まどか「きっと空もとべるはず」back

まどか「きっと空もとべるはず」


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1:
ほむ「どうしたのまどか」
まど「うん、ほむらちゃんすっごく運動神経いいよね」
まど「すごいよね、憧れちゃうよ」
ほむ「魔法少女だものあれくらい簡単よ」
まど「そうなの?」
3:
ほむ「ええ、足をくすることも出来るし」
ほむ「ジャンプ力を強化することだって出来るわよ」
まど「すごいよほむらちゃん!」
ほむ(あなたに教えてもらったことよ)
5:
まど「魔法ってすごいね」
ほむ「私心臓の病気だったでしょう?」
ほむ「本当ならロクに飛んだり走ったりなんて出来ないわね」
まど「大変だったねほむらちゃん」
まど「あ、それだけ便利な魔法ならもしかして」
まど「自分以外にもかけたり出来るのかな?」
ほむ「……ごめんなさい、私には出来ないわ」
ほむ「私の魔法力は雀の涙ほどしかないから」
まど「そっか、残念」
8:
ほむ「私、元々はメガネをかけていたの」
まど「ほむらちゃんがメガネ?」
ほむ「ええ、今は魔法で視力を回復させたわ」
まど「メガネのほむらちゃんってきっとクールな感じなんだろうな」
ほむ「……そうでもないわ」
まど「私メガネをかけたほむらちゃんが見たいかも」
11:
まど「もっとカッコイイほむらちゃん」
ほむ「そんなカッコイイものじゃないわ、地味な赤渕のメガネだし」
ほむ「ファッションには無頓着だから……」
まど「駄目? そっかぁ、ほむらちゃんが嫌ならしょうが無いね」
ほむ(昔の弱い私は、涙と一緒に捨てたのよ)
13:
ほむ「どこか行きたいところはあるかしら」
まど「そうだね、公園なんかどうかな?」
ほむ「いいわね、公園」
まど「クレープ屋さんが来てるみたいだよ?」
ほむ「ええ、知っているわ」
まど「一緒に食べようね」
16:
まど「噴水、綺麗だね」
ほむ「立派なイルミネーションね」
まど「太陽の光が反射してキラキラしてる」
ほむ「夜の噴水もいいけど、昼は昼で素敵ね」
まど「ほむらちゃんと一緒だと時間がゆっくりに感じるよ」
19:
ほむ「あら、時間を止めてなんかないわよ」
まど「知ってるよお」
ほむ「だったら、私といるとつまらない、かしら」
まど「ウェヒヒ違う違う、まったりとしていられるねってこと」
ほむ「まどか……」
ほむ「私もまどかと一緒なら他に何もいらないわ」
ほむ「何もしなくてもいい、ただ二人で居られるだけでも十分すぎるくらい幸せ」
22:
まど「クレープ屋さん見つけた」
ほむ「まどかは何を頼むのかしら」
まど「ほむらちゃんは?」
ほむ「……私はまどかと同じものにするわ」
まど「うーん、それじゃあねストロベリーアイスクレープ」
ほむ「フフッ」
まど「な、なに?」
ほむ「気にしないで」
まど「ムムム」
25:
まど「焼けたばかりのアツアツの生地に生クリームと苺をトッピングして」
まど「冷たいアイスクリーム乗せて、最後にチョコレートでデコレーション」
まど「すっごく美味しそう」
ほむ「熱で解けたアイスが食欲を刺激するわね」
まど「甘い匂いが広がってるね」
ほむ「甘味は体温に近いほうが強く感じるのよ」
ほむ「理にかなっているわね」
26:
まど「出来立てのうちに食べよう」パク
まど「んー、あまーいほっぺた落ちちゃいそう」
ほむ「あら、まどかったら頬にクリームが付いているわよ」
まど「ふぇっ」
ほむ「ん」ペロ
まど「わわっ、ほむらちゃんっ」
ほむ「フフッ、まどかのほっぺた甘くて美味しいわ」
まど「///」
28:
まど「ごちそうさま」
ほむ「次はどこに行こうかしら」
