」
魔法使い「そ、そんなわけ…」
>しかし僧侶の言葉を誰も否定できず、皆口を閉ざしていた。
>それに真相はともかく、勇者たちは各地で暴れまわる魔物を討伐する事に追われていった。
勇者(俺たちがもたらしたのか、この混乱を…!?)
>あの時の僧侶の言葉、肯定するのが恐ろしく、時々頭をよぎりつつ、考えることから逃げて戦い続けた。
>魔王存命時よりも激しくなった、激闘に続く激闘――次第に彼らは疲弊していき、1人、また1人――
>そして、勇者にとって最も大切な仲間が、散った。
16:
魔法使い「バカでしょアンタ…何であんな死に方したのよ」グスグス
勇者「あちゃー。こっちから見てました、俺の様子?」
魔法使い「見てたわよ!あの後新しい魔王が即位して、アンタは僧侶ちゃんと一緒に魔王の監視を始めて、世界が前より平和になったわよね…。それで上手くやってたのに、どうして今更また魔王に喧嘩売ってこっちに来たのよ!」
勇者「そのー、隠居してたつもりが王様に見つかりましてー…それでこっちに逃げてきましてねー」
魔法使い「何でこっちなのよ!逃げる場所なんて世界中、どこにでもあったじゃない!」
勇者「や、まぁでも、キリがないかなって。それに限界だったしな、お前が恋しくて」
魔法使い「そういう台詞、さらっと言えるようになったのね…遅いのよ」
勇者「ははは、わりー」
彼の風貌は大分変わったけど、根っこの部分は変わっていない。こうして10年ぶりに会話して、よーくわかる。
魔法使い「残された人たちは、どうするのよ…」
勇者「大丈夫だろ。父ちゃん、あいつをヤワな子に育てた覚えはありません」
魔法使い「僧侶ちゃんは…」
勇者「レベルカンストの僧侶だぜ、新たな人生スタートしてもやっていける」
まさか気付いていないのだろうか、彼女が勇者に寄せていた想いに。
バカだこいつ、本当に激ニブのバカだ。
勇者「今の魔王、臆病だから、もう二度と人殺しできないだろうな。魔王にトラウマ植え付けてやったぜ、どうよ」
魔法使い「…悪趣味よ」
勇者「ま、これで世界は平和だろ、少なくとも今の魔王が生きている内は」
人にトラウマ植え付けておいて、よくもまぁサラリとそんなことが言える。
勇者「ところで、親父や他の皆はいるのか?久しぶりに会いたいな」
魔法使い「バカ。皆もうとっとと行っちゃったわよ」
勇者「えー、俺を待ってくれなかったのー。勇者ちゃんさみしー」
魔法使い「皆アンタのことばかりじゃないのよ、全く自意識過剰なんだから」
勇者「じゃあ魔法使いは俺のことばかりってことですかい」ニヤリ
魔法使い「…そうだって言ってほしいわけ?」
勇者「そりゃ、ま」
勇者「魔法使いは、俺の1番ですからね」
魔法使い「――――うん」
どうしてこっちに来たのか――そう責めた言葉は本音だ。勇者は自分のことなど気にかけず、もっと人生を謳歌すべきだった。
だけど本当はそれ以上に、嬉しかった。
勇者「…夢、ようやく叶うな」
魔法使い「そうね」
共に叶えたいと思った夢、それは互いに思っていたものだった。
これからは、この人と一緒にいたい――ずっと、ずっと。
17:
?5年後?
僧侶「お久しぶりです商人さん…あら、その子は?」
商人「ハハ、姪っ子預かっちゃってさぁ。ま、いいじゃん、行儀良い子だしね」
僧侶「そうなんですか、初めまして、姪ちゃん」
姪「はじめましてぇ」
>勇者の仲間唯一の生き残りである僧侶は、この日久々に友人と会っていた。
商人「私もあんたも良い縁がないまま三十路超えちゃいましたな?。でもまだまだモテるんだろ僧侶、ん??」
僧侶「そ、そんなことありませんよ…商人さんこそ、お若いままじゃありませんか」
商人「あら、ありがとね?♪…そういやアイツも長いこと会ってないけど、今は女盛りかぁ」
僧侶「ふふ、想像できないでしょう。あの子、とても綺麗になりましたよ。言葉遣いは少々荒いですが…」
商人「へぇ?、やっぱ男ができると変わるもんだねぇ」
僧侶「ふふ、そうですね…あら」
>ふと見た先にいた旅人3人の内1人は、僧侶と目が合うと大きく手を振った
「おーい」
僧侶「魔王さん、従者ちゃん!それに…」
>僧侶は見慣れた人物の名前を呼んだ。1人は人間との戦いを避けて旅立っていった魔王、もう1人はそれについていった従者。そしてもう1人は――
息子「やー」
従者「ちゃんと挨拶しろい。僧侶さん商人さん、久しぶりー」
商人「久しぶりー。やぁ従者、本当にべっぴんさんになったねぇ。5年前はおっさん女だったじゃん」
従者「ひでーのー。今じゃ肝っ玉母ちゃんだよ、なぁ魔王」
魔王「結局女らしかった時期が1回も無いな…」
僧侶「だけど、そんな従者ちゃんをずっと知っていて…」
商人「その従者に惚れたのが…」
魔王「えぇい、うるさいわ!!///」
1

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