まど「ほむらちゃんはどこかいきたいところはある?」
ほむ「まどかのいる所が私の在る場所よ」
まど「そっか、じゃあ今日は熱いから」
まど「海、行きたいかな」
ほむ「群馬に海は無いわよ?」
まど「実際の人物や団体、県境等とは一切関係ありません」
ほむ「なるほど」
まど「じゃあ海、行こっか」
ほむ「ええ、ビーチボールとスイカを持って」
32:
ほむ「マドカァー!」トス
まど「ホムラチャン!」トス
ほむ「マドカァー!」トス
まど「ホムラチャン!」トス
ほむ「二人なんだから別に名前を呼ぶ必要はないわね」
まど「ううん、そんな事ないよ、名前で呼び合うってとってもステキ」
37:
ほむ「楽しいわねまどか」
まど「うん!」
ほむ「これはどうっ!」
まど「ウェヒヒ、返しちゃうよ!」
ほむ「流石ねまどか、だったら……愛のスパイク!!」
まど「っ!」ヒシッ
まど「卑怯だよほむらちゃん……こんなの返せっこない」
ほむ「///」
39:
ほむ「スイカを割って食べましょう」
まど「あ、棒を持ってくるの忘れちゃった」
ほむ「しまったわね……」
まど「海の家に行って借りてこようか?」
ほむ「その必要はないわまどか、これを使いましょう」
まど「スナイパーライフル!?」
43:
まど「これじゃあ射的になっちゃうよっ!」
まど「確かに夏の風物詩だけどっ、夏の風物詩だけどっ!」
まど「こんなの使ったらスイカの後部がズタボロになっちゃうよ!」
ほむ「いい? まどか、弾丸の無くなった銃火器は鈍器になるのよ」
ほむ「覚えておいて」
まど「いらない知識だよ……」
47:
まど「スイカ美味しい」シャクシャク
ほむ「ええ」
まど「あ、でも種どうしよう」
ほむ「その辺に吐き出せばいいじゃない」
まど「駄目だよ! そんな事したら砂浜がスイカ畑になっちゃう」
ほむ(メルヘンなまどかは可愛い)
50:
ほむ「じゃあ、私が処理するわ、私の手に出して頂戴」
ほむ「なんだったら口に直接くれてもいいわ」
まど「く、口!? えと、キスはまだ早いかなって……」
ほむ「そう……」
まど「手に出すね」プペペ
ほむ「いただきます」
まど「ほ、ほむらちゃん、私の出した種を食べちゃうの!? 汚いよ」
ほむ「まどかの出すものに汚いものなんてあるはず無いでしょう?」
55:
ほむ「ず、ズズッ……五臓六腑に染み渡るわ」
まど「ああ……ほむらちゃんが小さな口で私の出した種を頬張ってる」
ほむ「あら、若いのね、白いのがいっぱい」
まど「つぶつぶの食感を楽しみながら飲み下してるよ……」
ほむ「グッドテイスティング!」
まど「お、お粗末さまでした?」
59:
ほむ「ふぅ、楽しいひと時だったわ」
まど「ウェヒヒ、でもちょっと物足りないかも」
まど「遊園地行こうよ」
ほむ「……そうね」
まど「そうと決まったら出発っ!」
61:
まど「わーい遊園地」
まど「ほむらちゃんとの初めての遊園地だよ」
まど「ハシャイジャって」
ほむ「ふふ、楽しみね」
まど「まずは何に乗ろうかな」
ほむ「観覧車がいいわ」
まど「観覧車? 最後がいいと思うけど……」
ほむ「まあそうなるわよね」
64:
ほむ「あっ……」
まど「どうしたのほむらちゃん?」
ほむ「まどか、あっちを見ては駄目よ」
まど「何? 何があるの?」
ほむ「絶対に見ては駄目」
まど「気になるよー」
ほむ「……ふう、もういいわよ」
まど「何だったのかな?」
66:
ほむ「そう……まどかはジェットコースターに乗りたいのね」
まど「ウェヒヒ」
ほむ「こうなると思っていたわ」
まど「さあ、早乗ろう」
ほむ「……」
……
まど「こうやって坂を登っているとドキドキしてくるね」
ほむ「え、ええ……」
70:
まど「あ……登り切ったよ」
ほむ「」
まど「ゆっくりゆっくり……」
ほむ「」
まど「落ちるーー!」
まど「きゃーきゃー」
ほむ「」
まど「ウェヒヒ、きゃー」
73:
ほむ「」
まど「楽しかったー」
ほむ「ふ……ぅ……」
まど「こうやってドキドキすると吊り橋効果を得られるね」
ほむ「その必要はないわ……私たちには、ね」
ほむ「だから絶叫系はもう止めましょう」
まど「ほむらちゃんそんなに駄目だった? ごめんね」
ほむ「いえ、いいのよ」
77:
ほむ「次はコーヒーカップなのね」
まど「うん」
まど「二人の共同作業だよ」
ほむ「///」
まど「ぐるぐるー」
ほむ「コーヒーカップも無重力」
まど「無重力?」
まど「よーし、無重力になるくらい回そう!!」
ほむ「や、やめっ」
80:
……
ほむ「うう……三半規管が……」
まど「ウェヒヒ、楽しかった」
ほむ「まどかは容赦無いわね」
まど「ウェヒヒ、楽しくってついつい」
ほむ「まったくもう……」
まど「あっ見て、風船持ってる娘がいる、どこかで配ってるのかな」
ほむ「風船、ね」
83:
ほむ「風船は手を離すと飛んでいってしまうわ……簡単にね」
まど「あっ」
少女「あっ! フーセ」
ほむ「……」カチッ
ほむ「はい」
少女「ン……あ、れ?」
ほむ「もう手を離しちゃ駄目よ?」
少女「う、うん……?」
86:
少女「バイバイお姉ちゃん、フーセンありがと」
まど「バイバーイ」
ほむ「……」
まど「ほむらちゃん優しいね」
まど「ウェヒヒ、惚れ直しちゃったかも」
ほむ「まあ……人助けもたまには悪く無いわね」
88:
ほむ「さあ観覧車に乗りましょう」
まど「うん」
ほむ「観覧車から見る景色は綺麗よ」
ほむ「ね、まどか」
まど「そうなんだ、楽しみ」
まど「だんだん高くなってきたよ」
ほむ「まどかの横顔が夕日に映える、とても綺麗よ」
まど「ほむらちゃん///」
90:
まど「ほむらちゃん、今日はありがとう」
ほむ「まどか?」
まど「デートとっても楽しかった」
ほむ「私もよ」
まど「ほむらちゃんに沢山の勇気を貰ったよ」
ほむ「……」
まど「思い出をありがとう」
まど「私、魔法少女になる」
93:
ほむ「っ」
まど「私の大好きな世界を、大好きなほむらちゃんと過ごしたこの街を守りたいから」
ほむ「いや……嫌よまどか」
まど「お願い、私にほむらちゃんを守らせて」ギュゥ
ほむ「まど……かぁ……」
まど「ごめんね」
96:
ほむ「ごめんね」
ほむ「待たせちゃった、よね」
まど「ううん、私も今来た所だよ」
なんて嘘、本当は一時間も早く付いちゃってた
でも全然苦じゃなかったよ、だって今日はほむらちゃんと初めてのデート
待ってる時間だってドキドキしてあっという間に過ぎていっちゃう
まど「ほら、行こう?」
ほむらちゃんの手を取る
ほむ「う、うん」
98:
まど「公園デートもいいよね」
ほむ「で、デート///」
まど「最近は遊具のある公園が減ってきたよね」
ほむ「そうだね」
デートの時ブランコを漕ぎながら話をするのが夢だったのに
まど「ブランコすらないところもあるみたい」
ほむ「ちょっぴり寂しいね」
まど「時代の波に飲まれるしかないんだよ」
物悲しけど仕方のないこと
100:
ほむ「何だかいい匂いがする」
まど「あ、クレープ屋さんだ、珍しいね」
こんな寂れた公園でもなぜだかクレープ屋さんが来ていた
ほむ「美味しそう」クー
まど「折角だから食べていこうか」
ほむ「うん」
何にしよう……そうだなあ、決めた
まど「ほむらちゃんは何にする?」
103:
ほむ「えーと、それじゃあストロベリーアイスクレープ」
まど「ウェヒヒ」
同じだ! 私たち相性ぴったりだね!
ほむ「えと、子供っぽかったかな……」
まど「ううん、そんな事ないよ私も同じの頼むね」
ほむ「えへへ」
甘酸っぱい苺と生クリームがからみ合って
それを溶けかけのアイスクリームがうまく包み込んでる
まど「美味しいね」
ほむ「うん!」
105:
ほむらちゃんと一緒だからもっともっと美味しく感じるよ
まど「あ、ほむらちゃんほっぺにクリーム付いてるよ」
ほむ「え?」
まど「ひょいっと」パク
ほむ「はわわ……」
まど「ほむらちゃんのほっぺた甘くなっちゃったね」
ほむ「///」
108:
まど「一緒に来て欲しい所があるんだ」
ほむ「どこにいくの?」
まど「えっとね、山に登って欲しいの」
ちょっと体力使っちゃうけど、それでも行きたい
まど「駄目、かな?」
ほむ「ううん、鹿目さんと一緒ならどこへでも」
まど「よかった」
111:
とは言ったものの
まど「ごめん、ちょっとキツイよね」
ほむ「はへぇー……」
まど「でも、もう少しだよっ!」
ほむ「ううー、もうダメかも……」
膝をつくほむらちゃん、そんな事したら足が汚れちゃうよ
まど「裏技使っちゃおう!」
ほむ「ハァ……ハァ……どう、するの?」
まど「魔法、だよ」
114:
ほむらちゃんに魔法をかける
あたたかい光でほむらちゃんを包み込んで
ほむ「わあ、あったかい」
まど「どう、かな?」
ほむ「わっ、すごい、体が軽いこんなの初めて」
まど「ついでに足もくしてみたよ」
ほむ「すごいよ鹿目さん!」ガバッ
ほむらちゃんに抱きしめられた!
119:
いい匂い、ほっぺたもプニプニしてて気持ちいい
ほむ「ご、ごめん嬉しくてつい」
まど「そんなに喜んでくれて私も嬉しいよ」
まど「さ、効果が残っているうちに登っちゃおう」
……
ほむ「あっという間に登れちゃった」
ほむ「魔法ってすごいね」
122:
ほむらちゃんの笑顔につられて私の頬も緩む
まど「ねえ、見てほむらちゃん」
ほむ「?」
まど「山から見えるこの景色を見て貰いたかったの」
ほむ「わあ、すごい……群馬の街並みを一望できる」
眩しい物を見る目で眺めるほむらちゃんの横顔が私には眩しい
まど「この街で私は育ったの、そしてこれからはほむらちゃんも」
ほむ「……うん!」
124:
キラキラ輝くほむらちゃんの瞳に目を奪われ離すことができない
まど「キレイ」
ほむ「うん、綺麗だね」
ほむらちゃんが、だよ
128:
まど「最後は遊園地、行こ?」
ほむ「遊園地? わっ楽しそう」
まど「ウェヒヒ」
まど「ジェットコースターとか観覧車とか、いろいろあるよ」
ほむ「あうう、絶叫系はちょっと……」
まど「駄目? そっかぁ、ほむらちゃんが嫌ならしょうが無いね」
予想はしてたけどね
まど「メガネも飛んでいっちゃうかもしれないしね」
131:
ほむ「あっ」
まど「どうしたのほむらちゃん?」
ほむ「あれ……」
まど「あれって……早乙女先生?」
ほむ「一人だね……」
まど「一人遊園地……」
ほむ「……」
まど「見なかったことにしよう」
ほむ「うん、それがいいと思う……」
134:
まど「ジェットコースターの代わりにお化け屋敷入ろう」
ほむ「えっ」
……
ほむ「ひいい、怖いよお鹿目さん」
まど「大丈夫だよほむらちゃん」
私の腕に必死でしがみついてくるほむらちゃん
ちょっと意地悪したくなるくらい可愛い
137:
ほむらちゃんの背中を指でつつっとなぞる
ほむ「ひああ!」
飛び上がって抱きついてくる、ちょっぴり罪悪感
まど「よしよし、大丈夫大丈夫」
ほむ「ひええ、こんなところ早く出ようっ」ダット
まど「あ、ほむらちゃん走ったら危ないよ」
なんて言っていたらほむらちゃんが頭を打っちゃった……痛そう
ほむ「ひうう、壁にぶつかっちゃった……」
いたいのいたいのとんでけー、ここぞとばかりに頭を撫でる
140:
まど「ほら、手をつないで」
ほむ「う、うん」
まど「二人なら怖くない、でしょ?」
ほむ「が、がんばる」
握った手を離してしまわないように
固く結んだ
142:
ほむ「はぁ……怖かったぁ」
へたり込むほむらちゃん
ほむ「もう二度と入ったりしないよ」
まど「私はほむらちゃんがぎゅってしてくれるからまた入りたいかも」
ほむ「や、やだっいつでもぎゅってするからそんな事言わないで」ギュゥ
ウェヒヒ、ほむらちゃんやわらかーい
147:
少女「わーい」
女の子が風船を持って走ってる
ほむ「風船配ってるのかな?」
まど「そうかもしれないね」
少女「あっ!」
女の子がうっかり手を離してしまったのか風船が空に飛んでいってしまった
少女「フーセン!」
少女「ふぇぇ……」
149:
女の子が泣きそうになってる
まど「何とかしないと……」
ほむ「新しい風船を貰ってくる……とか」
まど「駄目だよ、あの子にとっての風船はあれだけなんだから」
まど「魔法でジャンプ力を強化して……ううん、もう届かない」
悲しんでる子がいるのに私は何も出来ないの?
そんなことない、私は魔法少女なんだから
魔法の力は思いの力、だから
まど「きっと空もとべるはず」
151:
集中して……出来ないことなんて何も無い
ほむ「鹿目さん!?」
背中にイメージするの
空を飛ぶ大きな翼
私はあの子の風船を取って戻ってくる
たったそれだけ
何にも臆することなんてない
集中して
少女「わあ……!」
153:
ほむ「すごい……」
少女「天使みたい!!」
ほむ「っ!」
大丈夫、私は翔べる
まど「待ってて、すぐに取ってきてあげる」
翼を羽ばたかせる
身体が軽い、今すぐにでも大空を駆け巡れそう
まど「行ってくるね、ほむらちゃん」
風船めがけて翔び立つ
風を裂くように昇って行く、ほむらちゃんがもうあんなに小さい
まど「風が気持ちいい……」
156:
まど「はい、もう手を離しちゃ駄目だよ」
少女「ありがとう、天使のお姉ちゃん!」
ほむ「よかったね」
少女「うん! バイバーイ」
ほむ「鹿目さん、かっこ良かった……すごくかっこ良かった!」
まど「あっ///」
ほむらちゃんが真っ直ぐ私を見てる///
まど「そんな事言われたら照れちゃうよ///」
まど「ウェヒヒ///」
159:
もうそろそろ、かな
まど「ねえほむらちゃん、観覧車乗ろうよ」
ほむ「やった、観覧車だ」
ほむらちゃん観覧車好きなんだね
まど「密室で二人きり……かぁ」
ほむ「?」
まど「ドキドキしちゃうね、観覧車」
ほむ「///」
161:
まど「この観覧車ね、すっごく景色がいいの」
ほむ「そうなんだ?」
昇って行く観覧車に胸が高鳴る
目の前に広がる景色をほむらちゃんと……
ほむ「すごい……」
まど「山で見た風景とはまた違った景色でしょ?」
ほむ「うん……!」
喜んで貰えて嬉しい、デートの下見をしておいて本当に良かった
まど「この時間帯が一番キレイなんだよ」
ほむらちゃんと手を絡めたままゆっくりと時間を過ごす
163:
まど「うーん、楽しかった」
ほむ「私も、とっても楽しかった」
ほむらちゃんの笑顔をこんなに引き出せて嬉しい
まど「これからもよろしくね、ほむらちゃん」
ほむ「ふ、不束者ですが」
まど「ウェヒヒ、明日からも頑張って街の平和を守らないとね」
まど「ほむらちゃんのためにも」
ほむ「///」
167:
翌日、ワルプルギスの夜
ほむ「無理よ! あんなの勝てっこないよ!」
ワルプルギスの夜を相手に私は……
ほむ「逃げようよ……鹿目さん!」
まど「それでも、私は魔法少女だから」
ほむ「いやっ、行かないで!」
170:
私はたぶん戻ってこれない
せめてほむらちゃんが逃げるだけの時間を稼ぐ
まど「ほむらちゃんが魔女に襲われた時、間に合って」
まど「今でもそれが自慢なの」
まど「ほむらちゃんお願い、私にほむらちゃんを守らせて」
バイバイ、ほむらちゃん
172:
……
ほむ「うええん……ひっく……ぐす……」
ほむ「どうして……死んじゃうってわかってたのに」
身体が動かないや
耳も聞こえない
心臓もたぶん動いてない
私死んじゃった
街を守るなんて、私には出来なかった……
174:
ほむ「鹿目さんとの出会いをやり直したい」
でもほむらちゃんは守れた、よね
ほむ「彼女に守られる私じゃなくて」
それだけでも私は十分しあわせ
ほむ「彼女を守る私になりたい」
175:
まど「さあ叶えてよインキュベーター!」
ほむ「まどかー!」
……
ほむ「あ、ああ……まどかまどか……」
ほむ「うぅ……」
ほむ「っ」
ほむ「ここ……は?」
ほむ「遊園……地……」
ほむ「っ!」ダット
178:
ほむ「ハァハァ……」
ほむ「まどかとの思い出が一杯つまった遊園地にはとてもじゃないけどいられない」
ほむ「遮二無二走ってきたけどここは?」
ほむ「……そう、公園なのね」
ほむ「逃げるなんて初めから無理だったのよ」
ほむ「この街にまどかとの思い出がない場所なんて存在しないんだから」
まど『もう、ほむらちゃん急に走って、びっくりしたよ』
180:
まど『公園だね』
ほむ「そう、公園では必ずクレープを食べる」
ほむ「今日しか見かけないクレープ屋で」
ほむ「注文するのはストロベリーアイスクレープ」
まど『私も同じの下さい』
182:
ほむ「初めは無理して私に合わせてくれてるのかと思った」
まど『そんなはずないよ?』
ほむ「でも、繰り返す世界の中でもまどかは同じものを食べる」
ほむ「私が先に選んでも、まどかが先に選んでも、変わらない」
まど『甘くて美味しいね』
ほむ「一人で食べるクレープは美味しくない……」
183:
まど『次はどこに行こうか』
まど『山? 海? それとも川かな?』
ほむ「川……かしら」
……
ほむ「自然が溢れているわ」
まど『川のせせらぎが心地いいね』
ほむ「涼しい……」
ほむ「心にポッカリ穴が開いているんだもの、当たり前よね……」
まど『ほむらちゃん……』
185:
まど『元気出してっ!! ほら、水遊び』ピチャ
ほむ「な、何!?」
ほむ「もしかして河童!?」
まど『ええー』
ほむ「宇宙人がいるんだもの妖怪やUMAがいても不思議じゃないわ」
ほむ「それにここは群馬だし……」
まど『ほむらちゃんちょっと群馬を馬鹿にしすぎ』
188:
ほむ「もうこんな時間……遊園地に行かないと」
まど『大丈夫、ほむらちゃん?』
ほむ「え? なんで私遊園地に行こうだなんて……」
ほむ「逃げ出したばかりなのに……」
まど『行こ遊園地……ね?』
ほむ「そう、ね……ちゃんと向き合わないと」
ほむ「まどか、あなたから逃げているのと同じだわ」
190:
ほむ「早乙女先生……」
ほむ「目を合わせてはいけないわ」
まど『流石の私でもどうにも出来ないよ』
ほむ「……まどかがいなくても世界は何も変わらないわね」
少女「わーい」
まど『あっ風船の子だ』
ほむ「あの子……」
ほむ「まどか、私は運命に抗うわ」
192:
まど『どうするの?』
ほむ「あなた、ちょっといいかしら」
少女「っ!? な、なあに?」
ほむ「その風船は大切?」
少女「うん、宝物にするの」
ほむ「そう、なら決して手を離しては駄目よ」
ほむ「無くしてしまってからでは、もう遅いんだから」
少女「? う、うんわかった」
まど『……』
194:
ほむ「一人メリーゴーランド」
ほむ「寂しすぎるわ……」
まど『ほむらちゃん馬車に乗るの? なら私は馬に乗るね』
ほむ「……見られてる」
ほむ「一人メリーゴーランドを見られているわ」
ほむ「なんて羞恥プレイ」
まど『ぐるぐるー』
ほむ「心に更なる傷を負ってしまった」
199:
ほむ「少し早いけど観覧車に乗るわ」
まど『はーい』
……
ほむ「ここから見る景色は変わらないわね」
まど『夕日が足りないけどね』
ほむ「……」
まど『憂いを孕んだほむらちゃんもステキだけど』
まど『微笑んだほむらちゃんをもう一度見たい』
201:
ほむ「あ……」
まど『風船だね』
ほむ「……そう」
ほむ「観覧車から降りるまで木に引っかかってくれているといいのだけど」
……
ほむ「よかった……まだあった」
少女「お姉ちゃんごめんなさい……フーセンが」
ほむ「手を離してしまったのね」
少女「ふぇぇ……ごめんなさい」
203:
ほむ「さ、今から取って……あっ」
少女「ふっふえええ」
ほむ「くっ、時間を……止められない!?」
まど『ほむらちゃんの願いは変わっちゃったからね』
ほむ「風船が……」
ほむ「もうあんなに遠くへ」
ほむ「まだよ、まだ諦めない」
ほむ「私は魔法少女、魔法の力は思いの力よ、不可能なんて、不可能なんて……」
205:
ほむ「……考えちゃ駄目よ私」
ほむ「今はこの子の風船を取ることに集中するの」
ほむ「あの日のまどかのように」
まど『うん』
ほむ「背中にはまどかと同じ翼を」
少女「わあ……」
ほむ「私はとべる……ね、まどか」
まど『そうだよ、ほむらちゃん』
207:
……
ほむ「はい」
少女「……」ポー
まど『よかったね、ほらちゃんとお礼を言って?』
少女「?? あっえとっ、ありがとう天使のお姉ちゃん!」
ほむ「!?」
ほむ「わ、私は天使じゃないわ」
ほむ「だって私は昔、気が遠くなるほど昔、本物の天使を見たことがあるもの」
まど『ん///』
208:
少女「でも、天使のお姉ちゃんだよ?」
ほむ「天使っていうのはね、私なんかよりももっと」
ほむ「清楚で清純で純粋で純真で無垢で天真爛漫で天衣無縫で純情可憐でこの世のものとは思えないほど愛らしくて混じりっけのない真っ白な心を持っているのよ」
少女「へ、へぇ……」
まど『はふぅ///』
ほむ「わかってくれたかしら」
少女「えーと……フーセンありがとう、バイバイ天使のお姉ちゃん」
ほむ「……」
まど『今のあの子にとっての天使はほむらちゃんなんだよ』
211:
ほむ「まどか、あなたが何故遊園地に私を送ったのかわかったわ」
ほむ「わかってしまった」
ほむ「見て見ぬふりをしていたのに」
まど『……』
ほむ「公園にクレープ屋が来ているように」
ほむ「早乙女先生が一人で遊園地にいるように」
ほむ「あの子が一度風船を手放すように」
ほむ「……まどかは必ず死ぬ」
ほむ「抗えない因果……運命は変えられない」
213:
ほむ「まどか……あなたはもう……」
まど『ほむらちゃん』
ほむ「まどか……まどかぁ」
まど『もう無理しなくていいんだよ』
ほむ「私はまどかが……うぅっ」
まど『泣いてもいいんだよ』ギュゥ
ほむ「うええぇぇええええぇぇぇん!!」
216:
まど『辛かったよね』
ほむ「うええええん」
まど『苦しかったよね』
ほむ「まどかあああっまどかああああ!」
まど『よしよし……』ナデナデ
ほむ「大好きなのまどかぁ大好きっなのに……ぐすっ」
まど『いっぱい泣いて、ね』
……
…………
218:
ほむ「ひっく……ぐすっ……」
まど『大丈夫?』
ほむ「もう……大丈夫」
ほむ「泣いたらすっきりした」
ほむ「ねえまどか」
まど『何?』
ほむ「この大空よりもっと遠いところで見てくれているのよね」
まど『うん、見てるよ』
221:
ほむ「だったら私は上を見て、前を見て、過去を振り返らずに未来に進む」
ほむ「その先にまどかが待っているんだから」
まど『ほむらちゃん……』
ほむ「いつかその時が来るまで」
ほむ「まどかが助けたあの子を私も助けたように」
ほむ「まどかの守ったこの世界を私が守る」
ほむ「それだけが今の私に出来る唯一の愛情表現」
まど『あっあっ///』
まど『すごいよほむらちゃん///』
まど『神様を照れさせるなんて///』
まど『もうもうっ大好き大好き///』
226:
まど『本当にもう大丈夫だね、今みたいに微笑んでいられるね』
ほむ「まどか、私もいつかきっと空の向こうへとべるはず」
ほむ「だから、待っててまどか」
まど『うん、待ってる』
まど『その時が来るまで少しのお別れだね』
まど『遠くから見守ってるよ、またね』
ほむ「見守っていてねまどか」
まど『頑張って』
ほむ「っ」

227:

228:
乙でした!
231:
乙乙乙
232:
乙でした
言葉が届いてないようで、ちゃんと届いてるのっていいね
238:
エピローグ
まど「迎えに来たよ」
ほむ「まどか……ずっと会いたかった」
まど「私もだよ、ほむらちゃん」
ほむ「だ、抱きしめても、いいかしら」
まど「……」ギュ
ほむ「あ……」
まど「頑張ったね」
ほむ「うん……」
まど「ぎゅー、この感じ……懐かしい、すっごく落ち着く」
ほむ「まどかぁ……」
241:
ほむ「もっと強く抱きしめて」ギュウ
まど「うん、もう二度と離さないように」ギュー
まど「私の中がほむらちゃんがいっぱいになってる」
ほむ「私もよまどか、大好き、愛してる」
まど「これからはずっと一緒だよ」
まど「ウェヒヒ、よし! ほむらちゃん分充填完了」
まど「そろそろ行こっか」
247:
ほむ「私はまだまどか分が不足しているわ」
ほむ「もっと……」
まど「でも……」
ほむ「もっとぉ……」
まど「ウェヒヒ、離れてる間に甘えん坊さんになっちゃったね」
ほむ「好きなものは好きだからしょうがないわ」
まど「好き好きほむらちゃん」ギュギュー
ほむ「ほむぅ///」
250:
ほむ「き、キスっ」
まど「ほむらちゃん?」
ほむ「キスしてくれたら大丈夫だと思う!」
まど「そういえばまだしたことなかったね」
ほむ「ええ」
まど「目を閉じて……」
ほむ「うん……」ドキドキ
まど「ほむらちゃんの初めて、私が貰うね」チュ
まど「ウェヒヒ、ファーストキスはちょっと恥ずかしいね」
ほむ「ほ……ほむぅ……///」キュー
まど「わぁっほむらちゃん!」
255:
まど「もう大丈夫だね、まだ足りないなら続きは後で時間はいくらでもあるから」
まど「行こ?」
ほむ「ええ……あ、言い忘れていたことがあるわ」
まど「何? ほむらちゃん」
ほむ「ただいま、まどか」
まど「ただいま? ウェヒヒ、変なの」
ほむ「何も変なところなんてないわよ」
ほむ「言ったでしょ? まどかのいる所が私の在る場所だって、だから」
ほむ「ただいま、まどか」
まど「……おかえり、ほむらちゃん」
おしまい
265:
世界改変後のほむほむに全部「」ついてますがまど神に筒抜け状態なだけで殆ど喋ってないです
他にも何かあったらどうぞ裏設定はほぼ無いですが、ハハッ
271:
俺のエロは毎回評判が悪い自動スクリプトかと思うほどほむとだけレスするのはまあ善し悪しじゃないかなと毎回思うけど
27

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